JP2015124714A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン1の点火プラグ6におけるカーボン堆積量の推定精度を向上し、もってカーボン除去制御の有効性を高める。
【解決手段】排気中のPM濃度を測定可能なPMセンサ104が配設されている場合に、このPMセンサ104の出力に基づいて、点火プラグ6におけるカーボン堆積量を推定し(ステップST102)、この推定したカーボン堆積量が設定量以上になれば(ステップST104でYES)、点火プラグ6の温度を所定温度以上に上昇させて、堆積したカーボンを除去するカーボン除去制御を実行する(ステップST106)。
【選択図】図3

Description

本発明は、点火プラグを備えたエンジンの制御装置に関し、特に、排気中の粒子状物質(Particulate Matter:PM)の濃度を測定可能なPMセンサが配設されている場合の燃焼状態の制御に関する。
従来より例えばガソリンエンジンのように、気筒内に臨む点火プラグによって混合気に点火するようにした火花点火式のエンジンは広く知られている。このようなエンジンでは、例えば冷間始動後などのように燃料が気化し難く、着火性の良くない状態が継続すると、点火プラグの電極や碍子などにカーボンが付着し、これが堆積して点火エネルギの低下を引き起こすことある(いわゆるプラグのくすぶり)。
この問題に対して例えば特許文献1に記載のエンジンでは、温度センサにより検出した点火プラグの温度やエンジンの運転履歴などに基づいて、該点火プラグにおけるカーボン堆積量を推定し、これが或る程度以上、多くなれば除去するようにしている。すなわち、気筒の圧縮比を高くしたり、吸気の充填効率を高めたりすることで、燃焼室の温度を高くして、点火プラグの温度を所定温度(いわゆる自己清浄温度)以上に上昇させ、堆積したカーボンを燃焼させる(以下、カーボン除去制御という)。
特開2011−236846号公報
しかしながら、前記従来例のようにエンジンの運転履歴等に基づいてカーボン堆積量を推定する場合、例えばエンジンの水温や油温の他に吸気量や燃料噴射量などから気筒内の温度や混合気濃度、燃焼状態などを推定し、これに基づいて推定される点火プラグへのカーボン付着量を、エンジンの運転時間に亘って積算する。つまり、エンジンの状態パラメータから間接的にカーボン堆積量を推定することになるので、精度が十分に高いとは言い難い。
このため、例えばカーボン堆積量が少なめに推定される結果として、前記のカーボン除去制御による点火プラグの温度上昇が不十分なものになったり、その時間が不足するなどして、堆積しているカーボンを十分に除去できない虞がある。反対に、カーボン堆積量が多めに推定されると、カーボン除去制御の行われる頻度が高くなる結果として、ドライバビリティの低下を招くおそれがある。
かかる問題点に鑑みて本発明の目的は、点火プラグにおけるカーボン堆積量の推定精度を向上し、もってカーボン除去制御の有効性を高めることにある。
本願の発明者は、エンジンの排気系に排気中のPMの濃度を測定可能なPMセンサが配設されている場合に、このPMセンサの出力が、点火プラグへのカーボンの堆積し易さとの間に高い相関を有することに着目した。
すなわち、本発明は、気筒内に臨んで点火プラグが設けられるとともに、排気中の粒子状物質の濃度を測定可能なPMセンサを備えたエンジンの制御装置を対象として、そのPMセンサの出力に基づいて点火プラグにおけるカーボン堆積量を推定し、この推定したカーボン堆積量が予め設定した量(設定量)以上になれば、前記点火プラグの温度を所定温度以上に上昇させて、堆積したカーボンを除去する(カーボン除去制御を行う)ようにしたものである。
前記の構成により、エンジンの運転中には排気系のPMセンサの出力に基づいて、点火プラグにおけるカーボンの堆積量が推定される。すなわち、PMセンサの出力は、排気中に含まれるPMの濃度を表しており、これは気筒内の温度や混合気濃度、燃焼状態など、点火プラグへのカーボンの堆積し易さを表す指標との間に高い相関を有している。
そこで、そのPMセンサの出力に基づいて、いわば直接的に点火プラグへ付着、堆積するカーボンの量を推定し、これをエンジンの運転時間に亘って積算すれば、カーボンの堆積量を従来よりも高い精度で推定することができる。よって、このカーボン堆積量に基づいて行われるカーボン除去制御の有効性を高めることができる。
