JP2000028611A - 免疫学的検査方法および免疫学的検査キット - Google Patents

免疫学的検査方法および免疫学的検査キット

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JP2000028611A
JP2000028611A JP10192114A JP19211498A JP2000028611A JP 2000028611 A JP2000028611 A JP 2000028611A JP 10192114 A JP10192114 A JP 10192114A JP 19211498 A JP19211498 A JP 19211498A JP 2000028611 A JP2000028611 A JP 2000028611A
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JP10192114A
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Masaru Sato
賢 佐藤
Kenjiro Mori
健二郎 森
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 吸水性基材上で、固定化された免疫化学
成分と標識された免疫化学的成分(第一標識体)とで検
査対象物をサンドイッチして形成される標識免疫複合体
に、第二の標識体が結合することによりシグナルを増幅
させる免疫クロマトグラフ法において、第一標識体と第
二標識体との結合が介在物質を介して達成されることを
特徴とする免疫学的検査方法、並びにそのためのキッ
ト。 【効果】 本発明の方法および本発明のキットの使用に
よれば、従来より高感度に被検試料中の検査対象物を検
出することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡便、迅速に且つ
高精度、高感度で被検試料中の検査対象物の検出を行い
得る免疫学的検査方法およびそのためのキットに関す
る。より詳細には、本発明は検出シグナルを増幅させる
工程を含む免疫クロマトグラフ法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体試料等の免疫学的分析法において、
迅速且つ簡便にその検査を行う方法として免疫クロマト
グラフ法が挙げられる。この方法は、一般に以下のよう
な工程を含む。すなわち、検査対象物と特異的に結合し
得る抗体を固定化した固定相を有する吸水性基材からな
る検査片の一端より、該検査対象物に特異的に結合し得
る標識された抗体と被検液との混合物を吸収させて展開
すると、該混合物中で形成された標識抗体−検査対象物
複合体は固定化された抗体と結合して固定相上に捕捉さ
れる。したがって、該固定相に結合した標識抗体を測定
することにより被検液中の検査対象物を測定することが
できる。
【0003】また、上記免疫クロマトグラフ法の検出シ
グナルをより高感度で得るための方法として、特開平1
0−062419号において、二種の標識抗体を用いる
方法が開示されている。つまり、検査対象物と特異的に
結合し得る抗体を標識した第一標識抗体と、該抗体に特
異的に結合し得る二次抗体を標識した第二標識抗体と
を、検査片中の被検試料滴下部と固定相(該検査対象物
と特異的に結合し得る別の抗体が固定化されている)の
間に標識相としてそれぞれ設置した(吸収させた)構成
である。試料中の検査対象物は、第一標識抗体と複合体
を形成した後、さらに第二標識抗体が第一標識抗体に結
合して(被検物−第一標識抗体−第二標識抗体)の複合
体を形成する。該免疫複合体は固定相上に固定化された
抗体により捕捉される。したがって、固定相上で第二標
識抗体により増幅させたシグナルが検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
シグナル増幅免疫クロマトグラフ法によってもまだ十分
な検出感度が得られていないのが現状である。さらに、
被検試料が糞便、尿、血液等の場合、前処理として試料
を適当な緩衝液に懸濁する工程、および/または被検試
料中の夾雑物質を分離除去する部分精製工程等の付加的
な操作が必要となり、迅速性に欠けるといった問題点も
ある。したがって、本発明の目的は、免疫クロマトグラ
フ法に関し、より迅速に、且つ高感度で検査対象物を検
出することが可能な免疫学的検査方法およびそのための
キットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、検査対象物と特
異的に結合する第二の抗体とともに検査対象物とは結合
しない抗体を標識物質に結合して第一標識体とし、さら
にこの検査対象物とは結合しない抗体と介在物質を介し
て特異的に結合し得る免疫化学的成分(具体的には、例
えば、検査対象物とは結合しない抗体により認識される
抗原を介して結合する、該抗原を認識する抗体)に標識
物質を結合して第二標識体とし、これらを用いて免疫ク
ロマトグラフ法を行い、吸水性基材の固定相上におい
て、(固定化された抗体−検査対象物−第一標識体−介
