JP2000029050A - 液晶表示素子セルの封孔装置および方法 - Google Patents

液晶表示素子セルの封孔装置および方法

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JP2000029050A
JP2000029050A JP10192841A JP19284198A JP2000029050A JP 2000029050 A JP2000029050 A JP 2000029050A JP 10192841 A JP10192841 A JP 10192841A JP 19284198 A JP19284198 A JP 19284198A JP 2000029050 A JP2000029050 A JP 2000029050A
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Haruhiko Ono
春彦 大野
Hirokazu Arai
宏和 新井
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NEC Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過剰な液晶注入によりギャップが拡がった液
晶表示素子セルを封孔するにあたり、きわめて均一な押
圧条件の下で液晶表示素子セルを加圧し、ギャップを適
正化すると共に、封孔作業の生産性を向上させる。 【解決手段】 環状の搬送経路(3〜6)に沿って液晶表
示素子セル装填ステーション(130)、液晶表示素子セ
ル加圧ステーション(132)、封止剤塗布ステーション
(36)、封止剤硬化ステーション(44)、排出ステーシ
ョン(134)を設け、少なくとも1台の加圧装置(58)
を各ステーションに通過させる。加圧装置(58)は多数
の加圧プレート(66)を備え、多数の液晶表示素子セル
(93)を挟持するようになっている。加圧プレート(6
6)と液晶表示素子セル(93)を積層し、圧力気体供給
機構(48)から供給した圧力気体によって液晶表示素子
セル(93)を加圧することにより、同時に多数の液晶表
示素子セル(93)が処理され、ギャップが適正化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶注入済みの液
晶表示素子セルの液晶注入孔を封止するための装置およ
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に示したように、液晶表示装置の液
晶表示素子セル93は、透明導電膜からなる電極と配向
膜等を積層した面が互いに対向するように所定のギャッ
プ99を隔てて上電極基板94と下電極基板95を重ね
合わせ、基板の縁に沿って両基板間に配置したシール剤
97により両基板を張り合わせると共に、シール剤97
に設けた液晶注入孔98から両基板間に液晶を注入した
後、液晶注入孔98を樹脂等の封止剤を用いて封止する
ことにより製造される。液晶の注入は、例えば特開平8-
220546号に記載されているように、液晶を入れた液晶ボ
ート(容器)と空の液晶表示素子セルとを真空チャンバ
内に配置し、真空チャンバを高真空に減圧し、液晶表示
素子セルの液晶注入孔を液晶ボート内の液晶に浸漬(デ
ィップ)した後圧力を徐々に大気圧に戻し、液晶表示素
子セル内外の圧力差により液晶を液晶表示素子セル内に
浸透させることにより行われる。
【0003】液晶注入工程には数時間を要するので、液
晶注入はバッチ方式により同時に多数の液晶表示素子セ
ルに対して行われる。このため、個々の液晶表示素子セ
ルの注入量を個々に制御するのが困難であり、注入不足
が生じないようにするため液晶の注入は過剰に行われ
る。その結果、ガラス基板のギャップは正規のギャップ
(例えば、5μm)よりも若干(例えば、1μm)拡が
った状態となる。これは、色ムラや明るさムラなどの表
示ムラを起こす原因となったり、ガラス基板に分散させ
てあるスペーサ粒子の移動や凝集を許容して、表示に悪
影響を及ぼす原因となる。
【0004】液晶の過剰注入に起因するこのような不具
合を解消するため、従来技術においては、液晶表示素子
セルを両側から加圧して余剰の液晶を押し出した後に液
晶表示素子セルの液晶注入孔を封止する方法(加圧封止
法)が提案されている。即ち、特開平8-220546号には弾
性を有する固体材料の内部に液体などを密封したクッシ
ョン材を用いて液晶表示素子セルを加圧することが提案
してあり、特開平7-199203号には弾性加圧体を用いて液
晶表示素子セルを加圧することが開示してある。また、
特開平4-147217号には、Oリングを備えた上下加圧ベー
スにより液晶表示素子セルを挟持し、加圧ベースと液晶
表示素子セルとで形成された空間に加圧空気を供給し、
加圧空気により液晶表示素子セルを加圧することが提案
してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平8-220546号およ
び特開平7-199203号の方式の問題点は、クッション材や
弾性加圧体が液晶表示素子セルの表示領域(図9に参照
番号96で示す)に直接に接触し、液晶表示素子セルの
表面がガラスくずなどで汚染されるので、品質或いは歩
留まりが充分でないということである。他の問題点は、
クッション材や弾性加圧体の製造精度(寸法・硬度・弾
性係数など)が個々にばらつくことがあり、それに応じ
て液晶表示素子セルに加わる圧力がばらつくので、液晶
表示素子セルのギャップを高精度に管理するのが困難で
あるということである。特開平8-220546号の方式の他の
問題点は、複数個の液晶表示素子セルとクッション材が
交互に積層してあり、個々のクッション材に加わる圧力
が変化するので、個々の液晶表示素子セルのギャップ制
御を均一に行うのが困難であり、個々の液晶表示素子セ
ル毎にギャップがばらつくことである。
【0006】これに対し、特開平4-147217号の装置で
は、液晶表示素子セルの表示領域と加圧ベースとは非接
触であり、液晶表示素子セルは圧力空気によって加圧さ
れるので、液晶表示素子セルの表示領域が汚染されない
という利点がある。しかしながら、この装置は、上下の
加圧ベース間に液晶表示素子セルを水平に挟持しながら
液晶表示素子セルを加圧し液晶注入孔を封止するように
なっているので、重力の作用により液晶表示素子セルが
垂直方向下方に撓むことにより液晶表示素子セル毎にギ
ャップにばらつきが生じるという難点がある。これは液
晶表示素子セルのサイズが大きいほど顕著になる。ま
た、液晶表示素子セルの液晶注入孔が水平方向に横向き
になった状態で封止剤を塗布するので、塗布した封止剤
が垂れ下がり、液晶注入孔の封止が不充分になるか、余
計な封止剤の塗布を要するという問題がある。
【0007】特開平4-147217号の装置の他の大きな問題
点は、一度に1枚の液晶表示素子セルしか処理すること
ができないので、生産性が充分でないことである。この
装置の更に他の難点はOリングの使用に関連するもので
ある。即ち、上下の加圧ベースには1つのOリングしか
装着することができないので、多品種生産に対応できな
いという問題がある。また、装置各部の機械加工の精度
などの理由によりOリングの全周にわたり均一に圧力を
加えることは難しいので、Oリングが片当たりの状態に
なるおそれがあり、液晶表示素子セルのギャップがつぶ
されてしまう危険や、エアリークの発生によりギャップ
制御が安定して行えないおそれがある。
【0008】本発明の目的は、液晶表示素子セルのギャ
ップを高精度に管理することの可能な液晶表示素子セル
の封孔装置および方法を提供することにある。本発明の
他の目的は、液晶表示素子セルの液晶注入孔を封止する
にあたり液晶表示素子セルを均一に加圧することの可能
な液晶表示素子セルの封孔装置および方法を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、高品質の液晶表示素子
セルを製造することの可能な液晶表示素子セルの封孔装
置および方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、同時に多数の液晶表示素子セルを処理することが可
能で、生産性に優れた液晶表示素子セルの封孔装置およ
び方法を提供することにある。本発明の他の目的は、製
品の歩留まりに優れた液晶表示素子セルの封孔装置およ
び方法を提供することにある。本発明の他の目的は、サ
イズの異なる液晶表示素子セルを効率良く製造すること
が可能で、多品種生産に適合した液晶表示素子セルの封
孔装置および方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は液晶注入済みの
液晶表示素子セルの液晶注入孔を封止するための封孔装
置を提供するもので、この封孔装置は:封孔すべき液晶
表示素子セルの表示領域境界を囲繞するシールリングが
夫々装着され該シールリングを介して液晶表示素子セル
を開放可能に挟持するようになった互いに対向する少な
くとも一対の加圧プレートと、前記加圧プレートのシー
ルリングを液晶表示素子セルの表面に密着させた時に形
成される密閉空間に圧力気体を導入するための圧力気体
導入手段を備え、前記密閉空間に圧力気体が導入された
時に液晶表示素子セルの両面を圧力気体により加圧する
ための少なくとも1つの加圧装置と;前記加圧装置を搬
送経路に沿って搬送するための搬送手段と;前記搬送経
路に付設され、封孔すべき液晶表示素子セルを加圧装置
の加圧プレート間に装填するための装填ステーション
と;前記搬送経路に付設され、加圧装置の加圧プレート
間に挟持された液晶表示素子セルの液晶注入孔が水平方
向横向きになる第1姿勢から液晶注入孔が垂直方向上向
きになる第2姿勢へと前記加圧装置を回転させるための
回転手段と;前記装填ステーションの下流において搬送
経路に配置され、前記第2姿勢に保持された加圧装置の
圧力気体導入手段に圧力気体を供給するための加圧ステ
ーションと;前記加圧ステーションの下流において搬送
経路に配置され、加圧装置が前記第2姿勢に保持されて
いる時に液晶表示素子セルの液晶注入孔に封止剤を塗布
するための封止剤塗布ステーション;とを備えているこ
とを特徴とする。
【0010】このように、本発明の封孔装置において
は、加圧プレート間に液晶表示素子セルを挟持した加圧
装置は液晶表示素子セルの液晶注入孔が上向きになった
状態(即ち、液晶表示素子セルの面が垂直になった状
態)で加圧ステーションおよび封止剤塗布ステーション
に送られるので、液晶注入孔が上向きになった状態で液
晶表示素子セルが加圧されると共にその液晶注入孔に封
止剤が塗布される。このように、液晶表示素子セルを垂
直にした状態で加圧が行われるので、液晶表示素子セル
の面に垂直に重力が作用することがなく、重力による液
晶表示素子セルの変形が生じることがない。従って、液
晶表示素子セルをきわめて均一に加圧することができ、
ギャップを高精度に制御することができ、高品質の液晶
表示素子セルを製造することができる。また、液晶注入
孔を上向きにした状態で封止剤が塗布されるので、塗布
した封止剤が垂れることがない。従って、液晶注入孔を
良好に封止することができる。さらに、液晶表示素子セ
ルの加圧は圧力気体により液晶表示素子セルの表示領域
に対して非接触で行われるので、液晶表示素子セルの表
示領域が汚染されることがない。
【0011】好ましい実施態様においては、加圧装置
は、両面にシールリングが装着された1以上の中段加圧
