JP2000026000A

JP2000026000A - 枚葉紙印刷機用チェ―ン搬送装置、およびこれを備えた印刷機

Info

Publication number: JP2000026000A
Application number: JP11178414A
Authority: JP
Inventors: Thomas Schmidt; シュミットトーマス
Original assignee: Heidelberger Druckmaschinen AG
Current assignee: Heidelberger Druckmaschinen AG
Priority date: 1998-06-26
Filing date: 1999-06-24
Publication date: 2000-01-25
Also published as: US6213462B1; DE19924996A1

Abstract

(57)【要約】【課題】耐久期間の長いチェーン搬送装置を提供す
る。【解決手段】搬送チェーンによって支持されて、枚葉
紙の搬送用に形成され運転に合わせて回転するくわえづ
め装置を有する、枚葉紙印刷機用のチェーン搬送装置
は、特に弓形状のチェーン走行路区域24.1から出るチェ
ーン走行路の出口領域で、くわえづめ装置に作用する遠
心力による突発的な解除に基づく衝撃のような負荷にさ
らされる。これに対しては、弓形状のチェーン走行路区
域で、第１の端部28.1'に続くレール区域28.1であって
搬送チェーンによる負荷の下で復元力に抗して変位可能
なレール区域28.1が、反対に作用するようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、実質的に弓形形状
のチェーン走行路区域を少なくとも含んでいる閉じたチ
ェーン走行路に沿って運転に合わせて回転し、枚葉紙搬
送用のくわえづめ装置を支持している搬送チェーンと
を、この搬送チェーンを案内する案内レール装置を備え
た、枚葉紙印刷機用のチェーン搬送装置に関し、そして
また、このチェーン搬送装置を備えた印刷機に関する。

【０００２】

【従来の技術】冒頭で述べたような種類のチェーン搬送
装置が、例えばドイツ特許発明明細書第3939250号によ
り知られている。ここで提案されている、搬送案内部材
（Umlenkf#uhrungen）における受渡し点の間で一定の
ままとなっている、チェーン走行路の湾曲の向きについ
ての解決策には、根本的に、チェーン走行路内で方向転
換が行われる場合、この搬送チェーンは、外側の案内レ
ールにおける装置から内側案内レールにおける装置へ、
もしくはこの逆に、大きな騒音発生を伴いながら切替え
が行われる、という問題がある。この場合、この方向転
換中に、チェーン走行路が転回点を通過することは明確
に理解できる。しかし、チェーン走行路における他の最
も外側にある境界的な領域は、少なくとも実質的に弓形
状のチェーン走行路区域に続いて存在しており、通常高
い処理速度で運転可能な現在の印刷機の場合、このチェ
ーン走行路区域の内側では搬送チェーンによって支持さ
れるくわえづめ装置が比較的高い遠心力を受ける。この
遠心力は、くわえづめ装置のくわえづめを支持するくわ
えづめブリッジによって、弓形状のチェーン走行路区域
に関して半径方向に外側へ向けられた湾曲部分に対して
向かうことが可能であり、この後、くわえづめ装置を支
持するチェーンリンクが弓形状のチェーン走行路区域を
通過し、そして、弓形状のチェーン走行路区域の各々よ
りも曲率が小さいかもしくは実質的に直線状の形状を有
するチェーン走行路区域内へ入る際、このくわえづめブ
リッジは反対方向へ戻るように揺動する。これにより、
弓形形状のチェーン走行路区域へ続く内側の案内レール
は、くわえづめ装置に接続された、搬送チェーンの区域
の側から、強い衝突の衝撃を受ける。この衝突の衝撃
は、強い騒音発生につながるだけでなく、まず最初に内
側の案内レールの、衝突の衝撃を受けた箇所に、そして
次にこの案内レールの、より小さい作用を受ける区域内
にも、そして最後は搬送チェーンにも損傷を引き起こす
ような強度の摩耗作用がある。

