JP2000027193A - 嵩上げ斜面安定構造物の施工法 - Google Patents

嵩上げ斜面安定構造物の施工法

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JP2000027193A
JP2000027193A JP10192631A JP19263198A JP2000027193A JP 2000027193 A JP2000027193 A JP 2000027193A JP 10192631 A JP10192631 A JP 10192631A JP 19263198 A JP19263198 A JP 19263198A JP 2000027193 A JP2000027193 A JP 2000027193A
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泰弘 山田
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦横に交差する構造物の交差部分を、鉄筋を
使用しないで簡易に補強する。 【解決手段】 交差部分の嵩上げ部分に硬化材4を打設
する際に、30〜100mm程度の長さを有するファイ
バー類6を投入する。或いは網状補強材10を打設途中
で敷き埋設する。交差部分には対角線が縦横の構造物の
延長線と平行になる方形の凹部7を形成して、アンカー
3を定着する。 【作用】 比較的長いファイバー類6や網状補強材10
によって、配筋困難な部分を簡易に補強可能である。対
角線が縦横の構造物と平行であるため、断面欠損が生じ
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は斜面に型枠を組み
立てて硬化材を打設して斜面に縦横に伸びる構造物を溝
築する方法に関するものであり、特に縦横の交差部の強
度を高めるために嵩上げする斜面安定構造物の施工法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜面に型枠を組み、縦横に格子状に伸び
る構造物(梁)を使用して斜面が崩落しようとする土砂
荷重を受ける斜面安定構造物が広く採用されている。こ
れらの格子状の斜面安定構造物は、斜面の地山に打設し
たアンカーに固定して、土砂荷重を受けるのであるが、
アンカーを固定するには縦横に伸びる構造物の交点が好
適である。
【0003】このアンカーを固定する交点部分には大き
な荷重が作用するため、この部分を補強する必用があ
る。このため本件出願人は既に、交点部分の構造物の厚
みを増して荷重に耐えうる構造にするために、交差部分
近傍の型枠を嵩上げして、この型枠にコンクリートなど
の硬化材を打設して交点部近傍の厚みを増す発明を提案
している。このように交差部分の厚みを嵩上げすること
によって、アンカーの頭部を嵩上げ部分の中に埋設して
雪崩れなどによりる破損を防止することも可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来の発明では、
交差部分の嵩上げした部分の補強手段が開示されていな
かったことである。つまり、縦横の構造物の中には構造
物の長手方向に沿って主筋を配していたが、一部高さが
高くなる嵩上げ部分では、鉄筋を配して他の部分と一体
化することが難しく、嵩上げ部分の硬化材の補強が課題
となっていた。
【0005】硬化材を補強する手段としては、鉄筋を使
用する他に、硬化材中にスチールファイバーや合成樹脂
ファイバーなどのファイバー類を混入して、補強するこ
ともあるが、このファイバー類を硬化材中に混ぜて構造
物全体に使用すると極めてコストが高くなってしまう。
また長さが10mm程度の短いファイバーであると余り
補強効果を発揮できず、それ以上に長くなると硬化材に
混ぜて硬化材と一緒に吹き付けようとするとファイバー
がからまって、ファイバーボールなどどいう塊となって
しまい、補強効果を発揮できない要因となっていた。
【0006】補強材としてエキスパンドメタルやクリン
プ金網などの網状材を鉄筋の代わりに硬化材中に埋める
手段も考えられるが、網状材は板状であるので、網材を
先に設置してしまうと、網材の裏側に硬化材がうまく廻
らないという問題が生じ、網状材表裏に位置する硬化材
の一体化を損ねる恐れもある。また、単なる網状材であ
ると、硬化材との付着が充分になされないという恐れも
ある。
【0007】縦横の構造物の交点部分にはアンカーを定
着するが、アンカーの定着部分が構造物の中に埋設する
ために、交点部分に凹部を形成してこの中に支圧板を敷
いて、この上に定着することが採用されている。アンカ
ーの荷重を受ける金属製支圧板は方形であり、この方形
の支圧板の四辺を縦横の構造物の長手方向と平行に置く
ようにすると、支圧板を載置する凹部まで縦横の構造物
の長手方向と平行となる四角形の凹部としなければなら
ない。すると、凹部によって縦横に連続する構造物の嵩
上げ部分の連続を断ち切ることとなってしまう。つまり
