JP2000019561A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000019561A
JP2000019561A JP10191592A JP19159298A JP2000019561A JP 2000019561 A JP2000019561 A JP 2000019561A JP 10191592 A JP10191592 A JP 10191592A JP 19159298 A JP19159298 A JP 19159298A JP 2000019561 A JP2000019561 A JP 2000019561A
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light
crystal display
pixel
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JP10191592A
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English (en)
Inventor
Takashi Miyashita
崇 宮下
Takeshi Toyoshima
剛 豊島
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外光を利用する反射型表示のときも画面の明る
さが充分なカラー画像を表示することができ、しかも、
データライン付近の異常表示を無くして、画質を向上さ
せることができる2ウエイ型の液晶表示装置を提供す
る。 【解決手段】液晶表示素子の背後に、照明光を出射する
とともに前記液晶表示素子の前方から入射する外光を反
射する照明手段を配置した2ウエイ型の液晶表示装置に
おいて、液晶表示素子1の後側基板3の内面に、複数の
画素電極4と、複数のTFT5と、ゲートライン11お
よびデータライン12とを設け、前側基板2の内面に、
対向電極19と、赤、緑、青のカラーフィルタ16R,
16G,16Bと、前記データライン12に対応する遮
光膜17とを設け、前記データライン12に沿った画素
間領域Dのうちの画素領域Aと前記遮光膜17との間の
部分を無着色光出射領域dとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射型表示と透
過型表示との両方の表示を行なう2ウエイ型の液晶表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置には、自然光や室内光等の
外光を利用する反射型表示だけを行なうものと、一般に
バックライトと呼ばれる照明手段からの照明光を利用す
る透過型表示だけを行なうものと、前記反射型表示と透
過型表示との両方を行なう2ウエイ型のものとがある。
【0003】前記2ウエイ型の液晶表示装置は、液晶表
示素子の背後に、照明光を前記液晶表示素子の背面に向
けて出射するとともに前記液晶表示素子の前方から入射
する外光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射する照
明手段を配置して構成されており、前記照明手段として
は、照明光を出射する照明パネルの前面に半透過反射板
を配置したものが用いられている。
【0004】前記照明パネルには、一般に、少なくとも
一端面を光の入射面とし、前面を前記端面から取り込ん
だ光の出射面とした導光板と、この導光板の前記端面に
対向させて配置された光源部とからなるサイドライト型
と呼ばれるものが利用されており、前記半透過反射板
は、前記導光板の前面に配置されている。
【0005】前記サイドライト型の照明パネルは、光源
部からの光を導光板で導いてその前面から出射するもの
であり、前記光源部からの光を導光板内にその端面から
取り込み、その光を導光板の前面および背面での反射の
繰り返しにより導いて、導光板前面のほぼ全域から出射
する。また、前記半透過反射板は、その特性に応じた反
射/透過率で入射光を反射および透過させる。
【0006】前記2ウエイ型液晶表示装置は、所定の照
度以上(例えば約500ルクス以上)の環境下では、外
光を利用する反射型表示を行ない、それよりも低照度の
環境下では、前記照明手段の光源部を点灯させて、この
照明手段からの照明光を利用する透過型表示を行なうも
のであり、外光を利用する反射型表示のときは、液晶表
示素子の前方から入射する外光が、前記液晶表示素子を
透過して前記照明手段の前面の半透過反射板によりその
特性に応じた反射率で反射され、その反射光が前記液晶
表示素子にその背面から入射し、この液晶表示素子を透
過して前方に出射する。
【0007】また、前記照明手段からの照明光を利用す
る透過型表示のときは、前記照明パネルからの照明光
が、前記半透過反射板をその特性に応じた透過率で透過
して前記液晶表示素子にその背面から入射し、この液晶
表示素子を透過して前方に出射する。
【0008】前記液晶表示素子としては、一般に、TF
T(薄膜トランジスタ)をアクティブ素子とするアクテ
ィブマトリックス方式のものが利用されており、このア
クティブマトリックス方式の液晶表示素子は、液晶層を
はさんで対向する前後一対の透明基板のうちの一方の基
板の内面に、マトリックス状に配列する複数の透明な画
素電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続された複数
のTFT(アクティブ素子)と、行方向(画面の左右方
向)に配列する画素電極の側縁に沿わせて配線され前記
TFTにゲート信号を供給するゲートラインと、列方向
(画面の上下方向)に配列する画素電極の側縁に沿わせ
て配線され前記TFTにデータ信号を供給するデータラ
インとを設け、他方の基板の内面に、前記複数の画素電
極に対向する透明な対向電極を設けた構成となってい
る。
【0009】前記TFTは、一般に、基板上にゲート電
極を形成し、このゲート電極を覆ってゲート絶縁膜とを
設けるとともに、このゲート絶縁膜の上に前記ゲート電
極に対応させてi型半導体膜を形成し、このi型半導体
膜の両側部の上に、n型半導体膜を介してソース電極と
ドレイン電極とを設けた、いわゆる逆スタガー構造とさ
れており、前記ゲートラインは、前記基板上に前記ゲー
ト電極と一体に形成されている。
【0010】また、前記ゲート絶縁膜(透明膜)は、前
記基板のほぼ全面にわたって形成されており、このゲー
ト絶縁膜の上に前記データラインと画素電極が設けら
れ、前記データラインはTFTのドレイン電極に接続さ
れ、前記画素電極は前記TFTのソース電極に接続され
ている。
【0011】このアクティブマトリックス方式の液晶表
示素子は、TN(ツイステッド・ネマティック)型のも
のが一般的であり、TN型の液晶表示素子は、前記液晶
層の液晶分子を両基板間において所定のツイスト角(通
常はほぼ90°)でツイスト配向させ、両基板の外面に
それぞれ偏光板をその光学軸(透過軸または吸収軸)を
所定の方向に向けて配置した構成となっている。
【0012】前記アクティブマトリックス方式の液晶表
示素子には、白黒画像を表示するものと、フルカラー画
像等の多色カラー画像を表示するものとがあり、カラー
画像を表示するアクティブマトリックス方式の液晶表示
素子は、一般に、その後側基板の内面に前記画素電極と
TFTおよびラインを設け、前側基板の内面に対向電極
を設けるとともに、この前側基板の内面に、前記複数の
画素電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素
領域にそれぞれ対応させて複数の色の着色膜とを設けた
構成となっている。
【0013】前記着色膜は、一般に、赤、緑、青の3色
のカラーフィルタであり、この赤、緑、青のカラーフィ
ルタを備えた液晶表示素子は、各画素領域から出射する
赤、緑、青の着色光の混色によりフルカラー画像を表示
する。
【0014】なお、前記カラー画像を表示するアクティ
ブマトリックス方式の液晶表示素子には、行方向に赤、
緑、青の画素を表示する画素領域が交互に直線状に並
び、列方向に同じ色の画素を表示する画素領域が直線的
に並んでいる直線配列タイプのものと、行方向に赤、
緑、青の画素を表示する画素領域が交互に直線状に並
び、列方向には同じ色の画素を表示する画素領域が各行
ごとに1.5ピッチずつ交互にずれて並んでいるモザイ
ク配列(デルタ配列ともいう)タイプのものとがあり、
さらに、前記直線配列タイプの液晶表示素子には、各列
の画素領域に対応する着色膜を、各画素領域ごとにそれ
ぞれ対応させて形成しているものと、各列の画素領域に
対応する着色膜を、列方向に並ぶ画素領域の全てにわた
って連続するストライプ状に形成しているものとがあ
る。
【0015】また、従来の液晶表示素子では、前記画素
領域を透過する光を全て着色光として出射させるため、
前記着色膜を画素領域の全域に対応する面積(着色膜を
ストライプ状に形成する場合は画素領域の全域に対応す
る幅)に形成し、また、各画素領域の間の領域からの光
の漏れを無くすため、前側基板の内面に、各画素領域の
間の領域全体に対応させて、一般にブラックマスクと呼
ばれる遮光膜を設けている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記カラー画
像を表示する液晶表示素子を用いた2ウエイ型液晶表示
装置は、低照度の環境下での照明手段からの照明光を利
用する透過型表示のときは充分な明るさのカラー画像を
表示できるが、外光を利用する反射型表示のときは、画
面全体が暗くなってしまうという問題をもっている。
【0017】これは、液晶表示素子を透過する光が、可
視光帯域のうちの前記着色膜(例えば赤、緑、青のカラ
ーフィルタ)の吸収波長帯域の波長成分の光を前記着色
膜により吸収され、前記着色膜の透過波長帯域の波長成
分の光がこの着色膜を透過して着色光になるためであ
り、したがって、入射光の強度に比べて、出射する着色
光の強度がかなり弱くなる。
【0018】そして、低照度の環境下での照明手段から
の照明光を利用する透過型表示のときは、環境の照度に
対する液晶表示装置からの出射光の強度の比が高いため
に充分な明るさのカラー画像を表示できるが、外光を利
用する反射型表示のときは、液晶表示装置からの出射光
の強度が、環境の照度(外光の照度)と液晶表示装置の
反射率とに依存するため、環境照度に対する液晶表示装
置からの出射光の強度の比があまり高くなく、したがっ
て、画面全体が暗くなってしまう。
【0019】そこで、従来から、外光を利用する反射型
表示のときの画面の明るさを向上させるため、前記液晶
表示素子を、各画素領域の間の領域に対応する遮光膜
(ブラックマスク)を備えない構成とし、液晶表示素子
の各画素領域の間の領域から無着色光を積極的に出射さ
せることが考えられている。
【0020】このようにすれば、外光を利用する反射型
表示のときに、前記液晶表示素子にその前方から入射し
た光のうち、各画素領域の間の領域に入射した光が、着
色膜による吸収を受けることなく無着色光のまま液晶層
を透過し、その無着色光が後側基板の内面において各画
素領域の間の領域内に対応しているゲートライン(着色
膜がストライプ状に形成されている場合は、ゲートライ
ンのうちの着色膜間の間隙に対応している部分)および
データラインにより反射されるか、あるいは液晶表示素
子の背面に出射して前記照明手段の前面の半透過反射板
で反射され、その反射光が前記液晶表示素子の前方に出
射する。
【0021】したがって、この液晶表示装置によれば、
外光を利用する反射型表示のときの前記液晶表示素子の
各画素領域から出射する着色光の強度が弱くても、各画
素領域の間の領域から出射する無着色光により画面の明
るさが底上げされるため、画面の明るさを向上させるこ
とができる。
【0022】しかしながら、前述の各画素領域の間の領
域を無着色光の出射領域とした液晶表示素子を用いる2
ウエイ型液晶表示装置は、前記液晶表示素子の各画素領
域の間の領域内に異常表示が生じるという問題をもって
いる。
【0023】前記異常表示は、主に、液晶表示素子の後
側基板の内面に配線されたゲートラインとデータライン
のうちの前側基板に設けられた対向電極との距離が近い
ライン、つまりゲート絶縁膜の上に設けられているデー
タラインの付近に生じている。
【0024】すなわち、前記アクティブマトリックス方
式の液晶表示素子は、対向電極を基準電位に接続し、各
ゲートラインに順次ゲート信号を印加するとともに、そ
れに同期して各データラインに、画像データに応じて電
位が変化するデータ信号を印加することにより表示駆動
されるため、前記ゲートラインおよびデータラインがそ
れぞれ、前記ゲート信号およびデータ信号に応じた電位
になる。
【0025】そして、前記ゲートラインとデータライン
とのうち、データラインは、前側基板に設けられた対向
電極との距離が近いため、主に、前記データラインと前
記対向電極との間にその電位差に応じた電界が生じ、そ
の電界の影響を受けるデータライン付近の液晶分子が配
向状態を変え、前記データラインの付近に、薄い影のよ
うに見える異常表示が発生する。
【0026】なお、前記透過型表示のときは、上述した
ように、液晶表示素子の各画素領域の間の領域に入射し
た光のうち、前記ゲートラインおよびデータラインが配
線されている部分に入射した光がこれらのラインにより
遮られるため、各画素領域の間の領域のうちの前記ゲー
トラインおよびデータラインに対応する部分は暗表示状
態になるが、前記データラインと対向電極との電位差に
よる電界は、前記データラインの幅よりもある程度広い
領域にわたって生じるため、前記各画素領域の間の領域
内に、前記データラインの両側縁に沿って前記異常表示
が発生する。
【0027】この異常表示は、列方向(画面の上下方
向)に配列する画素電極の側縁に沿わせて配線された前
記データラインに沿って尾を引くように現れるため、一
般に縦尾引きと呼ばれている。
【0028】そして、外光を利用する反射型表示のとき
は、液晶表示装置からの出射光の強度が、環境の照度
(外光の照度)と液晶表示装置の反射率とに依存するた
め、環境照度に対する液晶表示装置からの出射光の強度
の比があまり高くなく、したがって前記異常表示はあま
り目立たないが、低照度の環境下での照明手段からの照
明光を利用する透過型表示のときは、環境照度に対する
液晶表示装置からの出射光の強度の比が高いため、前記
異常表示が目立ち、画質が悪くなる。
【0029】この発明は、外光を利用する反射型表示の
ときも画面の明るさが充分なカラー画像を表示すること
ができ、しかも、データライン付近の異常表示を無くす
か、あるいはほとんど目立たなくして、画質を向上させ
ることができる2ウエイ型の液晶表示装置を提供するこ
とを目的としたものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明は、液晶層をは
さんで対向する前後一対の基板のうちの後側基板の内面
に、マトリックス状に配列する複数の画素電極と、これ
らの画素電極にそれぞれ接続された薄膜トランジスタか
らなる複数のアクティブ素子と、前記複数の画素電極の
側縁に沿わせて配線され前記複数のアクティブ素子にゲ
ート信号およびデータ信号を供給するゲートラインおよ
びデータラインとが設けられ、前側基板の内面に、前記
複数の画素電極に対向する対向電極と、前記複数の画素
電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素領域
にそれぞれ対応する複数の色の着色膜と、前記ゲートラ
インとデータラインのうちの少なくとも前記データライ
ンに対応する遮光膜とが設けられるとともに、前記遮光
膜が、この遮光膜が対応する前記ラインの幅よりも太
く、前記複数の画素領域の間の領域の幅よりも細い幅に
形成されており、前記複数の画素領域の間の領域のうち
の少なくとも前記データラインに沿った領域の前記画素
領域と前記遮光膜との間の部分が、無着色光出射領域と
なっている液晶表示素子と、前記液晶表示素子の背後に
配置され、照明光を前記液晶表示素子の背面に向けて出
射するとともに前記液晶表示素子の前方から入射する外
光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射する照明手段
とを備えたことを特徴とする。
【0031】この液晶表示装置によれば、液晶表示素子
の複数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも前記デ
ータラインに沿った領域(以下、データラインに沿った
画素間領域という)の前記画素領域と前記遮光膜との間
の部分が無着色光出射領域となっているため、外光を利
用する反射型表示のときも、前記画素領域の間の領域か
ら出射する無着色光により画面の明るさを底上げし、画
面の明るさが充分なカラー画像を表示することができ
る。
【0032】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
