JP3035385U - 基礎用鉄筋支持具 - Google Patents

基礎用鉄筋支持具

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JP3035385U
JP3035385U JP1996005471U JP547196U JP3035385U JP 3035385 U JP3035385 U JP 3035385U JP 1996005471 U JP1996005471 U JP 1996005471U JP 547196 U JP547196 U JP 547196U JP 3035385 U JP3035385 U JP 3035385U
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昌明 木下
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木下工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦筋や横筋というベース筋のかぶり厚を一定
にできるだけでなく、縦筋及び横筋の配筋と立上り筋の
配筋が一工程でできるとともに、幅止め金物を載置する
ことで型枠を組み立て位置に配置でき、これで作業性が
著しく向上して施工効率が高められ、工期を大幅に短縮
できる基礎用鉄筋支持具を提供する。 【解決手段】 基部2と、基部2に立設されて、横筋支
持面3aを有する横筋支持部3と、横筋支持部3の上部
に連設されて、横筋20の支持方向に対して交差状態で
縦筋21を支持する縦筋支持部13と、縦筋支持部13
の上部に連設されて、上方から縦筋支持部13まで縦筋
21を落とし込む縦筋落し部14及び立上り筋22の下
部を直立状態で嵌合する立上り筋嵌合凹部15を有する
立上り筋支持部9と、立上り筋支持部9の上部から側方
へ向かって基部2の上面と平行に延設された型枠支持用
の幅止め金物支持部7とを備えた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、鉄筋コンクリート又は鉄骨鉄筋コンクリート造りの建築物や橋梁、 滑走路等の基礎工事に有用な基礎用鉄筋支持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物の自重による鉛直方向の荷重や、風や地震によって建築物に加わ る水平方向の荷重を地盤に伝えるために基礎工事がなされている。基礎には独立 基礎、布基礎、複合基礎、べた基礎等がある。いずれの基礎工事も砂利地業や割 栗地業を行い、次いで捨てコンクリートを打設した後、鉄筋を配設してスラブを 形成して行われている。 スラブの形成は、捨てコンクリートの上面にレンガや石を置いて、その上に鉄 筋を配筋した後、スラブ用のコンクリートを打設して行われる。スラブを形成す る際、流し込まれたコンクリートにおける鉄筋のかぶり厚を一定にするのが困難 であるために種々の工夫がなされている。例えば、 実開平5−78817号公報(以下、イ号公報という)には、「鉄筋コンクリ ート式土間や一体打ち基礎の施工時において、基礎となる捨てコンクリート上に 、鉄筋Tを嵌装する溝1aを設け、該鉄筋Tの上面から鉄筋支持用具1の上面ま での距離をも、かぶり厚Uとする高さに構成したかぶり厚確保用鉄筋支持用具」 が開示されている。 実開平6−71654号公報(以下、ロ号公報という)には、「角柱又は円柱 の表面に鉄筋をガイドするガイド溝を設け、各ガイド溝が設けられている表面の 反対側の表面から該ガイド溝の底部までの距離がそれぞれ異なるスペーサ」が開 示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のイ号公報やロ号公報等に記載の基礎用鉄筋支持具は 、以下の課題を有していた。 立上り筋を保持する手段を有していないので、ベース筋である縦筋や横筋を配 筋しながら、作業員が番線により立上り筋をベース筋に締着しなければならず、 作業性が悪いという課題を有していた。 手作業により立上り筋を固定するので、立上り筋の高さが不揃いになったり、 立上り筋が傾斜したりし、そのままでは後行程の作業に支障があるために、それ らの手直しに時間と労力を要し、効率が悪く、施工性が低下するという課題を有 していた。 型枠の保持手段を持たないので、型枠の据付け工事に人手と労力を要し、工期 が長くなるという課題を有していた。