【０００３】前述の遠心力の突然の減衰（Abbau）は、
先に、チェーン走行路を次のように形成することによっ
て、すなわち先ず最初に弓形状のチェーン走行路区域の
曲率半径より大きな曲率半径を備えるチェーン走行路区
域を弓形状のチェーン走行路区域に続いて備えることに
よって行われ、これにより段階状の遠心力減少が生じる
ようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】弓形状のチェーン走行
路区域が、搬送チェーンを巻付けられるスプロケットホ
イールによって実現される場合、この搬送チェーンは、
弓形状のチェーン走行路区域の出口領域で、スプロケッ
トホイールによっても、そしてまた、直接にこの出口領
域の傍らに配置され内側の案内レールに形成された案内
経路、すなわち、スプロケットホイールの回転方向にみ
て先ずスプロケットホイールの歯元円の内側を延びてい
るとともにこの後この搬送チェーンを次第にスプロケッ
トホイールから持ち上げて外すような案内経路によって
も、前述の段階状の遠心力減少がもたらされる。しか
し、この持ち上げて外す間、同じ種類のチェーン搬送装
置の場合に通常用いられるローラチェーンのチェーンロ
ーラは、この持ち上げて外すことを行う案内経路上をス
ライドする一方で、このスプロケットホイールの歯間ス
ペース内に強固に保持される。しかしこれはまた一方で
案内レールおよびチェーンローラの摩耗につながる。

【０００５】本発明の目的は、できるだけ長い耐久期間
を有する冒頭で述べたようなチェーン搬送装置を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的は、本発明によ
り、案内レール装置が、１つの搬送チェーンによる負荷
の下で復元力に抗して変位可能なレール区域であって、
実質的に弓形状のチェーン走行路区域の１つにおけるこ
の第１の端部に接続されているようなレール区域を備え
ていることによって達成される。

【０００７】これにより、前述の衝突の衝撃から生じる
衝撃力が低減される。他の構成では、このレール区域に
係合する衝突緩衝装置を特徴としている。この衝突の衝
撃によって増幅されたチェーン搬送装置の固有振動にお
ける、このようにして行われる緩衝により、従来のチェ
ーン搬送装置の場合よりも騒音発生が弱められる。

【０００８】好ましい構成では、第１の端部側を向いた
この第２の端部におけるレール区域と、第２の端部に続
くさらに他のレール区域との一体的な接続と、目標湾曲
位置としての一体的な接続の形成、を特徴としている。

【０００９】他の好ましい構成では、第１の端部側を向
いたこの第２の端部におけるレール区域と、第２の端部
に続くさらに他のレール区域とのリンク接続を行うよう
になっている。

【００１０】他の構成では、緩衝に関して調節可能な衝
突緩衝装置が備えられている。この衝突緩衝装置は、搬
送チェーンが回転する速度にこの緩衝を適合させること
ができるというさらに他の利点をもたらす。これにくわ
えて、速度が増大することにより緩衝が増強される。

【００１１】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。

【００１２】このチェーン搬送装置は、基本的に、枚葉
紙印刷機内における、枚葉紙が胴またはシリンダによら
ずに搬送されるようなあらゆる箇所に据え付け可能とな
っている。したがって、以下は、例として枚葉紙印刷機
のチェーンデリバリ1にこのチェーン搬送装置を用いる
ことのみに基づくものである（図１を参照のこと）。チ
ェーンデリバリ1は、印刷機の最後部の処理部に続いて
いる。このような処理部は、印刷ユニット、もしくはた
とえばニス引きユニットのような後処理ユニットであ
る。本例では、この最後部の処理部については、圧胴2.
1を有する、オフセット法で運転される印刷ユニット2と
なっている。この圧胴2.1は、回転方向矢印５によって
表わされる処理方向に、圧胴2.1と、この圧胴2.1と共働
するゴムフランケット胴2.2との間の印刷スリットを通
して各々の枚葉紙3を送り、そしてまた本例では、一回
転式搬送胴l2.3のくわえづめ列に続き、圧胴2.1に配置
され枚葉紙3の先行する端部におけるくわえづめ用周辺
部で枚葉紙3を捕捉するために備えられたくわえづめ列
を開くことにより、この枚葉紙3を受け渡す。この後、
枚葉紙3の相応する受け渡しは、この一回転式の搬送胴
2.3から、本例では枚葉紙3を最終的にチェーン搬送装置
4に受け渡すような半回転式の他の搬送胴2.4へと行われ
る。このチェーン搬送装置4は、チェーンデリバリ１の
各々の側壁の近傍で運転に合わせよってチェーン走行路
に沿って各々回転する、２つの無端式搬送チェーン6を
含んでいる。各々の搬送チェーン6は、回転軸が互いに
一直線に並んでいる、同期して駆動される２つの駆動ス
プロケットホイール７毎に巻付けられており、そしてま
た、この各々の搬送チェーン6は、本例では、処理方向
に関し駆動スプロケットホイール７に対して上流側に存
在するガイドスプロケットホイール8毎にわたって案内
され、これにより、搬送チェーン6の各々は、閉じたチ
ェーン走行路を走行する。この双方の搬送チェーン６の
間では、この搬送チェーン6によって支持された、くわ
えづめを有するくわえづめ装置9が延びており、この場
合、このくわえづめ装置９は、搬送胴2.4に配置された
くわえづめの間の間隙を通過して走行し、そしてこの
際、枚葉紙3の先行する端部における前述のくわえづめ
用周辺部を捕捉することにより、搬送胴2.4に配置され
たくわえづめが開く直前で各々の枚葉紙3を受け取り、
そしてこの枚葉紙3を枚葉紙案内装置10を超えて枚葉紙
制動装置11へ搬送し、そして、この場所で、枚葉紙3を
枚葉紙制動装置11へ受け渡すために開く。この枚葉紙制
動装置11は、この枚葉紙３を、処理速度よりも低減され
た排紙速度とし、そして、この枚葉紙３が到達した後に
この枚葉紙３をこの枚葉紙制動装置11側で開放する。こ
れにより、減速された各々の枚葉紙3が最終的に前縁ス
トッパ12に当接し、そして、この前縁ストッパ12で、お
よびこの前縁ストッパ12に対して置かれた後縁ストッパ
13で整列されながら、先行および／または後続する枚葉
紙3と共働して、パイル14が積み上げられた分だけ昇降
ユニットにより降下可能なパイル14を形成する。この昇
降ユニットについては、図１で、パイル14を支持するプ
ラットフォーム15のみが、およびこのプラットフォーム
15を支持する、一点鎖線で表わした昇降チェーン16のみ
が示されている。