遮光膜を、この遮光膜が対応する前記ラインの幅よりも
太く、前記複数の画素領域の間の領域の幅よりも細い幅
に形成しているため、前記データラインと対向電極との
間に生じる電界による異常表示の発生領域を、前記遮光
膜により遮蔽することができ、したがって、反射型表示
のときも透過型表示のときも、前記データライン付近の
異常表示を無くして、品質の良い画像を表示することが
できる。
【0033】また、この発明は、液晶層をはさんで対向
する前後一対の基板のうちの後側基板の内面に、マトリ
ックス状に配列する複数の画素電極と、これらの画素電
極にそれぞれ接続された薄膜トランジスタからなる複数
のアクティブ素子と、前記複数の画素電極の側縁に沿わ
せて配線され前記複数のアクティブ素子にゲート信号お
よびデータ信号を供給するゲートラインおよびデータラ
インとが設けられ、前側基板の内面に、前記複数の画素
電極に対向する対向電極と、前記複数の画素電極と前記
対向電極とが互いに対向する複数の画素領域にそれぞれ
対応する複数の色の着色膜とが設けられるとともに、前
記複数の画素電極が、前記ゲートラインとデータライン
のうちの少なくとも前記データライン側の縁部が前記デ
ータラインの側縁部の上に絶縁膜を介して重なってお
り、前記複数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも
前記データラインに沿った領域が、前方から入射した外
光が無着色光のまま前記データラインにより反射されて
前方に出射する無着色光出射領域となっている液晶表示
素子と、前記液晶表示素子の背後に配置され、照明光を
前記液晶表示素子の背面に向けて出射するとともに前記
液晶表示素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素
子の背面に向けて反射する照明手段とを備えたことを特
徴とする。
【0034】この液晶表示装置においては、前記液晶表
示素子の各画素電極の縁部が前記データラインの側縁部
の上に重なっているため、前記画素電極と対向電極とが
互いに対向する画素領域のうち、前記データライン上に
重なっている画素電極縁部に対応する部分は、前記照明
手段からの照明光を利用する透過型表示のときに入射光
が前記データラインで遮られる領域である。
【0035】したがって、前記液晶表示素子の画素領域
の面積は、外光を利用する反射型表示のときと、前記照
明手段からの照明光を利用する透過型表示のときとで異
なり、反射型表示のときは、前記画素電極の全体に対応
する領域が画素領域となり、透過型表示のときは、前記
反射型表示のときの画素領域のうちの前記データライン
上に重なる画素電極縁部に対応する領域を除く領域が画
素領域になる。
【0036】さらに、前記液晶表示素子の複数の画素領
域の間の領域からの無着色光の出射は、外光を利用する
反射型表示のときと、前記照明手段からの照明光を利用
する透過型表示のときとで異なる。
【0037】すなわち、外光を利用する反射型表示のと
きは、前記複数の画素領域の間の領域のうちの前記デー
タラインに沿った画素間領域に入射した光がこのデータ
ラインにより反射され、前記ゲートラインに沿った画素
間領域の全域から無着色光が液晶表示素子の前方に出射
する。
【0038】一方、前記照明手段からの照明光を利用す
る透過型表示のときは、液晶表示素子にその背面から入
射する照明光が前記ゲートラインおよびデータラインに
より遮られるため、前記データラインに沿った画素間領
域の全域が暗状態になる。
【0039】この液晶表示装置によれば、外光を利用す
る反射型表示のときに、前記液晶表示素子の複数の画素
領域の間の領域のうちの前記データラインに沿った画素
間領域から高輝度の無着色光が出射するため、外光を利
用する反射型表示のときも、前記画素領域間の領域から
出射する無着色光により画面の明るさを底上げし、画面
の明るさが充分なカラー画像を表示することができる。
【0040】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
液晶表示素子が、前記データラインの側縁部の上に絶縁
膜を介して画素電極の縁部が重なっている構成であるた
め、前記データラインと対向電極との電位差に応じた電
界が生じる領域は、前記データラインのうちの前記画素
電極の縁部が重なっていない部分に対応する領域だけで
あり、前記データラインの画素電極の縁部が重なってい
る側縁部に対応する領域には、反射型表示のときも透過
型表示のときも、前記画素電極と対向電極との間に印加
される駆動電圧に応じた電界が印加される。
【0041】そして、透過型表示のときは、前記複数の
画素領域の間の領域のうちの前記データラインに沿った
画素間領域がその全域にわたって暗状態になるため、前
記データラインのうちの前記画素電極の縁部が重なって
いない部分に対応する領域の液晶分子が前記データライ
ンと対向電極との間に生じる電界により配向状態を変え
ても、それによる異常表示は見えない。
【0042】また、前記反射表示のときは、前記複数の
画素領域の間の領域のうちの前記データラインに沿った
画素間領域の全域から無着色光が出射するとともに、そ
の出射光の強度が、前記データラインと対向電極との間
にその電位差に応じて生じる電界による液晶分子の配向
状態の変化に応じて変化するが、この反射型表示のとき
は、液晶表示装置からの出射光の強度が、環境の照度
(外光の照度)と液晶表示装置の反射率とに対応するた
め、環境照度に対する前記出射光(無着色光)の強度の
比があまり高くなく、そのため、前記データラインに沿
った画素間領域から出射する無着色光の強度が前記デー
タラインと対向電極との間に生じる電界の影響により変
化しても、それによる異常表示はほとんど目立たない。
【0043】したがって、反射型表示のときは前記デー
タライン付近の異常表示を無くし、また透過型表示のと
きは前記データライン付近の異常表示をほとんど目立た
なくして、品質の良い画像を表示することができる。
【0044】さらに、この発明は、液晶層をはさんで対
向する前後一対の基板のうちの後側基板の内面に、マト
リックス状に配列する複数の画素電極と、これらの画素
電極にそれぞれ接続された薄膜トランジスタからなる複
数のアクティブ素子と、前記複数の画素電極の側縁に沿
わせて配線され前記複数のアクティブ素子にゲート信号
およびデータ信号を供給するゲートラインおよびデータ
ラインとが設けられ、前側基板の内面に、前記複数の画
素電極に対向する対向電極と、前記複数の画素電極と前
記対向電極とが互いに対向する複数の画素領域にそれぞ
れ対応する複数の色の着色膜とが設けられており、前記
複数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも前記デー
タラインに沿った領域が、無着色光出射領域となってい
るとともに、前記対向電極が、少なくとも前記データラ
インに対向する部分が欠落した形状に形成されている液
晶表示素子と、前記液晶表示素子の背後に配置され、照
明光を前記液晶表示素子の背面に向けて出射するととも
に前記液晶表示素子の前方から入射する外光を前記液晶
表示素子の背面に向けて反射する照明手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0045】この液晶表示装置によれば、前記液晶表示
素子の複数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも前
記データラインに沿った画素間領域が無着色光出射領域
となっているため、外光を利用する反射型表示のとき
も、前記データラインに沿った画素間領域から出射する
無着色光により画面の明るさを底上げし、画面の明るさ
が充分なカラー画像を表示することができる。
【0046】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
液晶表示素子を、前記対向電極を少なくともデータライ
ンに対向する部分が欠落した形状に形成した構成として
いるため、前記データラインと対向電極との間に電界が
生じることはなく、したがって、反射型表示のときも透
過型表示のときも、前記データライン付近の異常表示を
無くして、品質の良い画像を表示することができる。
【0047】さらにまた、この発明は、液晶層をはさん
で対向する前後一対の基板のうちの後側基板の内面に、
マトリックス状に配列する複数の画素電極と、これらの
画素電極にそれぞれ接続された薄膜トランジスタからな
る複数のアクティブ素子と、前記複数の画素電極の側縁
に沿わせて配線され前記複数のアクティブ素子にゲート
信号およびデータ信号を供給するゲートラインおよびデ
ータラインとが設けられ、前側基板の内面に、前記複数
の画素電極に対向する対向電極と、前記複数の画素電極
と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素領域にそ
れぞれ対応する複数の色の着色膜とが設けられるととも
に、前記複数の色の着色膜が、少なくとも前記データラ
インに対応する部分において前記データラインの幅より
も狭い間隙を存して隣り合っており、前記複数の画素領
域の間の領域のうちの前記複数の色の着色膜の間の間隙
に対応する部分が、前方から入射した外光が無着色光の
まま前記データラインにより反射されて前方に出射する
領域となっている液晶表示素子と、前記液晶表示素子の
背後に配置され、照明光を前記液晶表示素子の背面に向
けて出射するとともに前記液晶表示素子の前方から入射
する外光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射する照
明手段とを備えたことを特徴とする。
【0048】この液晶表示装置においては、前記液晶表
示素子の前側基板の内面に複数の画素領域にそれぞれ対
応させて設けられた複数の色の着色膜が、少なくとも前
記データラインに対応する部分において前記データライ
ンの幅よりも狭い間隙を存して隣り合っており、前記デ
ータラインに沿った画素間領域の前記複数の色の着色膜
の間の間隙に対応する部分が、前方から入射した外光が
無着色光のまま前記データラインにより反射されて前方
に出射する領域となっているため、外光を利用する反射
型表示のときに、前記データラインに沿った画素間領域
の前記着色膜の間の間隙に対応する無着色光出射領域か
ら無着色光が出射する。
【0049】すなわち、外光を利用する反射型表示のと
きは、液晶表示素子にその前方から入射する外光のう
ち、前記着色膜間の間隙に対応する領域に入射した光
が、無着色光のまま液晶表示素子の後側基板の内面にお
いて前記データラインにより反射されて前記液晶表示素
子の前方に出射するが、前記照明手段からの照明光を利
用する透過型表示のときは、液晶表示素子にその背面か
ら入射する照明光のうちのゲートラインおよびデータラ
インが配線されている部分に入射した光がこれらのライ
ンにより遮られるため、前記着色膜の間の間隙に対応す
る無着色光出射領域は常に暗状態になる。
【0050】また、前記データラインに沿った画素間領
域の前記無着色光出射領域以外の領域から出射する光
は、反射型表示のときも、透過型表示のときも着色光で
ある。なお、前記複数の色の着色膜は、上記のように、
前記データラインの幅よりも狭い間隙を存して隣り合っ
ているため、これらの着色膜間の間隙に対応する前記無
着色光出射領域は、前記データラインの幅よりも小さ
く、そのため、透過型表示のときは、前記データライン
に沿った画素間領域のうちの前記データラインに対応す
る部分が前記無着色光出射領域を含んで暗状態になり、
前記データラインに対応する部分以外の領域から着色光
が出射する。
【0051】この液晶表示装置によれば、外光を利用す
る反射型表示のときに、前記液晶表示素子の複数の画素
領域の間の領域のうちの少なくとも前記データラインに
沿った画素間領域の前記着色膜間の間隙に対応する領域
から無着色光が出射するため、前記反射型表示のときの
画面の明るさを、前記無着色光により底上げし、画面の
明るさが充分なカラー画像を表示することができる。
【0052】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
透過型表示のときは、前記液晶表示素子のデータライン
に沿った画素間領域の着色膜間の間隙に対応する無着色
光出射領域が常に暗状態になるため、前記データライン
と対向電極との間に生じる電界により前記データライン
の付近の液晶分子が配向状態を変えても、前記データラ
インに対応する領域の異常表示は見えず、また、前記デ
ータラインの両側縁に沿って発生する異常表示も、その
領域からの出射光が着色光であるためにほとんど目立た
ない。
【0053】また、前記反射表示のときは、上記のよう
に、前記データラインに沿った画素間領域のうちの前記
着色膜間の間隙に対応する無着色光出射領域から無着色
光が出射するが、この反射型表示のときは、上述したよ
うに、環境照度に対する出射光の強度の比があまり高く
ないため、前記データラインと対向電極との間に生じる
電界により前記無着色光出射領域の液晶分子が配向状態
を変えても、それによる異常表示はほとんど目立たず、
また、前記データラインの両側縁に沿って前記発生する
異常表示も、その領域からの出射光が着色光であるため
にほとんど目立たない。
【0054】したがって、反射型表示のときも透過型表
示のときも、前記データライン付近の異常表示をほとん
ど目立たなくして、品質の良い画像を表示することがで
きる。
【0055】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示装置は、上記
のように、液晶表示素子の背後に、照明光を前記液晶表
示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示素
子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面に
向けて反射する照明手段を配置し、前記液晶表示素子
を、液晶層をはさんで対向する前後一対の基板のうちの
後側基板の内面に、複数の画素電極と、薄膜トランジス
タからなる複数のアクティブ素子と、ゲートラインおよ
びデータラインとを設け、前側基板の内面に、対向電極
と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対向
する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の色の着色
膜と、前記ゲートラインとデータラインのうちの少なく
とも前記データラインに対応する遮光膜とを設けるとと
もに、前記遮光膜を、この遮光膜が対応する前記ライン
の幅よりも太く、前記複数の画素領域の間の領域の幅よ
りも細い幅に形成し、前記複数の画素領域の間の領域の
うちの少なくとも前記データラインに沿った領域の前記
画素領域と前記遮光膜との間の部分を、無着色光出射領
域とした構成とすることにより、外光を利用する反射型
表示のときも、前記画素領域と前記遮光膜との間の部分
から出射する無着色光により画面の明るさを底上げして
画面の明るさが充分なカラー画像を表示し、しかも、反
射型表示のときも透過型表示のときも、前記データライ
ン付近の異常表示を無くして、品質の良い画像を表示す
ることができるようにしたものである。
【0056】この液晶表示装置においては、前記遮光膜
の側面は反射面とするのが好ましく、このようにするこ
とにより、液晶表示素子の各画素領域から出射する光の
うちの隣り合う画素領域との間の領域から出射する広が
り角の大きい光を、前記遮光膜の側面により、その光が
出射する画素領域の前方に向けて反射させ、正面輝度の
高い画像を表示することができる。
【0057】さらに、この液晶表示装置において、前記
複数の色の着色膜はそれぞれ、前記画素領域の面積より
も小さい面積に形成するのが望ましく、このようにする
ことにより、前記画素領域内の前記着色膜に対応する領
域から着色光が出射し、前記着色膜に対応しない領域か
ら無着色光が出射するので、各画素領域から着色光と無
着色光の両方を出射させて、画面をより明るくすること
ができる。
【0058】また、この発明の液晶表示装置は、上記の
ように、液晶表示素子の背後に、照明光を前記液晶表示
素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示素子
の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面に向
けて反射する照明手段を配置し、前記液晶表示素子を、
液晶層をはさんで対向する前後一対の基板のうちの後側
基板の内面に、複数の画素電極と、薄膜トランジスタか
らなる複数のアクティブ素子と、ゲートラインおよびデ
ータラインとを設け、前側基板の内面に、対向電極と、
前記複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対向する