好ましくは、前記点火プラグのカーボン堆積量を、PMセンサの出力だけでなく、点火プラグの温度状態を加味して求めてもよい。前記のようにPMセンサの出力は、点火プラグへのカーボンの堆積し易さを表す指標と高い相関があるので、エンジンの水温や油温、或いは吸気量、燃料噴射量などは考慮しなくてもよい。
また、そうして推定したカーボン堆積量が多いほど、カーボン除去制御によって上昇させる点火プラグの目標温度を高めに設定したり、こうして温度を上昇させる時間を長くするようにしてもよい。点火プラグの温度を上昇させるためには、例えば、点火時期を進角させたり、吸気弁の閉時期の進角によって気筒内への吸気の充填効率を高めたりすればよい。
本発明によれば、気筒内に臨んで点火プラグが設けられた火花点火式のエンジンにおいて、排気中のPMの濃度を測定可能なPMセンサの出力に基づいて、点火プラグにおけるカーボンの堆積量を推定するようにしたから、その推定の精度が従来よりも向上し、この推定結果に基づいて行われるカーボン除去制御の有効性を高めることができる。
実施形態に係るエンジンの要部の構成を概略的に示す説明図である。 PMセンサの構成を模式的に示す説明図である。 実施形態のカーボン除去制御の処理の流れを示すフローチャート図である。 PMセンサの出力とカーボン堆積量との相関を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下では一例として筒内噴射式の4気筒ガソリンエンジン1に本発明を適用した場合について説明する。なお、図1にはシリンダブロック1aに形成された4つの気筒2のうちの1つのみを示し、その構成について説明する。
図1に示すように気筒2内にはピストン3が収容され、コネクティングロッド4を介してクランクシャフト5に連結されて、その回転に連れて往復動作するようになっている。クランクシャフト5にはシグナルロータ5aが取り付けられており、その側方近傍に配置されたクランクポジションセンサ101が、クランクシャフト5の回転に伴いパルス信号を出力する。また、シリンダブロック1aの側壁にはエンジン水温センサ102が配設されている。
一方、シリンダブロック1aの上端にはシリンダヘッド1bが締結されて、各気筒2の上端を閉ざしている。このシリンダヘッド1bには気筒2内に電極を臨ませて点火プラグ6が配設されており、これによる点火のタイミングはイグナイタ7によって調整される。また、各気筒2毎にシリンダヘッド1bには、吸気ポート11および排気ポート12が形成され、それぞれの気筒2内に臨む開口端には、吸気バルブ13および排気バルブ14が配設されている。
これらのバルブ13,14を動作させる動弁系はDOHCタイプのもので、吸気側および排気側の2本のカムシャフト15,16が、図示しないタイミングチェーンなどによってクランクシャフト5と同期回転されるようになっている。また、吸気側のカムシャフト15には公知の位相可変機構( Variable Valve Timing:以下、VVTと略称)17が装備されており、その動作によって吸気バルブ13の開閉時期を変更可能になっている。
さらに、シリンダヘッド1bには気筒2内に噴口を臨ませてインジェクタ(燃料噴射弁)19が配設され、これにより燃料を気筒2内に直接、噴射するようになっている。燃料の噴射は主に気筒2の吸気行程で行われ、燃料噴霧は吸気の流れに載って拡散しつつ混合気を形成する。また、燃料が気化し難い冷間始動後などには気筒2の圧縮行程でも燃料が噴射され、点火プラグ6の電極の近傍にリッチな混合気塊を形成する。
前記吸気ポート11に連通する上流側(吸気の流れの上流側)の吸気管20には、図示は省略するが、エアクリーナ、エアフローメータ、吸気温センサなどが配設され、さらにサージタンク21の近傍には電子制御式のスロットルバルブ22が配設されている。このスロットルバルブ22は電動モータ23によって動作され、気筒2への吸気の流量を調整する。スロットルバルブ22の位置(スロットル開度)はスロットル開度センサ103によって計測される。
一方、前記排気ポート12に連通する下流側(排気の流れの下流側)の排気管25には、図示しないが、排気中に含まれる環境負荷物質(HC、CO、NOxなど)を浄化する触媒や粒子状物質(Particulate Matter:PM)を捕集するPMフィルタなどが配設されている。また、排気管25には空燃比センサや酸素センサ(O2センサ)なども配設され、さらに、本実施形態では排気中のPMの濃度を測定可能なPMセンサ104が配設されている。