【0004】 本考案は上記従来の課題を解決するもので、捨てコンクリートのモジュール芯 に沿って配置するだけで、縦筋や横筋といったベース筋のかぶり厚を一定にでき るだけでなく、縦筋及び横筋の配筋と立上り筋の配筋とが一工程でできるととも に、幅止め金物を載置することで型枠を組み立て位置に配置でき、これにより作 業性が著しく向上して施工効率が高められ、工期を大幅に短縮できる基礎用鉄筋 支持具を提供すること、更に、大型の型枠でも容易かつ安定して幅止め金物に載 置でき、またスラブ強度の低下を招くことなく基礎用鉄筋支持具をスラブ用コン クリート内に、より堅固に埋設できる基礎用鉄筋支持具を提供すること、長い横 筋でも安定して保持できる基礎用鉄筋支持具を提供すること、更に幅止め金物支 持部上での幅止め金物の傾斜や、幅止め金物支持部の一側部からの幅止め金物の 脱落や横筋支持部からの横筋の落下を防止でき、作業性を著しく向上できる基礎 用鉄筋支持具を提供すること、及びスラブ用コンクリートに対する基部のアンカ ー効果を高めスラブ用コンクリートの強度を向上させることができるとともに低 原価で量産性に優れた基礎用鉄筋支持具を提供すること、を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、この目的を達成するために、以下の構成を有している。 請求項1に記載の基礎用鉄筋支持具は、基部と、基部に立設された横筋支持部 と、横筋支持部の左右壁若しくは左右両側部や背部から連設され立上り筋を嵌合 する嵌合凹部を有する立上り筋支持部と、立上り筋支持部の間に形成された縦筋 落し部と、立上り筋支持部の上部から延設され基部の上面と平行に形成された幅 止め金物支持部と、を備えた構成を有している。 この構成により、横筋支持部に、一方のベース筋である横筋を支持するととも に、立上り筋支持部の縦筋落し部から縦筋支持部まで、他方のベース筋である縦 筋を落とし込み、立上り筋嵌合凹部に上方から縦筋落し部の下部を嵌入するだけ で、均一な高さの縦筋も同時に配筋できる。尚、横筋支持部を枠体にすれば、ス ラブ用コンクリートがこの枠内に流れ込んで、基礎用鉄筋支持具をスラブ用コン クリート内に浮き上がることなく、堅固に埋設できる。しかも、幅止め金物支持 部に型枠の幅止め金物を載置することで、幅止め金物を組み立て位置に配置でき る、という作用を有する。 請求項2に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項1において、前記横筋支持部の 上部に平面状に形成された横筋支持面と、前記縦筋落し部の底部に横筋の厚みと 略同一若しくは2倍以下の高さに形成された縦筋支持部と、を備えた構成を有し ている。 この構成により、横筋を確実に横筋支持部に保持することができるとともに、 また縦筋支持部に縦筋と横筋と直交状に高さを一定にして保持できる、という作 用を有する。
【0006】 請求項3に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項1又は2において、基部が中央 部に形成された横筋支持部の左右に立設された支柱部を備え、支柱部の上端が幅 止め金物支持部の両側部で一体に連設されている構成を有している。 この構成により、幅止め金物支持部の両端部を物理的に補強でき、大型の型枠 でも、容易かつ安定して幅止め金物に載置できる。また、支柱部と横筋支持部の 間に空間があるので、この空間内にスラブ用コンクリートが流れ込み、基礎用鉄 筋支持具をスラブ用コンクリート内に、より堅固に埋設できるとともに、コンク リートが一体に形成されるので、スラブの強度を低下させない、という作用を有 する。
【0007】 請求項4に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項1乃至3の内いずれか1項にお いて、支柱部が、横筋支持部の上面の横筋支持面と同一の高さに形成された横筋 載置部を備えた支柱リブを有する構成を有している。 この構成により、支持リブによって支柱部を補強できるとともに、支柱部の厚 さを薄くできて、基礎用鉄筋支持具の軽量化が図れる。また、支柱リブには横筋 支持ガイド部が設けられているので、長い横筋を確実に保持できる、という作用 を有する。
