JP2000018020A - 内燃機関の排出黒煙低減システム - Google Patents

内燃機関の排出黒煙低減システム

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JP2000018020A
JP2000018020A JP11079791A JP7979199A JP2000018020A JP 2000018020 A JP2000018020 A JP 2000018020A JP 11079791 A JP11079791 A JP 11079791A JP 7979199 A JP7979199 A JP 7979199A JP 2000018020 A JP2000018020 A JP 2000018020A
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soot
internal combustion
combustion engine
accumulation
black smoke
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JP11079791A
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English (en)
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Yoshimasa Kodama
好正 児玉
Shigeki Omichi
重樹 大道
Naohisa Oyama
尚久 大山
Takayuki Inohara
孝之 猪原
Toshihisa Sugiyama
敏久 杉山
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼルエンジンや筒内直噴型のガソリン
エンジン等を搭載した車両の発進時や加速時に一気に排
出されるスモーク(黒煙)を低減する。 【解決手段】 燃焼室や排気ポート等の壁面には燃焼ガ
ス(排ガス)中のススが付着し、それが発進時や加速時
に放出されてスモークとなる。そこで、ススが堆積し易
い部位を監視するスス堆積検知手段13を設けて、排ガ
スの光透過率や堆積したススの量を検出し、電子式制御
装置(ECU)14のようなスス堆積判断手段によって
所定値と比較することによりスス堆積の判断を行う。ス
スが堆積する兆候が検知されると、例えば堆積部位の冷
却水の流路に設けられた冷却水制御弁16の開度を小さ
くして、堆積部位の壁面の温度を高めることによりスス
が堆積するのを抑制する。ススの堆積を抑制するだけで
なく堆積したススの脱離を促進する手段や、反対にスス
の脱離を抑制する手段も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンのような内燃機関を搭載している車両が発進する時、
あるいは加速する時等にテールパイプから一時的に排出
されることがある黒煙(スモーク)を低減させるため
の、排出黒煙低減システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばディーゼルエンジンにおいては、
運転状態によって多少のススが発生することは避けられ
ないが、発生したススがそのまま排ガスと共にテールパ
イプから排出されて黒煙として観察される場合と、発生
したススがエンジンの内部、即ち燃焼室の内壁、あるい
は排気ポートや排気管を含む排気システムの内壁等に付
着・堆積し、発進時あるいは加速時にそのススが一気に
脱離してテールパイプから排出される場合とがある。前
者の黒煙はエンジンの改良によって減らすことが可能で
あり、従来技術としてその対策手法もいくつか提案され
ている。例えば、燃焼室の構造を改良してススの発生を
低減させるもの(特開平7−83055号公報)や、燃
料噴射ノズルを改良してススの発生を低減するもの(特
開平8−193560号公報)等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者に
対しては、それを根本的に解決しようとする具体的な手
法は現在のところ提示されていない。その理由は、後者
はエンジン内部に堆積したススが加速時のような特別の
運転条件において脱離して短時間だけ放出される現象で
あるから、今までは排ガス規制の対象とはならなかった
ためである。しかし、排ガス規制は更に強化される方向
にあるし、燃料消費量が少ないことから最近再び注目さ
れているディーゼルエンジンのような内燃機関におい
て、発進時や加速時にテールパイプから排出されるスモ
ークは、その商品価値を大きく低下させるということも
あって、早急に解決しなければならない課題となってい
る。
【0004】本発明は、従来技術における前述のような
問題に対処して、新規な手段によって、ディーゼルエン
ジンのような内燃機関を搭載している車両の発進時およ
び加速時におけるスモークの排出を抑制することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項
に記載された内燃機関の排出黒煙低減システムを提供す
る。なお、この明細書において機関あるいはエンジンの
「内部」というのは、燃焼室内のみならず、排気ポート
や排気管を含む排気システムの内部の全てを指してい
る。
【0006】請求項1に記載されたシステムにおいて
は、スス堆積検知手段が、エンジンの内部の燃焼室や排
気ポートのようなススが堆積しやすい部位に、ススが堆
積する兆候がないかどうかを監視しており、ススが堆積
する兆候が検知されると、堆積抑制手段が堆積部位の壁
面の温度を上昇させる。それによって、温度が高くなっ
た壁面にはススが堆積し難くなるので、堆積したススが
発進時や加速時に一気に排出される恐れがなくなる。
【0007】請求項2に記載されたシステムにおいて
は、スス堆積検知手段は、エンジン内部の空間に現在浮
遊しているススの濃度を直接に測定するスス濃度測定手
段と、スス濃度測定手段の測定値が所定値を越えたとき
にススが堆積していると判断する電子式制御装置のよう
なスス堆積判断手段とから構成される。また、請求項3
に記載されたシステムにおいては、スス堆積検知手段
は、エンジンの内部のスス堆積部位に既に堆積している
ススの量あるいはその厚さを測定するスス堆積状況測定
手段と、前述の場合と同様に、スス堆積状況測定手段の
測定値が所定値を越えたときにススが堆積していると判
断する電子式制御装置のようなスス堆積判断手段とから
構成される。
【0008】請求項4に記載されたシステムによれば、
請求項2に記載されたスス濃度測定手段として、スス堆
積部位の上流側から、吸引ポンプを用いて分流させたガ
ス中の光透過率を、発光素子および受光素子を用いて連
続的にあるいは間欠的に測定する装置を使用することが
できる。また、請求項5に記載されたシステムによれ
ば、請求項3に記載されたスス堆積状況測定手段とし
て、スス堆積部位の壁面の一部に設置されたプローブに
おける機械的あるいは電気的な物性の変化を測定するこ
とによって、ススの堆積状況を測定することができる。
【0009】請求項6に記載されたシステムによれば、
電子式制御装置のようなスス堆積判断手段は、予め所定
の閾値を有しており、測定値がその閾値である所定値を
越えたとき、あるいは測定値の変化速度がその閾値であ
る所定値を越えたときに、ススが堆積したと判断する仕
組みになっている。
【0010】請求項7に記載されたシステムによれば、
スス堆積抑制手段が堆積部位の壁面の温度を上昇させる
ための具体的な手段として、少なくともエンジンの燃焼
室内においては、燃焼室を外部から冷却している冷却水
の流量を制限することによって、燃焼室の周囲の冷却水
の温度を上昇させ、結果として燃焼室の壁面の温度を上
昇させることによりススの堆積を抑制することができ
る。
【0011】請求項8に記載されたシステムによれば、
スス堆積検知手段がエンジンの内部の燃焼室や排気ポー
トのようなススが堆積しやすい部位にススが堆積する兆
候を検知すると、スス脱離手段が作動されて堆積部位の
壁面からススを強制的に脱離させる。それによって堆積
したススの脱離が促進されるので、堆積したススが発進
時や加速時に一気に排出される恐れがなくなる。
【0012】請求項9に記載されたシステムにおいて
は、スス堆積検知手段は、エンジン内部の空間に現在浮
遊しているススの濃度を直接に測定するスス濃度測定手
段と、スス濃度測定手段の測定値が所定値を越えたとき
にススが堆積していると判断する電子式制御装置のよう
なスス堆積判断手段とから構成される。また、請求項1
0に記載されたシステムにおいては、スス堆積検知手段
は、エンジンの内部のスス堆積部位に既に堆積している
ススの量あるいはその厚さを測定するスス堆積状況測定
手段と、前述の場合と同様に、スス堆積状況測定手段の
測定値が所定値を越えたときにススが堆積していると判