【００１３】搬送チェーン6は、一方では駆動スプロケ
ットホイール７と他方ではガイドスプロケットホイール
8との間のその経路に沿って、チェーン案内レールによ
って案内され、これにより、このチェーン案内レールに
よってスプロケットホイール間チェーン部分のチェーン
走行路が決まる。本例では、枚葉紙3は、図１の下側の
スプロケットホイール間チェーン部分によって搬送され
る。このスプロケットホイール間チェーン部分を延びる
このチェーン走行路の区域には、このスプロケットホイ
ール間チェーン部分に向けられ、枚葉紙案内装置10上に
形成された枚葉紙案内面17が続いている。この枚葉紙案
内面17とそのつどこの枚葉紙案内面17上を通過する枚葉
紙3との間には、運転によって支持用エアクッションが
形成されていることが好ましい。これにくわえて、枚葉
紙案内装置10は、枚葉紙案内面17内へ開口した吹付け空
気用ノズルを備えており、この吹付け空気用ノズルにつ
いては、図１中でその全体について単に代表例として、
そしてまた接続管18の形で概略的に示されている。

【００１４】パイル14内における印刷された枚葉紙3が
相互に接着することを防ぐために、駆動スプロケットホ
イール7から枚葉紙制動装置11へいたる枚葉紙3の経路上
には、乾燥機19および吹付け装置20が備えられている。

【００１５】乾燥機による枚葉紙案内面17の過熱を防ぐ
ために、図１で、枚葉紙案内面17に取り付けられた冷却
剤容器23上の入口管21および出口管22により概略的に示
される冷却剤循環路が、枚葉紙案内装置10内へ組み込ま
れている。

【００１６】図１では、前述のチェーン案内レールの図
示を省略している。しかし、本例におけるこのチェーン
案内レールの形状は、スプロケットホイール間チェーン
部分の形状から理解することが可能である。

【００１７】本例では、弓形状のチェーン走行路区域2
4.1、24.2は、特に、搬送チェーン6が巻付けられた駆動
スプロケットホイール7およびガイドスプロケットホイ
ール8の区域から構成されている。

【００１８】図２で示した図１の詳細は、ここでは図示
しない搬送チェーン6の１つによって図１に相応して部
分的に巻付けられたガイドスプロケットホイール8であ
って、ここで仮定されたように、搬送チェーン6が時計
回り方向に方向付けられた回転方向に運転される場合
に、方向矢印25により示される回転方向に運転によって
回転するガイドスプロケットホイール8の１つを、一点
鎖線により各々示している。既に述べたように、搬送チ
ェーン6は、通常はローラチェーンとして形成されてい
る。このローラチェーンの代表例として、図２では相応
するチェーンローラ26が、このチェーンローラ26が、ガ
イドスプロケットホイール8の示された回転方向の場合
に、図１で概略を示された弓形状のチェーン走行路区域
24.1をほとんど完全に通過し、そして、すでに案内レー
ル装置30における内側の案内レール28と外側の案内レー
ル29との間の案内スリット27内へ入った位置で示されて
いる。弓形状のチェーン走行路区域24.1がガイドスプロ
ケットホイール8によって形成されているので、このチ
ェーン走行路区域24.1内では、出口領域および図２で詳
細には示されていない入口領域の形の移行領域を除い
て、少なくとも内側の案内レールを配置することは不要
である。これにより、本例でも、内側の案内レール28
は、入口領域と出口領域との間で中断されている。さら
に、本例では、外側の案内レール29もまたは、入口領域
と出口領域との間で中断されている。

