JPH0775884B2 - 枚葉紙を多色印刷機の印刷ユニット間で見当正しく引渡しかつ搬送するための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、請求項１の上位概念に
記載の、枚葉紙を多色印刷機の印刷ユニット間で見当正
しく引渡しかつ搬送するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】枚葉紙を、多色印刷機の内方でくわえ爪
台車及びエンドレスチェンを用いて搬送しかつ引渡すと
いうことは、ドイツ国特許第３６３６５７８号明細書に
よって公知である。その際くわえ爪台車は、チェンホイ
ールによる変向中遠心力に基づく押圧速度に依存した曲
げを受ける。ドイツ特許公告公報第１２２４７５３号明
細書に基づくくわえ爪台車のロック装置は、くわえ爪台
車上のこの遠心力作用を、引渡し期間の間くわえ爪台を
チェンホイール軸に不動に結合している多数のフックに
よって阻止している。しかし該フックには、開閉運動を
達成するために更にコストのかかる制御機構が必要であ
る。

【０００３】チェンホイールによるくわえ爪台車の変向
中くわえ爪台車の曲げ作用を簡単な形式で阻止できるよ
うにするため、ドイツ国特許第２１５７９９３号明細書
によれば、くわえ爪支持部の高さが、くわえ爪台車の幅
の上方からみて夫々外方から中心部に向かって常に曲げ
線に対応して減少することのできる装置が公知であり、
その際異なった機械速度による異なった曲げは、くわえ
爪台の高さの相違が最大遠心力の場合の曲げ線に対応し
て設けられているということが保証されている限り、不
都合に作用するようなことはない。くわえ爪台はこの遠
心力の場合にだけ整合して位置しているため、枚葉紙は
別の回転数の場合、引渡し位置において多少とも強く歪
められるようになり、その結果、対応して修正しなけれ
ばならないような見当合わせの問題が発生するおそれが
ある。

【０００４】多くの出版物から、歪んだ枚葉紙を見当合
わせ乃至は補正するため調節可能な曲げ装置を有してい
る装置が既に公知である。

【０００５】曲げ装置は、先ず、ドイツ国特許第３１１
２９６４号明細書に基づく、例えば供給ドラム乃至ター
ニングドラムのような一般的な枚葉紙引渡しドラムに該
当しており、更にその回転運動に対し相対的に旋回可能
なくわえ爪台を備えている枚葉紙引渡しドラムの場合に
は、中央のくわえ爪台軸受の位置が、制御軸上で外方カ
ムを備えた調節可能な制御カム機構の瞬間的な回転位置
によって決定され、また予張力を負荷された圧着ローラ
の外方カムに対して決定されている。

【０００６】更に曲げ装置は、ドイツ国実用新案第８８
１６６４１号明細書に基づく振動くわえ爪に該当してお
り、その際曲げ装置は、サイドコラムに対して不動の、
調節可能なストッパから成り、該ストッパに対しくわえ
爪台は、くわえ爪支持体の終端部がその零点位置に到達
する前にほぼ中心部に当接しており、その内方でくわえ
爪は枚葉紙を受け取っている。

【０００７】更に曲げ装置は、ドイツ国特許出願公開公
報第３８２３８４６号明細書に基づく枚葉紙案内シリン
ダに該当しており、該枚葉紙案内シリンダは、シリンダ
支承部の領域に非回転の横桁を有し、かつ軸方向でみて
シリンダ本体の中央領域内には調節可能な支持軸受が設
けられており、該支持軸受は横桁に対し偏心的に支承さ
れている。その際横桁はフレームに回転可能かつ固定可
能であるため、調節可能な中央支持軸受によって目標と
するシリンダ自体の曲げを達成することができる。

