JP2000027128A - 照明システム並びに紫外線出力装置及びその照射装置 - Google Patents

照明システム並びに紫外線出力装置及びその照射装置

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JP2000027128A
JP2000027128A JP10191683A JP19168398A JP2000027128A JP 2000027128 A JP2000027128 A JP 2000027128A JP 10191683 A JP10191683 A JP 10191683A JP 19168398 A JP19168398 A JP 19168398A JP 2000027128 A JP2000027128 A JP 2000027128A
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ultraviolet
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light
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road
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JP10191683A
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Norimasa Mizobe
憲政 溝辺
Yoshiaki Nagashima
由明 長島
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NEC Corp
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NEC Home Electronics Ltd
Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的に簡単な構成によって夜間の雨天時でも
道路標識体,路面標示体などの視認性を向上できる照明
システム並びに紫外線出力装置及びその照射装置を提供
すること。 【解決手段】前面部に、近紫外領域の紫外線を出力する
紫外線出力装置2Bを配置した車両1と、道路及び/又
はその近傍に設けた表示体3,4とを具備し、前記表示
体3,4の表示部分に近紫外領域の紫外線によって発光
する蛍光体を混入し、表示体を紫外線出力装置2Bによ
って照射することにより表示部分を発光させて視認性を
高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は照明システム並び
に紫外線出力装置及びその照射装置に関し、特に夜間の
雨天時における道路標識体,路面標示体などの視認性の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、道路やその近傍には、道路を通行
する多数の人や車両の危険を防止したり、交通の安全や
円滑性などを図ったりするために、道路標識体,路面標
示体などが配置されている。
【0003】例えば道路を車両によって通行する場合、
運転者は道路標識体,路面標示体などに表示されている
規制,指示,警戒などの表示内容を遵守することによ
り、危険を未然に防止でき、安全な交通を確保できるも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特に、夜間に道路を車
両によって通行する場合、晴天,曇天などのように降雨
がなく、路面が乾いている状態では車両の前照灯からの
光が路面でよく反射するために、例えば白線,黄色線の
センタ−ラインなどの路面標示体に対する視認性が高く
なり、走行時にセンタ−ラインを越えて対向車線に食み
出すことを容易に防止できる。又、同様に、規制標識
体,指示標識体,警戒標識体,案内標識体,補助標識体
などの道路標識体も的確に視認することができることか
ら、安全通行の観点からも望ましいものである。
【0005】しかしながら、夜間の雨天時には車両の前
照灯からの光が路面で適切に反射しなくなるために、白
線,黄色線のセンタ−ラインは勿論のこと、横断歩道を
示す白線などの路面標示体が視認しにくくなる。従っ
て、運転者はある程度の見込み運転を余儀なくされ、安
全な走行を確保しにくくなるという問題がある。
