JPH11295762A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Publication number
JPH11295762A
JPH11295762A JP10105047A JP10504798A JPH11295762A JP H11295762 A JPH11295762 A JP H11295762A JP 10105047 A JP10105047 A JP 10105047A JP 10504798 A JP10504798 A JP 10504798A JP H11295762 A JPH11295762 A JP H11295762A
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JP
Japan
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light
liquid crystal
crystal display
electrode
display element
Prior art date
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Pending
Application number
JP10105047A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Miyashita
崇 宮下
Takeshi Toyoshima
剛 豊島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11295762A publication Critical patent/JPH11295762A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外光を利用する反射型表示のときは画面の明る
さが充分なカラー画像を表示し、照明手段からの照明光
を利用する透過型表示のときは明るさもコントラストも
充分なカラー画像を表示する。 【解決手段】液晶表示素子の背後に、照明光を出射する
とともに前方から入射する外光を反射する照明手段を配
置した2ウエイ液晶表示装置において、液晶表示素子1
を、背面側基板3の内面に画素電極3とTFT5とゲー
トライン11およびデータライン12と補償容量電極1
3を設け、前面側基板2の内面にカラーフィルタ17
R,17G,17Bと対向電極20を設けるとともに、
前記補償容量電極13を隣り合う画素電極間の領域に対
向する延長部13bを有する形状に形成し、前記カラー
フィルタ17R,17G,17Bの間に、前記補償容量
電極13の延長部13bに対応する間隙18を形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射型表示と透
過型表示とのいずれも利用する2ウエイ表示型の表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置として、自然光や室内光等
の外光を利用する反射型表示と、一般にバックライトと
呼ばれる照明手段からの照明光を利用する透過型表示と
の両方を行なう、いわゆる2ウエイ表示型のものがあ
る。
【0003】この2ウエイ液晶表示装置は、液晶表示素
子と、この液晶表示素子の背後に配置され、照明光を前
記液晶表示素子の背面に向けて出射するとともに、前記
液晶表示素子の前方から入射する外光を前記液晶表示素
子の背面に向けて反射する照明手段とからなっている。
【0004】前記液晶表示素子としては、一般に、アク
ティブ素子に薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)
を用いたアクティブマトリックス方式のものが使用され
ている。
【0005】このアクティブマトリックス方式の液晶表
示素子は、液晶層をはさんで対向する一対の基板のうち
の一方の基板の内面に、マトリックス状に配列する複数
の画素電極と、この各画素電極にそれぞれ接続された複
数のTFTと、これらのTFTにゲート信号およびデー
タ信号を供給するためのゲートラインおよびデータライ
ンと、前記画素電極の縁部に絶縁膜を介して対向し前記
画素電極との間に補償容量を形成する補償容量電極とを
設け、他方の基板の内面に、前記複数の画素電極に対向
する対向電極を設けた構成となっている。
【0006】さらに、前記液晶表示素子には、白黒画像
を表示するものと、カラー画像を表示するものとがあ
り、フルカラー画像等の多色カラー画像を表示する液晶
表示素子では、前記一対の基板のいずれか一方(一般に
は前面側基板)の内面に、複数の色の着色膜を前記複数
の画素電極にそれぞれ対応させて設けている。
【0007】前記着色膜は、一般に、赤、緑、青の3色
のカラーフィルタであり、各色のカラーフィルタはそれ
ぞれ、各画素電極と対向電極とが互いに対向する各画素
領域を透過する光のほとんどを着色光として出射するた
め、前記画素電極全体を覆う大きさに形成されている。
【0008】この着色膜を備えた液晶表示素子は、前記
各画素領域の周囲からの光の漏れを無くして良好なコン
トラストのカラー画像を表示するため、前面側基板の内
面に、各画素電極間の領域に対応させて、一般にブラッ
クマスクと呼ばれる遮光膜を設けているのが普通であ
る。
【0009】また、液晶表示素子としては、液晶層の液
晶の分子を両基板間において所定のツイスト角でツイス
ト配向させたTN(ツイステッド・ネマティック)型の
ものが多く採用されており、このTN型の液晶表示素子
では、その前面側基板の前面と背面側基板の背面とにそ
れぞれ偏光板を、その透過軸を所定の方向に向けた状態
で配置している。
【0010】前記照明手段としては、照明光を出射する
照明パネルの前面に半透過反射板を配置したものが用い
られている。前記照明パネルには、一般に、少なくとも
一端面を光の入射面とし、前面を前記端面から取り込ん
だ光の出射面とした導光板と、この導光板の前記端面に
対向させて配置された光源部とからなるサイドライト型
と呼ばれるものが利用されており、前記半透過反射板
は、前記導光板の前面に配置されている。
【0011】前記サイドライト型の照明パネルは、光源
部からの光を導光板で導いてその前面から出射するもの
であり、前記光源部からの光を導光板内にその端面から
取り込み、その光を導光板の前面および背面での反射の
繰り返しにより導いて、導光板前面のほぼ全域から出射
する。また、前記半透過反射板は、その反射/透過率特
性に応じて入射光を反射および透過させる。
【0012】前記2ウエイ液晶表示装置は、充分な明る
さの外光が得られるときは外光を利用する反射型表示を
行ない、充分な明るさの外光が得られないときは前記照
明手段からの照明光を利用する透過型表示を行なうもの
であり、前記照明手段の光源部は、透過型表示を行なう
ときに点灯される。
【0013】すなわち、外光を利用する反射型表示のと
きは、液晶表示素子の前方から入射し、この液晶表示素
子を透過して前記照明手段に入射した光が前記半透過反
射板によりその反射/透過率特性に応じた反射率で反射
され、その反射光が前記液晶表示素子にその背面から入
射し、この液晶表示素子を透過して前方に出射して、そ
の各画素領域からの出射光により画像が表示される。
【0014】また、前記照明手段からの照明光を利用す
る透過型表示のときは、前記照明パネルの前面に出射す
る照明光が前記半透過反射板をその反射/透過率特性に
応じた透過率で透過し、その透過光が前記液晶表示素子
にその背面から入射し、この液晶表示素子を透過して前
方に出射して、その各画素領域からの出射光により画像
が表示される。
【0015】前記液晶表示素子の各画素領域からの出射
光は、各画素電極にそれぞれ対応させて赤、緑、青の3
色のカラーフィルタを設けた液晶表示素子を用いる液晶
表示装置の場合、赤、緑、青の着色光であり、これらの
着色光の組み合わせによりフルカラー画像が表示され
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のカラー
