JP2010170014A - 電子写真用キャリア、静電潜像現像用現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数枚(例えば、100万枚)プリントを行っても、帯電付与能力の変動が少なく、継続してかぶりの無い高濃度のプリント画像が得られる優れたキャリア、現像剤、及び画像形成方法の提供。
【解決手段】少なくとも芯材粒子の表面にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂被覆層を有する電子写真用キャリアにおいて、
該樹脂被覆層が樹脂を主成分とする表面層と下層との間にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂層からなることを特徴とする電子写真用キャリア。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用キャリア及び静電潜像現像用現像剤に関する。
従来、電子写真法等の静電潜像現像法による画像形成方法においては、感光体や静電記録体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーと呼ばれる粒子を付着させて、静電潜像を現像する方法が一般的に使用されている。
この現像に際しては電子写真用キャリア(以下、単にキャリアとも云う)をトナーと混合し、両者を撹拌し摩擦帯電させてトナーに適正な量の正又は負の電荷を付与している。キャリアは、一般に芯材粒子の表面に樹脂等の被覆層を有するいわゆる被覆キャリアと、表面に被覆層を有しない非被覆キャリアとに大別されるが、現像剤寿命や、形成される画質を考慮した場合には、被覆キャリアの方が優れている。それ故、種々のタイプの被覆キャリアが開発され、且つ実用化されている。
キャリアに要求される特性は種々あるが、トナーに適正な電荷を安定して付与することができること、その適正且つ安定な帯電付与能を長期にわたって維持することができること求められている。この為には、キャリアが好適な電気的性質を有し、また、湿度や温度等の環境変化に対する耐性を有し、且つ、耐衝撃性、耐摩擦性が高く長期的に帯電付与能が変化しないことが重要であり、種々の被覆キャリアが提案されている(例えば、引用文献1参照)。
上記被覆キャリアは現像剤の長寿命化が図れるという利点はあるが、それでも長期間使用した場合、現像装置内における摩擦や衝撃(ストレス)により被覆層が磨耗して、トナーへの帯電付与性能を低下させることがある。したがって、キャリア被覆層の構成は、長期間にわたり帯電付与性能を安定化させるため、摩擦や衝撃を受けてもトナーの帯電量低下を引き起こさない被覆層が求められている。
また、現像装置内においては、トナーとの摩擦によりキャリア表面にトナーより脱離した外添剤やトナーの微粒子が付着することがある。キャリアに付着したトナー微粒子や外添剤は新たなトナーとの接触を妨げるため、帯電効率と帯電安定性を低下させる。
そこで、現像装置内でトナーや外添剤との摩擦によりキャリアの被覆層が削られ、被覆層の表面に付着した外添剤やトナーの微粒子が除去される構成になっているキャリアが提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
しかし、これらに開示された技術ではキャリア表面へ付着を抑制することができ、常に新しい表面を形成することができるため帯電自体の安定性は向上するものと見られているが、長期にわたっての使用での現像安定性を確保するまでには至っていないのが現状である。
更に、キャリアの樹脂被覆層に特定の微粒子を傾斜配向させ、長期にわたり帯電性を維持させる技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特許第3912594号公報 特許第3943514号公報 特許第3926937号公報 特開2008−8938号公報
しかし、この技術においても帯電量自体の安定化は図れるものの、現像自体を安定に保つことが困難であった。
本発明は、多数枚(例えば、100万枚)プリントを行っても、帯電付与能力の変動が少なく、継続してかぶりの無い高濃度のプリント画像が得られる優れた電子写真用キャリア及び静電潜像現像用現像剤を提供することにある。
本発明の課題は、下記構成を採ることにより達成できる。
1.少なくとも芯材粒子の表面にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂被覆層を有する電子写真用キャリアにおいて、
該樹脂被覆層が樹脂を主成分とする表面層と下層との間にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂層からなることを特徴とする電子写真用キャリア。
2.前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で1〜60の部位に存在していることを特徴とする前記1に記載の電子写真用キャリア。
