JP4478057B2 - 表面処理金属板 - Google Patents
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Description
(1)耐食性
得られた表面処理金属板(鋼板)について、塩水噴霧試験をJIS−Z2371に従って実施し、白錆が1%発生するまでの時間で評価した。
(表1の評価基準)
◎:120時間以上
○: 72時間以上〜120時間未満
△: 48時間以上〜 72時間未満
×: 48時間未満
(表2〜4の評価基準)
◎:168時間以上
○:120時間以上〜168時間未満
△: 72時間以上〜120時間未満
×: 72時間未満
(表5以降の評価基準)
◎:240時間以上
○:168時間以上〜240時間未満
△:120時間以上〜168時間未満
×:120時間未満
得られた表面処理金属板(鋼板)に、メラミンアルキッド系塗料(関西ペイント社製:アミラック#1000)を乾燥後の塗膜厚が約20μmになるようにスプレー塗装し、130℃で20分間焼き付けて後塗装を行った。続いて、この供試鋼板を沸騰水に1時間浸漬した後、取り出し、1時間放置した後にカッターナイフで1mm角の碁盤目を100升刻み、これにテープ剥離試験を実施して、塗膜の残存升目数により塗膜密着性を4段階で評価した。
(評価基準)
◎:残存率:100%
○:残存率: 90%以上〜100%未満
△:残存率: 80%以上〜 90%未満
×:残存率: 70%以上〜 80%未満
液温60℃に調整したアルカリ脱脂剤(CL−N364S、日本パーカーライジング社製)20g/Lに、供試鋼板を2分間浸漬してから、引き上げ、水洗、乾燥した後、該供試鋼板をJISZ2371に準じて塩水噴霧試験を実施し、白錆が1%発生するまでの時間で評価した。
(評価基準)
◎:168時間以上
○: 96時間以上〜168時間未満
△: 48時間以上〜 96時間未満
×: 48時間未満
(1)有機系の表面処理組成物
製造例1
水分散ポリウレタン系樹脂(第一工業製薬社製:スーパーフレックス150)95質量部と、ポリイソシアネート系架橋剤(第一工業製薬社製:エラストロンBN77)5質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
水分散ウレタン変性アクリルスチレン共重合体樹脂(大日本インキ化学工業社製:ボンコートHY−364)75質量部と、ブロック化イソシアネート(大日本インキ化学工業社製:ウオーターゾルHA−NS)25質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
水分散ポリオレフィン樹脂(三井化学社製:ケミパールS−120)95質量部と、架橋剤としてグリシジル基含有化合物(大日本インキ化学工業社製:エピクロンCR5L)5質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
水性アクリル樹脂(中央理化学工業社製:リカボンドSA−513)90質量部と、架橋剤としてエポキシ樹脂(中央理化学工業社製:EX−8)10質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
製造例5
珪酸ソーダ3号(日本化学工業社製)60質量部と、コロイダルシリカ(日産化学社製:スノーテックス40)30質量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製:KBM403)10質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
リチウムシリケート(日産化学社製:リチウムシリケート45)60質量部と、コロイダルシリカ(日産化学社製:スノーテックス40)20質量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製:KBM403)20質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
製造例7
水分散ポリウレタン系樹脂(第一工業製薬社製:スーパーフレックス150)80質量部と、ポリイソシアネート系架橋剤(第一工業製薬社製:エラストロンBN77)5質量部と、コロイダルシリカ(日産化学社製:スノーテックス40)15質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
水分散ポリオレフィン樹脂(三井化学社製:ケミパールS−120)75質量部と、架橋剤としてグリシジル基含有化合物(大日本インキ化学工業社製:エピクロンCR5L)10質量部と、コロイダルシリカ(日産化学社製:スノーテックス40)15質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
コロイダルシリカ(日産化学社製:スノーテックス40)60質量部と、水分散ポリオレフィン樹脂(三井化学社製:ケミパールS−120)30質量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製:KBM403)10質量部とを純水中で混合し、固形分15質量%の表面処理組成物を作製した。
(実施例1)
前記の製造例1〜6で得た表面処理組成物を、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g/m2、板厚0.8mm)の表面にロール絞り装置で塗布し、板温100℃で1分間乾燥して、乾燥後の皮膜付着量が1g/m2である表面処理鋼板を作製した。