プレートを前記一対の加圧プレートの間に備えている。
このように構成すれば、1台の加圧装置に同時に複数の
液晶表示素子セルを搭載し、バッチ式に処理することが
できるので、生産性が著しく向上する。また、複数の液
晶表示素子セルはきわめて均一な加圧条件の下で加圧さ
れるので、ギャップが適正化された高品質の液晶表示素
子セルを製造することができる。
【0012】好ましくは、搬送経路は環状に形成してあ
り、少なくとも1台の加圧装置を循環させるようになっ
ている。このようにすれば、加圧装置の連続使用が可能
になり、生産性を向上させることができる。
【0013】より好ましい実施態様においては、この環
状の搬送経路には複数の加圧装置が搭載してあり、複数
の加圧装置を異なる複数の処理ステーションに同時に持
ち来すことができるようになっている。この構成によれ
ば、多数の液晶表示素子セルを異なるステーションで同
時並行的に異なる処理に付すことができ、生産性を著し
く向上させることができる。
【0014】具体的実施態様においては、加圧装置は複
数の平行な案内シャフトを備え、各加圧プレートはシャ
フトに嵌合した滑り軸受けにより滑動可能にシャフトに
案内されている。好ましくは、加圧装置は加圧プレート
の各案内領域毎に複数の案内シャフトを備え、隣接する
加圧プレートの軸受けは互いに千鳥状に配置してある。
このような千鳥状配置にすれば、加圧プレートを積層し
たときに軸受けが隣接する加圧プレートに干渉するのを
防止することができる。
【0015】好ましい実施態様においては、この加圧装
置は加圧プレートと液晶表示素子セルとを互いに密着さ
せた状態に維持するためのプレス保持機構を備え、プレ
ス保持機構の作動時に外部から力を作用させ続けること
なく加圧プレートと液晶表示素子セルの積層状態を維持
することができるようになっている。
【0016】好ましい実施態様においては、各加圧プレ
ートの作用面には異なるサイズの複数のシールリング溝
が形成してあり、封孔すべき液晶表示素子セルのサイズ
に応じて選ばれたいづれかのシールリング溝にシールリ
ングを装着できるようになっている。このような配置に
すれば、シールリングを交換するだけでサイズの異なる
液晶表示素子セルを処理することができ、サイズの異な
る液晶表示素子セルを多品種生産する場合の生産性が向
上する。
【0017】好ましくは、加圧プレートの互いに対向す
る面には加圧プレート間の間隙を規制する突き当てピン
が設けてあり、液晶表示素子セルを挟持したときに突き
当てピン同士が突き当たるようになっている。このよう
にすれば、シールリングが過剰に液晶表示素子セルに押
圧されるのが防止され、液晶表示素子セルのギャップが
押しつぶされるのが防止される。
【0018】好ましい実施態様においては、加圧ステー
ションには拭き取り機構が設けてあり、加圧により液晶
表示素子セルから滲み出た余剰液晶を拭き取るようにな
っている。
【0019】好ましくは、搬送経路には封止剤塗布ステ
ーションの下流において例えば紫外線照射機構からなる
封止剤硬化ステーションが配置してある。
【0020】好ましい実施態様においては、加圧ステー
ション、封止剤塗布ステーション、および封止剤硬化ス
テーションには、制御された圧力の圧力気体を加圧装置
の圧力気体導入手段に供給するための圧力気体供給手段
を設ける。好ましくは、封止剤硬化ステーションにおい
て加圧装置に供給する圧力気体の圧力は、封止剤塗布ス
テーションにおいて加圧装置に供給する圧力気体の圧力
よりも低く調節する。圧力気体の圧力をこのように制御
すれば、封止剤を液晶注入孔の内部まで浸透させること
ができる。
【0021】好ましい実施態様においては、圧力気体を
導入するための圧力気体導入手段は前記密閉空間内の圧
力気体が外部へ漏洩するのを防止する密閉機構を備え、
圧力気体の供給を停止したときに密閉空間内の圧力が保
持され、液晶表示素子セルを加圧し続けることができる
ようになっている。
【0022】本発明の他の観点においては、本発明は液
晶注入済みの液晶表示素子セルの液晶注入孔を封止する
ための方法を提供するもので、この方法は、液晶表示素
子セルの表示領域と加圧プレートとが非接触となるよう
に配置したシールリングを介して少なくとも一対の対向
する加圧プレートの間に液晶表示素子セルを挟持するこ
とにより液晶表示素子セルの両側において加圧プレート
と液晶表示素子セルとシールリングとの間に密閉空間を
形成し、液晶表示素子セルの液晶注入孔が上向になるよ
うに加圧プレートと液晶表示素子セルを保持しながら前
記密閉空間に圧力気体を導入することにより液晶表示素
子セルを両面から加圧して余剰液晶を排出させ、液晶表
示素子セルの液晶注入孔が上向になるように加圧プレー
トと液晶表示素子セルを保持したまゝで液晶注入孔を封
止剤で封止することを特徴とするものである。
【0023】本発明の上記特徴や効果並びに他の特徴や
効果は以下の実施例の記載につれて更に明らかにする。
【0024】
【発明の実施の形態】はじめに本発明の封孔装置の全体
構成を簡単に説明するに、図1および図2に示したよう
に、本発明の封孔装置1は基台2を備え、この基台2上
には加圧装置58を閉ループ環状の搬送経路に沿って搬
送するようになったコンベア装置が設置してある。コン
ベヤの搬送経路に沿って、液晶注入済みの液晶表示素子
セルを供給カセット56から加圧装置58へと移載する
ための移載機構14を備えた装填ステーション130、
加圧装置58に挟持された液晶表示素子セルを加圧する
ための加圧ステーション132、液晶表示素子セルの液
晶注入孔に封止剤を塗布するための塗布ステーション3
6、塗布された封止剤を硬化させるべく紫外線を照射す
るための紫外線照射ステーション44、封孔済みの液晶
表示素子セルを加圧装置58から空の回収カセット57
へと移載するための移載機構15を備えた排出ステーシ
ョン134、が配置してある。更に、環状のコンベヤ搬
送経路の延長上外側には保守ステーション110が配置
してある。加圧ステーション132、塗布ステーション
36、紫外線照射ステーション44、および保守ステー
ション110には圧力気体供給機構48が夫々配置して
ある。
【0025】より詳しくは、図1〜図3を参照するに、
封孔装置1の基台2はアルミニウム板や角形鋼管で構成
することができる。基台2上にはコンベヤ装置の環状の
搬送経路が設置してあり、この搬送経路は、主搬送経路
3、シフト経路4、回送経路5、およびシフト経路6か
らなる。加圧ステーション132と塗布ステーション3
6と紫外線照射ステーション44はコンベヤの主搬送経
路3上に配置されており、装填ステーション130と排
出ステーション134は主搬送経路3の側方に配置され
ている。回送経路5の延長には、保守ステーション11
0の搬送経路112が設けてある。各搬送経路は、軸受
けを介して軸支されたなめらかに回転する2列のステン
レス製コロ13で構成することができる。この搬送経路
上には、少なくとも1台の加圧装置58を搭載すること
ができる。図1には、非限定的な実施例として、封孔装
置1のコンベアの主搬送経路3に5台の加圧装置58を
搭載し、保守ステーション110に1台の加圧装置58
を搭載したところが示してある。加圧装置58は、加圧
装置58に例えば下から係合するフックを備えた駆動機
構7、8、9、10、11、12によって、環状の搬送
経路上を図1において反時計廻りに周回移動させること
ができる。図示した実施例では、各駆動機構の動力源と
して電動機、動力伝達手段としてボールネジが使用して
ある。その他、プーリー、ベルト、ラック、歯車、流体
シリンダなどを使用することもできる。ただし、任意の
位置に加圧装置58を停止しうる手段を選ぶのが好まし
い。
【0026】装填ステーション130と排出ステーショ
ン134には、搬送経路上を搬送されて来た加圧装置5
8を搭載可能で加圧装置58を水平姿勢と垂直姿勢との
間で90度回転させるための回転式の第1ベッド16お
よび第2ベッド18が夫々設けてある。図1には、装填
ステーション130のベッド16およびそれに搭載され
た加圧装置58が垂直姿勢にあり、排出ステーション1
34のベッド18と加圧装置58を水平姿勢に回動させ
たところが示してある。図4に示したように、夫々のベ
ッド16および18は例えばコ字形に成形したアルミニ
ウム板などで構成され、ベッド16および18の天板に
は加圧装置58を位置決め保持するための流体シリンダ
で構成される位置決めシリンダ24、加圧装置58の後
述するプレス保持機構59(図5)を開放するための開
放機構20が設けてある。図4に示すように、開放機構
20は、流体シリンダで構成される開放シリンダ21、
加圧装置58の押さえプレート72を押し込むための流
体シリンダからなる押し込みシリンダ22、加圧装置5
8の押さえプレート72を引き上げるための流体シリン
ダからなる引き上げシリンダ23などから構成される。
【0027】ベッド16および18は、夫々、ベッド回
転機構17および19によって水平状態から直立状態
へ、また、直立状態から水平状態へと90゜回転駆動さ
れる。ベッド回転機構17および19の動力源として電
動機、動力伝達手段として減速機と歯車を用いることが
できるが、プーリー、ベルト、流体シリンダなどを使用
してもよい。ベッド16および18は水平状態にすると
加圧装置の主搬送経路3と同化し、主搬送経路3によっ
て搬送されて来た加圧装置58を搭載したり、加圧装置
58を主搬送経路3に送出したりすることができる。ベ
ッド16および18に搭載された加圧装置58は位置決
めシリンダ24によって位置決め、保持される。
【0028】図4〜図8および図14に示すように、加
圧装置58は、底板62、天板63、側板64、シャフ
ト65、加圧プレート66、滑り軸受け67、可動金属
プレート68、ポスト69、圧縮バネ70、ナット7
1、押さえプレート72、フック73、ブロック74、
スタンド75、板カム76、引張バネ77、クランク7
8、ローラー79、ストッパプレート80、スライドレ
ール81、シールリング82、ガイドピン84、突き当
てピン85、フランジ86、逆止弁87、Oリング8
8、圧縮バネ89、継手90、圧力気体ホース91など
から構成される。
【0029】より詳しくは、図4を参照するに、加圧装
置58の骨格は、アルミニウム板やステンレス板などで
形成された底板62、側板64、天板63などから構成
されている。底板62と天板63の間には図11および
図12から良く分かるように複数の案内シャフト65が
設けてあり、これらのシャフト65にはアルミニウム合
金板などで形成された例えば21枚の加圧プレート66
がリニヤボールベアリングのような滑り軸受け67を介
して摺動可能に搭載されている。加圧プレート66は、
滑り軸受け67の作用により、シャフト65上を滑らか
に摺動することができる。
【0030】図4に示したように、シャフト65には、
更に、アルミニウム板などで構成された可動金属プレー
ト68が、図示していない滑り軸受けを介して取り付け
られている。金属プレート68にはステンレス製ポスト
69が設けられ、アルミニウム板などで構成される押さ
えプレート72が搭載されている。押さえプレート72
は、圧縮バネ70の作用により、金属プレート68から
離隔する方向に付勢されている。ポスト69に切った雄
ネジにはナット71が取り付けられており、押さえプレ
ート72の変位量を規制するようになっている。押さえ
プレート72には、押さえプレート72を引き上げるた
めのフック73、押さえプレート72を押圧するための
