JP2000026352A - 光学活性化合物 - Google Patents

光学活性化合物

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JP2000026352A JP10192870A JP19287098A JP2000026352A JP 2000026352 A JP2000026352 A JP 2000026352A JP 10192870 A JP10192870 A JP 10192870A JP 19287098 A JP19287098 A JP 19287098A JP 2000026352 A JP2000026352 A JP 2000026352A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネマチック液晶への少量添加により、充分な
螺旋ピッチを誘起、温度依存性が少ない、化学的に安
定、シアノ基やエステル基等の極性基を含まず、アクテ
ィブマトリックス駆動時も、充分な電圧保持率が得れら
る新規光学活性液晶性化合物、それを含有する液晶組成
物、これを用いた液晶素子を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (R1:C数1〜16のアルキル・アルコキシル、C数2〜16
のアルケニル・アルケニルオキシ、環A及び環B:トラン
ス-1,4-シクロヘキシレン、F置換可能な1,4-フェニレ
ン等、L及びM:単結合、-C≡C-、-CH2CH2-、n:0、1、
2、n=2の時2個の環B・Mは互いに同一あるいは異なって
いてもよく、XはF原子・H原子、R2:不斉炭素原子を
有するC数4〜12のアルキル、シクロヘキサン環はトラ
ンス配置。)の光学活性化合物、これを含有する液晶組
成物及びこれを用いた液晶素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学的液晶表
示材料として有用な新規光学活性化合物、それを含有す
る液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩れネ
マチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲスト・ホス
ト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等が知られている
が、このうち現在最もよく用いられているのはTN型及び
STN型である。また駆動方式としても従来のスタティッ
ク駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、更に
単純マトリックス方式、最近では高精細表示の可能なア
クティブマトリックス方式が実用化されている。この上
記TN型あるいはSTN型液晶表示に用いられる液晶材料に
は、通常ネマチック液晶に、少量の光学活性な液晶性化
合物をドーパントとして添加したキラルネマチック液晶
が用いられているが、この光学活性液晶性化合物には以
下のような特性が要求されている。イ) 少量の添加で
も充分な螺旋を誘起すること。ロ)極性が小さく、化学
的に安定であること。ハ) 螺旋ピッチの温度依存性が
小さいこと。ニ) 閾値電圧を高くしないこと。
【0003】現在汎用されている光学活性液晶性化合物
の例を以下にあげる。
【0004】
【化2】
【0005】しかしながら、式(A)〜(C)ともに、化
学的には比較的安定であるが、その分子内にシアノ基や
エステル基など極性の強い基が存在するため、例えば上
述のアクティブマトリックス駆動を行った場合、高い電
圧保持率を得難いという問題点もあった。また、これら
の化合物は特にアクティブマトリックス駆動用のホスト
液晶と比較すると高極性のため、その混合物を例えばシ
リカゲル等の吸着剤を用いて精製した場合に、その含有
量が減少し、ピッチの再調整が必要となる等の問題点も
存在した。
【0006】また、1-メチルアルコキシル基を有する光
学活性な液晶化合物も報告されている。例えば式(D)
【0007】
【化3】
【0008】の光学活性化合物では分子中に極性の強い
基を含まないため、高い電圧保持率を得ることが可能で
ある。しかしながら、式(D)の誘起する螺旋のピッチ
は、前記式(B)、式(C)等と比較するとかなり長いと
いう問題点があり、充分とはいえなかった。
【0009】さらに本発明者らは、上記の条件を満たす
光学活性化合物として式(E)
【0010】
【化4】
【0011】を開発し発表している(特開平8-259483号
公報に記載)。この系列の化合物は、前述の諸特性は優
れているが、合成時に微量の異性体、式(F)
【0012】
【化5】
【0013】が副生するため、精製が困難となり製造コ