3.前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で5〜45の部位に存在していることを特徴とする前記1に記載の電子写真用キャリア。
4.前記樹脂被覆層が、マグネシウム化合物粒子を1.0〜10.0質量%含有していることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の電子写真用キャリア。
5.少なくとも芯材粒子の表面にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂被覆層を有するキャリアとトナーとからなる静電潜像現像用現像剤において、
該キャリアの樹脂被覆層が樹脂を主成分とする表面層と下層との間にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂層からなることを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
6.前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で1〜60の部位に存在している電子写真用キャリアであることを特徴とする前記5に記載の静電潜像現像用現像剤。
7.前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で5〜45の部位に存在している電子写真用キャリアであることを特徴とする前記5に記載の静電潜像現像用現像剤。
8.前記樹脂被覆層が、マグネシウム化合物粒子を1.0〜10.0質量%含有している電子写真用キャリアであることを特徴する前記5〜7の何れかに記載の静電潜像現像用現像剤。
本発明の電子写真用キャリア(以下、単にキャリアとも云う)及び静電潜像現像用現像剤(以下、単に現像剤とも云う)は、多数枚(例えば、100万枚)プリントを行っても、帯電付与能力の変動が少なく、継続してかぶりの無い高濃度のプリント画像が得られる優れた効果を有する。
キャリア粒子の最大径となるところで切断した断面の拡大模式図である。 キャリア粒子を切断した断面の一例を示す拡大模式図である。 被覆層の断面を拡大した一例を示す模式図である。 芯材粒子の表面に被覆層を乾式で形成する装置の一例を示す撹拌羽根付き高速撹拌混合機の模式図である。 本発明のキャリアが好ましく用いられる画像形成装置の一例を示す模式図である。
本発明者らは鋭意検討した結果、現像性の維持について樹脂被覆層中における微粒子の存在状態が重要であることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明で使用されるマグネシウム化合物粒子は帯電性を付与するためには非常に効果的な材料である。現像剤を長期にわたって使用した状態を詳細に解析した結果、帯電付与能に加え、キャリアの電気抵抗も現像性を維持するためには重要な要素であることを見出した。その結果、本発明ではマグネシウム化合物粒子を樹脂被覆層中の特定部位に選択的に存在させることで、現像性を長期にわたって維持することができることを見出したのである。
最表面層は現像剤を使用する初期に帯電などの付与を与えるものである。この段階でマグネシウム化合物粒子が存在すると、帯電付与能が高い状態でトナーが帯電してしまう。その結果、逐次マグネシウム化合物粒子の存在量を増加させることで帯電性の維持を図るしかできない。その影響にて、帯電性を高くするに従い、マグネシウム化合物粒子の存在量が増加することによる抵抗の低下が発生し、現像性が高くなりすぎてしまい、良好な現像性は確保できるものの、長期にわたる使用では過剰現像によるかぶりや文字太りなどの画像劣化も発生しやすくなってしまう。
この現象を解決するため、初期は樹脂単独の効果にて帯電性を付与させ、その樹脂部の減耗が進んだ時点でマグネシウム化合物粒子により帯電付与能を高くする。しかし、この段階でキャリア自体の抵抗を低下させず、過剰現像を防止することが必要である。そのために、本発明ではマグネシウム化合物粒子を含まない最下層を樹脂被覆層中に形成させ、マグネシウム化合物粒子の存在による抵抗低下の影響を受けにくい構成とし、帯電付与能と現像性の安定化の両立を図ることができ、本発明を完成させることができたものである。
本発明は、芯材粒子の表面に形成した樹脂被覆層を、樹脂を主成分とする表面層と下層との間にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂層を含む特定樹脂被覆層構成とすることで達成される。
また、マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で1〜60の部位に存在させることで、トナーへの帯電付与能を良好な範囲に保つことができ、且つ、抵抗の変化を抑制でき、高い現像安定性を達成できることを見出した。
本発明のキャリアの構成について詳細に説明する。
《キャリアの構成》
本発明のキャリアは、芯材粒子の表面に被覆層を設けたもので、該被覆層の特定部位にマグネシウム化合物粒子を含有しているものである。