は凹部によって嵩上げ部分に断面欠損を生じさせてしま
うことになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる嵩上げ
斜面安定構造物の施工法は、嵩上げ部分に長さの長いフ
ァイバー類を投入したり、アンカー付きの網状材を埋設
することにより硬化材を補強し、縦横の構造物の交点部
分に対角線が縦横の構造物の長手方向と平行となるよう
凹部を形成するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明にかかる嵩上げ斜面安定
構造物の施工法は、縦横に交差する構造物を溝築するた
めの型枠の交差部分近傍だけ高さを高くするものであ
る。型枠としては様々な材料が使用可能であるが、エキ
スパンドメタルやクリンプ金網などの網状材も使用可能
である。型枠の高さを高くするには、交差部分近傍の型
枠形状を予め高く形成してもよいが、別体の型枠を積み
上げて高くすることもある。型枠のうち高さが低い部分
には、長手方向に沿って複数本の主筋を配筋する。この
低い部分にコンクリートやモルタル、或いは樹脂モルタ
ルなどを吹き付け、或いは流し込むことによって打設す
る。
【0010】嵩上げした型枠内にも硬化材を打設する
が、打設、つまりは吹き付けや流し込みの途中で、ファ
イバーを投入する。ファイバーとしては鋼製系、ガラス
繊維系、アラミド繊維系、カーボン繊維系等様々な材質
のファイバーが使用可能であり、その長さは30〜10
0mm程度である。この程度の長さであると硬化材に予
め混ぜてしまうとからまり合うが、別個に投入すること
により絡まり合うことがない。
【0011】嵩上げした型枠内に硬化材を打設する際
に、高さ一杯まで打設する前に網状補強材を硬化材に沿
わせて配置する。網状補強材としてはエキスパンドメタ
ルやクリンプ金網などの網状材料が使用可能であり、こ
の網状補強材の少なくとも一表面側に複数本のアンカー
を突設しておいてもよい。このアンカーをまだ硬化して
ない硬化材の中に埋めて一体化させ、その上に硬化材を
打設して網状補強材を埋設する。硬化材の上に敷くよう
に網状補強材を置くため、裏側に硬化材が廻らないなど
ということがない。アンカーによって網状補強材は硬化
材との付着が良好となる。
【0012】嵩上げ交差部に対角線が縦横の構造物の延
長方向と平行となるよう四角形の凹部を形成する。この
凹部内に方形の支圧板を置き、地山に打設したアンカー
の地上からの突出部分を支圧板に通してアンカーヘッド
に定着する。四角形の凹部が縦横の構造物を仕切らない
ため、断面欠損が生じない。
【0013】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図において1は型枠であり、エキスパン
ドメタルが使用されている。この型枠1を平行に配して
縦横に交差するように斜面上に組む。型枠1・1の間に
は構造物の溝築方向に沿って予め主筋2が複数本づつ配
してあり、交差部分の中心には斜面の地山に埋設したグ
ラウンドアンカー3が突出している。この型枠1・1の
間に硬化材であるコンクリート4を打設して、縦横に交
差する構造物を形成する。
【0014】交差部分の近傍を嵩上げするために、縦横
の型枠の屈曲部分に嵩上げ型枠5が積み上げてある。嵩
上げ型枠5は同じく網状材からなり、三角形の網状材を
直角に二つ折りにした形状であって、この嵩上げ型枠5
を型枠の交差部分の各角部に配して積み上げる。この嵩
上げ型枠5・5の間にも硬化材であるコンクリート4を
打設するが、打設途中にスチールファイバー6を多数に
投入する。スチールファイバー6の長さは50mm程度
である。このようにして嵩上げ部の中にファイバー6が
埋設されて補強される。
【0015】交差部には中心に凹部7が形成されている
が、その凹部7の平面形状は方形であって、方形の対角
線が縦横の構造物の延長方向と平行になるようにする。
凹部7を形成するには、予め型抜きのためのブロック1
2を配置しておいて、コンクリート4が硬化後取り外す
ことにより形成する。方形のブロック12の対角線を梁
と平行にして設置することにより形成した凹部7は、図
3に示すように方形の凹部7の四辺は縦横の構造物と4
5度傾くことになる。このようにすることで、縦横の構
造物の硬化材4を連続させたままで凹部7を形成する。
この凹部7の底部に鋼製の支圧板8を敷き、グラウンド
アンカー3の突出部分を通してアンカーヘッド9に定着
する。アンカーヘッド9にオイルキャップを被せて再緊
張可能にしてもよいし、凹部7内にコンクリート4を埋
めてもよい。雪崩などの危険性が存在しない場合には、
このような凹部7を設ける必要がない。このような凹部
7は現場打ちの構造物に限らず、プレキャスト製の例え
ば十文字にビームが四方に張り出る構造物などにも採用
可能である。
【0016】図4および図5に示すのは、網状補教材1
0によって補強した場合であり、エキスパンドメタルか
らなる網状補強材10には脚状のアンカー11が複数本