在物質−第二標識体)の免疫複合体を形成させることに
より、固定相上での検出シグナルが従来よりも効率よく
増幅され、より高感度に検査対象物を検出できることを
見出した。また、被検試料を予め吸水性基材の一端と固
定相との間に滴下または塗布し、該吸水性基材の該一端
から第一および第二標識体並びに介在物質を滴下して展
開させる(以下、被検試料、第一および第二標識体並び
に介在物質を滴下する吸水性基材の一端を、吸液部と称
する場合もある)ことにより、被検試料を希釈する前処
理を省略できることを見出して、測定時間を短縮するこ
とに成功した。さらに、吸液部と固定相との間に、被検
試料中の検査対象物と他の物質とを分離するための分離
相を設けることにより、被検試料の部分精製などの前処
理を省略でき、より迅速で、高精度且つ高感度の測定を
行うことに成功して本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は以下の通りである。 1.以下の工程を含むことを特徴とする免疫学的検査方
法: (1) 検査対象物と特異的に結合し得る第一の免疫化学的
成分を固定化した固定相を表面上の任意の領域に設けた
吸水性基材の一端から、被検試料を含有する液、検査対
象物と特異的に結合し得る第二の免疫化学的成分および
検査対象物とは結合しない第三の免疫化学的成分に標識
物質(特に着色粒子、就中、着色されたラテックス粒子
または金コロイド粒子)が結合してなる標識体(第一標
識体)を含有する液、該第三の免疫化学的成分と介在物
質を介して特異的に結合し得る第四の免疫化学的成分に
標識物質(特に着色粒子、就中、着色されたラテックス
粒子または金コロイド粒子)が結合してなる標識体(第
二標識体)を含有する液および該介在物質を含有する液
の混合物を展開し、(2) 該混合物中で形成される検査対
象物、第一標識体、該介在物質および第二標識体からな
る免疫複合体を、固定相に固定化された該第一の免疫化
学的成分に結合させて捕捉した後、(3) 該固定相上の標
識物質のシグナルを測定することにより該検査対象物を
検出する。 2.以下の工程を含むことを特徴とする免疫学的検査方
法: (1) 検査対象物と特異的に結合し得る第一の免疫化学的
成分を固定化した固定相を表面上の任意の領域に設けた
吸水性基材の一端と固定相との間の任意の領域に被検試
料を供給し、(2) 該吸水性基材の該一端から、検査対象
物と特異的に結合し得る第二の免疫化学的成分および検
査対象物とは結合しない第三の免疫化学的成分に標識物
質(特に着色粒子、就中、着色されたラテックス粒子ま
たは金コロイド粒子)が結合してなる標識体(第一標識
体)を含有する液、該第三の免疫化学的成分と介在物質
を介して特異的に結合し得る第四の免疫化学的成分に標
識物質(特に着色粒子、就中、着色されたラテックス粒
子または金コロイド粒子)が結合してなる標識体(第二
標識体)を含有する液および該介在物質を含有する液の
混合物を展開し、(3) 該吸水性基材上で形成される検査
対象物、第一標識体、該介在物質および第二標識体から
なる免疫複合体を、固定相に固定化された該第一の免疫
化学的成分に結合させて捕捉した後、(4) 該固定相上の
標識物質のシグナルを測定することにより該検査対象物
を検出する。 3.該吸水性基材が、その一端と固定相との間の任意の
領域(但し、被検試料を該吸水性基材の一端と固定相と
の間の任意の領域に供給する場合は、その領域を含めて
それより固定相側の領域)に、検査対象物と被検試料中
の他の物質とを分離し得る分離相をさらに設けたもので
あることを特徴とする上記1または2の方法。 4.該介在物質が抗原抗体反応により第三および第四の
免疫化学的成分と特異的に結合する物質である上記1〜
3のいずれかの方法。 5.検査対象物と特異的に結合し得る第一の免疫化学的
成分を固定化した固定相を表面上の任意の領域に設けた
吸水性基材、検査対象物と特異的に結合し得る第二の免
疫化学的成分および検査対象物とは結合しない第三の免
疫化学的成分に標識物質(特に着色粒子、就中、着色さ
れたラテックス粒子または金コロイド粒子)が結合して
なる標識体(第一標識体)、該第三の免疫化学的成分と
介在物質を介して特異的に結合し得る第四の免疫化学的
成分に標識物質(特に着色粒子、就中、着色されたラテ
ックス粒子または金コロイド粒子)が結合してなる標識
体(第二標識体)および第三および第四の免疫化学的成
分の結合を仲介する介在物質を含み、以下の(a)およ
び(b)の免疫学的検査方法に使用され得る免疫学的検
査キット: 方法(a) (1) 該吸水性基材の一端から、被検試料を含有する液、
第一標識体を含有する液、第二標識体を含有する液およ
び該介在物質を含有する液の混合物を展開し、(2) 該混
合物中で形成される検査対象物、第一標識体、該介在物
質および第二標識体からなる免疫複合体を、固定相に固
定化された該第一の免疫化学的成分に結合させて捕捉し
た後、(3) 該固定相上の標識物質のシグナルを測定する
ことにより該検査対象物を検出する。 方法(b) (1) 該吸水性基材の一端と固定相との間の任意の領域に
被検試料を供給し、(2) 該吸水性基材の該一端から、第