断する電子式制御装置のようなスス堆積判断手段とから
構成される。
【0013】請求項11に記載されたシステムにおいて
は、スス濃度測定手段として、少なくとも排気ポートを
含む排気管システムの一部を流れる排ガスの全部、或い
はその排ガスの一部を分流させて測定通路を通過させる
ことにより、排ガス中の光透過率を、発光素子および受
光素子を用いて連続的にあるいは間欠的に測定するスス
濃度測定装置を使用することができる。
【0014】また、請求項12から15に記載されたシ
ステムによれば、スス堆積状況測定手段として、機関の
内部に取り付けられてその上に堆積するススの電気抵抗
を測定する検出素子、ススが堆積している状態で電極間
の静電容量を測定する検出素子、同じく振動子の共振周
波数を測定する検出素子、同じく金属面に発生させた渦
電流の強さを測定する検出素子のいずれかを用いること
ができる。請求項16に記載されたシステムにおいて
は、スス堆積状況測定手段として、特別の検出素子を用
いないで、機関の内部に取り付けられているグロープラ
グを用いて燃焼室内のイオン電流値を測定することによ
り、介在するススの堆積層の厚さを測定することができ
る。
【0015】請求項17に記載されたシステムによれ
ば、スス堆積判断手段は、測定値が所定値を越えたと
き、あるいは測定値の変化速度が所定値を越えたとき
に、ススが堆積したと判断することができる。
【0016】請求項18または19に記載されたシステ
ムにおいては、スス堆積検知手段がスス堆積の兆候を検
知した際に発動すべきスス脱離手段として、機関回転数
が上昇する時にEGR弁を閉弁させて排ガスの再循環を
停止させるか、或いは、燃料噴射時期を進角させること
によって筒内圧や排気ポート内の圧力を変動させるの
で、そのショックによってススの堆積層が破壊される
か、或いはススの堆積が阻害される。
【0017】請求項20から22に記載されたシステム
においては、スス堆積検知手段がスス堆積の兆候を検知
した際に発動すべきスス脱離手段として、ススの堆積部
位に取り付けられたヒータを加熱させること、燃焼室に
取り付けられた空気ノズルから空気を燃焼室内へ噴出さ
せること、ススの堆積部位に取り付けられた振動子を振
動させることのいずれかの手段が実施されるので、それ
らがいずれもススの堆積層を破壊する作用をする。
【0018】請求項23に記載されたシステムにおいて
は、内燃機関の内部に堆積したススを脱離させる時期を
検知するスス脱離時期検知手段が設けられ、それによっ
てススの脱離時期が検知された時にスス脱離手段が発動
される。更に請求項24に記載されたシステムにおいて
は、スス脱離時期検知手段は、ススの堆積量を推定する
スス堆積状況推定手段と、スス堆積状況推定手段の推定
値が所定値を越えた時に、ススの堆積量がスス脱離手段
を発動させるべき値に達したものと判定するスス堆積判
断手段とから構成される。
【0019】また、このスス脱離時期検知手段は、請求
項25ないし28に記載されたシステムによれば、内燃
機関が所定の時間運転された時をススの脱離時期とする
か、機関が所定の回転数で所定の時間運転された時を脱
離時期とするか、機関が所定の回転数および所定の出力
トルクで所定の時間運転された時を脱離時期とするか、
或いは、機関を搭載している車両が所定の走行距離に達
した時を脱離時期とするか、のいずれかをとることがで
きる。
【0020】更に、請求項29ないし33に記載された
システムによれば、このスス脱離時期検知手段は、内燃
機関の始動時をもって最初のススの脱離時期とするか、
機関のアイドリング時を一律にススの脱離時期とする
か、機関の回転数が所定値に達した時を脱離時期とする
か、機関の加速時を一律に脱離時期とするか、或いは、
機関の減速時を一律にススの脱離時期とするかのいずれ
かとしてもよい。
【0021】請求項34に記載されたシステムにおいて
は、スス堆積状況推定手段は、内燃機関の回転数或いは
出力トルクに基づいてスモーク値またはススの堆積率を
推定し、さらにその堆積量に基づいてススの堆積量を推
定してもよい。また、請求項35に記載されたシステム
においては、機関の回転数或いは出力トルクに基づいて
スモーク値を推定し、さらにそのスモーク値を積算して
現在のススの堆積量を推定してもよい。
【0022】請求項36に記載されたシステムにおいて
は、内燃機関の排気管にスス濃度測定手段が設けられる
とともに、排気管のメインラインに対してそれをバイパ
スするバイパスラインを設けて、それにパティキュレー
トフィルタのようなスス捕集手段を設ける。メインライ
ンとバイパスラインは経路切替制御手段によって制御さ
れる経路切替手段によって切り換えられる。スス濃度測
定手段が検出するスス濃度が高い場合は、経路切替制御
手段が経路切替手段によってメインラインを閉じて排ガ
スをバイパスラインへ流し、排ガス中のススをスス捕集
手段によって捕集して除去するので、機関から排出され
る排ガスは、常にスス濃度の低い清浄なものとなる。
【0023】請求項37に記載されたシステムにおいて
は、経路切替手段よりも上流側の排気管における排ガス
の光透過率を連続的にあるいは間欠的に測定するスス濃
度測定手段を使用することができる。また、請求項38
に記載されたシステムによれば、メインラインとバイパ
スラインをそれぞれ通る排ガスの流量の割合を連続的に
変更することができる経路切替手段を使用することがで
きる。さらに、請求項39に記載されたシステムにおい
ては、経路切替制御手段の切替え作動の基準となる光透
過率の設定値として90%以上100%以下の値を設定
し、スス濃度測定手段によって測定される排ガスの光透
過率が設定値以上となるように経路切替手段を制御する
ことができる。それによって、機関から排出される排ガ
スを視認可能な黒煙を含まない清浄なものとすることが
できる。
【0024】請求項40或いは41に記載されたシステ
ムにおいては、スス堆積検知手段がスス堆積の兆候を検
知した際に、スス脱離手段が排ガスの再循環割合を増加
させるか、或いは燃料噴射時期を遅角させる。それによ
って燃焼室内の燃焼ガスや排気管内を流れる排ガスの温
度が急上昇するので、温度ショックによってススの堆積
層が破壊されて、堆積部位の壁面からススが脱離する。
これに加えて請求項43に記載されたシステムによれ
ば、開いている吸気制御弁を閉じさせるので排ガス等の
温度が更に急激に上昇する結果、前述の作用が顕著にな
る。また、請求項42に記載されたシステムによれば、
スス脱離手段が排気制御弁を急激に開弁させる。それに
よって排ガスの流速の変動による機械的なショックがス
スの堆積層に作用するので、堆積層が破壊されて堆積部
位の壁面からススが脱離する。
【0025】請求項44に記載されたシステムにおいて
は、内燃機関の内部のスス堆積部位にススが堆積した際
に、そのススが脱離するのを抑制するスス脱離抑制手段
を備えているので、堆積部位のススが一気に脱離して排
ガスのスモーク値が急激に上昇するのを抑制することが
できる。従って、例えば堆積したススが徐々に脱離する
ような手段を講じることが可能になる。また、請求項4
5に記載されたシステムにおいては、スス脱離抑制手段
に加えて、堆積しているススが脱離する状況になってい
るか否かを判断するスス脱離判断手段が設けられてお
り、スス脱離判断手段の判断によって前述のスス脱離抑
制手段が作動するので、スス脱離抑制を確実に行うこと
ができる。
【0026】請求項46から49に記載されたシステム
によれば、スス脱離抑制手段が内燃機関の背圧を低減さ
せる手段からなっており、背圧を低減させる手段は、機
関の排気管に設けられたターボチャージャのタービンを
バイパスするバイパス管と、バイパス管に挿入されたバ
イパス制御弁とからなっているか、または機関の排気管
に設けられたターボチャージャのウエイストゲートバル
ブからなっているか、或いは、機関の排気側と吸気側を
接続している排ガス再循環通路と、排ガス再循環通路に
設けられたEGR弁からからなっていることができる。
これらのいずれの場合も、スス脱離判断手段は、機関の
内部のスス堆積部位に堆積しているススが脱離する状況
になっているか否かを判断するために、機関の運転条件
を示す各部のセンサの測定値を参照することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1実施形態とし
ての排出黒煙低減システムの全体の構成を例示する。図
1において11はディーゼルエンジンである。この排出
黒煙低減システムはエンジンの内部に、燃焼によって発
生したススの濃度を測定するか、もしくは燃焼室内壁あ
るいは排気ポート内壁におけるススの堆積状況を測定す
る手段13を備えている。13はスス濃度またはスス堆
積状況を検知する手段であるから、これを一般的にスス
堆積検知手段13と呼ぶことにする。なお、図示実施形
態における11はディーゼルエンジンとなっているが、
例えば筒内直接噴射式のガソリンエンジンのように、デ