複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の色の着色膜と
を設け、前記複数の画素領域の間の領域のうちの少なく
とも前記データラインに沿った領域を、無着色光出射領
域とするとともに、前記複数の画素電極を、前記ゲート
ラインとデータラインのうちの少なくとも前記データラ
イン側の縁部を前記データラインの側縁部の上に絶縁膜
を介して重ねた構成とすることにより、外光を利用する
反射型表示のときも、前記データラインに沿った画素領
域間の領域から出射する無着色光により画面の明るさを
底上げして画面の明るさが充分なカラー画像を表示し、
しかも、反射型表示のときは前記データライン付近の異
常表示を無くし、また透過型表示のときは前記データラ
イン付近の異常表示をほとんど目立たなくして、品質の
良い画像を表示することができるようにしたものであ
る。
【0059】この液晶表示装置においても、前記複数の
色の着色膜はそれぞれ、前記画素領域の面積よりも小さ
い面積に形成するのが望ましく、このようにすることに
より、前記画素領域内の前記着色膜に対応する領域から
着色光が出射し、前記着色膜に対応しない領域から無着
色光が出射するので、各画素領域から着色光と無着色光
の両方を出射させて、画面をより明るくすることができ
る。
【0060】さらに、この発明の液晶表示装置は、上記
のように、液晶表示素子の背後に、照明光を前記液晶表
示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示素
子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面に
向けて反射する照明手段を配置し、前記液晶表示素子
を、液晶層をはさんで対向する前後一対の基板のうちの
後側基板の内面に、複数の画素電極と、薄膜トランジス
タからなる複数のアクティブ素子と、ゲートラインおよ
びデータラインとを設け、前側基板の内面に、対向電極
と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対向
する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の色の着色
膜とを設け、前記複数の画素領域の間の領域のうちの少
なくとも前記データラインに沿った領域を、無着色光出
射領域とするとともに、前記対向電極を、少なくとも前
記データラインに対向する部分が欠落した形状に形成し
た構成とすることにより、外光を利用する反射型表示の
ときも、前記データラインに沿った画素領域間の領域か
ら出射する無着色光により画面の明るさを底上げして画
面の明るさが充分なカラー画像を表示し、しかも、反射
型表示のときも透過型表示のときも、前記データライン
付近の異常表示を無くして、品質の良い画像を表示する
ことができるようにしたものである。
【0061】この液晶表示装置においても、前記複数の
色の着色膜はそれぞれ、前記画素領域の面積よりも小さ
い面積に形成するのが望ましく、このようにすることに
より、前記画素領域内の前記着色膜に対応する領域から
着色光が出射し、前記着色膜に対応しない領域から無着
色光が出射するので、各画素領域から着色光と無着色光
の両方を出射させて、画面をより明るくすることができ
る。
【0062】さらにまた、この発明の液晶表示装置は、
上記のように、液晶表示素子の背後に、照明光を前記液
晶表示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表
示素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背
面に向けて反射する照明手段を配置し、前記液晶表示素
子を、液晶層をはさんで対向する前後一対の基板のうち
の後側基板の内面に、複数の画素電極と、薄膜トランジ
スタからなる複数のアクティブ素子と、ゲートラインお
よびデータラインとを設け、前側基板の内面に、対向電
極と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対
向する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の色の着
色膜とを設けるとともに、前記複数の色の着色膜を、少
なくとも前記データラインに対応する部分において前記
データラインの幅よりも狭い間隙を存して隣り合うよう
に形成し、前記複数の画素領域の間の領域のうちの前記
複数の色の着色膜の間の間隙に対応する部分を、前方か
ら入射した外光が無着色光のまま前記データラインによ
り反射されて前方に出射する無着色光出射領域とした構
成とすることにより、外光を利用する反射型表示のとき
も、前記データラインに沿った画素領域間の領域から出
射する無着色光により画面の明るさを底上げして画面の
明るさが充分なカラー画像を表示し、しかも、反射型表
示のときも透過型表示のときも、前記データライン付近
の異常表示をほとんど目立たなくして、品質の良い画像
を表示することができるようにしたものである。
【0063】この液晶表示装置においては、前記複数の
色の着色膜をそれぞれ、前記画素領域内に対応する箇所
において複数分割するのが望ましく、このようにするこ
とにより、前記画素領域内の前記分割された着色膜にそ
れぞれ対応する領域から着色光が出射し、前記分割され
た着色膜の間の間隙に対応する領域から無着色光が出射
するため、各画素領域から着色光と無着色光の両方を出
射させて、画面をより明るくすることができる。
【0064】
【実施例】図1および図2はこの発明の第1の実施例を
示しており、図1はこの実施例の液晶表示装置に用いた
液晶表示素子の一部分の正面図、図2は図1のII−II線
に沿う液晶表示装置の断面図である。
【0065】この実施例の液晶表示装置は、図2に示す
ように、カラー画像を表示する液晶表示素子1と、この
液晶表示素子1の背後に配置された光の反射機能を兼ね
備えた照明手段25とから構成されている。
【0066】前記液晶表示素子1は、TFT(薄膜トラ
ンジスタ)をアクティブ素子とするアクティブマトリッ
クス型のものであり、図1および図2に示すように、液
晶層21をはさんで対向する前後一対の透明基板(例え
ばガラス基板)2,3のうちの後側基板3の内面には、
マトリックス状に配列する複数の透明な画素電極4と、
これらの画素電極4にそれぞれ接続されたTFTからな
る複数のアクティブ素子(以下、TFTという)5が設
けられている。
【0067】上記TFT5は、基板3上に形成されたゲ
ート電極6と、このゲート電極6を覆うゲート絶縁膜7
と、このゲート絶縁膜7の上に前記ゲート電極6と対向
させて形成されたi型半導体膜8と、このi型半導体膜
8の両側部の上にn型半導体膜(図示せず)を介して形
成されたソース電極9およびドレイン電極10とからな
っている。
【0068】また、前記後側基板3の内面には、各行の
画素電極4の一側にそれぞれ沿わせて、これらの各行の
TFT5にゲート信号を供給するゲートライン11が配
線されている、このゲートライン11は前記基板3上に
形成されており、各行のTFT5のゲート電極6はそれ
ぞれ、その行に対応するゲートライン11に一体に形成
されている。
【0069】なお、上記TFT5のゲート絶縁膜(透明
膜)7は、前記後側基板2のほぼ全面にわたって形成さ
れており、前記ゲートライン11は、その端子部を除い
てゲート絶縁膜7で覆われている。
【0070】また、上記ゲート絶縁膜7の上には、各列
の画素電極4の一側にそれぞれ沿わせて、これらの各列
の各TFT5にデータ信号を供給するデータライン12
が配線されており、各列のTFT5のドレイン電極10
はそれぞれ、その列に対応するデータライン12につな
がっている。
【0071】なお、この実施例では前記データライン1
2を前記ゲート絶縁膜7の上に配線し、各列のTFT5
のドレイン電極10をそれぞれ、その列に対応するデー
タライン12に一体に形成しているが、前記データライ
ン12は、前記TFT5を保護絶縁膜で覆ってその上に
配線し、前記保護絶縁膜に設けたコンタクト孔において
前記TFT5のドレイン電極10に接続してもよい。
【0072】そして、前記複数の画素電極4は、前記ゲ
ート絶縁膜7の上に形成されており、これらの画素電極
4は、その端縁部において対応するTFT5のソース電
極9に接続されている。
【0073】さらに、前記後側基板3の上には、各行の
画素電極4にそれぞれ対応させて、これらの画素電極4
と前記ゲート絶縁膜7をはさんで対向する補償容量形成
電極(以下、容量電極という)13が設けられており、
この容量電極13と画素電極4とその間のゲート絶縁膜
7とによって、非選択期間の画素電極4の電位の変動を
補償するための補償容量(ストレージキャパシタ)が形
成されている。
【0074】なお、前記画素電極4は、その横幅に対し
て縦幅を若干大きくした縦長の矩形状電極とされてお
り、前記容量電極13は、画素電極4のTFT接続側と
は反対側の端縁から若干画素電極内側に片寄った部分に
対向させて、上記ゲートライン11と平行に形成されて
いる。
【0075】前記ゲートライン11と容量電極13およ
びデータライン12は、例えばアルミニウム系合金等の
低抵抗の金属で形成されており、また前記ゲートライン
11と容量電極13は、ゲート絶縁膜7の上に形成する
画素電極4やデータライン12との間の絶縁耐圧を高く
するために、その表面を陽極酸化処理されている。
【0076】さらに、前記後側基板3の内面には、前記
TFT5とデータライン12および各画素電極4の周縁
部を覆う透明なオーバーコート絶縁膜14が設けられて
おり、その上に配向膜15が形成されている。
【0077】一方、前側基板2の内面には、複数の色、
例えば赤、緑、青の3色の着色膜16R,16G,16
Bと、遮光膜17と、前記複数の画素電極4に対向する
一枚膜状の透明な対向電極19とが設けられている。
【0078】前記赤、緑、青の着色膜16R,16G,
16Bは、いずれもカラーフィルタであり、これらのカ
ラーフィルタ16R,16G,16Bは、前記複数の画
素電極4と前記対向電極19とが互いに対向する複数の
画素領域Aにそれぞれ対応させて設けられている。
【0079】なお、図1では、前記カラーフィルタ16
R,16G,16Bと遮光膜17とをそれぞれ区別しや
すくするために、カラーフィルタ部分には点模様を施
し、遮光膜部分には平行斜線を施している。
【0080】なお、この実施例で用いた液晶表示素子1
は、行方向(画面の左右方向)に赤、緑、青の画素を表
示する画素領域Aが交互に直線状に並び、列方向(画面
の上下方向)に同じ色の画素を表示する画素領域が直線
的に並んでいる直線配列タイプのものであり、行方向に
並ぶ各画素領域Aに赤、緑、青のカラーフィルタ16
R,16G,16Bが交互に対応し、列方向に並ぶ各画
素領域Aの全てにそれぞれ同色のカラーフィルタが対応
している。
【0081】これらのカラーフィルタ16R,16G,
16Bはそれぞれ、前記画素領域Aの面積よりも小さい
面積に形成されており、前記画素領域Aの容量電極13
に対応する部分よりもTFT5側の領域に、その周縁部
を除いて対応している。
【0082】また、前記遮光膜17は、前記ゲートライ
ン11とデータライン12のうちの前記データライン1
2と、前記各TFT5および容量電極13とに対応する
パターンに形成されている。
【0083】そして、この遮光膜17のデータライン1
2に対応する部分は、前記データライン12の幅よりも
太く、前記複数の画素領域Aの間の領域(以下、画素間
領域という)のうちの前記データライン12に沿った画
素間領域Dの幅よりも細い幅に形成されており、TFT
5に対応する部分は、前記TFT5の全体を覆う面積に
形成され、前記容量電極13に対応する部分は、この容
量電極13の幅とほぼ同じかあるいはそれよりも若干細
い幅に形成されている。
【0084】さらに、前記遮光膜17は、その前側基板
2に接する面での外光の反射を少なくするともに、液晶
表示素子1内から前方に向かう光を良好に遮光するた
め、図2に示すように、前記基板2面に形成された酸化
クロム等からなる低屈折率物質層17aと、この低屈折
率物質膜17aの上に積層されたクロム等の金属からな
る高屈折率物質層17bとからなる二層膜とされてお
り、この遮光膜17の前記高屈折率物質膜17bの側面
は反射面となっている。
【0085】前記カラーフィルタ16R,16G,16
Bと遮光膜17は、前記基板2のほぼ全面にわたって形
成した透明な保護膜(絶縁膜)18により覆われてお
り、この保護膜18の上に前記対向電極19が設けら
れ、その上に配向膜20が形成されている。なお、前記
保護膜18は、カラーフィルタ16R,16G,16B
の材質を適正に選択することにより省くことができる。
【0086】そして、上記前側基板2と後側基板3は、
図示しない枠状シール材を介して接合されており、これ
らの基板2,3間の前記シール材で囲まれた領域に液晶
が充填されている。
【0087】なお、この液晶表示素子1はTN型のもの
であり、両基板2,3間の液晶層21の液晶分子は、後
側基板3の配向膜15と前側基板2の配向膜20とによ
りそれぞれの基板2,3の近傍における配向方向を規制
され、両基板2,3間においてほぼ90°のツイスト角
でツイスト配向している。また、前記一対の基板2,3
の外面にはそれぞれ偏光板22,23が、それぞれの透
過軸を所定の方向に向けた状態で配置されている。
【0088】この液晶表示素子1は、液晶層21に電界
が印加されていない状態、つまり液晶分子が基板2,3
面に対して最も倒伏した初期のツイスト配向状態に配向
している状態における光の透過率が最も高く、液晶層2
1への電界の印加により液晶分子が基板2,3面に対し
て立上がり配向するのにともなって透過率が低くなる、
いわゆるノーマリーホワイトモードの表示を行なうもの
であり、例えば液晶分子のツイスト角がほぼ90°であ
る場合は、前記偏光板22,23は、それそれの透過軸
を互いにほぼ直交させて設けられている。
【0089】そして、この液晶表示素子1の各画素間領
域(複数の画素領域Aの間の領域)のうち、前記ゲート
ライン11に沿った画素間領域Cは、その全域が無着色
光出射領域となっており、前記データライン12に沿っ
た画素間領域Dは、その領域Dのうちの前記画素領域A
と前記遮光膜17との間の部分だけが、無着色光出射領
域dとなっている。
【0090】すなわち、前記各画素領域Aにそれぞれ対
応させて設けられた赤、緑、青のカラーフィルタ16
R,16G,16Bは、前記画素間領域C,Dには対応
していないため、これらの画素間領域C,Dを透過する
光は、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bによ
る吸収を受けることなく無着色光のまま出射する。
【0091】そして、この液晶表示素子1では、前記遮
光膜17を、ゲートライン11とデータライン12のう
ちの前記データライン12に対応させて設けるともに、
この遮光膜17のデータライン12に対応する部分を、
前記データライン12の幅よりも大きく、前記データラ
イン12に沿った画素間領域Dの幅よりも細い幅に形成
しているため、前記ゲートライン11に沿った画素間領
域Cからは、その全域にわたって無着色光が出射し、前
記データライン12に沿った画素間領域Dからは、その
領域Dのうちの前記画素領域Aと前記遮光膜17との間
の領域dからだけ無着色光が出射する。
【0092】また、この液晶表示素子1は、ノーマリー
ホワイトモードのものであり、画素電極4と対向電極1
9との間に印加される電界が作用しない前記画素間領域
C,Dは常に明表示状態にあるため、前記ゲートライン
11に沿った画素間領域Cおよび前記データライン12
に沿った画素間領域Dのうちの画素領域Aと遮光膜17
との間の領域dから出射する無着色光は、常に高輝度の
光である。
【0093】また、この液晶表示素子1では、前記カラ
ーフィルタ16R,16G,16Bをそれぞれ、前記画
素領域Aの面積よりの小さい面積に形成し、これらのカ
ラーフィルタ16R,16G,16Bを、前記画素領域
Aの容量電極13に対応する部分よりもTFT5側の領
域にその周縁部を除いて対応させているため、前記画素
領域A内の前記カラーフィルタ16R,16G,16B
に対応しない領域bからも無着色光が出射する。
【0094】すなわち、前記画素領域Aを透過する光の
うち、その中央部のカラーフィルタ16R,16G,1
6Bに対応する領域(以下、フィルタ対応領域という)
aを透過する光は、可視光帯域のうちの前記カラーフィ
ルタ16R,16G,16Bの吸収波長帯域の波長成分
の光を前記カラーフィルタ16R,16G,16Bによ
り吸収され、前記カラーフィルタ16R,16G,16
Bの透過波長帯域の波長成分の光がこのカラーフィルタ
16R,16G,16Bを透過して、赤、緑、青のカラ
ーフィルタ16R,16G,16Bの色にそれぞれ着色
した赤、緑、青の着色光となって出射する。
【0095】また、前記画素領域Aの周縁部のカラーフ
