JP2000026768A - 銅の腐食防止用塗料並びにそれを用いた銅の防食法、フィンチューブ型熱交換器及び給水給湯用銅管 - Google Patents

銅の腐食防止用塗料並びにそれを用いた銅の防食法、フィンチューブ型熱交換器及び給水給湯用銅管

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JP2000026768A JP10191628A JP19162898A JP2000026768A JP 2000026768 A JP2000026768 A JP 2000026768A JP 10191628 A JP10191628 A JP 10191628A JP 19162898 A JP19162898 A JP 19162898A JP 2000026768 A JP2000026768 A JP 2000026768A
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Hisakatsu Kawarai
久勝 瓦井
Tadao Nishimori
忠雄 西森
Kazuhiro Miya
一普 宮
Seiichi Mitsumoto
誠一 光本
Tetsuo Mitani
徹男 三谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程及び断熱材を変更することなく、銅
の腐食を防止することができる腐食防止用塗料を得、こ
の腐食防止用塗料を用いてフィンチューブ型熱交換器の
銅管、給水給湯用銅管などの銅管の腐食を防止すること
を目的とする。 【解決手段】 本発明に係わる銅の腐食防止用塗料は、
フィルム形成剤とイオン交換性材料とからなるものであ
る。塗膜の成分の1つであるフィルム形成剤は、イオン
交換性材料を酸化物半導体の表面に固着させる役目を果
たす。また塗膜のもう1つの成分であるイオン交換性材
料は、塗膜の表面に付着した腐食性物質(イオン)を捕
捉する役割を果たす。この塗料を用い、例えばフィンチ
ューブ型熱交換器の銅管2のヘアピン曲げ部3のような
大気に触れ腐食する箇所に塗布して塗膜4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍空調用配管や
給水給湯用配管等に使用されている銅製配管の腐食を防
止するための銅の腐食防止用塗料並びにそれを用いた銅
の防食法、フィンチューブ型熱交換器及び給水給湯用銅
管に関する。
【0002】
【従来の技術】銅は、優れた耐食性を有し、かつ電気・
熱伝導性、加工性に優れているため、工業材料として広
く使用されている。このうち、純銅が冷凍空調用配管や
給水給湯用配管に使用されている。
【0003】しかし、前記の銅管において、使用環境に
よっては腐食することが知られている。特に、局部腐食
が発生した場合、冷媒ガスや水が漏れる不具合を生じ
る。このような不具合を生じさせる局部腐食として、蟻
の巣状腐食や応力腐食割れ等が知られている。以下にこ
の2つの腐食について説明する。
【0004】蟻の巣状腐食は蟻酸や酢酸等の有機酸雰囲
気で生じ、腐食形態が蟻の巣状の微細孔であることから
この名で呼ばれている。発明者等は蟻酸雰囲気における
蟻の巣状腐食の機構について、宮 他:「銅管の蟻の巣
状腐食成長メカニズムの研究」(材料、Vol.42、
No.479、p917(1993))に記載されてい
るように考察した。その概略を以下に述べる。
【0005】 アノード部(微細孔部)における反応 [1]酢酸への銅の溶出 Cu→Cu++e・・・・・ [2]蟻酸銅の生成 Cu++HCO2-→Cu(HCO2)・・・・・ [3]酸化第一銅の生成 Cu++HCO2-→Cu(HCO2)+H2O →Cu2O+2HCO2H・・・・・ Cu++H2O→Cu2O+2H+・・・・・ [4]酸化第二銅の生成 Cu2O+O2→4CuO+4e・・・・・ [5]酸化第二銅の溶解 CuO+2H+→Cu2++H2O・・・・・ カソード部(銅管表面)における反応 酸素の還元反応 O2+2H++4e→2H2O・・・・・ すなわち、蟻の巣状腐食は微細孔部がアノード、銅管表
面がカソードとなって進行する腐食である。
【0006】蟻の巣状腐食を防止するために、銅に合金
元素を添加した銅合金管が提案されている。例えば、C
u−0.05〜1.5%Mn(酸素含有量が100pp
m以下)(特開平6−192773号公報)、0.05
〜10%Zn−0.05〜5%Mn−0.05〜5%M
gの少なくとも1種以上の成分を総量で0.05〜10
%含有した銅合金(特開平7−19788号公報)、Cu
−0.01〜2%Te−0.05〜5%Sn−0.05
〜5%Al−0.005〜0.5%(特開平7−904
28号公報)等がある。
【0007】これらの銅合金管を例えば、フィンチュー
ブ型熱交換器に適用する場合、従来から使用されている
純銅管と比べて、硬さや引っ張り強度等の機械的特性が
異なるために、製造工程の変更を余儀なくされる。一
方、給水給湯用銅管は保温・保冷のために管外に断熱材
(ガラスウール)を被覆して使用されるが、断熱材から
溶出するCl-やNH4+等の腐食性イオンによって給水
給湯用銅管の外面が腐食する。特にNH4+が溶出した
場合、応力腐食割れが生じることが知られている(「銅
および銅合金の基礎と工業技術(改訂版)」p527、日
本伸銅協会編参照)。給水給湯用銅管の外面腐食を防止
するために、Cl-やNH4+等の腐食性物質(腐食性イ
オン)の溶出の少ない断熱材を選定する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたもので、製造工程及び断
熱材を変更することなく、銅製配管の腐食を防止するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の銅の
腐食防止用塗料は、フィルム形成剤とイオン交換性材料
とを含むものである。
【0010】本発明に係る第2の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、フィルム
形成剤が、親水性フィルム形成剤であるものである。
【0011】本発明に係る第3の銅の腐食防止用塗料
は、上記第2の銅の腐食防止用塗料において、親水性フ
ィルム形成剤が、親水性基を有するアクリル樹脂、アル
キド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂および塩
化ビニル樹脂の少なくとも一種からなるものである。
【0012】本発明に係る第4の銅の腐食防止用塗料
