JP2000022283A - 半導体素子、半導体素子の製造方法及び半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体素子、半導体素子の製造方法及び半導体基板の製造方法

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JP2000022283A
JP2000022283A JP19005998A JP19005998A JP2000022283A JP 2000022283 A JP2000022283 A JP 2000022283A JP 19005998 A JP19005998 A JP 19005998A JP 19005998 A JP19005998 A JP 19005998A JP 2000022283 A JP2000022283 A JP 2000022283A
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compound semiconductor
iii
semiconductor
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Ayumi Tsujimura
歩 辻村
Yoshiteru Hasegawa
義晃 長谷川
Akihiko Ishibashi
明彦 石橋
Isao Kidoguchi
勲 木戸口
Yuzaburo Ban
雄三郎 伴
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Nを含むIII−V族半導体素子の熱応力に
起因する反りを抑制し、素子層における結晶欠陥やクラ
ックの発生を防止できる半導体素子を提供することを目
的とする。 【解決手段】 Al23基板11の一方の主面上に、G
aNバッファ層12、n型GaNコンタクト層13、n
型AlGaNクラッド層14、GaN光ガイド層15、
GaInN量子井戸活性層16、p型AlGaNクラッ
ド層17、n型GaN電流ブロック層18、p型GaN
コンタクト層19等のIII−V族化合物半導体層を形成
する一方で、基板11の他方の主面上にZnO層112
を形成する。上記のIII−V族化合物半導体層及びZn
O層112はともに基板よりも熱膨張係数が小さいた
め、半導体層形成後の冷却時に反りが発生するのを防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子、半導体
基板および素子の製造方法に関するもので、特に紫外領
域から青色領域の光を放出する発光素子や電子素子等に
用いられるNを含むIII−V族半導体素子、半導体基
板および素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの記録密度向上あるいはレー
ザプリンタの解像度向上あるいは光計測機器、医療機
器、ディスプレイ装置、照明装置等への応用を図るた
め、紫外領域から青色領域での発光が可能な半導体発光
素子、特に半導体レーザの研究開発が盛んに行われてい
る。このような短波長領域での発光が可能な材料とし
て、AlGaInN系等のNを含むIII−V族化合物
半導体を挙げることができる。例えばApplied
Physics Letters第72巻 (199
8)211〜213頁には、Al23基板を用い、Si
2マスク上にラテラル成長させたGaN層の上に変調
ドープAlGaN/GaN歪超格子クラッド層およびI
nGaN多重量子井戸活性層を有する半導体レーザ素子
を作製したことが記載されている。この素子は波長39
7nm付近において室温連続発振し、出力2mWで11
50時間以上の動作寿命があると記されている。
【0003】高品質かつ高信頼性が要求される半導体素
子の基板としては、格子定数および熱膨張係数が素子層
とほぼ一致することが好ましいため、素子層と同じ材料
を用いるのが理想的であるが、実際には、基板として必
要な大面積のAlGaInN系半導体単結晶を得ること
は、Nの平衡蒸気圧が非常に高く極めて困難である。そ
こで、結晶成長時の安定性の観点から、一般にAl23
やSiC等が基板として用いられている。
【0004】また素子層の形成には、一般に有機金属気
相エピタキシー法(以下、MOVPE法と略す)や分子
線エピタキシー法(以下、MBE法と略す)が用いら
れ、半導体結晶がエピタキシャル成長されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような素子層とは異なる材料系の基板を用いた場合、8
00〜1100℃程度の高温でのエピタキシャル成長終
了後、室温まで冷却する過程において、基板とAlGa
InN系半導体との熱膨張係数差に比例する熱応力が発
生する。これに起因して、基板と半導体素子層は反り、
結晶欠陥やクラックの発生を引き起こしてしまう。
【0006】従って、AlGaInN系半導体レーザの
素子特性や信頼性を実用レベルまで向上させるには、素
子層における結晶欠陥やクラックの発生を防ぐことが不
可欠である。そこで本発明は、基板の反りを抑制して結
晶欠陥やクラックの発生を防いだ半導体素子(半導体発
光素子)を提供することを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の半導体素子は、基板と、前記基板の一方の
主面上に形成された1層以上の少なくともNを含むIII
−V族化合物半導体層と、前記基板の他方の主面上に形
成された1層以上の裏面層とを有する半導体素子であっ
て、前記III−V族化合物半導体層及び前記裏面層の熱
膨張係数が、前記基板の熱膨張係数より小さいことを特
徴とする構成、または、基板と、前記基板の一方の主面
上に形成された1層以上の少なくともNを含むIII−V
族化合物半導体層と、前記基板の他方の主面上に形成さ
れた1層以上の裏面層とを有する半導体素子であって、
前記III−V族化合物半導体層及び前記裏面層の熱膨張
係数が、前記基板の熱膨張係数より大きいことを特徴と
する構成となっている。
【0008】この構成によれば、半導体素子層を形成し
た後の冷却時に発生する反りの発生を防止することがで