画像を表示する2ウエイ液晶表示装置は、照明手段から
の照明光を利用する透過型表示のときは、その表示の観
察環境の明るさに比べて液晶表示装置からの出射光の強
度が高く、充分な明るさのカラー画像を表示できるが、
外光を利用する反射型表示のときは、表示観察環境の明
るさに比べて液晶表示装置からの出射光の強度が極端に
低くなり、画面全体が暗くなってしまうという問題をも
っている。
【0017】これは、光の透過経路における光の吸収に
よるものであり、特に、液晶表示素子が着色膜(例えば
赤、緑、青の3色のカラーフィルタ)を備えている場合
は、液晶表示素子を透過する可視光帯域の光うち、前記
着色膜の色に対応する波長帯域の光が前記着色膜を透過
して着色光になり、他の波長帯域の光は前記着色膜で吸
収されるため、入射光の強度に比べて、液晶表示素子を
出射する着色光の強度がかなり弱くなる。
【0018】そして、前記2ウエイ液晶表示装置は、充
分な明るさの外光が得られないとき、つまり表示観察環
境が暗いときに、前記照明手段からの照明光を利用する
透過型表示を行なうものであり、この透過型表示のとき
は、前記照明光の輝度が表示観察環境の明るさよりもは
るかに高く、また液晶表示素子の背面から入射した光が
この液晶表示素子をその前面に向かって透過するだけで
あるため、前記着色膜による光の吸収は一度だけである
から、液晶表示素子を透過してその前面に出射する着色
光の強度は、表示観察環境の明るさよりも充分に高い。
そのため、透過型表示のときは、充分な明るさのカラー
画像を表示できる。
【0019】一方、外光を利用する反射型表示のとき
は、入射する外光が表示観察環境の明るさに応じた強度
の光であり、その光が、液晶表示素子を透過してその背
後の照明手段により反射され、再び前記液晶表示素子を
透過してその前面に出射する経路での光吸収により強度
を弱めるため、出射光の強度は、表示観察環境の明るさ
よりも弱い。
【0020】したがって、前記液晶表示素子が着色膜を
備えている場合は、前記着色膜による光の吸収により透
過光の強度がかなり弱くなり、しかも反射型表示のとき
は、入射光が液晶表示素子をその背面方向に透過する経
路と前面方向に透過する経路とにおいて着色膜を二度透
過するため、前記着色膜による吸収量がさらに大きくな
り、出射する着色光の強度が、表示観察環境の明るさに
比べて極端に弱くなる。
【0021】また、従来の着色膜を備えた液晶表示素子
は、上述したように、良好なコントラストのカラー画像
を表示するために、前面側基板の内面に、各画素電極間
の領域に対応させて遮光膜を設けているのが普通であ
り、したがって、カラー画像は、各画素領域からの出射
光だけで表示される。
【0022】そのため、従来のカラー画像を表示する2
ウエイ液晶表示装置は、照明手段からの照明光を利用す
る透過型表示のときは充分な明るさのカラー画像を表示
できるが、外光を利用する反射型表示のときは、画面全
体が暗い。
【0023】この発明は、外光を利用する反射型表示の
ときは、画面の明るさが充分なカラー画像を表示し、照
明手段からの照明光を利用する透過型表示のときは、明
るさもコントラストも充分なカラー画像を表示すること
ができる2ウエイ表示型の液晶表示装置を提供すること
を目的としたものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶表示装置
は、液晶層をはさんで対向する一対の基板のうちの背面
側基板の内面に、マトリックス状に配列する複数の画素
電極と、この各画素電極にそれぞれ接続された複数のT
FT(薄膜トランジスタ)と、これらのTFTにゲート
信号およびデータ信号を供給するためのゲートラインお
よびデータラインと、前記各画素電極の縁部に絶縁膜を
介して対向し前記画素電極との間に補償容量を形成する
補償容量電極とが設けられ、前面側基板の内面に、前記
各画素電極に対向する対向電極が設けられ、前記一対の
基板のいずれか一方の内面に、複数の色の着色膜が前記
各画素電極にそれぞれ対応させて設けられるとともに、
前記補償容量電極が光の反射率が高い金属膜からなって
おり、この補償容量電極が、隣り合う画素電極間の領域
に対向する延長部を有する形状に形成され、前記複数の
色の着色膜は前記補償容量電極の前記延長部に対応する
位置に間隙を形成するように配列され、前方から入射し
た光のうち、前記着色膜間の間隙を透過して前記補償容
量電極で反射される光が無着色光のまま前方に出射する
液晶表示素子と、前記液晶表示素子の背後に配置され、
照明光を前記液晶表示素子に向けて出射するとともに、
前記液晶表示素子の前方から入射する外光を前記液晶表
示素子に向けて反射する照明手段とを備えたことを特徴
とするものである。
【0025】この液晶表示装置は、充分な明るさの外光
が得られるときは外光を利用する反射型表示を行ない、
充分な明るさの外光が得られないときは前記照明手段か
らの照明光を利用する透過型表示を行なうものである。
【0026】この液晶表示装置は、液晶表示素子の背面
側基板の内面に設けられた補償容量電極が光の反射率が
高い金属膜からなっており、この補償容量電極が、隣り
合う画素電極間の領域に対向する延長部を有する形状に
形成されているため、外光を利用する反射型表示のとき
は、各画素電極と対向電極とが互いに対向する各画素領
域のうちの前記補償容量電極が対向する補償容量部と、
隣り合う画素電極間の前記補償容量電極が対向する領域
とに入射した光が、液晶表示素子の背面側基板の内面に
おいて前記補償容量電極により反射されて液晶表示素子
の前面に出射し、他の領域に入射した光は、前記液晶表
示素子の背面に出射してその背後の照明手段により反射
され、再び前記液晶表示素子を透過してその前面に出射
する。
【0027】さらに、前記液晶表示素子は、透明導電膜
からなる各画素電極にそれぞれ対応する複数の色の着色
膜の間に、前記補償容量電極の延長部に対応する間隙を
形成したものであるため、液晶表示素子に入射した光の
うち、各画素領域に入射した光が着色膜を透過して着色
光になり、前記着色膜の間の間隙に入射した光は着色し
ない。
【0028】すなわち、反射型表示のときは、液晶表示
素子の各画素領域に入射した光のうち、前記補償容量部
に入射した光が、着色膜と液晶層とを透過して前記補償
容量電極により反射され、再び前記液晶層と着色膜とを
透過して液晶表示素子の前面に出射する。
【0029】また、前記画素領域のうちの補償容量部以
外の領域に入射した光は、着色膜と液晶層とを透過して
液晶表示素子の背面に出射し、その光が前記照明手段に
より反射されて前記液晶表示素子にその背面から入射
し、液晶層と着色膜とを透過して液晶表示素子の前面に
出射する。
【0030】また、隣り合う各画素領域の間の領域、つ
まり前記着色膜の間の間隙に入射した光は、着色膜を透
過しないために無着色光のまま液晶層を透過して前記補
償容量電極により反射され、再び前記液晶層を透過して
液晶表示素子の前面に出射する。
【0031】そして、これらの出射光のうち、前記各画
素領域からの出射光は、液晶表示素子をその背面方向に
透過する経路と前面方向に透過する経路とにおいて前記
着色膜を二度透過した光であるため、入射した外光の強
度に比べて、着色膜による二度の吸収を受けた強度の弱
い着色光であるが、各画素領域の間の前記着色膜間の間
隙に対応する領域からの出射光は、前記着色膜による光
の吸収を全く受けない無着色光であるため、前記着色光
に比べれば、充分強度の高い光である。
【0032】しかも、この無着色の出射光は、液晶表示
素子の背面側に出射することなく、背面側基板の内面に
おいて前記補償容量電極により反射された光であり、し
たがって、液晶表示素子の背面に出射し前記照明手段に
より反射されて前記液晶表示素子にその背面から入射す
る経路での光の吸収を全く受けない、より強度の高い光
である。
【0033】このため、外光を利用する反射型表示のと
きは、前記液晶表示素子の各画素領域から出射する着色
光は強度の弱い光であるが、各画素領域の間の着色膜間
の間隙に対応する領域から前記着色光よりも充分強度の
高い無着色光が出射するため、この無着色光により画面
全体の明るさを補い、画面の明るさが充分なカラー画像