ィーゼルエンジン以外の内燃機関にも本発明を適用する
ことができる。
【0028】また、エンジン11から流出する冷却水
は、冷却水の流れの方向を矢印によって示すように、通
常のエンジンと同様に冷却水流路17を通ってラジエー
タ15へ導かれているが、スス堆積抑制手段として、流
路の途中に冷却水の流量を調節するための、例えばバタ
フライ弁を用いた冷却水制御弁16が設けられている。
更に、スス堆積検知手段の他の一部であるスス堆積判断
手段として、電子式制御装置(ECU)14が設けられ
ており、ECU14は、スス堆積検知手段13によって
測定されたススの濃度もしくは堆積厚さの変化に基づい
てススが堆積する兆候を検知し、冷却水制御弁16の開
閉を制御する。
【0029】第1実施形態に関して図1に示したスス堆
積検知手段13として、より具体的に、堆積部位の空間
に浮遊しているススの濃度を測定する手段を用いた場合
を、第2実施形態として説明する。第2実施形態の要部
であるスス濃度測定装置31の構造を図2に示す。図3
には第2実施形態におけるスス濃度測定装置31のエン
ジン11への取付例を示している。その他の全体構成は
前述の第1実施形態と同じである。さらに図4には、第
2実施形態の排出黒煙低減システムの作動を、ECU1
4が実行する制御のフローチャートによって示してい
る。
【0030】第2実施形態の排出黒煙低減システムに使
用されるスス濃度測定装置31は、図2に示すように可
視光の発光素子21と受光素子22とを対向させて設置
し、エンジン11から排出される排ガスの一部を図示し
ない吸引ポンプによってサンプリングして、それらの素
子の間に形成された測定通路23を矢印26によって示
すように通過させ、受光素子22の出力変化よってスス
濃度を測定する形式のものである。測定通路の内壁にス
スが付着して測定誤差を生じることを防止するために、
素子21,22の前面には可視光が通過するガラス窓を
持ったヒータ24が設置されてススの付着を防止してい
る。また、排ガスおよび前述のヒータからの受熱によっ
て測定値が変化する恐れがある場合には、素子21およ
び22の周辺にウォータージャケット25を設けて、素
子21および22を冷却する。
【0031】図3に示すように、サンプリング管32の
先端の入口を、エンジンヘッド33に形成された排気ポ
ート34の上流側部分のうちでも、特に排気バルブ35
に近い位置に開口させることにより、燃焼によって発生
したススの濃度を遅滞なく連続的に測定することが可能
となる。
【0032】図4のフローチャートに示すように、スス
濃度測定装置31によって測定されたスス濃度SDを示
す信号は直ちにECU14に送られ(ステップ10
1)、測定されたスス濃度がECU14内に予め設定さ
れているスス濃度SLよりも高いかどうか比較される
(ステップ102)。比較の結果、測定されたスス濃度
SDが予め設定されているスス濃度SLよりも高い場合
(YES)には、燃焼によってススが多量に発生し、そ
れらが燃焼室内壁、排気ポート内壁等へ付着・堆積しや
すい状態であると判断し、ECU14は冷却水制御弁1
6に対してその開度を絞る指令を出す(ステップ10
3)。それによって冷却水の流量が減少し、冷却水温が
上昇することにより冷却効率が低下するので、エンジン
11の内部の壁温が上昇する。壁温が上昇すればエンジ
ン11の内部のススは壁面に付着することがなく、その
まま排気管12を通って外部へ排出される。
【0033】それに対して、ステップ102の判定にお
いて、測定されたスス濃度SDが予め設定されているス
ス濃度SLよりも高くない場合(NO)には、ECU1
4は燃焼によるススの発生は少なく、ススがエンジン1
1の内部の壁面へ付着・堆積しやすい状態ではないと判
断し、冷却水制御弁16を開弁させる指令を出す(ステ
ップ104)。その場合に発生したススは壁に付着・堆
積することなく、そのまま排気管12に向かって連続的
に排出される。いずれの場合も、連続的に排出されるス
スの時間当たりの量が少ないため、スモークとして確認
される程度に達しない。
【0034】次に、図1に示す排出黒煙低減システムに
おけるスス堆積検知手段13として、スス堆積状況測定
手段を用いた場合を本発明の第3実施形態として説明す
る。図5に第3実施形態の要部であるスス堆積状況測定
装置50の構造を示すとともに、図6にECU14(図
1)によって実行される第3実施形態の制御のフローチ
ャートを示す。
【0035】第3実施形態におけるスス堆積状況測定装
置50は、水晶等の振動子51が燃焼室内壁あるいは排
気ポート34に設置され、ススが水晶等の振動子51の
表面に付着することによって変化する振動子の共振周波
数から、堆積したススの重量を測定する形式のものであ
って、水晶等の振動子51が配置された排気ポート34
のような空間の壁面に堆積するススの重量変化を連続的
に測定することができる。一般にススの堆積量(重量)
が増加すると振動子51の共振周波数が低周波数側へシ
フトするため、シフト量を検出することによってススの
堆積量を推定することができる。
【0036】図6のフローチャートに示したように、測
定された堆積スス重量の信号は直ちにECU14へ送ら
れ(ステップ201)、ある瞬間に測定された堆積スス
重量Wnと、ごく短い単位時間後に測定された堆積スス
重量Wn+1から、単位時間当たりの堆積スス重量の増
加率WAが算出される(ステップ202)。そして、算
出された増加率WAがECU14内に予め設定されてい
るスス増加率WLよりも大きいかどうか比較される(ス
テップ203)。比較の結果、測定結果から算出された
堆積スス重量の増加率WAが、予め設定された堆積スス
重量の増加率WLよりも大きい場合(YES)には、燃
焼によってススが多量に発生し、それらが燃焼室内壁、
排気ポート内壁等へ付着、堆積しやすい状況であると判
断し、スス濃度によって判断した前述の場合と同様に、
ECU14は冷却水制御弁16に対してその開度を絞る
指令を出して(ステップ204)、ススの付着および堆
積を防止する。
【0037】これに対して、測定結果より算出された堆
積スス重量の増加率WAが予め設定された堆積スス重量
の増加率WLよりも小さい場合(ステップ203におい
てNO)には、燃焼によるススの発生は少なく、ススが
燃焼室内壁および排気ポート内壁等へ付着、堆積しやす
い状況ではないと判断し、スス濃度によって判断した前
述の場合と同様に、ECU14は冷却水制御弁16に対
してその開度を大きくする指令を出す(ステップ20
5)。このようにして第3実施形態においても、第2実
施形態と同様な効果が得られる。
【0038】本発明の第4実施形態の要部を図7に示
す。第4実施形態はスス堆積状況測定装置に特徴があ
り、他の構成は前述の第1実施形態および第3実施形態
と同じであるから、図7はスス堆積状況測定用のプロー
ブ71と、それを取り付けた燃焼室内壁あるいは排気ポ
ート34の部分構造のみを示している。プローブ71
は、絶縁材料73によって十分に絶縁された2本の電極
72を、それらの端面が露出するように構成したもの
で、燃焼室内壁あるいは排気ポート34の内壁の開口に
設置される。2本の電極72の間には交流或いは直流の
電圧が印加されており、スス(一般的には堆積物)がそ
の表面に付着したときに電極間の静電容量或いは電気抵
抗のような電気的特性が変化することから、堆積したス
スの厚さを測定することができるものであり、先に説明
したシステムと同様に、配置した壁面に堆積するススの
厚さの変化を連続的に測定することができる。静電容量
および電気抵抗のいずれを測定するかということは、堆
積物に導電性があるか否かによって決まる。
【0039】図8に本発明の第5実施形態の全体構成を
示す。第5実施形態の構成において先に図1に示した第
1実施形態の構成部分と実質的に同じ部分については、
同じ参照符号を付すことによって重複する説明を省略す
ることにする。第1実施形態に比べて第5実施形態の特
徴は、第1実施形態における冷却水制御弁16のような
冷却水の温度制御によるスス堆積抑制手段に止まらず、
機関の各所に付着堆積したススを強制的に脱離させる手
段一般としてのスス脱離手段18を設けている点にあ
る。
【0040】図9および図10は、スス堆積判断手段
(ECU)14における判断の内容、即ちECU14の
作動を示したもので、図9または図10のいずれかを選
択して用いる。図9の場合は、スス堆積検知手段13の
測定値をECU14へ読み込み(ステップ901)、測
定値が所定値を越えていれば(ステップ902において
YES)ススの脱離操作を行うべき時期であると判断
し、スス脱離手段18に対して脱離操作を行うことを指
令する(ステップ903)。スス堆積検知手段13の測
定値が所定値を越えていないときは(ステップ902に
おいてNO)脱離操作を停止する(ステップ904)。
【0041】図10の場合は、スス堆積検知手段13の
測定値をECU14へ読み込んで、まず測定値の変化速