突設されている。嵩上げ型枠5・5内にコンクリート4
を半ばまで打設した時点で、網状補強材10のアンカー
11を硬化していないコンクリート4中に埋設し、その
上に更にコンクリート4を打設する。網状補強材10の
表裏に十分コンクリート4を打設可能で嵩上げ部を補強
できる。
【0017】以上の実施例は、構造物(梁)が縦横に連
続して全体として格子状に形造られる構造物について説
明したが、図7に示すように、縦横の構造物(梁)が十
文字に交差するような斜面安定構造物においても実施可
能である。
【0018】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。 鉄筋を配筋困難な交差部の嵩上げ部分にファイバー類
や網状補強材を使用して、簡易な施工で高率よく補強で
きる。 ファイバー類は比較的長めのものを使用して充分な補
強効果を得ることができる。 ファイバー類は嵩上げ部分にしか使用しないため、施
工費が高騰しない。 ファイバー類は硬化材に混入せずに別個に投入するた
め、絡まってボールになるようなことがなく、硬化材の
打設を損なうようなことがない。 網状補強材は一部打設した硬化材に敷くようにし、更
にその上に硬化材を打設するため、網状補強材の表裏側
いずれにも硬化材を充分に行き渡らせることがで き
る。 網状補強材にアンカーを設けておくことにより、この
アンカーを硬化材中に埋設して硬化材との付着を良好に
さうることができる。 嵩上げ部の中心に対角線が縦横の構造物の延長線と平
行となるよう凹部を形成したため、縦横の構造物の断面
欠損を生じさせない。 凹部内にアンカーヘッドを位置させて硬化材を埋設し
たり、オイルキャップを被せたりすることが可能で、周
りの嵩上げ部分によってアンカー頭部が保護されて雪崩
などによる損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる嵩上げ斜面安定構造物の一実
施例の斜視図である。
【図2】図1の実施例の断面図である。
【図3】図1の実施例の平面図である。
【図4】網状補強材の斜視図である。
【図5】網状補強材を使用した施工の断面図である。
【図6】この発明を実施した施工の全体図である。
【図7】十文字に交差した構造物の実施例である。
【符号の説明】
1 型枠 2 主筋 3 グラウンドアンカー 4 コンクリート 5 嵩上げ型枠 6 スチールファイバー 7 凹部 8 支圧板 9 アンカーヘッド 10 網状補強材 11 アンカー 12 ブロック
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月10日(1999.5.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 嵩上げ斜面安定構造物の施工法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は斜面に型枠を組み
立てて硬化材を打設して斜面に縦横に伸びる構造物を溝
築する方法に関するものであり、特に縦横の交差部の強
度を高めるために嵩上げする斜面安定構造物の施工法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜面に型枠を組み、縦横に格子状に伸び
る構造物(梁)を使用して斜面が崩落しようとする土砂
荷重を受ける斜面安定構造物が広く採用されている。こ
れらの格子状の斜面安定構造物は、斜面の地山に打設し
たアンカーに固定して、土砂荷重を受けるのであるが、
アンカーを固定するには縦横に伸びる構造物の交点が好
適である。
【0003】このアンカーを固定する交点部分には大き
な荷重が作用するため、この部分を補強する必要があ
る。このため本件出願人は既に、交点部分の構造物の厚
みを増して荷重に耐えうる構造にするために、交差部分
近傍の型枠を嵩上げして、この型枠にコンクリートなど
の硬化材を打設して交点部近傍の厚みを増す発明を提案
している。このように交差部分の厚みを嵩上げすること
によって、アンカーの頭部を嵩上げ部分の中に埋設して
雪崩れなどによりる破損を防止することも可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来の発明では、
交差部分の嵩上げした部分の補強手段が開示されていな
かったことである。つまり、縦横の構造物の中には構造
物の長手方向に沿って主筋を配していたが、一部高さが
高くなる嵩上げ部分では、鉄筋を配して他の部分と一体
化することが難しく、嵩上げ部分の硬化材の補強が課題
となっていた。
【0005】硬化材を補強する手段としては、鉄筋を使
用する他に、硬化材中にスチールファイバーや合成樹脂
ファイバーなどのファイバー類を混入して、補強するこ
ともあるが、このファイバー類を硬化材中に混ぜて構造
物全体に使用すると極めてコストが高くなってしまう。
また長さが10mm程度の短いファイバーであると余り