は、上記第2の銅の腐食防止用塗料において、水、親水
性有機溶媒または水と親水性有機溶媒との混合溶媒を溶
媒とするものである。
【0013】本発明に係る第5の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、フィルム
形成剤が、疎水性フィルム形成剤であるものである。
【0014】本発明に係る第6の銅の腐食防止用塗料
は、上記第5の銅の腐食防止用塗料において、疎水性フ
ィルム形成剤が、セルロース系樹脂、アルキド樹脂、メ
ラミン樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル樹脂、ブチラール樹
脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン系樹脂、オレフ
ィン系樹脂および酢酸ビニル樹脂の少なくとも一種から
なるものである。
【0015】本発明に係る第7の銅の腐食防止用塗料
は、上記第5の銅の腐食防止用塗料において、疎水性有
機溶媒を溶媒とするものである。
【0016】本発明に係る第8の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、溶媒を含
まないものである。
【0017】本発明に係る第9の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、溶媒を含
まず、フィルム形成剤がエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂およびシリコーン樹脂の少なく
とも一種からなるものである。
【0018】本発明に係る第10の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、フィルム
形成剤が、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン
ーブタジエンゴム、シリコーンゴム、ポリn―ブチルア
クリレート、ニカワまたはデンプン糊であるものであ
る。
【0019】本発明に係る第11の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、イオン交
換性材料が、イオン交換樹脂であるものである。
【0020】本発明に係る第12の銅の腐食防止用塗料
は、上記第11の銅の腐食防止用塗料において、イオン
交換樹脂が、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂また
は陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂との混合物より
なるものである。
【0021】本発明に係る第13の銅の腐食防止用塗料
は、上記第12の銅の腐食防止用塗料において、陽イオ
ン交換樹脂が、強酸性陽イオン交換樹脂であるものであ
る。
【0022】本発明に係る第14の銅の腐食防止用塗料
は、上記第12の銅の腐食防止用塗料において、陰イオ
ン交換樹脂が、強塩基性陰イオン交換樹脂であるもので
ある。
【0023】本発明に係る第15の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、イオン交
換性材料が、無機イオン交換性物質であるものである。
【0024】本発明に係る第16の銅の腐食防止用塗料
は、上記第15の銅の腐食防止用塗料において、無機イ
オン交換性物質が、水酸化アンチモン、リン酸ジルコニ
ウム、ハイドロタルサイトおよびヒドロキシアパタイト
よりなる群から選ばれた少なくとも1つであるものであ
る。
【0025】本発明に係る第17の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、イオン交
換性材料が、塗料の固形分の0.2〜99.8重量%を
占めるものである。
【0026】本発明に係る第18の銅の腐食防止用塗料
は、上記第1の銅の腐食防止用塗料において、イオン交
換性材料が粒状であり、かつ平均粒径が1〜1000μ
mであるものである。
【0027】本発明に係る第1の銅の防食法は、銅の表
面に、フィルム形成剤とイオン交換性材料とを含む塗料
を塗布するものである。
【0028】本発明に係る第1のフィンチューブ型熱交
換器は、フィルム形成剤とイオン交換性材料とを含む塗
料を塗布してなる冷凍空調用銅管を含むものである。
【0029】本発明に係る第1の給水給湯用銅管は、フ
ィルム形成剤とイオン交換性材料とを含む塗料を塗布し
てなるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の対象となる銅は、純銅以
外にキュプロニッケル(Cu−10%〜30%Ni−
0.05〜2%Fe−1%Mn)、黄銅(Cu−Z
n)、すず青銅(Cu−Sn)等の銅合金も含まれ、特
に制限はない。また銅の形状は管、板、薄膜等がある
が、特に制限はない。
【0031】本発明の銅の腐食防止用塗料は、フィルム
形成剤とイオン交換性材料からなるものである。腐食性
物質(腐食性イオン)が付着する環境に露出する銅の表
面に、フィルム形成剤とイオン交換性材料とからなる塗
料を塗布する。これにより、例えば、有機酸雰囲気にお
いて塗膜中のイオン交換性材料のイオン交換性能によっ
て有機酸が捕捉・除去され、銅の蟻の巣状腐食を防止で
きる。また、断熱材からCl-やNH4+等の腐食性イオ
ンが溶出される場合でも、塗膜中のイオン交換性材料の
イオン交換性能によってアンモニア等の腐食性物質が捕
捉・除去され、これによって、銅の腐食を防止できる。
【0032】フィルム形成剤はイオン交換性材料を保持
するためのものであり、イオン交換性材料を均一に分散
でき、かつ基材への接着性を有していることが好まし
く、その種類は特に限定されず、親水性あるいは疎水性
いずれでもよい。
【0033】親水性フィルム形成剤としては、例えばカ
ルボキシル基、水酸基、アミノ基などの親水性基を有す
る親水化されたアクリル樹脂、アルキド樹脂、メラミン
樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セル
ロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアセタール樹脂、
ポリビニルアルコール樹脂および塩化ビニル樹脂などの
少なくとも一種からなるものがあげられる。これらのう
ち、速乾性および室温硬化の点からアルリル樹脂が特に
好ましい。
【0034】疎水性フィルム形成剤としては、例えばセ
