JP2000022215A - Ledアレイ - Google Patents

Ledアレイ

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JP2000022215A
JP2000022215A JP19173398A JP19173398A JP2000022215A JP 2000022215 A JP2000022215 A JP 2000022215A JP 19173398 A JP19173398 A JP 19173398A JP 19173398 A JP19173398 A JP 19173398A JP 2000022215 A JP2000022215 A JP 2000022215A
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JP
Japan
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led
scanning direction
diffusion region
led array
type diffusion
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Withdrawn
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JP19173398A
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English (en)
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Masumi Yanaka
真澄 谷中
Mitsuhiko Ogiwara
光彦 荻原
Takaatsu Shimizu
孝篤 清水
Hiroshi Hamano
広 浜野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光量を低下させることなく、LEDを高密
度に形成する。 【解決手段】 LED20を構成するp型拡散領域15
は、層間絶縁膜19に設けられた開口部19からp型不
純物を拡散させることにより、n型半導体基板12の開
口部19a内の領域およびその周辺領域に形成されてい
る。p側電極17は開口部19aにおいてp型拡散領域
15にコンタクトしている。また、n側電極18はn型
半導体基板12の裏面に設けられている。隣り合うp型
拡散領域15は主走査軸に対して互いに逆向きにずれて
形成されており、これにより複数のLED20が千鳥状
に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光プリンタの光
源等に用いられる、半導体基板の第1導電型半導体層に
第2導電型拡散領域を選択的に形成することにより複数
の発光ダイオード(以下、LEDと記す)を主走査方向
に一列に配置したLEDアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図41は従来のLEDアレイの構造図で
あり、(a)は上面図、(b)は断面図である。図41
のLEDアレイは、n型GaAs基板の上にn型GaA
sP層を設けた半導体基板101上に拡散マスク105
を形成し、拡散マスク105に設けらされた開口部10
5aからp型不純物を拡散させ、半導体基板101に選
択的にp型拡散領域102を形成することにより、複数
のLED106を一列に配置し、p型拡散領域102に
コンタクトするp側電極103と、半導体基板101の
裏面にコンタクトするn側電極104とを設けたもので
ある。LED106(p型拡散領域102)は、主走査
方向に一直線に配置されている。p型拡散領域102
は、気相拡散法あるいは固相拡散法により作製する。固
相拡散は、気相拡散よりも不純物濃度を高くすることが
でき、拡散領域のシート抵抗を小さくすることができ
る。
【0003】図42は気相拡散法で作製したLEDの光
出力のpn接合深さ(以下、Xjと記す)依存性を示す
図である。図42の特性は室温(300[K])でpn
接合に5[mA]の順方向電流を流した場合のものであ
り、縦軸の光出力は任意目盛りである。図42に示すよ
うに、光出力は5〜10[μm]の間のある接合深さ
(Xj)maxでピークとなる。光プリンタの光源に用
いるLEDアレイでは、感光ドラムに静電潜像を書き込
むための光出力を確保するために、気相拡散によりp型
拡散領域を形成する場合にはXj=3〜8[μm]とし
ている。また、固相拡散によりp型拡散領域を形成する
場合、Xjを3[μm]以下としても気相拡散と同等以
上の光出力が得られる。
【0004】また、拡散マスクによる選択拡散において
は、不純物は深さ方向(基板上面に対して垂直な方向)
だけでなく、横方向にも拡散するため、図43に示すよ
うに、拡散マスク105の開口部周辺には上記の横方向
拡散によるサイド拡散領域dsが形成される。深さ方向
拡散寸法に相当する接合深さXjと、サイド拡散領域d
sの寸法の比は、異常なサイド拡散が発生しない場合に
は、ds/Xj=1.3である。
【0005】LEDを一直線に配置した従来のLEDア
レイでは、LEDの高密化の限界は、サイド拡散ds
(従って接合深さXj)および拡散マスク開口部のサイ
ズにより決まる。拡散領域を高密度に形成していくと、
隣り合うLEDの開口部が分離されていても、接合深さ
Xjに応じたサイド拡散dsにより隣り合う拡散領域が
重なり合ってしまい、これによりLEDの最大密度が制
限される。
【0006】気相拡散により拡散領域を作製する場合に
は、Xj=3〜8[μm]とするので、ds=3.9〜
10.4[μm]である。例えば、Xj=5[μm]、
開口部サイズ8×8[μm2 ]にして高密度にする場
合、ds=6.5[μm]なので、LEDの密度に対す
るLEDのドットピッチ、開口部間隔、拡散領域間隔
(負の値は重なり部分の幅を示す)は、
【表1】 となる。従って、Xj=5[μm]、開口部サイズ8×
8[μm2 ]という条件では、LEDの密度が1800
[dpi]になると、拡散領域が6.9[μm]ずつ重
なり合ってしまうので、1800[dpi]以上の密度
のLEDアレイは作製不可能となる。
【0007】もちろん、Xjを浅くし、開口部サイズを
小さくすれば、1800[dpi]以上の密度のLED
アレイを作製することも可能となる。例えば、Xj=3
[μm]、開口部サイズ4×4[μm2 ]にして高密度
にする場合、ds=3.9[μm]なので、
【表2】 となる。図44はXj=3[μm]、開口部サイズ4×
4[μm2 ]にして高密度にする場合のLEDの形成限
界を説明する図である。図44(a)および(b)に示
すように、1800[dpi]までは、開口部105a
の間隔がサイド拡散寸法の2倍よりも大きいので、拡散
領域102には重なり部分がない。しかし、図44
(c)に示すように、2400[dpi]では、開口部
間隔は、6.6[μm]となり、サイド拡散寸法の2倍
(7.8[μm])よりも小さくなるので、拡散領域1
02は1.2[μm]ずつ重なることになる。従って、
Xj=3[μm]、開口部サイズ4×4[μm2 ]とい
う条件では、1800[dpi]までのLEDアレイは
作製可能であり、2400[dpi]以上のLEDアレ
イは作製不可能となる。
【0008】また、例えば、Xj=3[μm]、開口部
サイズ2×2[μm2 ]にして高密度にする場合(ds
=3.9[μm])、
【表3】 となり、この条件では、2400[dpi]までのLE
Dアレイは作製可能であり、3000[dpi]以上の
密度のLEDアレイは作製不可能となる。
【0009】さらに高密度なLEDアレイを作製するた
めには、固相拡散によりXj=3[μm]以下の浅い接
合による拡散領域を形成しなければならない。例えば、
Xj=1[μm]、開口部サイズ8×8[μm2 ]にし
て高密度にする場合、ds=1.3[μm]なので、
【表4】 となる。従って、Xj=1[μm]、開口部8×8[μ
2 ]という条件では、2400[dpi]になると、
拡散領域間隔が0[μm]になってしまう(拡散領域を
分離できなくなってしまう)ので、1800[dpi]
までのLEDアレイは作製可能であり、2400[dp
i]以上のLEDアレイは作製不可能となる。
【0010】もちろん、Xj=3[μm]以下の場合に
も、開口部サイズを小さくすれば、2400[dpi]
以上の密度のLEDアレイを作製することも可能とな
る。例えば、Xj=1[μm]、開口部サイズ4×4
[μm2 ]にして高密度にする場合(ds=1.3[μ
m])、
【表5】 となる。図45はXj=1[μm]、開口部サイズ4×
4[μm2 ]にして高密度にする場合のLEDの形成限
界を説明する図である。図45(a)ないし(d)に示
すように、3600[dpi]までは、開口部105a
の間隔がサイド拡散寸法の2倍よりも大きいので、拡散
領域102には重なり部分がない。しかし、図45
(e)に示すように、4000[dpi]では、開口部