を表示することができる。
【0034】一方、前記照明手段からの照明光を外光を
利用する透過型表示のときは、液晶表示素子にその背面
から入射する前記照明光のうち、前記各画素領域の補償
容量部と、隣り合う各画素領域の間の領域のうちの前記
補償容量電極が対向している部分とに入射した光が、背
面側基板の内面において前記補償容量電極により遮ら
れ、他の領域に入射した光だけが液晶層に入射する。そ
して、液晶層に入射した光は、前記着色膜を透過して着
色光となり、その着色光が液晶表示素子の前面に出射す
る。
【0035】この透過型表示のときは、前記照明光の輝
度が高く、また、液晶表示素子の背面から入射した光が
この液晶表示素子をその前面に向かって透過するだけで
あるため、前記着色膜による光の吸収は一度だけであ
り、したがって、出射する着色光の強度は充分高い。
【0036】そして、透過型表示のときは、前記各画素
電極の縁部と前記補償容量電極とその間の絶縁膜とで形
成された補償容量部と、隣り合う画素電極間の前記補償
容量電極が対向している部分とに入射した光が前記補償
容量電極により遮られるため、各画素領域の周囲からの
光の漏れがほとんど無くなり、したがって、明るさもコ
ントラストも充分なカラー画像を表示することができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】この発明は、上記のように、液晶
表示素子の背後に、照明光を前記液晶表示素子に向けて
出射するとともに、前記液晶表示素子の前方から入射す
る外光を前記液晶表示素子に向けて反射する照明手段を
配置した2ウエイ液晶表示装置において、前記液晶表示
素子を、その背面側基板の内面に、複数の画素電極と、
TFTと、ゲートラインおよびデータラインと、補償容
量電極とが設けられ、前面側基板の内面に対向電極が設
けられるとともに、前記一対の基板のいずれか一方の内
面に、複数の色の着色膜が前記各画素電極にそれぞれ対
応させて設けられるとともに、前記補償容量電極が光の
反射率が高い金属膜からなっており、この補償容量電極
が、隣り合う画素電極間の領域に対向する延長部を有す
る形状に形成され、前記各画素電極にそれぞれ対応する
前記複数の色の着色膜の間に、前記補償容量電極の前記
延長部に対応する間隙が形成され、前方から入射した光
のうち、前記着色膜間の間隙を透過して前記補償容量電
極で反射される光が無着色光のまま前方に出射する構成
とすることにより、外光を利用する反射型表示のとき
は、画面の明るさが充分なカラー画像を表示し、照明手
段からの照明光を利用する透過型表示のときは、明るさ
もコントラストも充分なカラー画像を表示することがで
きるようにしたものである。
【0038】この発明の液晶表示装置において、前記着
色膜は、前記画素電極全体を覆うように形成し、前記着
色膜間の間隙を、前記補償容量電極の前記延長部の幅よ
りも小さく設定するのが望ましい。
【0039】このように、前記着色膜を透明導電膜から
なる画素電極全体を覆うように形成すれば、画素電極と
対向電極とが互いに対向する画素領域からの出射光の全
てが着色光になるため、前記画素領域からの出射光で表
示されるカラー画素の色度を充分に確保することがで
き、また、前記着色膜間の間隙が前記補償容量電極の延
長部の幅よりも小さければ、前記補償容量電極と着色膜
との間から光が漏れることがないため、前記透過型表示
におけるコントラストをより良くすることができる。
【0040】また、前記補償容量電極は、前記画素電極
の一端縁部に対向するライン部と、このライン部の一側
縁から前記画素電極の両側縁部に沿ってそれぞれ延びる
延長部とからなる形状に形成し、前記延長部を、前記隣
り合う画素電極間の領域に対向させるのが好ましい。
【0041】前記補償容量電極をこのような形状に形成
すれば、反射型表示のときに、少なくとも前記画素領域
の両側から無着色光を出射させて、より画面を明るくす
ることができるとともに、透過型表示のときは、少なく
とも前記画素領域の両側からの光の漏れを無くして、良
好なコントラスを得ることができる。なお、前記補償容
量電極は、TFTにゲート信号を供給するためのゲート
ラインと別に形成しても、前記ゲートラインと一体の電
極としてもよい。
【0042】さらに、この発明の液晶表示装置において
は、前記液晶表示素子の前面側基板の内面に、前記各画
素電極の両端側の電極間領域にそれぞれ対応する遮光膜
を設け、前記補償容量電極の前記延長部を、前記遮光膜
の無い領域全体に対応させるのが望ましく、このような
構成とすれば、各画素領域の周囲からの光の漏れをほぼ
完全に無くして、透過型表示におけるコントラストをよ
り高くすることができる。
【0043】
【実施例】図1〜図5はこの発明の第1の実施例を示し
ており、図1は本実施例の液晶表示装置で用いた液晶表
示素子の一部分の正面図、図2は図1のII−II線に沿う
液晶表示装置の断面図、図3は図1の III−III 線に沿
う液晶表示装置の断面図である。
【0044】この実施例の液晶表示装置は、図2および
図3に示すように、カラー画像を表示する液晶表示素子
1と、この液晶表示素子1の背後に配置された光の反射
機能を兼ね備えた照明手段30とから構成されている。
【0045】前記液晶表示素子1は、アクティブ素子に
TFTを用いたものであり、図1〜図3に示すように、
液晶層22をはさんで対向する一対の基板(ガラス等か
らなる透明基板)2,3のうち、背面側基板3の内面に
は、マトリックス状に配列する複数の透明導電膜からな
る画素電極4と、この各画素電極4にそれぞれ接続され
た複数のTFT5と、これらのTFT5にゲート信号お
よびデータ信号を供給するためのゲートライン11およ
びデータライン12と、前記各画素電極4との間に補償
容量を形成する補償容量電極13とが設けられている。
【0046】なお、この実施例で用いた液晶表示素子1
は、前記各画素電極4を、行方向(画面の左右方向)お
よび列方向(画面の上下方向)にそれぞれ直線状に並べ
て配列した、いわゆる格子状配列型のものである。
【0047】前記TFT5は、図1に示したように、背
面側基板3上に形成されたゲート電極6と、このゲート
電極6を覆うゲート絶縁膜7と、このゲート絶縁膜7の
上に前記ゲート電極6と対向させて形成されたi型半導
体膜8と、このi型半導体膜8の両側部の上にn型半導
体膜(図示せず)を介して形成されたソース電極9およ
びドレイン電極10とからなっている。
【0048】前記ゲートライン11は、各画素電極行の
一側にそれぞれ沿わせて配線されており、各行のTFT
5のゲート電極6は、その行に対応するゲートライン1
1に一体に形成されている。なお、前記TFT5のゲー
ト絶縁膜(透明膜)7は、前記基板3のほぼ全面にわた
って形成されており、前記ゲートライン11は、その端
子部を除いてゲート絶縁膜7で覆われている。
【0049】また、前記データライン12は、前記ゲー
ト絶縁膜7の上に、各画素電極列の一側にそれぞれ沿わ
せて配線されており、各列のTFT5のドレイン電極1
0は、その列に対応するデータライン12につながって
いる。
【0050】なお、この実施例ではデータライン12を
ゲート絶縁膜7の上に配線し、各列のTFT5のドレイ
ン電極10をそれぞれ、その列に対応するデータライン
12に一体に形成しているが、前記データライン12
は、TFT5を絶縁膜で覆ってその上に配線し、前記絶
縁膜に設けたコンタクト孔において前記TFT5のドレ
イン電極10と接続してもよい。
【0051】そして、前記画素電極4は前記ゲート絶縁
膜7の上に形成されており、これらの画素電極4は、そ
の一側縁の端部において対応するTFT5のソース電極
9に接続されている。
【0052】また、前記補償容量電極13は、前記基板
3上に各画素電極行にそれぞれ対応させて、その行の各
画素電極4の縁部にそれぞれ対向する形状に形成されて
おり、この補償容量電極13と前記画素電極4の縁部と
その間のゲート絶縁膜7とにより、非選択期間の画素電
極4の電位の変動を補償するための補償容量(ストレー
ジキャパシタ)Csが形成されている。
【0053】前記補償容量電極13は、前記画素電極4