ィルタ16R,16G,16Bに対応しない領域(以
下、無フィルタ領域という)bを透過する光は、前記カ
ラーフィルタ16R,16G,16Bによる吸収を受け
ることなく無着色光のまま出射する。
【0096】この画素領域Aの光の透過率は、画素電極
4と対向電極19との間に印加される電界による液晶分
子の配向状態の変化に応じて変化するため、前記画素領
域Aのフィルタ対応領域aから出射する着色光および無
フィルタ領域bから出射する無着色光の強度は、前記画
素電極4と対向電極19との間に印加される電界に応じ
て変化する。
【0097】次に、前記液晶表示素子1の背後に配置さ
れた照明手段25について説明すると、この実施例で用
いた照明手段25は、サイドライト型照明パネル26の
前面に半透過反射板27を配置したものである。
【0098】前記サイドライト型照明パネル26は、少
なくとも一端面を光の入射面とし、前面を前記端面から
取り込んだ光の出射面とした導光板26aと、この導光
板26aの前記端面に対向させて配置された光源部(図
示せず)とから構成されており、前記半透過反射板27
は、前記導光板26aの前面に配置されている。
【0099】なお、前記導光板26aには、一般に、ア
クリル系樹脂等からなる平板状の透明板が用いられてお
り、前記光源部には、直管状の蛍光ランプや、複数のL
ED(発光ダイオード)を整列したLEDアレイ等が用
いられている。
【0100】前記照明パネル26は、図示しない光源部
からの光を前記導光板26aで導いてその前面から出射
するものであり、前記光源部からの光を導光板26a内
にその端面から取り込み、その光を図2に破線で示した
経路のように導光板26aの前面および背面(外気であ
る空気との界面)での反射の繰り返しにより導いて、導
光板前面のほぼ全域から出射する。また、前記半透過反
射板27は、その特性に応じた反射/透過率で入射光を
反射および透過させる。
【0101】そして、上記照明手段25は、上記液晶表
示素子1の背後に、前記照明パネル26の前面(導光板
26aの前面)に設けられた半透過反射板27を前記液
晶表示素子1の背面に対向させて配置されており、この
液晶表示素子1と照明手段25とにより、2ウエイ型の
液晶表示装置が構成されている。
【0102】この2ウエイ型液晶表示装置は、所定の照
度以上(例えば約500ルクス以上)の環境下では、外
光を利用する反射型表示を行ない、それよりも低照度の
環境下では、前記照明手段25の光源部を点灯させて、
この照明手段25からの照明光を利用する透過型表示を
行なうものである。
【0103】まず、外光を利用する反射型表示について
説明すると、反射型表示のときは、液晶表示素子1にそ
の前方から入射する外光が、図2に実線で示した経路の
ように、前記液晶表示素子1を透過して前記照明手段2
5の前面の半透過反射板27によりその特性に応じた反
射率で反射され、その反射光が前記液晶表示素子1にそ
の背面から入射し、この液晶表示素子1を透過して前方
に出射する。
【0104】この反射型表示のときは、液晶表示素子1
にその前方から入射する外光が、前面側の偏光板22に
よりその吸収軸に沿った偏光成分の光を吸収され、この
前面側偏光板22の透過軸に沿った直線偏光となって入
射する。
【0105】そして、前記液晶表示素子1の各画素領域
Aにおいては、フィルタ対応領域aに入射した光が、そ
の画素領域Aに対応するカラーフィルタ16R,16
G,16Bによりその吸収波長帯域の波長成分の光を吸
収され、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの
色に着色した着色光となって液晶層21に入射し、また
無フィルタ領域bに入射した光は、前記カラーフィルタ
16R,16G,16Bによる吸収を受けることなく無
着色光のまま液晶層21に入射する。
【0106】前記液晶層21に入射した前記着色光およ
び無着色光は、液晶層21を透過する過程で、画素電極
4と対向電極19との間に印加される電界により変化す
る液晶分子の配向状態に応じて旋光され、その光が後面
側の偏光板23に入射して、そのうちの後面側偏光板2
3の透過軸に沿った偏光成分の光がこの偏光板23を透
過して液晶表示素子1の背面に出射し、その光が照明手
段25の前面の半透過反射板27により反射され、再び
液晶表示素子1を透過して前方に出射する。
【0107】すなわち、前記液晶表示素子1の各画素領
域Aからは、前記フィルタ対応領域aからの出射光であ
る赤、緑、青のいずれかの色の着色光と、前記無フィル
タ領域bからの出射光である無着色光とが出射し、その
両方の光により赤、緑、青の着色画素が表示される。
【0108】この着色画素は、着色光と無着色光とで表
示されるが、人間の眼には画素全体が着色しているよう
に見える。また、前記画素領域Aのフィルタ対応領域a
と無フィルタ領域bとの面積比、つまり着色光が出射す
る領域と無着色光が出射する領域との面積比は、7〜
9:3〜1の範囲が好ましく、各画素領域Aからこのよ
うな面積比で着色光と無着色光とを出射させるようにす
れば、充分な色純度の着色画素が得られる。
【0109】また、前記液晶表示素子1の各画素領域A
から出射する光の強度は、その画素領域Aの電極4,1
9間に印加される電界に応じて変化し、これらの画素領
域Aから出射する様々な強度の赤、緑、青の着色光の混
色によりフルカラー画像が表示される。
【0110】なお、前記画素領域Aに入射した光のう
ち、容量電極13が設けられている部分に入射した光
は、後側基板3の内面において前記容量電極13により
反射され、後面側偏光板23を透過せずに液晶表示素子
1の前方に出射するため、画素領域Aのうちの前記容量
電極13に対応する部分の光の透過特性が、画素領域A
の他の部分(入射光が前面側と後面側の両方の偏光板2
2,23を2度ずつ透過して出射する部分)の透過特性
とは異なるが、前記容量電極13に対応する部分には、
この容量電極13の幅とほぼ同じかあるいはそれよりも
若干細い幅の遮光膜17が対応しており、したがって、
前記容量電極13に対応する部分の全体またはその大部
分が前記遮光膜17で遮蔽されて常に暗く見えるから、
前記容量電極13に対応する部分の透過特性の違いが、
表示される着色画素の明るさおよび色調に影響すること
はない。
【0111】また、前記液晶表示素子1の画素間領域
C,Dに入射した光は、カラーフィルタ16R,16
G,16Bによる吸収を受けることなく無着色光のまま
液晶層21に入射する。
【0112】そして、前記画素間領域C,Dの液晶分子
は、後述するデータライン12と対向電極19との間に
生じる電界が作用する領域の液晶分子を除いて、常に初
期のツイスト配向状態に配向しているため、この画素間
領域C,Dでは、液晶層21を透過して後面側偏光板2
3に入射した光が高い透過率で前記後面側偏光板23を
透過して液晶表示素子1の背面に出射し、その光が照明
手段25の前面の半透過反射板27により反射され、再
び前記液晶表示素子1を透過して前方に出射する。
【0113】したがって、前記液晶表示素子1の画素間
領域C,Dから出射する光は、常に高輝度の無着光であ
り、この画素間領域C,Dから出射する無着色光によ
り、画面の明るさが底上げされる。
【0114】なお、ゲートライン11に沿った画素間領
域Cでは、入射光のうちの前記ゲートライン11が配線
されている部分に入射した光が、後側基板3の内面にお
いて前記ゲートライン11により反射され、後面側偏光
板23を透過せずに液晶表示素子1の前方に出射するた
め、この画素間領域Cのうちの前記ゲートライン11に
対応する部分の光の透過特性が、前記画素間領域Cの他
の部分(入射光が前面側と後面側の両方の偏光板22,
23を2度ずつ透過して出射する部分)の透過特性とは
異なるが、いずれの部分から出射する光も無着色光であ
る。
【0115】また、データライン12に沿った画素間領
域Dには、前記データライン12に対応させて、このデ
ータライン12の幅よりも太く、前記画素間領域Dの幅
よりも細い幅の遮光膜17が設けられているため、この
画素間領域Dからは、画素領域Aと前記遮光膜17との
間の領域dからだけ無着色光が出射する。
【0116】次に、前記照明手段25からの照明光を利
用する透過型表示について説明すると、透過型表示のと
きは、前記照明パネル25からの照明光が、前記半透過
反射板27をその特性に応じた透過率で透過して液晶表
示素子1にその背面から入射し、この液晶表示素子1を
透過して前方に出射する。
【0117】この透過型表示のときは、液晶表示素子1
にその背面から入射する照明光が、後面側の偏光板23
によりその吸収軸に沿った偏光成分の光を吸収され、こ
の後面側偏光板23の透過軸に沿った直線偏光となって
液晶層21に入射し、この液晶層21を透過する過程
で、画素電極4と対向電極19との間に印加される電界
により変化する液晶分子の配向状態に応じて旋光され
る。
【0118】そして、前記液晶表示素子1の各画素領域
Aにおいては、前記液晶層21を透過した光のうちのフ
ィルタ対応領域aに入射した光が、その画素領域Aに対
応するカラーフィルタ16R,16G,16Bによりそ
の吸収波長帯域の波長成分の光を吸収されて着色光とな
り、また無フィルタ領域bに入射した光は、前記カラー
フィルタ16R,16G,16Bによる吸収を受けるこ
となく無着色光のまま透過して、これらの光が前面側偏
光板22に入射し、そのうちの前面側偏光板22の透過
軸に沿った偏光成分の光がこの偏光板22を透過して液
晶表示素子1の前方に出射する。
【0119】すなわち、透過型表示のときも、前記液晶
表示素子1の各画素領域Aからは、前記フィルタ対応領
域aからの出射光である赤、緑、青のいずれかの色の着
色光と、前記無フィルタ領域bからの出射光である無着
色光とが出射し、その両方の光により赤、緑、青の着色
画素が表示される。また、前記液晶表示素子1の各画素
領域Aから出射する光の強度は、その画素領域Aの電極
4,19間に印加される電界に応じて変化し、これらの
画素領域Aから出射する様々な強度の赤、緑、青の着色
光の混色によりフルカラー画像が表示される。
【0120】なお、前記画素領域Aに入射した照明光の
うち、容量電極13が設けられている部分に入射した光
は、この容量電極13により遮られるため、画素領域A
のうちの前記容量電極13に対応する部分は常に暗く見
える。
【0121】また、画素間領域C,Dでは、液晶層21
を透過した光がカラーフィルタ16R,16G,16B
による吸収を受けることなく無着色光のまま前面側偏光
板22に入射し、この偏光板22を透過して液晶表示素
子1の前方に出射する。
【0122】なお、前記画素間領域C,Dの液晶分子
は、データライン12と対向電極19との間に生じる電
界が作用する領域の液晶分子を除いて、常に初期のツイ
スト配向状態に配向しており、したがって、この画素間
領域C,Dでは、液晶層21を透過して後面側偏光板2
3に入射した光が高い透過率で前面側偏光板22を透過
して液晶表示素子1の前方に出射する。
【0123】したがって、前記液晶表示素子1の画素間
領域C,Dから出射する光は、常に高輝度の無着光であ
り、この画素間領域C,Dから出射する無着色光によ
り、画面の明るさが底上げされる。
【0124】なお、ゲートライン11に沿った画素間領
域Cでは、入射光のうちの前記ゲートライン11が配線
されている部分に入射した光が、後側基板3の内面にお
いて前記ゲートライン11により遮られるため、無着色
光は、この画素間領域Cのうちの前記ゲートライン11
に対応しない領域から出射する。
【0125】また、データライン12に沿った画素間領
域Dでは、入射光のうちの前記データライン12が配線
されている部分に入射した光が、後側基板3の内面にお
いて前記データライン12により遮られ、さらに液晶層
21を透過した光が前記遮光膜17により遮られるた
め、無着色光は、この画素間領域Dのうちの画素領域A
と前記遮光膜17との間の領域dから無着色光が出射す
る。
【0126】この液晶表示装置によれば、ゲートライン
11に沿った画素間領域Cと、データライン12に沿っ
た画素間領域Dの画素領域Aと遮光膜17との間の部分
dとが無着色光出射領域となっているため、外光を利用
する反射型表示のときも、前記無着色光の出射領域から
出射する無着色光により画面の明るさを底上げし、画面
の明るさが充分なカラー画像を表示することができる。
【0127】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
遮光膜17を、この遮光膜17が対応するデータライン
12の幅よりも大きく、前記データライン12に沿った
画素間領域Dの幅よりも小さい幅に形成しているため、
液晶表示素子1のデータライン12と対向電極19との
間に生じる電界による異常表示を無くすことができる。
【0128】すなわち、従来の構造では、液晶表示素子
1の後側基板3の内面に設けられているゲートライン1
1とデータライン12とのうち、前記データライン12
は、前側基板2に設けられた対向電極19との距離が小
さいため、主に、このデータライン12と対向電極19
との間にその電位差に応じた電界が生じ、その電界の影
響を受けるデータライン付近の液晶分子が配向状態を変
えるため、、データライン12に沿った画素間領域Dの
全域から無着色光が出射する場合は、前記データライン
12の付近に、薄い影のように見える異常表示が発生す
る。
【0129】そして、外光を利用する反射型表示のとき
は、液晶表示装置からの出射光の強度が、環境の照度
(外光の照度)と液晶表示装置の反射率とに対応するた
め、環境照度に対する液晶表示装置からの出射光の強度
の比があまり高くいので、前記異常表示はあまり目立た
ないが、低照度の環境下での照明手段からの照明光を利
用する透過型型表示のときは、環境照度に対する液晶表
示装置からの出射光の強度の比が高いため、前記異常表
示が目立ち、画質が悪くなる。
【0130】それに対して、上記液晶表示素子1では、
前記データライン12に対応させて、このデータライン
12の幅よりも太く、前記画素間領域Dの幅よりも細い
幅の遮光膜17を設け、データライン12に沿った画素
間領域Dのうちの画素領域Aと前記遮光膜17との間の
領域dからだけ無着色光を出射させるようにしているた
め、データライン12と対向電極19との間に生じる電
界による異常表示の発生領域を、前記遮光膜17により
遮蔽することができ、したがって、反射型表示のときも
透過型表示のときも、前記データライン12付近の異常
表示を無くして、品質の良い画像を表示することができ
る。
【0131】さらに、上記実施例では、前記遮光膜17
を、前記基板2面に形成された酸化クロム等からなる低
屈折率物質層17aと、この低屈折率物質膜17aの上
に積層されたクロム等の金属からなる高屈折率物質層1
7bとからなる二層膜とし、この遮光膜17の前記高屈
折率物質膜17bの側面を反射面としているため、液晶
表示素子1のデータライン12に沿って並ぶ各画素領域
Aから出射する光のうちの隣り合う画素領域Aとの間の
領域Dから出射する広がり角の大きい光を、図2に実線
で示した経路のように、前記遮光膜17の側面により、
その光が出射する画素領域Aの前方に向けて反射させ、
正面輝度の高い画像を表示することができる。なお、図
2に実線で示した経路は反射型表示のときの光の経路で
あるが、透過型表示のときも、同様に正面輝度の高い画
像を表示することができる。
【0132】また、上記実施例では、前記遮光膜17
を、容量電極13にも対応するパターンに形成している
ため、各画素領域Aからの出射光のうちの前記遮光膜1
7の側縁付近から出射する光も前記遮光膜17の側面に
よりその画素領域Aの前方に向けて反射させ、より正面
輝度の高い画像を表示することができる。
【0133】さらにまた、上記液晶表示装置において
は、各画素領域Aに対応する赤、緑、青のカラーフィル
タ16R,16G,16Bをそれぞれ、前記画素領域A
の面積よりも小さい面積に形成し、前記画素領域A内の
前記カラーフィルタ16R,16G,16Bに対応する
フィルタ対応領域aから着色光を出射させ、前記カラー
フィルタ16R,16G,16Bに対応しない無フィル
タ領域bから無着色光を出射させるようにしているた
め、各画素領域Aから着色光と無着色光の両方を出射さ
せて、画面をより明るくすることができる。
【0134】なお、上記実施例では、前記遮光膜17
を、データライン12とTFT5および容量電極13に
対応するパターンに形成しているが、この遮光膜17
は、前記データライン12とTFT5および容量電極1
3だけでなく、ゲートライン11にも対応するパターン
に形成してもよい。
【0135】その場合は、前記遮光膜17のゲートライ
ン11に対応する部分を、前記ゲートライン11の幅よ
りも太く、ゲートライン11に沿った画素間領域Cの幅
よりも細い幅に形成するのが好ましい。
【0136】このようにすれば、前記データライン12
と対向電極19との間だけでなく、前記ゲートライン1