ルロース系樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹
脂、塩化ビニル樹脂、プチラール樹脂、アミノアルキド
樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ウレタン系樹脂およびオレフィン系樹脂(例え
ばポリエチレン、ポリプロピレンなど)などの少なくと
も一種からなるものがあげられる。これらのうち、速乾
性の点からセルロース系樹脂が特に好ましい。
【0035】また、塗料用以外の用途、例えば接着剤、
シール剤、粘着剤などに用いられているフィルム形成剤
も使用可能である。その他のフィルム形成剤としては、
クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンーブタジエ
ンゴム、シリコーンゴム、ポリn―ブチルアクリレー
ト、ニカワまたはデンプン糊などがあげられ、これらは
本発明のフィルム形成剤に含まれる。
【0036】塗料は、フィルム形成剤とイオン交換性材
料を溶媒の存在下または不存在下で混合することによっ
て得られる。溶媒としては、水、有機溶媒または水と有
機溶媒との混合溶媒がいずれも使用可能であり、用いる
フィルム形成剤の種類に応じて適宜選定すれば良い。例
えば、前記の親水性フィルム形成剤を用いる時は、水ま
たは親水性有機溶媒を単独または混合して使用する。親
水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコール類、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセ
ロソルブ類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類、及びアセトンなどの1種または2種以上の混
合溶媒があげられる。
【0037】一方、前記の疎水性フィルム形成剤を用い
る時の溶媒としては、疎水性有機溶媒が好ましい。疎水
性有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、シンナーなどの炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エ
チルなどのエステル類、及びメチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類などの1種または2
種以上があげられるが、これらのみに限られるものでは
ない。疎水性有機溶媒の場合、得られる塗料の乾燥速度
が早い点で有利である。
【0038】また、塗料は無溶媒系であっても良い。そ
の場合に用いるフィルム形成剤としては、例えばエポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリ
コーン樹脂など、従来より無溶媒系塗料に使用されるも
のがあげられる。無溶媒系塗料の場合、換気設備が不要
である。
【0039】フィルム形成剤は、強度や密着性などの塗
膜性能、粘度およびイオン交換性材料の沈降性の点から
塗料中に10〜99.8重量%、特に20〜80重量%
含有させるのが好ましい。
【0040】塗料のもう1つの成分であるイオン交換性
材料は、銅の表面に付着した腐食性物質(イオン)を捕
捉して固定するものであれば良い。イオン交換性材料は
大きく分けて有機化合物であるイオン交換樹脂と無機の
イオン交換性物質があり、単独または混合して用いる。
イオン交換樹脂を用いる場合は比重が小さい点で有利で
あり、無機イオン交換性物質を用いる場合は耐熱性が良
い点で有利である。
【0041】イオン交換性材料を別の観点から分類する
と、陽イオン交換性材料と陰イオン交換性材料とに分け
られる。陽イオン交換性材料と陰イオン交換性材料は混
合して用いることが好ましい。イオン交換によって生じ
た水素イオンと水酸イオンは再結合して水となる。陽イ
オン交換性材料は、陽イオン(例えば、Na、K等のア
ルカリ金属イオン、Ag、Cu等の金属イオン、トリメ
チルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイ
オン等のアンモニウムイオン)の除去に用いられる。陰
イオン交換性材料は陰イオン(例えば、Cl、Br等の
ハロゲンイオン、SO4、NO3等の酸化物イオン、蟻
酸、酢酸、フタル酸等の有機酸イオン)の除去に用いら
れる。
【0042】陽イオン交換性材料および陰イオン交換性
材料はそれぞれさらに、強酸性陽イオン交換性材料と弱
酸性イオン交換性材料および強塩基性陰イオン交換性材
料と弱塩基性イオン交換性材料に分けられる。これらの
使用形態は対象とする腐食性物質(腐食性イオン)に応
じて決められる。これについては後述する。
【0043】本発明に用いるイオン交換樹脂としては前
記のとおり、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂があ
る。陽イオン交換樹脂にはさらに強酸性のものと弱酸性
のものがあり、本発明においては、いずれの陽イオン交
換樹脂も使用できる。強酸性陽イオン交換樹脂は、例え
ばスチレンージビニルベンゼン共重合体、フェノールホ
ルマリン樹脂などを基体とし、イオン交換基としてスル
ホン酸基を持つものがあげられる。これらは、例えばア
ンバーライトIR―120B(ローム・アンド・ハース
社の商品名)、ダイヤイオンSK−1A(三菱化学
(株)の商品名)、ダイヤイオンFMK−10(三菱化
学(株)の商品名)として市販されている。弱酸性陽イ
オン交換樹脂は、例えばアクリレート又はメタクリレー
トとジビニルベンゼンとの共重合体などを基体とし、イ
オン交換基としてカルボキシル基、ホスホン基などを持
つものがあげられる。これらは、例えばアンバーライト
IRCー84(ローム・アンド・ハース社の商品名)、
ダイヤイオンWK−11(三菱化学(株)の商品名)と
して市販されている。
【0044】陰イオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交
換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂があり、本発明にお
いては、いずれの陰イオン交換樹脂も使用できる。強塩
基性陰イオン交換樹脂としては、例えばスチレンージビ
ニルベンゼン共重合体などを基体とし、イオン交換基と
してトリメチルアンモニウム基、β―ヒドロキシエチル
ジメチルアンモニウム基などを持つものがあげられる。
これらは、例えばアンバーライトIRA−400(ロー