【００１９】内側および外側の案内レール28、29では、
案内スリット27を規制する、チェーンローラ用の各々の
案内経路27.1、27.2が形成されている。区域、すなわち
この区域に沿ってこの内側の案内経路27.1がガイドスプ
ロケットホイール8または駆動スプロケットホイール7の
側部で延びているとともにここでは前述の移行領域を含
むような区域を無視すると、外側の案内経路27.2と同じ
く内側の案内経路27.1もまた、チェーンローラ26の長さ
に合わせた経路幅を有している。チェーン走行路におけ
る前述の移行領域の各々には、この場合とは異なる関係
が存在する。この関係については、チェーン走行路区域
24.1の出口領域の例において、特に図3(a)〜3(c) およ
び図６で理解できる。前述の出口領域では、内側の案内
レール28は、(ここでは、以下さらに詳細に説明するレ
ール区域28.1の一部に沿って)ガイドスプロケットホイ
ール8の歯車リム8.1の少なくとも厚さ分だけ狭められて
いるとともに、ここでは、これに応じて狭められた内側
の案内経路27.1の区域27.1aを備えており、この結果、
各々のチェーンローラ26は、図3(c)に概略を示すよう
に、内側の案内経路27.1の狭められた区域27.1aにわた
って、そしてまた、歯車リム8.1の厚さにわたって延び
ている。

【００２０】すでに述べたように、本例では、内側の案
内レール28および外側の案内レール29が、チェーン走行
路区域24.1の入口領域と出口領域の間で中断されてお
り、これにより、先ずもっぱらガイドスプロケットホイ
ール8によって案内される各々のチェーンローラ26が、
チェーン走行路区域24.1の出口領域で、ガイドスプロケ
ットホイール8により案内スリット27内へ導入される。
各々のチェーンローラ26が確実かつ衝突のない状態で案
内スリット27内へ入ることを保証するために、その他の
点では、チェーンローラ26の直径に合わせたこの案内ス
リット27は、その入口領域に沿って螺旋状に拡張されて
おり、そしてまた、搬送チェーン6の回転方向に関して
上流側に置かれた入口領域の端部から出発し、この入口
領域に沿って、チェーンローラ26の直径に合うサイズま
で次第に細くなっている。上流側に置かれた前述の入口
領域の端部は、各々のチェーンローラ26がさらにガイド
スプロケットホイール8によって弓形状のチェーン走行
路上で案内される間に、案内スリット27の拡張された入
口領域に既に入り込んでいるようにして、弓形状のチェ
ーン走行路区域24.1に取り付けられている。

【００２１】入口領域を含む案内スリット27は、一方で
は、外側の案内経路27.2によって規制されているととも
に、本例の場合、他方では、前述の出口領域を含む狭め
られた内側の案内経路27.1の区域27.1aによって、そし
てまた、この区域27.1aに続き完全な幅で形成された内
側の案内経路27.1の区域27.lbによって規制されてい
る。内側の案内経路27.1の狭められた区域27.1a、およ
びこれに続く、内側の案内経路27.1の完全な幅で形成さ
れた区域27.1bの第１の部分区域27.1cは、回転方向矢印
によって定められた搬送チェーンの回転方向にみて、内
側の案内経路27.1における、完全な幅で形成された区域
27.lbのさらに他の部分区域27.1dが接続されているよう
な区域27.1eを共に形成している。本例では、内側の案
内経路27.1の前述の区域27.1eを形成するような変位可
能なレール区域28.1が備えられている。

【００２２】これにより、全体としては、弓形状のチェ
ーン走行路区域24.1側を向いたレール区域28.1の第１の
端部28.1'に関して、方向矢印によって示されたガイド
スプロケットホイール8の回転方向にみてこの第１の端
部28.1'が前述の出口領域の始まりを形成することにな
り、すなわち、この第１の端部28.1'が、弓形状のチェ
ーン走行路区域24.1に接続されることになる。