1と対向電極19との間にもその電位差に応じた電界が
生じるような場合でも、前記ゲートライン11の付近の
異常表示発生領域を前記遮光膜17により遮蔽して前記
異常表示を無くすとともに、ゲートライン11に沿った
画素間領域Cのうちの画素領域と前記遮光膜との間の部
分から無着色光を出射させ、このゲートライン11に沿
った画素間領域Cと上記データライン12に沿った画素
間領域Dの両方から出射する無着色光により画面明るさ
を底上げすることができる。
【0137】ただし、前記異常表示は、主に、ゲートラ
イン11とデータライン12のうちの対向電極19との
距離が小さいデータライン12の付近に生じるため、前
記遮光膜17は、ゲートライン11とデータライン12
のうちの少なくとも前記データライン12に対応させて
設ければよい。
【0138】また、上記実施例では、液晶表示素子1に
設ける赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,1
6Bを、各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて形成し
ているが、前記カラーフィルタ16R,16G,16B
は、列方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたって連続する
ストライプ状に形成してもよく、その場合も、カラーフ
ィルタを画素領域Aの幅よりも細い幅に形成すれば、各
画素領域Aのカラーフィルタに対応する領域から着色光
を出射させ、前記カラーフィルタに対応しなう領域から
無着色光を出射させて、画面をより明るくすることがで
きる。
【0139】このように、カラーフィルタ16R,16
G,16Bを、列方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたっ
て連続するストライプ状に形成した場合は、ゲートライ
ン11に沿った画素間領域Cのうちの前記カラーフィル
タ16R,16G,16Bに対応する領域からの出射光
が、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの色に
着色した着色光になるが、データライン12に沿った画
素間領域Dの画素領域Aと遮光膜17との間の部分から
高輝度の無着色光が出射するため、その無着色光により
画面の明るさを底上げし、画面の明るさが充分なカラー
画像を表示することができる。
【0140】また、前記ゲートライン11に沿った画素
間領域Cからの出射光が着色光であれば、ゲートライン
11に対応する部分を遮光膜17で遮蔽しなくても、ゲ
ートライン11と対向電極19との間に生じる電界によ
る異常表示はほとんど目立たない。
【0141】さらに、上記実施例で用いた液晶表示素子
1は、行方向に赤、緑、青の画素を表示する画素領域が
交互に直線状に並び、列方向に同じ色の画素を表示する
画素領域が直線的に並んでいる直線配列タイプのもので
あるが、前記液晶表示素子1は、行方向に赤、緑、青の
画素を表示する画素領域が交互に直線状に並び、列方向
には同じ色の画素を表示する画素領域が各行ごとに1.
5ピッチずつ交互にずれて並んでいるモザイク配列(デ
ルタ配列ともいう)タイプのものでもよい。
【0142】図3および図4はこの発明の第2の実施例
を示しており、図3はこの実施例の液晶表示装置に用い
た液晶表示素子の一部分の正面図、図4は図3のIV−IV
線に沿う液晶表示装置の断面図である。
【0143】この実施例の液晶表示装置は、液晶表示素
子1を、液晶層21をはさんで対向する前後一対の基板
2,3のうちの後側基板3の内面に、複数の画素電極4
と、これらの画素電極にそれぞれ接続された複数のTF
T5と、ゲートライン11およびデータライン12と、
容量電極13とを設け、前側基板2の内面に、対向電極
19と、前記複数の画素電極4と対向電極19とが互い
に対向する複数の画素領域A1にそれぞれ対応する赤、
緑、青の3色のカラーフィルタ16R,16G,16B
と、各TFT5および容量電極13に対応する遮光膜1
7とを設け、前記ゲートライン11に沿った画素間領域
Cおよびデータライン12に沿った画素間領域D1をそ
れぞれ無着色光の出射領域とするとともに、前記複数の
画素電極4の縁部を前記データライン12の側縁部の上
に透明な層間絶縁膜7aを介して重ねた構成としたもの
である。
【0144】この液晶表示素子1においては、TFT5
のゲート絶縁膜7の上にデータライン12を配線し、前
記TFT5およびデータライン12を、前記ゲート絶縁
膜7の上にその全体にわたって形成した層間絶縁膜7a
により覆うとともに、前記層間絶縁膜7aの上に、前記
画素電極4を、その両側の縁部がそれぞれ前記データラ
イン12の側縁部の上に重なる面積に形成している。
【0145】なお、図3では、データライン12と画素
電極4の縁部との重なり状態を分かりやすくするため、
TFT5およびデータライン12を覆う前記層間絶縁膜
7aを省略している。また、図3では、前記カラーフィ
ルタ16R,16G,16Bと遮光膜17とをそれぞれ
区別しやすくするために、カラーフィルタ部分には点模
様を施し、遮光膜部分には平行斜線を施している。
【0146】この液晶表示素子1は、データライン12
に対応する部分に遮光膜17が無い点と、複数の画素電
極4のデータライン12の両側の縁部が前記データライ
ン12の側縁部の上に層間絶縁膜7aを介して重なって
いる点において、上述した第1の実施例で用いた液晶表
示素子と異なっている。
【0147】また、この液晶表示素子1では、前記TF
T5とデータライン12および各画素電極4の周縁部を
覆うオーバーコート絶縁膜は設けず、前記データライン
12および各画素電極4の上に配向膜15を設けてい
る。
【0148】なお、前記液晶表示素子1の他の構成は第
1の実施例で用いた液晶表示素子と同じであり、また液
晶表示素子1の背後に配置した照明手段25も第1の実
施例のものと同じであるから、重複する説明は図に同符
号を付して省略する。
【0149】この実施例の液晶表示装置においては、前
記液晶表示素子1の各画素電極4の両側の縁部が前記デ
ータライン12の側縁部の上に重なっているため、前記
画素電極4と対向電極19とが互いに対向する画素領域
A1のうち、前記データライン12上に重なっている画
素電極縁部に対応する部分は、前記照明手段25からの
照明光を利用する透過型表示のときに入射光が前記デー
タライン12で遮られる領域である。
【0150】したがって、前記液晶表示素子1の画素領
域の面積は、外光を利用する反射型表示のときと、前記
照明手段25からの照明光を利用する透過型表示のとき
とで異なり、反射型表示のときは、前記画素電極4の全
体に対応する領域A1が画素領域となり、透過型表示の
ときは、前記反射型表示のときの画素領域A1のうちの
前記データライン12上に重なる画素電極縁部に対応す
る領域を除く領域A2が画素領域になる。
【0151】さらに、前記液晶表示素子1のゲートライ
ン11に沿った画素間領域Cおよびデータライン12に
沿った画素間領域D1からの無着色光の出射は、外光を
利用する反射型表示のときと、前記照明手段25からの
照明光を利用する透過型表示のときとで異なる。
【0152】すなわち、外光を利用する反射型表示のと
きは、前記ゲートライン11に沿った画素間領域Cに入
射した光のうち、前記ゲートライン11に対応する部分
に入射した光がこのゲートライン11により反射され、
前記ゲートライン11に対応する部分以外領域に入射し
た光が液晶表示素子1の背後に配置された照明手段25
により反射されるとともに、データライン12に沿った
画素間領域D1に入射した光の全てが前記ゲートライン
11により反射されるため、この反射型表示のときは、
ゲートライン11に沿った画素間領域Cおよびデータラ
イン12に沿った画素間領域D1の全域から無着色光が
液晶表示素子1の前方に出射する。
【0153】一方、前記照明手段25からの照明光を利
用する透過型表示のときは、液晶表示素子1にその背面
から入射する照明光が前記ゲートライン11およびデー
タライン12により遮られるため、前記ゲートライン1
1に沿った画素間領域Cのうちのゲートライン11に対
応する部分と、前記データライン12に沿った画素間領
域D2の全域がそれぞれ暗状態になり、前記ゲートライ
ン11に沿った画素間領域Cのうちのゲートライン11
に対応する部分以外の領域からだけ無着色光が液晶表示
素子1の前方に出射する。
【0154】また、前記赤、緑、青のカラーフィルタ1
6R,16G,16Bはそれぞれ、前記透過型表示のと
きの画素領域A2の面積よりも小さい面積に形成されて
おり、したがって、前記反射型表示のときも、透過型表
示のときも、前記画素領域A1またはA2内の前記カラ
ーフィルタ16R,16G,16Bに対応するフィルタ
対応領域aから着色光が出射し、前記カラーフィルタ1
6R,16G,16Bに対応しない無フィルタ領域b1
またはb2から無着色光が出射する。
【0155】この液晶表示装置によれば、外光を利用す
る反射型表示のときに、前記液晶表示素子1のゲートラ
イン11に沿った画素間領域Cおよびデータライン12
に沿った画素間領域Dから高輝度の無着色光が出射する
ため、前記反射型表示のときも、前記画素間領域C,D
から出射する無着色光により画面の明るさを底上げし、
画面の明るさが充分なカラー画像を表示することができ
る。
【0156】なお、透過型表示のときは、前記ゲートラ
イン11に沿った画素間領域Cのうちのゲートライン1
1に対応する部分と、前記データライン12に沿った画
素間領域D2の全域がそれぞれ暗状態になり、前記ゲー
トライン11に沿った画素間領域Cのうちのゲートライ
ン11に対応する部分以外の領域からだけ無着色光が出
射し、この無着色光により画面の明るさが底上げされ
る。
【0157】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
液晶表示素子1が、データライン12の側縁部の上に層
間絶縁膜7aを介して画素電極4の縁部が重なっている
構成であるため、前記データライン12と対向電極19
との電位差に応じた電界が生じる領域は、前記データラ
イン12のうちの前記画素電極4の縁部が重なっていな
い中央部分に対応する領域(透過型表示のときの画素間
領域)D1だけであり、前記データライン12の画素電
極4の縁部が重なっている側縁部に対応する領域には、
反射型表示のときも透過型表示のときも、前記画素電極
4と対向電極19との間に印加される駆動電圧に応じた
電界が印加される。
【0158】そして、透過型表示のときは、上述したよ
うに、前記データライン12に沿った画素間領域D2が
その全域にわたって暗状態になるため、前記データライ
ン12のうちの前記画素電極4の縁部が重なっていない
中央部分に対応する領域の液晶分子が前記データライン
12と対向電極19との間に生じる電界により配向状態
を変えても、それによる異常表示は見えない。
【0159】また、前記反射表示のときは、上記のよう
に、前記データライン12に沿った画素間領域D1の全
域から無着色光が出射するとともに、その出射光の強度
が、前記データライン12と対向電極19との間にその
電位差に応じて生じる電界による液晶分子の配向状態の
変化に応じて変化するが、この反射型表示のときは、液
晶表示装置からの出射光の強度が、環境の照度(外光の
照度)と液晶表示装置の反射率とに対応するため、環境
照度に対する前記画素間領域D1からの出射光(無着色
光)の輝度の比があまり高くなく、したがって、前記デ
ータライン12に沿った画素間領域D1から出射する無
着色光の強度が前記データライン12と対向電極19と
の間に生じる電界の影響により変化しても、それによる
異常表示はほとんど目立たない。
【0160】したがって、反射型表示のときは前記デー
タライン12付近の異常表示を無くし、また透過型表示
のときは前記データライン12付近の異常表示をほとん
ど目立たなくして、品質の良い画像を表示することがで
きる。
【0161】また、この実施例の液晶表示装置において
は、赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,16
Bをそれぞれ前記透過型表示のときの画素領域A2の面
積よりも小さい面積に形成し、反射型表示のときも透過
型表示のときも、前記画素領域A1またはA2内の前記
カラーフィルタ16R,16G,16Bに対応するフィ
ルタ対応領域aから着色光を出射させ、前記カラーフィ
ルタ16R,16G,16Bに対応しない無フィルタ領
域b1またはb2から無着色光を出射させるようにして
いるため、反射型表示のときも透過型表示のときも、各
画素領域A1またはA2から着色光と無着色光の両方を
出射させ、画面をより明るくすることができる。
【0162】なお、上記実施例では、前記画素電極4の
データライン12側の縁部だけを前記データライン12
の側縁部の上に層間絶縁膜7aを介して重ねているが、
前記画素電極4のゲートライン11側の縁部も、前記ゲ
ートライン11の側縁部の上に層間絶縁膜7aを介して
重ねてもよい。
【0163】この場合は、反射型表示のときに、前記画
素電極4の全体に対応する領域が画素領域となり、透過
型表示のときに、前記反射型表示のときの画素領域のう
ちの前記データライン上およびゲートライン11上に重
なる画素電極縁部に対応する領域を除く領域が画素領域
になるとともに、前記反射型表示のときに、データライ
ン12に沿った画素間領域およびゲートライン11に沿
った画素間領域の両方に入射した光が前記データライン
12およびゲートライン11により反射され、これらの
画素領域の全域から無着色光が液晶表示素子1の前方に
出射し、透過型表示のときに、前記データライン12に
沿った画素間領域およびゲートライン11に沿った画素
間領域の両方の領域の全域が暗状態になる。
【0164】このようにすれば、前記データライン12
と対向電極19との間だけでなく、前記ゲートライン1
1と対向電極19との間にその電位差に応じた電界が生
じるような場合でも、その電界が生じる領域は、前記ゲ
ート11のうちの前記画素電極4の縁部が重なっていな
い領域だけであり、したがって、反射型表示のときの前
記ゲートライン11付近の異常表示を無くし、透過型表
示のときの前記ゲートライン11付近の異常表示をほと
んど目立たなくして、品質の良い画像を表示するととも
に、反射型表示のときに、前記データライン12に沿っ
た画素間領域とゲートライン11に沿った画素間領域と
の両方の領域から前記データライン12およびゲートラ
イン11で反射された無着色光を出射させ、その無着色
光により画面明るさを底上げすることができる。
【0165】また、上記実施例では、液晶表示素子1に
設ける赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,1
6Bを、各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて形成し
ているが、前記カラーフィルタ16R,16G,16B
は、列方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたって連続する
ストライプ状に形成してもよく、その場合も、カラーフ
ィルタを画素領域Aの幅よりも細い幅に形成すれば、各
画素領域A1またはA2のカラーフィルタに対応する領
域から着色光を出射させ、前記カラーフィルタに対応し
なう領域から無着色光を出射させて、画面をより明るく
することができる。
【0166】このように、カラーフィルタ16R,16
G,16Bを、列方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたっ
て連続するストライプ状に形成した場合は、ゲートライ
ン11に沿った画素間領域Cのうちの前記カラーフィル
タ16R,16G,16Bに対応する領域からの出射光
が、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの色に
着色した着色光になるが、データライン12に沿った画
素間領域D1からは反射型表示のときに高輝度の無着色
光が出射するため、その無着色光により画面の明るさを
底上げし、画面の明るさが充分なカラー画像を表示する
ことができる。
【0167】また、前記ゲートライン11に沿った画素
間領域Cからの出射光が着色光であれば、画素電極4の
ゲートライン11側の縁部を前記ゲートライン11の側
縁部の上に重ねなくても、ゲートライン11と対向電極
19との間に生じる電界による異常表示はほとんど目立
たない。
【0168】さらに、上記実施例で用いた液晶表示素子
1は、行方向に赤、緑、青の画素を表示する画素領域が
交互に直線状に並び、列方向に同じ色の画素を表示する
画素領域が直線的に並んでいる直線配列タイプのもので
あるが、前記液晶表示素子1は、行方向に赤、緑、青の
画素を表示する画素領域が交互に直線状に並び、列方向
には同じ色の画素を表示する画素領域が各行ごとに1.