一標識体を含有する液、第二標識体を含有する液および
該介在物質を含有する液の混合物を展開し、(3) 該吸水
性基材上で形成される検査対象物、第一標識体、該介在
物質および第二標識体からなる免疫複合体を、固定相に
固定化された該第一の免疫化学的成分に結合させて捕捉
した後、(4) 該固定相上の標識物質のシグナルを測定す
ることにより該検査対象物を検出する。6.該吸水性基
材が、その一端と固定相との間の任意の領域(但し、被
検試料を該吸水性基材の一端と固定相との間の任意の領
域に供給する場合は、その領域を含めてそれより固定相
側の領域)に、検査対象物と被検試料中の他の物質とを
分離し得る分離相をさらに設けたものであることを特徴
とする上記5のキット。7.該介在物質が抗原抗体反応
により第三および第四の免疫化学的成分と特異的に結合
する物質である請求項5または6のキット。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法により検出され得る
検査対象物は、免疫化学的反応(すなわち抗原抗体反
応)により第一の免疫化学的成分および第二の免疫化学
的成分と結合してサンドイッチ免疫複合体を形成し得る
ものであれば特に制限されない。例えば、細菌(特に大
腸菌O−157、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌等の病
原性細菌)、放線菌、酵母、かび、ウイルス(特に、H
IV、HBV、HCV等)などの微生物もしくは表面抗
原等の該微生物の構成蛋白質、またはそれらに対する抗
体、あるいは腫瘍マーカー抗原などの生体試料中の抗原
性ペプチド等が挙げられる。
【0008】本発明の方法において、固定相に固定化さ
れる第一の免疫化学的成分と、第一標識体として用いる
第二の免疫化学的成分は、いずれも抗原抗体反応により
検査対象物と特異的に結合し得る物質であれば特に制限
はない。検査対象物が抗原(例えば、蛋白質、ペプチ
ド、ハプテンなど)であれば、第一および第二の免疫化
学的成分は、該抗原と特異的に結合し得る抗体である。
該抗体はモノクローナル抗体であってもポリクローナル
抗体であってもよい。また本発明における抗体とは、検
査対象物との特異的親和性を保持する抗体の断片物、例
えばH鎖、L鎖、Fab、F(ab')2、VH 、VL 等も含む
ものとする。一方、検査対象物が抗体である場合には、
第一および第二の免疫化学的成分は、該抗体と特異的に
結合し得る抗原もしくは該抗体を抗原として特異的に結
合し得る二次抗体である。第一の免疫化学的成分および
第二の免疫化学的成分は、検査対象物に応じてサンドイ
ッチ法などで用いられる自体公知のものを適宜選択すれ
ばよい。また、該免疫化学的成分が抗体であれば、単離
された検査対象物を感作抗原として、公知の抗体作製技
術を用いて調製することもできる。第一および第二の免
疫化学的成分がいずれも抗体の場合、第一の抗体および
第二の抗体は、同一のものであっても異なるものであっ
てもよい。また、異なる抗体としては、同一の抗原決定
基を認識する二種の抗体を用いることも、あるいは異な
る抗原決定基を認識する二種の抗体を用いることもでき
る。
【0009】本発明において、第一標識体として用いる
第三の免疫化学的成分、および第二標識体として用いる
第四の免疫化学的成分は、介在物質を介して特異的に結
合し合える抗体(モノクローナル抗体であってもポリク
ローナル抗体であってもよい。また、H鎖、L鎖、Fa
b、F(ab')2、VH 、VL 等の断片化された抗体であっ
てもよい)または抗原(例えば、蛋白質、ペプチド、ハ
プテンなど)であり、且つ検査対象物および固定化され
た第一の免疫化学的成分とは特異的親和性を有しないも
のである。好ましくは、これらの免疫化学的成分は、さ
らに第二の免疫化学的成分とも特異的親和性を有しない
ものである。
【0010】第三および第四の免疫化学的成分の結合を
仲介する本発明の介在物質は、第三および第四の免疫化
学的成分に同時に結合して(第三の免疫化学的成分−介
在物質−第四の免疫化学的成分)の複合体を形成し得る
物質であれば特に限定されないが、好ましくは、抗原抗
体反応により第三および第四の免疫化学的成分と特異的
に結合し得る免疫化学的成分である。すなわち、第三の
免疫化学的成分が抗体であれば、介在物質は該抗体によ
り認識される抗原もしくは該抗体と特異的に結合し得る
二次抗体であり、第四の免疫化学的成分は該抗原と特異
的に結合し得る抗体もしくは該二次抗体により認識され
る抗原であることが好ましい。このとき、第三および第
四の免疫化学的成分がともに抗体であれば、それらは同
一の抗体であっても異なるものであってもよい。一方、
第三の免疫化学的成分が抗原であれば、介在物質は該抗
原と特異的に結合し得る抗体であり、第四の免疫化学的
成分は該抗体により認識される抗原もしくは該抗体と特
異的に結合し得る二次抗体である。第三および第四の免
疫化学的成分がともに抗原であれば、それらは同一の抗
原であっても、介在物質である抗体と交叉反応性のある
異なる抗原であってもよい。第三および第四の免疫化学
的成分、並びに介在物質は、サンドイッチ法等で用いら