【０００８】つまりこれらの公知の曲げ装置は、ドラム
引渡し装置及び振動くわえ爪（前くわえ爪）に該当して
いて、チェン引渡し装置には該当していない。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、請求
項１の上位概念に基づく装置を改良して、チェン引渡し
装置の場合に、正確に見当合わせされた印刷像を保証す
ることができるような、枚葉紙の引渡しを実現すること
にある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を、
請求項１に記載の特徴によって解決することができた。
本発明の別の構成が請求項２以下に述べられている。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、レール上を走行してい
るくわえ爪台車に曲げ装置によってバイアスが負荷され
ており、そのため型幅に亘って凹面状に構成されている
くわえ爪台が、チェンホイールの変向領域内で直線を達
成することができる。この大きな曲げ力によって遠心力
効果が抑えられる。本発明に基づいて設けられた曲げ装
置（力の増加及び力の減少）の構成にあっては、くわえ
爪台車内の曲げ振動の発生も阻止される。

【００１２】

【実施例】次に本発明を、実施例の図面に基づいて詳細
に説明する。

【００１３】図１には機械の概観図が図示されており、
その内方の印刷ユニット１及び２の間には印刷された枚
葉紙のためのチェン引渡し装置が使用されている。くわ
え爪台車３は、レール１２上を案内されかつエンドレス
状に駆動するチェン４によって連行されている。くわえ
爪台車３は滑子案内７及び駆動ローラ８を介しチェン４
によって連行される（図３）。枚葉紙の搬送は、印刷ユ
ニット１内で印刷された後チェンホイール（受取りドラ
ム５、引渡しドラム６）を介して印刷ユニット２の方に
行なわれる。

【００１４】図２には、引渡しドラム６の領域内で曲げ
装置１６−２１と接触する直前のくわえ爪台車３が図示
されている。キャッチフォーク１１は、くわえ爪台車３
の半径方向及び方位角配向の両側で、引渡しドラム６に
剛性的に結合されて該ドラム６と共に回転している。こ
の種のキャッチフォーク１１は、くわえ爪台車３の極め
て有利な配向を公知の形式で実現している。

【００１５】図５によればくわえ爪台１４がくわえ爪台
車３の幅に亘って凹面状に形成されており、遠心力が最
大の場合でもくわえ爪台１４は、チェンホイールの周辺
におけるくわえ爪台車３の変向中夫々外方から中心部に
向かって尚常に減少している、つまりなお高さの相違が
残存している。

【００１６】図２及び図４から図６までによれば曲げ装
置１６−２１が設けられており、該曲げ装置１６−２１
は、受取り及び引渡しドラム５，６の中央部に支承され
て円形セグメントを備えた外方カム１６から成ってお
り、レール１２上に案内されているくわえ爪台車３の変
向中該カムに対し引渡し領域内のチェンホイールの周辺
で、くわえ爪台車３に装着された中央の圧着ローラ１７
が走行しており、該圧着ローラ１７は、くわえ爪台車３
をその中央部で撓ませ、その際バイアスを負荷せしめて
いる。半径方向かつ方位角で調整可能なキャッチフォー
ク１１は、バイアスの負荷されたくわえ爪台車３を配設
されたカムローラ１０上で捉え、かつカムローラ１０を
外方に押圧している。その結果バイアスの負荷されたく
わえ爪台車３の走行ローラ９は、付加的な押圧力でレー
ル１２に押圧され、かつレール１２に接して回転せしめ
られる（図４参照）。

【００１７】曲げ装置１６−２１の外方カム１６は沈下
した当接領域から成り、該領域に本来の支持領域が円形
状に接続している。

【００１８】図２から、その円形セグメントを備えた外
方カム１６がフランジ２０に固定されていることが判
り、該フランジ２０は、転がり軸受１９を介してチェン
ホイール軸１８に支承されて１つのアームを有してお
り、該アームはドラム軸線に平行に延びているロッド２
１に結合されている。つまりロッド２１は外方カム１６
に固定されており、一方では少なくとも１つの端部がサ
イドコラム１３に固定されているが、これは図面には図
示されていない。