ストの上昇という問題点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、以上の目的に応じ、ネマチック液晶に少量
添加することにより充分な螺旋ピッチを誘起し、且つそ
の温度依存性が少なく、更に化学的に安定であって、シ
アノ基やエステル基といった極性基を含まず、アクティ
ブマトリックス駆動を行っても、充分な電圧保持率が得
れらるような新規な光学活性液晶性化合物を提供するこ
とにあり、更にそれを含有する液晶組成物、これを用い
て構成される液晶素子を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、 1.一般式(I)
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R1は炭素原子数1〜16のアルキル
基もしくはアルコキシル基又は炭素原子数2〜16のアル
ケニル基もしくはアルケニルオキシ基を表わし、環A及
び環Bはそれぞれ独立的にトランス-1,4-シクロヘキシレ
ン基、フッ素置換されていてもよい1,4-フェニレン基、
トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、ピリミジン-
2,5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基又はピラジン-2,
5-ジイル基を表わし、L及びMはそれぞれ独立的に、単結
合、-C≡C-あるいは-CH2CH2-を表わし、nは0、1又は2を
表わし、n=2の場合2個の環B及びMは互いに同一であって
も異なっていてもよく、Xはフッ素原子あるいは水素原
子を表わし、R2は不斉炭素原子を有する炭素原子数4〜1
2のアルキル基を表わし、シクロヘキサン環はトランス
配置である。)で表わされる光学活性化合物。 2.R1が炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数2
〜10のアルケニル基を表わし、環A及び環Bがそれぞれ独
立的に、フッ素原子により置換されていてもよい1,4-フ
ェニレン基又はトランス-1,4-シクロヘキシレン基を表
わすことを特徴とする上記1記載の一般式(I)で表わさ
れる光学活性化合物。 3.Xがフッ素原子であることを特徴とする上記2記載の
一般式(I)で表わされる光学活性化合物。 4.nが0又は1であることを特徴とする上記3記載の一般
式(I)で表わされる光学活性化合物。 5.R2が炭素原子数4〜12の1-メチルアルキル基又は炭素
原子数5〜12の2-メチルアルキル基を表わすことを特徴
とする上記4記載の一般式(I)で表わされる光学活性化
合物。 6.R1が炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基を表わすこ
とを特徴とする上記5記載の一般式(I)で表わされる光
学活性化合物。 7.上記1乃至6記載の一般式(I)で表わされる光学活性
化合物を含有する液晶組成物。 8.キラルネマチック相を呈することを特徴とする上記7
記載の液晶組成物。 9.上記7又は8記載の液晶組成物を用いて構成される液
晶素子。 を前記課題を解決するための手段として見出した。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一例について説明
する。
【0019】本発明は、上記課題を解決するために、一
般式(I)
【0020】
【化7】
【0021】(式中、R1は炭素原子数1〜16のアルキル
基もしくはアルコキシル基又は炭素原子数2〜16のアル
ケニル基もしくはアルケニルオキシ基を表わし、環A及
び環Bはそれぞれ独立的にトランス-1,4-シクロヘキシレ
ン基、フッ素置換されていてもよい1,4-フェニレン基、
トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、ピリミジン-
2,5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基又はピラジン-2,
5-ジイル基を表わし、L及びMはそれぞれ独立的に、単結
合、-C≡C-あるいは-CH2CH2-を表わし、nは0、1又は2を
表わし、n=2の場合2個の環B及びMは互いに同一であって
も異なっていてもよく、Xはフッ素原子あるいは水素原
子を表わし、R2は不斉炭素原子を有する炭素原子数4〜1
2のアルキル基を表わし、シクロヘキサン環はトランス
配置である。)で表わされる光学活性化合物を提供す
る。
【0022】このなかでも特に、R1が炭素原子数1〜10
のアルキル基又は炭素原子数2〜10のアルケニル基を表
わし、環A及び環Bがそれぞれ独立的に、フッ素原子によ
り置換されていてもよい1,4-フェニレン基又はトランス
-1,4-シクロヘキシレン基を表わすことが好ましく、こ
のとき、Xがフッ素原子であることが好ましく、nが0又