【0008】 請求項5に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項1乃至4の内いずれか1項にお いて、幅止め金物支持部が長手方向に平行な一側部若しくは両側部に幅止め金物 を係止する係止部を備えている構成を有している。 この構成により、幅止め金物支持部の支持面で幅止め金物が傾いたり、脱落し たりするのを防止できる、又、一側部に係止部を設けた場合は幅の広狭の幅止め 金物を載置できる、という作用を有する。
【0009】 請求項6に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項1乃至5の内いずれか1項にお いて、横筋支持部の横筋支持面が基部の長手方向と平行な側部に横筋落下防止部 を有する構成を有している。 この構成により、横筋支持面から横筋が落下するのを横筋落下防止部により阻 止したり、また幅止め金物支持部の係止部と対向する他側部から幅止め金物が落 下するのを、幅止め金物落下防止部により阻止したりできる、という作用を有す る。
【0010】 請求項7に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項1乃至6の内いずれか1項にお いて、前記基部がその長手方向の側面に凹凸状、波形状又はV字状に形成された スラブ用コンクリートへの喰込み部を有する構成を有している。 この構成により、流し込まれたスラブ用コンクリートが、喰込み部により喰込 み、アンカー効果によりスラブ用コンクリート内に強固に基礎用鉄筋支持具を固 定できる、という作用を有する。
【0011】 ここで、基部は捨てコンクリートの上面に載置されるため、下面が平坦な板状 のものや、半円柱のもの若しくは複数本の細い棒状のものにより形成される。 横筋支持部は柱状又は枠状に形成されるのが好ましい。これは、スラブ用コン クリートを打設する際に流し込まれるコンクリートの流れに対する抵抗を少なく するとともに、スラブの強度を低下させないためである。 横筋支持部の横筋支持面の高さは、流し込まれたスラブ用コンクリートにおけ る横筋や縦筋といったベース筋のかぶり厚を基準に決定される。横筋支持面の大 きさは、横筋が前後に傾かない程度が好ましい。尚、横筋支持面を大きくした際 には、横筋支持部を枠状に形成して、その開口部にスラブ用コンクリートが流れ 込むようにするのが望ましい。これは、基礎用鉄筋支持具とスラブ用コンクリー トの一体化を向上させるとともに、スラブ用コンクリートを打設する際に基礎用 鉄筋支持具が浮き上がったり、流されないようにするためである。 横筋支持面の側部に形成される横筋落下防止部は横筋支持面と一体に又は別個 に突起や突条で形成される。別個に形成する場合は接着剤や溶接で固定される。
【0012】 立上り筋支持部において、立上り筋を嵌合する立上り筋嵌合凹部は1箇所でも よいが、対向する位置に平行に2箇所設けてもよい。2箇所設けると、立上り筋 の施工位置に応じて、適宜いずれかを選択できるので、配筋自由度が増し、作業 性を向上できる。 幅止め金物支持部に形成される幅止め金物の係止部は幅止め金物支持部の長手 方向の一側面又は両側面に形成される。一側面にのみ形成した場合、各種幅を有 する幅止め金物を載置し支持できる。両側部に形成した場合は幅止め金物がずれ たり傾いたり若しくは脱落したりするのを防ぐことができる。また、係止部は幅 止め金物支持部の側面に一体に又は別個に形成された突起部や壁部若しくは該支 持部の上側に段差を有する棚状のものでもよい。
【0013】 基礎用鉄筋支持具の材料としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチ レン、ポリアミド,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ABS,フッ素樹脂 ,塩素化ポリエーテル樹脂等の耐アルカリ性の合成樹脂や、これらと無機充填剤 (耐アルカリ処方を施してないガラス繊維を除く)との組成物、若しくはステン レス等の金属や、セラミックスやモルタル等が用いられる。合成樹脂製若しくは その組成物を原料としたものは射出成形等により大量生産できるので、原価を下 げて生産性、作業性を向上できて好ましい。ステンレス製のものは補強効果があ るので、補強を要する部分などの施工には特に好ましい。セラミックス製やモル タル製のものは、スラブ用コンクリートとなじみ易くて好ましいが、成形が困難 であるので、単純な形状の基礎用鉄筋支持具の製作等に用いられる方が好ましい 。