JP2000021045A - Ｖｔｒ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な信号や音声のモードによらずコマーシ
ャル部分を識別して除去でき、番組予約時には、コマー
シャル部分を除いた結果、番組の終りまで記録ができる
かどうかが明らかになるＶＴＲ装置の実現を課題とす
る。 【解決手段】 番組の録画予約を行う番組予約回路５
と、番組のコマーシャル部分を検出するコマーシャル判
定回路４と、記録回路３を制御し番組からこのコマーシ
ャル部分を除いて記録させる制御回路１０と、予約され
た番組のコマーシャル部分を除いた全予約時間を算出す
る予約時間算出回路６と、テープの記録可能残り時間を
算出するテープ記録可時間算出回路９と、記録可能残り
時間と全予約時間とを比較する比較回路７と、記録可能
残り時間が全予約時間より短い場合には録画ができない
旨の警告表示を行う警告表示回路１１とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＶＴＲ装置に関
し、特にテープを有効利用することを考慮したＶＴＲ装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のＶＴＲ装置には、次のような機能
を有したものがある。テープ残時間表示装置（テープの
記録時間長から現在までの記録走行時間を減じて記録可
能な残時間を表示する、あるいはテープの内外周の径と
テープの厚みからテープ長を演算し記録可能な残時間を
表示する機能。） 録画予約時間のトータル時間表示（録画予約された番組
のトータルの時間長を表示してテープの記録時間長と対
比する機能。） ダブルデッキＶＴＲによる長時間録画の対応（一方のデ
ッキのテープの録画時間が一杯になったら自動的に他方
に切り替えて長時間録画を行う機能。） Ｇコード対応録画予約機能（あらかじめ指定されたＧコ
ードで録画予約をすると番組を選択して開始時刻の変更
などがあっても正しく録画する機能。）

【０００３】これらの機能は、いずれも番組を正しく記
録することを目的にしているものである。番組録画の際
にはテープの記録可能残時間が番組の時間長よりも長く
なければならない。例えば、タイマー予約やＧコード予
約をおこなっていても、予約した番組の記録時間よりも
テープの記録可能残時間が短いと、記録したい内容の終
りの部分が記録されない尻切れになる。これを防ぐため
に、実開昭６０−９８１２７では、録画中に残り記録時
間に比してテープ残量が短い時には記録速度の遅いモー
ドに自動的に切り替える方法が提案されており、また特
開平３−２９２６５４では録画中に残り記録時間に比し
てテープ残量が短い時には警告を発するようにしてい
る。

【０００４】しかし、民間放送テレビのように、テレビ
の放送の中には番組本来の内容でないコマーシャル部分
が含まれており、コマーシャルの時間帯には録画を停止
しコマーシャル部分が記録されないようにすると、その
分長時間に番組が記録できるだけでなく、再生時に無用
なコマーシャルを見なくてすむという利点も生まれる。
例えば、特開昭５９−７５４４０は放送にコマーシャル
開始信号と終了信号を挿入して、これを検出することに
よって、また、特開平２−２９７７４３は放送に挿入さ
れたコマーシャル識別信号を認識して、いずれもコマー
シャル部分をのぞいた録画を行うことを提案している。
また、特開平１−１３８６４３は音声信号の２か国語モ
ードやステレオモードなどのモードを検出してコマーシ
ャル部分を識別して、コマーシャル部分をのぞいた録画
を行う提案を行っている。

【０００５】しかしながら、従来の方法では、コマーシ
ャル部分を除いた録画を行っても映像が尻切れになるか
ならないかは必ずしも録画予約の段階で分かるわけでは
ない。現在のテープ残量でコマーシャル部分を除かなく
てもあるいは録画できるものであるか、コマーシャル部
分を除いても録画できないものであるかは単に見込みで
しか分からないという問題があり、録画予約を安心して
行うことができないという問題があった。また、コマー
シャル部分の判定は、それを識別できる信号が放送され
ている場合や、あるいはコマーシャル部分で音声のモー
ドの変更が発生する場合にかぎられていた。現在の通常
の民間放送では、コマーシャル部分に識別用の信号は挿
入されていないし、音声のモードが必ず変わるとはいえ
ない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
ＶＴＲ装置においては、民間放送テレビの番組を記録す
るとき、番組の記録時間を長くするために、コマーシャ
ル部分を除いた録画を行うことができるものがあるが、
コマーシャル部分を除いた結果、番組の終りまで記録が
できるかどうかが録画予約時にはっきりしないという問
題があり、またコマーシャル部分の判定は、予め放送さ
れる番組に判定用の信号が挿入されているか、音声のモ
ードが番組とコマーシャル部分で異なっている場合かで
あった。