押し込みシリンダ22を受けるブロック74、押圧状態
を保持するためのスタンド75が取り付けられている。
【0031】加圧装置58の天板63には左右一対のク
ランク78が設けてあり、夫々のクランク78はステン
レス板などで形成された板カム76をローラー79を介
して変位させるようになっている。板カム76はスライ
ドレール81に取り付けられており、滑らかに水平方向
に往復動作することができる。左右の板カム76には引
張バネ77が夫々取り付けられており、左右の板カム7
6を互いに引き寄せる向きに力が作用するようになって
いる。左右の板カム76が引き寄せられているときは、
板カム76に取り付けられているステンレス製ストッパ
プレート80にスタンド75が突き当たるので、金属プ
レート68と押さえプレート72との間に配置された圧
縮バネ70は、加圧プレート66間に挟持された液晶表
示素子セル93を押圧するべく金属プレート68を加圧
プレート66に押圧する。その結果、加圧装置58はプ
レス保持状態に維持される。反対に、左右の板カム76
を互いに引き離す方向にクランク78が作動すると、プ
レス保持状態は解除される。シャフト65に装着された
金属プレート68、金属プレート68に搭載されたポス
ト69、金属プレート68に搭載された押さえプレート
72、板カム76に取り付けられたステンレス製ストッ
パプレート80、スタンド75などは、加圧プレート6
6と液晶表示素子セル93とを押圧状態に維持するため
のプレス保持機構59(図5)を構成する。
【0032】図10に示すように、加圧プレート66に
は、液晶表示素子セル93の表示領域96(図9)の境
界上に位置するようにシールリング溝83が複数設けら
れている。図示した実施例では、大、中、小の3種類の
シールリング溝83が設けてある。いずれかのシールリ
ング溝83には、液晶表示素子セル93のサイズに適合
する周長の弾性シールリング82をはめ込む。液晶表示
素子セル93の位置ずれを防ぐため、液晶表示素子セル
93の外形の例えば約1mm外側に位置するように、ガ
イドピン84を設ける。加圧プレート66には、液晶表
示素子セル93のサイズに応じてガイドピン84の取り
付け位置を変えられるよう、複数のガイドピン取り付け
穴(図示せず)を設けておく。更に、図12および図1
6から良く分かるように、加圧プレート66の外周付近
には、高さが例えば約2mmの突き当てピン85が設け
てある。これらのシールリング溝83、ガイドピン8
4、突き当てピン85は、最上段および最下段の加圧プ
レート66には片面に、中段の加圧プレート66には両
面に設けてある。
【0033】図11および図12に示すように、各加圧
プレート66にはシャフト65に嵌合する滑り軸受け6
7が4カ所に取り付けられるが、加圧プレート66の厚
さよりも滑り軸受け67の長さが長いので、加圧プレー
ト66を積層した際には滑り軸受け67が隣接する加圧
プレート66に干渉するおそれがある。そこで、図11
および図12に示すように、滑り軸受け67が隣接する
加圧プレート66に干渉しないよう、滑り軸受け67を
千鳥状に取り付ける。このため、シャフト65は加圧プ
レート66に対する一案内領域毎に3本ずつ、合計12
本設けてあり、夫々の加圧プレート66には隣接する加
圧プレート66の滑り軸受け67を逃がすための抜き穴
を設ける。
【0034】突き当てピン85の作用を説明するに、図
16(a)に示すように、加圧プレート66と液晶表示
素子セル93を積層すると、シールリング82と液晶表
示素子セル93が接触する。この段階では、シールリン
グ82の弾性によって液晶表示素子セル93が支えられ
ており、突き当てピン85同士は接触していない。図1
6(b)に示すように、加圧プレート66を押圧し、加
圧プレート66間に液晶表示素子セル93を挟持する
と、シールリング82が撓み、突き当てピン85同士が
接触する。突き当てピン85同士が接触することで、シ
ールリング82が液晶表示素子セル93に過剰に押圧さ
れるのを防ぎ、液晶表示素子セル93のギャップ99を
押しつぶすことがない。さらに、異なる厚さの液晶表示
素子セル93に対しても、加圧プレート66と、液晶表
示素子セル93を積層したときの積層高さを同一にする
ことができ、積層高さの違いによる、加圧プレート66
の押圧力のばらつきを防ぐことができる。
【0035】図15および図17に示すように、シール
リング82は、基材106の外側をコーティング層10
7で覆った構造となっている。基材106は弾性を有す
る固体材料、たとえばエラストマーやゴムなどで形成さ
れている。一般に、ゴムには密着性や転写性があり、液
晶表示素子セル93にシールリング82を長時間押圧し
続けると、互いに密着して剥離性が著しく低下したり、
密着痕が付着したりする。そのため、シールリング82
表面に、剥離性の優れたフッ素樹脂によるコーティング
層107を形成する。フッ素樹脂としては四フッ化エチ
レンなどを用いる。これにより、シールリング82が液
晶表示素子セル93に押圧されても、密着することな
く、容易に分離することができる。また、液晶表示素子
セル93に密着跡を残すこともない。シールリング82
は、液晶表示素子セル93の荷重を受け止めるサポータ
部105と、圧力気体の漏洩を防止するリップシール部
104を有する。リップシール部104は内側に傾斜し
ており、図16に示したように液晶表示素子セル93に
接触させたときには密閉空間61内の気体の圧力によっ
て液晶表示素子セル93に対する圧接力が増大してシー
ル性が増加するようになっている。
【0036】図16(a)に示すように、加圧プレート
66と液晶表示素子セル93を積層しただけの状態で
は、液晶表示素子セル93は、シールリング82のリッ
プシール部104の弾性によって支えられている。図1
6(b)に示すように、加圧プレート66を押圧する
と、リップシール部104がたわみ、サポータ部105
に液晶表示素子セル93が接触する。このとき、突き当
てピン85同士が接触し、シールリング82に荷重が集
中して、ギャップ99が押しつぶされるのを防ぐ。リッ
プシール部104は内周側に向けて形成してあり、密閉
空間61に供給された圧力気体によって液晶表示素子セ
ル93に押しつけられるため、密封性がきわめてよい。
【0037】図16(b)に示すようにシールリング8
2が液晶表示素子セル93に押圧されると、サポータ部
105とリップシール部104、および液晶表示素子セ
ル93との間に形成される空間109が押しつぶされ、
シールリング82全体が吸盤となり、シールリング82
と液晶表示素子セル93の剥離性を著しく損なう。そこ
で図17に示すように、部分的にサポータ部105を切
除した非サポート部108を一カ所以上設けることで、
シールリング82の吸盤化を防ぎ、剥離性を確保するこ
とができる。図示した実施例では、サポータ部105の
各辺に1カ所、合計4カ所に非サポート部108を設け
てある。
【0038】図13に示すように、加圧プレート66と
液晶表示素子セル93を積層し、加圧プレート66を押
圧したときには、加圧プレート66と液晶表示素子セル
93とシールリング82とで密閉空間61が作られる。
中段の加圧プレート66のうちシールリング溝83より
も内側の部分は切り抜いてある。加圧プレート66の端
面から内側に向かって圧力気体導入孔92が開けてあ
り、シールリング溝83内周の切り抜かれた空間に開口
している。後述する圧力気体供給機構48によりこの圧
力気体導入孔92を介して外部から圧力気体が密閉空間
61内に送り込まれる。シールリング溝83内周を切り
抜くことにより、加圧プレート66両面の液晶表示素子
セル93を同時加圧することができるとともに、軽量化
にも寄与している。最上段と最下段の加圧プレート66
は、シールリング溝83内周は切り抜かず、彫り込みが
設けてある。最上段と最下段の加圧プレート66には、
中段の加圧プレート66と同様に、端面から圧力気体導
入孔92が開けてあり、シールリング溝83内周の彫り
込まれた空間に至っている。
【0039】図14に示すように、夫々の加圧装置58
の底板62にはステンレスなどからなるフランジ86が
はめ込まれている。底板62とフランジ86の間は、弾
性を有するOリング88でシールされている。フランジ
86内には圧縮バネ89とテーパー付きの逆止弁(中
栓)87が組み込まれており、圧縮バネ89の作用で逆
止弁87の先端のテーパがフランジ86内面のテーパと
密着するようになっている。逆止弁87が押し込まれる
と、逆止弁87とフランジ86の間に隙間が生じ、圧力
気体の出入りが可能となる。底板62と加圧プレート6
6には継手90が設けられ、これらの継手90は圧力気
体ホース91で接続されている。圧力気体は最上段およ
び最下段の加圧プレート66から順次隣接する中段の加
圧プレート66へと圧力気体ホース91を介して供給さ
れ、圧力気体ホース91から加圧プレート66の圧力気
体導入孔92に供給される。
【0040】図1に示すように、加圧ステーション13
2、塗布ステーション36、紫外線照射ステーション4
4、および保守ステーション110には圧力気体供給機
構48が夫々配置してあり、加圧装置58に圧力気体を
自動的に供給するようになっている。図13および図1
4を参照するに、封孔装置1の基台2上には圧力気体供
給機構基台49が搭載され、さらにこの基台49上に流
体シリンダ50が搭載されている。流体シリンダ50の
ロッド先端には、押し込みピン52と一体になったステ
ンレス製のプラグ51が取り付けられている。プラグ5
1には、電空変換器54にて調圧された圧力気体が供給
され、圧力気体の供給は電磁弁55により制御される。
液晶表示素子セル93を搭載した加圧装置58を圧力気
体供給機構48の横に移動させておき、流体シリンダ5
0を作動させると、図14(b)および図14(c)に
示したように、プラグ51が加圧装置58の底板62の
フランジ86に押しつけられ、プラグ51の押し込みピ
ン52によって逆止弁87が押し込まれる。これにより
逆止弁87とフランジ86の間に隙間が生じ、圧力気体
の出入りが可能となり、圧力気体は圧力気体ホース9
1、継手90、加圧装置58の圧力気体導入孔92を介
して密閉空間61に供給される。このとき、プラグ51
に取り付けられた弾性ゴムカバー53が加圧装置58の
底板62に接触し、プラグ51と加圧装置58の底板6
2とを密閉するので、圧力気体の漏洩はない。
【0041】再び図1を参照するに、液晶注入済みの未
封孔の液晶表示素子セルは装填ステーション130にお
いて供給カセット56から夫々の加圧装置58に装填さ
れ、封孔済みの液晶表示素子セル93は排出ステーショ
ン134において加圧装置58から空の回収カセット5
7へと移載される。前述したように、装填ステーション
130と排出ステーション134には、加圧装置58を
90度回転させるための回転ベッド16および18が夫
々設けてある。直立させたときのベッド16および18
の両脇には、加圧装置58の加圧プレート66を積層お
よび離隔させるための積層機構25および26が夫々設
置されている。夫々の積層機構25および26は図8か
ら分かるように各ベッドの両側に配置された昇降装置と
それに連動する爪を備え、爪によって加圧装置58の加
圧プレート66を順次、離隔又は積層することで加圧装
置58内に液晶表示素子セル93を搭載したり、加圧装
置58から液晶表示素子セル93を回収したりすること
ができるようになっている。積層機構25および26の