ム・アンド・ハース社の商品名)、ダイヤイオンSA−
10B(三菱化学(株)の商品名)、ダイヤイオンFM
A−10(三菱化学(株)の商品名)として市販されて
いる。弱塩基性陰イオン交換樹脂は、例えばスチレンー
ジビニルベンゼン共重合体、アクリレート又はメタクリ
レートとジビニルベンゼンの共重合体などを基体とし、
イオン交換基として1級、2級及び3級アミノ基などを
有するものがあげられる。これらは、例えばアンバーラ
イトIRA−410(ローム・アンド・ハース社の商品
名)、ダイヤイオンFA−20B(三菱化学(株)の商
品名)として市販されている。
【0045】本発明で使用できるもう1つのイオン交換
性材料である無機イオン交換性物質にも陽イオン交換性
の物質と陰イオン交換性の物質がある。陽イオン交換性
の無機物質としては、例えばゼオライト、アンチモン
酸、スズ酸、チタン酸、ニオブ酸、マンガン酸などの多
価金属酸またはその塩、リン酸ジルコニウム、リン酸チ
タン、リン酸スズ、リン酸セリウム、ヒ酸スズ、ヒ酸チ
タンなどの多価金属多塩基酸塩、モリブデン酸、タング
ステン酸等のヘテロポリ酸などがあげられる。
【0046】陰イオン交換性の無機物質としては、例え
ばハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト、含水酸
化鉄、含水酸化ジルコニウム、含水酸化ビスマスなどの
含水酸化物などがあげられる。これらのイオン交換性材
料は混合して使用できる。
【0047】腐食性物質としては多種多様なものがあ
る。従って、付着が予想される 腐食性物質の種類や解
離度、イオン強度に合わせて使用するイオン交換性材料
を選定するのが好ましい。以下、イオン交換性材料の使
用形態と電解質の種類を説明するが、これらに限定され
るものではない。
【0048】(1)陽イオン交換性材料と陰イオン交換
性材料とを併用する態様 この態様は、電解質が塩である場合に好適である。そう
した電解質としては、例えば強酸と強塩基との塩があげ
られ、具体例としては、例えばNaCl、Na2SO4
NaNO3等があげられる。イオン交換により生じた水
素イオンと水酸イオンは再結合して水となる。この水は
電気抵抗が高く、また乾燥して除去されるので、腐食を
生じない。
【0049】特に好ましい組み合わせは、イオン交換速
度とイオン交換容量の点から強酸性陽イオン交換樹脂と
強塩基性陰イオン交換樹脂であるが、そのほか強酸性陽
イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂、弱酸性陽
イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂、弱酸性陽
イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂といった組
み合わせも可能である。
【0050】対象とする腐食性物質も、前記の強酸と強
塩基との塩に限らず、(NH42SO4、NH4Cl、A
2(SO43などの強酸と弱塩基との塩、Na2
3、K2CO3、NaHCO3などの強塩基と弱酸の塩、
(NH43PO4、(NH43AsO4、FeAsO4
等の弱酸と弱塩基との塩等にも適用できる。
【0051】陽イオン交換性材料と陰イオン交換性材料
の使用比率は、対象とする腐食性物質の種類、イオン交
換性材料の種類等によって選定すればよいが、例えば陽
イオン交換性材料/陰イオン交換性材料が重量比で約9
/1〜1/9、好ましくは約2/1〜1/2の範囲とす
るのがいかなる腐食性物質に対しても対応できる点で好
ましい。
【0052】なお、腐食性物質が強酸と強塩基との塩の
場合は等量付近、強塩基と弱酸との塩の場合は陽イオン
交換性材料の方を多く、強酸と弱塩基との塩の場合は陰
イオン交換性材料の方を多くするのが好ましい。
【0053】(2)陽イオン交換性材料を単独で使用す
る態様 この態様は、腐食性物質が塩基である場合に好適であ
る。例えば、Na、K、Li等のアルカリ金属の水酸化
物、Mg、Ca等のアルカリ土類金属の水酸化物、アン
モニア水及び2級、3級、4級アンモニウムの水酸化物
等があげられる。また、電解質が強塩基と弱酸の塩また
は弱塩基と弱酸の場合にも効果的に適用できる。
【0054】用いる陽イオン交換性材料としては前記の
ものがいずれも使用可能であるが、比重の点からはイオ
ン交換樹脂が好ましく、特にイオン交換速度とイオン交
換容量の点から強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。ま
た耐熱性の点からは無機陽イオン交換性物質が好まし
い。
【0055】(3)陰イオン交換性材料を単独で使用す
る態様 この態様は、腐食性物質が酸である場合に好適である。
そうした物質としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の
無機酸や蟻酸、酢酸、プロピオン酸、フタル酸等の有機
酸があげられる。また、電解質が強酸と弱塩基の塩また
は弱酸と弱塩基の塩の場合にも効果的に適用できる。
【0056】用いる陰イオン交換性材料としては前記の
ものがいずれも使用可能であるが、比重の点からはイオ
ン交換樹脂が好ましく、特にイオン交換速度とイオン交
換容量の点から強塩基性陰イオン交換樹脂が好ましい。
また耐熱性の点からは無機陰イオン交換性物質が好まし
い。
【0057】以上にイオン交換性材料の組み合わせを例
示したが、2種以上の陽イオン交換性材料同士の組み合
わせ、及び2種以上の陰イオン交換性材料同士の組み合
わせも可能である。
【0058】陽イオン交換性材料と陰イオン交換性材料
を併用する場合は、どのようなタイプの腐食性物質に対
しても適用できる点で有利である。一方、単独使用では
対象とする腐食性物質の種類が少なくなるが、イオン交
換性材料の全体量を変えずに捕捉すべきイオンに好適な
イオン交換性材料の配合量を増加することにより目的と
するイオンの捕捉量を大きくすることができる点で有利
である。
【0059】イオン交換性材料の形状としては、粒状、
繊維状、鱗片状、ペレット状などの形で使用できるが、
粒状であることが分散性の点から好ましい。その場合、
粒径は特に制限されないが、分散の均一性と塗布の容易
性、比表面積などの点から平均粒径は約1000μm以
下、好ましくは約1〜1000μmのものが好ましい。
【0060】イオン交換性材料の使用量は、イオン交換
性材料の種類、腐食性物質の種類及び量、解離度、イオ
ン強度等によって異なるが、通常、塗料の固形分の0.