【０００７】本発明はこの点を解決して、比較的簡単な
方法で、特別な信号や音声のモードによらずコマーシャ
ル部分を識別して除去することが可能で、かつ、番組予
約時にはコマーシャル部分を除いた結果、番組の終りま
で記録ができるかどうかがわかるＶＴＲ装置の実現を課
題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、番組の録画予約を行う番組予約手段と、
この番組予約手段で録画予約された番組を記憶媒体に記
録する記録手段とを具備するＶＴＲ装置において、番組
のコマーシャル部分を検出するコマーシャル部検出手段
と、前記記録手段を制御し前記番組予約手段で予約され
た番組からこのコマーシャル部検出手段が検出したコマ
ーシャル部分を除いて記録させる記録制御手段と、前記
番組予約手段に予約された番組のコマーシャル部分を除
いた全予約時間を算出する予約時間算出手段と、前記記
憶媒体の記録可能残り時間を算出する記録可能残時間算
出手段と、前記予約時間算出手段が算出した全予約時間
と、前記記録可能残時間算出手段が算出した記録可能残
り時間とを比較する比較手段と、この比較手段での比較
結果により前記記録可能残り時間が前記全予約時間より
短い場合には録画ができない旨の警告表示を行う警告表
示手段とを具備することを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるＶＴＲ装置
を添付図面を参照にして詳細に説明する。図１に、本発
明のＶＴＲ装置の一実施の形態の記録部分のブロック図
を示す。図１において、１は受信回路、２は信号処理回
路、３は記録回路、４はコマーシャル判定回路、５は番
組予約回路、６は予約時間算出回路、７は比較回路、８
はテープ残量算出回路、９はテープ記録可能時間算出回
路、１０は制御回路、１１は表示警告回路である。な
お、受信回路１および信号処理回路２はＶＴＲ装置の外
部の受信装置に含まれていても差支えない。

【００１０】この回路の動作を説明する。放送番組の録
画の予約時には、番組予約回路５に予約内容を入力し指
定する。録画の指定方法はとくに規定はなくタイマー予
約やＧコード対応予約などどのような方法でも良い。番
組予約回路５はこの予約内容を制御回路１０に送る。制
御回路１０は予約内容にしたがって、記録開始時間にな
ると記録スタート信号を送って受信、記録系の各部を駆
動させ、記録終了時刻になると記録ストップ信号を送っ
て各部の動作を終了させたり、あるいは番組に含まれて
いるＧコードを分析して対応した録画動作を受信、記録
系の各部に指示したりする。予約時間算出回路６は、番
組予約回路５に予約されたすべての予約内容から、予約
された記録時間のトータルを計算する。

【００１１】一方、テープ残量算出回路８は現在のテー
プ残量を計算する。テープ残量の計算方法には、新しい
テープが装着されたとき、その記録時間長を入力させ、
このテープの記録時間長から現在までの記録走行時間と
テープ速度に基づく走行量を減じてテープ残量を計算す
る方法、あるいは供給側リール軸の回転速度から装着さ
れたテープの最外周の径を求め、既知量であるテープの
最内周の径と、厚み検出センサによって測定されるテー
プの厚みからテープ残量を算出する方法など種々の方法
を採用することができる。テープ記録可能時間算出回路
９はテープ残量算出回路８が求めたテープ残量と予約内
容での速度モードと番組に含まれるコマーシャル部分の
時間長からテープ記録可能残り時間を算出する。番組内
にコマーシャルの時間がどのくらいあるかは番組の長さ
によって大体決まっているので、算定には番組の時間長
さによって決まるこの値を用いる。

【００１２】比較回路７は、予約時間算出回路６が求め
た予約記録時間のトータルと、テープ記録可能時間算出
回路９が求めたテープ記録可能残り時間を比較する。予
約記録時間のトータルがテープ記録可能残り時間よりも
長い場合にはそれに応じた対応を行う。これについては
図２の録画予約時の動作フローチャートの説明で詳しく
述べる。

【００１３】比較回路７の判定で、コマーシャル部分を
除いても予約記録時間のトータルがテープ記録可能残り
時間より長く録画ができない場合は、録画モードを長時
間モードにして録画ができるかどうか再度判定する。長
時間モードにしても予約記録時間のトータルがテープ記
録可能残り時間より長く録画ができない場合は、表示警
告回路１１でその旨を表示し、より長時間の記録ができ
るテープとの交換を促すようにする。