動力源および動力伝達手段として実施例では電動機とボ
ールネジなどが使用してある。その他として、ベルト、
プーリー、単軸ロボット、または、これに準ずるものを
用いることもできるが、任意の位置に、任意の動作手順
で、加圧プレート66を移動しうる手段を選ぶのが好ま
しい。
【0042】装填ステーション130における供給カセ
ット56から加圧装置58への液晶表示素子セル93の
搭載および排出ステーション134における加圧装置5
8から回収カセット57への回収動作は、基台2上に設
置された移載機構14および15が行う。カセット56
および57は例えば水平ラックからなり、液晶表示素子
セル93を例えば最大20枚収納することができる。移
載機構14および15は例えばXZθロボット27と吸
着機構28などから構成することができ、図示しない移
載機構コントローラの指令で、任意の位置に、任意の動
作手順で、液晶表示素子セル93を移載することができ
る。移載機構としてはロボットに準ずる他の方式のもの
を用いることもできるが、任意の位置に任意の動作手順
で液晶表示素子セル93を移載しうる手段を選ぶのが好
ましい。XZθロボット27のX軸旋回アームの先端に
は吸着機構28(図8参照)が備えてあり、真空吸引に
よって液晶表示素子セル93を吸着するようになってい
る。吸着機構28の吸着面には、液晶表示素子セル93
を傷つけないよう弾性を有するゴム製パッド(図示せ
ず)が例えば8個取り付けてある。移載機構14は、図
示しない移載機構コントローラからの指令により、液晶
注入済みの液晶表示素子セル93が収納された供給カセ
ット56から最上段の液晶表示素子セル93を1枚づつ
吸着して枚葉で取り出し、図1に矢印で示したように旋
回アームを水平面内で90度旋回させた後、液晶表示素
子セル93を加圧装置58内の所定位置に搭載する。同
様に、移載機構15は加圧装置58から所定の封孔済み
の液晶表示素子セル93を枚葉で取り出し、基台2上の
所定位置にセットされた空の回収カセット57内の所定
位置に順次に収納する。
【0043】加圧ステーション132には拭き取り機構
29が設けてあり、加圧により液晶表示素子セル93か
ら滲み出た余剰液晶を自動的に拭き取るようになってい
る。図1〜図3に示したように、拭き取り機構29は、
主搬送経路3上方に設けられ、アルミニウム板などで構
成される拭き取り基台30上に設置されており、拭き取
り機構基台30の直下に加圧装置58が搬送されてくる
ようになっている。加圧ステーション132に搬送され
て来た加圧装置58には、液晶注入済みの液晶表示素子
セル93が例えば20枚挿入されており、後述するよう
に圧力気体供給機構48から供給される圧力気体によっ
て液晶表示素子セル93の表示領域96は両側から加圧
される。この加圧により、液晶表示素子セル93のギャ
ップ99は適正化され、液晶注入孔98から余剰な液晶
が滲み出てくる。また、加圧力を弱めることで液晶の滲
み出しを止めることもできる。
【0044】拭き取りユニット32にはロール状で吸湿
性を有する布33がセットされている。布33は図示し
ていない動力源によって引き出され、例えば図3で右か
ら左へ巻き取られる。この実施例では、動力源としてト
ルクモーターが使用してあり、布33のロール径変化に
よる巻き取りトルク変動が生じても、巻き取りを正常に
行うことができるようになっている。さらに、拭き取り
ユニット32には、弾性を有するゴムローラー34がス
ライド機構35を介して取り付けられている。スライド
機構35を稼動させると、ゴムローラー34が布33を
押圧する。このとき、拭き取り機構基台30直下に搬送
されてきている加圧装置58内の液晶表示素子セル93
の上端面に布33が押しつけられ、液晶表示素子セル9
3内からにじみ出る余剰液晶を拭き取ることができる。
ゴムローラー34は弾性を有するので、液晶表示素子セ
ル93の上端面が若干上下に不揃いになっていても、追
従して拭き取ることができる。
【0045】なお、この実施例では、スライド機構35
の動力源および動力伝達手段として電動機およびボール
ネジが使用してある。他の手段として、プーリー、ベル
ト、ラック、歯車、流体シリンダなどを使用することが
できる。拭き取りユニット32は、所定ストロークの1
軸移動装置31を介して拭き取り機構基台30上に取り
付けられている。1軸移動装置31は、図示しない1軸
コントローラの指令により、所定の位置に拭き取りユニ
ット32を移動させることができる。図示した実施例で
は、1軸移動装置31の動力源および動力伝達手段とし
て電動機とボールネジが使用してある。その他の手段と
して、単軸ロボット、ベルト、プーリー、流体シリンダ
などを使用することができるが、任意の位置に、任意の
動作手順で、拭き取りユニット32を移動しうる手段を
選ぶのが好ましい。
【0046】塗布ステーション36は、液晶表示素子セ
ル93の液晶注入孔98に封止剤を自動的に塗布するも
ので、加圧ステーション132の下流において主搬送経
路3上方に設けられ、アルミニウム板などで構成される
塗布機構基台37上に設置されており、塗布機構基台3
7の直下に加圧装置58が搬送されてくるようになって
いる。搬送されて来た加圧装置58には、液晶注入済み
の液晶表示素子セル93が例えば20枚挿入されてお
り、塗布ステーション36に付設された圧力気体供給機
構48から供給された圧力気体によって、液晶表示素子
セル93の表示領域96は所定の圧力で両側から加圧さ
れる。塗布機構基台37上にはXYZ装置38が搭載し
てあり、このXYZ装置38には、封止剤が充填されノ
ズル43が取り付けられた容器41が搭載されている。
本発明の実施例では封止剤として紫外線硬化樹脂が使用
される。この実施例では、XYZ装置38として3軸直
交型ロボットが使用してある。その他の手段として、水
平多関節型ロボット、またはこれらに準ずるものを使用
することができるが、任意の位置に、任意の動作手順
で、ノズル43を移動しうる手段を選ぶのが好ましい。
【0047】XYZ装置38は、図示しないXYZコン
トローラの指令により、ノズル43を所定の位置に移動
することができる。紫外線を遮断できる素材でできた容
器41は樹脂製圧送チューブ40を介して吐出装置39
に接続されている。吐出装置39が稼動すると、吐出装
置39によって圧力調節された塗布圧力気体が圧送チュ
ーブ40を経て容器41に送り込まれ、容器41内に充
填されている封止剤がノズル43より吐出される。これ
により、塗布機構基台37下に搬送されてきている加圧
装置58内に搭載した液晶表示素子セル93の液晶注入
孔98に封止剤が塗布される。塗布圧力気体として窒素
を使用することができるが、その他の気体を使用する場
合には、清浄で不活性なものを用いる。液晶注入孔98
に封止剤を塗布した後、表示領域96を押圧する圧力気
体の加圧力を弱めると、表示領域96のストレスが解放
され、封止剤が液晶注入孔98全体に浸透しやすくな
る。
【0048】紫外線照射ステーション44は、液晶表示
素子セル93の液晶注入孔98に塗布した封止剤に紫外
線を自動的に照射することにより封止剤を硬化させるも
ので、主搬送経路3上方に設けたステンレス板などから
なるチャンバ45内に設置されており、チャンバ45の
直下に加圧装置58が搬送されて来るようになってい
る。搬送されて来た加圧装置58には、液晶注入孔98
に封止剤が塗布済みの液晶表示素子セル93が例えば2
0枚挿入されており、紫外線照射ステーション44に設
置された圧力気体供給機構48から供給される圧力気体
によって所定の圧力で液晶表示素子セル93の表示領域
96は両側から加圧される。図示しない紫外線ランプ電
源を稼動させると、紫外線ランプ46が所定時間点灯
し、ランプカバー47の開口部から所定量の紫外線が照
射される。このとき、封止剤が塗布された液晶表示素子
セル93を搭載した加圧装置58をチャンバ45の下に
移動させておくと、封止剤に紫外線が照射される。封止
剤として紫外線硬化樹脂が使用してあるので、封止剤は
紫外線照射によって硬化し、液晶注入孔98を完全に塞
ぐ。硬化後は、液晶表示素子セル93の表示領域96を
押圧する圧力気体の圧力を大気圧に戻す。
【0049】保守ステーション110は、加圧装置58
の点検保守を行うためのものである。封孔装置1の搬送
経路から引き出した加圧装置58を、保守装置基台11
1上に設置した保守装置搬送経路112に搭載する。図
示した実施例では、加圧装置回送経路5を封孔装置1端
まで延長し、保守装置搬送経路112に乗り継ぎ可能と
している。保守装置搬送経路112上の加圧装置58
は、4本の保持シリンダ113で位置決め保持される。
保守装置基台111上には、ベッド16および18に関
連して前述したのと同様のプレス保持機構59の開放機
構20と、前述の圧力気体供給機構48が備えてあり、
加圧プレート66の分離や、圧力気体の供給を行うこと
で、シールリング82の交換や、圧力気体の漏洩検査、
各部の清掃などの保守点検作業を行うことができるよう
になっている。図示した実施例では、保守装置110は
封孔装置1の回送経路5に隣接して設置してあるが、封
孔装置1と保守装置110との間に、加圧装置58を運
ぶ手段(例えば、台車やコンベアなど)を配置すれば、
封孔装置1と保守装置110は必ずしも隣接して設置す
る必要はない。また、封孔装置1の搬送経路内に、保守
装置110に相当する機構、および作業エリアを内包し
てもよい。
【0050】次に、図18以下のフローチャートを併せ
て参照しながら、本発明の封孔装置1の作動と使用の態
様並びに本発明の封孔方法の実施例を説明する。
【0051】先ず、液晶注入済みの液晶表示素子セル9
3を複数枚用意する。通常、液晶が注入された液晶表示
素子セル93は、ギャップ99が拡がった状態となって
いる(例えば、特開平8-220546号の図4参照)。例え
ば、正規のギャップ99を5μmとすれば、液晶注入後
のギャップ99は正規ギャップよりも約1μm前後拡が
っている。ギャップ99が適正でないと、色ムラや明る
さムラなどの表示ムラを起こす原因となる。また、ギャ
ップ99が拡がったまゝだと、スペーサ粒子が移動して
しまい、本来均一に拡散しているべきスペーサが凝集し
て、表示に悪影響を及ぼす原因となる。このような、液
晶注入済みでギャップ99が拡がった状態の液晶表示素
子セル93を供給カセット56に例えば20枚収納し
て、基台2上の所定の位置にセットする(図18のフロ
ーチャートのステップNo.1)。これは人手により又
は図示しない前工程装置により行う。なお、液晶表示素
子セル93は、液晶表示素子セル93の液晶注入孔98
が供給カセット56の開口部側に向くように供給カセッ
ト56に収納し、供給カセット56は、移載装置14側
に供給カセット56の開口部が向くようにセットする。
【0052】次に、空の回収カセット57を基台2上の
所定位置にセットする(ステップNo.2)。回収カセ
ット57には、封孔済みの液晶表示素子セル93を例え
ば20枚収納することができる。回収カセット57のセ
ットは、人手により又は図示しない後工程装置により行
う。このとき、回収カセット57は、移載装置15側に
回収カセット57の開口部が向くようにセットする。
【0053】次に、封孔装置1を作動させると、駆動機
構7が動作し、主搬送経路3を通って、予め水平にして
ある第1ベッド16に空の加圧装置58が搭載され、ベ
ッド16の位置決めシリンダ24に圧縮空気を供給する
ことにより位置決めシリンダ24が作動して加圧装置5
8をベッド16に位置決め、保持する(ステップNo.