前記の製造例7〜9で得た表面処理組成物を、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g/m2、板厚0.8mm)の表面にロール絞り装置で塗布し、板温100℃で1分間乾燥して、乾燥後の皮膜付着量が1g/m2である表面処理鋼板を作製した。
前記の製造例1〜6で得た表面処理組成物に、キレート剤含有量が表面処理組成物の固形分100質量部中に1質量部となるように各種キレート剤を添加し、これらを、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g/m2、板厚0.8mm)の表面にロール絞り装置で塗布し、板温100℃で1分間乾燥して、乾燥後の皮膜付着量が1g/m2である表面処理鋼板を作製した。
前記の製造例7〜9で得た表面処理組成物に、キレート剤含有量が表面処理組成物の固形分100質量部中に1質量部となるように各種キレート剤を添加し、これらを、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g/m2、板厚0.8mm)の表面にロール絞り装置で塗布し、板温100℃で1分間乾燥して、乾燥後の皮膜付着量が1g/m2である表面処理鋼板を作製した。
前記の製造例8で得た表面処理組成物に、キレート剤含有量が変化するように各種キレート剤を添加し、これらを、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g/m2、板厚0.8mm)の表面にロール絞り装置で塗布し、板温100℃で1分間乾燥して、乾燥後の皮膜付着量が1g/m2である表面処理鋼板を作製した。
前記の製造例9で得た表面処理組成物に、キレート剤含有量が変化するように各種キレート剤を添加し、これらを、電気亜鉛めっき鋼板(Zn付着量20g/m2、板厚0.8mm)の表面にロール絞り装置で塗布し、板温100℃で1分間乾燥して、乾燥後の皮膜付着量が1g/m2である表面処理鋼板を作製した。
Claims (9)
- 無機化合物と有機ケイ素化合物とキレート剤とを含む表面処理組成物から得られる皮膜を備えた表面処理金属板であって、
前記無機化合物は、珪酸ソーダ、リチウムシリケート、重リン酸アルミニウム、コロイダルシリカ、鱗片状シリカおよびアルミナゾルから選ばれる1種またはそれ以上の無機化合物であり、
前記有機ケイ素化合物は、1種またはそれ以上のアルコキシシランまたはその他の有機ケイ素化合物であり、
前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)、ニトリロ三酢酸(NTA)およびヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(HEDTA)、並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤であり、
前記表面処理組成物は、表面処理組成物の固形分100質量部中に占める比率で、前記無機化合物を90〜50質量部、前記有機ケイ素化合物を5〜50質量部、前記キレート剤を0.1〜10質量部含有することを特徴とする表面処理金属板。 - 前記表面処理組成物は、Naイオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の表面処理金属板。
- 前記表面処理組成物は、Naイオンを含み、かつMg、Ca、Co、Zn、MnおよびFeイオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の表面処理金属板。
- 前記表面処理組成物は、アミンのイオンまたはアンモニウムイオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の表面処理金属板。
- 前記表面処理組成物は、アミンのイオンまたはアンモニウムイオンを含み、かつNa、Mg、Ca、Co、Zn、MnおよびFeイオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の表面処理金属板。
- 前記表面処理組成物は、オレフィン/アクリル酸共重合体樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアクリル酸およびその共重合体樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル変性エポキシ樹脂、エステル変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂、並びにウレタン変性アクリルスチレン共重合体樹脂から選ばれる1種またはそれ以上の有機樹脂を含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の表面処理金属板。
- 前記表面処理組成物は、前記無機化合物として珪酸ソーダとコロイダルシリカを含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の表面処理金属板。
- 前記表面処理組成物は、前記無機化合物としてリチウムシリケートとコロイダルシリカを含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の表面処理金属板。
- 前記皮膜の付着量は、乾燥質量で0.1〜2.5g/m2である請求項1〜8のいずれかに記載の表面処理金属板。
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