2〜99.8重量%の範囲で用いる。好ましくは種々の
使用環境に適応できる点で、20〜80重量%である。
【0061】本発明の塗料にはイオン交換性材料のイオ
ン交換能を低下させず、かつ腐食防止性能を損なわない
限り、種々の添加剤を配合することができる。添加剤と
しては、例えば着色剤、有機または無機フィラー、沈降
防止剤、ハジキ防止剤等があげられる。これらのうち着
色剤を添加すると、塗布した範囲が明確となり、作業性
が向上する。
【0062】本発明の塗料は、以上の成分を常法により
適宜混合して調製される。その形態は分散液状、懸濁液
状でもよく、塗布の仕方によって選定すればよい。
【0063】上述のようにして得られる塗料を銅に塗布
する方法としては、従来からの方法であれば特に制限は
なく、例えばハケ塗り法、ブラシ塗り法、スプレー法、
スピン法、ディッピング法、シャワーコート法、ロール
法、カーテンフロー法などがあげられる。乾燥方法は塗
料の種類によって異なるが、加熱や紫外線などにより乾
燥させて塗膜を形成させればよい。
【0064】なお、銅に前記塗料を塗布する場合、腐食
性物質(イオン)が付着する環境に露出する箇所に塗布
するのが好ましい。
【0065】塗膜の厚さは幅広い範囲で選べばよいが、
厚くしすぎると乾きが遅くなり、また剥がれ易い。一
方、膜厚が薄いと塗膜欠陥が発生しやすくなる。作業性
及び腐食防止効果という点から、塗膜の厚さは1μm〜
1mm程度の範囲であればよい。
【0066】本塗料をフィンチューブ型熱交換器の銅管
に適用する場合、大気環境に曝されるヘアピン曲げ部に
塗布するのが大気環境に含まれる有機酸等の腐食性物質
を除去できる点で好ましい。これにより、銅管の腐食、
特に蟻の巣状腐食を防止できる。また空調機に適用する
場合、銅管を含む熱交換器の前面に設置するフィルタに
塗布しても良い。これは有機酸などの腐食性物質を含ん
だ空気がフィルタを介するため、腐食性物質が除去され
た空気が熱交換器に到達するからである。
【0067】一方、本塗料を給水給湯用銅管に適用する
場合、断熱材と接触する銅管表面に塗布することによ
り、銅管の腐食を防止できる。以下に、本発明の実施例
を示し、さらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施
例によって限定されるものではない。
【0068】
【実施例】実施例1.本発明を冷凍空調用銅管を含むフ
ィンチューブ型熱交換器に適用した例を図1に示す。図
1はフィンチューブ型熱交換器を示し、図中の1はフィ
ン(アルミニウム製)、2は銅管、3はヘアピン曲げ
部、4は塗膜である。この例のように、大気環境に露出
する銅管ヘアピン曲げ部3を塗膜4で被覆する。
【0069】塗膜4は、表1に示す組成のアクリル系樹
脂の水性塗料(アトミクス(株)製のつや出しニス)
に、陽イオン交換能を持つ官能基がスルホン酸基である
強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製のダイヤイ
オンFMK−10)と陰イオン交換能を持つ官能基が4
級アンモニウム基である強塩基性陰イオン交換樹脂(三
菱化学(株)製のダイヤイオンFMA−10)を混合し
たものを塗料とした。
【0070】
【表1】
【0071】塗料の固形分組成は、アクリル系樹脂の水
性塗料50重量%、陽イオン交換樹脂25重量%、陰イ
オン交換樹脂25重量%である。また、いずれのイオン
交換樹脂も平均粒径が約100μmで、塗膜の膜厚は約
1μmである。
【0072】本塗膜の塗布による蟻の巣状腐食防止効果
を調べるために、図1の銅管ヘアピン曲げ部のみを切断
して外表面に本塗膜を塗布した後、1%の蟻酸水溶液を
入れたガラス容器の気相に銅管ヘアピン曲げ部を曝露
し、5℃×15分と50℃×15分との間のサイクルを
負荷し、40日間試験した。なお、銅管ヘアピン曲げ部
の内表面が蟻酸雰囲気に曝露しないように、ゴム栓で密
栓した。
【0073】試験後、銅管ヘアピン曲げ部の外表面を観
察し、緑青等の腐食生成物の存在有、無を調べた。その
結果、試験後に塗膜を剥離した銅管ヘアピン曲げ部の外
表面には腐食生成物は認められず、蟻の巣状腐食は発生
していなかった。一方、塗膜を塗布していない銅管ヘア
ピン曲げ部の外表面には、多数の緑青が認められ、断面
観察によって蟻の巣状腐食が発生していることが分かっ
た。
【0074】次に、本塗料を給水給湯用銅管に適用した
結果を述べる。上記のフィンチューブ型熱交換器銅管の
ヘアピン曲げ部に塗布したのと同様の方法で給水給湯用
銅管に塗布した後、日本伸銅協会技術標準JBMA−T
301に基づいて、12.5%のアンモニア水溶液を入
れたデシケータの気相中に銅管を吊るして2時間放置し
た。その結果、本塗膜を付けた給水給湯用銅管では変色
及び応力腐食割れは認められなかった。一方、本塗膜を
付けていない給水給湯用銅管では、応力腐食割れは認め
られなかったが、表面が変色していた。この結果から、
本塗膜による応力腐食割れ防止効果は明確にならなかっ
たが、変色を防止できた点で防食効果があると判断でき
る。
【0075】なお、アクリル系樹脂の水性塗料(アトミ
クス(株)製のつや出しニス)を、アクローゼ#100
V(大日本塗料(株)製のアクリル系エマルジョン)、
ビニローゼ#410(大日本塗料(株)製の塩化ビニル
系エマルジョン)、ビューテックス(大日本塗料(株)
製のアクリル系水性塗料)にかえた他は、上記と同様な
方法で銅管ヘアピン曲げ部及び給水給湯用銅管に塗布し