は1であることが好ましく、R2が炭素原子数4〜12の1-メ
チルアルキル基又は炭素原子数5〜12の2-メチルアルキ
ル基を表わすことが好ましい。
【0023】このうち、更には、nが1であるとき、環A
及び環Bが共にトランス-1,4-シクロヘキシレン基であ
り、L及びMが共に単結合である場合が好ましく、同様に
nが1であるとき、環A及び環Bのうちいずれか一方がトラ
ンス-1,4-シクロヘキシレン基であり、他方が1,4-フェ
ニレン基であり、L及びMがそれぞれ独立的に単結合又は
-C≡C-を表わす場合も好ましい。また、nが0であると
き、環Aが1,4-フェニレン基であり、Lは単結合である場
合が好ましい。また、これらの場合、R1が炭素原子数1
〜10の直鎖状アルキル基であることが好ましい。
【0024】一般式(I)は、そのR1、R2、A、B、L、
M、n、Xの選択によって非常に多数の化合物を含有する
ものであるが、これらの化合物のなかでは、以下の一般
式(Ia)〜(Ir)
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】(式中、Raは炭素原子数1〜7の直鎖状アル
キル基を、Rbは炭素原子数2〜7の直鎖状アルケニル基を
表わし、Rcは不斉炭素原子を含む炭素原子数4〜10の1-
メチルアルキル基又は炭素原子数5〜10の2-メチルアル
キル基を表わす。)で表わされる化合物が好ましく、な
かでも一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I
e)、(Ih)、(Ii)、(Ik)、(Il)、(Im)、(I
N)、(Io)及び(Ip)で表わされる化合物が特に好ま
しく、なかでも一般式(Ia)、(Ie)、(Ih)、(I
i)及び(Ik)で表わされる化合物が特に好ましい。
【0029】一般式(I)で表わされる各化合物は、例
えば、以下のようにして製造することができる。 一般式(II)
【0030】
【化11】
【0031】(式中、R1、環A、環B、L、M、n及びXは一
般式(I)におけると同じ意味を表わし、Yはフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p-トルエンスル
ホニル基、メタンスルホニル基あるいはトリフルオロメ
タンスルホニル基等の脱離基を表す。)で表わされる化
合物と一般式(III)
【0032】
【化12】
【0033】(式中、R2は一般式(I)におけると同じ
意味を表わす。)で表わされる光学活性アルコールのア
ルコラートとを反応させることにより、一般式(I)の
化合物を得ることができる。
【0034】ここで原料として用いた一般式(II)の化
合物は、例えば、特開平2-233626号公報、特表平4-5015
76号公報、特表平4-501270号公報、特開平6-247886号公
報、特開平3-66632号公報、特開昭61-282328号公報、特
開昭57-154135号公報、特開昭64-36号公報等に記載され
ている方法により製造することができる。
【0035】この方法によると、液晶骨格への不斉基の
導入が光学活性2級アルコールの場合でも不斉中心にお
ける反応とはならないために、光学純度の低下がなく、
反応収率もより良好であるという長所を有する。
【0036】あるいは一般式(I)の化合物は、一般式
(IV)
【0037】
【化13】
【0038】(式中、R1、環A、環B、L、M、n及びXは一
般式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わされ
る化合物を強塩基存在下にフェノラートとし、これを一
般式(V)
【0039】
【化14】
【0040】(式中、R2は一般式(I)におけると同じ
意味を表わし、Wは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子あ
るいはp-トルエンスルホニル基等の脱離基を表わ
す。)で表わされる光学活性化合物と反応させることに
よっても得ることができる。
【0041】ここで一般式(IV)の化合物は、一般式
(II)の化合物をt-ブトキシカリウムと反応させた後、
脱イソブチレンするか、あるいはベンジルアルコールの
アルコラートと反応させた後に接触還元により脱ベンジ
ル化するか、あるいは上述の一般式(II)の製造法と同
様にして、一般式(VI)
【0042】
【化15】
【0043】(式中、R1、環A、環B、L、M、n及びXは一
般式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わされ
る化合物を製造し、これの脱メチル化によっても得るこ
とができる。斯くして製造された一般式(I)で表わさ
れる化合物の代表例を第1表に掲げる。
【0044】
【表1】
【0045】第1表からわかるように、一般式(I)の化