の一端縁部に対向するライン部13aと、このライン部
13aの一側縁から前記画素電極4の両側縁部に沿って
それぞれ延びる延長部13bとからなっており、したが
って前記補償容量Csは、各画素電極4の一端縁部と両
側縁部との3つの縁部に対応している。
【0054】この補償容量電極13の前記ライン部13
aは、前記画素電極4のTFT接続側とは反対側の端縁
部に対向させて、上記ゲート配線10と平行に形成され
ている。
【0055】また、前記延長部13bは、前記画素電極
4のTFT接続側の端部近くに達する長さにわたって、
その両側縁部が行方向において隣り合う画素電極4,4
のそれぞれの側縁部に対向する幅に形成されており、し
たがって、この延長部13bは、前記隣り合う画素電極
4,4間の領域の大部分の長さの領域に、その全幅わた
って対向している。
【0056】容量配線13とデータ配線12は、いずれ
も、低抵抗でかつ光の反射率が高い金属(例えばアルミ
ニウム系合金)膜で形成されており、前記ゲート配線1
1は前記容量配線13と同じ金属膜で形成されている。
なお、前記ゲート配線11と容量配線13は、ゲート絶
縁膜7の上に形成する画素電極4やデータ配線12との
間の絶縁耐圧を高くするため、その表面を陽極酸化処理
されている。
【0057】さらに、図1では省略しているが、前記背
面側基板3の内面には、図2および図3に示すように、
前記TFT5およびデータ配線12を覆う透明なオーバ
ーコート絶縁膜14が設けられており、その上に、画素
電極4の配列領域全体にわたって配向膜15が形成され
ている。
【0058】一方、前面側の基板2の内面には、前記各
画素電極4の両端側の電極間領域、つまり列方向におい
て隣り合う画素電極4,4間の領域にそれぞれ対応する
遮光膜16が設けられている。なお、図1では、遮光膜
16を区別しやすくするために、遮光膜部分に平行斜線
を施している。
【0059】前記遮光膜16は、例えばクロム等の暗色
系の金属膜からなっており、この遮光膜16は、前記列
方向において隣り合う画素電極4,4間の領域および前
記TFT5部分の全体に対向する形状に形成されてお
り、前記背面側基板3の内面に設けられた前記補償容量
電極13の延長部13bは、前記遮光膜16の無い領域
全体に対応している。
【0060】なお、この実施例では、前記遮光膜16
を、その一側縁部(図1において上縁部)が、前記列方
向において隣り合う一方の画素電極4のTFT接続側の
端縁部に対向し、他側縁部(図1において下縁部)が、
他方の画素電極4のTFT接続側とは反対側の端縁部に
対向する前記補償容量電極13のライン部13aの一側
部(画素電極4の端縁側の側部)に対向する幅に形成し
ており、したがって、前記補償容量電極13のライン部
13aの他側部(画素電極4の中央側の側部)は、前記
遮光膜16で覆われていない。
【0061】また、この前面側基板2の内面には、透過
波長帯域が異なる複数の色の着色膜、例えば赤、緑、青
の3色のカラーフィルタ17R,17G,17Bが、前
記画素電極4にそれぞれ対応させて設けられている。
【0062】これらのカラーフィルタ17R,17G,
17Bは、各画素電極列の全ての画素電極4に対応する
ストライプ状フィルタであり、赤色フィルタ17R、緑
色フィルタ17G、青色フィルタ17Bの順で交互に並
べて形成されている。
【0063】前記カラーフィルタ17R,17G,17
Bは、各画素電極列にそれぞれ対応させて設けられてお
り、これらのカラーフィルタ17R,17G,17Bの
間に、前記補償容量電極13の画素電極4,4間の領域
に対向する延長部13bに対応する間隙18が形成され
ている。
【0064】なお、前記カラーフィルタ17R,17
G,17Bは、各画素電極列の画素電極4の全体を覆う
ように、前記画素電極4の幅よりも僅かに幅広に形成さ
れており、これらのカラーフィルタ17R,17G,1
7Bの間の間隙18は、ほぼ4μm以上で、かつ前記補
償容量電極13の延長部13bの幅よりも小さい幅に設
定されている。
【0065】また、前記カラーフィルタ17R,17
G,17Bは、その間の間隙18を含んで透明な保護絶
縁膜19により覆われており、この保護絶縁膜19の上
に、前記画素電極4の全てに対向する一枚膜状の透明な
対向電極20が設けられ、さらにその上に配向膜21が
形成されている。なお、前記保護絶縁膜19は、カラー
フィルタ17R,17G,17Bの材質を適正に選択す
ることにより省くことができる。
【0066】そして、上記前面側基板2と背面側基板3
は、その周縁部において図示しない枠状シール材を介し
て接合されており、これら両基板2,3間の前記シール
材で囲まれた領域に液晶層22が設けられている。
【0067】また、上記一対の基板2,3の内面に設け
られた前記配向膜15,21はそれぞれ、その膜面を所
定方向にラビングすることによって配向処理されてお
り、両基板2,3間の液晶層22の液晶分子は、前面側
基板2の配向膜21と背面側基板3の配向膜15とによ
りそれぞれの基板2,3の近傍における配向方向を規制
され、両基板2,3間において所定の配向状態で配向し
ている。
【0068】さらに、上記一対の基板2,3の外面には
それぞれ、偏光板23,24が配置されており、これら
の偏光板23,24は、それぞれの透過軸を所定の方向
に向けた状態で設けられている。
【0069】なお、この液晶表示素子1はTN型のもの
であり、前記液晶分子は両基板2,3間において所定の
ツイスト角(例えばほぼ90°)でツイスト配向し、前
記偏光板23,24は、それそれの透過軸を互いにほぼ
直交させるか、あるいはほぼ平行にして設けられてい
る。
【0070】また、前記液晶分子のツイスト角と前面側
基板2の近傍における配向方向および前面側偏光板23
の透過軸の方向は、液晶層22に駆動電界が印加されて
いない状態(液晶分子が基板2,3面に対して最も倒伏
した初期のツイスト配向状態に配向している状態)にあ
るとき、液晶表示素子1の前方から入射した光のうちの
背面側基板3の内面において前記補償容量電極13によ
り反射されて液晶表示素子1の前面に出射する光の透過
率がほぼ最大となるように設定されている。
【0071】次に、前記液晶表示素子1の背後に配置さ
れた照明手段30について説明すると、この実施例で用
いた照明手段30は、図2および図3に示すように、サ
イドライト型と呼ばれる照明パネル31の前面に半透過
反射板32を配置したものである。
【0072】すなわち、前記照明パネル31は、少なく
とも一端面を光の入射面とし、前面を前記端面から取り
込んだ光の出射面とした導光板31aと、この導光板の
前記端面に対向させて配置された光源部(図示せず)と
から構成されており、前記半透過反射板32は、前記導
光板31aの前面に配置されている。
【0073】なお、前記導光板31aには、一般に、ア
クリル系樹脂等からなる平板状の透明板が用いられてお
り、前記光源部には、直管状の蛍光ランプや、複数のL
ED(発光ダイオード)を整列したLEDアレイ等が用
いられている。
【0074】前記照明パネル31は、図示しない光源部
からの光を前記導光板31aで導いてその前面から出射
するものであり、前記光源部からの光を導光板31a内
にその端面から取り込み、その光を図2に実線で示した
経路のように導光板31aの前面および背面での反射の
繰り返しにより導いて、導光板前面のほぼ全域から出射
する。また、前記半透過反射板32は、その反射/透過
率特性に応じて入射光を反射および透過させる。
【0075】この液晶表示装置は、充分な明るさの外光
が得られるときは外光を利用する反射型表示を行ない、
充分な明るさの外光が得られないときは前記照明手段3
0からの照明光を利用する透過型表示を行なうものであ
り、前記照明手段30の光源部は、透過型表示を行なう
ときに点灯される。
【0076】まず、外光を利用する反射型表示について
説明すると、このときは、液晶表示素子1にその前方か
ら入射する外光が、前面側偏光板23によりその吸収軸
に沿った偏光成分の光を吸収されて、この前面側偏光板
23の透過軸に沿った直線偏光となり、その光のうち、
前面側基板2の内面に列方向において隣り合う画素電極