た後、腐食防止性能を調べた。その結果、塗膜を付けた
銅管ヘアピン曲げ部及び給水給湯用銅管は腐食しなかっ
た。
【0076】実施例2.表2に示すポリオレフィン系樹
脂の有機溶剤ベースの塗料(AR BROWN社製のH
umiSeal−1B51)に、強酸性陽イオン交換樹
脂(三菱化学(株)製のダイヤイオンFMK−10)と
強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製のダイヤ
イオンFMA−10)を混合したものを塗料とした。
【0077】
【表2】
【0078】塗料の固形分組成は疎水性有機溶媒ベース
の塗料50重量%、陽イオン交換樹脂25重量%、陰イ
オン交換樹脂25重量%である。また、いずれのイオン
交換樹脂も平均粒径が約100μmで、塗膜の膜厚は約
1μmである。この塗料を実施例1と同様の方法で銅管
ヘアピン部及び給水給湯用銅管に塗布した後、腐食防止
性能を調べた。その結果、塗膜を付けた銅管ヘアピン曲
げ部及び給水給湯用銅管は腐食しなかった。
【0079】なお、ポリオレフィン系樹脂の有機溶剤ベ
ースの塗料(AR BROWN社製のHumiSeal
−1B51)を、アルキド樹脂(日本油脂(株)製のメ
ラミNo.51)、尿素メラミン樹脂(日本ペイント
(株)製のメラミックス1230)、エポキシ樹脂(大
日本塗料(株)製のエポニックス#10)、ポリエステ
ル樹脂(日本ペイント(株)製の3200Vクリア)、
アクリル樹脂(日本ペイント(株)製のニッペアクリ
ル)、ビニル樹脂(日本ペイント(株)製のビニレック
ス2000)、ウレタン樹脂(大日本塗料(株)製のV
トップH上塗り)にかえた他は上記と同様な方法で銅管
ヘアピン部及び給水給湯用銅管に塗布した後、腐食防止
性能を調べた。その結果、塗膜を付けた銅管ヘアピン曲
げ部及び給水給湯用銅管は腐食しなかった。
【0080】実施例3.フィルム形成剤として、室温硬
化型シリコーンゴム(信越化学工業(株)製のKE34
20)を用い、強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学
(社)製のダイヤイオンFMK−10)と強塩基性陰イ
オン交換樹脂(三菱化学(株)製のダイヤイオンFMA
−10)を混合したものを塗料とした。
【0081】塗料の固形分組成は室温硬化型シリコーン
ゴム50重量%、陽イオン交換樹脂25重量%、陰イオ
ン交換樹脂25重量%である。また、いずれのイオン交
換樹脂も平均粒径が約100μmで、塗膜の膜厚は約1
μmである。この塗料を実施例1と同様の方法で銅管ヘ
アピン部及び給水給湯用銅管に塗布した後、腐食防止性
能を調べた。その結果、塗膜を付けた銅管ヘアピン曲げ
部及び給水給湯用銅管は腐食しなかった。
【0082】なお、室温硬化型シリコーンゴム(信越化
学工業(株)製のKE3420)を、紫外線硬化型シリ
コーンゴム(信越化学工業(株)製のKE4830)、
湿気硬化型ウレタン樹脂(トウベ(株)製のトアウレタ
ンMCクリア)、無溶剤速乾性シリコーン(東レ・ダウ
コーニング・シリコン(株)製のSE9187L)、紫
外線硬化型シリコーン(菱電化成(株)製のV54
9)、エポキシ樹脂(長瀬チバ(株)製のARALDI
TE CY230)、天然ゴム系接着剤(コクヨ(株)
製のPAPER BOND)、アクリル樹脂エマルジョ
ン系接着剤(コニシ(株)製のマーカ糊)、動物性接着
剤(ニカワ)、植物性接着剤(デンプン糊)にかえた他
は、上記と同様の方法で銅管ヘアピン部及び給水給湯用
銅管に塗布した後、腐食防止性能を調べた。その結果、
塗膜を付けた銅管ヘアピン曲げ部及び給水給湯用銅管は
腐食しなかった。
【0083】実施例4.フィルム形成剤として、水性塗
料(例えば、アトミクス(株)製のつや出しニス)、ま
たイオン交換性材料として、無機イオン交換材料である
含水酸化アンチモンを用い、実施例1と同様の方法で銅
管ヘアピン部及び給水給湯用銅管に塗布した後、腐食防
止性能を調べた。塗料の固形分組成は水性塗料50重量
%、含水酸化アンチモン(無機イオン交換材料)50重
量%である。その結果、塗膜を付けた銅管ヘアピン曲げ
部及び給水給湯用銅管は腐食しなかった。
【0084】なお、含水酸化アンチモンをリン酸ジルコ
ニウム、ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイトに
かえた他は上記と同様な方法で銅管ヘアピン部及び給水
給湯用銅管に塗布した後、腐食防止性能を調べた。その
結果、塗膜を付けた銅管ヘアピン曲げ部及び給水給湯用
銅管は腐食しなかった。
【0085】実施例5.フィルム形成剤として、疎水性
溶媒ベースの塗料(AR BROWN社製のHumiSeal-1B51)を
用いた他は、実施例4と同様な方法で銅管ヘアピン部及
び給水給湯用銅管に塗布した後、腐食防止性能を調べ
た。塗料の固形分組成は疎水性溶媒ベースの塗料50重
量%、含水酸化アンチモン(無機イオン交換材料)50
重量%である。その結果、塗膜を付けた銅管ヘアピン曲
げ部及び給水給湯用銅管は腐食しなかった。
【0086】
【発明の効果】本発明は銅の表面にフィルム形成剤とイ
オン交換性材料とを含む塗料を塗布することによって、
有機酸等の腐食性物質(腐食性イオン)がイオン交換性
材料によって捕捉され、銅の腐食を防止することができ
る。
【0087】本発明の第1の銅の腐食防止用塗料は、イ
オン交換性材料を銅の表面に保持する役目を果たすフィ