合物は油状物であって液晶性は示さない。しかしなが
ら、一般式(I)の化合物は、通常用いられる液晶化合
物あるいは組成物との相溶性に優れており、保存中に析
出や相分離が生じる危険性は小さい。しかも、そのホス
ト液晶に対する添加量は通常少量で充分であり、その範
囲では液晶相温度範囲を狭くすることもほとんどない。
【0046】従って、一般式(I)の化合物は、他のネ
マチック液晶化合物との混合物の状態で、TN型あるいは
STN型といった電界効果型表示セルの材料として、好適
に使用することができる。しかも一般式(I)の化合物
は、その分子内にシアノ基やエステル結合などの強い極
性基を有さないため、大きい比抵抗と高い電圧保持率を
得ることが容易である。そのため、アクティブマトリッ
クス駆動用液晶材料の構成成分としても適している。本
発明はその第二として、このように一般式(I)で表わ
される化合物の少なくとも1種類をその構成成分として
含有する液晶組成物を提供するものである。また、これ
を用いて構成される液晶素子をも提供する。
【0047】この組成物中において、一般式(I)で表
わされる化合物と混合して使用することのできるネマチ
ック液晶化合物の好ましい代表例としては、例えば、4-
置換安息香酸4-置換フェニル、4-置換シクロヘキサンカ
ルボン酸4-置換フェニル、4-置換シクロヘキサンカルボ
ン酸4’-置換ビフェニリル、4-(4-置換シクロヘキサン
カルボニルオキシ)安息香酸4-置換フェニル、4-(4-置
換シクロヘキシル)安息香酸4-置換フェニル、4-(4-置
換シクロヘキシル)安息香酸4-置換シクロヘキシル、4,
4’-置換ビフェニル、1-(4-置換シクロヘキシル)-4-
置換ベンゼン、4,4’-置換ビシクロヘキサン、1-[2-(4
-置換シクロヘキシル)エチル]-4-置換ベンゼン、1-(4
-置換シクロヘキシル)-2-(4-置換シクロヘキシル)エ
タン、4,4”-置換ターフェニル、4-(4-置換シクロヘキ
シル)-4’-置換ビフェニル、4-[2-(4-置換シクロヘキ
シル)エチル]-4’-置換ビフェニル、4-(4-置換フェニ
ル)-4’-置換ビシクロヘキサン、4-[2-(4-置換シクロ
ヘキシル)エチル]-4’-置換ビフェニル、4-[2-(4-置
換シクロヘキシル)エチル]シクロヘキシル-4’-置換ベ
ンゼン、4-[2-(4-置換フェニル)エチル]-4’-置換ビ
シクロヘキサン、1-(4-置換フェニルエチニル)-4-置
換ベンゼン、1-(4-置換フェニルエチニル)-4-(4-置
換シクロヘキシル)ベンゼン、2-(4-置換フェニル)-5
-置換ピリミジン、2-(4’-置換ビフェニリル)-5-置換
ピリミジン及び上記各化合物においてベンゼン環が側方
置換基を有する化合物等を挙げることができる。
【0048】このうちアクティブマトリックス駆動用と
しては4,4’-置換ビフェニル、1-(4-置換シクロヘキシ
ル)-4-置換ベンゼン、4,4’-置換ビシクロヘキサン、1
-[2-(4-置換シクロヘキシル)エチル]-4-置換ベンゼ
ン、1-(4-置換シクロヘキシル)-2-(4-置換シクロヘ
キシル)エタン、4,4”-置換ターフェニル、4-(4-置換
シクロヘキシル)-4’-置換ビフェニル、4-[2-(4-置換
シクロヘキシル)エチル]-4’-置換ビフェニル、4-(4-
置換フェニル)-4’-置換ビシクロヘキサン、4-[2-(4-
置換シクロヘキシル)エチル]-4’-置換ビフェニル、4-
[2-(4-置換シクロヘキシル)エチル]シクロヘキシル-
4’-置換ベンゼン、4-[2-(4-置換フェニル)エチル]-
4’-置換ビシクロヘキサン、1-(4-置換フェニルエチニ
ル)-4-置換ベンゼン、1-(4-置換フェニルエチニル)-
4-(4-置換シクロヘキシル)ベンゼン及び上記において
ベンゼン環がフッ素置換されている化合物が適してい
る。
【0049】更に、一般式(I)の化合物の、ドーパン
トとしての優れた効果は以下のように明らかである。ネ
マチック液晶材料として汎用のホスト液晶(H)
【0050】
【化16】
【0051】(式中、「%」は「重量%」を表わし、シク
ロヘキサン環はトランス配置を表わす。)のN(ネマチ
ック)相の上限温度は73.8℃であった。次に、このホス
ト液晶(H)99重量%及び第1表中の(No.1)の化合物1重
量%からなるキラルネマチック(N*)液晶組成物(MH-
1)を調製したところ、そのN*相の上限温度は72.7℃
と、ホスト液晶(H)と比較してほとんど変化しなかっ
た。
【0052】また、この(MH-1)の室温(25℃)におけ
る螺旋のピッチは15.2μmと短かった。次に、アクティ
ブマトリックス駆動用として好適なホスト液晶(J)
【0053】
【化17】
【0054】の80℃における電圧保持率は97.5%であっ
た。次に、ホスト液晶(J)90重量%及び本発明の(No.