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下に本考案の実施の形態について図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1) 図1は本考案の実施の形態1における基礎用鉄筋支持具の斜視図であり、図2 はその正面図であり、図3は図2のX−X線の断面図であり、図4は実施の形態 1の基礎用鉄筋支持具の平面図である。 図1において、1はポリプロピレン,ポリエチレン,ナイロン等の合成樹脂で 一体に射出成形された基礎用鉄筋支持具、2は平板状に薄く形成された基部、基 部2の幅や長さ,高さは、ベース筋である横筋や縦筋の大小に合わせて各種準備 される。尚、ここでは、基部2は図1の左右方向に長い平板状としている。 3は基部2の長さ方向の中央部に枠状に立設された横筋支持部、3aは横筋支 持部3の上面である横筋支持面、4は横筋支持部3を中央にして基部2の両側部 の対称位置に配置された型枠支持用の幅止め金物支持部7の支柱部、5,5′は 支柱部4の側面に形成された補強用の支柱リブ、尚、支柱リブ5の上端は、横筋 支持面3aと高さを揃えて横筋を支持する横筋載置部3′aが形成されている。
【0015】 6は横筋支持部3の左右側面から上方へ延びるリブ状の立上り筋支持支柱部、 7は立上り筋支持支柱部6の上端から連設されて、上面が基部2の上面と平行に 形成され、かつ支柱部4,4の上端と一体に連設された幅止め金物支持部、8は 幅止め金物支持部7の背面側に段差状に幅止め金物の厚さと略同一かそれよりも 多少高めに棚状に形成されて、幅止め金物が幅止め金物支持部7の上面からズレ 落ちたり、傾いたりするのを防止する幅止め金物の係止部、9は立上り筋支持支 柱部6,6と一体に形成されるとともに、立上り筋支持支柱部6,6により側面 が補強され、対向して幅止め金物支持部7及び幅止め金物の係止部8に連設して 形成された立上り筋支持部、10は支柱部4の上側前面にリブ状に形成された幅 止め金物支持部7を補強する幅止め金物支持補強部、11,12は流し込まれた スラブ用コンクリートが流通する開口部である。尚、立上り筋支持部9は立上り 筋支持支柱部6,6から延長するように形成したが、立上り筋支持部9を横筋支 持部3の左右側壁から一体に連設し、横筋支持面3aに横筋を配置する部分を切 り欠いて形成してもよい。
【0016】 図2及び図4において、3′aは前面の支柱リブ5の上端面で横筋支持面3a と同一の高さに形成された横筋載置部、3bは横筋支持部3の開口部12の周囲 にリブ状に形成された横筋支持補強部、13は横筋支持部3の横筋支持面3aの 背面側に横筋の径と略同じ高さに形成された縦筋支持部、14は縦筋21の径と 略同等か少し大きめに形成された縦筋落し部である。 15は立上り筋支持部9に平行にかつ対向して凹状に形成され立上り筋を嵌合 する立上り筋嵌合凹部である。
【0017】 以上のように構成された基礎用鉄筋支持具について、以下、その施工方法を図 面を参照しながら説明する。 図5は施工状態を示す要部斜視図であり、図6(a)は図5のY−Y線の拡大 要部断面図であり、図6(b)は縦筋支持部の背面図である。 20は横筋、横筋20は1乃至数ピッチ毎に基礎用鉄筋支持具1の横筋支持部 3の横筋支持面3aに嵌装載置されている。21は縦筋落し部14に上方より落 とし込まれ嵌着され、縦筋支持部13に載置された縦筋、21′は横筋20の各 端部にスポット溶接等により縦筋21と平行に固定された縦筋、22は立上り筋 、立上り筋22は1ピッチ毎に基礎用鉄筋支持具1の立上り筋嵌合凹部15に嵌 合されるとともに、その下側を縦筋21により押圧されて立ち上げられて、支持 されている。23は立上り筋22の所定の高さで、縦筋21と平行に立上り筋2 2にスポット溶接や番線により固定された中間縦筋、24は立上り筋22の上面 に固定された上部縦筋、25は立上り筋22,22′と中間縦筋23,上部縦筋 24とをスポット溶接等により固定し、補強する筋交い筋である。