5ピッチずつ交互にずれて並んでいるモザイク配列(デ
ルタ配列ともいう)タイプのものでもよい。
【0169】図5〜図7はこの発明の第3の実施例を示
しており、図5はこの実施例の液晶表示装置に用いた液
晶表示素子の一部分の正面図、図6は前記液晶表示素子
の前側基板の内面に設けられた対向電極の正面図、図7
は図5の VII−VII 線に沿う液晶表示装置の断面図であ
る。
【0170】この実施例の液晶表示装置は、液晶表示素
子1を、液晶層21をはさんで対向する前後一対の基板
2,3のうちの後側基板3の内面に、複数の画素電極4
と、これらの画素電極にそれぞれ接続された複数のTF
T5と、ゲートライン11およびデータライン12と、
容量電極13とを設け、前側基板2の内面に、対向電極
19と、前記複数の画素電極4と対向電極19とが互い
に対向する複数の画素領域Aにそれぞれ対応する赤、
緑、青の3色のカラーフィルタ16R,16G,16B
と、各TFT5および容量電極13に対応する遮光膜1
7とを設け、前記ゲートライン11に沿った画素間領域
Cおよびデータライン12に沿った画素間領域Dをそれ
ぞれ無着色光の出射領域とするとともに、前記対向電極
19を、前記データライン12に対向する部分が欠落し
た形状に形成した構成としたものである。
【0171】なお、図5では、前記カラーフィルタ16
R,16G,16Bと遮光膜17とをそれぞれ区別しや
すくするために、カラーフィルタ部分には点模様を施
し、遮光膜部分には平行斜線を施している。
【0172】この液晶表示素子1は、データライン12
に対応する部分に遮光膜17が無い点と、前記対向電極
19が前記データライン12に対向する部分が欠落した
形状に形成されている点において、上述した第1の実施
例で用いた液晶表示素子と異なっているが、他の構成は
第1の実施例で用いた液晶表示素子と同じであり、また
液晶表示素子1の背後に配置した照明手段25も第1の
実施例のものと同じであるから、重複する説明は図に同
符号を付して省略する。
【0173】前記液晶表示素子1の前側基板2の内面に
設けられた対向電極19は、図6に示すように、前記デ
ータライン12に対向する部分、つまり各列の画素電極
4の間に対応する部分を欠落させた形状に形成されてお
り、その欠落部eは、前記データライン12の幅よりも
充分に広い幅、例えば、各列の画素電極4の間の間隔と
同じかそれよりも僅かに狭い幅に形成されている。
【0174】なお、前記欠落部eは、液晶表示素子1の
画面領域の全長にわたって形成されており、前記対向電
極19は、前記画面領域の外側において一体につながっ
ている。
【0175】この実施例の液晶表示装置では、外光を利
用する反射型表示のときは、前記ゲートライン11に沿
った画素間領域Cと、前記データライン12に沿った画
素間領域Dの両方の領域の全域から無着色光が出射し、
前記液晶表示素子1の背後に配置された照明手段25か
らの照明光を利用する透過型表示のときは、前記ゲート
ライン11に沿った画素間領域Cのうちの前記ゲートラ
イン11に対応する部分以外の領域と、前記データライ
ン12に沿った画素間領域Dのうちの前記データライン
12に対応する部分以外の領域から無着色光が出射す
る。
【0176】また、前記赤、緑、青のカラーフィルタ1
6R,16G,16Bはそれぞれ、前記画素領域Aの面
積よりも小さい面積に形成されており、したがって、前
記反射型表示のときも、透過型表示のときも、前記画素
領域A内の前記カラーフィルタ16R,16G,16B
に対応するフィルタ対応領域aから着色光が出射し、前
記カラーフィルタ16R,16G,16Bに対応しない
無フィルタ領域bから無着色光が出射する。
【0177】この液晶表示装置によれば、前記液晶表示
素子1のゲートライン11に沿った画素間領域Cと、デ
ータライン12に沿った画素間領域Dとが無着色光出射
領域となっているため、外光を利用する反射型表示のと
きも、前記無着色光の出射領域から出射する無着色光に
より画面の明るさを底上げし、画面の明るさが充分なカ
ラー画像を表示することができる。
【0178】なお、透過型表示のときは、前記ゲートラ
イン11に沿った画素間領域Cおよびデータライン12
に沿った画素間領域D2のうちのゲートライン11およ
びデータライン12に対応する部分が暗状態になり、こ
れらの画素間領域C,Dのうちの前記ゲートライン11
およびデータライン12に対応する部分以外の領域から
だけ無着色光が出射し、この無着色光により画面の明る
さが底上げされる。
【0179】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
液晶表示素子1を、前記対向電極19をデータライン1
2に対向する部分が欠落した形状に形成した構成として
いるため、前記データライン12と対向電極19との間
に電界が生じることはなく、したがって、反射型表示の
ときも透過型表示のときも、前記データライン12付近
の異常表示を無くして、品質の良い画像を表示すること
ができる。
【0180】また、上記液晶表示装置においては、各画
素領域Aに対応する赤、緑、青のカラーフィルタ16
R,16G,16Bをそれぞれ、前記画素領域Aの面積
よりも小さい面積に形成し、前記画素領域A内の前記カ
ラーフィルタ16R,16G,16Bに対応するフィル
タ対応領域aから着色光を出射させ、前記カラーフィル
タ16R,16G,16Bに対応しない無フィルタ領域
bから無着色光を出射させるようにしているため、各画
素領域Aから着色光と無着色光の両方を出射させて、画
面をより明るくすることができる。
【0181】なお、上記実施例では、前記対向電極19
のデータライン12に対応する部分だけを欠落させてい
るが、前記対向電極19は、ゲートライン11に対応す
る部分も欠落させた形状に形成してもよく、このように
すれば、前記データライン12付近の異常表示だけでな
く、前記ゲートライン11付近の異常表示も無くすこと
ができる。
【0182】なお、前記対向電極19のデータライン1
2とゲートライン11の両方に対応する部分をそれぞれ
欠落させる場合は、前記データライン12とゲートライ
ン11のいずれか一方または両方のラインに対応する欠
落部を、各画素電極4の側方に対応する部分の少なくと
も1か所にそれぞれ非欠落部を残して間欠的に形成すれ
ばよく、このように前記欠落部を間欠的に形成すれば、
対向電極19の各画素電極4にそれぞれ対向する全ての
電極部を前記非欠落部を介して共通接続し、前記全ての
電極部を同電位にすることができる。
【0183】また、上記実施例では、液晶表示素子1に
設ける赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,1
6Bを、各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて形成し
ているが、前記カラーフィルタ16R,16G,16B
は、列方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたって連続する
ストライプ状に形成してもよく、その場合も、カラーフ
ィルタを画素領域Aの幅よりも細い幅に形成すれば、各
画素領域Aのカラーフィルタに対応する領域から着色光
を出射させ、前記カラーフィルタに対応しなう領域から
無着色光を出射させて、画面をより明るくすることがで
きる。
【0184】このように、カラーフィルタ16R,16
G,16Bを、列方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたっ
て連続するストライプ状に形成した場合は、ゲートライ
ン11に沿った画素間領域Cのうちの前記カラーフィル
タ16R,16G,16Bに対応する領域からの出射光
が、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの色に
着色した着色光になるが、データライン12に沿った画
素間領域Dからは反射型表示のときに高輝度の無着色光
が出射するため、その無着色光により画面の明るさを底
上げし、画面の明るさが充分なカラー画像を表示するこ
とができる。
【0185】また、前記ゲートライン11に沿った画素
間領域Cからの出射光が着色光であれば、前記対向電極
19のゲートライン11に対応する部分を欠落させなく
ても、ゲートライン11と対向電極19との間に生じる
電界による異常表示はほとんど目立たない。
【0186】さらに、上記実施例で用いた液晶表示素子
1は、行方向に赤、緑、青の画素を表示する画素領域が
交互に直線状に並び、列方向に同じ色の画素を表示する
画素領域が直線的に並んでいる直線配列タイプのもので
あるが、前記液晶表示素子1は、行方向に赤、緑、青の
画素を表示する画素領域が交互に直線状に並び、列方向
には同じ色の画素を表示する画素領域が各行ごとに1.