1)の化合物10重量%からなるキラルネマチック(N*)液晶
組成物(MJ-1)を調製した。この(MJ-1)の80℃におけ
る電圧保持率を測定したところ、97.2%とほとんど低下
していなかった。また、この(MJ-1)5.0gをヘキサン20
mlに溶解し、高さ15cmのカラムに充填したシリカゲル25
gに吸着させ、ついでヘキサン300mlで溶出させた。溶質
を含むフラクションを併せ濃縮して(MJ-1)5.0gを回収
した。この回収した組成物をホスト液晶(J)で2倍に希
釈し、そのピッチを測定したところ、室温(25℃)にお
いて、2.8μmであった。カラム処理により精製する前の
(MJ-1)を同様に希釈して測定したピッチは2.8μmであ
ったので、カラム精製によりピッチはほとんど変化して
いないことがわかる。
【0055】これに対し、前述の式(C)の化合物10重
量%及びホスト液晶(J)90重量%からなる比較のキラル
ネマチック(N*)液晶組成物(MJ-C)を調製し、同様にし
て80℃における電圧保持率を測定したところ91.8%と低
くなった。また、この組成物を同様にしてシリカゲルカ
ラムを用いて精製し、ホスト液晶(J)で2倍に希釈して
その室温におけるピッチを測定したところ、8.9μmで
あった。カラム処理により精製する前の(MJ-C)を同様
に希釈して測定したピッチは5.4μmであったので、カ
ラム精製によりピッチは大きく変化(増大)したことが
明らかである。
【0056】次に、比較のために、前述の式(D)の化
合物1重量%及びホスト液晶(H)99重量%からなる比較の
キラルネマチック(N*)液晶組成物(MH-D)を調製し
た。この組成物の室温におけるピッチを測定したところ
54.4μmであり、(MH-1)と比較して、約3倍以上も大き
くなってしまった。以上のように、本発明の一般式
(I)の化合物はホスト液晶に添加することにより、そ
の温度範囲を狭くすることなく、少量の添加でも充分短
い螺旋ピッチを誘起し、その螺旋ピッチの温度依存性が
比較的小さいという特性を有する。更に、アクティブマ
トリックス用組成物に用いた場合、容易に高い電圧保持
率を得ることが可能であり、しかもホスト液晶材料と同
様に低い極性を有するため、組成物のシリカゲルカラム
精製を行ってもその組成比が変化せず、従ってピッチも
変化せずその再調整の必要もないことがわかる。
【0057】次に、前述の式(E)の化合物1重量%及び
ホスト液晶(H)99重量%からなる比較のキラルネマチッ
ク(N*)液晶組成物(MH-E)を調製した。この組成物の
室温におけるピッチを測定したところ10.7μmであり、
(MH-1)と比較してかなり小さい値を示した。しかし、
式(E)の化合物は合成過程で式(F)
【0058】
【化18】
【0059】の化合物が微量に副生することが避けられ
ないため、単離収率の低下を招いていた。一方、一般式
(I)の化合物は(F)に相当する副生成物を生じる可能
性が全くないため、単離の工程を短縮することができる
という大きな利点を有している。
【0060】以上のことから、本発明の一般式(I)の
化合物は、ネマチック液晶用キラルドーパントとして、
特にアクティブマトリックス駆動用液晶材料の構成成分
として、非常に優れていることがわかる。
【0061】また、本発明の一般式(I)の化合物は、
強誘電性液晶材料用キラルドーパントとしても好適に用
いることができる。強誘電性液晶材料において、キラル
ドーパントに大きく依存する物性としては螺旋ピッチと
自発分極をあげることができる。通常の表面安定化強誘
電性液晶表示(SSFLC)においては、その螺旋ピッチは
充分長いことが要求されるが、短い螺旋ピッチが要求さ
れる表示方式(SBF、DHF等)も存在する。これらのそれ
ぞれに応じてその螺旋ピッチを調整する必要があるわけ
であるが、キラルドーパントの添加はもう一つの特性で
ある自発分極に大きな影響を与える。良好な表示を得る
ためには自発分極においても望ましい値に設定する必要
があるが、キラルドーパントの誘起する螺旋ピッチと自
発分極は密接に相関するため、組成物の自発分極だけあ
るいはピッチだけを調整することはなかなか困難であっ
た。ところが、本発明の一般式(I)の化合物はキラル
ドーパントとして、螺旋ピッチを強く誘起するが、自発
分極はほとんど誘起しないという特性を有する。従っ
て、自発分極を変化させずに組成物の螺旋ピッチを容易
に調整することが可能である。
【0062】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0063】なお、相転移温度の測定は温度調節ステー
ジを備えた偏光顕微鏡及び示差走査熱量計(DSC)を併
用して行った。また、化合物の構造は核磁気共鳴スペク
トル(1H-NMR)、質量スペクトル(MS)等により確認し
た。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表わし、sは1重線、dは2
重線、tは3重線、mは多重線を表わし、例えばttは3重
の3重線を表わし、Jはカップリング定数を表わす。IRに
おけるNeatは液膜による、KBrは錠剤成型による測定を
表わす。また、組成比における「%」は「重量%」を表わ
す。 (実施例1) (S)-トランス-4'-(4-プロピルシクロ
ヘキシル)-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロ
ビフェニル(第1表中のNo.1の化合物)の合成
【0064】
【化19】
【0065】(S)-2-オクタノール5.4gをジメチルホル