度を計算する(ステップ1001)。変化速度の値が別
に定めた所定値を越えていれば(ステップ1002にお
いてYES)ススの脱離操作を行うべき時期であると判
断し、スス脱離手段18に対して脱離操作を行うことを
指令する(ステップ1003)。これに対して、変化速
度の値が所定値を越えていなければ(ステップ1002
においてNO)脱離操作を停止する(ステップ100
4)。
【0042】この場合にスス堆積検知手段13として使
用し得るスス濃度測定装置の具体例として、図2のスス
濃度測定装置31とは若干異なる構成を有する小型のス
モークメータ36の構造を図11に示す。スモークメー
タ36も、スス濃度測定装置31の場合と同様に、エン
ジン11の排気ポート34(図2参照)から排ガスの一
部をサンプリング管32によって分流させて取り込み、
測定通路23を通過させる間に、発光素子21から出て
排ガスを透過する光を受光素子22によって検出するこ
とにより、光の透過率を測定するものである。測定精度
向上のために、形状が異なるが、ガラス窓付きヒータ2
4やウオータージャケット25も備えている。この小型
スモークメータ36は、図3に示すスス濃度測定装置3
1のように、排気ポート34上に取り付けることができ
る。なお、図11において、27は三方弁、28は測定
を行わないときに三方弁27を切り換えてスモークメー
タ36内へ空気を導入し、排ガスを追い出すための空気
導入管を示している。
【0043】排ガス中に浮遊しているススの濃度ではな
く、エンジン11の排気ポート34等に既に堆積してい
るススの量を測定する場合には、第5実施形態において
も図5に示した第3実施形態のスス堆積状況測定装置5
0や、図7に示した第4実施形態のプローブ71と同様
に、電気抵抗或いは静電容量を測定する検出素子を排気
ポート34等に設けることができることは言うまでもな
い。
【0044】図12は本発明の第6実施形態の要部を示
したもので、更にその要部が図13に拡大して示されて
いる。第6実施形態においては、スス堆積状況測定手段
として、対向する金属面に渦電流を発生させてその強さ
を測定することができる検出素子37を、エンジン11
の内部のエンジンヘッド33の部分に設置している。検
出素子37内に設けられた1つのコイルには高周波の電
流が供給される。金属からなるピストン30が上死点に
近づいて検出素子37との間隔が狭くなると、検出素子
37のコイルの誘導によってピストン30の上面に渦電
流が発生する。その渦電流の強さはピストン30上に堆
積しているススの層の厚さによって変化するため、渦電
流の強さを検出素子37に設けられた他の検出用コイル
によって測定することにより、ススの堆積量を算出する
ことができる。
【0045】図14は本発明の第7実施形態を示すもの
で、この例は低温時におけるエンジン11の始動性を改
善するために用いられているグロープラグ38をスス堆
積状況測定手段の一部として利用した点に特徴がある。
図14において39はインジェクタ(燃料噴射弁)を示
している。グロープラグ38の電極とボディ、この場合
はエンジンヘッド33との間に一定の電圧を印加するこ
とによって、燃焼時に発生するイオン電流の強さを測定
し、イオン電流の強さがグロープラグ38上に堆積した
ススの厚さによって変化することから、その変化量に基
づいてススの堆積量を算出することができる。
【0046】本発明の第8実施形態を図15に示す。第
8実施形態は図8に示す第5実施形態に関連して触れた
スス脱離手段18の具体例を示すものである。この場
合、エンジン11は排ガス再循環通路20に排ガス再循
環制御弁(EGR弁)40と、吸気管19に設けられた
吸気制御弁41、排気管12に設けられた排気制御弁4
2を備えており、燃料噴射時期の制御手段であるECU
14は、これらのEGR弁40、或いは吸気制御弁41
および排気制御弁42をも開閉制御するようになってい
る。
【0047】ECU14がススの堆積量の増加を検知し
てスス脱離手段を発動させることを決定したときは、ス
ス脱離手段として、EGR弁40、図14に示したもの
と同様なインジェクタ39、吸気制御弁41、或いは排
気制御弁42の少なくとも1つ以上を操作して、エンジ
ン11の回転数が増加するときに排ガス再循環を停止す
るか、燃料噴射時期を進角させるか、吸気制御弁41ま
たは排気制御弁42を開閉させるという制御手段のいず
れか1つ以上を実行する。これらは、いずれも筒内圧や
排気ポート34内の圧力を変動させる要因となるので、
圧力変動によって燃焼室や排気ポート34の内面に堆積
しているススの層を破壊して、ススが排ガスと共に徐々
に排出されるように作用する。
【0048】図16は、本発明の第9実施形態の要部を
示すもので、この例はエンジンヘッド33内の燃焼室や
排気ポート34等のうちでススの堆積が生じやすい部位
に、前述のようなスス堆積検知手段13としてではな
く、図8に示すようなスス脱離手段18として、参照符
号43によって概括的に示す位置に、リード線44を介
してそれに通電することによって加熱されるヒータか、
或いは超音波振動子のように電気的に駆動される振動子
を設けている点に特徴がある。
【0049】43が電気ヒータである場合は、それに通
電して発熱させることによりススの堆積層を加熱し、エ
ンジンヘッド33との熱膨張率の差によってススの堆積
層を熱的に破壊すると共に、ススが堆積するときのバイ
ンダとなっている可溶性有機物(SOF)を蒸発させる
ことによって、ススの脱離を促進させる。43が超音波
振動子のような振動子である場合は、それが電気的に駆
動されることによって発生する振動により、エンジンヘ
ッド33に形成された排気ポート34の内面のような金
属面に堆積しているススを機械的に脱離させる。
【0050】更に、図17もスス脱離手段に特徴がある
本発明の第10実施形態の要部を示すもので、この場合
はスス脱離手段として、エンジン11の燃焼室45内へ
高圧の空気を噴射することができる空気ノズル46を、
例えばインジェクタ39と並ぶように設けて、堆積した
ススの脱離操作が必要とECU14が判断したときにそ
の指令によって燃焼室45内の堆積部位に向かって高圧
の空気を噴射し、ススの脱離を促進する。なお、空気ノ
ズル46を排気ポート34内に向かって空気を噴射する
ことができる位置に設けてもよいことは言うまでもな
い。
【0051】図18に本発明の第11実施形態の全体構
成を示す。前述のものに対してこの実施形態の特徴とす
る点は、スス脱離手段18を発動させる時期を検知する
ために脱離時期検知手段29を設けている点にある。前
述の幾つかの実施形態におけるスス濃度測定装置31や
スス堆積状況測定装置50を含むスス堆積検知手段13
やスス堆積判断手段(ECU)14も、言葉を換えれば
この「脱離時期検知手段」に含まれるものであり、以下
の実施形態における脱離時期検知手段29は、図示して
いなくても実際にはその内容としてスス堆積検知手段1
3やECU14に相当するものを含んでいる。
【0052】図19および図20は脱離時期検知手段2
9に含まれるECUの判断の内容、即ち作動を示したも
ので、図19または図20のいずれかを選択して用い
る。図19の場合は、脱離時期検知手段29は図示しな
いスス堆積検知手段の測定値をECUへ読み込み(ステ
ップ1901)、測定値が所定値を越えていれば(ステ
ップ1902においてYES)脱離時期検知手段29は
ススの脱離操作を行うべき時期であると判断し、スス脱
離手段18に対して一定の時間だけ脱離操作を行う指令
を発する(ステップ1903)。スス堆積検知手段13
の測定値が所定値を越えていないときは(ステップ19
02においてNO)、脱離操作を指令しないでステップ
1901へ戻る。
【0053】図20の場合は、脱離時期検知手段29に
含まれる図示しないスス堆積検知手段の測定値をECU
へ読み込み(ステップ2001)、測定値が所定値を越
えていれば(ステップ2002においてYES)、脱離
時期検知手段29はススの脱離操作を行うべき時期であ
ると判断し、スス脱離手段18に対して脱離操作を行う
ことを指令する(ステップ2003)。スス堆積検知手
段13の測定値が所定値を越えていないときは(ステッ
プ2002においてNO)、直ちに脱離操作を停止する
(ステップ2004)。
【0054】次に、第11実施形態の特徴である脱離時
期検知手段29の、特にその一部であるスス堆積検知手
段の内容の具体例を幾つか示す。前述の各実施形態と同
様なものは、重複を避けるためにここでは除外すること
にする。第11実施形態の特徴として、スス脱離手段1
8を発動すべき脱離時期としては、エンジン11の回
転数や出力トルク等の運転条件が所定値になったとき、
所定の運転期間が経過したとき、或いは、スス堆積
量の推定値が所定値を越えたとき、の3つを挙げること
ができる。
【0055】図21はの例を示すもので、所定の運転
条件としてエンジン11の回転数をとっている。予め一