間隔は、2.4[μm]となり、サイド拡散寸法の2倍
(2.6[μm])よりも小さくなるので、拡散領域1
02は0.2[μm]ずつ重なることになる。従って、
Xj=1[μm]、開口部サイズ4×4[μm2 ]とい
う条件では、3600[dpi]までのLEDアレイは
作製可能であり、4000[dpi]以上のLEDアレ
イは作製不可能となる。
【0011】また、例えば、Xj=1[μm]、開口部
サイズ2×2[μm2 ]にして高密度にする場合(ds
=1.3[μm])、
【表6】 となり、この条件では、5200[dpi]までのLE
Dアレイは作製可能であり、5800[dpi]以上の
密度のLEDアレイは作製不可能となる。
【0012】このように、従来のLEDアレイにおける
高密度化の限界は、接合深さXj(サイド拡散ds)お
よび開口部サイズにより制限され、Xjが浅いほど(d
sが小さいほど)、また開口部サイズが小さいほど、高
密度にすることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接合深
さXjが浅すぎると、あるいは開口部サイズが小さすぎ
ると、電極形成が困難となるため、発光量が小さくなっ
てしまい、十分な光出力を確保できなくなってしまう。
開口部内には拡散領域表面にコンタクトする電極が形成
されるが、この電極は、pn接合付近で発生した光を遮
蔽してしまう金属であり、コンタクト抵抗を大きくしな
いためにある程度のコンタクト面積を必要とするため、
開口部を小さくすると、電極による開口部被覆率が大き
くなり、開口部の面積縮小割合以上に発光量が小さくな
ってしまう。
【0014】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたものであり、発光量を低下させること
なく、LEDを高密度に形成できるLEDアレイ(気相
拡散によるXjが3〜8[μm]のLEDアレイおよび
固相拡散によるXjが3[μm]以下のLEDアレイ)
を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のLEDアレイは、半導体基板の第1導電型
半導体層に第2導電型拡散領域を選択的に形成すること
により、複数のLEDを主走査方向に一列に配置したL
EDアレイにおいて、隣り合うLEDを前記主走査方向
と垂直な副走査方向にずらして配置したものである。
【0016】さらに具体的には、隣り合うLEDを主走
査軸に対して互いに逆向きにずらすことにより、前記複
数のLEDを千鳥状に配置したものである。
【0017】また、第1のLEDを前記主走査軸上に配
置し、第1のLEDに隣り合う第2および第3のLED
を主走査軸に対して互いに逆向きにずらすことにより、
前記複数のLEDを階段状に配置したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1は本発明の第1の実施形態のLEDアレイ1の構造
図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A’
間の断面図である。LEDアレイ1のドット密度(LE
D密度)は、例えば2400[dpi]である。
【0019】LEDアレイ1は、n型半導体基板12
と、複数のp型拡散領域15と、複数のp側電極17
と、n側電極18と、層間絶縁膜19とを備え、n型半
導体基板12にp型拡散領域15を選択的に形成するこ
とにより、複数のLED20を主走査軸に沿って配置し
たものである。
【0020】層間絶縁膜19は半導体基板12の表面
(上面)側に形成されており、層間絶縁膜19には複数
の開口部19aが設けられている。開口部19aのサイ
ズは、4×4[μm2 ]である。また、p型拡散領域1
5は、開口部19aからp型不純物を気相拡散させるこ
とにより開口部19a内に形成され、またサイド拡散に
より開口部19a周辺にも形成されている。p型拡散領
域15は、接合深さXj=3[μm]の拡散領域であ
る。なお、p型拡散領域を気相拡散により形成する場合
には、接合深さXjは3〜8[μm]に設定できる。
【0021】本発明のLEDアレイは、隣り合うLED
を主走査方向(主走査軸)と垂直な副走査方向にずらし
て配置することを特徴とするものであり、LEDアレイ
1は、隣り合うLED20を、主走査軸に対して互いに
逆向きにずらすことにより、複数のLED20を千鳥状
に配置したことを特徴とするものである。
【0022】主走査軸とは、本発明のLEDの配置を説
明するために仮想した軸であり、従来のLEDアレイの
ようにLEDを一直線に配置した場合に、LEDのドッ
ト中心が位置する軸である。従って、LEDアレイ1
は、LEDのドット中心が主走査軸上に配置されている
従来のLEDアレイにおいて、隣り合うLEDのドット
中心を、主走査軸上から副走査方向に互いに逆向きにず
らしたものである。また、上面図において、あるp型拡
散領域15が主走査方向の座標m1からm2(>m1)
までの間および副走査方向の座標s1からs2(>s
1)までの間に形成されているとき、そのp型拡散領域
15によるLED20のドット中心の主走査方向の座標
を(m1+m2)/2とし、副走査方向の座標を(s1
+s2)/2とする。
【0023】p側電極17は、p型拡散領域15ごとに
個別に設けられており、開口部19a内および層間絶縁
膜19上に形成され、開口部19a内において対応する
p型拡散領域15表面にコンタクトしている。また、n
側電極18は、半導体基板12の裏面(下面)に形成さ
れ、n型半導体基板12にコンタクトしている。LED
アレイ1は、p側電極17とn側電極18の間に電圧を
印加することにより、LED20を個別に発光させるこ
とが可能である。上記の電圧を印加すると、p型拡散領
域15とn型半導体基板12のpn接合付近で光が発生
し、この光が、主にp型拡散領域15表面から外部に出
射する。p型拡散領域15はサイド拡散により、開口部
19a周辺の層間絶縁膜19下にも形成されており、層
間絶縁膜19は上記の光を透過させるので、上記の光は
開口部19a周辺の層間絶縁膜19からも出射する。
【0024】以下に、第1の実施形態のLEDアレイの
製造工程について説明する。図2ないし図7は第1の実
施形態の製造工程を示す断面図である。なお、図2ない
し図7において、(a)は上面図、(b)は(a)にお
けるA−A’間の断面図である。
【0025】まず、図2では、半導体基板12に拡散マ
スク11を成膜する。半導体基板12としては、例えば
GaAsPエピタキシャル基板を用いる。また、拡散マ
スク膜11としては、例えばAl2 3 膜を用いる。次
に、図3では、拡散マスク膜11にホトリソおよびエッ
チングにより開口部11aを形成する。
【0026】次に、図4では、開口部11aが形成され
た基板表面に、拡散保護膜13を成膜し、封管法による
気相拡散により、拡散保護膜13を介して開口部11a
から半導体基板12中にp型不純物を拡散させ、拡散領
域15を形成する。拡散保護膜13としては、例えばP
SG膜を用いる。また、750[℃]、4時間の拡散ア
ニールにより、接合深さXj=3[μm]のp型拡散領
域15を形成できる。このあと、拡散保護膜13を全面
的に除去する。
【0027】次に、図5では、中間絶縁膜16を成膜す
る。中間絶縁膜16としては、例えばSiN膜を用い
る。次に、図6では、中間絶縁膜16にホトリソおよび
エッチングにより開口部16aを形成する。開口部16
aは開口部11aと同じ位置に形成される。これによ
り、開口部11aおよび16aからなる開口部19aを
備えた、拡散マスク膜11および中間絶縁膜16からな
る層間絶縁膜19が形成される。次に、図7では、半導
体基板12の表面側にp側電極17を形成し、また半導
体基板12の裏面にn側電極18を形成する。p側電極
17としては、例えばAl電極を用いる。また、n側電
極18としては、例えばAu合金電極を用いる。以上の
工程により、LEDアレイ1が製造される。
【0028】以下に、LEDアレイ1におけるLED2
0の配置について説明する。図8はLEDアレイ1にお
けるLED20の配置を示す上面図である。なお、図8
において、m1〜m4はLED20の主走査方向の座標
である。また、図8にはLED20を全て発光させたと
きの主走査方向の発光強度分布も示してある。
【0029】LEDアレイ1では、隣り合うLED20
は主走査軸に対して互いに逆向きにずれて配置され、複
数のLED20が千鳥状に配置されている。LEDを副
走査方向にずらしていない従来のLEDアレイでは、隣
り合うp型拡散領域が重なり合うということは、隣り合
うp型拡散領域が連結してしまい、分離できないことを
意味していた。しかし、LEDアレイ1では、隣り合う
p型拡散領域15を副走査方向にずらして配置している
ので、隣り合うp型拡散領域15が主走査方向において
重なり合うように配置しても、副走査方向のずれにより
p型拡散領域15の分離を維持できる。以下の説明にお
いて、拡散領域の分離を維持できる主走査方向または副