ムアミド(DMF)12mlに溶解し、DMF8mlに懸濁させた水
素化ナトリウム1.27g中に滴下した。5℃で1時間攪拌し
てアルコラートを生成させ、これにトランス-4'-(4-プ
ロピルシクロヘキシル)-3,5-ジフルオロビフェニル10g
のDMF16mlとテトラヒドロフラン(THF)8ml溶液を滴下
した。室温で2時間攪拌した後、水にあけ、ヘキサンで
抽出した。ヘキサン層を併せ、水で洗滌後、溶媒を溜去
して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン)を用いて精製して、無色油状の
(S)-トランス-4'-(4-プロピルシクロヘキシル)-3-
(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロビフェニル7.2
gを得た。 NMR:δ=0.83〜1.87(m, 42H), 2.32(tt, J=12 and
3Hz, 1H), 4.31(Sextet, J=6Hz, 1H), 6.52〜
6.58(m, 2H), 7.27(d, J=8Hz, 2H), 7.41(d, J=
8Hz, 2H) IR(Neat):1620, 1605, 1520, 1440, 1375, 1335, 1
225, 1115, 1080cm-1 実施例1において、トランス-4'-(4-プロピルシクロヘ
キシル)-3,5-ジフルオロビフェニルに換えて、トラン
ス-4'-(4-エチルシクロヘキシル)-3,5-ジフルオロビ
フェニル、トランス-4'-(4-ブチルシクロヘキシル)-
3,5-ジフルオロビフェニル、トランス-4'-(4-ペンチル
シクロヘキシル)-3,5-ジフルオロビフェニルを用いて
以下の化合物を得た。 (S)-トランス-4'-(4-エチルシクロヘキシル)-3-(1
-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロビフェニル (S)-トランス-4'-(4-ブチルシクロヘキシル)-3-(1
-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロビフェニル (S)-トランス-4'-(4-ペンルシクロヘキシル)-3-(1
-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロビフェニル 実施例1において、トランス-4'-(4-プロピルシクロヘ
キシル)-3,5-ジフルオロビフェニルに換えて、トラン
ス-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-トランス-4'-エ
チルビシクロヘキサン、トランス-4-(3,4,5-トリフル
オロフェニル)-トランス-4'-プロピルビシクロヘキサ
ン、トランス-4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-トラ
ンス-4'-ブチルビシクロヘキサン、トランス-4-(3,4,5
-トリフルオロフェニル)-トランス-4'-ペンチルビシク
ロヘキサンを用いて以下の化合物を得た。 (S)-トランス-4-[3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-
フルオロフェニル]-トランス-4'-エチルビシクロヘキサ
ン (S)-トランス-4-[3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-
フルオロフェニル]-トランス-4'-プロピルビシクロヘキ
サン (S)-トランス-4-[3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-
フルオロフェニル]-トランス-4'-ブチルビシクロヘキサ
ン (S)-トランス-4-[3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-
フルオロフェニル]-トランス-4'-ペンチルビシクロヘキ
サン 実施例1において、トランス-4'-(4-プロピルシクロヘ
キシル)-3,5-ジフルオロビフェニルに換えて、1-[4-
(トランス-4-エチルシクロヘキシル)フェニルエチニ
ル]3,5-ジフルオロベンゼン、1-[4-(トランス-4-プロ
ピルシクロヘキシル)フェニルエチニル]3,5-ジフルオ
ロベンゼン、1-[4-(トランス-4-ブチルシクロヘキシ
ル)フェニルエチニル]3,5-ジフルオロベンゼン、1-[4-
(トランス-4-ペンチルシクロヘキシル)フェニルエチ
ニル]-3,5-ジフルオロベンゼンを用いて以下の化合物を
得た。 (S)-1-[4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)フェ
ニルエチニル]-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フル
オロベンゼン (S)-1-[4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)フ
ェニルエチニル]-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フ
ルオロベンゼン (S)-1-[4-(トランス-4-ブチルシクロヘキシル)フェ
ニルエチニル]-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フル
オロベンゼン (S)-1-[4-(トランス-4-ペンチルシクロヘキシル)フ