定の高さの回転数(回転速度)を所定値としてECU内
のメモリーに設定し、エンジン11の回転数が上昇して
所定値を越えるときと、回転数が低下して所定値以下と
なるときの双方、或いはそれらのいずれか一方を脱離時
期と定めて、それらの時期において脱離時期検知手段2
9がスス脱離手段18を発動させるのである。この図に
おいて黒点はスス脱離手段18によって脱離操作を実行
させる時期を示している。なお、所定の運転条件として
回転数の代わりにエンジン11の出力トルクの値をとっ
てもよい。
【0056】図22は所定の運転時間が経過したときに
脱離時期検知手段29内のECUが脱離時期が来たと判
定する場合の例を示したもので、この例ではエンジン1
1の回転数の変化がどのようになっていても、それとは
無関係に矢印によって間隔を示した一定の運転時間が経
過する度に、黒点で示した時期において脱離時期検知手
段29がスス脱離手段18を発動させる。なお運転時間
の代わりに、エンジン11を搭載している車両の走行距
離をとってもよい。
【0057】また、回転数や出力トルクの値に関係なく
一律に、始動時を最初のスス脱離時期とすることもでき
る。その他、脱離時期検知手段29によって一律にスス
脱離時期と判定してもよい時期としては、エンジン11
のアイドリング時とか、加速時および減速時等を挙げる
ことができる。
【0058】前述のの、スス堆積量の推定値が所定値
を越えたときに脱離時期と判定する場合には、エンジン
11の回転数および出力トルクと時間から推定されるス
モーク値、或いはススの堆積率を算出して、それを運転
経過時間について積算することにより現在の推定スス堆
積量を算出し、その値が所定値を越えた時期を脱離時期
と判定する。なお、これらの脱離時期検知手段29によ
る判定の結果、脱離時期に来たと判定された時に発動さ
れるスス脱離手段としては、前述の各実施形態に示され
たものや、今後説明する実施形態に示されるもの等を適
用するすることができる。
【0059】図23に本発明の第12実施形態の基本構
成を示す。前述の実施形態と同様に図中11はディーゼ
ルエンジンのような内燃機関、12は排気管であって、
13は排気管12のメインライン56に設けられたスス
濃度またはスス堆積状況を測定する手段としてのスス堆
積検知手段を示しているが、この場合のスス堆積検知手
段は特にスス濃度測定手段であって、具体的には先に説
明した図11(第5実施形態)に示すような、排ガスの
スモーク値を測定する小型スモークメータ36を用いる
ことができる。従って、サンプリング管32は排気管1
2のうちでメインライン56内にある排ガスの一部を取
り出すことになる。この例に限らず、小型スモークメー
タ36は比較的小型であるため、排気系の各箇所に取り
付けることが可能であり、目的の箇所から排ガスをサン
プリングして測定通路23を通過させる間に、排ガスの
光透過率を測定する。
【0060】図23において、47はディーゼルパティ
キュレートフィルタのようなスス捕集手段である。48
は経路切替手段であって、テールパイプ49へ排ガスを
直接に流すためのメインライン56と、スス捕集手段4
7を経て流すためのバイパスライン52とを切り換え
る。53は経路切替制御手段であって、実際は前述のE
CU14の一部に設けることができ、スス濃度測定手段
13(小型スモークメータ36)から得られたスモーク
値に基づいて経路切替手段48を制御する。
【0061】図24は、第12実施形態のうちの経路切
替手段48付近の具体例を示したものである。54は排
気管のメインライン56を開閉するように取り付けられ
たバタフライ型のバルブであって、この例におけるスス
捕集手段47はバイパスライン52に取り付けられたパ
ティキュレートフィルタ55である。バルブ54が経路
切替制御手段53によって全開とされるとき、バイパス
ライン52にはパティキュレートフィルタ55があるた
めに圧力損失が高いので、排ガスは殆ど全てメインライ
ン56を流れる。これに対して、バルブ54が全閉とさ
れるときは、排ガスは全てバイパスライン52へ流れ
て、パティキュレートフィルタ55を通過し、排ガス中
のパティキュレート即ちススがフィルタ55によって捕
集されて排ガスが浄化され、その光透過率が高くなっ
て、スモークを視認することができなくなる。
【0062】この例のバルブ54はバタフライ型である
から、その開度によってバイパスライン52へ流れる排
ガスの割合を連続的に調整することができる。ただし、
経路切替手段48としてはバタフライ型のものに限ら
ず、メインライン56とバイパスライン52へ流れる排
ガスの割合を連続的に増減調整することができるもので
あれば、例えば三方弁を含めて種々の形式のバルブ等を
使用することができる。この場合、経路切替手段48と
して使用し得るバルブ等には耐熱性が要求されることは
言うまでもない。
【0063】経路切替制御手段53は、経路切替手段4
8のバルブ54の開度を変更してバイパスライン52へ
流れる排ガスの流量を制御するものであるから、その制
御の基本的な考え方は、テールパイプ49から排出され
る排ガスの光透過率をスモークの視認限界値以上の高い
値に保つことである。具体的には、光透過率を90%以
上で100%以下の範囲内の所定値として設定する。こ
の所定値はスモークの視認限界値である。そして、テー
ルパイプ49から排出される排ガスの光透過率が所定値
以上になるように制御を行う。
【0064】バルブ54の制御例を図25に示す。この
例における所定値としての光透過率は90%以上100
%以下であって、さらに細かく設定する場合は90%以
上95%以下とする。ここではその設定値をαとして示
している。理論的には(A)の破線によって示すよう
に、スス濃度測定手段13である小型スモークメータ3
6の検出する排ガスの光透過率が設定値αまで低下した
ときに、経路切替制御手段53がバルブ54を作動させ
て排ガスの流れをメインライン56からバイパスライン
52へ切り換えればよいのであるが、現実にはこのよう
な瞬間的な作動はできないので、もう1つの光透過率β
を設定し、(B)の実線によって示すように、小型スモ
ークメータ36によって検出される光透過率が設定値β
まで低下したときにバルブ54を閉じはじめ、設定値α
になったときにバルブ54を全閉としてパティキュレー
トフィルタ55を通過するバイパスライン52の流量割
合が100%となるように、連続的にバルブ54を制御
するのがよい。
【0065】図26に本発明の第13実施形態の基本構
成を示す。前述の各実施形態と同様な部分には、やはり
同じ参照符号を付すことによって重複する説明を省略す
る。前述の各実施形態に比べて第13実施形態の特徴
は、エンジン11の内部において、排ガス中に浮遊して
いるススの濃度、または既に堆積しているススの量等の
堆積状況を測定する手段として、前述のようなスス堆積
検知手段13を設置する部位や、その測定結果に応じて
スス堆積判断手段14(ECU)14によって発動され
るスス脱離手段18を設置する部位を、排気ポートから
消音器(マフラ)57や図示しない触媒変換器等をも含
めてテールパイプ49までの、エンジン11の排気管1
2の一部となるか或いは排気管12に接続する排気管シ
ステム全域から自由に選択している点にあり、その部位
を仮のスス堆積部位58と呼ぶことにする。
【0066】ここでスス堆積検知手段13およびスス脱
離手段18の設置対象部位としている仮のスス堆積部位
58というのは、排気管12とそれに関連する排気管シ
ステムのうちでも経験的にススの堆積が比較的多く見ら
れる部位、或いはコンピュータによるシミュレーション
等によって比較的に多量のススの堆積が予測される部位
のような、一般的にススの堆積が生じやすいと考えられ
る特定の部位のことである。図26に示した第13実施
形態における仮のスス堆積部位58は、エンジン11の
排気管12において、ターボチャージャ59の排気ター
ビンよりも下流側で、消音器57よりも上流側の直管の
部位を例示しているが、「仮のスス堆積部位」がこのよ
うな部位に限られる訳ではない。
【0067】スス堆積判断手段14における判断内容
は、前述の第5実施形態に関連して説明した図9および
図10のフローチャートに示したものと同じでよいか
ら、ここでは重複する説明を省略する。スス堆積検知手
段13の一つであるスス濃度測定手段の具体例について
も、やはり第5実施形態に関連して説明した図11に示
すような小型スモークメータ36の構造を挙げることが
できる。また、スス堆積検知手段13の他の一つである
スス堆積状況測定手段の具体例としては、図7に示した
ような電気抵抗或いは静電容量の変化を測定するプロー
ブ71を、検出素子として仮のスス堆積部位58に設置
することができる。さらに、図5に示したように、固有
振動数の変化を測定するための石英製の水晶振動子51
を仮のスス堆積部位58に設けてもよい。
【0068】第13実施形態に言う仮のスス堆積部位5