4,4間の領域およびTFT5部分の全体に対向させて
設けられている遮光膜16に入射した光がこの遮光膜1
6により遮られ、前記遮光膜16が無い領域に入射した
光が液晶層22に入射する。
【0077】そして、この液晶表示装置においては、前
記液晶表示素子1の背面側基板3の内面に設けられた前
記補償容量電極13が光の反射率が高い金属膜からなっ
ており、この補償容量電極13が、行方向において隣り
合う画素電極4,4間の領域に対向する延長部13bを
有する形状に形成されているため、反射型表示のとき
は、各画素電極4と対向電極20とが互いに対向する各
画素領域のうちの前記補償容量電極13が対向する補償
容量Cs部と、行方向において隣り合う画素電極4,4
間の前記補償容量電極13が対向する領域とに入射した
光が、図2に破線で示した経路L1,L2のように、液
晶表示素子1の背面側基板3の内面において前記補償容
量電極13により反射されて液晶表示素子1の前面に出
射し、他の領域に入射した光は、図2に破線で示した経
路L3のように、液晶表示素子1の背面に出射してその
背後の照明手段30の前面の半透過反射板32により反
射され、再び前記液晶表示素子1を透過してその前面に
出射する。
【0078】さらに、前記液晶表示素子1は、各画素電
極4にそれぞれ対応する赤、緑、青のカラーフィルタ1
7R,17G,17Bの間に、補償容量電極13の延長
部13bに対応する間隙18を形成したものであるた
め、液晶表示素子1に入射した光のうち、各画素領域に
入射した光がカラーフィルタ17R,17G,17Bを
透過して赤、緑、青の着色光になり、前記カラーフィル
タ17R,17G,17Bの間の間隙18に入射した光
は着色しない。
【0079】すなわち、反射型表示のときは、液晶表示
素子1の各画素領域に入射した光のうち、補償容量Cs
部に入射した光が、カラーフィルタ17R,17G,1
7Bと液晶層22とを透過して補償容量電極13により
反射され、再び前記液晶層22とカラーフィルタ17
R,17G,17Bとを透過して、そのうちの前面側偏
光板23の透過軸に沿った偏光成分の光が、この偏光板
23を透過して液晶表示素子1の前面に出射する。
【0080】また、前記画素領域のうちの補償容量Cs
部以外の領域に入射した光は、カラーフィルタ17R,
17G,17Bと液晶層22とを透過して背面側偏光板
24に入射し、そのうちの前記背面側偏光板24の透過
軸に沿った偏光成分の光が、この偏光板24を透過して
液晶表示素子1の背面に出射し、その光が前記照明手段
30の前面の半透過反射板32により反射されて前記液
晶表示素子1にその背面から入射し、前記背面側偏光板
24と液晶層22とカラーフィルタ17R,17G,1
7Bと前面側偏光板23とを順に透過して液晶表示素子
1の前面に出射する。
【0081】また、行方向において隣り合う各画素領域
の間の領域、つまりカラーフィルタ17R,17G,1
7Bの間の間隙18に入射した光は、カラーフィルタ1
7R,17G,17Bを透過しないために無着色光のま
ま液晶層22を透過して補償容量電極13により反射さ
れ、再び前記液晶層22を透過して、そのうちの前面側
偏光板23の透過軸に沿った偏光成分の光が、この偏光
板23を透過して液晶表示素子1の前面に出射する。
【0082】なお、前記液晶表示素子1においては、前
記補償容量電極13の延長部13bの上をデータライン
12が通っているが、このデータライン12は光の反射
率が高い金属膜からなっているため、前記データライン
12部分に入射した光は、このデータライン12で反射
される。
【0083】また、この実施例では、カラーフィルタ1
7R,17G,17Bを画素電極4の幅よりも僅かに幅
広に形成しているため、前記各画素領域の間の領域のう
ちの前記カラーフィルタ17R,17G,17Bの縁部
に対応する部分に入射した光は、カラーフィルタ17
R,17G,17Bと液晶層22とを透過して補償容量
電極13により反射され、再び前記液晶層22とカラー
フィルタ17R,17G,17Bとを透過して、そのう
ちの前面側偏光板23の透過軸に沿った偏光成分の光
が、この偏光板23を透過して液晶表示素子1の前面に
出射する。
【0084】そして、これらの出射光のうち、各画素領
域からの出射光の透過率は、画素電極4と対向電極20
との間に印加される駆動電界による液晶分子の配向状態
の変化に応じて変化し、それにより、各画素領域から出
射する赤、緑、青の着色光の強度が変化して、これらの
着色光の組み合わせによりフルカラー画像が表示され
る。
【0085】ただし、前記各画素領域からの出射光は、
液晶表示素子1をその背面方向に透過する経路(往路)
と前面方向に透過する経路(復路)とにおいて前記カラ
ーフィルタ17R,17G,17Bを二度透過した光で
あるため、入射した外光の強度に比べて、カラーフィル
タ17R,17G,17Bにより二度の吸収された強度
の弱い着色光である。
【0086】しかも、前記画素領域のうちの補償容量C
s部以外の領域では、液晶表示素子1にその前方から入
射した光が再び液晶表示素子1の前面に出射するまでの
間に、前面側偏光板23と背面側偏光板24とをそれぞ
れ2回ずつ透過するため、前記補償容量Cs部以外の画
素領域からの出射光は、前記カラーフィルタ17R,1
7G,17Bによる前述の二度の吸収に加えて、前面側
偏光板23および背面側偏光板24による計4回の吸収
をさらに受けた強度の弱い着色光である。
【0087】なお、前面側偏光板23および背面側偏光
板24による光の吸収は、液晶表示素子1にその前方か
ら入射する外光が前面側偏光板23を透過して直線偏光
となるときが最も大きく(ほぼ1/2の光量が吸収され
る)、液晶表示素子1の背面に出射するときの背面側偏
光板24による吸収は、液晶層22を透過した光の偏光
状態によって変化し、また、照明手段30の半透過反射
板32により反射された光が液晶表示素子1の前面に出
射するときの背面側偏光板24および前面側偏光板23
による吸収は僅かであるが、偏光板23,24による光
の吸収が僅かでも増えると、その分出射光の強度が弱く
なる。
【0088】さらに、この実施例で用いた照明手段30
は、その前面の半透過反射板32により光を反射させる
ものであり、この半透過反射板32の反射率は通常の反
射板に比べてかなり悪いため、前記補償容量Cs部以外
の画素領域からの出射光の強度がさらに弱くなる。
【0089】しかも、この無着色の出射光は、液晶表示
素子1の背面側に出射することなく、背面側基板3の内
面において前記補償容量電極13により反射された光
(ただし、データライン12により反射された光を含
む)であり、したがって、液晶表示素子1の背面に出射
し前記照明手段30により反射されて前記液晶表示素子
1にその背面から入射する経路での光の吸収を全く受け
ない、より強度の高い光である。
【0090】ただし、前記前記画素領域のうちの補償容
量Cs部からの出射光は、液晶表示素子1の背面側に出
射することなく、背面側基板3の内面において前記補償
容量電極13により反射された光であり、したがって、
液晶表示素子1の背面に出射し前記照明手段30により
反射されて前記液晶表示素子1にその背面から入射する
経路での光の吸収を全く受けないから、この補償容量C
s部からの出射光は、前記補償容量Cs部以外の画素領
域からの出射光よりはある程度強度の高い光である。
【0091】また、前記液晶表示素子1にその前方から
入射する外光は様々な入射角で入射するため、前記照明
手段30の半透過反射板32により反射された光は、液
晶表示素子1の前面から様々な出射角で出射するが、そ
の光のうち、列方向において隣り合う画素領域の間の領
域を透過して液晶表示素子1の前面に向かうた光は、前
面側基板2の内面において前記遮光膜16により遮ら
れ、前記遮光膜16が無い領域を透過した光だけが液晶
表示素子1の前面に出射する。
【0092】図4は、上記反射型表示のときの各画素領
域およびその周囲からの出射光を示しており、反射型表
示のときは、各画素領域のうちの補償容量Cs部以外の
領域(図において点模様を施した領域のうちの二点鎖線
で囲まれた領域)S1から強度の弱い着色光が出射し、