きる。
【0009】また、基板と、前記基板の一方の主面上に
形成された1層以上の少なくともNを含むIII−V族化
合物半導体層を有する半導体素子であって、前記基板の
他方の主面側において、前記基板の厚さが他の部分に比
べて薄い部分を有するか、または、基板と、前記基板の
一方の主面上に形成された1層以上の少なくともNを含
むIII−V族化合物半導体層を有する半導体素子であっ
て、前記基板の他方の主面側に加工損傷層を有する構成
によっても上記と同様に反りの発生を防止することがで
きる。
【0010】また本発明の半導体基板の製造方法は、基
板の一方の主面上に熱膨張係数が前記基板の熱膨張係数
よりも小さい材料からなる裏面層を少なくとも1層以上
形成する工程と、前記基板の他方の主面上に1層以上の
少なくともNを含み、かつ前記基板より熱膨張係数が小
さいIII−V族化合物半導体層を形成する工程と、基板
裏面層及び前記基板を除去して前記III−V族化合物半
導体層からなる半導体基板を得る工程とを有するか、ま
たは、基板の一方の主面上に熱膨張係数が前記基板の熱
膨張係数よりも大きい材料からなる裏面層を少なくとも
1層以上形成する工程と、前記基板の他方の主面上に1
層以上の少なくともNを含み、かつ前記基板より熱膨張
係数が大きいIII−V族化合物半導体層を形成する工程
と、基板裏面層及び前記基板を除去して前記III−V族
化合物半導体層からなる半導体基板を得る工程とを有す
る構成となっている。
【0011】この構成によれば、基板となるIII−V族
化合物半導体層に、反りに基づく欠陥が入るのを防止す
ることができる。また、上記のようにして形成した半導
体基板に対して、III−V族化合物半導体層を形成する
と、品質のよい半導体素子を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態における
半導体素子、半導体素子の製造方法及び半導体基板の製
造方法について図面を参照しながら詳細に説明する。な
お、以下に示す例では、半導体素子として、半導体発光
素子の1つである半導体レーザを例に挙げて説明を行う
が、本発明は半導体発光素子に限らず、Nを含有しIII
−V族化合物半導体層を有する様々な半導体素子に適用
することができる。
【0013】(実施の形態1)図1に本発明の実施の形
態1における半導体レーザ素子の構造を示す断面図を示
す。図1において、11はAl23基板(厚さ150μ
m)、12はGaNバッファ層(膜厚40nm)、13
はn型GaNコンタクト層(膜厚3μm、キャリア密度
1×1018cm-3)、14はn型AlGaNクラッド層
(膜厚500nm、キャリア密度5×1017cm-3)、
15はGaN光ガイド層(膜厚100nm)、16はG
aInN量子井戸活性層、17はp型AlGaNクラッ
ド層(膜厚500nm、キャリア密度3×1017
-3)、18はn型GaN電流ブロック層(膜厚400
nm、キャリア密度5×1017cm-3)、19はp型G
aNコンタクト層(膜厚400nm、キャリア密度8×
1017cm-3)、110はn型電極、111はp型電極
である。そして基板の裏面にはZnO層112(膜厚2
μm)が形成されている。
【0014】基板の導電型については、n型、p型ある
いは絶縁性であってもよい。また、GaNバッファ層1
2は、格子定数がAlGaInN系半導体結晶と大きく
異なるAl23基板上にAlGaInN系半導体結晶を
2次元成長させるために設けられるものであり、GaN
以外にAlNあるいはAlGaNを用いることもでき
る。
【0015】n型GaNコンタクト層13の膜厚は、基
板が絶縁性でp、n電極間でラテラル方向に電流を流さ
ねばならないため、1μm程度以上、好ましくは3μm
程度必要である。
【0016】AlGaNクラッド層14、17のAl混
晶比は、例えば8%である。なお、Al混晶において
は、Al混晶比の増加、膜厚および不純物密度の増加に
伴ってクラックが発生しやすくなるので、適当なAl混
晶比、膜厚および不純物密度を選ぶ必要がある。
【0017】GaInN量子井戸活性層16の構造は、
例えば膜厚5nm、In混晶比3%の障壁層4層と膜厚
2.5nm、In混晶比13%の井戸層3層とが交互に
積層されており、一番上の障壁層の上には膜厚5nm、
Al混晶比15%のAlGaN層が備わる。このAlG
aN層はGaInN層の分解を防ぐためである。
【0018】上記の図1に示したAlGaInN系半導
体素子層の製造にあたっては、MOVPE法あるいはM
BE法等の気相成長法を用いることができる。MOVP
E法では速い成長速度で高品質な結晶を得ることがで
き、MBE法では高真空中で原子層レベルでのその場観
察により高精度な成長制御を行うことができる。
【0019】MOVPE法では、Ga源としてはトリメ
チルガリウム(以下、TMGと略す)、トリエチルガリ
ウム(以下、TEGと略す)、Al源としてはトリメチ
ルアルミニウム(以下、TMAと略す)、トリエチルア
ルミニウム(以下、TEAと略す)、In源としてはト
リメチルインジウム(以下、TMIと略す)、トリエチ
ルインジウム(以下、TEIと略す)等のトリアルキル
金属化合物が用いられ、N源としてはアンモニア、ジメ
チルヒドラジン等のヒドラジン誘導体が用いられる。ま
たn型不純物のSi源としてはシラン等、p型不純物の
Mgとしてはビスシクロペンタジエニルマグネシウム
(以下、Cp2Mgと略す)等が用いられる。これらの
原料ガスが水素、窒素あるいはアルゴン等をキャリアガ
スとして供給される。
【0020】一方MBE法では、III族源、不純物源と
してはそれぞれ金属Ga、Al、In、SiおよびMg
が用いられ、N源としては窒素、アンモニア等のガスが
高周波プラズマ等で励起されて用いられる。一般にMB
E法ではMOVPE法に比べて成長温度を低くすること
ができ、非平衡状態での成長を行えるが、AlGaIn
N系半導体結晶の場合は、ホール移動度等の結晶品質の
観点から、MBE法においてもできるだけ高温で成長を
行うことが好ましい。
【0021】上記のように構成された半導体レーザにつ
いて考察する。基板であるAl23の熱膨張係数は8.