れている公知のものを適宜選択して使用することができ
る。
【0011】本発明において用いられる吸水性基材は、
検査対象物を含有する被検試料、例えば、食品から抽出
した溶液やその培養上清、血清や血液、尿、便、唾液
等、あるいはそれらを適当な希釈溶媒によって希釈して
なる希釈液、第一標識体、第二標識体および介在物質を
それぞれ含有する液を吸収できるものであれば特に限定
されない。本発明においては、被検試料中の検査対象物
が第一標識体や固定相に固定化された第一の免疫化学的
成分と十分な反応を行うための、並びに第一標識体が介
在物質を介して第二標識体と十分な反応を行うための時
間を確保できるような吸水性基材が好ましく用いられ
る。
【0012】吸水性基材が吸水性に劣る場合には、後述
するように被検試料が固定相に到達するのに長時間を要
し、その結果、迅速な測定を行うことができない。一
方、吸水性基材の吸水性があまりに高すぎる場合には、
被検試料中の検査対象物が標識体や固定相の第一免疫化
学的成分と十分な反応を行うために必要な時間が不足す
るので、正確な測定を行うことが困難である。
【0013】したがって、本発明における吸水性基材の
好ましい吸水性の程度は、5mm幅の短冊状に裁断した
吸水性基材の片端部を水に浸漬し、1分間経過後の吸水
距離が0.5〜5cm程度である。
【0014】本発明の吸水性基材の好ましい具体例とし
ては、不織布、濾紙、ガラス繊維布、ガラスフィルタ
ー、ニトロセルロースフィルター、多孔質材料などが挙
げられる。これらの基材は適度な吸水速度を有するとと
もに、標識物質が着色粒子の場合、着色粒子が結合して
発色した際の目視確認性に優れるなどの利点を有するも
のである。
【0015】また、これらの基材の吸水性を調整するた
めに、基材の表面に親水性重合体や界面活性剤を被覆
し、あるいは含浸させることもできる。さらに、本発明
においては吸水性基材として同一材料からなる基材を用
いてもよいし、あるいは異種の材料からなるものを任意
の接着手段によって接合して得られる連続した基材を用
いることもできる。
【0016】本発明において、吸水性基材の形状は、被
検試料を展開できる形状であれば特に限定されるもので
はなく、例えば、矩形のシート状(片状)やロッド状な
どが好ましい。
【0017】本発明において、固定相とは、検査対象物
と特異的に結合し得る第一の免疫化学的成分が吸水性基
材上に固定化された領域を意味する。第一の免疫化学的
成分を吸水性基材上に固定化する方法(固定化相の作製
方法)も特に限定されるものではないが、従来から知ら
れている物理吸着法や共有結合法によるのが好適であ
り、特に、該免疫化学的成分が基材から脱離しにくいと
いう点で共有結合法によるのが好ましい。吸水性基材が
上記共有結合法のための官能基を有しないときは、例え
ば適当な官能基を有する重合体を用いて基材を作製し、
吸水性基材の吸水性を阻害しない程度に付着させること
ができる。また、第一の免疫化学的成分および親水性重
合体を含む溶液を吸水性基材に塗布した後、上記親水性
重合体を凝固させる凝固溶剤に浸漬することで固定相を
作製することもできる。上記親水性重合体としては、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシエチルセルロースなどが用いられる。
また、上記凝固溶剤としては、アセトン、エタノール、
メタノール、エーテルなどを用いることができる。
【0018】本発明において、上記固定相と、吸水性基
材の一端の、被検試料含有液、第一標識体含有液、第二
標識体含有液、介在物質含有液等の吸収が開始される部
位(すなわち吸液部)との間の距離は特に限定されない
が好ましくは1〜6cm、より好ましくは3〜4cm程
度である。距離があまりに遠すぎると、固定相まで被検
試料が到達しなかったり、検出シグナル感度が強すぎた
り、あるいは測定に時間がかかる等の問題を生じるおそ
れがある。一方、距離が近すぎると固定相上に捕捉され
る標識物質が均一ではなくまばらになったり、検出シグ
ナル感度が低すぎるという問題を生じるおそれがある。
【0019】吸液部としては、被検試料、標識体、並び
に介在物質をそれぞれ含有する液の吸水性基材への移動
を妨げるものでなければ特に限定されず、基材と兼用し
たものであっても、新たに不織布や織布等を該吸水性基
材に接着させたものであってもよい。本発明において、
検査対象物に特異的に結合し得る第一の免疫化学的成分
が固定化された固定相、並びに吸液部を有する吸水性基
材を、以下、本発明の免疫学的検査片または単に検査片
という場合もある。
【0020】本発明の方法における第一標識体は、検査
対象物に特異的に結合し得る免疫化学的成分(第二の免
疫化学的成分)および検査対象物とは結合しない第三の
免疫化学的成分に標識物質を結合させたものであり、ま
た、第二標識体は、該第三の免疫化学的成分と介在物質
を介して特異的に結合し得る免疫化学的成分(第四の免
疫化学的成分)に標識物質を結合させたものである。こ
こで用いられる標識物質は、免疫化学的測定法において
常套的に使用されるいかなる標識物質であってもよく、
例えば着色粒子、酵素(アルカリホスファターゼ、ペル