8に設置すべきスス脱離手段18の具体例としては、図
15によって先に説明したように、排ガス再循環、燃料
噴射時期、吸気制御弁41、排気制御弁42を制御する
ものを挙げることができる。スス堆積検知手段13の測
定結果に応じてスス堆積判断手段14がこれらのスス脱
離手段18にスス脱離の実行を指令したときは、排ガス
再循環割合の変更、燃料噴射時期の変更、吸気制御弁4
1の開閉または排気制御弁42の開閉のうちの少なくと
も一つを実行することにより、ススの脱離を促進する。
即ち、排ガス温度の急上昇、或いは排ガス流量の急増に
よってススの堆積層に機械的或いは熱的なショックを与
えて、ススの脱離を促進するのである。
【0069】排ガス温度の上昇のためには、燃料噴射時
期の遅角化、排ガス再循環割合の増加が有効である。排
ガス再循環の割合を増加させる場合は、燃焼状態の維持
のために吸気制御弁41を閉じる操作を併せて行うこと
も有効である。また、排ガスの流量を急増させるために
は、排気制御弁42の閉弁状態から急激に開弁状態へ移
行させる操作を行うことも有効である。さらに、先の第
9実施形態において図16によって説明したように、ヒ
ータ或いは超音波振動子を仮のスス堆積部位58に埋め
込むこともできる。ヒータによる加熱を行うと、熱膨張
率の差によってススの堆積層を破壊したり、ススの堆積
層のバインダとなっているSOF成分の蒸発により、ス
スを堆積部位58から脱離させることができる。また、
超音波振動子の場合は、ススの堆積層に振動を加えるこ
とによって機械的にススを堆積部位58の金属の界面か
ら脱離させることができる。
【0070】図27は、排気管12の仮のスス堆積部位
58に、第10実施形態(図17)において燃焼室45
に向かって設けたものと同様な空気ノズル46を取り付
けたもので、空気ノズル46から加圧された空気を噴射
して排気管12内のススの堆積層に向かって吹き付ける
ことによって、堆積しているススを排気管12の内面か
ら脱離させるものである。
【0071】図28に本発明の第14実施形態の基本構
成を示す。前述の各実施形態と同様な部分については同
じ参照符号を付すことによって重複する説明を省略す
る。図28において60は、エンジン11のの現在の運
転条件が、燃焼室や排気管12内に堆積しているススが
脱離する状況にあるか否かを判定するスス脱離判断手段
である。スス脱離判断手段60は独立の電子式制御装置
(ECU)として設けてもよいが、前述のようなECU
14に、スス堆積判断手段とともに併せて設けることが
できる。そして、図28に示す61は、スス脱離判断手
段60の指令を受けて作動するスス脱離抑制手段であ
る。
【0072】スス脱離判断手段60には、エンジン11
の各部に取り付けられたセンサ類からエンジン11の回
転数、出力トルク、加速度等の運転条件を示す測定値が
入力されており、ススの脱離が生じる状況になったとき
にスス脱離抑制手段61に対してスス脱離の抑制を指令
する。スス脱離抑制手段61としては、例えば、エンジ
ン11の背圧(排気管12内の排ガスの圧力)を強制的
に低下させる手段をあてることができる。エンジン11
の背圧は、エンジン11の内部に堆積しているススの脱
離や排出に大きな影響を及ぼすからである。
【0073】図29は、スス脱離判断手段60における
判断の内容、即ちその作動を示したもので、前述のよう
なエンジン11の運転条件を示す各センサの測定値をス
ス脱離判断手段60内の図示しないECUへ読み込み
(ステップ2901)、測定値が所定値を越えていれば
(ステップ2902においてYES)ススの脱離抑制操
作を行うべき時期であると判断し、スス脱離抑制手段6
1に対して脱離抑制操作を行うことを指令する(ステッ
プ2903)。運転条件を示す測定値が所定値を越えて
いないときは(ステップ2902においてNO)脱離抑
制操作を停止する(ステップ2904)。
【0074】次に、スス脱離抑制手段61の具体例を第
15実施形態として説明する。図30は、排気マニホー
ルド62とターボチャージャ59のタービン63の下流
側の排気管12との間にバイパスの排気管64を設けた
排気管システムを示している。バイパス管64は排気タ
ービン63を短絡するものであるから、排気管12の背
圧を低下させる作用をする。このバイパス管64にはそ
れを流れる排ガスの流量を制御する図示しないバイパス
制御弁が設けられる。
【0075】また、このようなバイパス管64とバイパ
ス制御弁を設ける代わりに、タービン63をバイパスす
るように設けられたウエイストゲートバルブ65の開口
径を増加させてもよい。さらに、排ガス再循環通路20
を利用して、排気管12内の排ガスの圧力を吸気通路へ
逃がすことも可能である。排ガス再循環通路20には第
8実施形態に関連して図15に示したようなEGR弁4
0が設けられる。これらバイパス制御弁、ウエイストゲ
ートバルブ65、EGR弁40のような第14実施形態
に言うスス脱離抑制手段61の制御は、いずれも前述の
ECU14によって行うことができるから、この場合の
ECU14は、第14実施形態におけるスス脱離判断手
段60を兼ねている。このような手段によってエンジン
11の背圧を低下させると、堆積しているススが一挙に
脱離することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に関連するシステム構成図であ
る。
【図2】第2実施形態の要部を示す断面図である。
【図3】図2に示した第2実施形態の要部の取付例を示
す断面図である。
【図4】第2実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【図5】第3実施形態の要部を示す断面図である。
【図6】第3実施形態の作動を示すフローチャートであ
る。
【図7】第4実施形態の要部を示す断面図である。
【図8】第5実施形態に関連するシステム構成図であ
る。
【図9】第5実施形態の1つの作動を示すフローチャー
トである。
【図10】第5実施形態の他の作動を示すフローチャー
トである。
【図11】第5実施形態の一部を示す断面図である。
【図12】第6実施形態の要部を示す断面図である。
【図13】図12の一部を拡大して示す断面図である。
【図14】第7実施形態の要部を示す断面図である。
【図15】第8実施形態に関連するシステム構成図であ
る。
【図16】第9実施形態の要部を示す断面図である。
【図17】第10実施形態の要部を示す断面図である。
【図18】第11実施形態に関連するシステム構成図で
ある。
【図19】第11実施形態の1つの作動を示すフローチ
ャートである。
【図20】第11実施形態の他の作動を示すフローチャ
ートである。
【図21】第11実施形態による脱離時期を示すタイム
チャートである。
【図22】第11実施形態による他の脱離時期を示すタ
イムチャートである。
【図23】第12実施形態に関連するシステム構成図で
ある。
【図24】第12実施形態の要部を示す断面図である。
【図25】光透過率の設定の仕方を説明する線図であ
る。
【図26】第13実施形態に関連するシステム構成図で
ある。
【図27】第13実施形態の一つの例を示す断面図であ
る。
【図28】第14実施形態に関連するシステム構成図で
ある。
【図29】第14実施形態の作動を示すフローチャート
である。
【図30】第15実施形態に関連するシステム構成図で
ある。
【符号の説明】
11…ディーゼルエンジン(一般的に内燃機関) 12…排気管 13…スス濃度またはスス堆積状況を測定する手段(ス
ス堆積検知手段) 14…ECU(スス堆積判断手段) 15…ラジエータ 16…冷却水制御弁(スス堆積抑制手段) 17…冷却水流路 18…スス脱離手段 19…吸気管 21…発光素子 22…受光素子 23…測定通路 24…ガラス窓付きヒータ 25…ウオータージャケット 26…排ガスの流れ 29…スス脱離時期検知手段 30…ピストン 31…スス濃度測定装置 32…サンプリング管 33…エンジンヘッド 34…排気ポート 35…排気バルブ 36…小型スモークメータ 37…検出素子 38…グロープラグ 39…インジェクタ 40…EGR弁 41…吸気制御弁 42…排気制御弁 43…ヒータ或いは振動子 45…燃焼室 46…空気ノズル 47…スス捕集手段 48…経路切替手段 49…テールパイプ 50…スス堆積状況測定装置 51…水晶振動子 52…バイパスライン 53…経路切替制御手段 54…バルブ 55…パティキュレートフィルタ 56…メインライン 58…仮のスス堆積部位 59…ターボチャージャ 60…スス脱離判断手段 61…スス脱離抑制手段 62…排気マニホールド 63…排気タービン 64…バイパスの排気管 65…ウエイストゲートバルブ 71…プローブ 72…電極 73…絶縁材料