3)。なお、主搬送経路3上には、少なくとも1台の加
圧装置58を搭載することができる。
【0054】次に、ベッド回転機構17を作動させて、
ベッド16を主搬送経路3から装填ステーション130
へと転動させると共に、ベッド16を90゜回転させて
直立させる(ステップNo.4)。これにより、ベッド
16と共に、ベッド16に位置決め保持されている加圧
装置58も直立する。加圧装置58のプレス保持機構5
9は保持状態としておく。
【0055】次に、開放機構20の押し込みシリンダ2
2を作動させると、押し込みシリンダ22のプランジャ
先端が下降してブロック74にあたり、押さえプレート
72が例えば5mm押し込まれ(ステップNo.5)、
金属プレート68と密着する(図5)。このとき、スタ
ンド75とストッパプレート80との間に例えば3mm
の隙間が生じる。
【0056】次に、開放シリンダ21を動作させると、
開放シリンダ21のプランジャ先端が下降し、クランク
78に取り付けられているローラー79を介してクラン
ク78を回転させる。左右の板カム76は互いに離隔す
る向きに移動し、板カム76に取り付けられているスト
ッパプレート80が開放状態となる(ステップNo.
6。また、図6参照)。
【0057】次に、押し込みシリンダ22の先端を上昇
させ、押さえプレート72を開放する。圧縮バネ70の
作用により、押さえプレート72は金属プレート68か
ら離れ、ポスト69に取り付けられたナット71に密着
する。その後、引き上げシリンダ23を動作させ、押さ
えプレート72に取り付けられているフック73を引き
上げる(ステップNo.7。また、図7参照)。このと
き、ストッパプレート80は開放状態となっているの
で、スタンド75とストッパプレート80は干渉せず、
押さえプレート72を引き上げることができる。また、
押さえプレート72にナット71がかかっているため、
金属プレート68も同時に引き上げられる。これによ
り、金属プレート68と加圧プレート66が引き離され
る。
【0058】次に、積層機構25を稼動させ、最上段の
加圧プレート66を例えば30mm引き上げる(ステッ
プNo.8)。これにより、最上段の加圧プレート66
と次段の加圧プレート66が例えば30mm引き離され
る(図8)。加圧プレート66は、滑り軸受け67の作
用により、シャフト65上を滑らかにスライドすること
ができる。
【0059】次に、移載機構14を稼動させ、供給カセ
ット56の最上段の液晶注入済みの液晶表示素子セル9
3上に吸着機構28を挿入する。吸着機構28の真空吸
着により、最上段の液晶表示素子セル93を1枚吸着
し、供給カセット56から抜き取り、加圧装置58の引
き上げられた最上段の加圧プレート66と次段の加圧プ
レート66との間に挿入し、真空吸着を解除して次段の
加圧プレート66上に液晶表示素子セル93を積載する
(ステップNo.9)。このとき、液晶表示素子セル9
3は、液晶表示素子セル93の液晶注入孔98が加圧装
置58の開口部側に向くように搭載する。前述したよう
に加圧プレート66には、液晶表示素子セル93の外形
より例えば1mm外側にガイドピン84が設けてあるの
で、液晶表示素子セル93が大きく位置ずれすることが
ない。
【0060】次に、ステップNo.8と同様にして積層
機構25を稼動させ、液晶表示素子セル93が搭載され
た加圧プレート66を引き上げる(ステップNo.1
0)。これにより、液晶表示素子セル93が搭載された
加圧プレート66と次段の加圧プレート66が例えば3
0mm引き離される。
【0061】次に、ステップNo.9と同様にして移載
機構14を稼動させ、供給カセット56の次段から液晶
注入済みの液晶表示素子セル93を1枚抜き取り、加圧
装置58の引き上げられた加圧プレート66と次段の加
圧プレート66の間に挿入し、次段の加圧プレート66
上に積載する(ステップNo.11)。
【0062】これらステップNo.10〜ステップN
o.11の動作を所定枚数の液晶表示素子セル93につ
いて行う(ステップNo.12)。
【0063】次に、積層機構25を稼動させ、引き上げ
た加圧プレート66をすべて引き下ろす(ステップN
o.13)。これにより、加圧装置58のすべての加圧
プレート66と液晶表示素子セル93が1枚ずつ交互に
積層される(図7)。
【0064】次に、引き上げシリンダ23を動作させ、
押さえプレート72、および金属プレート68を引き下
ろす(ステップNo.14)。これにより、金属プレー
ト68が最上段の加圧プレート66と接する。
【0065】次に、押し込みシリンダ22を動作させる
(ステップNo.15)。押し込みシリンダ22の先端
が下降してブロック74にあたり、押さえプレート72
が押し込まれて金属プレート68と密着する(図6)。
さらに、シールリング82のリップシール部104がた
わみ、加圧プレート66と、シールリング82、液晶表
示素子セル93とで密閉空間61が形成される(図13
および図16)。また、突き当てピン85同士が接触す
ることにより、シールリング82が過剰に液晶表示素子
セル93に押圧されて、ギャップ99が押しつぶされる
のを防ぐ(図16(b))。このとき、スタンド75上
面は、ストッパプレート80下面より例えば3mm低い
位置となる。また、加圧プレート66と液晶表示素子セ
ル93の間隔は例えば1mmである。
【0066】次に、開放シリンダ21を作動させ、開放
シリンダ21の先端を上昇させる(ステップNo.1
6)。クランク78が回転可能となり、板カム76に取
り付けられた引張バネ77の作用で左右の板カム76同
士が互いに引き寄せられる。押さえプレート72は先の
ステップNo.15において押し込みシリンダ22によ
って押し込まれているので、ストッパプレート80はス
タンド75よりも例えば3mm高い位置にあり、干渉す
ることがない。これにより、板カム76に取り付けられ
ているストッパプレート80は閉状態となる(図5)。
【0067】次に、押し込みシリンダ22の先端を上昇
させ、押さえプレート72を開放する(ステップNo.
17)。圧縮バネ70の作用により、押さえプレート7
2と金属プレート68は互いに離隔しようとするが、少
し上昇したところでスタンド75がストッパプレート8
0に突き当たり、離隔作用を妨げる(図4)。このと
き、圧縮バネ70が金属プレート68に及ぼす力は、金
属プレート68が加圧プレート66を押圧する力とな
る。圧縮バネ70は1本当たりの荷重が例えば20Kg
fに設定することができ、合計4本で例えば80kgf
の荷重が加圧プレート66に作用する。このようにし
て、加圧装置58外部から力を作用し続けなくても、加
圧プレート66と液晶表示素子セル93を底板62と金
属プレート68によって挟持し続けることができる。
【0068】次に、ベッド回転機構17を作動させ、ベ
ッド16を90゜回転して水平にすると共に、ベッド1
6を装填ステーション130から主搬送経路3へと転動
させる(ステップNo.18)。これに伴いベッド16
に位置決め保持されている加圧装置58も水平になり、
液晶表示素子セル93の液晶注入孔98は上向きとな
る。
【0069】次に、ベッド16の位置決めシリンダ24
を動作させ、ベッド16上に搭載されている加圧装置5
8の位置決め保持を解除する(ステップNo.19)。
加圧装置58は第1ベッド16から主搬送経路3への乗
り移りが可能な状態となる。
【0070】次に、駆動機構8を稼動させ、加圧装置主
搬送経路3を通して、加圧装置58を加圧ステーション
132に設けた拭き取り機構基台30下に搬送し、所定
の位置に停止させる(ステップNo.20)。
【0071】次に、圧力気体供給機構48を加圧装置5
8に接続し、圧力気体を供給する(ステップNo.2
1)。即ち、圧力気体供給機構48の流体シリンダ50
を作動させ、プラグ51を加圧装置58の底板62に設
けてあるフランジ86に接近させる。プラグ51に取り
付けた弾性ゴムカバー53が先ずフランジ86と接触
し、次いで、プラグ51と一体の押し込みピン52がフ
ランジ86中の逆止弁87を押し込む。フランジ86内
面のテーパ部と逆止弁87先端のテーパ部との間に隙間
が生じ、気体の出入りが可能となる。このとき、プラグ
51とフランジ86はゴムカバー53によって外気から
密閉されているため、気体の漏洩はない。次いで、電磁
弁55を開放し、電空変換器54に圧力気体として例え
ば圧力0.1MPaの窒素を送る。電空変換器54は、
シーケンスコントローラ102(図13)から入力され
たアナログ信号の電圧に応じて、電磁弁55から供給さ
れた圧力気体を調圧して出力する。電空変換器54から
は、調圧された圧力気体が送り出され、プラグ51、フ
ランジ86、継手90、圧力気体ホース91、圧力気体
導入孔92を通って、密閉空間61に供給される。液晶
表示素子セル93の両面の表示領域96は、前記調圧さ
れた圧力気体により、きわめて均一な圧力で押圧され
る。
【0072】次に、前記の調圧された圧力気体を、液晶
表示素子セル93のギャップ99が適正値になるまで供
給し続ける(ステップNo.22)。この間、液晶表示
素子セル93は、表示領域96が両面から押し戻され、
液晶注入孔98からは、過剰に注入されていた液晶が滲
み出てくる。ところで、密閉空間61に圧力気体を供給
すると、加圧プレート66と液晶表示素子セル93は互
いに離隔する力を受ける。しかし、スタンド75がスト
ッパプレート80に接触し、離隔作用を妨げるため、加
圧プレート66と液晶表示素子セル93が分離して密閉
空間61の気密性が損なわれることはない。
【0073】次に、電空変換器54を作動させ、圧力気
体の圧力を一定量下げる(ステップNo.23)。これ
により、液晶表示素子セル93の上電極基板94および
下電極基板95にかかっているストレスが弱まり、余剰
な液晶の滲み出しが停止する。
【0074】次に、拭き取り機構29の1軸移動装置3
1を稼動させ、液晶表示素子セル93上に布33がくる
ように拭き取りユニット32を移動する。次いで、スラ
イド機構35を動作させ、弾性を有するゴムローラー3
4で布33を液晶表示素子セル93端面に押しつけ、滲
み出た液晶を拭き取る(ステップNo.24)。布33
は、図示していない駆動源によって適宜巻き取られるた
め、常に未使用部分で拭き取りを行うことが可能であ