オキシダーゼ等)、蛍光物質(FITC、ローダミン
等)などが挙げられるが、効率のよい検出シグナルの増
幅を達成するためには、第一および第二標識体に使用さ
れる標識物質は同一のものであることが好ましい。本発
明の方法では、迅速な検出を行う意味で、標識物質とし
て着色粒子が好ましく使用される。着色粒子は肉眼で検
出可能なものであれば特に制限はなく、例えば、金、
銀、銅などの金属からなるコロイド粒子、スダンブルー
やスダンレッドIV、スダンIII 、オイルオレンジ、キニ
ザリングリーン等に代表される顔料や染料などでラテッ
クスを着色してなる着色ラテックスなどを用いることが
できる。目視確認性の点からは、金コロイドや青、赤、
緑もしくはオレンジ色に着色した着色ラテックスの使用
が好ましく、また、分散安定性や検査対象物の検出感度
の調節が容易であるなどの点を考慮すると、青色、赤色
等に着色された水分散型高分子重合体粒子からなる着色
ラテックスを使用することがさらに望ましい。
【0021】着色粒子の粒径は、検出の際の発色がよく
且つ吸水性基材の吸水性を低下させない程度の該基材中
での移動性を有するものであれば特に制限はないが、保
存安定性や調製が容易であるなどの点から、好ましくは
0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜3μmの
範囲が例示される。粒径があまりに小さすぎると、1粒
子あたりの着色の程度が少ないので、固定相に結合して
も発色の程度が悪く目視確認性に劣るようになる。ま
た、粒径が大きすぎると、着色粒子わずかに凝集しただ
けで吸水性基材に目詰まりを起こして吸水性を低下させ
たり、非特異的発色を生じたりすることがある。
【0022】第二および第三の免疫化学的成分の両方、
並びに第四の免疫化学的成分を、このような着色粒子で
標識する方法としては、従来公知の方法、例えば共有結
合法、物理的吸着法、イオン結合法等を使用することが
できるが、免疫化学的成分からの着色粒子の脱離がなく
安定であるという点から共有結合法がより好ましく用い
られる。
【0023】本発明の方法において、被検試料中の複数
の検査対象物を検出するために、対応する複数の免疫化
学的成分をそれぞれ別の着色粒子で標識することができ
るが、この際に用いられる着色粒子は同一色であっても
異なる色であってもよい。同一色の着色粒子を用いる場
合、各検査対象物にそれぞれ特異的に結合し得る免疫化
学的成分を固定化した固定相を識別可能な程度に離して
設置することが望ましい。
【0024】標識物質が酵素や蛍光物質の場合には、固
定相の標識物質の検出は、EIAや蛍光抗体法(FI
A)で従来使用されている検出手段が適宜選択される。
【0025】第一標識体含有液、第二標識体含有液およ
び介在物質含有液は、標識体または介在物質を適当な分
散媒(溶媒)中に分散(溶解)させることにより調製さ
れる。標識体または介在物質を分散させる分散媒は、検
査対象物と第一標識体、第一標識体と介在物質および介
在物質と第二標識体の特異的結合反応を阻害しないもの
であれば特に制限はないが、好ましくは該抗原抗体反応
に適したpHおよび塩濃度の有する緩衝液、例えばリン
酸緩衝液、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス塩酸緩衝
液等を適宜選択して使用することができる。シグナル検
出時の各標識体濃度は0.005〜5%、好ましくは
0.01〜0.5%の範囲である。濃度があまりに低す
ぎると、固定相に結合する粒子数が少なく検出感度が悪
くなる。また、濃度が高すぎると、不経済なばかりでな
く過剰の標識物質が固定相以外に残留し、固定相のシグ
ナルを不明瞭にする等の問題を生じる。
【0026】本発明の方法の一態様では、各工程におい
て以下の反応が行われる。すなわち、吸水性基材の一端
(すなわち吸液部)から、被検試料を含有する液、第一
標識体を含有する液、第二標識体を含有する液および第
三および第四の免疫化学的成分の結合を仲介する介在物
質を含有する液の混合物(該混合物中で検査対象物は第
一標識体中の第二の免疫化学的成分と、第一標識体中の
第三の免疫化学的成分は該介在物質を介して第二標識体
中の第四の免疫化学的成分と結合して、検査対象物−第
一標識体−介在物質−第二標識体の免疫複合体を形成す
る)を滴下して展開すると、該免疫複合体は液の移動と
ともに吸水性基材上を移動し、固定相に固定化された第
一の免疫化学的成分と結合して固定相上に捕捉される。
このようにして、第一および第二標識体を構成する標識
物質が固定相上に集合、結合して検出シグナルが増幅さ
れ、それによってより高感度に検査対象物の存在を検出
することが可能となる。
【0027】本発明の方法の別の一態様として、上記の
方法において、被検試料を吸液部から滴下する代わり
に、吸液部と固定相との間に滴下または塗布した後、第
一標識体を含有する液、第二標識体を含有する液および
第三および第四の免疫化学的成分の結合を仲介する介在
物質を含有する液の混合物を吸液部に滴下して展開する
方法が挙げられる。この場合、該混合液が被検試料を滴