即ち、樹脂被覆層の最表面側にはマグネシウム化合物粒子をほとんど含まず、また、最下層側にもマグネシウム化合物粒子をほとんど含んでいない。
本発明で云う特定部位とは、被覆層の平均膜厚を100としたとき、芯材粒子の表面から平均膜厚1〜60の部位である。この部分にマグネシウム化合物粒子の90個数%以上を含んでいることが好ましい。
尚、樹脂被覆層中には、マグネシウム化合物粒子を全樹脂被覆層の総質量に対して1.0〜10.0質量%含有していることが好ましい。樹脂被覆層中に上記範囲のマグネシウム化合物粒子を含有させることにより、良好な摩擦帯電付与能をキャリアに付加することができる。
次に、本発明で規定する被覆層の膜厚、マグネシウム化合物粒子を含有している部位の特定、マグネシウム化合物粒子の含有量について説明する。
図1は、キャリア粒子を切断した断面の拡大模式図である。
図1において、1はキャリア粒子、10は円相当径、11は円相当径の中心、12はキャリア粒子の径を示す。
尚、本発明において、キャリア粒子の中心とは、キャリア粒子の切断した面の円相当径を求め、該円相当径の中心を云う。
円相当径=2×(粒子の投影面積/π)1/2
図2は、キャリア粒子を切断した断面の一例を示す拡大模式図である。
図2において、1はキャリア粒子、2は芯材粒子、3は芯材粒子の表面、4は被覆層、5はマグネシウム化合物粒子、6は被覆層の膜厚、8は被覆層表面、11は円相当径の中心、Aはキャリア粒子1の中心11から10°間隔でキャリア粒子表面に向かって直線を引き、各直線が芯材粒子表面3と接する点、Bは被覆層表面8と接する点を示す。
《被覆層の平均膜厚》
被覆層の平均膜厚は、キャリア粒子を切断した断面を、透過型電子顕微鏡により撮影した写真より計測されるものである。透過型電子顕微鏡としては、通常当業者の間でよく知られた機種で十分観察され、例えば、「LEM−2000型」(トプコン社製)、「JEM−2000FX」(日本電子製)等が用いられる。
まずキャリア粒子を常温硬化性のエポキシ樹脂中に十分分散させた後、粒径100nm程度のスチレン微粉末に分散させ、加圧成形する。ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用いキャリア粒子の中心近傍を通る面で切断した薄片状のサンプルを切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、キャリア粒子1個の断面が視野に入る倍率(5000倍)にて写真撮影する。
キャリア粒子1の中心11から10°間隔でキャリア粒子表面に向かって直線を引き、各直線が芯材粒子表面3と接する点をA、被覆層表面8と接する点をBとし、AB間の距離を36点測定し、その平均値をキャリア粒子1個における被覆層の平均膜厚とする。本発明における被覆層の平均膜厚は、キャリア粒子50個についての36点平均膜厚の平均値にて示されるものとする。
被覆層の平均膜厚は、キャリアの耐久性と帯電量調整の両立の観点より1.0〜5.0μmが好ましい。
《マグネシウム化合物粒子を含有している部位》
マグネシウム化合物粒子を含有する部位は、前記被覆層の膜厚測定で用いた写真画像を解析して求める。
図3は、被覆層の断面を拡大した一例を示す模式図である。
図3において、1はキャリア粒子、2は芯材粒子、3は芯材粒子の表面、4は被覆層、5はマグネシウム化合物粒子、6は被覆層の膜厚、7はマグネシウム化合物粒子を含有する部位、8は被覆層の表面を示す。
マグネシウム化合物粒子を含有する部位は、被覆層のどの部位にマグネシウム化合物粒子が有るかを写真画像で確認し、芯材粒子表面から全膜厚のどの位離れた場所にあるかで特定する。
キャリア粒子1の中心11から10°間隔でキャリア粒子表面に向かって直線を引き、各直線がマグネシウム化合物粒子を含有している部位の距離を36点測定し、その平均値をマグネシウム化合物粒子が含有されている部位とする。本発明におけるマグネシウム化合物粒子が含有されている部位は、キャリア粒子50個についての36点の平均値にて示されるものとする。
本発明では、樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子の表面から平均膜厚1〜60、好ましくは5〜45の部位にマグネシウム化合物粒子を含有している。
被覆層の膜厚が3μmの場合、マグネシウム化合物粒子が芯材粒子の表面から平均0.03〜1.8μmのところに存在が認められたとき、平均膜厚1〜60のところにマグネシウム化合物粒子を含有することになる。
尚、90個数%以上とは、キャリアの樹脂被覆層中に存在するマグネシウム化合物粒子の個数を計測し、平均膜厚1〜60の部位にあるマグネシウム化合物粒子を個数%で算出したものを示す。
《マグネシウム化合物粒子の含有量》
樹脂被覆層中のマグネシウム化合物粒子の含有量は、全樹脂被覆層の総質量に対して、1.0〜10.0質量%が好ましく、2.0〜7.0質量%がより好ましい。10.0質量%以下とすることで過剰帯電を防止できるとともに樹脂自体との接着性の低下を抑制できる。また、1.0質量%以上とすることで充分な帯電付与効果が発揮できる。