ェニルエチニル]-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フ
ルオロベンゼン 実施例1において、トランス-4'-(プロピルシクロヘキ
シル)-3,5-ジフルオロビフェニルに換えて、トランス-
1-(4-エチルシクロヘキシル)-3,5-ジフルオロベンゼ
ン、トランス-1-(4-プロピルシクロヘキシル)-3,5-ジ
フルオロベンゼン、トランス-1-(4-ブチルシクロヘキ
シル)-3,5-ジフルオロベンゼン、トランス-1-(4-ペン
チルシクロヘキシル)-3,5-ジフルオロベンゼンを用い
て以下の化合物を得た。 (S)-トランス-1-(4-エチルシクロヘキシル)-3-(1-
メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロベンゼン (S)-トランス-1-(4-プロピルシクロヘキシル)-3-
(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロベンゼン (S)-トランス-1-(4-ブチルシクロヘキシル)-3-(1-
メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロベンゼン (S)-トランス-1-(4-ペンチルシクロヘキシル)-3-
(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フルオロベンゼン 実施例1において、トランス-4'-(プロピルシクロヘキ
シル)-3,5-ジフルオロビフェニルに換えて、4'-エチル
-3,5-ジフルオロビフェニル、4'-プロピル-3,5-ジフル
オロビフェニル、4'-ブチル-3,5-ジフルオロビフェニ
ル、4'-ペンチル-3,5-ジフルオロビフェニルを用いて以
下の化合物を得た。 (S)-4'-エチル-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フ
ルオロビフェニル (S)-4'-プロピル-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-
フルオロビフェニル (S)-4'-ブチル-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-フ
ルオロビフェニル (S)-4'-ペンチル-3-(1-メチルヘプチルオキシ)-5-
フルオロビフェニル (実施例2) 液晶組成物の調整(1) n型ネマチック液晶材料として汎用されるホスト液晶
(H)
【0066】
【化20】
【0067】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わす。)を調製した。このホスト液晶(H)のN相の
上限温度は73.8℃であった。このホスト液晶(H)99重
量%及び(No.1)の化合物1重量%からなるキラルネマチ
ック(N*)液晶組成物(MH-1)を調製したところ、その
N*相の上限温度は72.7℃とほとんど変化しなかった。ま
た、この(MH-1)の室温(25℃)における螺旋のピッチ
を測定したところ15.2μmと短かった。 (実施例3) 液晶組成物の調整(2) アクティブマトリックス駆動用として好適なホスト液晶
(J)
【0068】
【化21】
【0069】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わす。)を調製した。この組成物の80℃における電
圧保持率は97.5%であった。次に、このホスト液晶(J)
90重量%及び(No.1)の化合物10重量%からなるキラルネ
マチック(N*)液晶組成物(MJ-1)を調製した。この(MJ
-1)の80℃における電圧保持率を測定したところ、97.2
%とホスト液晶(J)と比較してほとんど低下していなか
った。(実施例4) 実施例3で調製した(MJ-1)をホス
ト液晶(J)で2倍に希釈し、その螺旋ピッチを測定した
ところ、2.8μmであった。つぎに(MJ-1)の5.0gをヘ
キサン20mlに溶解し、高さ15cmのカラムに充填したシリ
カゲル(Kieselgel60)25gに吸着させ、ついでヘキサン
300mlで溶出させた。溶質を含むフラクションを併せ濃
縮したところ、(MJ-1)5.0gを回収できた。この回収し
た組成物をホスト液晶(J)で2倍に希釈し、そのピッチ
を測定したところ、室温(25℃)において、2.8μmで
あった。
【0070】従って、カラム精製によりほとんど変化し
ていないことがわかる。 (比較例1) 比較組成物の調整(1) ホスト液晶(H)99重量%及び式(D)
【0071】
【化22】
【0072】の(S)-トランス-4-[4-(1-メチルヘプチ
ルオキシ)フェニル]-トランス-4'-プロピルビシクロヘ
キサン1重量%からなる比較のキラルネマチック(N*)液晶
組成物(MH-D)を調製し、実施例1と同様にしてこの組
成物の室温(25℃)におけるピッチを測定したところ、
54.4μmと(MH-1)と比較して、約3倍と大きくなって
しまった。 (比較例2) 比較組成物の調整(2) ホスト液晶(J)90重量%及び式(C)
【0073】
【化23】
【0074】のノナン酸コレステリル10重量%からなる
比較のキラルネマチック(N*)液晶組成物(MJ-C)を調製
した。次に、実施例3と同様にして(MJ-C)の80℃にお
ける電圧保持率を測定したところ91.8%と(MJ-1)と比
較してかなり低くなってしまった。 (比較例3) 比較例2で調製した(MJ-C)をホスト液晶