下または塗布した領域に達すると、被検試料中の検査対
象物は、混合液中に形成された(第一標識体−介在物質
−第二標識体)複合体中の第二の免疫化学的成分と結合
し、液の移動とともに吸水性基材上を移動して固定相上
で固定化された第一の免疫化学的成分に結合して捕捉さ
れる。
【0028】本発明の免疫学的検査用キットは、本発明
の免疫学的検査方法に好ましく用いることができる。該
キットは、少なくとも下記の内容を含むものである。 (a) 検査対象物と特異的に結合し得る第一の免疫化学的
成分を固定化した固定相を表面上の任意の領域に設けた
吸水性基材 (b) 検査対象物と特異的に結合し得る第二の免疫化学的
成分および検査対象物とは結合しない第三の免疫化学的
成分に標識物質が結合してなる標識体(第一標識体) (c) 該第三の免疫化学的成分と介在物質を介して特異的
に結合し得る第四の免疫化学的成分に標識物質が結合し
てなる標識体(第二標識体) (d) 第三および第四の免疫化学的成分の結合を仲介する
介在物質 該吸水性基材、第一および第二標識体、並びに介在物質
の好ましい態様は、上記したような本発明の方法におい
て好ましく用いられるものである。
【0029】本発明のキットに用いられる吸水性基材の
好ましい態様の1つとして、その一端(すなわち吸液
部)と固定相との間の任意の領域(但し、被検試料を該
吸水性基材の一端と固定相との間の任意の領域に滴下ま
たは塗布する場合はその領域を含めてそれより固定相側
の領域)に、検査対象物と被検試料中の他の物質とを分
離し得る分離相をさらに設けたものが挙げられる。
【0030】本発明において、分離相は、分離しようと
する方向の孔径が検査対象物、各標識体、並びに介在物
質よりも大きく、分離除去しようとする被検試料中の他
の物質よりも小さいことが望ましい。また、分離方向と
しては、標識体が吸水性基材上を展開する方向であって
も、あるいはその方向と垂直の方向であってもよく、さ
らに、検査対象物を被検試料中の他の物質から分離した
後は、該分離相を除去して後の測定を行ってもよい。
【0031】分離相の材質としては、例えば、レーヨ
ン、ポリエステル等の不織布、濾紙、ガラス繊維布、ガ
ラスフィルター、ニトロセルロースフィルター、ポリス
ルホンフィルター、多孔質材料等が挙げられる。
【0032】本発明のキットは、上記の内容物以外に、
本発明の免疫学的検査方法において好ましく使用され得
る付加的な内容物を含んでいてもよい。例えば、第一お
よび第二標識体、並びに介在物質を分散させるのに好ま
しく使用される上記の緩衝液などが挙げられる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、これら実施例は本発明の範囲を何ら限定する
ものではない。 実施例1 免疫学的検査用キット構成物の作製 (1)水分散型高分子重合体粒子からなる着色ラテック
スの作製 スチレンモノマー50g、アクリル酸0.5g、トリエ
チレングリコールジメタクリレート0.2g、及び蒸留
水440gを窒素気流下で温度75℃にて攪拌しなが
ら、これに過硫酸カリウム0.25gを水10gに溶解
した水溶液を加え、10時間重合させて、平均粒子径
0.22μmの水分散型高分子重合体粒子の水分散液を
得た。この重合体粒子分散液をアルカリ、酸、蒸留水の
順序にて遠心洗浄した後、固形分濃度10重量%に調整
した(担体粒子分散液)。スダンブルー0.2gをトル
エン20mlに溶解し、これにドデシル硫酸ナトリウム
0.2g、及び蒸留水100mlを加え、超音波分散機
でこの混合液を乳化した。この液に上記担体粒子分散液
(固形分濃度10重量%)30mlを加え、室温にて2
4時間攪拌した。この液をエバポレータにてトルエンを
除去した後、0.01Mほう酸緩衝液(pH7.5)に
て遠心洗浄を行い、固形分濃度5重量%となるように調
整した。この液50mlに、1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩水溶液
(10mg/ml)5ml、及び0.03Mm−キシレ
ンジアミン水溶液50mlを加え、室温にて5時間反応
させた。この液を75℃にて5時間加熱処理した後、前
記と同じ緩衝液にて遠心洗浄を行い、固形分濃度1重量
%となるように調整した(スダンブルー染色キシレンジ
アミンスペーサ化粒子分散液)。
【0034】(2)第一標識体含有液の作製 上記(1)で調製したスダンブルー染色キシレンジアミ
ンスペーサ化粒子分散液10mlにグルタルアルデヒド
水溶液(0.1mg/ml)1mlを加え、室温にて2
時間反応させた後、前記と同じ緩衝液にて遠心洗浄し、
固形分濃度1重量%の分散液に調整した。この分散液1
0mlに第三の免疫化学的成分として抗ヒトヘモグロビ
ン抗体(ウサギIgG,10mg/ml)を1ml、第
二の免疫化学的成分として抗ヒトHBs抗体(ウサギI
gG,5mg/ml)を1ml、それぞれ加え、10℃
にて24時間攪拌した。これを前記と同じ緩衝液で遠心
洗浄し、固形分濃度1重量%となるように再分散させ、
共有結合で抗体を結合したスダンブルー染色粒子標識抗
ヒトヘモグロビン抗体−抗ヒトHBs抗体(第一標識
体)含有液を得た。