次に、キャリアの作製について説明する。
《キャリアの作製》
本発明のキャリアは芯粒子の表面に被覆層を設けたもので、該被覆層の特定部位にマグネシウム化合物粒子を含有するものである。
本発明のキャリアの製造方法は、上記構成を満足できれば特に制限されるものではない。
好ましくは、
1)芯材粒子の表面に樹脂からなる被覆層を形成し、その上にマグネシウム化合物粒子を含有する被覆層を形成し、その上に樹脂からなる被覆層を形成して作製する方法
2)芯材粒子の表面に樹脂からなる被覆層を形成し、その被覆層にマグネシウム化合物粒子を埋め込んだ後、その上に樹脂からなる被覆層を形成して作製する方法
等を挙げることができる。
芯材粒子の表面に被覆層を形成する方法としては、湿式コート法、乾式コート法これらの組み合わせが挙げられるが特に限定されるものではない。
湿式コート法は、芯材粒子表面に樹脂及びマグネシウム化合物粒子を含有する散布液を散布して被覆層を形成する方法である。好ましくは、下記の工程により被覆層を形成することができる。
1:樹脂を溶剤に溶解した「散布液1」を作製する。
2:「散布液1」を芯材粒子の表面に散布・乾燥して、「被覆層1」をする。
3:樹脂を溶剤に溶解した液にマグネシウム化合物粒子を分散した「散布液2」を調製する。溶剤は「被覆層1」を溶解しないものが望ましい。
4:「散布液2」を「被覆層1」の表面にスプレー塗布・乾燥して、「被覆層2」を形成する。
5:樹脂を溶剤に溶解した「散布液3」を作製する。
6:「散布液3」を「被覆層2」の表面に散布・乾燥して、「被覆層3」を形成してキャリアを作製する。
乾式コート法は、機械的衝撃と熱を加えて樹脂及びマグネシウム化合物粒子を芯材粒子表面に固着して被覆層を形成する方法である。好ましくは、下記の工程により被覆層を形成することができる。
1:芯材粒子に樹脂粒子を混合し、機械的に撹拌して芯材粒子表面に樹脂粒子を付着させる。その後、機械的衝撃と熱を加え、芯材粒子表面に付着させた樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着して「被覆層1」を形成する。
2:次に、樹脂粒子とマグネシウム化合物粒子を混合し、機械的に撹拌して被覆層1表面に樹脂粒子とマグネシウム化合物粒子を付着させる。その後、機械的衝撃と熱を加え、芯材粒子表面に付着させた樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着して「被覆層1」の表面に「被覆層2」を形成する。
3:次に、樹脂粒子を混合し、機械的に撹拌し「被覆層2」の表面に「被覆層3」を形成してキャリアを作製する。
これらの中では乾式コート法が被覆層中のマグネシウム化合物粒子の含有部位を制御しやすく好ましい。
以下、乾式コート法による被覆層の形成について詳細に説明する。
図4は、芯材粒子の表面に被覆層を乾式コート法で形成する装置の一例を示す撹拌羽根付き高速撹拌混合機の模式図である。
図4において、10は本体容器、10aは本体容器底部、11は本体上蓋、12は原料投入口、13は投入弁、14はフィルター、15は点検口、16は品温計、17はジャケット、18は水平方向回転体、18a、18cは水平方向回転体翼部、18dは水平方向回転体中心部、19は垂直方向回転体、20は製品排出口、21は排出弁、22はモータを示す。
次に、キャリアを乾式で作製するときに用いられる部材について説明する。
〈樹脂粒子〉
被覆層を形成するのに用いられる樹脂としては、芯材粒子に良好に被着し、均一な樹脂膜を作りやすい樹脂が好ましい。
好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル系及びポリビニリデン系の樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やスチレン−アクリル酸共重合体等の共重合体樹脂;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂又はその変成樹脂(例えば、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成樹脂);ポリテトラクロルエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロルトリフルロルエチレン等のフッ素樹脂;ポリアミド樹脂;ポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリカーボネート樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの中では、芯材粒子に良好に被着し、機械的衝撃や熱を加えることで固着して樹脂膜を作りやすいアクリル系の樹脂が好ましく用いられる。