走査方向の重なりを交わりと称し、拡散領域の分離を維
持できなくなる重なりと区別する。
【0030】開口部19aのサイズは4×4[μm2
である。また、p型拡散領域15の接合深さXjは3
[μm]、p型拡散領域15のサイド拡散dsは3.9
[μm]である。従って、p型拡散領域15のサイズは
11.8×11.8[μm2 ]であり、p型拡散領域1
5の上面形状は主走査方向に平行な対向する二辺と副走
査方向に平行な対向する二辺からなる正方形である。
【0031】まず、隣り合うLED20の副走査方向の
位置について説明する。隣り合うp型拡散領域15の副
走査方向の間隔はαである。従って、隣り合う開口部1
9aの副走査方向の間隔は7.8+α[μm]であり、
隣り合うLED20の副走査方向のドットずらし量(ド
ット間寸法)は11.8+α[μm]である。
【0032】上記のαは隣り合うp型拡散領域15の副
走査方向の分離領域幅である。分離領域幅αを大きくす
るほど、作製プロセス余裕が大きくなり、隣り合うp型
拡散領域15を確実に分離することができる。しかし、
分離領域幅αをやたらに大きくすると副走査方向のチッ
プサイズが大きくなり、コストが高くなってしまう。ま
た、各LED20から放射される光の副走査方向のずれ
が大きくなる。従って、分離領域幅αは、隣り合うp型
拡散領域15を確実に分離できる範囲で、できるだけ小
さくすることが望ましい。
【0033】光プリンタでは、LED20から出射した
光は、収束性ロッドレンズアレイを通り、回転する感光
ドラム上に照射され、感光ドラムに静電潜像を形成す
る。LED20から放射された光は、感光ドラムに照射
されるときには、副走査方向のずれがないように補正さ
れている必要がある。LED20から出射した光の副走
査方向のずれは、このずれに応じて発光タイミング(感
光ドラムに対する照射タイミング)をずらすことによ
り、容易に補正することができる。
【0034】次に、隣り合うLED20の主走査方向の
位置について説明する。隣り合うLED20の主走査方
向のドットピッチは2400[dpi]に対応する1
0.6[μm]であり、隣り合う開口部19aの主走査
方向の間隔は6.6[μm]である。p型拡散領域15
のサイズは11.8×11.8[μm2 ]なので、隣り
合うp型拡散領域15には、主走査方向に交わり部分が
あり、交わり幅βは1.2[μm]である。
【0035】LED20の主走査方向のドット密度を変
えずに、主走査方向の交わり幅βを大きくすれば、開口
部19aのサイズ、従ってp型拡散領域15のサイズを
大きくすることができるので、LED20の発光量を大
きくすることができる。また、p型拡散領域15のサイ
ズを変えずに、主走査方向の交わり幅βを大きくすれ
ば、ドット密度を大きくすることができる。p型拡散領
域のサイズをd×d[μm]とし、上記の分離領域幅α
を主走査方向についても用いると、従来のLEDアレイ
では、作製可能な最小ドットピッチはd+αであった
が、LEDアレイ1では、作製可能な最小ドットピッチ
は(d+α)/2となり、従来のLEDアレイの2倍と
なる。また、従来よりもドットピッチを小さくしても、
従来と同じサイズのp型拡散領域を形成することができ
るので、LEDの発光量を従来と同じにできる。
【0036】しかし、交わり幅βを大きくすると、図8
の発光強度分布に示すように、隣り合うLED20から
出射する光ドットの交わり部分が大きくなる。LED2
0の列から出射した光ドット列は、副走査方向のずれが
補正され、あたかも主走査軸上から出射した光ドット列
のように、光プリンタの感光ドラムに照射される。従っ
て、LED20の列を出射したときの光ドット列の交わ
り部分は、副走査方向のずれ補正により、感光ドラムに
照射されるときには重なり部分となる。LED20のド
ットピッチに対するp型拡散領域15の交わりβの割合
が大きくなり、感光ドラム上において、光ドットピッチ
に対する重なり部分の割合が大きくなり、光ドット中心
と重なり部分の発光強度差が小さくなると、光プリンタ
の解像度が低下してしまう。LEDアレイ1では、ドッ
トピッチが10.6[μm]、β=1.2[μm]であ
り、光プリンタの解像度低下は許容範囲内にあり、印字
が可能である。しかし、ドットピッチを上記の最小ドッ
トピッチ(d+α)/2とした場合には、光プリンタの
解像度が低下し、印字が不可能になってしまう。従っ
て、光プリンタの解像度低下を許容できる範囲でLED
20の主走査方向のドットピッチおよびp型拡散領域1
5の主走査方向の交わり幅βを決める必要がある。
【0037】従来LEDアレイでは、開口部サイズ4×
4[μm2 ]、p型拡散領域の接合深さXj=3[μ
m]という条件においては、2400[dpi]のLE
Dアレイを作製することが不可能であったが、以上説明
したように、隣り合うLEDを主走査軸に対して互いに
逆向きにずらし、複数のLEDを千鳥状に配置すること
により、2400[dpi]のLEDアレイの作製が可
能となった。同様に、従来LEDアレイでは、開口部サ
イズ8×8[μm2 ]、接合深さXj=5[μm]とい
う条件においては、1800[dpi]のLEDアレイ
を作製することが不可能であったが、LEDを千鳥状に
配置することにより、1800[dpi]のLEDアレ
イの作製が可能となる。また、従来LEDアレイでは、
開口部サイズ2×2[μm2 ]、接合深さXj=3[μ
m]という条件においては、3000[dpi]のLE
Dアレイを作製することが不可能であったが、LEDを
千鳥状に配置することにより、3000[dpi]のL
EDアレイの作製が可能となる。
【0038】このように第1の実施形態によれば、気相
拡散により形成される接合深さXj=3〜8[μm]の
複数のp型拡散領域を、副走査方向にずらして千鳥状に
配置したことにより、複数のp型拡散領域を重なり合う
ことなく、また開口部サイズを小さくすることなく高密
度に形成することができるので、発光量を低下させるこ
となくLEDを高密度に形成することができる。
【0039】第2の実施形態 図9は本発明の第2の実施形態のLEDアレイ2の構造
図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A’
間の断面図である。なお、図9において、図1と同じも
のには同じ符号を付してある。LEDアレイ2のドット
密度(LED密度)は、例えば2400[dpi]であ
る。
【0040】LEDアレイ2は、n型半導体基板12
と、複数のp型拡散領域15と、複数のp側電極17
と、n側電極18と、層間絶縁膜19とを備え、n型半
導体基板12にp型拡散領域15を選択的に形成するこ
とにより、複数のLED21を主走査軸に沿って配置し
たものである。
【0041】本発明のLEDアレイは、隣り合うLED
を副走査方向にずらして配置することを特徴とするもの
であり、LEDアレイ2は、第1のLED21−kを主
走査軸上に配置し、第1のLED21−kに隣り合う第
2のLED21−(k−1)および第3のLED21−
(k+1)を、主走査軸に対して互いに逆向きにずらす
ことにより、複数のLED21を階段状に配置したこと
を特徴とするものである。
【0042】LED21の構造は、上記第1の実施形態
のLED20と同じである。また、開口部19aのサイ
ズは、上記第1の実施形態と同様に、4×4[μm2
である。また、p型拡散領域15は、上記第1の実施形
態と同様に、気相拡散により形成された接合深さX=3
[μm]の拡散領域である。つまり、LEDアレイ2
は、上記第1の実施形態のLEDアレイ1において、L
ED列を階段状に配置したものである。なお、LEDア
レイの製造工程は、開口部19aを設ける位置が異なる
こと以外は、上記第1の実施形態と同じである。
【0043】以下に、LEDアレイ2におけるLED2
1の配置について説明する。図10はLEDアレイ2に
おけるLED21の配置を示す上面図である。LEDア
レイ2では、複数のLED21が3個ごとに階段状に配
置されている。第1のLED21−kは主走査軸上に配
置されており、これと隣り合う第2のLED21−(k
−1)および第3のLED21−(k+1)は主走査軸
に対して互いに逆向きにずらして配置されている。
【0044】開口部19aのサイズは4×4[μm2
である。また、p型拡散領域15の接合深さXjは3
[μm]、p型拡散領域15のサイド拡散dsは3.9
[μm]である。従って、p型拡散領域15のサイズは
11.8×11.8[μm2 ]であり、p型拡散領域1
5の上面形状は主走査方向に平行な対向する二辺と副走
査方向に平行な対向する二辺からなる正方形である。
【0045】まず、隣り合うLED21(第2のLED
21−(k−1)と第1のLED21−k、第1のLE
D21−kと第3のLED21−(k+1)、および第
3のLED21−(k+1)と第2のLED21−(k
+2))の副走査方向の位置について説明する。
【0046】隣り合う第2のLED21−(k−1)と
第1のLED21−k、および隣り合う第1のLED2
1−kと第3のLED21−(k+1)においては、p