0×10-6/K、III−V族化合物半導体層であるAl
GaInN系半導体の熱膨張係数は4.0〜5.5×1
-6/Kであるため(III−V族化合物半導体層の熱膨
張係数が基板の熱膨張係数よりも小さい)、通常、高温
でのIII−V族化合物半導体層のエピタキシャル成長終
了後、室温まで冷却する過程において、III−V族化合
物半導体層には圧縮応力が働き、III−V族化合物半導
体層表面側が上に凸になるように反ってしまう。しかし
ながら、図1に示す構成では、III−V族化合物半導体
層が形成されていない側の基板裏面に、基板のAl23
より熱膨張係数の小さい物質、例えばZnO(熱膨張係
数2.9×10-6/K )で裏面層112を形成し、膜
厚、構造、成膜温度を制御することにより、熱応力を低
減し、半導体素子の反りを抑制することができる。その
結果、半導体素子層における結晶欠陥やクラックの発生
を防ぐことができ、素子特性や信頼性が向上する。な
お、Al23基板の裏面層に用いることのできる最適の
物質は、ZnO以外にSi34、SiO2、GaN等が
挙げられる。
【0022】次に以下では、図1に示した半導体レーザ
素子を製造方法について説明する。基板11には、(0
001)面を主面とし、両面を鏡面研磨した単結晶Al
23を用い、まず基板裏面にZnO層112を形成す
る。ZnO膜の製造方法には、大別して化学輸送法、M
OVPE法あるいはMBE法等によるエピタキシャル成
長と、スパッタリング法による多結晶膜成長とがある。
例えばMOVPE法では、ジエチル亜鉛とNO2を原料
としてエキシマレーザ(波長248nm)を照射して5
00℃でエピタキシャル膜が得られる。ここでは、レー
ザアブレーション法を用いる。
【0023】次に脱脂、洗浄したAl23基板11を高
真空成長室に入れ、酸素分圧3×10-6Torrの雰囲
気中750℃で10分間加熱し、基板裏面のクリーニン
グを行う。続いて基板温度を600℃にしてZnO焼結
ターゲットにエキシマレーザを照射し、原料を蒸発させ
て基板へ2μm堆積させる。その後、成長室の雰囲気を
酸素1気圧とし、500℃でアニールしてZnO層11
2を形成する。
【0024】次にMOVPE法を用いてAl23基板1
1の表面側に半導体レーザ素子層を成長させる工程に移
る。
【0025】反応室内のサセプタ上に載置し、300T
orrの水素雰囲気中1120℃で10分間加熱し、基
板表面のクリーニングを行う。続いて基板温度を500
℃まで下げ、キャリアガスに水素、原料ガスにTMGと
アンモニアとを用い、V族/III族供給モル比(以下、
V/III比と略す)を5000として、基板11上にG
aNバッファ層12を40nm堆積させる。次に、TM
Gのみ供給を止めて1000℃まで昇温する。1000
℃に到達後、再びTMGを供給し、V/III比を250
0として、段階的に昇温しながら最終的に1060℃で
シランを加えてn型GaNコンタクト層13を成長さ
せ、膜厚を3μmとする。続いてTMAを加えてn型A
lGaNクラッド層14を500nm成長させる。TM
Gに対するTMAの気相比は10%である。さらに、T
MAおよびシランの供給を止めてGaN光ガイド層15
を100nm成長させる。
【0026】GaN光ガイド層15の成長後、TMGの
供給も止めて810℃まで降温する。810℃に到達
後、キャリアガスをArに切り替えて、井戸層において
はTEGとTMIをTMIの気相比が85%、V/III
比が10000となるよう、また障壁層においてはTM
Iの気相比が15%、V/III比が6000となるよう
供給して、GaInN量子井戸活性層16を形成する。
【0027】次に、基板温度を1030℃まで昇温し、
キャリアガスを再び水素に切り替えて、TMGとアンモ
ニアを用いてGaN光ガイド層15を100nm成長さ
せる。引き続き、TMAとCp2Mgを加えてp型Al
GaNクラッド層17を500nm成長させた後、原料
ガスの供給を止めて室温まで冷却する。
【0028】以上のようにしてIII−V族化合物半導体
層を形成することができる。なお、上述の半導体レーザ
素子層を製造する他の方法としてはMBE法が挙げられ
る。また、MOVPE法とMBE法を組み合わせて、基
板側のn型層をMOVPE法で成長し、活性層およびp
型層をMBE法で成長してもよい。MBE法では水素パ
ッシベーションが起こらないので、熱処理せずにp型伝
導が得られる。
【0029】以上の結晶成長工程で得られたウェハの反
りを測定したところ、曲率半径は31.1mであり、基
板裏面にZnO層112を設けない従来素子構造の場合
の8.6mと比較すると、反りがほとんど無くなってい
ることがわかる。これは、成長温度から室温までの冷却
過程でレーザ素子層に作用する圧縮応力が、基板裏面の
ZnO層に作用する圧縮応力に打ち消されるためと考え
られる。
【0030】このウェハを単一モードレーザ素子に加工
する。すなわち、フォトリソグラフィー、ドライエッチ
ング、埋め込み再成長、電極蒸着等のプロセスを用い
る。まず、幅3μmのストライプ状SiO2を形成す
る。これをマスクとして、p型AlGaNクラッド層1