【0006】又、歩行者,道路標識体,路面標示体など
については前照灯を上向き照明状態にセッティングすれ
ば、かなり視認性を改善できるものの、対向車の安全運
転を妨げることから、常時、上向き照明状態に設定する
ことができないという問題もある。
【0007】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単
な構成によって夜間の雨天時でも道路標識体,路面標示
体などの視認性を向上できる照明システム並びに紫外線
出力装置及びその照射装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、近紫外領域の紫外線を出力す
る紫外線出力装置と、道路及び/又はその近傍に設けた
表示体とを具備し、前記表示体の表示部分に近紫外領域
の紫外線によって発光する蛍光体を混入し、表示体を紫
外線出力装置によって照射することにより表示部分を発
光させることを特徴とし、本発明の第2の発明は、前面
部に、近紫外領域の紫外線を出力する紫外線出力装置を
配置した車両と、道路及び/又はその近傍に設けた表示
体とを具備し、前記表示体の表示部分に近紫外領域の紫
外線によって発光する蛍光体を混入し、表示体を紫外線
出力装置によって照射することにより表示部分を発光さ
せることを特徴とし、第3の発明は、支持体の頂部に、
近紫外領域の紫外線を出力する紫外線出力装置を配置し
た紫外線照射装置と、道路及び/又はその近傍に設けた
表示体とを具備し、前記表示体の表示部分に近紫外領域
の紫外線によって発光する蛍光体を混入し、表示体を紫
外線照射装置によって照射することにより表示部分を発
光させることを特徴とする。
【0009】又、本発明の第4の発明は、前記表示体
が、道路標識体,路面標示体,ガ−ドレ−ル,これらの
類似体よりなる群から選択された1つ以上であることを
特徴とし、第5の発明は、前記道路標識体が、規制標識
体,指示標識体,警戒標識体,案内標識体,補助標識体
よりなる群から選択された1つ以上であることを特徴と
し、第6の発明は、前記路面標示体が、路面に被着され
た規制標示体及び/又は指示標示体であることを特徴と
し、第7の発明は、前記ガ−ドレ−ルは、それの道路側
の面に近紫外領域の紫外線によって発光する蛍光体を含
む表示用の塗料を被着して構成したことを特徴とする。
【0010】又、本発明の第8の発明は、放電手段と、
放電によって発生する電気ルミネセンスのうち、近紫外
領域の紫外線を透過させる透過手段と、近紫外領域の紫
外線を特定方向に反射させる反射手段とを具備し、前記
放電手段から出力される近紫外領域の紫外線によって、
道路及び/又はその近傍に設けられ、かつ表示部分に近
紫外領域の紫外線によって発光する蛍光体を混入してな
る表示体を照射するように構成したことを特徴とし、第
9の発明は、前記透過手段を筒状の透過カバ−にて構成
し、この透過カバ−にて放電手段としてのHIDランプ
を囲繞することにより、透過カバ−から近紫外領域の紫
外線を選択的に透過させることを特徴ととし、第10の
発明は、前記透過手段を外囲器とし、内部に放電空間が
形成されるように構成したことを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の第11の発明は、支持体
の頂部に、近紫外領域の紫外線を出力する紫外線出力装
置を配置してなり、前記紫外線出力装置は、少なくと
も、放電手段と、放電によって発生する電気ルミネセン
スのうち、近紫外領域の紫外線を透過させる透過手段
と、近紫外領域の紫外線を特定方向に反射させる反射手
段とから構成し、紫外線出力装置から出力される近紫外
領域の紫外線によって、道路及び/又はその近傍に設け
られ、かつ表示部分に近紫外領域の紫外線によって発光
する蛍光体を混入してなる表示体を照射するように構成
したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施例につ
いて図1〜図9を参照して説明する。同図において、1
は四輪自動車などの車両であって、それの前面部1aの
両側には前照灯2,2が配置されている。この前照灯2
は、例えば上向き照明と下向き照明とに切り換え可能な
主前照灯2Aと、主前照灯2Aの隣接位置に配置された
紫外線出力装置(副前照灯)2Bとから構成されてい
る。この紫外線出力装置2Bは、例えば図2に示すよう