型拡散領域15の副走査方向の間隔は、上記第1の実施
形態と同様に、αである。従って、これらの隣り合うL
EDにおける副走査方向のドットずらし量は11.8+
α[μm]である。また、隣り合う第3のLED21−
(k+1)と第2のLED21−(k+2)において
は、p型拡散領域15の副走査方向の間隔は、11.8
+2α[μm]である。従って、この隣り合うLEDに
おける副走査方向のドットずらし量は23.6+2α
[μm]である。
【0047】分離領域幅αは、上記第1の実施形態と同
様に、隣り合う第2のLED21−(k−1)と第1の
LED21−kのp型拡散領域15、および隣り合う第
1のLED21−kと第3のLED21−(k+1)の
p型拡散領域15を確実に分離できる範囲内で、できる
だけ小さくすることが望ましい。また、LEDアレイ2
を光プリンタの光源として用いる場合には、上記第1の
実施形態と同様に、LED21から放射される光の副走
査方向のずれを補正する必要がある。
【0048】次に、隣り合うLED21の主走査方向の
位置について説明する。隣り合うLED21の主走査方
向のドットピッチは2400[dpi]に対応する1
0.6[μm]であり、p型拡散領域15のサイズは1
1.8×11.8[μm2 ]なので、隣り合うp型拡散
領域15には、上記第1の実施形態と同様に、主走査方
向に交わり部分があり、交わり幅βは1.2[μm]で
ある。
【0049】p型拡散領域のサイズをd×d[μm]と
し、上記の分離領域αを主走査方向についても用いる
と、LEDアレイ2では、作製可能な最小ドットピッチ
は(d+α)/3となり、従来のLEDアレイの3倍、
上記第1の実施形態の1.5倍となる。また、従来より
もドットピッチを小さくしても、従来と同じサイズのp
型拡散領域を形成することができるので、LEDの発光
量を従来と同じにできる。
【0050】ただし、光プリンタの光源として用いる場
合には、上記第1の実施形態と同様に、光プリンタの解
像度低下を許容できる範囲で、LED21の主走査方向
のドットピッチおよびp型拡散領域15の主走査方向の
交わり幅βを決める必要がある。LEDアレイ2では、
ドットピッチが10.6[μm]、β=1.2[μm]
であり、光プリンタの解像度低下は許容範囲内にあり、
印字が可能である。
【0051】従来LEDアレイでは、開口部サイズ4×
4[μm2 ]、p型拡散領域の接合深さXj=3[μ
m]という条件においては、2400[dpi]のLE
Dアレイを作製することが不可能であったが、以上説明
したように、隣り合うLEDを副走査方向にずらし、複
数のLEDを階段状に配置したことにより、2400
[dpi]のLEDアレイの作製が可能となった。同様
に、従来LEDアレイでは、開口部サイズ8×8[μm
2 ]、接合深さXj=5[μm]という条件において
は、1800[dpi]のLEDアレイを作製すること
が不可能であったが、LEDを階段状に配置することに
より、1800[dpi]のLEDアレイの作製が可能
となる。また、従来LEDアレイでは、開口部サイズ2
×2[μm2 ]、接合深さXj=3[μm]という条件
においては、3000[dpi]のLEDアレイを作製
することが不可能であったが、LEDを階段状に配置す
ることにより、3000[dpi]のLEDアレイの作
製が可能となる。
【0052】このように第2の実施形態によれば、気相
拡散により形成される接合深さXj=3〜8[μm]の
複数のp型拡散領域を、副走査方向にずらして階段状に
配置したことにより、複数のp型拡散領域を重なり合う
ことなく、また開口部サイズを小さくすることなく高密
度に形成することができるので、発光量を低下させるこ
となくLEDを高密度に形成することができる。
【0053】第3の実施形態 図11は本発明の第3の実施形態のLEDアレイ3の構
造図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA−
A’間の断面図である。なお、図11において、図1お
よび図9と同じものには同じ符号を付してある。LED
アレイ3のドット密度は、例えば4000[dpi]で
ある。
【0054】LEDアレイ3は、n型半導体基板12
と、複数のp型拡散領域25と、複数のp側電極17
と、n側電極18と、層間絶縁膜19とを備え、n型半
導体基板12にp型拡散領域25を選択的に形成するこ
とにより、複数のLED22を主走査軸に沿って配置し
たものである。
【0055】層間絶縁膜19に設けられた開口部19a
のサイズは、4×4[μm2 ]である。また、p型拡散
領域25は、開口部19aからp型不純物を固相拡散さ
せることにより開口部19a内に形成され、またサイド
拡散により開口部19a周辺にも形成されている。p型
拡散領域25は、接合深さXj=1[μm]の拡散領域
である。なお、p型拡散領域を固相拡散により形成する
場合には、接合深さXjは3[μm]以下に設定でき
る。
【0056】LEDアレイ3は、上記第2の実施形態と
同様に、第1のLED21−kを主走査軸上に配置し、
第1のLED22−kに隣り合う第2のLED22−
(k−1)および第3のLED22−(k+1)を、主
走査軸に対して互いに逆向きにずらすことにより、複数
のLED22を階段状に配置したものである。LED2
2は、上記第2の実施形態のLED21において、気相
拡散によるp型拡散領域15を固相拡散によるp型拡散
領域25にしたものである。つまり、LEDアレイ3
は、LEDを階段状に配置した上記第2の実施形態のL
EDアレイ2において、固相拡散により接合深さXj=
1[μm]の浅いp型拡散領域25を形成したものであ
る。なお、LEDを千鳥状に配置した上記第1の実施形
態のLEDアレイ1において、固相拡散により接合深さ
Xj=1[μm]の浅いp型拡散領域を形成することも
可能である。
【0057】以下に、第3の実施形態のLEDアレイ3
の製造工程について説明する。図12ないし図18は第
3の実施形態の製造工程を示す断面図である。なお、図
12ないし図18において、(a)は上面図、(b)は
(a)におけるA−A’間の断面図である。また、図1
2ないし図18において、図2ないし図7と同じものに
は同じ符号を付してある。
【0058】まず、図12では、半導体基板12に拡散
マスク膜11を成膜する。次に、図13では、拡散マス
ク膜11にホトリソおよびエッチングにより開口部11
aを形成する。
【0059】次に、図14では、開口部11aが形成さ
れた基板表面に、拡散源膜23を成膜し、その上にアニ
ールキャップ膜24を成膜し、開管法による固相拡散に
より拡散源膜23に含まれるp型不純物を開口部11a
から半導体基板12中に拡散させ、p型拡散領域25を
形成する。拡散源膜23としては、例えばZnO−Si
2 膜を用いる。この場合、p型不純物はZnである。
また、アニールキャップ膜24としては、例えばSiN
を用いる。また、700[℃]、1.5時間の拡散アニ
ールにより、接合深さXj=1[μm]のp型拡散領域
25を形成できる。次に、図15では、アニールキャッ
プ膜24および拡散源膜23を全面的に剥離する。
【0060】次に、図16では、中間絶縁膜16を成膜
する。次に、図17では、中間絶縁膜16にホトリソお
よびエッチングにより開口部16aを形成する。これに
より、開口部11aおよび16aからなる開口部19a
を備えた、拡散マスク膜11および中間絶縁膜16から
なる層間絶縁膜19が形成される。次に、図18では、
半導体基板12の表面側にp側電極17を形成し、また
半導体基板12の裏面にn側電極18を形成する。以上
の工程により、LEDアレイ3が製造される。
【0061】固相拡散によるp型拡散領域では、気相拡
散によるp型拡散領域よりも不純物濃度を高くすること
ができ、シート抵抗を小さくすることができるので、接
合深さXj=1[μm]の浅い接合でも電流が広がり、
感光ドラムに静電潜像を書き込むための光出力を確保す
ることができる。
【0062】図19に示すように、開口部サイズ4×4
[μm2 ]に対し、上記第2の実施形態のように、Xj
=3[μm]のp型拡散領域15を気相拡散により形成
した場合には、サイド拡散dsは3.9[μm]とな
り、p型拡散領域15のサイズは11.8×11.8
[μm2 ]となる。また、開口部サイズ4×4[μ
2 ]に対し、Xj=1[μm]のp型拡散領域25を
固相拡散により形成した場合には、サイド拡散dsは
1.3[μm]となり、p型拡散領域25のサイズは
6.6×6.6[μm2 ]となる。従って、固相拡散に
より浅いp型拡散領域を形成することにより、p型拡散
領域のサイズを小さくすることができるので、上記第2
の実施形態よりもさらにLEDを高密度にすることがで
きる。
【0063】以下に、LEDアレイ3におけるLED2
2の配置について説明する。図20はLEDアレイ3に
おけるLED22の配置を示す上面図である。LEDア
レイ3では、上記第2の実施形態と同様に、複数のLE
D22が3個ごとに階段状に配置されている。第1のL
ED22−kは主走査軸上に配置されており、これと隣