尚、乾式コート法で用いられる樹脂粒子は、そのガラス転移点(Tg)が50〜200℃であって、且つ、軟化点(Tsp)が80〜300℃であるものが好ましい。
この様な特性を有する樹脂粒子は、芯材粒子の表面に対する固着性が高く、耐久性の向上が図れることから好ましい。樹脂のガラス転移点(Tg)及び軟化点(Tsp)は、樹脂の組成や分子量を選択することにより制御することができる。ここで、ガラス転移点(Tg)は、DSC「506S」(セイコー電子社製)により測定された値を云うものとし、軟化点(Tsp)は、高化式フローテスタ「フローテスタ」(島津製作所製)により測定された値を云うものとする。
樹脂粒子の個数平均一次粒径は、0.01〜10μmであるものが好ましく、また、樹脂粒子の形状は球形であるものが好ましい。この様な樹脂粒子は、懸濁重合、乳化重合、ソープフリー乳化重合等によって調製することができる。ここで、樹脂粒子の個数平均一次粒径は、粒度分布測定装置「LPA−3000/3100」(大塚電子社製)により測定された値を云うものとする。
〈芯材粒子〉
芯材粒子としては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト系粒子又はそれらを樹脂中に分散したものを挙げることができる。好ましくはマグネタイトや各種フェライト系粒子である。フェライトとしては、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライトやアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトが好ましい。
特に、マンガン−マグネシウムフェライト粒子(Mn−Mgフェライト粒子)に代表されるマグネシウム原子を含有するものが好ましく、その理由は被覆樹脂中に含有されるマグネシウム化合物粒子との間に、ある程度親和力が作用するためではないかと推測される。
芯材粒子径としては、体積平均粒径で10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。更にキャリア自体が有する磁化特性としては、飽和磁化で2.5×10−5〜15.0×10−5Wb・m/kgが好ましい。
尚、芯材粒子の体積平均粒径は、湿式分散器を備えてなるレーザ回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパティック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。飽和磁化は、「直流磁化特性自動記録装置3257−35」(横河電気株式会社製)により測定される。
〈マグネシウム化合物粒子〉
マグネシウム化合物粒子としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、又は、チタン酸マグネシウム等の粒子が挙げられる。これらのマグネシウム化合物粒子の中でも、トナーに対して逆帯電性を示す粒子となるものが好ましく、例えば、トナーが負帯電性である場合には、水酸化マグネシウム粒子や酸化マグネシウム粒子等が好ましい。
また、マグネシウム化合物粒子の数平均一次粒子径は、キャリアの帯電能力や耐久性及び抵抗値調整の観点より、10〜1000nmが好ましく、200〜800nmがより好ましい。マグネシウム化合物粒子の数平均一次粒子径は、前述の透過型電子顕微鏡で撮影した画像から求めることができ、フェレ方向の算術平均径で示す。
《現像剤》
次に本発明に係る現像剤について説明する。
本発明に係る現像剤は、上記キャリア100質量部に黒或いはカラートナーを3〜8質量部添加、混合して調製することができる。
トナーとしては、公知のものを用いることができる。即ち、結着樹脂としてスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂を用いたもので、製造方法も粉砕法或いは重合法といった代表的なものを用いればよい。トナーの粒径としては、体積基準におけるメディアン径(D50)で3.0〜6.0μmのものが好ましい。
体積基準におけるメディアン径(D50)の測定は、以下のようにして行う。
「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピュータシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定、算出する。測定手段としては、トナー0.02gを界面活性剤溶液20g(トナーの分散を目的として、例えば、界面活性剤を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液をサンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカに、測定濃度5〜10質量%になるまでピペットにて注入する。この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値が得られる。測定機において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割して各頻度値を算出する。体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準におけるメディアン径とする。