に、U字形に成形されたガラスバルブよりなる外囲器C
B(透過手段)の内面に近紫外領域(ほぼ280〜40
0nm)の紫外線を放射する蛍光体を塗布すると共に、
外囲器CBの両端に電極(放電手段)を配置してなる高
出力形のランプLと、このランプLを支持するソケット
Sと、ランプLから放出される近紫外領域の紫外線を特
定方向に反射させる反射手段(反射板)Rと、これらの
要素を収納するハウジングHとから構成されている。
【0013】この紫外線出力装置2Bにおいて、ランプ
Lの外囲器CBは放電によって発生された電気ルミネセ
ンスのうち、近紫外領域の紫外線を選択的に透過させる
ための透過手段としても機能しており、例えば鉛ガラス
成分にニッケル,コバルトを混入して構成されている。
又、蛍光体としては、例えば368nmに発光ピ−クを
有するユ−ロピウム付活硼酸ストロンチウム蛍光体(S
rB4 7 :Eu)、326nmに発光ピ−クを有する
タリウム付活リン酸カルシウム蛍光体(Ca3(PO
42 :Tl)などが推奨されるが、他の蛍光体を使用
することも可能である。尚、ハウジングHのカバ−は、
上述の外囲器CBと同様に、近紫外領域の紫外線を外部
に効率よく透過できる部材にて構成される。
【0014】この紫外線出力装置2BにおけるランプL
は、例えば図3に示すように、インバ−タ点灯回路IN
Vによって点灯される。インバ−タ点灯回路INVの入
力側にはスイッチSWを介してバッテリ電源BAが、出
力側にはランプLがそれぞれ接続されている。このラン
プLは、スイッチSWをONにすることによってインバ
−タ点灯回路INVが発振動作して高周波電圧が出力さ
れ、ランプLに印加されることによって電極間で放電が
生じて点灯される。これによって、ランプLからは、例
えば図4に示すように、近紫外領域(例えばUV−A波
長帯)の紫外線が放出される。
【0015】この紫外線出力装置2Bは車両1の前面部
1aに配置され、例えば図5に示すように、常時、上向
き照明状態になるようにセッティングされており、主前
照灯2Aは例えば下向き照明状態になるようにセッティ
ングされている。この状態において、紫外線出力装置2
Bから出力された近紫外領域の紫外線は車両1から比較
的に遠い領域(ハイビ−ム領域)HBを照射し、主前照
灯2Aからの可視光は車両1に近い領域(ロウビ−ム領
域)LBを照射することになり、ハイビ−ム領域HBに
配置されている表示体が照明(照射)される。
【0016】この表示体は道路及び/又はその近傍に配
置されており、例えば道路標識体3,路面標示体4,ガ
−ドレ−ル,これらの類似体よりなる群から選択された
1つ以上で構成されている。例えば道路標識体3は規制
標識体,指示標識体,警戒標識体,案内標識体,補助標
識体よりなる群から選択された1つ以上で構成されてお
り、路面標示体4は路面に被着された規制標示体及び/
又は指示標示体で構成されている。図6は、例えば案内
標識体3を示しており、標識板3aと、標識板3aに表
示された表示部分3bと、標識板3aを支持する支持体
3cとから構成されている。この案内標識体3の表示部
分3bは、近紫外領域の紫外線によって発光する蛍光
体,白色などの顔料,アクリル樹脂ワニスなどの熱可塑
性樹脂を含む表示塗料によって形成されている。図7
は、例えば指示標示体4を示しており、具体的には横断
歩道の白線(表示部分)4A,センタ−ライン(表示部
分)4B,停止ライン(表示部分)4Cが示されてい
る。これらの表示部分4A,4B,4Cは近紫外領域の
紫外線によって発光する蛍光体,ガラスビ−ズ,白色又
は黄色などの顔料,アクリル樹脂ワニスなどの熱可塑性
樹脂を含む表示塗料によって形成されている。
【0017】これらの表示体の表示部分に混入される蛍
光体は、例えば図8に示すように、点線で示す近紫外領
域の紫外線によって励起され、実線で示す可視光線が放
射される。可視領域での発光特性は使用する蛍光体によ
って異なり、青色領域,緑色領域,赤色領域のいずれの
領域にも発光させることができる。尚、図8に示す特性
を有する蛍光体は、例えば368nmに発光ピ−クを有
するユ−ロピウム付活硼酸ストロンチウム蛍光体(Sr
4 7 :Eu)である。この蛍光体は、例えば図9に
示す輝度特性を有する。この輝度特性は蛍光体単体に3
65nmの紫外線を照射し、その紫外線出力に対するも
のであり、紫外線出力の増加に伴って輝度も高くなって
いる。
【0018】このように構成された照明システムは、次