る。更に、1軸移動装置31を動作させ、拭き取りユニ
ット32をシフトすることで、すべての液晶表示素子セ
ル93の余剰な液晶を前記同様にして拭き取る。
【0075】次に、電磁弁55を閉じて圧力気体の供給
を止める。ついで、圧力気体供給機構48の流体シリン
ダ50を動作させ、プラグ51をフランジ86から引き
離す(ステップNo.25)。これにより、先ず押し込
みピン52が逆止弁87から離れる。このとき、ゴムカ
バー53はフランジ86に接触しているため圧力気体の
漏洩はない。逆止弁87は圧縮バネ89の作用で先端の
テーパ部がフランジ86内面のテーパ部に押しつけら
れ、密閉空間61の気密性を保持する。このように逆止
弁87の密閉作用で気密性が保たれているので、圧力気
体供給機構48を切り離しても密閉空間61内の圧力が
低下することはない。
【0076】次に、駆動機構8を稼動させ、主搬送経路
3を通して、加圧装置58を塗布機構基台37下に搬送
し、所定の位置に停止させる(ステップNo.26)。
【0077】次に、ステップNo.21と同様にして、
塗布機構基台37下の加圧装置58に圧力気体供給機構
48を接続し、圧力気体を供給する(ステップNo.2
7)。但し、既に余剰液晶の排出は完了しているので、
加圧用気体として例えば圧力0.05MPaの窒素を供
給し、ギャップ99がもとの拡がった状態に戻るのを防
ぐ。
【0078】次に、XYZ装置38を稼動させ、ノズル
43を液晶表示素子セル93の液晶注入孔98に近づけ
る。吐出装置39を稼動させると、圧送用の圧力気体と
しての窒素が吐出装置39から圧送チューブ40を経て
容器41に送り込まれ、容器41に充てんされている封
止剤がノズル43より吐出される。このとき、XYZ装
置38によって、ノズル43を液晶表示素子セル93の
液晶注入孔98に沿って移動させると、液晶注入孔98
を覆うように封止剤が塗布される(ステップNo.2
8)。圧送用の圧力気体の圧力は、あらかじめ吐出装置
39で調圧しておくことができる。
【0079】ステップNo.28の塗布動作は加圧装置
58に搭載されたすべての液晶表示素子セルに対して行
われる(ステップNo.29)。
【0080】次に、ステップNo.25と同様に、電磁
弁55を閉じて圧力気体の供給を止める。次いで、圧力
気体供給機構48の流体シリンダ50を動作させ、プラ
グ51をフランジ86から引き離す(ステップNo.3
0)。しかし、逆止弁87の密閉作用で気密性が保たれ
ているので、圧力気体供給機構48を切り離しても密閉
空間61内の圧力が低下することはない。
【0081】次に、駆動機構8を稼動させ、主搬送経路
3を通して加圧装置58を紫外線照射機構44下に搬送
し、所定の位置に停止させる(ステップNo.31)。
【0082】次に、ステップNo.21およびNo.2
7と同様に、紫外線照射機構44下の加圧装置58に圧
力気体供給機構48を接続し、圧力気体を供給する(ス
テップNo.32)。但し、圧力気体の圧力は、封止剤
を塗布したときの圧力より低く例えば0.03MPaに
設定する。このような設定にすれば、液晶表示素子セル
93の上電極基板94および下電極基板95にかかるス
トレスが緩和され、液晶表示素子セル93の液晶注入孔
98に塗布した封止剤が液晶注入孔98内部まで浸透す
る。
【0083】次に、紫外線ランプ46を点灯し、液晶表
示素子セル93の液晶注入孔98に塗布した封止剤に所
定量の紫外線を照射する(ステップNo.33)。封止
剤として紫外線硬化樹脂を用いているため、紫外線の照
射により封止剤が硬化し、液晶注入孔98を完全に塞ぐ
ことができる。
【0084】液晶注入孔98を封孔した後は、ギャップ
99の拡大は起こらないため、液晶表示素子セル93を
加圧する必要がない。そこで、電空変換器54によって
圧力気体の圧力を大気圧にもどす(ステップNo.3
4)。
【0085】次に、電磁弁55を閉じて圧力気体の供給
を止め、圧力気体供給機構48の流体シリンダ50を動
作させてプラグ51をフランジ86から引き離す(ステ
ップNo.35)。
【0086】次に、第2ベッド18のベッド回転機構1
9を作動させ、ベッド18を90゜回転させて水平にす
る(ステップNo.36)。
【0087】次に、駆動機構8を稼動させ、加圧装置主
搬送経路3を通して加圧装置58を第2ベッド18に搭
載する。ベッド18の位置決めシリンダ24を動作させ
て、加圧装置58をベッド18に位置決め、保持する
(ステップNo.37)。
【0088】再び、ベッド回転機構19を作動させ、ベ
ッド18を転動させて排出ステーション134に持ち来
すと共に、ベッド18を90゜回転させて直立させる
(ステップNo.38)。このとき、ベッド18ととも
に、ベッド18に位置決め保持されている加圧装置58
も直立し、それに搭載された液晶表示素子セル93は水
平に積層されている。
【0089】次に、第2ベッド18の押し込みシリンダ
22を動作させると、押し込みシリンダ22の先端が下
降してブロック74にあたり、押さえプレート72が押
し込まれて金属プレート68と密着する(ステップN
o.39)。このとき、スタンド75とストッパプレー
ト80との間には隙間が生じる(図5)。
【0090】次に、開放シリンダ21を動作させると、
開放シリンダ21の先端が下降し、クランク78を回転
させる。クランク78に取り付けられているローラー7
9を介して板カム76が互いに離隔する向きに移動し、
板カム76に取り付けられたストッパプレート80が開
放状態となる(ステップNo.40。また、図6参
照)。
【0091】次に、押し込みシリンダ22の先端を上昇
させ、押さえプレート72を開放する。圧縮バネ70の
作用により押さえプレート72は金属プレート68から
離隔し、ポスト69に取り付けられたナット71に密着
する。その後、引き上げシリンダ23を動作させ、押さ
えプレート72に取り付けられているフック73を引き
上げる(ステップNo.41)。このとき、ストッパプ
レート80は開放状態となっているため、スタンド75
とストッパプレート80は干渉せず、押さえプレート7
2を引き上げることができる。また、押さえプレート7
2にナット71がかかっているため、金属プレート68
も同時に引き上げられる。これにより、金属プレート6
8と加圧プレート72が引き離される。(図7)
【0092】次に、積層機構26を稼動させ、最上段の
加圧プレート66を例えば30mm引き上げる(ステッ
プNo.42)。これにより、最上段の加圧プレート6
6と次段の加圧プレート66が引き離される(図8)。
【0093】次に、移載機構15を稼動させ、加圧装置
58の互いに引き離した加圧プレート66間に吸着機構
28を挿入する。吸着機構28の真空吸着により、封孔
済みの液晶表示素子セル93を1枚吸着し、加圧装置5
8から抜き取り、回収カセット57の所定位置に収納す
る(ステップNo.43)。
【0094】次に、ステップNo.42と同様にして積
層機構26を稼動させ、液晶表示素子セル93が取り除
かれた加圧プレート66を引き上げる(ステップNo.
44)。これにより、液晶表示素子セル93が取り除か
れた加圧プレート66と次段の液晶表示素子セル93が
搭載された加圧プレート66が引き離される。
【0095】次に、ステップNo.43と同様にして移
載機構15を稼動させ、加圧装置58から封孔済みの液
晶表示素子セル93を1枚抜き取り、回収カセット57
の所定位置に収納する(ステップNo.45)。これ
ら、ステップNo.44〜ステップNo.45の動作を
所定枚数の液晶表示素子セル93について行う(ステッ
プNo.46)。
【0096】次に、積層機構26を作動させ、引き上げ
た加圧プレート66を引き下ろす(ステップNo.4
7)。次に、引き上げシリンダ23を動作させ、押さえ
プレート72および金属プレート68を引き下ろす(ス
テップNo.48)。これにより、金属プレート68が
最上段の加圧プレート66と接する。次に、押し込みシ
リンダ22を動作させる(ステップNo.49)。押し
込みシリンダ22の先端が下降してブロック74にあた
り、押さえプレート72が押し込まれて金属プレート6
8と密着する(図6)。
【0097】次に、開放シリンダ21を動作させ、開放
シリンダ21の先端を上昇させる。クランク78が回転
可能となり、板カム76に取り付けられた引張バネ77
の作用で板カム76同士が引き寄せられる。ステップN
o.49において押さえプレート72が押し込みシリン
ダ22によって押し込まれているため、ストッパプレー
ト80がスタンド75より高い位置にあり、干渉するこ
とがない。これにより、板カム76に取り付けられてい
るストッパプレート80が閉状態となる(ステップN
o.50。また、図5参照)。
【0098】次に、押し込みシリンダ22の先端を上昇
させ、押さえプレート72を開放する(ステップNo.
51)。圧縮バネ70の作用により、押さえプレート7
2と金属プレート68は互いに離隔しようとするが、少
し上昇したところでスタンド75がストッパプレート8
0に突き当たり、離隔作用を妨げる(図4)。このと
き、圧縮バネ70の作用によりプレート68は加圧プレ
ート66を押圧するので、加圧装置58外部から力を作
用し続けることなく、加圧プレート66を底板62と金
属プレート68によって挟持し続けることができる。
【0099】次に、ベッド回転機構19を作動させ、ベ
ッド18を90゜回転して水平にする(ステップNo.
52)。これによりベッド1は排出ステーション134
から主搬送経路3へと転動する。次に、ベッド18の位
置決めシリンダ24を動作させ、ベッド18上に搭載さ
れている加圧装置58の位置決め保持を解除する(ステ
ップNo.53)。加圧装置58はベッド18から主搬
送経路3への乗り移りが可能となる。次に、駆動機構9
を稼動させ、主搬送経路3を通して加圧装置58を右側
シフト経路4に搬送する(ステップNo.54)。次
に、駆動機構10を稼動させ、加圧装置シフト経路4を
通して加圧装置58を加圧装置回送経路5に搬送する
(ステップNo.55)。次に、駆動機構11を稼動さ
せ、加圧装置回送経路5を通して加圧装置58をシフト
経路6に搬送する(ステップNo.56)。次に、駆動
機構12を稼動させ、加圧装置シフト経路6を通して加
圧装置58を主搬送経路3に搬送する(ステップNo.