ルム形成剤と有機酸等の腐食性物質を捕捉・除去するイ
オン交換性材料から構成される塗料なので、銅の腐食を
防止できる効果を有する。
【0088】本発明の第2の銅の腐食防止用塗料は、フ
ィルム形成剤が親水性なので、有機酸等の腐食性物質
(イオン)を容易に捕捉・除去する効果を有する。
【0089】本発明の第3の銅の腐食防止用塗料は、容
易に入手できる樹脂を親水性フィルム形成剤に使用する
ので、簡単に銅の腐食防止塗料を作製できる効果を有す
る。
【0090】本発明の第4の銅の腐食防止用塗料は、水
および/または親水性有機溶媒を溶媒として用いるの
で、親水性フィルム形成剤とイオン交換性材料を均一に
分散混合でき、腐食性物質を効果的に除去できる効果を
有する。
【0091】本発明の第5の銅の腐食防止用塗料は、フ
ィルム形成剤が疎水性であるので、乾燥速度が早く、塗
布の作業性が向上する効果を有する。
【0092】本発明の第6の銅の腐食防止用塗料は、容
易に入手できる樹脂を疎水性フィルム形成剤に使用する
ので、簡単に銅の腐食防止塗料を作製できる効果を有す
る。
【0093】本発明の第7の銅の腐食防止用塗料は、疎
水性有機溶媒を溶媒として用いるので、疎水性フィルム
形成剤とイオン交換性材料を均一に分散混合でき、腐食
性物質を効果的に除去できる効果を有する。
【0094】本発明の第8の銅の腐食防止用塗料は、溶
媒を用いないので、換気設備が不要である効果を有す
る。
【0095】本発明の第9の銅の腐食防止用塗料は、溶
媒を用いないフィルム形成剤なので、換気設備が不要で
ある効果を有する。
【0096】本発明の第10の銅の腐食防止用塗料によ
れば、塗料以外の分野で使用される接着剤、シール剤、
粘着剤をフィルム形成剤として使用するので、容易に入
手でき、簡単に銅の腐食防止塗料を作製できる効果を有
する。
【0097】本発明の第11の銅の腐食防止用塗料は、
イオン交換性材料がイオン交換樹脂なので、腐食性物質
(イオン)を捕捉・除去できる効果が大きくなる。
【0098】本発明の第12の銅の腐食防止用塗料は、
イオン交換性樹脂が陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換
樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも1種であるの
で、腐食性物質中の陽イオンを陽イオン交換樹脂が、ま
た腐食性物質中の陰イオンを陰イオン交換樹脂がそれぞ
れ捕捉・除去できる効果を有する。
【0099】本発明の第13の銅の腐食防止用塗料は、
陽イオン交換樹脂が強酸性陽イオン交換樹脂なので、陽
イオン交換速度が速く、陽イオン交換容量も大きい。従
って、腐食性物質中の陽イオンを迅速に捕捉・除去でき
る効果を有する。
【0100】本発明の第14の銅の腐食防止用塗料は、
陰イオン交換樹脂が強塩基性イオン交換樹脂なので、陰
イオン交換速度が速く、陰イオン交換容量も大きい。従
って、腐食性物質中の陰イオンを迅速に捕捉・除去でき
る効果を有する。
【0101】本発明の第15の銅の腐食防止用塗料は、
イオン交換性材料が無機イオン交換性物質なので、耐熱
性に優れる効果を有する。
【0102】本発明の第16の銅の腐食防止用塗料は、
容易に入手できる無機イオン交換性物質をイオン交換性
材料として使用するので、簡単に銅の腐食防止塗料を作
製できる。
【0103】本発明の第17の銅の腐食防止用塗料は、
イオン交換性材料が固形分の0.2〜99.8重量%な
ので、使用環境に応じて広範囲にイオン交換性材料の含
有量を選択できるとともに、塗膜の密着性を保つことが
できる効果を有する。
【0104】本発明の第18の銅の腐食防止用塗料は、
イオン交換性材料が粒状で、かつ平均粒径が1〜100
0μmなので、比表面積が大きく、かつ塗膜中に均一分
散させることができ、腐食性物質を効率的に除去できる
効果を有する。
【0105】本発明の第1の銅の防食法は、銅の表面
に、フィルム形成剤とイオン交換性材料とを含む塗料を
塗布するので、銅の表面に付着した腐食性物質(イオ
ン)をイオン交換性材料で捕捉・除去でき、これによ
り、銅の腐食を防止できる効果を有する。
【0106】本発明の第1のフィンチューブ型熱交換器
は、フィンチューブ型熱交換器の銅製配管の表面に、フ
ィルム形成剤とイオン交換性材料とを含む塗料を塗布す
るので、銅の表面に付着した腐食性物質(イオン)をイ
オン交換性材料で捕捉・除去でき、これにより、銅製配
管の腐食を防止できる効果を有する。
【0107】本発明の第1の給水給湯用銅管は、給水給
湯用銅管の表面に、フィルム形成剤とイオン交換性材料
とを含む塗料を塗布するので、銅管の表面に付着した腐
食性物質(イオン)をイオン交換性材料で捕捉・除去で
き、これにより、銅管の腐食を防止できる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による腐食防止処理を施してなるフィ
ンチューブ型熱交換器である。
【符号の説明】
1 フィン、2 銅管、3 ヘアピン曲げ部、4 塗膜