【0035】(3)第二標識体含有液の作製 上記(1)で調製したスダンブルー染色キシレンジアミ
ンスペーサ化粒子分散液10mlにグルタルアルデヒド
水溶液(0.1mg/ml)1mlを加え、室温にて2
時間反応させた後、前記と同じ緩衝液にて遠心洗浄し、
固形分濃度1重量%の分散液に調整した。この分散液1
0mlに、第四の免疫化学的成分として抗ヒトヘモグロ
ビン抗体(ウサギIgG,10mg/ml)2ml、を
加え、10℃にて24時間攪拌した。これを前記と同じ
緩衝液で遠心洗浄し、固形分濃度1重量%となるように
再分散させ、共有結合で抗体を結合したスダンブルー染
色粒子標識抗ヒトヘモグロビン抗体(第二標識体)含有
液を得た。
【0036】(4)免疫学的検査片の作製 第一の免疫化学的成分として抗ヒトHBs抗体(ウサギ
IgG)を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)にて
希釈し、最終濃度1mg/mlの水溶液に調整した。こ
の水溶液に、ニトロセルロースメンブランフィルター
(東洋ろ紙、5×100mm)の一端から50mm部位
に10μl塗布した後、直ちに37℃で1時間静置した
後、ニトロセルロースメンブランフィルターを取り出
し、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%Tween
20の水溶液に1時間浸漬させた。その後、ニトロセル
ロースメンブランフィルターを取り出し、室温で3時間
静置し、抗ヒトHBs抗体を有するニトロセルロースメ
ンブランフィルターを得た。次に、上記の抗ヒトHBs
抗体固定化ニトロセルロースメンブランフィルターの試
験片の一端(吸液部)の近傍に血球分離相(東洋ろ紙N
o.2、5×10mm)を設け、固定相および血球分離
相を有するニトロセルロースメンブランフィルターから
なる検査片を得た。
【0037】実施例2 免疫学的検査用キットによるヒ
トHBs抗原の検出 実施例1の(4)で作製した検査片の血球分離相に、ヒ
トHBs抗原を生理食塩水溶液に溶解させた被検液10
μlを滴下した。その後、直ちに実施例1の(2)で作
製した第一標識体含有液(固形分濃度0.2重量%)、
ヘモグロビン抗原溶液(蛋白質濃度200ng/ml)
および実施例1の(3)で作製した第二標識体含有液
(固形分濃度0.2重量%)の混合液100μlを吸液
部に滴下して展開した(図1A)。10分後の固定相上
での発色を目視観察した(図1B)。その結果を表1に
示す。
【0038】
【表1】
【0039】比較例 実施例1の(4)で作製した検査片の血球分離相に、ヒ
トHBs抗原を生理食塩水溶液に溶解させた被検液10
μlを滴下した。その後、直ちに実施例1の(2)で作
製した第一標識体含有液(固形分濃度0.2重量%)5
0μlを吸液部に滴下して展開した。10分後、ヘモグ
ロビン抗原溶液(蛋白質濃度200ng/ml)100
μlを吸液部に滴下して展開した。さらに10分後、実
施例1の(3)で作製した第二標識体含有液(固形分濃
度0.2重量%)50μlを吸液部に滴下して展開し
た。10分後の固定相上での発色を目視観察した。その
結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の方法(および本発明のキットの
使用)は、シグナルを増幅する工程を含む免疫クロマト
グラフ法において、介在物質を介して第一標識体と第二
標識体を結合させることにより、従来より効率よく検出
シグナルを増幅させることができる。また、本発明の方
法の好ましい態様においては、便や血液等の検査におい
て従来必要とされた被検試料の前処理の工程を省略する
ことができるので、より迅速に検査対象物を測定するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免疫学的検査キットを用いたヒトHB
s抗原の測定の各工程における抗原抗体反応の様子を示
す模式図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含むことを特徴とする免疫
    学的検査方法: (1) 検査対象物と特異的に結合し得る第一の免疫化学的
    成分を固定化した固定相を表面上の任意の領域に設けた
    吸水性基材の一端から、被検試料を含有する液、検査対
    象物と特異的に結合し得る第二の免疫化学的成分および
    検査対象物とは結合しない第三の免疫化学的成分に標識
    物質が結合してなる標識体(第一標識体)を含有する
    液、該第三の免疫化学的成分と介在物質を介して特異的
    に結合し得る第四の免疫化学的成分に標識物質が結合し
    てなる標識体(第二標識体)を含有する液および該介在
    物質を含有する液の混合物を展開し、 (2) 該混合物中で形成される検査対象物、第一標識体、
    該介在物質および第二標識体からなる免疫複合体を、固
    定相に固定化された該第一の免疫化学的成分に結合させ
    て捕捉した後、 (3) 該固定相上の標識物質のシグナルを測定することに
    より該検査対象物を検出する。
  2. 【請求項2】 以下の工程を含むことを特徴とする免疫