57)。次に、ベッド回転機構17を作動させ、ベッド
16を90゜回転して水平にすることにより一連の動作
が完了する(ステップNo.58)。
【0100】以上には1台の加圧装置58を搬送経路に
循環させる場合について説明したが、図1に示したよう
に各処理ステーションに各1台の加圧装置58を配置し
ながら多数の液晶表示素子セル93を同時並行的に処理
するのが好ましい。
【0101】図22には、圧力気体供給機構48の変化
形を示す。シーケンスコントローラ102は電空変換器
54を制御し、所定の圧力に調圧した圧力気体を密閉空
間61に供給する。さらに、電空変換器54と密閉空間
61との間に圧力センサ103が設置してあり、圧力気
体の圧力値はシーケンスコントローラ102に取り込ま
れる。シーケンスコントローラ102は、圧力センサ1
03から送られた圧力値を設定値と比較し、相違があれ
ば電空変換器54をフィードバック制御する。このよう
にして、密閉空間61内を常に所望する気圧に保つこと
ができる、より均一で適切なギャップを得ることができ
る。
【0102】
【発明の効果】請求項1および26に夫々記載した本発
明の封孔装置および方法によれば、液晶表示素子セルの
加圧と封止剤塗布は液晶表示素子セルを垂直にした状態
で行われるので、重力による液晶表示素子セルの変形を
防止することができる。よって、液晶表示素子セルをき
わめて均一に加圧し、ギャップを高精度に制御すること
ができる。従って、高品質の液晶表示素子セルを高い歩
留まりで製造することができる。また、液晶注入孔を上
向きにした状態で封止剤が塗布されるので、塗布した封
止剤が垂れることがない。従って、液晶注入孔を良好に
封止することができる。さらに、液晶表示素子セルの加
圧は圧力気体により液晶表示素子セルの表示領域に対し
て非接触で行われるので、液晶表示素子セルの表示領域
が汚染されることがなく、歩留まりが向上する。
【0103】好ましい実施態様に従い、多数の液晶表示
素子セルを搭載可能に加圧装置を構成すれば、同時に複
数の液晶表示素子セルをバッチ式に処理することができ
るので、生産性が著しく向上する。また、複数の液晶表
示素子セルはきわめて均一な加圧条件の下で加圧される
ので、ギャップが適正化された高品質の液晶表示素子セ
ルを製造することができる。
【0104】本発明のより好ましい実施態様の効果は、
封孔装置1を連続運転することができることである。こ
れにより、装置の稼働率が上がり、生産性が著しく向上
する。何故ならば、封孔装置1の環状の搬送経路に加圧
装置58を複数台搭載することにより、液晶表示素子セ
ル93の積層、加圧、液晶の拭き取り、封止剤の塗布、
封止剤の硬化、封孔済み液晶表示素子セル93の回収動
作などを同時に平行して行うことができるようにしたか
らである。また、環状の搬送経路を備えたことで、封孔
済みの液晶表示素子セルを取り出し、空になった加圧装
置58を自動的に回送させることにより、封孔装置1を
停止することなく加圧装置58を連続的に供給すること
ができるからである。
【0105】本発明の他の実施態様の効果は、外形サイ
ズの異なる液晶表示素子セルを処理可能なことである。
これにより、多品種生産における生産性が向上する。そ
の理由は、加圧プレート66にサイズの異なる複数のシ
ールリング溝83を設け、液晶表示素子セルのサイズに
適合するシールリング82に入れ替えることで、サイズ
の異なる液晶表示素子セル93を加圧可能にしたためで
ある。また、加圧プレート66にガイドピン84の取り
付け穴を複数設けておくことにより、サイズの異なる液
晶表示素子セル93に対してもガイドピン84の取り付
け位置を変更することで、外形位置決めをすることがで
きるからである。
【0106】加圧プレート66に突き当てピン85を設
けた実施態様の利点は、板厚の異なる液晶表示素子セル
93も処理可能なことであり、これにより多品種生産に
おける生産性が向上することである。その理由は、加圧
プレート66と液晶表示素子セル93を積層する際に突
き当てピン同士を接触させることで、加圧プレート66
の間隔を一定に保つことができるため、板厚の異なる液
晶表示素子セル93に対しても積層高さが同一となり、
プレス保持機構59によって積層状態を維持できるから
である。
【0107】本発明の他の効果は既に随所で述べたが、
それらの効果および他の効果を以下に非網羅的に枚挙す
る。本発明の他の効果は、液晶表示素子セル93の表示
領域96内をきわめて均一に押圧できることである。こ
れにより、適切なギャップ99が得られ、歩留まりが向
上するその第1の理由は、加圧媒体として気体を使用し
ているため、加圧媒体の物性による加圧分布のばらつき
が生じないためである。その第2の理由は、加圧プレー
ト66に突き当てピン85を設けることにより、シール
リング82が過剰に液晶表示素子セル93に押しつけら
れてギャップ99が押しつぶされることを防止したから
である。
【0108】本発明の他の効果は、加圧装置58単体で
積層状態を維持できることである。これにより、加圧装
置58の取り回しの自由度が増す。その理由は、プレス
保持機構59により、加圧プレート66と液晶表示素子
セル93を積層した状態で、加圧プレート66の積層方
向に対する動きを規制することができ、外部から力を作
用し続けることなく、積層状態を維持できるからであ
る。
【0109】本発明の他の効果は、加圧装置58単体で
密閉状態を維持できることである。これにより、加圧装
置58の取り回しの自由度が増す。その第1理由は、密
閉機構87により圧力気体の供給口を密閉することがで
き、密閉空間に供給された圧力気体が外部へ漏洩するこ
とがないからである。その第2の理由は、シールリング
82のリップシール部104が圧力気体によって液晶表
示素子セル93の表示面に押しつけられ、シール性が増
すため、密閉空間に供給された圧力気体が外部へ漏洩す
ることがないからである。
【0110】本発明の他の効果は、液晶表示素子セル9
3の表示面を押圧する加圧気体がリークを起こさないこ
とである。これにより、液晶表示素子セル93の表示面
を所望する圧力で、きわめて均一に押圧することがで
き、適切なギャップ99が得られ、歩留まりが向上す
る。その理由は、加圧プレート66に設けたガイドピン
84により液晶表示素子セル93が加圧プレート66に
対して位置ずれを起こしにくいためである。他の理由
は、加圧気体を密閉するシールリング82が液晶表示素
子セル93の表示領域96境界上に位置しており、多少
の位置ずれに対してもシールリング82が液晶表示素子
セル93からずれてしまうことがないからである。他の
理由は、加圧プレート66はシャフト65に滑り軸受け
67を介して取り付けられており、加圧プレート66同
士が位置ずれを起こすことがないためである。他の理由
は、逆止弁87の作用により、密閉空間61に供給され
た加圧気体が漏洩することがないためである。他の理由
は、シールリング82のリップシール部104が加圧気
体によって液晶表示素子セル93の表示面に押しつけら
れ、シール性が増すためである。他の理由は、加圧気体
の作用によって密閉空間61は拡がろうとし、加圧プレ
ート66と液晶表示素子セル93との間に離隔力が発生
しても、プレス保持機構59の作用によって、加圧プレ
ート66と液晶表示素子セル93が離隔することがな
く、密閉空間61が維持されるからである。
【0111】本発明の他の効果は、加圧媒体による液晶
表示素子セル93表示面の汚染がないことである。これ
により、液晶表示素子セル93の割れ、欠けや異物の付
着による偏光板の貼り付け不良などを防ぐごとができ、
歩留まりが向上する。その理由は、液晶表示素子セル9
3に接するものがシールリング82のみで、接触面積が
きわめて少ないためである。他の理由は、上記シールリ
ング82は表面をフッ素樹脂でコーティングしてあり、
液晶表示素子セル93に接触してもその痕跡を残さない
ためである。他の理由は、シールリング82は液晶表示
素子セル93の表示領域96境界上に位置しており、表
示領域96内を加圧気体のみによって非接触で押圧する
からである。
【0112】本発明の他の効果は、液晶表示素子セル9
3と、シールリング82の剥離性がきわめてよいことで
ある。これにより、積層解除後、加圧装置58から液晶
表示素子セル93を支障なく取り出すことができる。そ
の理由は、シールリング82のサポータ部105を、一
部取り除いた非サポート部108を設けることにより、
シールリング82が吸盤状となって液晶表示素子セル9
3に接着することを防いでいるからである。他の理由
は、シールリング82の表面をフッ素樹脂でコーティン
グし、剥離性を向上させたからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の封孔装置の概略を示す平面図である。
【図2】図1に示した封孔装置の概略を示す正面図であ
る。
【図3】図2に示した封孔装置の拭き取り機構、塗布機
構、紫外線照射機構の拡大正面図である。
【図4】図1から図3に示した封孔装置の加圧装置とベ
ッドの正面図で、液晶表示素子セルを加圧プレートで挟
持した状態を示す。
【図5】図3と同様の正面図で、押さえプレートを押し
込んだ状態を示す。
【図6】図3と同様の正面図で、ストッパプレートを開
放した状態を示す。
【図7】図3と同様の正面図で、押さえプレートを引き
上げた状態を示す。
【図8】図3と同様の正面図で、加圧プレートを離隔し
て液晶表示素子セルを取り出した状態を示す。
【図9】本発明の封孔装置で処理される液晶表示素子セ
ルの斜視図である。
【図10】図1から図3に示した封孔装置の加圧装置の
加圧プレートを示す斜視図である。
【図11】図1から図3に示した封孔装置の加圧装置の
加圧プレートを示す斜視図である。
【図12】図1から図3に示した封孔装置の加圧装置の
加圧プレートと液晶表示素子セルを積層したところを示
す側面図である。
【図13】図1から図3に示した封孔装置の加圧装置の
加圧プレートと液晶表示素子セルを積層したところを示
す模式的断面図である。
【図14】図1に示した封孔装置の圧力気体供給機構お
よび密閉機構の模式的断面図で、図14(a)は圧力気
体供給機構の接続動作前の状態、図14(b)は接続動
作途中の状態、図14(c)は接続動作が完了した状態
を表す。
【図15】図17に示したシールリングの断面図であ
る。
【図16】シールリングの状態変化を表す断面図で、図
16(a)は加圧プレートを押圧する前の状態、図16
(b)は加圧プレートを押圧した状態を表す。
【図17】図10に示した加圧プレートのシールリング
の斜視図で、その一部は拡大して示してある。
【図18】本発明の封孔装置の作動と本発明の封孔方法
を示す流れ図である。
【図19】図18の流れ図の続きを示す。
【図20】図19の流れ図の続きを示す。
【図21】図20の流れ図の続きを示す。
【図22】図13に示した圧力気体供給機構の変化形を
示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1: 封孔装置 3〜12: 搬送手段 3〜6: 搬送経路 7〜12: 搬送経路の駆動機構 14、15: 移載機構 16/17;18/19: 加圧装置回転手段 16、18: ベッド 17、19: ベッド回転機構 20: プレス保持機構の開放機構 25、26: 積層機構 29: 拭き取りステーション(拭き取り機構) 36: 封止剤塗布ステーション 44: 紫外線照射ステーション(紫外線照射機構) 48: 圧力気体供給機構 54: 電空変換器 56: 供給カセット 57: 回収カセット 58: 加圧装置 59: プレス保持機構 61: 密閉空間 65: 加圧装置の案内シャフト 66: 加圧プレート 67: 加圧プレートの滑り軸受け 82: シールリング 83: シールリング溝 85: 突き当てピン 87: 逆止弁(密閉機構) 91/92: 圧力気体導入手段 92: 圧力気体導入孔 93: 液晶表示素子セル 110:保守ステーション(保守装置) 130:装填ステーション 132:加圧ステーション 134:排出ステーション