のように動作する。図5に示すように、車両1に配置さ
れた紫外線出力装置2Bは、常時、上向き照明状態に設
定されている。従って、夜間に、図3の点灯装置によっ
てランプLを点灯させると、紫外線出力装置2Bからは
近紫外領域の紫外線が出力され、車両1から比較的に遠
い領域(ハイビ−ム領域)HBが照射され、ハイビ−ム
領域HBに配置されている道路標識体3,路面標示体4
などの表示体が照明(照射)される。これらの表示体の
表示部分には近紫外領域(UV−A及び/又はUV−B
波長帯)の紫外線によって励起される蛍光体が混入され
ていることから、表示部分は近紫外領域の紫外線の照射
によって発光し、例えば25〜50m程度離れた地点か
らも視認可能である。尚、主前照灯2Aからの可視光は
車両1に近い領域(ロウビ−ム領域)LBを照射するよ
うに設定されているが、状況に応じて上向き照明(ハイ
ビ−ム領域HB)に設定することもできる。
【0019】雨天時には、主前照灯2Aからの光は路面
での反射光が少なくなり、表示体の視認性が著しく低下
するものの、副前照灯としての紫外線出力装置2Bから
出力される紫外線によって表示体の表示部分が発光す
る。この発光によって、表示体の表示内容を事前に認識
でき、その表示に従った通行が可能になる。又、歩行者
の衣服には洗濯の際に使用した蛍光洗剤が残存している
関係で、紫外線照射によって発光するために、歩行者の
確認も精度よく行うことが可能になる。尚、紫外線出力
装置2Bは、常時、上向き照明状態に設定されている
が、近紫外領域の紫外線は目視できないのみならず、太
陽光に比べて人体への影響も少ないことから、対向車の
安全運転を妨げるようなことはない。
【0020】この実施例によれば、車両1の前面部1a
には近紫外領域の紫外線を出力する紫外線出力装置2B
が配置されており、道路及び/又はその近傍に設けられ
る道路標識体3,路面標示体4などの表示体の表示部分
には近紫外領域の紫外線によって発光する蛍光体が混入
されているために、夜間に、車両を運転する際、表示体
が紫外線出力装置2Bからの紫外線照射によって発光さ
れる。従って、雨天時においても、表示体の表示部分が
発光することにより、遠くからも視認可能になり、表示
体の見落としが改善できる上、運転の安全性も向上でき
る。
【0021】特に、UV−A,UV−B波長帯(近紫外
領域)の紫外線は目に見えないことから、紫外線出力装
置2Bが常に上向き照明状態に設定されていても、対向
車の運転手が眩しく感じて運転に支障が生ずることはな
いのみならず、人体(特に、眼球)に悪影響を及ぼすこ
ともなく、安全に使用することができる。
【0022】又、紫外線出力装置2Bにおいて、ランプ
Lから放射された紫外線は反射手段Rによって特定方向
に集光して高密度化されるために、車両1から遠く離れ
た表示体の表示部分を適切に照射することができ、表示
内容を容易に把握することができる。
【0023】図10〜図11は本発明の第2の実施例を
示すものであって、基本的には図1〜図9に示す実施例
と同じである。異なる点は、紫外線出力装置2Baを、
少なくともHIDランプLaと、このHIDランプLa
を囲繞するように配置された筒状の透過手段(例えば円
筒状の透過カバ−)CBaと、反射手段Rと、これらの
構成要素を収納するハウジングHとから構成したことで
ある。尚、HIDランプとは、igh ntensity is
charge(高輝度放電)ランプの略称で、高圧ナトリウム
ランプ,メタルハライドランプ,水銀ランプを総称した
ものである。
【0024】この紫外線出力装置2Baにおいて、透過
手段CBaは、例えば図11に示すように、ほぼ近紫外
領域の紫外線のみを透過させる透過特性を有しており、
例えばHIDランプがメタルハライドランプ,水銀ラン
プなどの場合、そのランプからは紫外線(水銀共鳴線)
のみならず、可視光線も放射されるが、ほぼ近紫外領域
の紫外線のみが透過される。この透過手段CBaは、図
2に示す外囲器CBと同様に、例えば鉛ガラス成分にニ
ッケル,コバルトを混入して構成される。尚、ハウジン
グHの紫外線放出部分には透過手段CBaと同様の透過
特性を有する透過手段が適用される。
【0025】この実施例によれば、紫外線出力装置2B
aの光源としてHIDランプLaが適用されるために、
反射手段Rとの反射機能と相俟ってハウジングHから放
出される紫外線出力をさらに増加させることができる。