7をリッジ状に深さ400nmドライエッチングする。
次にMOVPE法によりn型GaN電流ブロック層18
を400nm選択成長させる。その後、SiO2マスク
を除去し、再びMOVPE法によりp型GaNコンタク
ト層19を400nm成長させる。さらに、n型電極1
11を形成するため、p型GaNコンタクト層19から
n型AlGaNクラッド層14までをドライエッチング
し、n型GaNコンタクト層13を露出させる。
【0031】Mgアクセプタ活性化のための熱処理は、
成長終了後に反応室内で行ってもよいし、いったん取り
出して熱処理炉で行ってもよいし、あるいは電極蒸着の
シンタリングと同時に行ってもよい。熱処理条件は、例
えば窒素雰囲気中で600℃、20分間である。
【0032】最後に、電極蒸着およびシンタリングを行
う。p型電極110には、例えばMg膜とAu膜が順次
積層されたMg/Au電極が用いられる。またn型電極
111にはTi/Mo/Pt/Au電極が形成される。
【0033】このウェハを劈開して共振器長を例えば
0.7μmとし、両端面とも適当なコーティングを施し
た後、レーザ素子に分離して、ヒートシンクにジャンク
ションダウンで実装する。室温での動作特性を評価した
ところ、発振波長は404nm、しきい値電流は94m
A、外部微分量子効率は70%、レーザ発振開始時の印
加電圧は5.9Vであった。
【0034】(実施の形態2)図2に本発明の実施の形
態2における半導体レーザ素子の構造を示す断面図を示
す。図2において、21はn型6H−SiC基板(厚さ
150μm、キャリア密度2×1018cm-3)、22は
AlNバッファ層(膜厚10nm)、23はAlGaI
nNバッファ層(膜厚20nm)、24はn型AlGa
Nクラッド層(膜厚500nm、キャリア密度5×10
17cm-3)、25はGaN光ガイド層(膜厚100n
m)、26はGaInN量子井戸活性層、27はp型A
lGaNクラッド層(膜厚500nm、キャリア密度3
×1017cm-3)、28はn型GaN電流ブロック層
(膜厚400nm、キャリア密度5×1017cm-3)、
29はp型GaNコンタクト層(膜厚400nm、キャ
リア密度8×1017cm-3)、210はp型電極であ
る。そして基板の裏面には金属層であるNi/Au層2
11(膜厚400nm)が形成されている。
【0035】なお、基板の導電型については、n型、p
型あるいは絶縁性であってもよく、また、基板面方位に
ついては低指数面だけでなく、ある方向へ傾斜させた基
板を用いてもよい。例えば、4H−SiCの(000
1)面から[11−20]方向へ3度傾斜させた基板を
用いることもできる。
【0036】上記のように構成された半導体レーザにつ
いて考察する。基板であるSiCの熱膨張係数は4.2
×10-6/K、GaN系半導体の熱膨張係数は5.5×
10-6/Kであるため(III−V族化合物半導体層の熱
膨張係数が基板の熱膨張係数よりも大きい)、通常、高
温でのエピタキシャル成長終了後室温まで冷却する過程
で、III−V族化合物半導体層には引張り応力が働き、I
II−V族化合物半導体層表面側が下に凸になるように反
る。しかしながら、図2に示す構成では、III−V族化
合物半導体層が形成されていない側の基板裏面に、基板
のSiCより熱膨張係数の大きい金属等の物質で裏面層
211を形成し、膜厚、構造、成膜温度を制御すること
により、熱応力を低減し、半導体素子の反りを抑制する
ことができる。その結果、半導体素子層における結晶欠
陥やクラックの発生を防ぐことができ、素子特性や信頼
性が向上する。なお、SiC基板の裏面層に用いること
のできる最適の物質は、NiやAu以外にAl、In、
Ga等が挙げられる。
【0037】以下、上記の実施の形態1と異なる点につ
いて、図2に示した半導体レーザ素子を製造する工程に
即して説明する。
【0038】基板21には、(0001)Si面を主面
とし、両面を鏡面研磨した単結晶n型6H−SiCを用
い、まず基板裏面にNi/Au層211を通常の真空蒸
着法により形成する。脱脂、洗浄した基板21を真空蒸
着槽に入れ、基板温度は350℃として真空度5×10
-7Torr以下でNiを10nm、Auを390nm順
次蒸着する。Niは基板とAuの密着性を高めるために
用いる。なお、熱膨張係数はNiが38×10-6/K、
Auが43×10-6/Kである。
【0039】次にMOVPE法を用いてSiC基板21
の表面側に半導体レーザ素子層を成長させる。反応室内
のサセプタ上に載置し、300Torrの水素雰囲気中
1120℃で10分間加熱し、基板表面のクリーニング
を行う。このときに、裏面のNi/Au層211は融点
を超えて流動性が高まり、基板21との間の熱応力に起
因する歪は解放される。続いて基板温度を1000℃ま
で下げ、キャリアガスに水素、原料ガスにTMAとアン
モニアとを用い、基板21上にAlNバッファ層22を
10nm堆積させ、TMAの供給を止める。さらに基板
温度を910℃まで下げ、TMA、TMG、TMIを供
給して、AlGaInNバッファ層23を20nm成長