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶注入済みの液晶表示素子セルの液晶
    注入孔を封止するための封孔装置であって:封孔すべき
    液晶表示素子セルの表示領域境界を囲繞するシールリン
    グが夫々装着され該シールリングを介して液晶表示素子
    セルを開放可能に挟持するようになった互いに対向する
    少なくとも一対の加圧プレートと、前記加圧プレートの
    シールリングを液晶表示素子セルの表面に密着させた時
    に形成される密閉空間に圧力気体を導入するための圧力
    気体導入手段を備え、前記密閉空間に圧力気体が導入さ
    れた時に液晶表示素子セルの両面を圧力気体により加圧
    するための少なくとも1つの加圧装置と;前記加圧装置
    を搬送経路に沿って搬送するための搬送手段と;前記搬
    送経路に付設され、封孔すべき液晶表示素子セルを加圧
    装置の加圧プレート間に装填するための装填ステーショ
    ンと;前記搬送経路に付設され、加圧装置の加圧プレー
    ト間に挟持された液晶表示素子セルの液晶注入孔が横向
    きになる第1姿勢から液晶注入孔が上向きになる第2姿
    勢へと前記加圧装置を回転させるための回転手段と;前
    記装填ステーションの下流において搬送経路に配置さ
    れ、前記第2姿勢に保持された加圧装置の圧力気体導入
    手段に圧力気体を供給するための加圧ステーションと;
    前記加圧ステーションの下流において搬送経路に配置さ
    れ、加圧装置が前記第2姿勢に保持されている時に液晶
    表示素子セルの液晶注入孔に封止剤を塗布するための封
    止剤塗布ステーション;とを備えていることを特徴とす
    る液晶表示素子セルの封孔装置。
  2. 【請求項2】 前記加圧装置は、両面にシールリングが
    装着された1以上の中段加圧プレートを前記一対の加圧
    プレートの間に備え、同時に複数の液晶表示素子セルを
    挟持できるようになっていることを特徴とする請求項1
    に基づく封孔装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧装置は複数の平行な案内シャフ
    トを備え、各加圧プレートは前記シャフトに嵌合した滑
    り軸受けにより滑動可能にシャフトに案内されているこ
    とを特徴とする請求項2に基づく封孔装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧装置は加圧プレートの案内領域
    毎に複数の案内シャフトを備え、隣接する加圧プレート
    の軸受けは互いに千鳥状に配置し、もって、加圧プレー
    トを積層したときに隣接する加圧プレートの軸受けが干
    渉するのを防止するようにしたことを特徴とする請求項
    3に基づく封孔装置。
  5. 【請求項5】 前記加圧装置は加圧プレートと液晶表示
    素子セルとを互いに密着させた状態に維持するためのプ
    レス保持機構を備え、プレス保持機構の作動時に外部か
    ら力を作用させ続けることなく加圧プレートと液晶表示
    素子セルの積層状態を維持することができるようになっ
    ていることを特徴とする請求項1から4のいづれかに基
    づく封孔装置。
  6. 【請求項6】 各加圧プレートの作用面には異なるサイ
    ズの複数のシールリング溝が形成してあり、封孔すべき
    液晶表示素子セルのサイズに応じて選ばれたいづれかの
    シールリング溝にシールリングを装着できるようになっ
    ていることを特徴とする請求項1から5のいづれかに基
    づく封孔装置。
  7. 【請求項7】 前記中段加圧プレートのうちシールリン
    グよりも内側の部分は切り抜いてあることを特徴とする
    請求項2から6のいづれかに基づく封孔装置。
  8. 【請求項8】 前記加圧プレートには加圧プレートに対
    して液晶表示素子セルを位置決めするためのガイドピン
    が設けてあり、加圧プレートと液晶表示素子セルとの位
    置ずれによる加圧気体のリークを防止するようになって
    いることを特徴とする請求項1から7のいづれかに基づ
    く封孔装置。
  9. 【請求項9】 前記加圧プレートには前記ガイドピンを
    装着するための取り付け穴が各ガイドピン毎に複数個異
    なる位置に設けてあり、封孔すべき液晶表示素子セルの
    サイズに応じて選ばれた取り付け穴にガイドピンを装着
    することにより多種類のサイズの液晶表示素子セルを位
    置決めできるようになっていることを特徴とする請求項
    8に基づく封孔装置。
  10. 【請求項10】 加圧プレートの互いに対向する面には
    互いに衝当して加圧プレート間の間隙を規制する突き当
    てピンが設けてあり、液晶表示素子セルを挟持したとき
    に突き当てピン同士が突き当たることにより、シールリ
    ングが過剰に液晶表示素子セルに押圧され液晶表示素子
    セルのギャップが押しつぶされるのを防止するようにな
    っていることを特徴とする請求項1から9のいづれかに
    基づく封孔装置。
  11. 【請求項11】 前記シールリングは、気体の圧力に応
    じて液晶表示素子セルに対する圧接力が増大するリップ
    シール部と、荷重を支持するサポータ部とを備え、圧力
    気体によってリップシール部が液晶表示素子セルに押圧
    されることによりシール性が増加するようになっている
    ことを特徴とする請求項1から10のいづれかに基づく
    封孔装置。
  12. 【請求項12】 前記シールリングのサポータ部の全周
    の少なくとも1カ所には空気抜き用の切欠きを設け、シ
    ールリングが吸盤状態となるのを防止するようにしたこ
    とを特徴とする請求項11に基づく封孔装置。
  13. 【請求項13】 前記シールリングの表面はフッ素樹脂
    でコーティングしてあり、液晶表示素子セルからの剥離
    性を高めたことを特徴とする請求項1から12のいづれ
    かに基づく封孔装置。
  14. 【請求項14】 前記搬送経路は環状に形成してあり、
    加圧装置を循環させるようになっていることを特徴とす
    る請求項1から13のいづれかに基づく封孔装置。
  15. 【請求項15】 前記環状の搬送経路には複数の加圧装
    置が搭載してあり、異なる複数の処理ステーションに加
    圧装置を同時に持ち来すことができるようになっている
    ことを特徴とする請求項14に基づく封孔装置。
  16. 【請求項16】 前記加圧ステーションには拭き取り機
    構が設けてあり、加圧により液晶表示素子セルから滲み
    出た余剰液晶を拭き取るようになっていることを特徴と
    する請求項1から15のいづれかに基づく封孔装置。
  17. 【請求項17】 前記加圧ステーションは制御された圧
    力の圧力気体を加圧装置の圧力気体導入手段に供給する
    ための圧力気体供給手段を備えていることを特徴とする
    請求項1から16のいづれかに基づく封孔装置。
  18. 【請求項18】 前記封止剤塗布ステーションには加圧
    装置の圧力気体導入手段に制御された圧力の圧力気体を
    供給するための圧力気体供給手段が設けてあり、封止剤
    塗布の際に制御された圧力で液晶表示素子セルの両面を
    加圧するようになっていることを特徴とする請求項1か
    ら17のいづれかに基づく封孔装置。
  19. 【請求項19】 前記封止剤塗布ステーションの下流に
    おいて搬送経路には更に封止剤硬化ステーションが配置
    してあることを特徴とする請求項1から18のいづれか
    に基づく封孔装置。
  20. 【請求項20】 前記封止剤硬化ステーションには加圧
    装置の圧力気体導入手段に制御された圧力の圧力気体を
    供給するための圧力気体供給手段が設けてあり、封止剤
    硬化の際に制御された圧力で液晶表示素子セルの両面を
    加圧するようになっていることを特徴とする請求項19
    に基づく封孔装置。
  21. 【請求項21】 前記封止剤硬化ステーションの下流に
    おいて搬送経路には更に封孔された液晶表示素子セルを
    加圧装置から排出するための排出ステーションが配置し
    てあることを特徴とする請求項19又は20に基づく封
    孔装置。
  22. 【請求項22】 前記圧力気体供給手段は圧力気体の圧
    力を制御する電空変換器を備え、圧力の定量制御を可能
    すると共に、シーケンスコントローラによる自動遠隔制
    御を可能にすることを特徴とする請求項17、18又は
    20に基づく封孔装置。
  23. 【請求項23】 前記密閉空間に圧力気体を導入するた
    めの圧力気体導入手段は密閉空間内の圧力気体が外部へ
    漏洩するのを防止する密閉機構を備え、圧力気体の供給
    を停止したときに密閉空間内の圧力が保持され、液晶表
    示素子セルを加圧し続けることができることを特徴とす
    る請求項1から22のいづれかに基づく封孔装置。
  24. 【請求項24】 加圧装置を回転させるための前記回転
    手段は、加圧装置を搭載可能なベッドと、このベッドを
    回転させるベッド回転機構を有することを特徴とする請
    求項1から23のいづれかに基づく封孔装置。
  25. 【請求項25】 前記搬送経路には、加圧装置を位置決
    めする手段と加圧プレートを開放する開放機構と圧力気
    体を加圧装置の圧力気体導入手段に供給するための圧力
    気体供給手段とを備えた保守ステーションが付設してあ
    り、加圧装置の保守や点検を可能にするようになってい
    ることを特徴とする請求項1から24のいづれかに基づ
    く封孔装置。
  26. 【請求項26】 液晶注入済みの液晶表示素子セルを加
    圧しながらその液晶注入孔を封止するにあたり、 液晶表示素子セルの表示領域と加圧プレートとが非接触
    となるように配置したシールリングを介して少なくとも
    一対の対向する加圧プレートの間に液晶表示素子セルを
    挟持することにより液晶表示素子セルの両側において加
    圧プレートと液晶表示素子セルとシールリングとの間に
    密閉空間を形成し、 液晶表示素子セルの液晶注入孔が上向になるように加圧
    プレートと液晶表示素子セルを保持しながら前記密閉空
    間に圧力気体を導入することにより液晶表示素子セルを
    両面から加圧して余剰液晶を排出させ、 液晶表示素子セルの液晶注入孔が上向になるように加圧
    プレートと液晶表示素子セルを保持したまゝで液晶注入
    孔を封止剤で封止することを特徴とする液晶表示素子セ
    ルの封孔方法。
  27. 【請求項27】 液晶注入孔を封止する工程は液晶注入
    孔に封止剤を塗布する工程と塗布した封止剤を硬化させ
    る工程を含み、封止剤塗布工程において液晶注入孔に封
    止剤を塗布した後には前記密閉空間に導入する圧力気体
    の圧力を低下させることを特徴とする請求項26に基づ
    く液晶表示素子セルの封孔方法。
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