【００２３】レール区域28.1に形成された内側の案内経
路27.1の区域27.1eは、先ず、ガイドスプロケットホイ
ール8の歯元円の内側における、前述の螺旋状に拡張さ
れた入口領域内で、狭められた区域27.1aの形で延びて
おり、そしてこの場合、搬送チェーン6の回転方向にみ
て定常的に歯元円に接近しており、そしてまた、その先
へ延びる形状については、ガイドスプロケットホイール
8の歯先円を越えて出て行くようになっており、さらま
た、続いて、完全な幅で形成され第１の端部28.1'側を
向いたレール区域28.1の第２の端部28.1"まで延びる区
域27.1cへ移行していくようになっている。

【００２４】この限りでは、レール区域28.1には、弓形
状のチェーン走行路区域24.1上に続く、内側の案内経路
27.1の区域27.1eが形成されている。

【００２５】レール区域28.1は、本例では、このレール
区域28.1の領域で、第１の端部28.1'に衝突緩衝装置31
によって支持されており、そしてまたさらに、このレー
ル区域28.1は、復元力に抗して１つの搬送チェーン6の
側から負荷がかかる状態下で変位可能であるように形成
されているとともに、この第２の端部28.1"に接続され
た内側の案内レール28のさらに他のレール区域28.2に接
続されている。これにくわえて、レール区域28.1は、こ
の衝突緩衝装置31によって支持することの他に、単に、
レール区域28.1の第２の端部28.1"で別の支持を行うよ
うにしている。この別の支持は、図２〜3(c)からわかる
第１の構成の場合、目標湾曲位置を形成する、レール区
域28.1の第２の端部28.1"と内側の案内レール28のさら
に他のレール区域28.2との一体的な接続によって実現さ
れる。レール区域28.1の第２の端部28.1"、そしてま
た、これに一体的に接続された第２のレール区域28.2の
端部は、この目標湾曲位置を形成するために、レール区
域28.1における、そしてまた、さらに他のレール区域2
8.2におけるその他の領域にくらべて小さな断面と一体
的に接続された箇所に形成されている。

【００２６】これにより、この構成の場合、このレール
区域28.1の変位は、特に目標湾曲位置で生じる、弾性
領域でのレール区域28.1の撓みによって行われ、この結
果、これにより、この変位に対して反対に作用する復元
力がレール区域28.1の側から生じることが可能となって
いる。この復元力は、付加的に備えられたばね装置(こ
こでは図示せず)によっても高めることができる。

【００２７】この限りで説明したレール区域28.1の構造
上の構成に対し、図２〜3(c)による第１の例では、案内
レール装置30が、図３(c)で最も明確に理解できるC形の
断面を有する成形レールによって形成されている。この
場合、内側の案内経路27.1および外側の案内経路27.2
は、この成形レールの、互いに向き合う支柱に形成され
ている。内側の案内経路27.1を形成する支柱は、前述の
入口領域に属する支柱の区域内で、特に図3(a)、3(b)か
らわかるように、C形の成形レールの背面から分離され
ている。これに対しこの成形レールから離れた断面領域
は、図3(b)では、破線によって示されている。このC形
の成形レールの背面から分離された前述の区域は、さら
に、この前述の支柱を分断するスリット32によって切り
離されている。このスリット32は、前述の分離された区
域から出発して、この場合は実質的に内側の案内経路2
7.1の区域27.1eの形状に続いて、搬送チェーン6の回転
方向にみてさらに他のレール区域28.2の開始領域まで延
びており、そしてまた、この場合、成形レールのC形の
断面から離れている、図3(b)で破線により示された前述
の断面領域と共働して、さらにこのレール区域28.1と他
のレール区域28.2とが一体的に接続されるまで、この案
内レール装置30から、レール区域28.1を切り離してい
る。このさらに他のレール区域28.2側を向いた、スリッ
ト32の端部区域では、このスリット32が、レール区域2
8.1の第２の端部28.1"に到達するまで、レール区域28.1
に形成された内側の案内経路27.1の区域27.1eに接近
し、この一方で、さらに他のレール区域28.2内まで達す
るスリット32の端部は、再び内側の案内経路27.1から離
れ、この結果、レール区域28.1の第２の端部28.1"で
は、レール区域28.1の小さくされた断面の形における目
標湾曲位置が生じる。衝突緩衝装置31を構成するため
に、例えば、Enidine社（Firma Enidine GmbH,Weil am
Rhein）の、行程が小さいADAシリーズの緩衝器を利用す
ることができる。

【００２８】この限りで説明した構造上の構成により、
１つの搬送チェーン６による負荷の下で生じるレール区
域28.1の最大の変位を、スリット32の内のりのサイズに
制限することが好ましい手法で可能になる。その理由
は、特に図２内でスリット32の下方にとどまっている、
案内レール装置30を形成する成形レール部分もまた、排
紙装置の側部壁に強固に、すなわち図２の例ではねじ接
合33により接続されているからである。