《画像形成方法》
次に、本発明で用いられる画像形成方法、画像形成装置について説明する。
本発明で用いられる画像形成方法は、100万枚以上の耐久性を有するキャリアを用いて調製した白黒用或いはカラー用現像剤を画像形成装置に装填して用いる方法である。
図5は、本発明のキャリアが好ましく用いられる画像形成装置の一例を示す模式図である。
図5に示す画像形成装置1は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読み取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
画像読み取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルター処理等の処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させる帯電手段(帯電工程)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像工程)23、転写手段(転写工程)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング装置(クリーニング工程)26及び光除電手段(光除電工程)としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21は、図示の時計方向に駆動回転される。
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光工程)30としての露光光学系により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段30としての露光光学系は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い、静電潜像を形成する。
画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、半導体レーザ又は発光ダイオードを像露光光源として用いることができる。これらの像露光光源を用いて、書き込みの主査方向の露光ドット径を10〜80μmに絞り込み、感光体上にデジタル露光を行うことにより、400dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数)以上から2500dpiの高解像度の電子写真画像を得ることができる。
前記露光ドット径とは該露光ビームの強度がピーク強度の1/e以上の領域の主走査方向にそった露光ビームの長さ(Ld:長さが最大位置で測定する)を云う。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系及びLEDの固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e以上の領域を露光ドット径とする。
感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。本発明で用いられる画像形成方法では、該現像手段に用いられる現像剤には重合トナーを用いることが好ましい。形状や粒度分布が均一な重合トナーを感光体と併用することにより、より鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行う対の給紙レジストローラ44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24及び分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは破線矢印の方向に搬送される。
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。また、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレール等の案内手段を用いて着脱自在の構成としてもよい。
以下、本発明を下記の実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《キャリアの作製》
キャリアは以下のようにして作製した。
〈芯材粒子の準備〉
体積平均粒径が55μm、飽和磁化が10.0×10−5Wb・m/kgのMn−Mgフェライト粒子を準備した。これを「芯材粒子1」とする。
〈樹脂粒子の準備〉
個数平均一次粒径3μmのスチレン/メチルメタクリレート(共重合比2/8)の共重合体樹脂粒子(Tg80℃)を準備した。これを「樹脂粒子1」とする。
〈マグネシウム化合物粒子の準備〉
マグネシウム化合物粒子として、下記のものを準備した。
酸化マグネシウム粒子:個数平均一次粒径300nmの粒子