一例として前記PMセンサ104は、図2に模式的に示すように、排気の流れEXを受けるように排気管25内にプロトン導電体104aを配設し、その一方の面(図では左面)に測定電極104bを、他方の面には基準電極104cをそれぞれ設けたものである。2つの電極104b,104cの間には電気回路104dから所定の電圧が印加されており、排気中に含まれるPMが測定電極104bに付着すると、その付着量に応じた信号を出力する。
すなわち、測定電極104bの表面において付着したPMが電気化学反応によって消費されると、生成されたプロトンがプロトン導電体104aの内部を他方の面に向かって移動する。これにより測定電極104bと基準電極104cとの間に電流が流れて、その電流値に対応する信号が電気回路104dから出力される。なお、PMセンサ104としては、一対の電極間で堆積したPMによる抵抗値の変化を検出する抵抗測定式のものとしてもよい。
−ECU−
エンジン制御用のECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAMなどを備えた公知のものである。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶し、バックアップRAMは、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する。
ECU100には、前記したようにエンジン1のクランクポジションセンサ101、エンジン水温センサ102、エアフローメータ、吸気温センサ、スロットル開度センサ103、およびPMセンサ104などが接続されている。また、図1に示すようにECU100には、車室内に設けられたアクセルペダル(図示せず)の操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ105も接続されている。
そして、ECU100は、前記各種センサなどから入力する信号に基づいて、エンジン1の運転状態を制御するための複数の制御プログラムを実行する。例えば、ECU100は、各気筒2毎の点火プラグ6による点火時期制御、VVT17による吸気バルブ13の開閉時期制御、インジェクタ19による燃料噴射制御、スロットルバルブ22による吸気量制御などを実行する。
具体的には、ECU100は、アクセル開度などに基づいて所要の吸気量となるようにスロットル開度を制御し、エンジン回転数と実際の吸気量とに基づいて目標空燃比となるように燃料噴射量を制御する。また、VVT17によって吸気バルブ13の開閉時期を変更する。すなわち、部分負荷の状態で吸気バルブ13の閉タイミングを遅角側に設定し、吸気の充填効率を低下させる一方、スロットルバルブ22は大きめに開いて、ポンピングロスの低減を図っている。さらに、ECU100は、以下に説明するように点火プラグ6のくすぶりを解消するための制御も実行する。
−カーボン除去制御−
次に、点火プラグ6に堆積したカーボンを除去するための制御について説明する。まず、本実施形態のような火花点火式のエンジン1では、例えば冷間始動後などのように燃料が気化し難く、着火性の良くない状態が継続すると、点火プラグ6の電極や碍子などにカーボンが付着し、これが堆積して点火性能の低下を引き起こすことある(いわゆるプラグのくすぶり)。
特に、冷間始動直後に点火プラグ6の温度が十分に上昇しない間は、カーボン堆積量が多くなり易い。また、本実施形態のような筒内噴射式のエンジン1では、インジェクタ19から気筒2内に直接、燃料が噴射されるので、燃料噴霧の一部が液滴のまま点火プラグ6の電極や碍子などに付着することがあり、こうして付着した燃料もカーボンとして堆積し易い。
そこで、本実施形態のエンジン1では、排気系のPMセンサ104からの信号に基づいて、点火プラグ6におけるカーボンの堆積量を推定し、これが予め設定した量(以下、設定量という)になれば、気筒2内の温度を高くして点火プラグ6の温度をいわゆる自己清浄温度以上に上昇させ、堆積したカーボンを燃焼させて除去するようにしている。
図3には、本実施形態におけるカーボン除去制御の処理の流れを示し、このルーチンはエンジン1の運転中、ECU100において所定のタイミングで繰り返し実行される。まず、スタート後のステップST101では、点火プラグ6の現在の温度(実際の点火プラグ温度)を算出する。これは、例えばエンジン回転数、負荷率、排気温度、燃焼圧などに基づいて推定すればよい。また、点火プラグ6に温度センサを内蔵し、これにより検出することもできる。