【００２９】図４は、他方では、次のようなチェーン搬
送装置4の他の構成の場合における、図２に相応する図
１についての詳細を示しており、この場合、実質的に弓
形状のチェーン走行路区域24.1の１つに続くとともに１
つの搬送チェーン6による負荷の下で変位可能なレール
区域128.1について、この支持の他に衝突緩衝装置によ
り別に支持することは、第１の端部128.1'側を向いたこ
の第２の端部128.1"で、レール区域128.1のリンク接続
部132によって、この第２の端部128.1"に続く他のレー
ル区域128.2が備えられている。ここでは、レール区域1
28.1の変位に反対に作用する復元力が、前述の構成の場
合とはちがって、レール区域128.1の弾性変形によって
生じるので、復元力の生成のために、レール区域128.1
に作用するばね装置34が備えられている。一方では図２
で示された、他方では図４で示されたチェーン搬送装置
4の構成に関する例は、その他の点については同じであ
る。案内スリット27は、特に、その入口領域およびこれ
に続く他の部分における、その形状およびその幾何学的
配置を有しており、そしてまた、弓形状のチェーン走行
路区域24.1に備えられた、レール区域128.1の第１の端
部128.1'は、衝突緩衝装置131によって支持されてい
る。

【００３０】図４による構成の場合、弓形状のチェーン
走行路区域24.1は、他方で、ガイドスプロケットホイー
ル8によって実現される。その結果として、内側の案内
経路127.1は、同様に、出口領域を含む、狭められた幅
を有する区域127.1aを備えている。この区域127.1aに
は、同じく、内側の案内経路127.1の、完全な幅で形成
された区域127.1bの第１の部分区域127.1cが接続されて
おり、さらに、この第１の部分区域127.1c上には、内側
の案内経路127.1の、完全な幅で形成された区域127.1b
のさらに他の部分区域127.1dが続いている。狭められた
区域127.1a、および、完全な幅で形成された第１の部分
区域127.1cは、共に、内側の案内経路127.1の区域127.1
eを形成しており、この内側の案内経路127.1には、搬送
チェーンの回転方向にみて、内側の案内経路127.1にお
ける、完全な幅で形成された区域127.1bのさらに他の部
分区域127.1dが接続されている。

【００３１】図４による例の場合、他方では、変位可能
なレール区域128.1は次のようになっている。すなわ
ち、このレール区域128.1が、内側の案内経路127.1にお
ける前述の区域127.1eを構成しており、この場合、この
区域127.1eは、弓形状のチェーン走行路区域24.1に組み
込まれた、レール区域128.1の第１の端部128.1'からこ
の第２の端部128.1"まで延びており、この第２の端部12
8.1"では、リンク接続部132により、第2の端部128.1"に
続きさらに他の部分区域127.1dを構成する、内側の案内
レール128のさらに他のレール区域128.2に、レール区域
128.1が支持されている。リンク接続部132は、特に搬送
チェーン6による負荷の下でリンク接続部132の幾何学的
な揺動軸に関してレール区域128.1が揺動可能であるよ
うに構成されている。

【００３２】この変位に対して復元力を作用させるばね
装置34は、本例では、ピストン-シリンダ-ユニットとし
て構成された衝突緩衝装置131の、一方ではシリンダに
支持され、他方ではピストンロッドヘッドに支持される
ようなコイルばねによって実現される。

【００３３】この限りで説明したレール区域128.1の構
造上の構成については、リンク接続部132によるこの支
持のために、他方では、以上説明した構成に相応する、
C形の断面を有する成形レールの形の案内レール装置130
を備えている。しかし、この場合、外側の案内経路27.2
を形成する成形レールの外側の支柱だけは、案内スリッ
ト27の前述の螺旋状に拡張された入口領域における入口
まで延びており、この一方で、外側の支柱に相対する内
側の支柱は、この接続と共に、成形レールのC形の断面
により、入口領域における入口から出発して、内側の案
内経路127.1の区域127.1eに相応する長さまで、成形レ
ールから離れ、そしてまた、レール区域128.1によって
置き代っている。

【００３４】レール区域128.1のリンク接続部132の領域
では、このレール区域128.1に、図5に示されているよう
なさねはぎ式接続（Nut und Feder-Verbindung）に似
たばねが形成されており、この場合、このばねは、この
溝およびばねを搬送チェーン6の回転方向に対して横方
向に貫通する継手ピンの揺動軸に関してレール区域128.
1の揺動運動が可能になるように、他のレール区域128.2
内の相応する溝内に係合している。レール区域128.1お
よび他のレール区域128.2の縁部は、リンク接続部132の
領域で、各々のチェーンローラ26ができるだけ衝突しな
い状態でリンク接続部132上を通過するするように、面
取りされるかもしくは丸くされている。