水酸化マグネシウム粒子:個数平均一次粒径200nmの粒子
〈キャリア1の作製〉
(被覆層1の形成)
撹拌羽根付き高速混合機「LMA−5型」(奈良機械製作所製)に、「芯材粒子1」1000質量部と「樹脂粒子1」5.0質量部を投入し、下記条件で加工し芯材粒子1の表面に「被覆層1」を形成した。
第1混合条件
加温:ジャケットに30℃の媒体を循環して加温
混合時間:20分
混合速度:600rpm
第2混合条件
加温:ジャケットに70℃の媒体を循環して加温
混合時間:30分
混合速度:600rpm
(被覆層2の形成)
被覆層1を形成した後、「樹脂粒子1」40.0質量部と「酸化マグネシウム粒子」15.0質量部を投入し、下記条件で加工し、被覆層1の上に「被覆層2」を形成した。
第1混合条件
加温:ジャケットに30℃の媒体を循環して加温
混合時間:20分
混合速度:600rpm
第2混合条件
加温:ジャケットに70℃の媒体を循環して加温
混合時間:30分
混合速度:600rpm
(被覆層3の形成)
被覆層2を形成した後、「樹脂粒子1」55.0質量部を投入し、下記条件で加工し、被覆層2の表面に「被覆層3」を形成し、「キャリア1」を作製した。
第1混合条件
加温:ジャケットに30℃の媒体を循環して加温
混合時間:20分
混合速度:600rpm
第2混合条件
加温:ジャケットに70℃の媒体を循環して加温
混合時間:30分
混合速度:600rpm
〈キャリア2〜12、14、15の作製〉
キャリア1の被覆層の形成条件を表1に示す様に変更して、「キャリア2〜12、14、15」を作製した。
〈キャリア13の作製〉
(被覆層1の形成)
撹拌羽根付き高速混合機「LMA−5型」(奈良機械製作所製)に、「芯材粒子1」1000質量部と「樹脂粒子1」50.0質量部を投入し、下記条件で加工し「芯材粒子1」の表面に「被覆層1」を形成した。
第1混合条件
加温:ジャケットに30℃の媒体を循環して加温
混合時間:20分
混合速度:600rpm
第2混合条件
加温:ジャケットに70℃の媒体を循環して加温
混合時間:30分
混合速度:600rpm
(酸化マグネシウム粒子を固着)
被覆層1を形成した後、「酸化マグネシウ粒子」15.0質量部を投入し、下記条件で加工し、被覆層1中に酸化マグネシウム粒子をたたき込んだ。
第1混合条件
加温:ジャケットに30℃の媒体を循環して加温
混合時間:20分
混合速度:600rpm
第2混合条件
加温:ジャケットに70℃の媒体を循環して加温
混合時間:30分
混合速度:600rpm
(被覆層3の形成)
酸化マグネシウムを固着させた後、「樹脂粒子1」55.0質量部を投入し、下記条件で加工し、酸化マグネシウム粒子をたたき込んだ被覆層1の表面に「被覆層3」を形成し「キャリア1」を作製した。
第1混合条件
加温:ジャケットに30℃の媒体を循環して加温
混合時間:20分
混合速度:600rpm
第2混合条件
加温:ジャケットに70℃の媒体を循環して加温
混合時間:30分
混合速度:600rpm
表1に、「キャリア1〜15」の作製条件、被覆層の膜厚、被覆層中のマグネシウム化合物粒子含有部位及び含有量を示す。
Figure 2010170014
尚、被覆層の膜厚、被覆層中のマグネシウム化合物粒子含有部位及び含有量は前記の方法で測定した。
《現像剤の調製》
上記で作製した「キャリア1〜15」の各々100質量部に、下記「bizhub PRO1050」用のトナー5質量部を、低速混合機を用いて混合し、「現像剤1〜15」を調製した。
《評価》
画像評価用の画像形成装置としては市販の複合機「bizhub PRO1050」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を使用した。トナーは、上記「bizhub PRO1050」用の市販のトナーを用いた。
プリントは、上記画像形成装置に、上記で調製した現像剤を順次装填し、印字率5%の黒色原稿をA4判上質紙(64g/m)に低温低湿(10℃、20%RH)と高温高湿(30℃、80%RH)の環境で、100万枚行った。
(かぶり)
かぶりの評価は、低温低湿(10℃、20%RH)で100万枚プリント終了時のプリントのかぶりで評価した。
かぶり濃度の測定は、上記した印字されていない紙の濃度をマクベス社製反射濃度計「RD−918」を用いて20カ所の濃度を測定し、この平均値を白紙濃度とした。次いで、100万枚の実写画像のベタ白画像部分についても、各々20カ所の濃度を測定し、この平均値から上記白紙濃度を引いた値をかぶり濃度として求めて、評価を行った。尚、かぶり濃度は0.006未満のものを合格とする。
(画像濃度)
画像濃度の評価は、高温高湿(30℃、80%RH)で100万枚プリント終了時のプリントの画像濃度で評価した。
画像濃度は、ベタ黒画像部の濃度を反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて20カ所測定し、その平均濃度で評価した。尚、画像濃度は1.30以上を合格とする。