続いてステップST102において、点火プラグ6のくすぶりの原因となるカーボンの堆積量を推定する。前述したようにカーボンの堆積量は、気筒2内の温度や混合気濃度、燃焼状態などと高い相関を有しているが、同時に、排気中に含まれるPMの濃度とも高い相関を有している。すなわち、図4に一例を示すようにPMセンサ104の出力と、カーボン堆積量(時間当たりに堆積する量)との間には高い相関がある。
そこで、前記図4のような相関関係を予め実験・シミュレーションによって定量的に求めて、PMセンサ104の出力から時間当たりのカーボン堆積量を求めるためのマップ(カーボン堆積量マップ)を作成し、ECU100のメモリ(ROM)に電子的に格納しておく。そして、エンジン1の運転中にPMセンサ104の出力に基づいてカーボン堆積量マップを参照し、堆積するカーボンの量を積算してゆく。
なお、PMセンサ104の出力は、前記のように気筒2内の温度や混合気濃度など、点火プラグ6へのカーボンの堆積し易さを表す指標と高い相関があり、そこには点火プラグ6の温度状態も反映されている。よって、前記のようにPMセンサ104の出力からカーボン堆積量を求めることができるが、さらに点火プラグ6の温度を加味して、温度が低いほど堆積するカーボンの量が多くなるように補正してもよい。
こうして算出(推定)したカーボン堆積量に基づいてステップST103では、カーボンを除去するために上昇させる点火プラグ6の目標温度(目標プラグ温度)を算出する。この目標プラグ温度は、点火プラグ6に堆積したカーボンを燃焼させるために必要な温度で、通常は500〜600℃くらいであり、温度が高いほどカーボンの燃焼速度も高くなる。
そこで、好ましくは、カーボン堆積量が多いほど高温になるように、好適な目標プラグ温度を予め実験・シミュレーションによって特定して、推定したカーボン堆積量から目標プラグ温度を求めるためのマップを作成し、ECU100のメモリ(ROM)に電子的に格納しておく。そして、前記ステップST102で算出したカーボン堆積量に基づいて、前記のマップを参照して目標プラグ温度を算出する。
続いてステップ104では、前記ステップST102で算出(推定)したカーボンの堆積量が設定量以上か否か判定する。そして、カーボン堆積量の推定値が設定量未満であれば、否定判定(NO)する。この場合は、未だカーボンの堆積量が少なく、点火プラグ6のくすぶり(点火不良)が発生する可能性は低いので、本ルーチンの処理を終了する(エンド)。
一方、カーボンの堆積量が設定量以上であれば肯定判定(YES)してステップ105に進み、前記ステップST101で算出した点火プラグ6の温度が、前記ステップ103で算出した目標プラグ温度よりも低いか否か判定する。そして、点火プラグ6の温度が目標プラグ温度以上であれば否定判定(NO)し、この場合はカーボン除去制御を実行する必要がないので、本ルーチンの処理を終了する(エンド)。
これに対し、前記ステップ105において点火プラグ6の温度が目標プラグ温度よりも低いと肯定判定(YES)した場合は、点火プラグ6のくすぶりによる点火不良が発生する可能性が高いので、ステップST106に進んでカーボン除去制御を実行する。例えば、VVT17によって吸気バルブ13の開閉時期を進角側に変更し、気筒2内への吸気の充填効率を高くすることにより、筒内温度を上昇させる。
すなわち、前述したように本実施形態のエンジン1は、通常の部分負荷の状態では吸気バルブ13の閉タイミングを遅角側に設定し、吸気の充填効率を低下させるようにしている。このため、一時的にその閉タイミングを進角させることにより、吸気の充填効率が高くなって筒内温度が上昇する。これにより、点火プラグ6の温度を上昇させて、堆積したカーボンを燃焼させることができる。
なお、そうして吸気バルブ13の閉タイミングを進角側に変更するとともに、気筒2への吸気の充填効率が高くなることによる空燃比の変動を抑えるために、燃料噴射量も増量するのが好ましい。また、これによるエンジントルクの増大も抑えるために、点火時期は遅角させるようにしてもよい。或いは、反対に点火時期も進角させることにより、圧縮行程での燃焼割合を増やしてエンジントルクの増大を抑えることもできる。こうすれば、筒内温度をさらに上昇させることもできる。
前記のようなカーボン除去制御は、点火プラグ6に堆積したカーボンを除去するために必要な時間だけ継続する。そのためには、例えばカーボン堆積量が多いほど長くなるような制御の継続時間を、予め実験・シミュレーションによって特定したマップを作成して、ECU100のメモリ(ROM)に電子的に格納しておく。そして、推定したカーボン堆積量に基づいて前記のマップから制御の継続時間を求めるようにすればよい。