【００１４】また、受信回路１は制御回路１０の動作指
示で予約された番組の直前に動作開始し、信号処理回路
２は受信回路１が受信した信号を処理して、記録回路３
でテープへの記録を行う。このとき、信号処理回路２出
力の処理された受信信号はコマーシャル判定回路４にも
入力される。

【００１５】本実施の形態のコマーシャル判定回路４
は、コマーシャル部分では映像信号レベルおよび音声信
号レベルを番組内の本放送部分と比較したとき、音声信
号レベルだけが高くなる傾向にあることを検知する。さ
らに本放送からコマーシャル部分に、コマーシャル部分
から本放送に画面が切り替わる際に画面右上の隅に白マ
ークが発生するがそれを検知する。コマーシャル判定回
路４はコマーシャル部分を判定すると、制御回路１０に
コマーシャル識別信号を送り、制御回路１０はこれを受
けてコマーシャル期間中の録画を停止するように、記録
回路３に記録制御信号を送る。これにより、コマーシャ
ル部分を除いた番組の録画が行われると共に、録画予約
時にテープに予約した番組がすべて録画できるかどうか
の表示判定が行われ、安心して番組予約を行うことがで
きる。

【００１６】図２は、本発明のＶＴＲ装置の録画予約時
の動作フローチャートである。ステップ１００で録画予
約機能を設定して録画予約を開始する。ステップ１０１
で録画したい番組を番組予約回路５に指定する。録画の
指定方法はとくに規定はなくタイマー予約やＧコード対
応予約などどのような方法でも良い。指定されると、Ｖ
ＴＲ装置の番組予約回路５はその内容を確認して（ステ
ップ１０２）、問題がなければ録画予約登録内容に追加
する（ステップ１０３）。録画の指定内容に問題がある
場合、録画予約登録内容への追加がキャンセルされた場
合はステップ１０１に戻る。

【００１７】録画予約登録内容に追加が行われるとＶＴ
Ｒ装置はコマーシャル部分を除いて録画トータル時間を
算定する（ステップ１０４）。番組内にコマーシャルの
時間がどのくらいあるかは番組の長さによって大体決ま
っているので、算定には番組の長さによって決まるこの
値を用いる。予約された録画トータル時間が算定される
とステップ１０５で、テープの記録時間長から現在まで
の記録走行時間を減じて記録可能な残時間を計算し、録
画トータル時間が録画可能時間内に収まるかどうかを判
定する。収まると判定された場合はこの録画予約を終了
する（ステップ１０６）。

【００１８】録画トータル時間が録画可能時間内に収ま
らないと判定された場合は、ステップ１０７に進み、録
画モードを長時間モードに設定変更する。この場合、長
時間モードに設定されたことを示す表示を行うようにす
る。そうして長時間モードでの録画トータル時間を算定
し（ステップ１０８）、さらに長時間モードでの記録可
能な残時間を計算し、長時間モードで録画トータル時間
が録画可能時間内に収まるかどうかを判定する（ステッ
プ１０９）。ここで、長時間モードは、記録速度が遅く
なるモードでも、ダブルデッキＶＴＲによる長時間録画
でも、そのＶＴＲ装置に用いることが可能なものであれ
ば何でもよい。

【００１９】ステップ１０９で録画トータル時間が長時
間モードでの録画可能時間内に収まると判定された場合
はこの録画予約を終了する（ステップ１０６）。収まら
ないと判定された場合はその旨の警告表示を行って、テ
ープをさらに長時間記録ができるものに取り替えるよう
に指示する。これに応じてテープの変更があった場合に
は（ステップ１１０）、先にステップ１０８で算定した
録画トータル時間と比較してを算定し、もう一度、録画
トータル時間が録画可能時間内に収まるかどうかを判定
する（ステップ１０９）。ステップ１１０で長時間テー
プの変更ができない場合は、予約を放棄するか尻切れを
承知でできる範囲で録画するようにしても良い。