5ピッチずつ交互にずれて並んでいるモザイク配列(デ
ルタ配列ともいう)タイプのものでもよい。
【0187】図8および図9はこの発明の第4の実施例
を示しており、図8はこの実施例の液晶表示装置に用い
た液晶表示素子の一部分の正面図、図9は図8のIX−IX
線に沿う液晶表示装置の断面図である。
【0188】この実施例の液晶表示装置は、液晶表示素
子1を、液晶層21をはさんで対向する前後一対の基板
2,3のうちの後側基板3の内面に、複数の画素電極4
と、これらの画素電極にそれぞれ接続された複数のTF
T5と、ゲートライン11およびデータライン12と、
容量電極13とを設け、前側基板2の内面に、対向電極
19と、前記複数の画素電極4と対向電極19とが互い
に対向する複数の画素領域Aにそれぞれ対応する赤、
緑、青の3色のカラーフィルタ16R,16G,16B
と、各TFT5および容量電極13に対応する遮光膜1
7とを設けるとともに、前記カラーフィルタ16R,1
6G,16Bを、前記データライン12に対応する部分
においてこのデータライン12の幅よりも小さい間隙を
存して隣り合うように形成し、前記データライン12に
沿った画素間領域Dのうちの前記カラーフィルタ16
R,16G,16Bの間の間隙に対応する部分を、前方
から入射した外光が無着色光のまま前記データライン1
2により反射されて前方に出射する無着色光出射領域
d′とした構成としたものである。
【0189】なお、図8では、前記カラーフィルタ16
R,16G,16Bと遮光膜17とをそれぞれ区別しや
すくするために、カラーフィルタ部分には点模様を施
し、遮光膜部分には平行斜線を施している。
【0190】また、この液晶表示素子1では、前記赤、
緑、青のカラーフィルタ16R,16G,16Bを、列
方向に並ぶ画素領域Aの全てにわたって連続するストラ
イプ状に形成するとともに、これらのカラーフィルタ1
6R,16G,16Bをそれぞれ各列の画素領域Aの中
央部に対応する箇所において左右に二分割し、前記画素
領域A内の前記分割されたカラーフィルタ16R,16
G,16Bにそれぞれ対応するフィルタ対応領域a′か
ら着色光を出射させ、前記分割されたカラーフィルタ1
6R,16G,16Bの間の間隙に対応する無フィルタ
領域b′から無着色光を出射させるようにしている。
【0191】なお、この液晶表示素子1は、データライ
ン12に対応する部分に遮光膜17が無い点と、前記
赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,16Bを
データライン12に対応する部分においてこのデータラ
イン12の幅よりも狭い間隙を存して隣り合うように形
成した点と、前記カラーフィルタ16R,16G,16
Bを各列の全ての画素領域Aにわたって連続するストラ
イプ状に形成するとともに、これらのカラーフィルタ1
6R,16G,16Bをそれぞれ各列の画素領域Aの中
央部に対応する箇所において左右に二分割した点におい
て、上述した第1の実施例で用いた液晶表示素子と異な
っているが、他の構成は第1の実施例で用いた液晶表示
素子と同じであり、また液晶表示素子1の背後に配置し
た照明手段25も第1の実施例のものと同じであるか
ら、重複する説明は図に同符号を付して省略する。
【0192】この実施例の液晶表示装置においては、前
記液晶表示素子1の前側基板2の内面に複数の画素領域
Aにそれぞれ対応させて設けられた赤、緑、青のカラー
フィルタ16R,16G,16Bが、前記データライン
12に対応する部分においてこのデータライン12の幅
よりも小さい間隙を存して隣り合っており、前記データ
ライン12に沿った画素間領域Dのうちの前記カラーフ
ィルタ16R,16G,16Bの間の間隙に対応する部
分が、前方から入射した外光が無着色光のまま前記デー
タライン12により反射されて前方に出射する無着色光
出射領域d′となっているため、外光を利用する反射型
表示のときに、前記データライン12に沿った画素間領
域Dのカラーフィルタ16R,16G,16Bの間の間
隙に対応する無着色光出射領域d′から無着色光が出射
する。
【0193】すなわち、外光を利用する反射型表示のと
きは、液晶表示素子1にその前方から入射する外光のう
ち、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの間の
間隙に対応する無着色光出射領域d′に入射した光が、
無着色光のまま液晶表示素子1の後側基板の内面におい
て前記データライン12により反射されて液晶表示素子
1の前方に出射するが、前記照明手段25からの照明光
を利用する透過型表示のときは、液晶表示素子1にその
背面から入射する照明光のうちのゲートライン11およ
びデータライン12が配線されている部分に入射した光
がこれらのライン11,12により遮られるため、前記
データライン12に沿った画素間領域Dのカラーフィル
タ16R,16G,16Bの間の間隙に対応する無着色
光出射領域d′は常に暗状態になる。
【0194】また、前記データライン12に沿った画素
間領域Dの前記無着色光出射領域d′以外の領域から出
射する光は、反射型表示のときも、透過型表示のとき
も、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの色に
着色した着色光である。
【0195】なお、前記カラーフィルタ16R,16
G,16Bは、上記のように、データライン12の幅よ
りも小さい間隙を存して隣り合っているため、これらの
カラーフィルタ16R,16G,16Bの間の間隙に対
応する前記無着色光出射領域d′は、前記データライン
12の幅よりも小さく、そのため、透過型表示のとき
は、前記データライン12に沿った画素間領域Dのうち
のデータライン12に対応する部分が前記無着色光出射
領域d′を含んで暗状態になり、前記データライン12
に対応する部分以外の領域から着色光が出射する。
【0196】さらに、この実施例では、前記カラーフィ
ルタ16R,16G,16Bを、各列の全ての画素領域
Aにわたって連続するストライプ状に形成するととも
に、これらのカラーフィルタ16R,16G,16Bを
それぞれ各列の画素領域Aの中央部に対応する箇所にお
いて左右に二分割しているため、前記液晶表示素子1の
データライン11に沿った画素間領域Cのうちの前記分
割されたカラーフィルタ16R,16G,16Bに対応
する領域から出射する光は着色光であるが、前記分割さ
れたカラーフィルタ16R,16G,16Bに対応する
領域以外の領域から出射する光は無着色光である。
【0197】前記データライン11に沿った画素間領域
Cからの光の出射は、外光を利用する反射型表示のとき
と、前記照明手段25からの照明光を利用する透過型表
示のときとで異なり、外光を利用する反射型表示のとき
は、前記ゲートライン11に沿った画素間領域Cに入射
した全ての光が前記ゲートライン11または前記照明手
段25により反射されるため、前記画素間領域Cの全域
から、前記着色光と無着色とが出射する。
【0198】また、前記照明手段25からの照明光を利
用する透過型表示のときは、液晶表示素子1の背面から
前記ゲートライン11に沿った画素間領域Cに入射した
照明光のうちのゲートライン11部分に入射した光が前
記ゲートライン11により遮られるため、前記画素間領
域Cのうちの前記ゲートライン11に対応する部分は暗
状態になり、前記ゲートライン11に対応する部分以外
の領域から、前記着色光と無着色とが出射する。
【0199】この液晶表示装置によれば、外光を利用す
る反射型表示のときに、前記液晶表示素子1のデータラ
イン12に沿った画素間領域Dのカラーフィルタ16
R,16G,16Bの間の間隙に対応する無着色光出射
領域d′から高輝度の無着色光が出射し、また、ゲート
ライン11に沿った画素間領域Cのうちの前記分割され
たカラーフィルタ16R,16G,16Bに対応する領
域以外の領域からも高輝度の無着色光が出射するため、
反射型表示のときの画面の明るさを前記無着色光により
底上げし、画面の明るさが充分なカラー画像を表示する
ことができる。
【0200】しかも、この液晶表示装置によれば、前記
透過型表示のときは、前記液晶表示素子1のデータライ
ン12に沿った画素間領域Dのカラーフィルタ16R,
16G,16B間の間隙に対応する無着色光出射領域
d′が常に暗状態になるため、前記データライン12と
対向電極19との間に生じる電界により前記データライ
ン12の付近の液晶分子が配向状態を変えても、前記デ
ータライン12に対応する領域の異常表示は見えず、ま
た、前記データライン12の両側縁に沿って発生する異
常表示も、その領域からの出射光が着色光であるために
ほとんど目立たない。
【0201】また、前記反射表示のときは、上記のよう
に、前記データライン12に沿った画素間領域Dのうち
の前記カラーフィルタ16R,16G,16B間の間隙
に対応する無着色光出射領域d′から無着色光が出射す
るが、この反射型表示のときは、上述したように、環境
照度に対する出射光の強度の比があまり高くないため、
前記データライン12と対向電極19との間に生じる電
界により前記無着色光出射領域d′の液晶分子が配向状
態を変えても、それによる異常表示はほとんど目立た
ず、また、前記データライン12の両側縁に沿って前記
発生する異常表示も、その領域からの出射光が着色光で
あるためにほとんど目立たない。
【0202】したがって、反射型表示のときも透過型表
示のときも、前記データライン12付近の異常表示をほ
とんど目立たなくして、品質の良い画像を表示すること
ができる。
【0203】また、この実施例の液晶表示装置において
は、前記液晶表示素子1の各画素領域Aに対応する緑、
青のカラーフィルタ16R,16G,16Bをそれぞれ
前記画素領域Aの中央部に対応する箇所において左右に
二分割し、前記画素領域A内の前記分割されたカラーフ
ィルタ16R,16G,16Bにそれぞれ対応するフィ
ルタ対応領域a′から着色光を出射させ、前記分割され
たカラーフィルタ16R,16G,16Bの間の間隙に
対応する無フィルタ領域b′から無着色光を出射させる
ようにしているため、各画素領域Aから着色光と無着色
光の両方を出射させて、画面をより明るくすることがで
きる。
【0204】なお、上記第4の実施例では、赤、緑、青
のカラーフィルタ16R,16G,16Bを、列方向に
並ぶ画素領域Aの全てにわたって連続するストライプ状
に形成しているが、前記カラーフィルタ16R,16
G,16Bは、各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて
形成してもよい。
【0205】このように、前記カラーフィルタ16R,
16G,16Bを各画素領域Aごとにそれぞれ対応させ
て形成する場合、前記カラーフィルタ16R,16G,
16Bをゲートライン11に沿った画素間領域Cには対
応しないように設ければ、前記ゲートライン11に沿っ
た画素間領域Cのほぼ全域(透過型表示のときはゲート
ライン11に対応する部分以外の領域)からも無着色を
出射するため、画面の明るさをさらに底上げすることが
できる。
【0206】また、前記カラーフィルタ16R,16
G,16Bを各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて形
成する場合は、列方向に並ぶ各画素領域Aにそれぞれ対
応するカラーフィルタ16R,16G,16Bを、前記
ゲートライン11に対応する部分においてこのゲートラ
イン11の幅よりも狭い間隙を存して隣り合うように形
成し、前記ゲートライン11に沿った画素間領域Cのう
ちの前記カラーフィルタ16R,16G,16Bの間の
間隙に対応する部分を、前方から入射した外光が無着色
光のまま前記ゲートライン11により反射されて前方に
出射する無着色光出射領域としてもよく、このようにす
れば、前記データライン12付近の異常表示だけでな
く、前記ゲートライン11付近の異常表示も無くすこと
ができる。
【0207】ただし、前記異常表示は、主に、ゲートラ
イン11とデータライン12のうちの対向電極19との
距離が近いデータラインの付近に生じるため、前記カラ
ーフィルタ16R,16G,16Bは、前記データライ
ン12に対応する部分においてこのデータライン12の
幅よりも狭い間隙を存して隣り合うように形成すれば充
分である。
【0208】さらに、上記実施例で用いた液晶表示素子
1は、行方向に赤、緑、青の画素を表示する画素領域が
交互に直線状に並び、列方向に同じ色の画素を表示する
画素領域が直線的に並んでいる直線配列タイプのもので
あるが、前記液晶表示素子1は、行方向に赤、緑、青の
画素を表示する画素領域が交互に直線状に並び、列方向
には同じ色の画素を表示する画素領域が各行ごとに1.
5ピッチずつ交互にずれて並んでいるモザイク配列(デ
ルタ配列ともいう)タイプのものでもよい。
【0209】図10はこの発明の第5の実施例を示す、
液晶表示装置に用いる液晶表示素子の一部分の正面図で
あり、この液晶表示素子1は、上記第4の実施例で用い
た液晶表示素子1の画素領域Aの配列を、モザイク配列
に変更し、赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16
G,16Bを各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて形
成したものである。
【0210】すなわち、この液晶表示素子1は、その後
側基板3の内面に、複数の画素電極4を、同じ色の画素
を表示する画素領域を形成するための画素電極をそれぞ
れ各行ごとに1.5ピッチずつ交互にずらして配列形成
し、前記各行ごとに1.5ピッチずつ交互にずれて並ぶ
各画素電極列にそれぞれ沿わせて蛇行配線したデータラ
イン12を、前記画素電極列の各画素電極4にそれぞれ
接続された各TFTに接続するとともに、前側基板2の
内面に、赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,
16Bを、各画素領域Aごとにそれぞれ対応させて、行
方向に赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,1
6Bが交互に直線状に並び、列方向には同じ色のカラー
フィルタが各行ごとに1.5ピッチずつ交互にずれて並
ぶ配列パターンに形成したものである。
【0211】そして、この液晶表示素子1では、前記各
画素領域Aにそれぞれ対応させて設けた赤、緑、青のカ
ラーフィルタ16R,16G,16Bを、前記データラ
イン12に対応する部分においてこのデータライン12
の幅よりも小さい間隙を存して隣り合わせ、前記データ
ライン12に沿った画素間領域Dのうちの前記カラーフ
ィルタ16R,16G,16Bの間の間隙に対応する部
分を、前方から入射した外光が無着色光のまま前記デー
タライン12により反射されて前方に出射する無着色光
出射領域d′としている。
【0212】さらに、この液晶表示素子1では、前記カ
ラーフィルタ16R,16G,16Bをそれぞれ前記画
素領域Aの中央部に対応する箇所において左右に二分割
し、前記画素領域A内の前記分割されたカラーフィルタ
16R,16G,16Bにそれぞれ対応するフィルタ対
応領域a′から着色光を出射させ、前記分割されたカラ
ーフィルタ16R,16G,16Bの間の間隙に対応す
る無フィルタ領域b′から無着色光を出射させるように
している。
【0213】また、この液晶表示素子1においても、そ
の前側基板2の内面に、各TFT5および容量電極13
に対応する遮光膜17を設けている。なお、図10で
は、前記カラーフィルタ16R,16G,16Bと遮光
膜17とをそれぞれ区別しやすくするために、カラーフ
ィルタ部分には点模様を施し、遮光膜部分には平行斜線
を施している。
【0214】この液晶表示素子1は、画素領域Aの配列
をモザイク配列に変更し、赤、緑、青のカラーフィルタ
16R,16G,16Bを各画素領域Aごとにそれぞれ
対応させて形成したものであるが、他の構成は第4の実
施例で用いた液晶表示素子1と同じであるから、重複す
る説明は図に同符号を付して省略する。
【0215】このような構成の液晶表示素子1を用いて
も、外光を利用する反射型表示のときに、前記データラ
イン12に沿った画素間領域Dのカラーフィルタ16
R,16G,16Bの間の間隙に対応する無着色光出射
領域d′から無着色光が出射するため、反射型表示のと
きの画面の明るさを前記無着色光により底上げし、画面
の明るさが充分なカラー画像を表示ことができ、また、
反射型表示のときも透過型表示のときも、前記データラ
イン12付近の異常表示をほとんど目立たなくして、品
質の良い画像を表示することができる。
【0216】すなわち、この液晶表示素子1を用いる場
合も、透過型表示のときは、前記液晶表示素子1のデー
タライン12に沿った画素間領域Dのカラーフィルタ1
6R,16G,16B間の間隙に対応する無着色光出射
領域d′が常に暗状態になるため、前記データライン1
2に対応する領域の異常表示は見えず、また、データラ
イン12の両側縁に沿って発生する異常表示も、その領
域からの出射光が着色光であるためにほとんど目立たな
い。
【0217】また、前記反射表示のときは、前記データ
ライン12に沿った画素間領域Dのうちの前記カラーフ
ィルタ16R,16G,16B間の間隙に対応する無着
色光出射領域d′から無着色光が出射するが、この反射
型表示のときは、環境照度に対する出射光の強度の比が
あまり高くないため、前記データライン12に対応する
領域の異常表示はほとんど目立たず、また、前記データ
ライン12の両側縁に沿って前記発生する異常表示も、
その領域からの出射光が着色光であるためにほとんど目
立たない。
【0218】さらに、前記液晶表示素子1は、各画素領
域Aに対応する緑、青のカラーフィルタ16R,16
G,16Bをそれぞれ画素領域Aの中央部に対応する箇
所において左右に二分割しているため、上記第4の実施
例と同様に、前記画素領域A内の前記分割されたカラー
フィルタ16R,16G,16Bにそれぞれ対応するフ
ィルタ対応領域a′から着色光を出射させ、前記分割さ
れたカラーフィルタ16R,16G,16Bの間の間隙
に対応する無フィルタ領域b′から無着色光を出射させ
て、画面をより明るくすることができる。
【0219】なお、上記第4および第5の実施例では、
赤、緑、青のカラーフィルタ16R,16G,16B
を、画素領域Aの中央部に対応する箇所において左右に
二分割しているが、このカラーフィルタ16R,16
G,16Bは、前記画素領域A内であればどのような箇
所において分割してもよく、またその分割数も、二分割
に限らず、3分割以上としてもよい。
【0220】ただし、反射型表示のときの画面の明るさ
は、前記液晶表示素子1の複数の画素領域Aの間の領域
のうちの少なくともデータライン12に沿った画素間領
域Dから出射する無着色光による底上げだけでもある程
度確保できるため、画素領域Aからの出射光は着色光だ
けでもよく、したがって、上述した第1〜第5のいずれ
の実施例においても、カラーフィルタ16R,16G,
16Bは、画素領域Aの全域に対応させて設けてもよ
い。
【0221】また、上記各実施例で用いた液晶表示素子
1は、赤、緑、青の光の混色によりフルカラー画像を表
示するものであるが、前記液晶表示素子1は、マゼン
タ、イエロー、シアンの3色の着色膜(例えばカラーフ
ィルタ)を備え、これらの着色膜の色に着色したマゼン
タ、イエロー、シアンの光の混色により多色カラー画像
を表示するものでもよい。
【0222】さらに、前記液晶表示素子1は、TN型の