以上、説明したカーボン除去制御の処理ルーチンは、ECU100によって吸気バルブ13の開閉時期や燃料噴射、さらには点火時期など種々の制御プログラムが同期して実行されることにより、実現される。言い換えると本実施形態のエンジンの制御装置は、主としてECU100によって構成されている。
したがって、本実施形態にかかるエンジンの制御装置によると、排気系に設けられたPMセンサ104の出力に基づいて、点火プラグ6におけるカーボンの堆積量を推定することにより、その推定の精度を向上できる。そして、この推定したカーボン堆積量に応じてカーボン除去制御を実行することによって、点火プラグ6の温度を十分に上昇させて、堆積したカーボンを燃焼除去することができる。つまり、カーボン除去制御の有効性を高めることができる。
また、前記のようにカーボンの堆積量の推定精度が向上すれば、カーボン除去制御において点火プラグ6の温度を必要以上に高くすることがなくなり、また、制御が必要以上に長く或いは頻繁に実行されることもなくなる。つまり、点火プラグ6の温度を必要十分に上昇させ、かつその実行頻度や実行時間は必要最小限に抑えることができるので、カーボン除去制御に起因するドライバビリティの低下も抑制できる。
−他の実施形態−
上述した実施形態の記載はあくまで例示に過ぎず、本発明の構成や用途などについても限定することを意図しない。例えば前記実施形態のカーボン除去制御においては、吸気バルブ13の開閉時期を進角側に変更し、気筒2内への吸気の充填効率を高くすることによって筒内温度を上昇させるようにしているが、これには限定されない。
一例としては、吸気バルブ13の開閉時期は変更せず、点火時期の進角のみによって筒内温度を上昇させることも可能であり、また、複数の気筒2のいずれかの点火を中止するとともに、スロットル開度は増大させて、点火を継続する気筒2の吸気の充填効率を高くし、かつ燃料噴射量を増やすことにより、その筒内温度を上昇させるようにしてもよい。
さらに、特許文献1に記載されているエンジンのように、複数の気筒2のいずれかにおいて選択的に吸気バルブ13の動作を休止する機構を備える場合は、減筒制御を実行するようにしてもよい。この減筒運転を行うと、吸気バルブ13の動作を休止しない気筒2において吸気の充填効率が高くなり、燃料噴射量も増量される結果として、その筒内温度が上昇する。同様に、特許文献1に記載されているエンジンのように、気筒の機械的な圧縮比を変更可能な構造であれば、圧縮比の増大によって筒内温度を上昇させるようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、本発明を自然吸気式のエンジン1に適用した例について説明したが、これにも限定されず、本発明は、ターボ過給機を備えたエンジンにも適用可能である。また、前記実施形態のような筒内直噴式のガソリンエンジン1にも限定されず、例えばポート噴射式のガソリンエンジン、並びに、ポート噴射および筒内噴射の両方の燃料噴射弁を備えたガソリンエンジンにも、本発明は適用可能である。
また、本発明を適用するエンジンはガソリンエンジンにも限定されず、例えば火花点火式のガスエンジンにも本発明は適用可能であり、さらにはエンジン出力をアシストする電動モータを備えるハイブリッドのパワートレインのエンジンにも適用可能である。
本発明は、火花点火式のエンジンにおいて点火プラグのくすぶりを抑制するための制御を、必要に応じて過不足なく実行可能とするものであり、乗用車などの車両用のエンジンに適用して効果が高い。
1 エンジン(エンジン)
2 気筒
6 点火プラグ
100 ECU(制御装置)
104 PMセンサ

Claims (1)

  1. 気筒内に臨んで点火プラグが設けられるとともに、排気中の粒子状物質の濃度を測定可能なPMセンサを備えているエンジンの制御装置であって、
    前記PMセンサの出力に基づいて、前記点火プラグにおけるカーボン堆積量を推定し、この推定したカーボン堆積量が設定量以上になれば、前記点火プラグの温度を所定温度以上に上昇させて、堆積したカーボンを除去するカーボン除去制御を行うように構成したことを特徴とするエンジンの制御装置。
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