(J)で2倍に希釈し、その室温(25℃)における螺旋ピ
ッチを測定したところ、5.4μmであった。次に、この
5.0gを実施例4と同様にしてシリカゲルカラムに通した
ところ、4.8gを回収した。更に同様にして2倍に希釈し
た後、その螺旋ピッチを測定したところ、8.9μmと大
きく変化してしまった。
【0075】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる化合
物は、実施例に示したように工業的にも容易に製造で
き、熱、光、水等に対し、化学的に安定であり、ネマチ
ック液晶として現在汎用されているホスト液晶との相溶
性にも優れている。しかも、ホスト液晶に添加すること
により、その温度範囲を狭くすることなく、少量の添加
でも充分短い螺旋ピッチを誘起するという特性を有す
る。また、合成過程における副生成物が無く反応収率が
高いため、製造コストを低下させることが可能となる。
【0076】更に分子内にシアノ基やエステル結合など
の極性基が存在しないため、アクティブマトリックス用
組成物に用いた場合、容易に高い電圧保持率を得ること
が可能であり、しかもホスト液晶材料と同様の低極性化
合物であるため、組成物のシリカゲルカラム精製を行っ
てもその組成比が変化しないので、ピッチも変化せずそ
の再調整の必要もない。
【0077】従って、本発明の一般式(I)の化合物
は、ネマチック液晶用キラルドーパントとして、特にア
クティブマトリックス駆動用液晶材料の構成成分とし
て、特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07M 7:00 Fターム(参考) 2H088 GA02 HA08 JA05 JA13 KA24 MA20 4H006 AA01 AB64 AB92 GP03 4H027 BA02 BA06 BC04 BD01 BD02 BD04 BD16 BD19 BD23 BD24 BE04 CL01 CM07 CT04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数1〜16のアルキル基もしくはア
    ルコキシル基又は炭素原子数2〜16のアルケニル基もし
    くはアルケニルオキシ基を表わし、環A及び環Bはそれぞ
    れ独立的にトランス-1,4-シクロヘキシレン基、フッ素
    置換されていてもよい1,4-フェニレン基、トランス-1,3
    -ジオキサン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル
    基、ピリジン-2,5-ジイル基又はピラジン-2,5-ジイル基
    を表わし、L及びMはそれぞれ独立的に、単結合、-C≡C-
    あるいは-CH2CH2-を表わし、nは0、1又は2を表わし、n=
    2の場合2個の環B及びMは互いに同一であっても異なって
    いてもよく、Xはフッ素原子あるいは水素原子を表わ
    し、R2は不斉炭素原子を有する炭素原子数4〜12のアル
    キル基を表わし、シクロヘキサン環はトランス配置であ
    る。)で表わされる光学活性化合物。
  2. 【請求項2】 R1が炭素原子数1〜10のアルキル基又は
    炭素原子数2〜10のアルケニル基を表わし、環A及び環B
    がそれぞれ独立的に、フッ素原子により置換されていて
    もよい1,4-フェニレン基又はトランス-1,4-シクロヘキ
    シレン基を表わすことを特徴とする請求項1記載の一般
    式(I)で表わされる光学活性化合物。
  3. 【請求項3】 Xがフッ素原子であることを特徴とする
    請求項2記載の一般式(I)で表わされる光学活性化合
    物。
  4. 【請求項4】 nが0又は1であることを特徴とする請求
    項3記載の一般式(I)で表わされる光学活性化合物。
  5. 【請求項5】 R2が炭素原子数4〜12の1-メチルアルキ
    ル基又は炭素原子数5〜12の2-メチルアルキル基を表わ
    すことを特徴とする請求項4記載の一般式(I)で表わさ
    れる光学活性化合物。
  6. 【請求項6】 R1が炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル
    基を表わすことを特徴とする請求項5記載の一般式(I)
    で表わされる光学活性化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載の一般式(I)で表わ
    される光学活性化合物を含有する液晶組成物。
  8. 【請求項8】 キラルネマチック相を呈することを特徴
    とする請求項7記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載の液晶組成物を用いて
    構成される液晶素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015016093A1 (en) * 2013-07-30 2015-02-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic compound, liquid crystal composition, liquid crystal element, and liquid crystal display device

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