【００３５】図４により例示的に示した構成は、チェー
ンローラ26が外側の案内経路27.2に対して押し付けられ
るようなチェーン案内路の経路区域内に、リンク接続部
132を備えていることが好ましい。

【００３６】この限りで説明したこの２つの構成の場
合、衝突緩衝装置31、131 は、好適な例としてそれぞれ
ピストン-シリンダ-ユニットとして構成されている。
この場合、各々のシリンダ 31.1、131.1は、案内レー
ル装置30、130を支持する、チェーンデリバリ1の側部壁
35にリンク接続されているとともに、各々のピストンロ
ッドヘッド31.2、131.2は、レール区域28.1、128.1の第
１の端部28.1'、128.1'にリンク接続されている。

【００３７】レール区域128.1と他のレール区域128.2と
のリンク接続部132を有する構成の場合、衝突緩衝装置1
31を形成するために、例えば、Enidine社（Firma Enidi
neGmbH, Weil am Rhein）の、行程が小さいOEMシリーズ
の緩衝器を用いることができる。

【００３８】この構成の種類とは無関係に、衝突緩衝装
置31、131の形成に際しては、その減衰に関して調節可
能な緩衝器を用いることが好ましい。これには、例えば
Enidine社（Firma Enidine GmbH, Weil am Rhein）
の、行程が小さいADAシリーズの緩衝器が適している。
緩衝についての調節可能性は、搬送チェーン6の回転速
度が高速になった場合に緩衝を強化することに用いるこ
とが好ましい。ここに示した２つの構成による変位可
能なレール区域28.1、128.1の構造上の実現についての
さらに他の共通点は、レール区域28.1、128.1の側部で
案内を行うことである。これについての実施形態は、図
２による構成の場合に対し、図3(b)に関連するこの図か
らわかる。この側部での案内は、衝突緩衝装置31、131
が変位する近傍に、すなわち、レール区域28.1、128.1
の第１の端部28.1'、128.1'の領域で行われるようにな
っており、そして、本例では、以下のように実行され
る。案内レール装置30の形成のために使用される、C
形の断面を有する成形レールの背面と、ガイドスプロケ
ットホイール8側を向いたレール区域28.1の側部面との
間における間隙は、成形レールの背面に固定されたフラ
ンジボルト37によって支持されるスペーサ36 によって
間隔を保たれている。フランジボルト37は、レール区域
28.1の変位の方向に方向付けられレール区域28.1内に備
えられた長孔38を貫通している。ガイドスプロケットホ
イール8側を向いたレール区域28.1の側では、フランジ
ボルト37のフランジ部を受け入れるような、そしてま
た、レール区域28.1の変位が前述のフランジ部によって
妨げられることなく可能であるようなサイズを有してい
る側幅部39が、このレール区域28.1内に嵌め込まれてい
る。これにより、レール区域28.1の側部での案内は、こ
のレール区域28.1側を向いた、スペーサ36の軸直角平
面によって、そしてまた、長孔38の幅を越えて延びる、
フランジボルト37のフランジ部によって行われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】枚葉紙印刷機の、チェーン搬送装置を含む部分
を示す概略図である。

【図２】図１で示されたチェーン搬送装置の第１の構成
についてその詳細を示す側面図である。

【図３】図２のIIIa線に沿う概略断面図（図３(a)）
と、図２のIIIb線に沿う概略断面図（図３(b)）図２のI
IIc線に沿う概略断面図（図３(c)）である。