させる。この層は、レーザ構造各層間に存在する歪に起
因するクラックの発生を抑制する効果がある。n型Al
GaNクラッド層24以降の成長工程は実施の形態1で
説明した通りである。
【0040】結晶成長工程で得られたウェハの反りを測
定したところ、曲率半径は24.8mであり、基板裏面
にNi/Au層211を設けない従来素子構造の場合の
13.5mと比較すると、反りが抑制されていることが
わかる。また、従来構造では素子層にクラックの発生が
観察されるが、本実施の形態の構造では観察されなかっ
た。これは、成長温度から室温までの冷却過程でレーザ
素子層に作用する引張り応力が、基板裏面のNi/Au
層に作用する引張り応力に打ち消されるためと考えられ
る。
【0041】なお、基板裏面のNi/Au層211はレ
ーザ素子層成長時に十分合金化され、n型SiCに対す
るオーミック電極となるので、図2の素子構造において
はn型電極をも兼ねる。
【0042】(実施の形態3)図3に本発明の実施の形
態3における半導体レーザ素子の構造を示す断面図を示
す。図3において、31はn型6H−SiC基板(厚さ
150μm、キャリア密度2×1018cm-3)、32は
AlNバッファ層(膜厚10nm)、33はn型GaN
層(膜厚16μm、キャリア密度7×1017cm-3)、
34はSiO2マスク層、35はn型AlGaNクラッ
ド層(膜厚500nm、キャリア密度5×1017
-3)、36はGaN光ガイド層(膜厚100nm)、
37はGaInN量子井戸活性層、38はp型AlGa
Nクラッド層(膜厚500nm、キャリア密度3×10
17cm-3)、39はn型GaN電流ブロック層(膜厚4
00nm、キャリア密度5×1017cm-3)、310は
p型GaNコンタクト層(膜厚400nm、キャリア密
度8×1017cm-3)、311はp型電極である。そし
て基板の裏面にはNi/Au層312(膜厚500n
m)が形成されている。
【0043】本実施の形態は、基本的には、上記の実施
の形態2と類似しており、基板上のIII−V族化合物半
導体層中にストライプ状にSiO2が埋め込まれている
点が異なっている。なお、本実施の形態では、上記のよ
うな構成で説明を行うが、SiO2以外にSi34を用
いてもよく、また、必ずしもストライプ状に形成されて
いる必要性はなく、不連続に埋め込まれていればよい。
【0044】以下、実施の形態2と異なる点について、
図3に示した半導体レーザ素子を製造する工程に即して
説明する。すなわち、実施の形態2と同様、基板裏面に
Ni/Au層312を通常の真空蒸着法により形成した
後、MOVPE法を用いて基板表面側に半導体レーザ素
子層を成長させる。
【0045】まずAlNバッファ層32の成長に引き続
き、厚さ2μmのn型GaN層33を成長させる。次に
プラズマCVD法等によりSiO2マスク層34(厚さ
100nm)を形成し、フォトリソグラフィー、ドライ
エッチングプロセスにより、GaNの[1−100]方
向に4μmピッチで1.5μm幅のストライプ状開口部
を設ける。
【0046】再びMOVPE反応室内のサセプタ上に載
置し、n型GaN層33を選択成長させる。この過程で
マスク上への多結晶GaN堆積は起こらず、開口部から
GaNがラテラル成長し、マスク中央部で合体し、厚さ
約4μmの成長で(0001)平坦面が得られる。次に
再びプラズマCVD法等により2層目のストライプ状S
iO2マスク層34(厚さ100nm)をさきほどと同
じ方向に形成する。このとき、マスクの開口部が1層目
のマスクの上方に来るように2層目のマスクを形成す
る。
【0047】そしてMOVPE反応室内のサセプタ上に
載置し、n型GaN層33をラテラル成長させ、厚さ約
10μmの成長でレーザ素子層を形成するための(00
01)平坦面が得られる。2回のラテラル成長により、
SiC基板31との界面から発生して上方に延びる貫通
転位(界面付近の密度は1×108cm-2)はSiO2
スク層で消失し、またラテラル方向にはほとんど屈曲し
ないので、n型GaN層33の最上部で貫通転位の密度
は5×105cm-2に減少する。n型AlGaNクラッ
ド層35以降の成長工程は実施の形態1で説明した通り
である。
【0048】基板裏面にNi/Au層312を設けない
従来素子構造ではn型GaN層33のラテラル成長でク
ラックが発生し、その上にレーザ素子層を形成すること
ができなかったが、本実施の形態の構造ではクラックは
発生せず、転位密度105cm-2台程度の高品質なレー
ザ素子層を形成することができる。
【0049】(実施の形態4)図4に本発明の実施の形
態4における半導体レーザ素子に用いる基板の構造を示
す断面図を示す。本実施の形態も、上記の実施の形態1
や2と同様に、基板の一方の主面上にNを含有するIII
−V族化合物半導体層を有する構造となっているが、こ
の部分については同様であるため、説明を省略し、III
−V族化合物半導体層を結晶成長させた後の冷却工程に
おいて生じる反りの防止を行うための、基板側の特徴点
について説明することとする。
【0050】図4(a)は例えば(0001)Si面を