り合う第2のLED22−(k−1)および第3のLE
D22−(k+1)は主走査軸に対して互いに逆向きに
ずらして配置されている。
【0064】開口部19aのサイズは4×4[μm2
である。また、p型拡散領域25の接合深さXjは1
[μm]、p型拡散領域25のサイド拡散dsは1.3
[μm]である。p型拡散領域25のサイズは6.6×
6.6[μm2 ]であり、p型拡散領域25の上面形状
は主走査方向に平行な対向する二辺と副走査方向に平行
な対向する二辺からなる正方形である。
【0065】まず、隣り合うLED22(第2のLED
22−(k−1)と第1のLED22−k、第1のLE
D22−kと第3のLED22−(k+1)、および第
3のLED22−(k+1)と第2のLED22−(k
+2))の副走査方向の位置について説明する。
【0066】隣り合う第2のLED22−(k−1)と
第1のLED22−k、および隣り合う第1のLED2
2−kと第3のLED22−(k+1)においては、p
型拡散領域25の副走査方向の間隔は、上記第2の実施
形態と同様に、αである。従って、これらの隣り合うL
EDにおける副走査方向のドットずらし量は6.6+α
[μm]である。また、隣り合う第3のLED22−
(k+1)と第2のLED22−(k+2)において
は、p型拡散領域25の副走査方向の間隔は、6.6+
2α[μm]である。従って、この隣り合うLEDにお
ける副走査方向のドットずらし量は13.2+2α[μ
m]である。
【0067】分離領域幅αは、上記第2の実施形態と同
様に、隣り合う第2のLED22−(k−1)と第1の
LED22−kのp型拡散領域25、および隣り合う第
1のLED22−kと第3のLED22−(k+1)の
p型拡散領域25を確実に分離できる範囲内で、できる
だけ小さくすることが望ましい。また、LEDアレイ3
を光プリンタの光源として用いる場合には、上記第2の
実施形態と同様に、LED22から放射される光の副走
査方向のずれを補正する必要がある。
【0068】次に、隣り合うLED22の主走査方向の
位置について説明する。隣り合うLED22の主走査方
向のドットピッチは4000[dpi]に対応する6.
4[μm]であり、p型拡散領域25のサイズは6.6
×6.6[μm2 ]なので、隣り合うp型拡散領域25
には、上記第2の実施形態と同様に、主走査方向に交わ
り部分があり、交わり幅βは0.2[μm]である。
【0069】ただし、光プリンタの光源として用いる場
合には、上記第2の実施形態と同様に、光プリンタの解
像度低下を許容できる範囲で、LED22の主走査方向
のドットピッチおよびp型拡散領域25の主走査方向の
交わり幅βを決める必要がある。
【0070】従来LEDアレイでは、開口部サイズ4×
4[μm2 ]、p型拡散領域の接合深さXj=1[μ
m]という条件においては、4000[dpi]のLE
Dアレイを作製することが不可能であったが、以上説明
したように、隣り合うLEDを副走査方向にずらし、複
数のLEDを階段状に配置したことにより、4000
[dpi]のLEDアレイの作製が可能となった。同様
に、従来LEDアレイでは、開口部サイズ8×8[μm
2 ]、接合深さXj=1[μm]という条件において
は、3000[dpi]のLEDアレイを作製すること
が不可能であったが、LEDを階段状に配置することに
より、3000[dpi]のLEDアレイの作製が可能
となる。また、従来LEDアレイでは、開口部サイズ2
×2[μm2 ]、接合深さXj=1[μm]という条件
においては、5800[dpi]のLEDアレイを作製
することが不可能であったが、LEDを階段状に配置す
ることにより、5800[dpi]のLEDアレイの作
製が可能となる。
【0071】このように第3の実施形態によれば、固相
拡散により形成される接合深さXjが3[μm]以下の
複数のp型拡散領域を、副走査方向にずらして階段状ま
たは千鳥状に配置したことにより、複数のp型拡散領域
を重なり合うことなく、また開口部サイズを小さくする
ことなく高密度に形成することができるので、発光量を
低下させることなくLEDを高密度に形成することがで
きる。
【0072】また、p型拡散領域を固相拡散で形成した
ことにより、接合深さXjを気相拡散により形成される
p型拡散領域よりも浅くすることができるので、上記第
1または第2の実施形態よりもさらに、LEDを高密度
に形成することができ、副走査方向のチップサイズを小
さくすることができる。
【0073】第4の実施形態 図21は本発明の第4の実施形態のLEDアレイ4の構
造図である。また、図22は本発明の第4の実施形態の
LEDアレイ5の構造図である。図21および図22に
おいて、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A’間
の断面図である。
【0074】LEDアレイ4は、半導体基板31と、複
数のp型拡散領域35と、複数のp側電極37および4
2と、複数のn側電極38と、層間絶縁膜32および4
1とを備えたマトリクス駆動型LEDアレイであり、複
数のLED51を主走査軸に沿って千鳥状に配置したも
のである。また、LEDアレイ5は、半導体基板31
と、複数のp型拡散領域35と、複数のp側電極37お
よび42と、複数のn側電極38と、層間絶縁膜32お
よび41とを備えたマトリクス駆動型LEDアレイであ
り、複数のLED52を主走査軸に沿って階段状に配置
したものである。
【0075】つまり、LEDアレイ4は、単位個数のL
EDが単位個数のp側電極およびn側電極によりマトリ
クス駆動される構造のマトリクス駆動型LEDアレイに
おいて、複数のLEDを上記第1の実施形態のように千
鳥状に配置したものである。また、LEDアレイ5は、
上記のマトリクス駆動型LEDアレイにおいて、複数の
LEDを上記第2の実施形態のように階段状に配置した
ものである。LED51および52の構造は、例えば上
記第3の実施形態のLED22と同じである。
【0076】半導体基板31は、半絶縁性半導体基板3
1aに上にn型半導体層31bを設けた構造である。n
型半導体層31bは、分離溝39により複数のn型半導
体ブロック40に分割されている。
【0077】第1層間絶縁膜32および第2層間絶縁膜
41には、開口部32aおよび41aが設けられてい
る。LEDアレイ4では、開口部32aおよび41a
は、n型半導体ブロック40ごとに4個ずつ設けられて
いる。また、LEDアレイ5では、開口部32aおよび
41aは、n型半導体ブロック40ごとに3個ずつ設け
られている。p型拡散領域35は、開口部32aからp
型不純物を固相拡散させることにより開口部32a内に
形成され、またサイド拡散により開口部32a周辺にも
形成されている。p型拡散領域35は、接合深さXj=
1[μm]の拡散領域である。なお、p型拡散領域を固
相拡散により形成する場合には、接合深さXjは3[μ
m]以下に設定できる。また、p型拡散領域35を気相
拡散により形成しても良く、この場合には、接合深さX
jは3〜8[μm]に設定できる。
【0078】LEDアレイ4では、隣り合うp型拡散領
域35は、主走査軸に対して互いに逆向きにずれてお
り、複数のp型拡散領域35は、上記第1の実施形態の
p型拡散領域15と同様に、主走査軸に沿って千鳥状に
形成されている。LEDアレイ4では、p型拡散領域3
5は、n型半導体ブロック40ごとに4個ずつ形成され
ている。また、LEDアレイ5では、主走査軸上に形成
されたp型拡散領域35に隣り合う2個のp型拡散領域
35が、主走査軸に対して互いに逆向きにずれており、
複数のp型拡散領域35は、上記第2の実施形態のp型
拡散領域15あるいは上記第3の実施形態のp型拡散領
域25と同様に、主走査軸に沿って階段状に形成されて
いる。LEDアレイ5では、p型拡散領域35は、n型
半導体ブロック40ごとに3個ずつ形成されている。
【0079】一層目p側電極37は、開口部32a内お
よび第1層間絶縁膜32上に形成されており、開口部3
2aにおいてp型拡散領域35にコンタクトしている。
このp側電極37は、p型拡散領域35に個別に対応し
ている。
【0080】LEDアレイ4では、p側電極37は、n
型半導体ブロック40ごとに4個ずつ形成されている。
n型半導体ブロック40の4個のp側電極37の内の1
個にはp側電極パッド37aが一体形成されている。ま
た、LEDアレイ5では、p側電極37は、n型半導体
ブロック40ごとに3個ずつ形成されている。n型半導
体ブロック40の3個のp側電極37の内の1個にはp
側電極パッド37aが一体形成されている。
【0081】第1層間絶縁膜32および第2層間絶縁膜
41には、n型半導体ブロック40ごとにn型半導体ブ
ロック40の表面を露出させる開口部32bおよび41
bが設けられている。n側電極38は、n型半導体ブロ
ック40ごとに設けられており、開口部32bにおいて
n型半導体ブロック40にコンタクトしている。
【0082】第2層間絶縁膜41は、一層目p側電極3
7および分離溝39を形成したあとに成膜される。第2