【0026】特に、この紫外線出力装置2Baは、例え
ば既存のHIDランプLaを円筒状の透過カバ−CBa
で囲繞することにより構成できるために、既存の前照灯
を有効に利用することができる。
【0027】図12は本発明の第3の実施例を示すもの
であって、基本的な考え方は図1〜図9に示す実施例と
同じである。異なる点は、道路標識体3,路面標示体4
などの表示体を道路及び/又はその近傍に配置された紫
外線照射装置5によって照射するように構成したことで
ある。この紫外線照射装置5は、例えばポ−ルなどの支
持体6の頂部に紫外線出力装置7を配置して構成されて
いる。特に、紫外線出力装置7は、例えばハウジング
と、ハウジングに収納されたHIDランプと、HIDラ
ンプからの電気ルミネセンスを特定方向に反射するよう
に配置された反射手段と、ハウジングにおける電気ルミ
ネセンスの透過部分に配置された近紫外領域の紫外線を
透過し得る透過手段とから構成されている。尚、透過手
段は、ハウジングにおける電気ルミネセンスの透過部分
に代えて、HIDランプを囲繞するように配置すること
もできる。
【0028】この実施例によれば、表示体を近い位置か
ら紫外線照射することができるために、表示体の表示部
分に混入された蛍光体をより効率的に発光させることが
でき、夜間の雨天時でも、表示体の視認性をさらに改善
することができる。
【0029】図13は本発明の第4の実施例を示すもの
であって、基本的には図1〜図9に示す実施例と同じで
ある。異なる点は、紫外線出力装置2B,2Bを車両1
の前面部1aに、前照灯2,2から離隔・独立して配置
したことである。尚、この紫外線出力装置2Bは上向き
照明のみの他に、下向き照明を含むようにビ−ム調整す
ることもでき、上述の各実施例にも適用可能である。
【0030】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えば紫外線出力装置において、反射
手段はハウジングの一部に形成することもできるし、ラ
ンプはHIDランプ,U字形のコンパクトランプ以外の
ランプも使用可能である。又、表示体の表示部分に混入
される蛍光体も近紫外領域の紫外線に励起されるもので
あれば、上記実施例以外の蛍光体を使用することもでき
る。
【0031】
【実施例】第1の実験例について説明する。横断歩道の
白線(指示標示体)を、図8に示す発光特性を有するユ
−ロピウム付活硼酸ストロンチウム蛍光体,ガラスビ−
ズ,白色顔料,アクリル樹脂ワニスを含む表示塗料によ
って形成し、蛍光体の表示塗料に占める混入量(1〜2
0wt%)をパラメ−タとして365nmの紫外線出力
(μW/cm2 )に対する輝度(cd/cm2 )を50
cmの地点で測定したところ、図14に示す結果が得ら
れた。
【0032】同図より明らかなように、紫外線出力が増
加するほど、又、蛍光体の混入量が増加するほど輝度は
高くなっており、これにより紫外線出力,蛍光体の混入
量が高いほど視認性が向上することが確認できた。雨天
時に、この白線を20m離れた地点から白線における蛍
光体の発光の有無を観察したところ、蛍光体の混入量が
1wt%で紫外線出力が10μW/cm2 でも、白線の
存在することが認識できた。特に、蛍光体の混入量が2
0wt%で紫外線出力が25μW/cm2 では十分の視
認性が得られた。
【0033】又、紫外線出力を18μW/cm2 に固定
し、蛍光体の混入量に対する輝度特性を測定したとこ
ろ、図15に示す結果が得られた。しかしながら、蛍光
体の混入量が50wt%を越えると、白線の形成が困難
になるし、1wt%未満になると、十分の視認性が確保
できなくなる。従って、蛍光体の混入量は5〜20wt
%の範囲が推奨される。
【0034】第2の実験例について説明する。35Wの
メタルハライドランプを使用した図10〜図11に示す
紫外線出力装置を車両の前面部に配置し、車両より30
m離れた地点に設置された図6に示す案内標識体を上向
き照明状態で照射したところ、夜間の晴天時は勿論のこ
と、雨天時においても、時速40Kmで走行中に標識内
容を認識できる程度の視認性が得られた。
【0035】第3の実験例について説明する。図12に
示す構成において、横断歩道の白線を、第1の実験例に
おける表示塗料の蛍光体混入量を20wt%に設定して
形成し、400Wの水銀ランプ,図11の透過特性を有
するハウジングカバ−を備えた紫外線出力装置を路面よ