【図４】図１で示されたチェーン搬送装置の第２の構成
について詳細を示す側面図である。

【図５】図４のIVa線に沿う概略断面図である。

【図６】図４のIVb線に沿う概略断面図である。

【符号の説明】

1 チェーンデリバリ 2 印刷ユニット 2.1 圧胴 2.2 ゴムフランケット胴 2.3 一回転式の搬送胴 2.4 半回転式の搬送胴 3 枚葉紙 4 チェーン搬送装置 5 回転方向矢印 6 搬送チェーン 7 駆動スプロケットホイール 8 ガイドスプロケットホイール 8.1 ガイドスプロケットホイール8の歯車リム 9 くわえづめ装置 10 枚葉紙案内装置 11 枚葉紙制動装置 12 前縁ストッパ 13 後縁ストッパ 14 パイル 15 プラットフォーム 16 昇降チェーン 17 枚葉紙案内面 18 接続管 19 乾燥機 20 吹付け装置 21 入口管 22 出口管 23 冷却剤容器 24.1;24.2 弓形状のチェーン走行路区域 25 方向矢印 26 チェーンローラ 27 案内スリット 27.1 内側の案内経路 27.1a 内側の案内経路27.1の狭められた区域 27.1b 内側の案内経路27.1の、完全な幅で形成され
た区域 27.1c 内側の案内経路27.1の、完全な幅で形成され
た区域27.lbの第１の部分区域 27.1d 内側の案内経路27.1の完全な幅で形成された
区域27.lbの、第１の部分区域27.1に続くさらに他の部
分区域 27.1e レール区域28.1に形成された、内側の案内経
路27.1の区域 27.2 外側の案内経路 28 内側の案内レール 28.1 内側の案内レール28のレール区域 28.1' レール区域28.1の第１の端部 28.1" レール区域28.1の第2の端部 28.2 内側の案内レール28のさらに他のレール区域 29 外側の案内レール 30 案内レール装置 31 衝突緩衝装置 31.1 衝突緩衝装置31のシリンダ 31.2 衝突緩衝装置31のピストンロッドヘッド 32 スリット 33 ねじ接合 34 ばね装置 35 側部壁 36 スペーサ 37 フランジボルト 38 長孔 39 側幅部 127.1 内側の案内経路 127.1a 内側の案内経路127.1の狭められた区域 127.1b 内側の案内経路127.1の完全な幅で形成された
区域 127.1c 内側の案内経路127.1の完全な幅で形成された
区域127.1bの、第１の部分区域 127.1d 内側の案内経路127.1の完全な幅で形成された
区域127.1bの、第１の部分区域127.1cに続くさらに他の
部分区域 128 内側の案内レール 128.1 内側の案内レール128のレール区域 128.1' レール区域128.1の第１の端部 128.1" レール区域128.1の第２の端部 128.2 内側の案内レール128のさらに他のレール区域 130 案内レール装置 131 衝突緩衝装置 131.1 衝突緩衝装置131のシリンダ 131.2 衝突緩衝装置131のピストンロッドヘッド 132 リンク接続部

フロントページの続き (71)出願人 390009232 Ｋｕｒｆｕｅｒｓｔｅｎ−Ａｎｌａｇｅ 52−60，Ｈｅｉｄｅｌｂｅｒｇ，ＦｅｄｅｒａｌＲｅｐｕｂｌｉｃｏｆＧｅｒｍａｎｙ (72)発明者トーマスシュミットドイツ連邦共和国 69214 エッペルハイムブュウゲルマイステル−イエゲル−シュトラーセ１／３

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】実質的に弓形状のチェーン走行路区域(24.
1;24.2)を少なくとも含む閉じたチェーン走行路に沿っ
て回転し、枚葉紙(3)搬送用のくわえづめ装置(９)を支
持する搬送チェーン（６）と、該搬送チェーン(6)を案
内する案内レール装置(30)を有する枚葉紙(3)印刷機用
チェーン搬送装置において、前記案内レール装置(30)が、前記の実質的に弓形状のチ
ェーン走行路区域(24.1)におけるその第１の端部(28.
1';128.1')に続き前記搬送チェーン(6)による負荷の下
で復元力に抗して変位可能なレール区域(28.1;128,l)を
備えていることを特徴とする枚葉紙印刷機用チェーン搬
送装置。
【請求項２】前記第１の端部(28.1')側を向いたその第
２の端部(28.1")における前記レール区域(28.1)と、前
記第２の端部(28.1")に続く他のレール区域(28.2)とを
一体的に接続することと、-目標湾曲位置として前記一
体的な接続を構成することを特徴とする請求項１記載の
チェーン搬送装置。
【請求項３】前記第１の端部(128.1')側を向いたこの第
２の端部(128.1")における前記レール区域(128.1)と、
第２の端部(128.1")に続く他のレール区域(128.2)との
リンク接続部(132)を有する請求項１記載のチェーン搬
送装置。
【請求項４】前記レール区域(28.1;128.1)に係合する衝
突緩衝装置(31;131)を有する請求項１記載のチェーン搬
送装置。
【請求項５】前記衝突緩衝装置(31;131)がその緩衝に関
して調節可能である請求項４記載のチェーン搬送装置。
【請求項６】請求項１〜５の少なくとも１項に記載のチ
ェーン搬送装置の構成を有する、枚葉紙搬送用のチェー
ン搬送装置を備えた枚葉紙印刷機。