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/22 F02B 37/12 301A (72)発明者 大道 重樹 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 大山 尚久 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 猪原 孝之 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 杉山 敏久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関において、前記内燃機関の内部
    のスス堆積部位にススが堆積する兆候を検知するスス堆
    積検知手段と、前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆候
    を検知した際に、前記堆積部位の壁面の温度を上昇させ
    てスス堆積を抑制するスス堆積抑制手段と、からなる内
    燃機関の排出黒煙低減システム。
  2. 【請求項2】 前記スス堆積検知手段が、前記内燃機関
    の内部の空間におけるスス濃度を測定するスス濃度測定
    手段と、前記スス濃度測定手段の測定値が所定値を越え
    たときにススが堆積していると判断して前記スス堆積抑
    制手段を作動させるスス堆積判断手段と、からなる請求
    項1に記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  3. 【請求項3】 前記スス堆積検知手段が、前記内燃機関
    の内部のスス堆積部位に実際に堆積した量を測定するス
    ス堆積状況測定手段と、前記スス堆積状況測定手段の測
    定値が所定値を越えたときにススが堆積していると判断
    して前記スス堆積抑制手段を作動させるスス堆積判断手
    段と、からなる請求項1に記載された内燃機関の排出黒
    煙低減システム。
  4. 【請求項4】 前記スス濃度測定手段は、前記スス堆積
    部位の上流側から、吸引ポンプを用いて分流させたガス
    中の光透過率を、発光素子および受光素子を用いて連続
    的にあるいは間欠的に測定する請求項2に記載された内
    燃機関の排出黒煙低減システム。
  5. 【請求項5】 前記スス堆積状況測定手段は、前記スス
    堆積部位の壁面の一部に設置したプローブにおける機械
    的あるいは電気的な物性の変化を測定する請求項3に記
    載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  6. 【請求項6】 前記スス堆積判断手段は、測定値が所定
    値を越えたとき、あるいは測定値の変化速度が所定値を
    越えたときに、ススが堆積したと判断する請求項2ない
    し5のいずれかに記載された内燃機関の排出黒煙低減シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記スス堆積抑制手段は、少なくとも前
    記内燃機関の燃焼室内においては、前記内燃機関の冷却
    水の流量を制限して前記堆積部位の壁面の温度を上昇さ
    せることによりススの堆積を抑制する請求項1ないし6
    のいずれかに記載された内燃機関の排出黒煙低減システ
    ム。
  8. 【請求項8】 内燃機関において、前記内燃機関の内部
    のスス堆積部位にススが堆積する兆候を検知するスス堆
    積検知手段と、前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆候
    を検知した際に、前記堆積部位の壁面からススを強制的
    に脱離させるスス脱離手段と、からなる内燃機関の排出
    黒煙低減システム。
  9. 【請求項9】 前記スス堆積検知手段が、前記内燃機関
    の内部の空間におけるスス濃度を測定するスス濃度測定
    手段と、前記スス濃度測定手段の測定値が所定値を越え
    たときにススが堆積していると判断して前記スス脱離手
    段を作動させるスス堆積判断手段と、からなる請求項8
    に記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  10. 【請求項10】 前記スス堆積検知手段が、前記内燃機
    関の内部のスス堆積部位に実際に堆積した量を測定する
    スス堆積状況測定手段と、前記スス堆積状況測定手段の
    測定値が所定値を越えたときにススが堆積していると判
    断して前記スス脱離手段を作動させるスス堆積判断手段
    と、からなる請求項8に記載された内燃機関の排出黒煙
    低減システム。
  11. 【請求項11】 前記スス濃度測定手段は、少なくとも
    機関の排気ポートを含む排気管システムを流れる排ガス
    の光透過率を、発光素子および受光素子を用いて連続的
    にあるいは間欠的に測定する請求項9に記載された内燃
    機関の排出黒煙低減システム。
  12. 【請求項12】 前記スス堆積状況測定手段が、機関の
    内部に取り付けられた検出素子上のススの電気抵抗を測
    定する請求項10に記載された内燃機関の排出黒煙低減
    システム。
  13. 【請求項13】 前記スス堆積状況測定手段が、機関の
    内部に取り付けられた検出素子上のススを媒体とする静
    電容量を測定する請求項10に記載された内燃機関の排
    出黒煙低減システム。
  14. 【請求項14】 前記スス堆積状況測定手段が、機関の
    内部に取り付けられた検出素子の共振周波数を測定する
    請求項10に記載された内燃機関の排出黒煙低減システ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記スス堆積状況測定手段が、機関の
    内部に取り付けられた検出素子によって、それに対向す
    る金属面に生じる渦電流の強さを測定する請求項10に
    記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  16. 【請求項16】 前記スス堆積状況測定手段が、機関の
    内部に取り付けられたグロープラグを用いて燃焼室内の
    イオン電流値を測定する請求項10に記載された内燃機
    関の排出黒煙低減システム。
  17. 【請求項17】 前記スス堆積判断手段は、測定値が所
    定値を越えたとき、あるいは測定値の変化速度が所定値
    を越えたときに、ススが堆積したと判断する請求項9ま
    たは10に記載された内燃機関の排出黒煙低減システ
    ム。
  18. 【請求項18】 前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆
    候を検知した際に、前記スス脱離手段が機関回転数の増
    加時にEGR弁を閉弁させて排ガスの再循環を停止させ
    る請求項8ないし10のいずれかに記載された内燃機関
    の排出黒煙低減システム。
  19. 【請求項19】 前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆
    候を検知した際に、前記スス脱離手段が燃料噴射時期を
    進角させる請求項8ないし10のいずれかに記載された
    内燃機関の排出黒煙低減システム。
  20. 【請求項20】 前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆
    候を検知した際に、前記スス脱離手段がススの堆積部位
    に取り付けられたヒータを加熱させる請求項8ないし1
    0のいずれかに記載された内燃機関の排出黒煙低減シス
    テム。
  21. 【請求項21】 前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆
    候を検知した際に、前記スス脱離手段がススの堆積部位
    に取り付けられた空気ノズルから空気を前記堆積部位に
    向かって噴出させる請求項8ないし10のいずれかに記
    載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  22. 【請求項22】 前記スス堆積検知手段がスス堆積の兆
    候を検知した際に、前記スス脱離手段がススの堆積部位
    に取り付けられた振動子を振動させる請求項8ないし1
    0のいずれかに記載された内燃機関の排出黒煙低減シス
    テム。
  23. 【請求項23】 内燃機関において、前記内燃機関の内
    部のスス堆積部位に堆積したススを脱離させる時期を検
    知するスス脱離時期検知手段と、前記スス脱離時期検知
    手段がススの脱離時期を検知した時に発動されるスス脱
    離手段と、からなる内燃機関の排出黒煙低減システム。
  24. 【請求項24】 前記スス脱離時期検知手段が、前記内