主面とするn型6H−SiC基板(厚さ150μm、キ
ャリア密度2×1018cm-3)であって、裏面側には、
例えば[1−100]方向に延びる深さ110μm、幅
150μmの溝が150μm間隔で設けられている。こ
のような、基板の厚さが他の部分に比べて薄い部分を有
する形状を有する基板の製造には、フォトリソグラフ
ィ、ドライエッチングおよび、またはウェットエッチン
グが用いられる。
【0051】基板41の表面に、実施の形態2で説明し
たようなAlGaInN系半導体レーザ素子を形成した
ときのウェハの反りは、厚さの均一な基板上に素子を形
成したときと比較して大きな差はなかった。しかし、断
面を透過電子顕微鏡で観察すると、溝のない厚い基板部
分に形成した素子層では、貫通転位の密度が107〜1
8cm-2程度に達するが、溝のある薄い基板部分に形
成した素子層では、106cm-2以下に抑えられている
一方、薄い基板部分に欠陥やクラックの発生する傾向が
観察された。つまり、基板に溝を設けて薄くしたことに
より、強度の低下した基板側に欠陥等が発生し、その部
分の歪が緩和されるので、その上の素子層では高品質な
結晶が得られる。
【0052】なお、基板裏面の溝は素子を分離する、あ
るいは劈開するための溝として利用してもよい。また、
本実施の形態ではストライプ状に溝を設けているが、こ
れ以外には例えば、格子状に溝を設けてもよい。
【0053】さらに、図4(b)に示すように基板上に
n型GaN層42を成長させ、SiO2マスク層43上
にGaNをラテラル成長させて平坦なn型GaN層42
を形成した後、その上にAlGaInN系半導体レーザ
素子を形成してもよい。SiO2マスク層43の形状
は、例えばGaN[1−100]方向に延びるストライ
プ状で、10μmピッチで5μm幅のストライプ状開口
部を設けてある。
【0054】(実施の形態5)図5に本発明の実施の形
態5における半導体レーザ素子に用いる基板の構造を示
す断面図を示す。本実施の形態も、上記の実施の形態1
や2と同様に、基板の一方の主面上にNを含有するIII
−V族化合物半導体層を有する構造となっているが、こ
の部分については同様であるため、説明を省略し、III
−V族化合物半導体層を結晶成長させた後の冷却工程に
おいて生じる反りの防止を行うための、基板側の特徴点
について説明することとする。
【0055】図5において、基板の材質は例えばAl2
3であり、52はAl23基板51裏面の加工損傷層
を示す。基板は、例えば、インゴットから切り出して表
面側は鏡面研磨するが、裏面側は切り出したときのまま
の状態、あるいはラップエッチングを施した状態とす
る。加工による基板へのダメージが残っているため、こ
の上にAlGaInN系半導体素子を形成すると歪のか
かり方が変化し、通常、半導体素子層には圧縮応力が働
いて表面側が上に凸になるように反るのに対して、この
場合はそれを打ち消す方向に働き、ほぼ平坦とすること
ができる。
【0056】なお、基板と半導体素子層の熱膨張係数差
が大きいときに、基板の反りを防止し、あるいは素子層
への結晶欠陥・クラック発生を抑制するためには、これ
まで説明してきた実施の形態以外に、他の手段を用いる
こともできる。例えば、基板裏面側を多孔質状にするこ
と、基板裏面にハニカム状層を設けること、あるいは基
板裏面に微粒子層を設けること等が挙げられる。
【0057】(実施の形態6)図6に本発明の実施の形
態6における半導体レーザ素子の製造工程断面図を示
す。図6において、61はAl23基板、62はSiO
2層、63はn型GaN層、64はAlGaInN系レ
ーザ素子層、65はp型電極、66はn型電極を示して
いる。
【0058】以下図6を参照しながら、本発明の実施の
形態における半導体レーザ素子の製造方法とともに、半
導体基板の製造方法についても説明する。
【0059】Al23基板61には、(0001)面を
主面とし、両面を鏡面研磨した単結晶Al23(厚さ1
50μm)を用い、まず基板裏面に熱膨張係数が基板の
熱膨張係数よりも小さい材料であるSiO2層62(厚
さ2μm)を裏面層としてプラズマCVD法等により形
成する。
【0060】次にMOVPE法を用いて基板表面側に厚
さ2μmのGaN層63を成長させる。そしてSiO2
マスク層62(厚さ100nm)を形成し、フォトリソ
グラフィー、ドライエッチングプロセスにより、GaN
の[1−100]方向に8μmピッチで3μm幅のスト
ライプ状開口部を設ける。
【0061】再びMOVPE反応室内のサセプタ上に載
置し、n型GaN層(キャリア密度1×1018cm-3
63を選択成長させる。この過程でマスク上への多結晶
GaN堆積は起こらず、開口部からGaNがラテラル成
長し、マスク中央部で合体し、厚さ約6μmの成長で
(0001)平坦面が得られるが、厚さ約100μm以
上になるまでそのまま成長を続ける。これにより、Al
23基板61との界面から発生して上方に延びる貫通転
位(界面付近の密度は2×1010cm-2)はSiO2
スク層で消失し、またラテラル方向にはほとんど屈曲し
ないので、n型GaN層63の最上部で貫通転位の密度