【００２０】このようにすることにより、 １）コマーシャル部分を自動的に除去した録画が可能に
なり、テープを有効に利用することができる。 ２）放送時間が半端な番組（例えば２時間半の番組）を
所定のテープ（例えば２時間テープ）に記録することが
でき保管しやすくなる。 ３）録画予約した録画トータル時間がコマーシャル部分
を除いても録画可能時間内に収まらないときには録画を
長時間モードで行い、長時間モードでもさらに収まらな
いときにはその旨を表示してテープを取り替えることを
促すので、予約時から記録ができるかどうかが明らかに
なり、安心して予約でき、無駄なテープが出にくくな
る。 ４）さらに、この技術はアナログＶＴＲ、ディジタルＶ
ＴＲに関係なく用いることができる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１の
発明は、番組の録画予約を行う番組予約手段と、この番
組予約手段で録画予約された番組を記憶媒体に記録する
記録手段とを具備するＶＴＲ装置において、番組のコマ
ーシャル部分を検出するコマーシャル部検出手段と、記
録手段を制御し番組予約手段で予約された番組からこの
コマーシャル部検出手段が検出したコマーシャル部分を
除いて記録させる記録制御手段と、番組予約手段に予約
された番組のコマーシャル部分を除いた全予約時間を算
出する予約時間算出手段と、記憶媒体の記録可能残り時
間を算出する記録可能残時間算出手段と、予約時間算出
手段が算出した全予約時間と、記録可能残時間算出手段
が算出した記録可能残り時間とを比較する比較手段と、
この比較手段での比較結果により記録可能残り時間が全
予約時間より短い場合には録画ができない旨の警告表示
を行う警告表示手段とを具備することを特徴とする。こ
れにより、予約の段階でコマーシャル部分を除いた番組
の記録が可能かどうかが明らかになるため、尻切れにな
る虞をなくすことができ、利用者は安心して番組予約を
行うことができるとともに、無駄なテープが出にくくな
る。

【００２２】本発明の請求項２の発明は、記録手段は通
常記録モードと長時間記録モードとを具備し、この通常
記録モードで比較手段での比較結果により記録可能残り
時間が全予約時間より短い場合には、改めて記録可能残
時間算出手段により長時間記録モードによる記録可能残
り時間を算出させて比較手段での比較を行わせることを
特徴とする。これにより、テープに余裕のある場合は通
常の記録を、テープに余裕のない場合は長時間モードで
の記録を行うことができる。

【００２３】本発明の請求項３の発明は、警告表示手段
は通常記録モードによって録画ができない旨の警告表示
と、長時間記録モードにによって録画ができない旨の警
告表示とをそれぞれ行うことを特徴とする。これによ
り、テープに余裕のある場合は通常の記録を、テープに
余裕のない場合は長時間モードでの記録を行うことがで
き、予約の段階でその旨の表示も行われるので、利用者
は安心して番組予約を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のＶＴＲ装置の一実施の形態の記録部分
のブロック図。

【図２】図１の実施の形態での録画予約時の動作フロー
チャート。

【符号の説明】

１…受信回路、２…信号処理回路、３…記録回路、４…
コマーシャル判定回路、５…番組予約回路、６…予約時
間算出回路、７…比較回路、８…テープ残量算出回路、
９…テープ記録可能時間算出回路、１０…制御回路、１
１…表示警告回路。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 番組の録画予約を行う番組予約手段と、
   この番組予約手段で録画予約された番組を記憶媒体に記
   録する記録手段とを具備するＶＴＲ装置において、 番組のコマーシャル部分を検出するコマーシャル部検出
   手段と、 前記記録手段を制御し前記番組予約手段で予約された番
   組からこのコマーシャル部検出手段が検出したコマーシ
   ャル部分を除いて記録させる記録制御手段と、 前記番組予約手段に予約された番組のコマーシャル部分
   を除いた全予約時間を算出する予約時間算出手段と、 前記記憶媒体の記録可能残り時間を算出する記録可能残
   時間算出手段と、 前記予約時間算出手段が算出した全予約時間と、前記記
   録可能残時間算出手段が算出した記録可能残り時間とを
   比較する比較手段と、 この比較手段での比較結果により前記記録可能残り時間
   が前記全予約時間より短い場合には録画ができない旨の
   警告表示を行う警告表示手段とを具備することを特徴と
   するＶＴＲ装置。
2. 【請求項２】 前記記録手段は通常記録モードと長時間
   記録モードとを具備し、 この通常記録モードで前記比較手段での比較結果により
   記録可能残り時間が全予約時間より短い場合には、改め
   て前記記録可能残時間算出手段により前記長時間記録モ
   ードによる記録可能残り時間を算出させて前記比較手段
   での比較を行わせることを特徴とする請求項１に記載の
   ＶＴＲ装置。
3. 【請求項３】 前記警告表示手段は前記通常記録モード
   によって録画ができない旨の警告表示と、前記長時間記
   録モードにによって録画ができない旨の警告表示とをそ
   れぞれ行うことを特徴とする請求項２に記載のＶＴＲ装
   置。