り5mの高さに設置したところ、50m離れた地点から
横断歩道の白線が発光していることが確認できた。特
に、夜間の雨天時においても、横断歩道の白線の存在を
明確に視認できた。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の照明システムに
よれば、道路及び/又はその近傍に設けられ、かつ表示
部分に近紫外領域の紫外線によって発光する蛍光体を混
入してなる表示体を、紫外線出力装置から出力される近
紫外領域の紫外線によって照射することによって、表示
部分が天候に関係なく発光し、遠くからも視認できる。
従って、夜間の雨天時でも、表示体の存在やその表示内
容を認識でき、通行の安全性を高めることが可能にな
る。
【0037】特に、近紫外領域の紫外線は目に見えない
ことから、紫外線出力装置を車両に適用し、常に上向き
照明状態に設定しても、対向車の運転手が眩しく感じて
運転に支障を生ずることはないのみならず、人体への影
響も少なく、安全に使用することができる。
【0038】又、本発明の紫外線出力装置は、放電によ
って発生した電気ルミネセンスのうち、近紫外領域の紫
外線のみを透過するように構成されているために、表示
体の表示部分を発光させるに必要な紫外線のみが透過
し、表示体を適切に照射することができる。
【0039】さらに、本発明の紫外線照射装置は、道路
及び/又はその近傍に配置された支持体の頂部に紫外線
出力装置を配置して構成されているために、表示体を比
較的に近い距離から照射することができる。従って、表
示体の表示部分を適切に発光させることができ、夜間の
雨天時においても、表示内容を認識できる程度の視認性
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明システムにかかる車両の第1の実
施例を示す平面図。
【図2】図1に示す紫外線出力装置の詳細図であって、
同図(a)は要部側断面図、同図(b)は同図(a)の
縦断面図。
【図3】図2に示す紫外線出力装置の点灯回路図。
【図4】図2に示す紫外線出力装置の分光分布図。
【図5】本発明の照明システムの概略図。
【図6】本発明の照明システムにかかる道路標識体の具
体例を示す要部正面図。
【図7】本発明の照明システムにかかる路面標示体の具
体例を示す要部平面図。
【図8】本発明の照明システムに適用する蛍光体の分光
分布図。
【図9】本発明の照明システムに適用する蛍光体の紫外
線出力に対する輝度特性図。
【図10】本発明の照明システムにかかる紫外線出力装
置の第2の実施例を示す図であって、同図(a)は同図
(a)は要部側断面図、同図(b)は同図(a)の縦断
面図。
【図11】図10に示す透過手段の透過特性図。
【図12】本発明の照明システムにかかる第3の実施例
を示す概略図。
【図13】本発明の照明システムにかかる車両の第4の
実施例を示す平面図。
【図14】路面標示体への蛍光体の混入量をパラメ−タ
とした紫外線出力に対する輝度特性図。
【図15】路面標示体への蛍光体の混入量に対する輝度
特性図。
【符号の説明】
1 車両 1a 前面部 2 前照灯 2A 主前照灯 2B,2Ba 紫外線出力装置(副前照灯) 3 表示体(道路標識体) 3a 標識板 3b 標示部分 3c 支持体 4 表示体(路面標示体) 5 紫外線照射装置(街路灯) 6 支持体 7 紫外線出力装置 L ランプ La HIDランプ CB 透過手段(外囲器) CBa 透過手段(透過カバ−) R 反射手段 H ハウジング BA バッテリ電源 INV インバ−タ点灯回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D064 AA05 AA11 AA12 AA15 AA22 BA01 BA03 BA06 BA11 CA03 CA04 CA09 DA09 EA03 EB01 EB07 EB22 EB26 EB31 3K039 CC01 LD01 5H180 AA01 HH19 HH24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近紫外領域の紫外線を出力する紫外線出
    力装置と、道路及び/又はその近傍に設けた表示体とを
    具備し、前記表示体の表示部分に近紫外領域の紫外線に
    よって発光する蛍光体を混入し、表示体を紫外線出力装
    置によって照射することにより表示部分を発光させるこ