    学的検査方法: (1) 検査対象物と特異的に結合し得る第一の免疫化学的
    成分を固定化した固定相を表面上の任意の領域に設けた
    吸水性基材の一端と固定相との間の任意の領域に被検試
    料を供給し、 (2) 該吸水性基材の該一端から、検査対象物と特異的に
    結合し得る第二の免疫化学的成分および検査対象物とは
    結合しない第三の免疫化学的成分に標識物質が結合して
    なる標識体(第一標識体)を含有する液、該第三の免疫
    化学的成分と介在物質を介して特異的に結合し得る第四
    の免疫化学的成分に標識物質が結合してなる標識体(第
    二標識体)を含有する液および該介在物質を含有する液
    の混合物を展開し、 (3) 該吸水性基材上で形成される検査対象物、第一標識
    体、該介在物質および第二標識体からなる免疫複合体
    を、固定相に固定化された該第一の免疫化学的成分に結
    合させて捕捉した後、 (4) 該固定相上の標識物質のシグナルを測定することに
    より該検査対象物を検出する。
  3. 【請求項3】 該吸水性基材が、その一端と固定相との
    間の任意の領域(但し、被検試料を該吸水性基材の一端
    と固定相との間の任意の領域に供給する場合は、その領
    域を含めてそれより固定相側の領域)に、検査対象物と
    被検試料中の他の物質とを分離し得る分離相をさらに設
    けたものであることを特徴とする請求項1または2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 該介在物質が抗原抗体反応により第三お
    よび第四の免疫化学的成分と特異的に結合する物質であ
    る請求項1〜3いずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 該標識物質が着色粒子である請求項1〜
    4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 該着色粒子が着色されたラテックス粒子
    または金コロイド粒子である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 検査対象物と特異的に結合し得る第一の
    免疫化学的成分を固定化した固定相を表面上の任意の領
    域に設けた吸水性基材、検査対象物と特異的に結合し得
    る第二の免疫化学的成分および検査対象物とは結合しな
    い第三の免疫化学的成分に標識物質が結合してなる標識
    体(第一標識体)、該第三の免疫化学的成分と介在物質
    を介して特異的に結合し得る第四の免疫化学的成分に標
    識物質が結合してなる標識体(第二標識体)および第三
    および第四の免疫化学的成分の結合を仲介する介在物質
    を含み、以下の(a)および(b)の免疫学的検査方法
    に使用され得る免疫学的検査キット: 方法(a) (1) 該吸水性基材の一端から、被検試料を含有する液、
    第一標識体を含有する液、第二標識体を含有する液およ
    び該介在物質を含有する液の混合物を展開し、 (2) 該混合物中で形成される検査対象物、第一標識体、
    該介在物質および第二標識体からなる免疫複合体を、固
    定相に固定化された該第一の免疫化学的成分に結合させ
    て捕捉した後、 (3) 該固定相上の標識物質のシグナルを測定することに
    より該検査対象物を検出する。 方法(b) (1) 該吸水性基材の一端と固定相との間の任意の領域に
    被検試料を供給し、 (2) 該吸水性基材の該一端から、第一標識体を含有する
    液、第二標識体を含有する液および該介在物質を含有す
    る液の混合物を展開し、 (3) 該吸水性基材上で形成される検査対象物、第一標識
    体、該介在物質および第二標識体からなる免疫複合体
    を、固定相に固定化された該第一の免疫化学的成分に結
    合させて捕捉した後、 (4) 該固定相上の標識物質のシグナルを測定することに
    より該検査対象物を検出する。
  8. 【請求項8】 該吸水性基材が、その一端と固定相との
    間の任意の領域(但し、被検試料を該吸水性基材の一端
    と固定相との間の任意の領域に供給する場合は、その領
    域を含めてそれより固定相側の領域)に、検査対象物と
    被検試料中の他の物質とを分離し得る分離相をさらに設
    けたものであることを特徴とする請求項7記載のキッ
    ト。
  9. 【請求項9】 該介在物質が抗原抗体反応により第三お
    よび第四の免疫化学的成分と特異的に結合する物質であ
    る請求項7または8記載のキット。
  10. 【請求項10】 該標識物質が着色粒子である請求項7
    〜9のいずれかに記載のキット。
  11. 【請求項11】 該着色粒子が着色されたラテックス粒
    子または金コロイド粒子である請求項10記載のキッ
    ト。
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