【0018】 まず、建築現場に砂利地業を施し、その上に捨てコンクリートを打設する。捨 てコンクリート上に墨出しし、墨出しに沿って基礎用鉄筋支持具1を所定の間隔 (横筋設置間隔の1乃至数ピッチ)を開けて配置する。次に、横筋20を横筋支 持面3a及び横筋載置部3′aに載置し、縦筋21を縦筋落し部14に上方より 落とし込み嵌着する。次いで、所定長さの立上り筋22の下部を、立上り筋支持 部9の立上り筋嵌合凹部15に嵌入する。 立上り筋支持部9の立上り筋嵌合凹部15側の面が幅広に形成されているので 、縦筋21を落とし込むだけで、基礎用鉄筋支持具1を縦筋21と直交状態に配 置できる。次いで、縦筋21′を長さ方向の所定部において、横筋20の両端部 に各々スポット溶接等により固定する。 次に、横筋20′を所定の間隔をあけて、横筋20と平行に縦筋21や縦筋2 1′に固定する。次いで、立上り筋22′を縦筋21及び横筋20′に固定し、 更に縦筋23,上部縦筋24を配筋して、立上り筋22,22′に固定する。次 いで、筋交い筋25を配筋して固定する。次に、幅止め金物(図示せず)を幅止 め金物支持部7に固定して、型枠を取り付けた後、コンクリートを流し込んでス ラブを打設する。スラブ用コンクリートは開口部11,12に流れ込み、コンク リート固化後に、基礎用鉄筋支持具1をスラブ内に固定する。尚、横筋20,2 0′の両端部に縦筋21′を固定した後、所定間隔をあけて基礎鉄筋支持具1の 横筋支持面3a等に各横筋20を嵌装するようにしてもよい。
【0019】 以上のように、本実施の形態1によれば、基礎用鉄筋支持具1をモジュール芯 に沿って配置し、横筋を横筋支持面に嵌着し、縦筋を縦筋落し部に落とし込むと ともに、縦筋と立上り筋嵌合凹部の間に立上り筋を嵌入するだけで、立上り筋と 、横筋及び縦筋というベース筋の結合がワンタッチでできる。また、これら横筋 及び縦筋というベース筋の配筋だけで、そのベース筋のかぶり厚が均一に確保さ れ、基礎工事の作業性を著しく向上できるとともに、省力化を図りながら、工期 を著しく短縮できる。 基礎用鉄筋支持具として、ポリプロピレン,ポリエチレン,ナイロン等の合成 樹脂で一体に射出成形されたものを採用したので、軽量かつ強固で、搬送性に優 れ、施工現場で手荒く扱っても、欠けたり破損したりし難く、取扱性に優れてい る。
【0020】 また、基部の中央部に横筋支持部が立設され、基部の両側部に幅止め金物支持 部の両側部を各々下方より一体的に支持する支柱部を立設させたので、幅止め金 物支持部の両端部を物理的に補強でき、大型の型枠でも、容易かつ安定して幅止 め金物(図示せず)に載置できる。また、各支柱部と横筋支持部の間に開口部が あるので、これらの開口部内にスラブ用コンクリートが流れ込み、基礎用鉄筋支 持具をスラブ用コンクリート内に、より堅固に埋設できるとともに、コンクリー トが一体に形成されるので、スラブの強度を低下させない。 更に、支柱部の側面に、横筋支持部の横筋支持面に高さを揃えた横筋載置部を 有する支柱リブを設けたので、支持リブによって支柱部を補強できるとともに、 支柱部の厚さを薄くでき、基礎用鉄筋支持具の軽量化が図れる。また、支柱リブ に横筋載置部を設けたので、長い横筋を確実に保持できる。 また、幅止め金物支持部の一側部に、幅止め金物(図示せず)の係止部を設け たので、幅止め金物支持部の支持面で幅止め金物が傾いたり、脱落したりするの を防止できる。
【0021】 (実施の形態2) 次に、図7乃至図12に基づいて、本考案の実施の形態2における基礎用鉄筋 支持具を説明する。 図7は本考案の実施の形態2における基礎用鉄筋支持具の斜視図であり、図8 はその正面図であり、図9は図8のR−R線の断面図であり、図10は図8のS −S線の断面図であり、図11は実施の形態2の基礎用鉄筋支持具の平面図であ り、図12はその底面図である。 図7において、30は実施の形態2における基礎用鉄筋支持具、31,32は 基部2′の幅方向の両端部に断続的にV字形に切欠きされた波形の喰込み部であ る。このうち喰込み部31は、基部2′の横筋支持部3′と両支柱部4との間の 両開口部11の対向位置に形成されており、喰込み部32は横筋支持部3′の開 口部12の対向位置に形成されている。 33は横筋支持部3′の横筋支持面3aの外縁中央部に突起状に一体形成され た横筋落下防止部、34は立上り筋支持部9の両側に配置される幅止め金物支持 部7′の係止部8′と対向する他側部の中央部に突起状に形成された幅止め金物 落下防止用係止部、35は係止部8′の中間部に形成されたスラブ用コンクリー トと喰込み一体性を強化する切欠部である。 尚、実施の形態1と同一の構成部品には同一の符号を付して、その説明を省略 する。