補強効果を発揮できず、それ以上に長くなると硬化材に
混ぜて硬化材と一緒に吹き付けようとするとファイバー
がからまって、ファイバーボールなどどいう塊となって
しまい、補強効果を発揮できない要因となっていた。
【0006】補強材としてエキスパンドメタルやクリン
プ金網などの網状材を鉄筋の代わりに硬化材中に埋める
手段も考えられるが、網状材は板状であるので、網材を
先に設置してしまうと、網材の裏側に硬化材がうまく廻
らないという問題が生じ、網状材表裏に位置する硬化材
の一体化を損ねる恐れもある。また、単なる網状材であ
ると、硬化材との付着が充分になされないという恐れも
ある。
【0007】縦横の構造物の交点部分にはアンカーを定
着するが、アンカーの定着部分が構造物の中に埋設する
ために、交点部分に凹部を形成してこの中に支圧板を敷
いて、この上に定着することが採用されている。アンカ
ーの荷重を受ける金属製支圧板は方形であり、この方形
の支圧板の四辺を縦横の構造物の長手方向と平行に置く
ようにすると、支圧板を載置する凹部まで縦横の構造物
の長手方向と平行となる四角形の凹部としなければなら
ない。すると、凹部によって縦横に連続する構造物の嵩
上げ部分の連続を断ち切ることとなってしまう。つまり
は凹部によって嵩上げ部分に断面欠損を生じさせてしま
うことになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる嵩上げ
斜面安定構造物の施工法は、嵩上げ部分に脚部付きの網
状材を埋設することにより硬化材を補強し、縦横の構造
物の交点部分に対角線が縦横の構造物の長手方向と平行
となるよう凹部を形成するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明にかかる嵩上げ斜面安定
構造物の施工法は、縦横に交差する構造物を溝築するた
めの型枠の交差部分近傍だけ高さを高くするものであ
る。型枠としては様々な材料が使用可能であるが、エキ
スパンドメタルやクリンプ金網などの網状材も使用可能
である。型枠の高さを高くするには、交差部分近傍の型
枠形状を予め高く形成してもよいが、別体の型枠を積み
上げて高くすることもある。型枠のうち高さが低い部分
には、長手方向に沿って複数本の主筋を配筋する。この
低い部分にコンクリートやモルタル、或いは樹脂モルタ
ルなどを吹き付け、或いは流し込むことによって打設す
る。
【0010】嵩上げした型枠内に硬化材を打設する際
に、高さ一杯まで打設する前に網状補強材を硬化材に沿
わせて配置する。網状補強材としてはエキスパンドメタ
ルやクリンプ金網などの網状材料が使用可能であり、こ
の網状補強材の少なくとも一表面側に複数本の脚部を突
設しておく。この脚部をまだ硬化してない硬化材の中に
埋めて一体化させ、その上に硬化材を打設して網状補強
材を埋設する。硬化材の上に敷くように網状補強材を置
くため、裏側に硬化材が廻らないなどということがな
い。脚部によって網状補強材は硬化材との付着が良好と
なる。この上に硬化材を打設して嵩上げ型枠の高さ一杯
まで嵩上げする。
【0011】硬化材を打設する前に、嵩上げ型枠間に型
抜きブロックを配しておいて、嵩上げ交差部に対角線が
縦横の構造物の延長方向と平行となるよう四角形の凹部
を形成する。つまり型抜きブロックは四角形で、この四
角形のブロックの対角線が縦横の構造物を構築するため
の型枠方向と平行となるよう置いておき、打設した硬化
材が硬化した後ブロックを外して凹部を形成するもので
ある。この凹部内に方形の支圧板を置き、地山に打設し
たアンカーの地上からの突出部分を支圧板に通してアン
カーヘッドに定着する。四角形の凹部が縦横の構造物を
仕切らないため、断面欠損が生じない。
【0012】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図において1は型枠であり、エキスパン
ドメタルが使用されている。この型枠1を平行に配して
縦横に交差するように斜面上に組む。型枠1・1の間に
は構造物の溝築方向に沿って予め主筋2が複数本づつ配
してあり、交差部分の中心には斜面の地山に埋設したグ
ラウンドアンカー3が突出している。この型枠1・1の
間に硬化材であるコンクリート4を打設して、縦横に交
差する梁となる構造物を形成する。
【0013】交差部分の近傍を嵩上げするために、縦横
の型枠の屈曲部分に嵩上げ型枠5が積み上げてある。嵩
上げ型枠5は同じく網状材からなり、三角形の網状材を
直角に二つ折りにした形状であって、この嵩上げ型枠5
を型枠の交差部分の各角部に配して積み上げる。この嵩
上げ型枠5・5の間にも硬化材であるコンクリート4を
打設するが、ある程度打設した打設途中に網状補強材1
0をコンクリート4の上に敷く。網状補強材10には下
側に脚部11が突設してあり、この脚部11をまだ硬化
してないコンクリート4に埋設して付着させる。その
後、更にその上にコンクリート4を打設する。
【0014】交差部には中心に凹部7が形成されている
が、その凹部7の平面形状は四角形であって、四角形の