は104cm-2台に減少する。
【0062】ここではGaN厚膜をMOVPE法により
形成したが、他の方法としてハイドライドVPE法を用
いて形成してもよい。この方法はMOVPE法に比べて
格段に成長速度が速く、厚膜成長に適している。
【0063】以上の工程により、基板の裏面層が形成さ
れた側とは反対側の主面に熱膨張係数が基板よりも小さ
いIII−V族化合物半導体層が形成されたことになる。
【0064】GaN厚膜成長を終えて室温まで冷却した
時点で、基板の反りはほぼ抑制されている。この状態で
Al23基板61の裏面側からSiO2層62、Al2
3基板61およびSiO2マスク層62を研磨によって除
去することにより、厚さ約100μmのn型GaN基板
63を得ることができる。
【0065】この基板上に、MOVPE法を用いて実施
の形態3で説明したように、AlGaInN系レーザ素
子層64を形成し、表面のp型コンタクト層上にp型電
極65を、基板裏面にn型電極66をそれぞれ形成する
ことにより、半導体レーザ素子が得られる。
【0066】なお、本実施の形態では、裏面層としてS
iO2を用いたが、ZnO層や、Si34層を用いても
よい。また、例えば基板にSiCを用い、裏面層を金属
層(Ni、Au、Al、InまたはGaを含む)とする
ことにより、基板の一方の主面上に熱膨張係数が基板の
熱膨張係数よりも大きい材料からなる裏面層を形成し、
基板の他方の主面上に基板より熱膨張係数が大きいIII
−V族化合物半導体層を形成した後、基板裏面層及び基
板を除去し半導体基板を得てもよい。
【0067】以上本発明について、その実施の形態とと
もに説明を行い、上記の実施の形態においては半導体レ
ーザ素子について説明したが、発光ダイオード、フォト
ダイオード、電界効果トランジスタやその他の半導体素
子にも適用することができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、N含むII
I−V族半導体結晶と基板との熱膨張係数差に比例する
熱応力を低減させることができ、半導体結晶の反りを抑
制して結晶欠陥やクラックの発生を防げるので、これを
用いた半導体素子の特性や信頼性を向上させるという顕
著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における半導体レーザ素
子の構造を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態2における半導体レーザ素
子の構造を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態3における半導体レーザ素
子の構造を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態4における半導体レーザ素
子に用いる基板の構造を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態5における半導体レーザ素
子に用いる基板の構造を示す断面図
【図6】本発明の実施の形態6における半導体レーザ素
子の製造工程断面図
【符号の説明】
11,51,61 Al23基板 12 GaNバッファ層 13 n型GaNコンタクト層 14,24,35 n型AlGaNクラッド層 15,25,36 GaN光ガイド層 16,26,37 GaInN量子井戸活性層 17,27,38 p型AlGaNクラッド層 18,28,39 n型GaN電流ブロック層 19,29,310 p型GaNコンタクト層 110,210,311,65 p型電極 111,66 n型電極 112 ZnO層 21,31,41 n型6H−SiC基板 22,32 AlNバッファ層 23 AlGaInNバッファ層 211,312 Ni/Au層 33,42,63 n型GaN層 34,43 SiO2マスク層 52 加工損傷層 62 SiO2層 64 AlGaInN系レーザ素子層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 明彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 木戸口 勲 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 伴 雄三郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA40 CA04 CA05 CA14 CA33 CA34 CA40 CA46 CA65 5F073 AA45 AA51 AA73 BA06 BA07 CA07 CB04 CB05 DA05 EA27 EA29

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、前記基板の一方の主面上に形成さ
    れた1層以上の少なくともNを含むIII−V族化合物半
    導体層と、前記基板の他方の主面上に形成された1層以
    上の裏面層とを有する半導体素子であって、前記III−