【0022】 以上のように、横筋支持面に横筋落下防止部を設け、また幅止め金物支持部の 係止部と対向する他側部に、幅止め金物落下防止用係止部を配設したので、横筋 支持面から横筋が落下するのを横筋落下防止部で阻止することができるとともに 、幅止め金物支持部の係止部と対向する他側部から幅止め金物(図示せず)が落 下するのを、幅止め金物落下防止用係止部により阻止することができる。 また、基部を板状物とし、基部の外縁部に波形等の喰込み部を形成したので、 流し込まれたスラブ用コンクリートが、喰込み部を介して基部の表裏側に架け渡 されるようになるので、喰込み部が楔的な効果を生んで、スラブ用コンクリート に対する基部の固定性を向上することができる。
【0023】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、以下の優れた効果を有する基礎用鉄筋支持具を 実現できるものである。 請求項1に記載の基礎用鉄筋支持具においては、 (1)縦筋を縦筋落し部に落とし込むだけで横筋と直交配置でき、また立上り筋 を立上り筋支持部の立上り筋嵌合凹部に嵌入するだけで、立上り筋の高さを一定 に揃えて配筋できるので、配筋作業の大幅な省力化と作業性の著しい改善が図れ 、しかも幅止め金物支持部に型枠に設けられた幅止め金物を載置するだけで型枠 が所定位置に配置されるので、基礎工事の工期を著しく短期化できる。 (2)配筋するだけで、流し込まれたスラブ用コンクリートにおける縦筋や横筋 などのベース筋のかぶり厚を一定にでき、作業性を著しく向上できる。
【0024】 請求項2に記載の基礎用鉄筋支持具においては、更に、 (3)横筋支持部の上部に平面状に形成された横筋支持面と、縦筋落し部の底部 に形成された縦筋支持部と、を備えたので、 横筋を確実に横筋支持部に保持することができるとともに、また縦筋支持部に 縦筋と横筋とを直交状に高さを一定にして保持でき、配筋作業の作業性を著しく 向上させることができる。 請求項3に記載の基礎用鉄筋支持具においては、更に、 (4)横筋支持部の両側方に幅止め金物支持部の支柱部を配設したので、大型の 型枠でも容易かつ安定して幅止め金物に載置でき、また横筋支持部と各支柱部と の間に開口部があるので、基礎用鉄筋支持具がコンクリートと一体となり易く、 スラブ強度の低下を招くことなく基礎用鉄筋支持具をスラブ用コンクリート内に 、より堅固に埋設できる。
【0025】 請求項4に記載の基礎用鉄筋支持具においては、更に、 (5)両支柱部の側面に、横筋支持面に高さを揃えた横筋載置部付きの支柱リブ を設けたので、長い横筋でも安定して保持でき、作業性を向上させることができ る。 請求項5に記載の基礎用鉄筋支持具においては、更に、 (6)幅止め金物支持部に係止部を設けたので、幅止め金物支持部上での幅止め 金物の傾斜や、幅止め金物支持部の一側部からの幅止め金物の脱落を防止でき、 型枠を安定して保持するので、型枠配置作業の作業性を著しく向上できる。
【0026】 請求項6に記載の基礎用鉄筋支持具においては、更に、 (7)横筋支持面に横筋落下防止部を有しているので、横筋支持部からの横筋の 落下を防止でき、配筋作業の作業性を向上させることができる。 請求項7に記載の基礎用鉄筋支持具においては、更に、 (8)基部を板状物とし、基部の外縁部に波形の喰込み部を形成したので、スラ ブ用コンクリートに対する基部の固定性を向上でき、スラブの強度が低下するの を防止できる。
【提出日】平成8年9月26日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 請求項4に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項において、支柱部が、横筋支 持部の上面の横筋支持面と同一の高さに形成された横筋載置部を備えた支柱リブ を有する構成を有している。 この構成により、支持リブによって支柱部を補強できるとともに、支柱部の厚 さを薄くできて、基礎用鉄筋支持具の軽量化が図れる。また、支柱リブには横筋 支持ガイド部が設けられているので、長い横筋を確実に保持できる、という作用 を有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 請求項6に記載の基礎用鉄筋支持具は、請求項において、横筋支持部の横筋 支持面が基部の長手方向と平行な側部に横筋落下防止部を有する構成を有してい る。 この構成により、横筋支持面から横筋が落下するのを横筋落下防止部により阻 止したり、また幅止め金物支持部の係止部と対向する他側部から幅止め金物が落 下するのを、幅止め金物落下防止部により阻止したりできる、という作用を有す る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態1における基礎用鉄筋支持