層間絶縁膜41には、一層目p側電極37を露出させる
コンタクト開口部41cと、p側電極パッド37aを露
出させる開口部41dが設けられている。2層目p側電
極42は、第2層間絶縁膜41上に形成され、コンタク
ト開口部41cにおいて一層目p側電極37にコンタク
トしている。2層目p側電極42は、互いに異なるn型
半導体ブロック40に形成された所定の一層目p側電極
37の間を接続している。
【0083】LEDアレイ4では、2層目p側電極42
は、4個のn型半導体ブロック40に対して4本ずつ設
けられている。また、LEDアレイ5では、2層目p側
電極42は、3個のn型半導体ブロック40に対して3
本ずつ設けられている。
【0084】以下に、第4の実施形態のLEDアレイ5
の製造工程について説明する。図23ないし図34は第
4の実施形態のLEDアレイ5の製造工程を示す断面図
である。なお、図23ないし図34において、(a)は
上面図、(b)は(a)におけるA−A’間の断面図で
ある。
【0085】まず、図23では、半絶縁性GaAs基板
(半絶縁性半導体基板)31aの上にn型AlGaAs
層(n型半導体層)31bをエピタキシャル成長させた
半導体基板31を作製する。n型AlGaAs層31b
のエピ層厚は、1〜3[μm]とする。
【0086】次に、図24では、半導体基板31に拡散
マスク膜(第1層間絶縁膜)32を成膜し、この拡散マ
スク膜32にホトリソおよびエッチングにより開口部3
2aを設ける。拡散マスク膜32としては、例えばCV
D法による膜厚500〜3000[Å]のSiN膜を用
いる。次に、図25では、開口部32aが形成された基
板表面に、拡散源膜33を成膜する。拡散源膜33とし
ては、例えばスパッタ法による膜厚500〜3000
[Å]のZnO−SiO2 膜を用いる。この場合、p型
不純物はZnである。次に、図26では、拡散源膜33
の上にアニールキャップ膜34を成膜する。アニールキ
ャップ膜34としては、例えばスパッタ法による膜厚5
00〜3000[Å]のAlN膜を用いる。
【0087】次に、図27では、開管法による固相拡散
により拡散源膜33に含まれるp型不純物を開口部32
aからn型半導体層31b中に拡散させ、p型拡散領域
35を形成する。大気圧の窒素雰囲気中において、70
0[℃]、1.5時間の拡散アニールにより、接合深さ
Xj=1[μm]のp型拡散領域35を形成できる。次
に、図28では、アニールキャップ膜34および拡散源
膜33を全面的に剥離する。
【0088】次に、図29では、拡散マスク膜32のn
型電極形成予定領域にn型半導体層31bを露出させる
開口部32bを形成する。次に、図30では、リフトオ
フ法により一層目p側電極37を形成し、そのあとシン
ターする。p側電極37は、開口部32aにおいてp型
拡散領域35にコンタクトしている。p側電極37に
は、例えばAlを用いる。次に、図31では、リフトオ
フ法によりn側電極38を形成する。n側電極38は、
開口部32bに形成され、n型半導体層31bにコンタ
クトしている。n側電極38には、例えばAu合金を用
いる。
【0089】次に、図32では、ホトリソおよびエッチ
ング法によりn型半導体層31bに分離溝39を形成
し、n型半導体層31bを複数のn型半導体ブロック4
0に分割する。
【0090】次に、図33では、層間絶縁膜(第2層間
絶縁膜)41を成膜し、この層間絶縁膜41に、開口部
41a、開口部41b、コンタクト開口部41c、およ
びp側電極パッド37を露出させる開口部41dを設け
る。開口部41aは開口部32aと同じ位置に形成さ
れ、開口部41bは開口部32bと同じ位置に形成され
る。層間絶縁膜41には、例えばポリイミド膜を用い
る。次に、図34では、リフトオフ法により二層目p側
電極42を形成する。二層目p側電極42は、異なるn
型半導体ブロック40に形成されている所定の一層目p
側電極37とコンタクト開口部41cにおいてコンタク
トしている。二層目p側電極42には、例えば一層目p
側電極37と同じAlを用いる。以上の工程により、L
EDアレイ5が製造される。なお、LEDアレイ4の製
造工程は、p型拡散領域35を階段状ではなく千鳥状に
形成すること以外は、図23ないし図34に示す工程と
同じである。
【0091】LEDアレイ4では、4個の半導体ブロッ
ク40に形成された4×4個のLED51は、上記4個
の半導体ブロック40に設けられた4個のp側電極パッ
ド37aおよび4個のn側電極38により、マトリクス
駆動される。例えば、図21において、p側電極パッド
P2とn側電極N3の間に電圧を印加すれば、LEDE
(2,3)を発光させることができる。また、p側電極
パッドP2と全てのn側電極38の間に電圧を印加すれ
ば、各半導体ブロック40の左側から2番目のLED5
1を同時に発光させることができる。
【0092】また、LEDアレイ5では、3個の半導体
ブロック40に形成された3×3個のLED52は、上
記3個の半導体ブロックに設けられた3個のp側電極パ
ッド37aおよび3個のn側電極38により、マトリク
ス駆動される。例えば、図22において、p側電極パッ
ドP1とn側電極N2の間に電圧を印加すれば、LED
E(1,2)を発光させることができる。
【0093】マトリクス駆動型LEDアレイの特徴は、
電極パッド数を低減できることにある。例えば、図21
では、16個のLED51に対し、電極パッド数は4+
4=8個であるが、上記第1の実施形態のような構造で
は、16個のLEDに対し、17個(p側電極パッドが
16個、n側電極が1個)の電極パッドが必要である。
従って、マトリクス駆動型とすることにより、電極パッ
ド数を低減し、その分電極パッド面積を大きくすること
ができるので、光プリンタのプリントヘッド等に対する
実装が容易になる。
【0094】このように第4の実施形態によれば、LE
Dを千鳥状または階段状に配置するとともにマトリクス
駆動型とすることにより、発光量を低下させることなく
LEDを高密度に形成することができるとともに、電極
パッド数を低減し、電極パッド面積を大きくすることが
できるので容易に実装できる。
【0095】なお、上記第4の実施形態では、p側電極
パッド37aとn側電極38とを副走査方向に垂直なチ
ップ端の両側(長寸法側の両チップ端)に配置したが、
p側電極パッドとn側電極とを副走査方向に垂直なチッ
プ端の片側(長寸法側のいずれか一方のチップ端)に配
置しても良い。
【0096】図35および図36は本発明の第4の実施
形態の他のLEDアレイの構造図である。図35および
図36のLEDアレイは、p側電極パッドとn側電極と
を、側電極パッドとn側電極38とを副走査方向に垂直
なチップ端の片側に配置したものである。図35および
図36において、(a)は上面図、(b)は(a)にお
けるA−A’間の断面図である。図35において、図2
1と同じものには同じ符号を付してある。また、図36
において、図22と同じものには同じ符号を付してあ
る。
【0097】図35のLEDアレイは、図21のLED
を千鳥状に配置したLEDアレイ4において、n側電極
38をn側電極48としたものである。また、図36の
LEDアレイは、図22のLEDを階段状に配置したL
EDアレイ5において、n側電極38をn側電極48と
したものである。n側電極48は、p側電極パッド37
aと同じ側のチップ端に配置されており、n側電極48
とp側電極パッド37aは、主走査方向に一列に配置さ
れている。
【0098】第5の実施形態 図37は本発明の第5の実施形態のLEDアレイ6にお
けるLEDの配置およびp型拡散領域の形状を示す上面
図である。また、図38は本発明の第5の実施形態のL
EDアレイ7におけるLEDの配置およびp型拡散領域
の形状を示す上面図である。
【0099】LEDアレイ6は、上記第1の実施形態の
LEDアレイ1において、p型拡散領域15の上面形状
を台形にしたものである。また、LEDアレイ7は、上
記第1の実施形態のLEDアレイ1において、p型拡散
領域15の上面形状を三角形にしたものである。従っ
て、LEDアレイ6のp型拡散領域61およびLEDア
レイ7のp型拡散領域63の接合深さXjは3[μ
m]、サイド拡散dsは3.9[μm]である。LED
アレイ6のLED62およびLEDアレイ7のLED6
4は、主走査軸に沿って千鳥状に配置されている。ま
た、LEDアレイ6および7のドット密度は、例えば2
400[dpi]である。
【0100】上記第1の実施形態のLEDアレイ1のp
型拡散領域15の上面形状は主走査方向に平行な二辺と
副走査方向に平行な二辺からなる正方形であったが、L
EDアレイ6のp型拡散領域61の上面形状は、上記の
正方形において、主走査軸側の二隅を切り欠いてなる台
形である。また、LEDアレイ7のp型拡散領域63の
上面形状は、上記の正方形において、主走査軸側の二隅
を切り欠いてなる三角形である。なお、LEDアレイ6
および7におけるp型拡散領域の上面形状は、上記の正
方形において、主走査軸側の二隅を切り欠いてなる五角
以上の多角形または半円でも良い。さらに、上記の正方