(実写における帯電量変動率)
プリント初期と100万枚プリント後における帯電量(μC/g)を測定し、プリント初期と100万枚プリント後の帯電量の変動率で評価した。
帯電量の測定は、下記の方法で行った。
平行平板(アルミニウム製)電極間に現像剤を配置し、電極間ギャップが0.5mm、DCバイアスが1.0kV、ACバイアスが4.0kV、2.0kHzの条件でトナーを現像させた際の現像効率を測定した。現像されたトナーの電荷量と質量を測定し、単位質量当たりの電荷量Q/m(μC/G)を帯電量とした。
プリントによる帯電量変動率は、プリント初期の帯電量をX、100万枚プリント後の帯電量をYとした時の変動率で示した。尚、帯電量変動率が±10(%)以内となるものを合格とした。
帯電量変動率(%)={(Y−X)/X}×100
表2に、評価結果を示す。
Figure 2010170014
上記表2の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜11の「キャリア1〜5、10〜15」は、実写100万枚という、極めて多数枚の画像形成を行っても、帯電量変動率が小さく、かぶりが無く、高濃度プリント画像が得られ、優れた耐久性を有していることがわかる。一方、比較例1〜4の「キャリア6〜9」は評価項目の何れかに問題が有ることがわかった。
1 キャリア粒子
2 芯材粒子
3 芯材粒子の表面
4 被覆層
5 マグネシウム化合物粒子
6 被覆層の膜厚
7 マグネシウム化合物粒子を含有する部位
8 被覆層の表面
10 円相当径
11 円相当径の中心
12 キャリア粒子の最大径

Claims (8)

  1. 少なくとも芯材粒子の表面にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂被覆層を有する電子写真用キャリアにおいて、
    該樹脂被覆層が樹脂を主成分とする表面層と下層との間にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂層からなることを特徴とする電子写真用キャリア。
  2. 前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で1〜60の部位に存在していることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリア。
  3. 前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で5〜45の部位に存在していることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリア。
  4. 前記樹脂被覆層が、マグネシウム化合物粒子を1.0〜10.0質量%含有していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子写真用キャリア。
  5. 少なくとも芯材粒子の表面にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂被覆層を有するキャリアとトナーとからなる静電潜像現像用現像剤において、
    該キャリアの樹脂被覆層が樹脂を主成分とする表面層と下層との間にマグネシウム化合物粒子を含有する樹脂層からなることを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
  6. 前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で1〜60の部位に存在している電子写真用キャリアであることを特徴とする請求項5に記載の静電潜像現像用現像剤。
  7. 前記マグネシウム化合物粒子の90個数%以上が、芯材粒子表面に形成された樹脂被覆層の平均膜厚を100とした場合、芯材粒子表面側から平均で5〜45の部位に存在している電子写真用キャリアであることを特徴とする請求項5に記載の静電潜像現像用現像剤。
  8. 前記樹脂被覆層が、マグネシウム化合物粒子を1.0〜10.0質量%含有している電子写真用キャリアであることを特徴する請求項5〜7の何れかに記載の静電潜像現像用現像剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011170205A (ja) * 2010-02-19 2011-09-01 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用キャリア、電子写真用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP2017021199A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 株式会社リコー キャリア、現像剤および画像形成方法

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