各画素領域のうちの補償容量Cs部(図において点模様
を施した領域のうちの二点鎖線より外側の領域)S2か
ら前記補償容量Cs部以外の領域S1からの出射光より
はある程度強度の高い着色光が出射する。
【0093】また、列方向および行方向において隣り合
う画素領域の間の領域S3a,S3bのうち、列方向の
画素間領域(図において平行斜線を施した領域)S3a
からは、光が遮光膜16により遮られて出射せず、行方
向の画素間領域S3bから充分強度の高い無着色光が出
射する。
【0094】そして、人間の目には、前記S1,S2の
領域から出射する着色光と、その間の領域S3aから出
射する無着色光とが混ざって見えるため、観察される画
像は、前記無着色光の強度分だけ明るさが増した赤、
緑、青の着色光により表示される明るいフルカラー画像
である。
【0095】このように、外光を利用する反射型表示の
ときは、液晶表示素子1の各画素領域から出射する着色
光は強度の弱い光であるが、各画素領域の間のカラーフ
ィルタ17R,17G,17B間の間隙18に対応する
領域から前記着色光よりも充分強度の高い無着色光が出
射するため、この無着色光により画面全体の明るさを補
い、画面の明るさが充分なフルカラー画像を表示するこ
とができる。
【0096】次に、照明手段30からの照明光を利用す
る透過型表示について説明すると、このときは、前記照
明手段30からの照明光が、図2に実線で示した経路の
ように液晶表示素子1にその背面から入射し、その光
が、背面側偏光板24によりその吸収軸に沿った偏光成
分の光を吸収され、この背面側偏光板24の透過軸に沿
った直線偏光となって液晶層22に入射する。
【0097】なお、前記照明手段30は、図示しない光
源部からの光を導光板31aで導いてその前面から出射
する前記照明パネル31と、前記導光板31aの前面に
設けられて半透過反射板32とからなっており、前記半
透過反射板32は、その反射/透過率特性に応じて入射
光を反射および透過させるため、この照明手段30から
の出射する照明光の輝度は光源部からの光の輝度に比べ
て低いが、前記光源部の発光輝度は充分高く設定されて
おり、したがって、充分に高い輝度の照明光を液晶表示
素子1に入射させることができる。
【0098】そして、この液晶表示装置においては、前
記液晶表示素子1の背面側基板3の内面に設けられた前
記補償容量電極13が光の反射率が高い金属膜からなっ
ており、この補償容量電極13が、行方向において隣り
合う画素電極4,4間の領域に対向する延長部13bを
有する形状に形成されているため、透過型表示のとき
は、液晶表示素子1の背面から入射した照明光のうち、
各画素領域のうちの補償容量Cs部と、行方向において
隣り合う画素領域の間の領域のうちの前記補償容量電極
13が対向している部分とに入射した光が、背面側基板
3の内面において前記補償容量電極13により遮られ
る。
【0099】したがって、透過型表示のときは、各画素
領域のうちの補償容量Cs部および隣り合う画素電極
4,4間の補償容量電極13が対向する領域とを除く他
の領域に入射した光だけが液晶層22に入射し、この液
晶層22に入射した光が、カラーフィルタ17R,17
G,17Bを透過して着色光となり、そのうちの前面側
偏光板23の透過軸に沿った偏光成分の光が、この偏光
板23を透過して液晶表示素子1の前面に出射する。
【0100】このとき、前面側基板2の内面に列方向に
おいて隣り合う画素電極4,4間の領域およびTFT5
部分の全体に対向させて設けられている遮光膜16に入
射した光はこの遮光膜16により遮られ、前記遮光膜1
6が無い領域を透過した光だけが液晶表示素子1の前面
に出射する。
【0101】この透過型表示のときは、前記照明光の輝
度が高く、また、液晶表示素子1の背面から入射した光
がこの液晶表示素子1をその前面に向かって透過するだ
けであるため、前記カラーフィルタ17R,17G,1
7Bによる光の吸収と、背面側偏光板24および前面側
偏光板23による光の吸収はそれぞれ一度ずつだけであ
り、したがって、出射する着色光の強度は充分高いか
ら、充分な明るさのフルカラー画像が表示される。
【0102】図5は、上記透過型表示のときの各画素領
域からの出射光を示しており、透過型表示のときは、各
領域のうちの各画素領域のうちの補償容量Cs部以外の
領域(図4における点模様を施した領域のうちの二点鎖
線で囲まれた領域と同じ領域)S1から充分な強度の着
色光が出射し、その周囲の平行斜線を施した領域(図4
における点模様を施した領域のうちの二点鎖線より外側
の領域S2と、列方向および行方向において隣り合う画
素領域の間の領域S3a,S3bとの全ての領域)S4
からは、光が補償容量電極13および遮光膜16の一方
または両方により遮られて出射しない。
【0103】このように、透過型表示のときは、液晶表
示素子1にその背面から入射する照明光のうち、前記各
画素領域のうちの補償容量部と、行方向において隣り合
う画素領域の間の前記補償容量電極13が対向している
部分とに入射した光が前記補償容量電極13により遮ら
れ、また、前記液晶表示素子1を透過した光のうち、列
方向において隣り合う画素領域の間の領域を透過した光
が前記遮光膜16で遮られるため、各画素領域の周囲か
らの光の漏れはほとんど無く、したがって、黒表示状態
の輝度を低下させることができるので、明るさもコント
ラストも充分なフルカラー画像を表示することができ
る。
【0104】このため、上記液晶表示装置によれば、外
光を利用する反射型表示のときは、画面の明るさが充分
なフルカラー画像を表示し、照明手段30からの照明光
を利用する透過型表示のときは、明るさもコントラスト
も充分なフルカラー画像を表示することができる また、上記実施例では、液晶表示素子1の前面側基板2
の内面に設けたカラーフィルタ17R,17G,17B
を、画素電極4全体を覆うように形成し、これらのカラ
ーフィルタ17R,17G,17Bの間の間隙18を、
前記補償容量電極13の延長部13bの幅よりも小さく
設定しているため、画素電極4と対向電極20とが互い
に対向する画素領域からの出射光の全てが着色光になる
から、前記画素領域からの出射光で表示されるフルカラ
ー画素の色度を充分に確保することができ、また、前記
カラーフィルタ17R,17G,17Bの間の間隙18
が補償容量電極13の延長部13bの幅よりも小さけれ
ば、前記補償容量電極13とカラーフィルタ17R,1
7G,17Bとの間から光が漏れることがないため、上
記透過型表示におけるコントラストをより良くすること
ができる。
【0105】しかも、上記実施例では、前記カラーフィ
ルタ17R,17G,17Bの間の間隙18を、ほぼ4
μm以上に設定しているため、上記反射型表示のとき
に、行方向において隣り合う画素領域の間から、ほぼ4
μm以上の幅で無着色光を出射して、表示をより充分に
明るくすることができる。
【0106】また、上記実施例では、前記補償容量電極
13を、画素電極4の一端縁部に対向するライン部13
aと、このライン部13aの一側縁から前記画素電極4
の両側縁部に沿ってそれぞれ延びる延長部13bとから
なり、前記延長部13bが、行方向において隣り合う画
素電極4,4間の領域に対向する形状に形成しているた
め、上記反射型表示のときに、少なくとも各画素領域の
両側から無着色光を出射させて、より画面を明るくする
ことができるとともに、透過型表示のときは、少なくと
も前記画素領域の両側からの光の漏れを無くして、良好
なコントラストを得ることができる。
【0107】さらに、上記実施例では、液晶表示素子1
の前面側基板2の内面に、各画素電極3の両端側の電極
間領域、つまり列方向において隣り合う画素電極4,4
間の領域それぞれ対応する遮光膜16を設け、背面側基
板3の内面に設けた前記補償容量電極13の前記延長部
13bを、前記遮光膜16の無い領域全体に対応させて
いるため、各画素領域の周囲からの光の漏れをほぼ完全
に無くして、上記透過型表示におけるコントラストをよ
り高くすることができる。
【0108】なお、上記実施例で用いた液晶表示素子1
は、補償容量電極13を、TFT5にゲート信号を供給