形において、四隅を切り欠いてなる菱形(各辺が主走査
方向および副走査方向に平行でない正方形を含む)、六
角以上の偶数角の多角形、または円でも良い。
【0101】LEDアレイ6において、層間絶縁膜の開
口部19bは、底辺(下底)および高さが4[μm]の
台形であり、p型拡散領域61の上面形状は、底辺(下
底)および高さが11.8[μm]の台形である。ま
た、LEDアレイ7において、層間絶縁膜の開口部19
cは、底辺および高さが4[μm]の三角形であり、p
型拡散領域63の上面形状は、底辺および高さが11.
8[μm]の三角形である。LEDアレイ6および7に
おいて、隣り合うLEDの主走査方向のドットピッチは
2400[dpi]に対応する10.6[μm]であ
る。隣り合うp型拡散領域の主走査方向の交わり幅β
は、上記第1の実施形態と同様に、1.2[μm]であ
る。
【0102】上記第1の実施形態のLEDアレイ1で
は、隣り合うLED20の副走査方向のドットずらし量
は11.8+α[μm]であり、p型拡散領域15の副
走査方向のサイズ11.8[μm]よりも大きかった。
しかし、LEDアレイ6および7では、p型拡散領域の
上面形状が主走査軸側の二隅を切り欠いた形状なので、
隣り合うp型拡散領域を副走査方向にも交わり部分がで
きるように配置し、隣り合うp型拡散領域の副走査方向
のドットずらし量を、p型拡散領域の副走査方向のサイ
ズ11.8[μm]以下にしても、分離領域幅α(図8
参照)を確保することができる。
【0103】従って、LEDアレイ6および7では、隣
り合うLEDの副走査方向のドットずらし量を上記第1
の実施形態よりも小さくすることができるので、チップ
サイズを小さくすることができる。また、隣り合うLE
Dの副走査方向のドットずらし量を上記第1の実施形態
と同じにした場合には、LED間の分離領域を上記第1
の実施形態よりも大きくとることができるので、作製プ
ロセス余裕が大きくなる。なお、LEDアレイ6および
7では、上記第1の実施形態よりもp型拡散領域の面積
が小さくなっているので、発光量が上記第1の実施形態
よりも小さくなる。従って、p型拡散領域の上面形状
は、副走査方向のドットずらし量と発光量の両面を考慮
して決める必要がある。
【0104】次に、図39は本発明の第5の実施形態の
LEDアレイ8におけるLEDの配置およびp型拡散領
域の形状を示す上面図である。また、図40は本発明の
第5の実施形態のLEDアレイ9におけるLEDの配置
およびp型拡散領域の形状を示す上面図である。
【0105】LEDアレイ8は、上記第3の実施形態の
LEDアレイ3において、p型拡散領域25の上面形状
を円にしたものである。また、LEDアレイ9は、上記
第3の実施形態のLEDアレイ3において、p型拡散領
域25の上面形状を菱形(各辺が主走査方向および副走
査方向に平行でない正方形)にしたものである。従っ
て、LEDアレイ8のp型拡散領域65およびLEDア
レイ9のp型拡散領域67の接合深さXjは1[μ
m]、サイド拡散dsは1.3[μm]である。LED
アレイ8のLED66およびLEDアレイ9のLED6
8は、主走査軸に沿って階段状に配置されている。ま
た、LEDアレイ8および9のドット密度は、例えば4
000[dpi]である。
【0106】上記第3の実施形態のLEDアレイ3のp
型拡散領域25の上面形状は主走査方向に平行な二辺と
副走査方向に平行な二辺からなる正方形であったが、L
EDアレイ8のp型拡散領域65の上面形状は、上記の
正方形において、四隅を切り欠いてなる円である。ま
た、LEDアレイ9のp型拡散領域67の上面形状は、
上記の正方形において、四隅を切り欠いてなる菱形であ
る。なお、LEDアレイ8および9におけるp型拡散領
域の上面形状は、上記の正方形において、四隅を切り欠
いてなる六角以上の偶数角の多角形でも良い。
【0107】LEDアレイ8において、層間絶縁膜の開
口部19dは、直径が4[μm]の円であり、p型拡散
領域65の上面形状は、直径が6.6[μm]の円であ
る。また、LEDアレイ9において、層間絶縁膜の開口
部19eは、対角線の長さが4[μm]の菱形であり、
p型拡散領域67の上面形状は、対角線の長さが6.6
[μm]の菱形である。LEDアレイ8および9におい
て、隣り合うLEDの主走査方向のドットピッチは40
00[dpi]に対応する6.4[μm]である。
【0108】上記第3の実施形態のLEDアレイ3で
は、隣り合うLED22の副走査方向のドットずらし量
は6.6+α[μm]であり、p型拡散領域25の副走
査方向のサイズ6.6[μm]よりも大きかった。しか
し、LEDアレイ8および9では、p型拡散領域の上面
形状が四隅を切り欠いた形状なので、隣り合うp型拡散
領域を副走査方向に交わり部分ができるように配置し、
隣り合うp型拡散領域の副走査方向のドットずらし量
を、p型拡散領域の副走査方向のサイズ6.6[μm]
以下にしても、分離領域幅α(図8参照)を確保するこ
とができる。
【0109】従って、LEDアレイ8および9では、隣
り合うLEDの副走査方向のドットずらし量を上記第3
の実施形態よりも小さくすることができるので、チップ
サイズを小さくすることができる。また、隣り合うLE
Dの副走査方向のドットずらし量を上記第1の実施形態
と同じにした場合には、LED間の分離領域を上記第3
の実施形態よりも大きくとることができるので、作製プ
ロセス余裕が大きくなる。
【0110】このように第5の実施形態によれば、p型
拡散領域の上面形状を、主走査方向に平行な対向する二
辺と副走査方向に平行な対向する二辺からなる正方形ま
たは長方形において、四隅あるいは主走査軸側の二隅を
切り欠いた形状とすることにより、隣り合うLEDの副
走査方向のずらし量を小さくすることができ、また分離
領域を大きくとることとができるので、チップサイズを
小さくすることができ、また作製プロセスマージンを大
きくすることができる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、隣
り合うLEDを副走査方向にずらして配置したことによ
り、発光量を低下させることなくLEDを高密度に形成
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの構造
図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの製造
工程を説明する断面図である(その1)。
【図3】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの製造
工程を説明する断面図である(その2)。
【図4】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの製造
工程を説明する断面図である(その3)。
【図5】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの製造
工程を説明する断面図である(その4)。
【図6】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの製造
工程を説明する断面図である(その5)。
【図7】本発明の第1の実施形態のLEDアレイの製造
工程を説明する断面図である(その6)。
【図8】本発明の第1の実施形態のLEDアレイにおけ
るLEDを示す上面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態のLEDアレイの構造
図である。
【図10】本発明の第2の実施形態のLEDアレイにお
けるLEDを示す上面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの構
造図である。
【図12】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その1)。
【図13】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その2)。
【図14】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その3)。
【図15】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その4)。
【図16】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その5)。
【図17】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その6)。
【図18】本発明の第3の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その7)。
【図19】固相拡散による拡散領域(第3の実施形態に
おけるp型拡散領域)と気相拡散による拡散領域(第2
の実施形態におけるp型拡散領域)の比較を示す断面図
である。
【図20】本発明の第3の実施形態のLEDアレイにお