【００１９】その際外方カム１６は周方向に曲線部を有
していて、弱い曲げ力の増力及び減力特性を発生せしめ
ている。その際枚葉紙引渡し領域内で最大の力が負荷せ
しめられる。このために必要な曲げ力は、計算上で確認
可能又は測定技術的に検知可能である。その際チェンホ
イール軸１８の曲げも同時に考慮される。くわえ爪台１
４は強く凹面状に形成されているため、遠心力が最大の
場合でもくわえ爪台車３は完全には直線状にならない
で、最終的にはこれは、曲げ装置１６−２１によって達
成される。受取りドラム５及び引渡しドラム６の中心部
でくわえ爪台車３に作用している力は、遠心力に依存す
る放圧作用のため速度の増加に伴ってより小さくなり、
従ってくわえ爪台車３のローラ１０，１７の支承部にお
ける圧力も小さくなる。調節されたキャッチフォーク１
１は、枚葉紙引渡し位置で係合しているカムローラ１０
によってバイアスが負荷されている。つまり振動が鎮静
化されて走行しているくわえ爪台車３が、直線状になっ
たくわえ爪台１４の場合に半径方向及び接線方向に配向
せしめられており、それによって枚葉紙は、見当合わせ
正しく配向されて引渡されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】搬送さるべき枚葉紙のための、２つの印刷ユニ
ットと１つのチェン引渡し装置とを備えた機械の概観図
である。

【図２】チェン引渡し装置の引渡しドラム上で、曲げ装
置に接触する直前のくわえ爪台車の図である。

【図３】くわえ爪台車のためのチェンのリンク結合部と
調節可能なキャッチフォーク装置との図である。

【図４】引渡しドラムの引渡し領域におけるレール上
の、くわえ爪台車の図である。

【図５】曲げられていないくわえ爪台車の概略図であ
る。

【図６】曲げられたくわえ爪台車の概略図である。

【符号の説明】

１，２ 印刷ユニット、 ３ くわえ爪台車、 ４ チ
ェン、 ５ 受取りドラム、 ６ 引渡しドラム、 ７
滑子案内、 ８ 駆動ローラ、 ９ 走行ローラ、
１０ カムローラ、 １１ キャッチフォーク、 １２
レール、 １３ サイドコラム、 １４ くわえ爪
台、 １５ くわえ爪、 １６ 外方カム、 １７ 圧
着ローラ、 １８ チェンホイール軸、 １９ 転がり
軸受、 ２０ フランジ、 ２１ ロッド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルムート シルト ドイツ連邦共和国 フランクフルト マイ ン ブリュッケンシュトラーセ 75 (56)参考文献 特開 昭61−47265（ＪＰ，Ａ)

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枚葉紙を多色印刷機の印刷ユニット間で
   搬送しかつ見当正しく引き渡すための装置であって、エ
   ンドレスに駆動されるチェンに掛止されかつ走行ローラ
   を介しレール上を案内されているくわえ爪台車から成っ
   ており、該くわえ爪台車はくわえ爪台ひいては協働して
   いるくわえ爪を有し、その際チェンは、枚葉紙引渡しの
   領域内でチェンドラムの周りを案内されており、またく
   わえ爪台は、くわえ爪台車の幅に亘って延びかつ高さ方
   向で凹面状に形成されている形式のものにおいて、 チェン歯車（５，６）の離脱領域内に、くわえ爪台車
   （３）の内方領域のその中心部に作用する曲げ装置（１
   ６−２１）が設けられており、該曲げ装置（１６−２
   １）によってくわえ爪台車（３）はレール（１２）に対
   し押圧可能であり、そのためにくわえ爪台（１４）は、
   枚葉紙引渡し位置で撓んで直線状になることを特徴とす
   る、枚葉紙を多色印刷機の印刷ユニット間で見当正しく
   引渡しかつ搬送するための装置。
2. 【請求項２】 撓み装置（１６−２１）がチェンホイー
   ル軸（１８）上に支承された外方カム（１６）から成
   り、該外方カム（１６）上を、くわえ爪台車（３）に装
   着された圧着ローラ（１７）が曲げ力の発生のために走
   行しており、また外方カム（１６）は、機械方向に対し
   横方向に延びかつサイドコラム（１３）に固定されたロ
   ッド（２１）を介してロックされていることを特徴とす
   る、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 外方カム（１６）が、スロープ領域を有
   し、該スロープ領域は、圧着ローラ（１７）が枚葉紙引
   渡し位置の前方で乗り上げることができるように構成さ
   れていることを特徴とする、請求項１又は２記載の装
   置。