    とを特徴とする照明システム。
  2. 【請求項2】 前面部に、近紫外領域の紫外線を出力す
    る紫外線出力装置を配置した車両と、道路及び/又はそ
    の近傍に設けた表示体とを具備し、前記表示体の表示部
    分に近紫外領域の紫外線によって発光する蛍光体を混入
    し、表示体を紫外線出力装置によって照射することによ
    り表示部分を発光させることを特徴とする照明システ
    ム。
  3. 【請求項3】 支持体の頂部に、近紫外領域の紫外線を
    出力する紫外線出力装置を配置した紫外線照射装置と、
    道路及び/又はその近傍に設けた表示体とを具備し、前
    記表示体の表示部分に近紫外領域の紫外線によって発光
    する蛍光体を混入し、表示体を紫外線照射装置によって
    照射することにより表示部分を発光させることを特徴と
    する照明システム。
  4. 【請求項4】 前記表示体が、道路標識体,路面標示
    体,ガ−ドレ−ル,これらの類似体よりなる群から選択
    された1つ以上であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の照明システム。
  5. 【請求項5】 前記道路標識体が、規制標識体,指示標
    識体,警戒標識体,案内標識体,補助標識体よりなる群
    から選択された1つ以上であることを特徴とする請求項
    4に記載の照明システム。
  6. 【請求項6】 前記路面標示体が、路面に被着された規
    制標示体及び/又は指示標示体であることを特徴とする
    請求項4に記載の照明システム。
  7. 【請求項7】 前記ガ−ドレ−ルは、それの道路側の面
    に近紫外領域の紫外線によって発光する蛍光体を含む表
    示用の塗料を被着して構成したことを特徴とする請求項
    4に記載の照明システム。
  8. 【請求項8】 放電手段と、放電によって発生する電気
    ルミネセンスのうち、近紫外領域の紫外線を透過させる
    透過手段と、近紫外領域の紫外線を特定方向に反射させ
    る反射手段とを具備し、前記放電手段から出力される近
    紫外領域の紫外線によって、道路及び/又はその近傍に
    設けられ、かつ表示部分に近紫外領域の紫外線によって
    発光する蛍光体を混入してなる表示体を照射するように
    構成したことを特徴とする紫外線出力装置。
  9. 【請求項9】 前記透過手段を筒状の透過カバ−にて構
    成し、この透過カバ−にて放電手段としてのHIDラン
    プを囲繞することにより、透過カバ−から近紫外領域の
    紫外線を選択的に透過させることを特徴とする請求項8
    に記載の紫外線出力装置。
  10. 【請求項10】 前記透過手段を外囲器とし、内部に放
    電空間が形成されるように構成したことを特徴とする請
    求項8に記載の紫外線出力装置。
  11. 【請求項11】 支持体の頂部に、近紫外領域の紫外線
    を出力する紫外線出力装置を配置してなり、前記紫外線
    出力装置は、少なくとも、放電手段と、放電によって発
    生する電気ルミネセンスのうち、近紫外領域の紫外線を
    透過させる透過手段と、近紫外領域の紫外線を特定方向
    に反射させる反射手段とから構成し、紫外線出力装置か
    ら出力される近紫外領域の紫外線によって、道路及び/
    又はその近傍に設けられ、かつ表示部分に近紫外領域の
    紫外線によって発光する蛍光体を混入してなる表示体を
    照射するように構成したことを特徴とする紫外線照射装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1970249A2 (en) 2007-03-15 2008-09-17 Mazda Motor Corporation Vehicle operation support method and system
KR101027270B1 (ko) * 2010-10-27 2011-04-06 한밭대학교 산학협력단 노인용 야간운전 도우미 장치
CN111918029A (zh) * 2020-07-10 2020-11-10 夏牧谣 一种基于冷发光现象的智能机动车夜间标识方法及其系统

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