ける発光部を示す上面図である。
【図21】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの構
造図である(その1)。
【図22】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの構
造図である(その2)。
【図23】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その1)。
【図24】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その2)。
【図25】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その3)。
【図26】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その4)。
【図27】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その5)。
【図28】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その6)。
【図29】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その7)。
【図30】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その8)。
【図31】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その9)。
【図32】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その10)。
【図33】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その11)。
【図34】本発明の第4の実施形態のLEDアレイの製
造工程を説明する断面図である(その12)。
【図35】本発明の第4の実施形態の他のLEDアレイ
の構造図である(その1)。
【図36】本発明の第4の実施形態の他のLEDアレイ
の構造図である(その2)。
【図37】本発明の第5の実施形態のLEDアレイにお
ける発光部を示す上面図である。
【図38】本発明の第5の実施形態のLEDアレイにお
ける発光部を示す上面図である。
【図39】本発明の第5の実施形態のLEDアレイにお
ける発光部を示す上面図である。
【図40】本発明の第5の実施形態のLEDアレイにお
ける発光部を示す上面図である。
【図41】従来のLEDアレイの構造図である。
【図42】LEDの光出力のpn接合深さ依存性を示す
図である。
【図43】拡散領域の接合深さとサイド拡散を説明する
断面図である。
【図44】従来のLEDアレイにおいてXj=3[μ
m]、開口部サイズ4×4[μm2]にして高密度にす
る場合のLEDの形成限界を説明する図である。
【図45】従来のLEDアレイにおいてXj=1[μ
m]、開口部サイズ4×4[μm2]にして高密度にす
る場合のLEDの形成限界を説明する図である。
【符号の説明】
1〜9 LEDアレイ、 12 n型半導体基板、 1
5,25,35,61,63,65,67 p型拡散領
域、 17,37,42 p側電極、 18,38 n
側電極、 20,21,22,51,52,62,6
4,66,68LED、 31b n型半導体層、 4
0 n型半導体ブロック。
フロントページの続き (72)発明者 清水 孝篤 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 浜野 広 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 Fターム(参考) 2C162 AE28 AF06 AF07 FA17 FA23 5F041 BB34 CA02 CA12 CA72 CA91 CA93 CB22 CB36

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の第1導電型半導体層に第2
    導電型拡散領域を選択的に形成することにより、複数の
    LEDを主走査方向に一列に配置したLEDアレイにお
    いて、 隣り合うLEDを前記主走査方向と垂直な副走査方向に
    ずらして配置したことを特徴とするLEDアレイ。
  2. 【請求項2】 隣り合うLEDを主走査軸に対して互い
    に逆向きにずらすことにより、前記複数のLEDを千鳥
    状に配置したことを特徴とする請求項1記載のLEDア
    レイ。
  3. 【請求項3】 LEDを構成する第2導電型拡散領域の
    上面形状が、主走査方向に平行な対向する二辺と副走査
    方向に平行な対向する二辺からなる正方形または長方形
    であり、 隣り合うLEDの副走査方向のドットずらし量が、第2
    導電型拡散領域の副走査方向の寸法に、隣り合う拡散領
    域を分離するための分離領域幅を加えたものであること
    を特徴とする請求項2記載のLEDアレイ。
  4. 【請求項4】 LEDを構成する第2導電型拡散領域の
    上面形状が、主走査方向に平行な対向する二辺と副走査
    方向に平行な対向する二辺からなる正方形または長方形
    において、四隅あるいは前記主走査軸側の二隅を切り欠
    いた形状であることを特徴とする請求項2記載のLED
    アレイ。
  5. 【請求項5】 前記第2導電型拡散領域の上面形状が、
    三角形、台形、五角以上の多角形、または半円であるこ
    とを特徴とする請求項4記載のLEDアレイ。
  6. 【請求項6】 隣り合うLEDの副走査方向のドットず
    らし量が、第2導電型拡散領域の主走査方向の寸法以下
    であることを特徴とする請求項4または5に記載のLE
    Dアレイ。
  7. 【請求項7】 第1のLEDを前記主走査軸上に配置
    し、第1のLEDに隣り合う第2および第3のLEDを
    主走査軸に対して互いに逆向きにずらすことにより、前
    記複数のLEDを階段状に配置したことを特徴とする請
    求項1記載のLEDアレイ。
  8. 【請求項8】 LEDを構成する第2導電型拡散領域の
    上面形状が、主走査方向に平行な対向する二辺と副走査
    方向に平行な対向する二辺からなる正方形または長方形
    であり、 第1のLEDと第2のLEDの副走査方向のドットずら
    し量、および第1のLEDと第3のLEDの副走査方向
    のドットずらし量が、第2導電型拡散領域の主走査方向
    の寸法に、隣り合う拡散領域を分離するための分離領域
    幅を加えたものであることを特徴とする請求項7記載の
    LEDアレイ。
  9. 【請求項9】 LEDを構成する第2導電型拡散領域の
    上面形状が、主走査方向に平行な対向する二辺と副走査
    方向に平行な対向する二辺からなる正方形または長方形
    において、四隅を切り欠いた形状であることを特徴とす
    る請求項7記載のLEDアレイ。
  10. 【請求項10】 前記第2導電型拡散領域の上面形状
    が、四角以上の偶数角の多角形、または円であることを
    特徴とする請求項9記載のLEDアレイ。
  11. 【請求項11】 第1のLEDと第2のLEDの副走査
    方向のドットずらし量、および第1のLEDと第3のL
    EDの副走査方向のドットずらし量が、第2導電型拡散
    領域の主走査方向の寸法以下であることを特徴とする請
    求項9または10に記載のLEDアレイ。
  12. 【請求項12】 隣り合うLEDの主走査方向のドット
    間寸法が、第2導電型拡散領域の主走査方向の寸法以下
    であることを特徴とする請求項1記載のLEDアレイ。
  13. 【請求項13】 前記第2導電型拡散領域が、気相拡散
    法により形成されたものであり、 前記第2導電型拡散領域の基板上面からの深さが、3〜
    8[μm]であることを特徴とする請求項1記載のLE
    Dアレイ。
  14. 【請求項14】 前記第2導電型拡散領域が、固相拡散
    法により形成されたものであり、 前記第2導電型拡散領域の基板上面からの深さが、3
    [μm]以下であることを特徴とする請求項1記載のL
    EDアレイ。
  15. 【請求項15】 前記第1導電型半導体層を複数の第1
    導電型半導体ブロックに分離し、 第1導電型ブロックにコンタクトする第1導電側電極
    と、異なる第1導電型半導体ブロックにそれぞれ形成さ
    れた複数の第2導電型拡散層にコンタクトする第2導電
    側電極とを備え、 前記複数の第1導電型半導体ブロックに形成されたLE
    Dが、マトリクス駆動されることを特徴とする請求項1
    記載のLEDアレイ。
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