(銅腐食防止用塗料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮 一普 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 光本 誠一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 三谷 徹男 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4J038 BA021 BA121 BA191 CA041 CA071 CA081 CC011 CC041 CD031 CE021 CG001 CG141 CG161 CH031 DA011 DA041 DA141 DA161 DB001 DD121 DD181 DD231 DG001 DL031 HA216 HA236 HA246 HA276 HA286 HA296 HA376 HA406 HA416 HA466 KA02 KA20 MA02 MA07 NA03 PB06 PC02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム形成剤とイオン交換性材料とを
    含む銅の腐食防止用塗料。
  2. 【請求項2】 フィルム形成剤が、親水性フィルム形成
    剤である請求項1記載の銅の腐食防止用塗料。
  3. 【請求項3】 親水性フィルム形成剤が、親水性基を有
    するアクリル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素
    樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹
    脂、ウレタン系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニル
    アルコール樹脂および塩化ビニル樹脂の少なくとも一種
    からなる請求項2に記載の銅の腐食防止用塗料。
  4. 【請求項4】 水、親水性有機溶媒または水と親水性有
    機溶媒との混合溶媒を溶媒とする請求項2記載の銅の腐
    食防止用塗料。
  5. 【請求項5】 フィルム形成剤が、疎水性フィルム形成
    剤である請求項1記載の銅の腐食防止用塗料。
  6. 【請求項6】 疎水性フィルム形成剤が、セルロース系
    樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、塩化ビ
    ニル樹脂、ブチラール樹脂、アミノアルキド樹脂、アク
    リル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウ
    レタン系樹脂、オレフィン系樹脂および酢酸ビニル樹脂
    の少なくとも一種からなる請求項5記載の銅の腐食防止
    用塗料。
  7. 【請求項7】 疎水性有機溶媒を溶媒とする請求項5記
    載の銅の腐食防止用塗料。
  8. 【請求項8】 溶媒を含まない請求項1記載の銅の腐食
    防止用塗料。
  9. 【請求項9】 溶媒を含まず、フィルム形成剤がエポキ
    シ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂および
    シリコーン樹脂の少なくとも一種からなる請求項1記載
    の銅の腐食防止用塗料。
  10. 【請求項10】 フィルム形成剤が、クロロプレンゴ
    ム、ニトリルゴム、スチレンーブタジエンゴム、シリコ
    ーンゴム、ポリn―ブチルアクリレート、ニカワまたは
    デンプン糊である請求項1記載の銅の腐食防止用塗料。
  11. 【請求項11】 イオン交換性材料が、イオン交換樹脂
    である請求項1記載の銅の腐食防止用塗料。
  12. 【請求項12】 イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹
    脂、陰イオン交換樹脂または陽イオン交換樹脂と陰イオ
    ン交換樹脂との混合物よりなる請求項11記載の銅の腐
    食防止用塗料。
  13. 【請求項13】 陽イオン交換樹脂が、強酸性陽イオン
    交換樹脂である請求項12記載の銅の腐食防止用塗料。
  14. 【請求項14】 陰イオン交換樹脂が、強塩基性陰イオ
    ン交換樹脂である請求項12記載の銅の腐食防止用塗
    料。
  15. 【請求項15】 イオン交換性材料が、無機イオン交換
    性物質である請求項1記載の銅の腐食防止用塗料。
  16. 【請求項16】 無機イオン交換性物質が、水酸化アン
    チモン、リン酸ジルコニウム、ハイドロタルサイトおよ
    びヒドロキシアパタイトよりなる群から選ばれた少なく
    とも1つである請求項15記載の銅の腐食防止用塗料。
  17. 【請求項17】 イオン交換性材料が、塗料の固形分の
    0.2〜99.8重量%を占める請求項1記載の銅の腐
    食防止用塗料。
  18. 【請求項18】 イオン交換性材料が粒状であり、かつ
    平均粒径が1〜1000μmである請求項1記載の銅の
    腐食防止用塗料。
  19. 【請求項19】 銅の表面に、フィルム形成剤とイオン
    交換性材料とを含む塗料を塗布する銅の防食法。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の銅の腐食防止用塗料を
    塗布してなる冷凍空調用銅管を含むフィンチューブ型熱
    交換器。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の銅の腐食防止用塗料を
    塗布してなる給水給湯用銅管。
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