するためのゲートライン11とは別に設けて、いわゆる
蓄積容量方式の補償容量Csを形成したものであるが、
前記補償容量Csは、前記補償容量電極13を前記ゲー
トライン11と一体の電極とした、いわゆる付加容量方
式としてもよい。
【0109】また、上記実施例では、液晶表示素子1の
前面側基板2の内面に設けるカラーフィルタ17R,1
7G,17Bを、各画素電極列の全ての画素電極4に対
応するストライプ状フィルタとしたが、これらのカラー
フィルタ17R,17G,17Bは、行方向および列方
向に配列する各画素電極4ごとに対向させて形成しても
よい。
【0110】図6はこの発明の第2の実施例を示す液晶
表示素子の一部分の正面図であり、この実施例は、補償
容量Csを付加容量方式とし、また、赤、緑、青の各色
のカラーフィルタ17R,17G,17Bを、行方向お
よび列方向に配列する各画素電極4ごとに対向させて形
成したものである。
【0111】すなわち、この実施例では、図6に示した
ように、補償容量電極13をゲートライン11と一体の
電極とし、各画素電極4に対応する補償容量Csを、付
加容量方式の容量としている。
【0112】また、この実施例では、赤、緑、青の各色
のカラーフィルタ17R,17G,17Bを、行方向お
よび列方向に配列する各画素電極4ごとに対向させて形
成し、行方向において隣り合うカラーフィルタ17R,
17G,17Bの間に、前記補償容量電極13の延長部
13bに対応する間隙18を形成するとともに、列方向
において隣り合うカラーフィルタ17R,17G,17
Bの間にも間隙18aを形成している。
【0113】この実施例において、前記カラーフィルタ
17R,17G,17Bは、その横幅および縦幅の両方
が前記画素電極4よりも僅かに大きい形状に形成されて
おり、また、列方向において隣り合うカラーフィルタ1
7R,17G,17Bの間の間隙18aは、その幅の大
部分または全幅が前記補償容量電極13のライン部(ゲ
ートライン11と一体の部分)13aに対応するように
設定されている。
【0114】そして、この実施例では、液晶表示素子1
の前面側基板2の内面に設けた遮光膜16を、その一側
縁部(図6において上縁部)が、列方向において隣り合
う一方の画素電極4のTFT接続側の端縁部に対向し、
他側縁部(図6において下縁部)と他方の画素電極4に
対応するカラーフィルタ17R,17G,17Bの縁部
との間に僅かな間隙を有する幅に形成している。
【0115】なお、この液晶表示素子1は、補償容量電
極13が付加容量方式であり、またカラーフィルタ17
R,17G,17Bを行方向および列方向に配列する各
画素電極4ごとに対向させて形成するとともに、遮光膜
16を上記のような幅に形成したものであるが、その他
の構成は上述した第1の実施例で用いた液晶表示素子1
と同じであるから、重複する説明は図に同符号を付して
省略する。また、この実施例でも、前記液晶表示素子1
の背後に、第1の実施例で用いた照明手段30と同じ照
明手段を配置している。
【0116】この実施例によれば、カラーフィルタ17
R,17G,17Bを行方向および列方向に配列する各
画素電極4ごとに対向させて形成し、行方向において隣
り合うカラーフィルタ17R,17G,17Bの間と、
列方向において隣り合うカラーフィルタ17R,17
G,17Bの間とに、光の反射率が高い金属膜からなる
補償容量電極13に対応する間隙18,18aを形成
し、さらに前記遮光膜16を、列方向において隣り合う
画素電極4のうちの片方の画素電極4に対応するカラー
フィルタ17R,17G,17Bの縁部との間に僅かな
間隙を有する幅に形成しているため、外光を利用する反
射型表示のときに、行方向において隣り合う画素領域の
間の領域からだけでなく、列方向において隣り合う画素
領域の間のカラーフィルタ17R,17G,17Bと遮
光膜16との間隙からも、充分強度の高い無着色光が出
射する。
【0117】すなわち、図7は、この実施例の場合の反
射型表示のときの各画素領域およびその周囲からの出射
光を示しており、反射型表示のときは、各画素領域のう
ちの補償容量Cs部以外の領域(図において点模様を施
した領域のうちの二点鎖線で囲まれた領域)S1から、
液晶表示素子1の背後の照明手段30により反射された
強度の弱い着色光が出射し、各画素領域のうちの補償容
量Cs部(図において点模様を施した領域のうちの二点
鎖線より外側の領域)S2から、液晶表示素子1の背面
側基板3の内面において補償容量電極16により反射さ
れた、前記補償容量Cs部以外の領域S1からの出射光
よりある程度強度の高い着色光が出射する。
【0118】なお、この実施例では、前記遮光膜16
を、列方向において隣り合う画素電極4のうちの片方の
画素電極4に対応するカラーフィルタ17R,17G,
17Bの縁部との間に僅かな間隙を有する幅に形成して
いるため、前記補償容量Cs部S2のうちの画素領域の
一端縁に対応する領域からの着色光の出射幅は上述した
第1の実施例の場合よりも広い。
【0119】また、列方向において隣り合う画素領域の
間の領域は、前記遮光膜16に対応する領域(図におい
て平行斜線を施した領域)S3aと、前記遮光膜16と
カラーフィルタ17R,17G,17Bの縁部との間の
間隙に対応する領域S3cとを含んでおり、これらの領
域S3a,S3cのうち、前記遮光膜16に対応する領
域S3aからは、光が遮光膜16により遮られて出射せ
ず、また遮光膜16とカラーフィルタ17R,17G,
17Bの縁部との間の間隙に対応する領域S3cから
は、カラーフィルタ17R,17G,17Bにより吸収
がなく、しかも液晶表示素子1の背面側基板3の内面に
おいて補償容量電極13により反射された、充分強度の
高い無着色光が出射する。
【0120】さらに、行方向において隣り合う画素領域
の間の領域S3bからは、カラーフィルタ17R,17
G,17Bにより吸収がなく、しかも液晶表示素子1の
背面側基板3の内面において補償容量電極13により反
射された、充分強度の高い無着色光が出射する。
【0121】このように、この実施例によれば、外光を
利用する反射型表示のときに、行方向において隣り合う
画素領域の間の領域からだけでなく、列方向において隣
り合う画素領域の間のカラーフィルタ17R,17G,
17Bと遮光膜16との間隙からも、充分強度の高い無
着色光が出射するため、第1の実施例の場合よりも、さ
らに明るいフルカラー画像を表示することができる。
【0122】また、図7はこの実施例の場合の透過型表
示のときの各画素領域からの出射光を示しており、この
実施例においても、照明手段30からの照明光を利用す
る透過型表示のときは、第1の実施例と同様に、各領域
のうちの各画素領域のうちの補償容量Cs部以外の領域
(図7における点模様を施した領域のうちの二点鎖線で
囲まれた領域と同じ領域)S1から充分な強度の着色光
が出射し、その周囲の平行斜線を施した領域(図7にお
ける点模様を施した領域のうちの二点鎖線より外側の領
域S2と、列方向および行方向において隣り合う画素領
域の間の領域S3a,S3cおよびS1bとの全ての領
域)S4からは、光が補償容量電極13および遮光膜1
6の一方または両方により遮られて出射しない。
【0123】このため、透過型表示のときは、各画素領
域の周囲からの光の漏れはほとんど無く、したがって、
明るさもコントラストも充分なフルカラー画像を表示す
ることができる。
【0124】なお、上記第1および第2の実施例で用い
た液晶表示素子1は、各画素電極4を、行方向および列
方向にそれぞれ直線状に並べて配列した、いわゆる格子
状配列型のものであるが、液晶表示素子は、各画素電極
および各色のカラーフィルタを、行方向には交互に並べ
て直線状に配列し、列方向には同色の画素を表示するた
めの画素電極およびカラーフィルタ同士を約1.5ピッ
チずつ行方向に交互にずらしてジグザグに配列した、い
わゆるデルタ配列(モザイク配列とも言う)型のもので
もよい。
【0125】また、上記実施例では、照明手段30とし
て、サイドライト型照明パネル31の前面に半透過反射
板32を配置したものを用いたが、液晶表示素子1の背