    燃機関の内部に堆積したススの堆積量を推定するスス堆
    積状況推定手段と、前記スス堆積状況推定手段の推定値
    が所定値を越えた時に、ススの堆積量が前記スス脱離手
    段を発動させるべき値に達したものと判定するスス堆積
    判断手段と、からなる請求項23に記載された内燃機関
    の排出黒煙低減システム。
  25. 【請求項25】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関が所定の時間運転された時をススの脱離時期とす
    る請求項23に記載された内燃機関の排出黒煙低減シス
    テム。
  26. 【請求項26】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関が所定の回転数で所定の時間運転された時をスス
    の脱離時期とする請求項23に記載された内燃機関の排
    出黒煙低減システム。
  27. 【請求項27】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関が所定の回転数および所定の出力トルクで所定の
    時間運転された時をススの脱離時期とする請求項23に
    記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  28. 【請求項28】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関を搭載している車両が所定の走行距離に達した時
    をススの脱離時期とする請求項23に記載された内燃機
    関の排出黒煙低減システム。
  29. 【請求項29】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関の始動時をもって最初のススの脱離時期とする請
    求項23に記載された内燃機関の排出黒煙低減システ
    ム。
  30. 【請求項30】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関のアイドリング時を一律にススの脱離時期とする
    請求項23に記載された内燃機関の排出黒煙低減システ
    ム。
  31. 【請求項31】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関の回転数が所定値に達した時をススの脱離時期と
    する請求項23に記載された内燃機関の排出黒煙低減シ
    ステム。
  32. 【請求項32】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関の加速時を一律にススの脱離時期とする請求項2
    3に記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  33. 【請求項33】 前記スス脱離時期検知手段は、前記内
    燃機関の減速時を一律にススの脱離時期とする請求項2
    3に記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  34. 【請求項34】 前記スス堆積状況推定手段は、前記内
    燃機関の回転数或いは出力トルクに基づいてスモーク値
    またはススの堆積率を推定し、さらにその堆積量に基づ
    いてススの堆積量を推定する請求項24に記載された内
    燃機関の排出黒煙低減システム。
  35. 【請求項35】 前記スス堆積状況推定手段は、前記内
    燃機関の回転数或いは出力トルクに基づいてスモーク値
    を推定し、さらにそのスモーク値を積算して現在のスス
    の堆積量を推定する請求項24に記載された内燃機関の
    排出黒煙低減システム。
  36. 【請求項36】 内燃機関において、前記内燃機関の排
    気管内におけるスス濃度を測定するスス濃度測定手段
    と、前記排気管に設けられたメインラインと、前記メイ
    ンラインをバイパスするバイパスラインと、前記バイパ
    スラインに設けられて通過する排ガス中のススを捕集す
    ることにより除去するスス捕集手段と、前記メインライ
    ンと前記バイパスラインとを切り換える経路切替手段
    と、前記スス濃度測定手段の測定値に応じて前記経路切
    替手段を制御する経路切替制御手段とからなり、排出さ
    れる排ガス中のスス濃度を設定値以下に抑えることがで
    きる内燃機関の排出黒煙低減システム。
  37. 【請求項37】 前記スス濃度測定手段は、前記経路切
    替手段よりも上流側の前記排気管における排ガスの光透
    過率を連続的にあるいは間欠的に測定する請求項36に
    記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  38. 【請求項38】 前記経路切替手段は、前記メインライ
    ンと前記バイパスラインをそれぞれ通る排ガスの流量の
    割合を連続的に変更することができる請求項36または
    37に記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  39. 【請求項39】 前記経路切替制御手段は、光透過率の
    設定値として90%以上100%以下の値を設定し、前
    記スス濃度測定手段によって測定される排ガスの光透過
    率が前記設定値以上となるように前記経路切替手段を制
    御する請求項37または38のいずれかに記載された内
    燃機関の排出黒煙低減システム。
  40. 【請求項40】 前記スス脱離手段が、排ガスの再循環
    割合を増加させる手段からなる請求項8ないし10、2
    3または24のいずれかに記載された内燃機関の排出黒
    煙低減システム。
  41. 【請求項41】 前記スス脱離手段が、燃料噴射時期を
    遅角させる手段からなる請求項8ないし10、23また
    は24のいずれかに記載された内燃機関の排出黒煙低減
    システム。
  42. 【請求項42】 前記スス脱離手段が、閉じている排気
    制御弁を急激に開弁させる手段からなる請求項8ないし
    10、23または24のいずれかに記載された内燃機関
    の排出黒煙低減システム。
  43. 【請求項43】 前記スス脱離手段が、開いている吸気
    制御弁を閉じさせる手段からなる請求項8ないし10、
    23または24のいずれかに記載された内燃機関の排出
    黒煙低減システム。
  44. 【請求項44】 内燃機関において、前記内燃機関の内
    部のスス堆積部位にススが堆積した際に、前記堆積部位
    のススの脱離を抑制するスス脱離抑制手段を有する内燃
    機関の排出黒煙低減システム。
  45. 【請求項45】 さらに前記内燃機関の内部のスス堆積
    部位に堆積しているススが脱離する状況になっているか
    否かを判断するスス脱離判断手段が設けられていて、前
    記スス脱離判断手段の判断によって前記スス脱離抑制手
    段が作動する請求項44に記載された内燃機関の排出黒
    煙低減システム。
  46. 【請求項46】 前記スス脱離抑制手段が、前記内燃機
    関の背圧を低減させる手段である請求項44または45
    のいずれかに記載された内燃機関の排出黒煙低減システ
    ム。
  47. 【請求項47】 前記内燃機関の背圧を低減させる手段
    が、前記内燃機関の排気管に設けられたターボチャージ
    ャのタービンをバイパスするバイパス管と、前記バイパ
    ス管に挿入されたバイパス制御弁とからなっている請求
    項46に記載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  48. 【請求項48】 前記内燃機関の背圧を低減させる手段
    が、前記内燃機関の排気管に設けられたターボチャージ
    ャのウエイストゲートバルブからなる請求項46に記載
    された内燃機関の排出黒煙低減システム。
  49. 【請求項49】 前記内燃機関の背圧を低減させる手段
    が、前記内燃機関の排気側と吸気側を接続している排ガ
    ス再循環通路と、前記排ガス再循環通路に設けられたE
    GR弁からなる請求項46に記載された内燃機関の排出
    黒煙低減システム。
  50. 【請求項50】 前記スス脱離判断手段が、前記内燃機
    関の運転条件に基づいて、前記内燃機関の内部のスス堆
    積部位に堆積しているススが脱離する状況になっている
    か否かを判断する請求項45ないし49のいずれかに記
    載された内燃機関の排出黒煙低減システム。
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