    V族化合物半導体層及び前記裏面層の熱膨張係数が、前
    記基板の熱膨張係数より小さいことを特徴とする半導体
    素子。
  2. 【請求項2】基板がAl23であり、裏面層が少なくと
    もGaN層、ZnO層、Si34層またはSiO2層を
    含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 【請求項3】基板と、前記基板の一方の主面上に形成さ
    れた1層以上の少なくともNを含むIII−V族化合物半
    導体層と、前記基板の他方の主面上に形成された1層以
    上の裏面層とを有する半導体素子であって、前記III−
    V族化合物半導体層及び前記裏面層の熱膨張係数が、前
    記基板の熱膨張係数より大きいことを特徴とする半導体
    素子。
  4. 【請求項4】基板がSiCであり、裏面層が金属層を含
    むことを特徴とする請求項3に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】金属層が少なくともNi、Au、Al、I
    nまたはGaを含むことを特徴とする請求項4に記載の
    半導体素子。
  6. 【請求項6】基板と、前記基板の一方の主面上に形成さ
    れた1層以上の少なくともNを含むIII−V族化合物半
    導体層を有する半導体素子であって、前記基板の他方の
    主面側において、前記基板の厚さが他の部分に比べて薄
    い部分を有することを特徴とする半導体素子。
  7. 【請求項7】基板と、前記基板の一方の主面上に形成さ
    れた1層以上の少なくともNを含むIII−V族化合物半
    導体層を有する半導体素子であって、前記基板の他方の
    主面側に加工損傷層を有することを特徴とする半導体素
    子。
  8. 【請求項8】基板の一方の主面上に熱膨張係数が前記基
    板の熱膨張係数よりも小さい材料からなる裏面層を少な
    くとも1層以上形成する工程と、前記基板の他方の主面
    上に1層以上の少なくともNを含み、かつ前記基板より
    熱膨張係数が小さいIII−V族化合物半導体層を形成す
    る工程と、基板裏面層及び前記基板を除去して前記III
    −V族化合物半導体層からなる半導体基板を得る工程と
    を有する半導体基板の製造方法。
  9. 【請求項9】基板がAl23であり、裏面層が少なくと
    もZnO層、Si34層またはSiO2層を含むことを
    特徴とする請求項8に記載の半導体基板の造方法。
  10. 【請求項10】基板の一方の主面上に熱膨張係数が前記
    基板の熱膨張係数よりも大きい材料からなる裏面層を少
    なくとも1層以上形成する工程と、前記基板の他方の主
    面上に1層以上の少なくともNを含み、かつ前記基板よ
    り熱膨張係数が大きいIII−V族化合物半導体層を形成
    する工程と、基板裏面層及び前記基板を除去して前記II
    I−V族化合物半導体層からなる半導体基板を得る工程
    とを有する半導体基板の製造方法。
  11. 【請求項11】基板がSiCであり、裏面層が金属層を
    含むことを特徴とする請求項10に記載の半導体基板の
    製造方法。
  12. 【請求項12】金属が少なくともNi、Au、Al、I
    nまたはGaを含むことを特徴とする請求項11に記載
    の半導体基板の製造方法。
  13. 【請求項13】基板の一方の主面上に熱膨張係数が前記
    基板の熱膨張係数よりも小さい材料からなる裏面層を少
    なくとも1層以上形成する工程と、前記基板の他方の主
    面上に1層以上の少なくともNを含み、かつ前記基板よ
    り熱膨張係数が小さいIII−V族化合物半導体層を形成
    する工程と、前記裏面層及び前記基板を除去して前記II
    I−V族化合物半導体層からなる半導体基板を得る工程
    と、前記半導体基板上に1層以上の少なくともNを含む
    III−V族化合物半導体からなる素子層を形成する工程
    とを有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  14. 【請求項14】基板の一方の主面上に熱膨張係数が前記
    基板の熱膨張係数よりも大きい材料からなる裏面層を少
    なくとも1層以上形成する工程と、前記基板の他方の主
    面上に1層以上の少なくともNを含み、かつ前記基板よ
    り熱膨張係数が大きいIII−V族化合物半導体層を形成
    する工程と、前記裏面層及び前記基板を除去して前記II
    I−V族化合物半導体層からなる半導体基板を得る工程
    と、前記半導体基板上に1層以上の少なくともNを含む
    III−V族化合物半導体からなる素子層を形成する工程
    とを有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
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