後に配置する照明手段は、例えば平成9年特許願第35
3603号の明細書および図面に記載された、理論的に
は光源部からの光を100%出射し、前方からの入射光
を100%反射するものでもよい。
【0126】このような照明手段を用いれば、光源部か
らの光を高い効率で照明光として出射することができる
とともに、前方からの入射光も高い反射率で反射するこ
とができるため、前記光源部の発光輝度を比較的低く設
定し、少ない消費電力で充分に明るい透過型表示を行な
うとともに、外光を利用する反射型表示を、上記第1お
よび第2の実施例よりもさらに明るくすることができ
る。
【0127】さらに、上記実施例で用いた液晶表示素子
1は、各画素電極4にそれぞれ対応する着色膜として、
赤、緑、青の三色のカラーフィルタ17R,17G,1
7Bを備えたものであるが、前記着色膜は、赤、緑、青
の三色のカラーフィルタ17R,17G,17Bに限ら
れるものではなく、また、前記着色膜は、液晶表示素子
1の背面側基板3の内面に設けてもよい。
【0128】
【発明の効果】この発明は、液晶表示素子の背後に、照
明光を前記液晶表示素子に向けて出射するとともに、前
記液晶表示素子の前方から入射する外光を前記液晶表示
素子に向けて反射する照明手段を配置した2ウエイ液晶
表示装置において、前記液晶表示素子を、その背面側基
板の内面に、複数の画素電極と、TFTと、ゲートライ
ンおよびデータラインと、補償容量電極とが設けられ、
前面側基板の内面に対向電極が設けられるとともに、前
記一対の基板のいずれか一方の内面に、複数の色の着色
膜が前記各画素電極にそれぞれ対応させて設けられると
ともに、前記補償容量電極が光の反射率が高い金属膜か
らなっており、この補償容量電極が、隣り合う画素電極
間の領域に対向する延長部を有する形状に形成され、前
記各画素電極にそれぞれ対応する前記複数の色の着色膜
の間に、前記補償容量電極の前記延長部に対応する間隙
が形成され、前方から入射した光のうち、前記着色膜間
の間隙を透過して前記補償容量電極で反射される光が無
着色光のまま前方に出射する構成としたものであるか
ら、外光を利用する反射型表示のときは、画面の明るさ
が充分なカラー画像を表示し、照明手段からの照明光を
利用する透過型表示のときは、明るさもコントラストも
充分なカラー画像を表示することができる。
【0129】この発明の液晶表示装置において、前記着
色膜を、透明導電膜からなる前記画素電極全体を覆うよ
うに形成し、前記着色膜間の間隙を、前記補償容量電極
の前記延長部の幅よりも小さく設定すれば、画素電極と
対向電極とが互いに対向する画素領域からの出射光の全
てが着色光になるため、前記画素領域からの出射光で表
示されるカラー画素の色度を充分に確保することがで
き、また、前記着色膜間の間隙が前記補償容量電極の延
長部の幅よりも小さければ、前記補償容量電極と着色膜
との間から光が漏れることがないため、前記透過型表示
におけるコントラストをより良くすることができる。
【0130】また、前記補償容量電極は、前記画素電極
の一端縁部に対向するライン部と、このライン部の一側
縁から前記画素電極の両側縁部に沿ってそれぞれ延びる
延長部とからなり、前記延長部が、前記隣り合う画素電
極間の領域に対向する形状に形成するのが好ましく、前
記補償容量電極をこのような形状に形成すれば、反射型
表示のときに、少なくとも前記画素領域の両側から無着
色光を出射させて、より画面を明るくすることができる
とともに、透過型表示のときは、少なくとも前記画素領
域の両側からの光の漏れを無くして、良好なコントラス
トを得ることができる。
【0131】さらに、この発明の液晶表示装置におい
て、前記液晶表示素子の前面側基板の内面に、前記各画
素電極の両端側の電極間領域にそれぞれ対応する遮光膜
を設け、前記補償容量電極の前記延長部を、前記遮光膜
の無い領域全体に対応させれば、各画素領域の周囲から
の光の漏れをほぼ完全に無くして、黒表示状態の輝度を
小さくできるので、透過型表示におけるコントラストを
より高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す、液晶表示装置
に用いた液晶表示素子の一部分の正面図。
【図2】図1のII−II線に沿う液晶表示装置の断面図。
【図3】図1の III−III 線に沿う液晶表示装置の断面
図。
【図4】第1の実施例における反射型表示のときの各画
素領域およびその周囲からの出射光を示す図。
【図5】第1の実施例における透過型表示のときの各画
素領域からの出射光を示す図。
【図6】この発明の第2の実施例を示す、液晶表示装置
に用いた液晶表示素子の一部分の正面図。
【図7】第2の実施例における反射型表示のときの各画
素領域およびその周囲からの出射光を示す図。
【図8】第2の実施例における透過型表示のときの各画
素領域からの出射光を示す図。
【符号の説明】
1…液晶表示素子 2,3…基板 4…画素電極 5…TFT 11…ゲートライン 12…データライン 13…補償容量電極 13a…ライン部 13b…延長部 16…遮光膜 17R,17G,17B…カラーフィルタ 18,18a…カラーフィルタ間の間隙 20…対向電極 23,24…偏光板 30…照明手段 31…照明パネル 32…半透過反射板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層をはさんで対向する一対の基板のう
    ちの背面側基板の内面に、マトリックス状に配列する複
    数の画素電極と、この各画素電極にそれぞれ接続された
    複数の薄膜トランジスタと、これらの薄膜トランジスタ
    にゲート信号およびデータ信号を供給するためのゲート
    ラインおよびデータラインと、前記各画素電極の縁部に
    絶縁膜を介して対向し前記画素電極との間に補償容量を
    形成する補償容量電極とが設けられ、前面側基板の内面
    に、前記各画素電極に対向する対向電極が設けられ、前
    記一対の基板のいずれか一方の内面に、複数の色の着色
    膜が前記各画素電極にそれぞれ対応させて設けられると
    ともに、前記補償容量電極が光の反射率が高い金属膜か
    らなっており、この補償容量電極が、隣り合う画素電極
    間の領域に対向する延長部を有する形状に形成され、前
    記複数の色の着色膜は前記補償容量電極の前記延長部に
    対応する位置に間隙を形成するように配列され、前方か
    ら入射した光のうち、前記着色膜間の間隙を透過して前
    記補償容量電極で反射される光が無着色光のまま前方に
    出射する液晶表示素子と、 前記液晶表示素子の背後に配置され、照明光を前記液晶
    表示素子に向けて出射するとともに、前記液晶表示素子
    の前方から入射する外光を前記液晶表示素子に向けて反
    射する照明手段とを備えたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】前記着色膜は、透明導電膜からなる前記画
    素電極全体を覆うように形成されており、前記着色膜間
    の間隙が、前記補償容量電極の延長部の幅よりも小さく
    設定されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】前記補償容量電極は、前記画素電極の一端
    縁部に対向するライン部と、このライン部の一側縁から
    前記画素電極の両側縁部に沿ってそれぞれ延びる延長部
    とからなっていることを特徴とする請求項1または2に
    記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記液晶表示素子の前面側基板の内面に、
    前記各画素電極の両端側の電極間領域にそれぞれ対応す
    る遮光膜が設けられており、前記補償容量電極の前記延
    長部が、前記遮光膜の無い領域全体に対応していること
    を特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
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