具の斜視図
【図2】本考案の実施の形態1における基礎用鉄筋支持
具の正面図
【図3】図2のX−X線の断面図
【図4】本考案の実施の形態1における基礎用鉄筋支持
具の平面図
【図5】本考案の実施の形態1における基礎用鉄筋支持
具の施工状態を示す要部斜視図
【図6】(a)図5のY−Y線の拡大要部断面図 (b)図6(a)の縦筋支持部の要部背面図
【図7】本考案の実施の形態2における基礎用鉄筋支持
具の斜視図
【図8】本考案の実施の形態2における基礎用鉄筋支持
具の正面図
【図9】図8のR−R線の断面図
【図10】図8のS−S線の断面図
【図11】本考案の実施の形態2における基礎用鉄筋支
持具の平面図
【図12】本考案の実施の形態2における基礎用鉄筋支
持具の底面図
【符号の説明】
1 基礎用鉄筋支持具 2 基部 2′基部 3 横筋支持部 3′ 横筋支持部 3a 横筋支持面 3′a 横筋載置部 3b 横筋支持補強部 4 支柱部 5,5′ 支柱リブ 6 立上り筋支持支柱部 7 幅止め金物支持部 7′ 幅止め金物支持部 8 幅止め金物の係止部 8′ 幅止め金物の係止部 9 立上り筋支持部 10 幅止め金物支持部補強部 11 開口部 12 開口部 13 縦筋支持部 14 縦筋落し部 15 立上り筋嵌合凹部 20,20′ 横筋 21,21′ 縦筋 22,22′ 立上り筋 23 中間縦筋 24 上部縦筋 25 筋交い筋 30 基礎用鉄筋支持具 31,32 喰込み部 33 横筋落下防止部 34 幅止め金物落下防止用係止部 35 切欠部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部と、前記基部に立設された横筋支持
    部と、前記横筋支持部の左右壁若しくは左右両側部や背
    部から連設され立上り筋を嵌合する嵌合凹部を有する立
    上り筋支持部と、前記立上り筋支持部の間に形成された
    縦筋落し部と、前記立上り筋支持部の上部から延設され
    前記基部の上面と並行に形成された幅止め金物支持部
    と、を備えたことを特徴とする基礎用鉄筋支持具。
  2. 【請求項2】 前記横筋支持部の上部に平面状に形成さ
    れた横筋支持面と、前記縦筋落し部の底部に横筋の厚み
    と略同一の高さに形成された縦筋支持部と、を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の基礎用鉄筋支持具。
  3. 【請求項3】 前記基部が中央部に形成された前記横筋
    支持部の左右に立設された支柱部を備え、前記支柱部の
    上端が前記幅止め金物支持部の両側部で一体に連設され
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基礎用
    鉄筋支持具。
  4. 【請求項4】 前記支柱部が、前記横筋支持部の上面の
    横筋支持面と同一の高さに形成された横筋載置部を備え
    た支柱リブを有することを特徴とする請求項1乃至3の
    内いずれか1項に記載の基礎用鉄筋支持具。
  5. 【請求項5】 前記幅止め金物支持部が、長手方向に平
    行な一側部若しくは両側部に幅止め金物を係止する係止
    部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の内い
    ずれか1項に記載の基礎用鉄筋支持具。
  6. 【請求項6】 前記横筋支持部の前記横筋支持面が、前
    記基部の長手方向と平行な側部に横筋落下防止部を有し
    ていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1
    項に記載の基礎用鉄筋支持具。
  7. 【請求項7】 前記基部が、その長手方向の側面に凹凸
    状、波形状又はV字状に形成されたスラブ用コンクリー
    トへの喰込み部を有していることを特徴とする請求項1
    乃至6の内いずれか1項に記載の基礎用鉄筋支持具。
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