ものに限らず、液晶分子が180°〜270°のツイス
ト角でツイスト配向した液晶層を有するSTN型の液晶
表示素子や、動的散乱効果型の液晶表示素子、あるいは
強誘電性または反強誘電性液晶を用いる液晶表示素子等
であってもよい。
【0223】
【発明の効果】この発明の液晶表示装置は、液晶表示素
子の背後に、照明光を前記液晶表示素子の背面に向けて
出射するとともに前記液晶表示素子の前方から入射する
外光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射する照明手
段を配置し、前記液晶表示素子を、液晶層をはさんで対
向する前後一対の基板のうちの後側基板の内面に、複数
の画素電極と、薄膜トランジスタからなる複数のアクテ
ィブ素子と、ゲートラインおよびデータラインとを設
け、前側基板の内面に、対向電極と、前記複数の画素電
極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素領域に
それぞれ対応する複数の色の着色膜と、前記ゲートライ
ンとデータラインのうちの少なくとも前記データライン
に対応する遮光膜とを設けるとともに、前記遮光膜を、
この遮光膜が対応する前記ラインの幅よりも太く、前記
複数の画素領域の間の領域の幅よりも細い幅に形成し、
前記複数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも前記
データラインに沿った領域の前記画素領域と前記遮光膜
との間の部分を、無着色光出射領域とした構成としたこ
とを特徴とするものであり、この液晶表示装置によれ
ば、外光を利用する反射型表示のときも、前記画素領域
と前記遮光膜との間の部分から出射する無着色光により
画面の明るさを底上げして画面の明るさが充分なカラー
画像を表示し、しかも、反射型表示のときも透過型表示
のときも、前記データライン付近の異常表示を無くし
て、品質の良い画像を表示することができる。
【0224】この液晶表示装置において、前記遮光膜の
側面は反射面とするのが好ましく、このようにすること
により、液晶表示素子の各画素領域から出射する光のう
ちの隣り合う画素領域との間の領域から出射する広がり
角の大きい光を、前記遮光膜の側面により、その光が出
射する画素領域の前方に向けて反射させ、正面輝度の高
い画像を表示することができる。
【0225】さらに、この液晶表示装置において、前記
複数の色の着色膜はそれぞれ、前記画素領域の面積より
も小さい面積に形成するのが望ましく、このようにする
ことにより、前記画素領域内の前記着色膜に対応する領
域から着色光が出射し、前記着色膜に対応しない領域か
ら無着色光が出射するため、各画素領域から着色光と無
着色光の両方を出射させて、画面をより明るくすること
ができる。
【0226】また、この発明の液晶表示装置は、液晶表
示素子の背後に、照明光を前記液晶表示素子の背面に向
けて出射するとともに前記液晶表示素子の前方から入射
する外光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射する照
明手段を配置し、前記液晶表示素子を、液晶層をはさん
で対向する前後一対の基板のうちの後側基板の内面に、
複数の画素電極と、薄膜トランジスタからなる複数のア
クティブ素子と、ゲートラインおよびデータラインとを
設け、前側基板の内面に、対向電極と、前記複数の画素
電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素領域
にそれぞれ対応する複数の色の着色膜とを設け、前記複
数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも前記データ
ラインに沿った領域を、無着色光出射領域とするととも
に、前記複数の画素電極を、前記ゲートラインとデータ
ラインのうちの少なくとも前記データライン側の縁部を
前記データラインの側縁部の上に絶縁膜を介して重ねた
構成としたことを特徴とするものであり、この液晶表示
装置によれば、外光を利用する反射型表示のときも、前
記データラインに沿った画素領域間の領域から出射する
無着色光により画面の明るさを底上げして画面の明るさ
が充分なカラー画像を表示し、しかも、反射型表示のと
きは前記データライン付近の異常表示を無くし、また透
過型表示のときは前記データライン付近の異常表示をほ
とんど目立たなくして、品質の良い画像を表示すること
ができる。
【0227】この液晶表示装置においても、前記複数の
色の着色膜はそれぞれ、前記画素領域の面積よりも小さ
い面積に形成するのが望ましく、このようにすることに
より、前記画素領域内の前記着色膜に対応する領域から
着色光が出射し、前記着色膜に対応しない領域から無着
色光が出射するため、各画素領域から着色光と無着色光
の両方を出射させて、画面をより明るくすることができ
る。
【0228】さらに、この発明の液晶表示装置は、液晶
表示素子の背後に、照明光を前記液晶表示素子の背面に
向けて出射するとともに前記液晶表示素子の前方から入
射する外光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射する
照明手段を配置し、前記液晶表示素子を、液晶層をはさ
んで対向する前後一対の基板のうちの後側基板の内面
に、複数の画素電極と、薄膜トランジスタからなる複数
のアクティブ素子と、ゲートラインおよびデータライン
とを設け、前側基板の内面に、対向電極と、前記複数の
画素電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素
領域にそれぞれ対応する複数の色の着色膜とを設け、前
記複数の画素領域の間の領域のうちの少なくとも前記デ
ータラインに沿った領域を、無着色光出射領域とすると
ともに、前記対向電極を、少なくとも前記データライン
に対向する部分が欠落した形状に形成した構成としたこ
とを特徴とするものであり、この液晶表示装置によれ
ば、外光を利用する反射型表示のときも、前記データラ
インに沿った画素領域間の領域から出射する無着色光に
より画面の明るさを底上げして画面の明るさが充分なカ
ラー画像を表示し、しかも、反射型表示のときも透過型
表示のときも、前記データライン付近の異常表示を無く
して、品質の良い画像を表示することができる。
【0229】この液晶表示装置においても、前記複数の
色の着色膜はそれぞれ、前記画素領域の面積よりも小さ
い面積に形成するのが望ましく、このようにすることに
より、前記画素領域内の前記着色膜に対応する領域から
着色光が出射し、前記着色膜に対応しない領域から無着
色光が出射するため、各画素領域から着色光と無着色光
の両方を出射させて、画面をより明るくすることができ
る。
【0230】さらにまた、この発明の液晶表示装置は、
液晶表示素子の背後に、照明光を前記液晶表示素子の背
面に向けて出射するとともに前記液晶表示素子の前方か
ら入射する外光を前記液晶表示素子の背面に向けて反射
する照明手段を配置し、前記液晶表示素子を、液晶層を
はさんで対向する前後一対の基板のうちの後側基板の内
面に、複数の画素電極と、薄膜トランジスタからなる複
数のアクティブ素子と、ゲートラインおよびデータライ
ンとを設け、前側基板の内面に、対向電極と、前記複数
の画素電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画
素領域にそれぞれ対応する複数の色の着色膜とを設ける
とともに、前記複数の色の着色膜を、少なくとも前記デ
ータラインに対応する部分において前記データラインの
幅よりも小さい間隙を存して隣り合うように形成し、前
記複数の画素領域の間の領域のうちの前記複数の色の着
色膜の間の間隙に対応する部分を、前方から入射した外
光が無着色光のまま前記データラインにより反射されて
前方に出射する無着色光出射領域とした構成としたこと
を特徴とするものであり、この液晶表示装置によれば、
外光を利用する反射型表示のときも、前記データライン
に沿った画素領域間の領域から出射する無着色光により
画面の明るさを底上げして画面の明るさが充分なカラー
画像を表示し、しかも、反射型表示のときも透過型表示
のときも、前記データライン付近の異常表示をほとんど
目立たなくして、品質の良い画像を表示することができ
る。
【0231】この液晶表示装置においては、前記複数の
色の着色膜をそれぞれ、前記画素領域内に対応する箇所
において複数分割するのが望ましく、このようにするこ
とにより、前記画素領域内の前記分割された着色膜にそ
れぞれ対応する領域から着色光が出射し、前記分割され
た着色膜の間の間隙に対応する領域から無着色光が出射
するため、各画素領域から着色光と無着色光の両方を出
射させて、画面をより明るくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す液晶表示素子の
一部分の正面図。
【図2】図1のII−II線に沿う液晶表示装置の断面図。
【図3】この発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の
一部分の正面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿う液晶表示装置の断面図。
【図5】この発明の第3の実施例を示す液晶表示素子の
一部分の正面図。
【図6】前記液晶表示素子の前側基板の内面に設けられ
た対向電極の正面図。
【図7】図5の VII−VII 線に沿う液晶表示装置の断面
図。
【図8】この発明の第4の実施例を示す液晶表示素子の
一部分の正面図。
【図9】図8のIX−IX線に沿う液晶表示装置の断面図。
【図10】この発明の第5の実施例を示す液晶表示素子
の一部分の正面図。
【符号の説明】
1…液晶表示素子 2,3…基板 4…画素電極 5…TFT(アクティブ素子) 11…ゲートライン 12…データライン 16R,16G,16B…カラーフィルタ 17…遮光膜 19…対向電極 A…画素領域 A1…反射型表示のときの画素領域 A2…透過型表示のときの画素領域 a,a′…フィルタ対応領域(着色光が出射する領域) b,b1、b2,b′…無フィルタ領域(着色光が出射
する領域) C…ゲートラインに沿った画素間領域 D…データラインに沿った画素間領域 d,d′…無着色光出射領域 22,23…偏光板 25…照明手段 26…照明パネル 27…半透過反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA02Y FA14Z FA34Y FB08 FC26 FD04 GA13 GA16 LA03 LA16 2H092 JA26 JB03 JB07 JB51 JB56 JB69 KB05 MA24 NA01 PA08 PA09 PA12 PA13 QA07 5C094 AA03 AA08 AA10 BA03 BA43 CA19 CA24 DA13 EA04 ED03 ED11 ED15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層をはさんで対向する前後一対の基板
    のうちの後側基板の内面に、マトリックス状に配列する
    複数の画素電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続さ
    れた薄膜トランジスタからなる複数のアクティブ素子
    と、前記複数の画素電極の側縁に沿わせて配線され前記
    複数のアクティブ素子にゲート信号およびデータ信号を
    供給するゲートラインおよびデータラインとが設けら
    れ、前側基板の内面に、前記複数の画素電極に対向する
    対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互
    いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の
    色の着色膜と、前記ゲートラインとデータラインのうち
    の少なくとも前記データラインに対応する遮光膜とが設
    けられるとともに、前記遮光膜が、この遮光膜が対応す
    る前記ラインの幅よりも太く、前記複数の画素領域の間
    の領域の幅よりも細い幅に形成されており、前記複数の
    画素領域の間の領域のうちの少なくとも前記データライ
    ンに沿った領域の前記画素領域と前記遮光膜との間の部
    分が、無着色光出射領域となっている液晶表示素子と、 前記液晶表示素子の背後に配置され、照明光を前記液晶
    表示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示
    素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面
    に向けて反射する照明手段とを備えたことを特徴とする
    液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記遮光膜の側面が反射面となっているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】液晶層をはさんで対向する前後一対の基板
    のうちの後側基板の内面に、マトリックス状に配列する
    複数の画素電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続さ
    れた薄膜トランジスタからなる複数のアクティブ素子
    と、前記複数の画素電極の側縁に沿わせて配線され前記
    複数のアクティブ素子にゲート信号およびデータ信号を
    供給するゲートラインおよびデータラインとが設けら
    れ、前側基板の内面に、前記複数の画素電極に対向する
    対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互
    いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の
    色の着色膜とが設けられるとともに、前記複数の画素電
    極が、前記ゲートラインとデータラインのうちの少なく
    とも前記データライン側の縁部が前記データラインの側
    縁部の上に絶縁膜を介して重なっており、前記複数の画
    素領域の間の領域のうちの少なくとも前記データライン
    に沿った領域が、前方から入射した外光が無着色光のま
    ま前記データラインにより反射されて前方に出射する無
    着色光出射領域となっている液晶表示素子と、 前記液晶表示素子の背後に配置され、照明光を前記液晶
    表示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示
    素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面
    に向けて反射する照明手段とを備えたことを特徴とする
    液晶表示装置。
  4. 【請求項4】液晶層をはさんで対向する前後一対の基板
    のうちの後側基板の内面に、マトリックス状に配列する
    複数の画素電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続さ
    れた薄膜トランジスタからなる複数のアクティブ素子
    と、前記複数の画素電極の側縁に沿わせて配線され前記
    複数のアクティブ素子にゲート信号およびデータ信号を
    供給するゲートラインおよびデータラインとが設けら
    れ、前側基板の内面に、前記複数の画素電極に対向する
    対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互
    いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の
    色の着色膜とが設けられており、前記複数の画素領域の
    間の領域のうちの少なくとも前記データラインに沿った
    領域が、無着色光出射領域となっているとともに、前記
    対向電極が、少なくとも前記データラインに対向する部
    分が欠落した形状に形成されている液晶表示素子と、 前記液晶表示素子の背後に配置され、照明光を前記液晶
    表示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示
    素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面
    に向けて反射する照明手段とを備えたことを特徴とする
    液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記複数の色の着色膜がそれぞれ前記画素
    領域の面積よりも小さい面積に形成されており、前記画
    素領域内の前記着色膜に対応する領域から着色光が出射
    し、前記着色膜に対応しない領域から無着色光が出射す
    ることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】液晶層をはさんで対向する前後一対の基板
    のうちの後側基板の内面に、マトリックス状に配列する
    複数の画素電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続さ
    れた薄膜トランジスタからなる複数のアクティブ素子
    と、前記複数の画素電極の側縁に沿わせて配線され前記
    複数のアクティブ素子にゲート信号およびデータ信号を
    供給するゲートラインおよびデータラインとが設けら
    れ、前側基板の内面に、前記複数の画素電極に対向する
    対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極とが互
    いに対向する複数の画素領域にそれぞれ対応する複数の
    色の着色膜とが設けられるとともに、前記複数の色の着
    色膜が、少なくとも前記データラインに対応する部分に
    おいて前記データラインの幅よりも小さい間隙を存して
    隣り合っており、前記複数の画素領域の間の領域のうち
    の前記複数の色の着色膜の間の間隙に対応する部分が、
    前方から入射した外光が無着色光のまま前記データライ
    ンにより反射されて前方に出射する無着色光出射領域と
    なっている液晶表示素子と、 前記液晶表示素子の背後に配置され、照明光を前記液晶
    表示素子の背面に向けて出射するとともに前記液晶表示
    素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素子の背面
    に向けて反射する照明手段とを備えたことを特徴とする
    液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記複数の色の着色膜がそれぞれ前記画素
    領域内に対応する箇所において複数分割されており、前
    記画素領域内の前記分割された着色膜にそれぞれ対応す
    る領域から着色光が出射し、前記分割された着色膜の間
    の間隙に対応する領域から無着色光が出射することを特
    徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
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