対角線が縦横の構造物の延長方向と平行になるようにす
る。凹部7を形成するには、コンクリート4を嵩上げ型
枠5・5間に打設する前に、予め型抜きのためのブロッ
ク12を配置しておいて、コンクリート4が硬化後取り
外すことにより形成する。四角形のブロック12の対角
線を梁と平行にして設置することにより形成した凹部7
は、図3に示すように四角形の凹部7の四辺は縦横の構
造物と45度傾くことになる。このようにすることで、
縦横の構造物の硬化材4を連続させたままで凹部7を形
成する。この凹部7の底部に鋼製の支圧板8を敷き、グ
ラウンドアンカー3の突出部分を通してアンカーヘッド
に定着する。アンカーヘッドにオイルキャップを被せて
再緊張可能にしてもよいし、凹部7内にコンクリート4
を埋めてもよい。雪崩などの危険性が存在しない場合に
は、このような凹部7を設ける必要がない。
【0015】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。 網状補強材は一部打設した硬化材に敷くようにし、更
にその上に硬化材を打設するため、網状補強材の表裏側
いずれにも硬化材を充分に行き渡らせることがで き
る。 網状補強材に脚部を設けておくことにより、この脚部
を硬化材中に埋設して硬化材との付着を良好にすること
ができる。 嵩上げ部の中心に対角線が縦横の構造物の延長線と平
行となるよう凹部を形成したため、縦横の構造物の断面
欠損を生じさせない。 凹部内にアンカーヘッドを位置させて硬化材を埋設し
たり、オイルキャップを被せたりすることが可能で、周
りの嵩上げ部分によってアンカー頭部が保護されて雪崩
などによる損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる嵩上げ斜面安定構造物の一実
施例の斜視図である。
【図2】図1の一部断面図である。
【図3】網状補強材の斜視図である。
【図4】十文字に交差した構造物の実施例である。
【符号の説明】 1 型枠 2 主筋 3 グラウンドアンカー 4 コンクリート 5 嵩上げ型枠 7 凹部 8 支圧板 10 網状補強材 11 脚部 12 ブロック
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】削除

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜面に型枠を組み、縦横に交差する構造
    物の交差部近傍の型枠高さを嵩上げし、その交差部近傍
    の嵩上げ型枠内に硬化材を打設して嵩上げ部を構築する
    際に、硬化材の打設と同時に多数のファイバーを投入し
    て硬化材に混入し、嵩上げ部内にファイバーを混在させ
    て補強してなる嵩上げ斜面安定構造物の施工法。
  2. 【請求項2】 ファイバーの長さは30〜100mmで
    あることを特徴とする請求項1記載の嵩上げ斜面安定構
    造物の施工法。
  3. 【請求項3】 斜面に型枠を組み、縦横に交差する構造
    物の交差部近傍の型枠高さを嵩上げし、その交差部近傍
    の嵩上げ型枠内に硬化材を打設して嵩上げ部を溝築する
    際に、硬化材を所定高さの中間まで打設した後、網状補
    強材を嵩上げ型枠内の硬化材に沿わせて配設し、その上
    に硬化材を打設して網状補強材を埋設してなる嵩上げ斜
    面安定構造物の施工法。
  4. 【請求項4】 網状補強材の表裏面の少なくとも一方側
    には、脚状のアンカーが複数本突設してあり、このアン
    カーを硬化材中に埋設してなることを特徴とする請求項
    3記載の嵩上げ斜面安定構造物の施工法。
  5. 【請求項5】 縦横に交差する構造物の交差部分を他よ
    りも嵩上げする際に、嵩上げ交差部に対角線が縦横に伸
    びる構造物の延長方向と平行になるよう四角形の凹部を
    形成し、この凹部の底に鋼製の支圧板を敷き、地山に打
    設したアンカーを前記支圧板に通してアンカーヘッドに
    定着してなる嵩上げ斜面安定構造物の施工法。
JP19263198A 1998-07-08 1998-07-08 嵩上げ斜面安定構造物の施工法 Expired - Lifetime JP2958306B1 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013053461A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Er Bosai Giken Co Ltd 斜面の安定化工法,補強棒材,及び斜面の安定化構造
JP2014152541A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Yuji Arahama モルタル斜面補強緑化工法

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