JP6474685B2 - 内燃機関の排気浄化装置及び粒子状物質検出装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置及び粒子状物質検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質を低減する排気浄化装置及び排気ガス中の粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置に関し、特に粗悪燃料の使用に伴う小径の粒子状物質を低減する内燃機関の排気浄化装置及び小径の粒子状物質を検出する粒子状物質検出装置に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される粒子状物質(PM:Particulate Matter)は、主に、煤を構成するSootと、SOF(Soluble Organic Fraction、有機溶剤可溶成分)と、サルフェートとから構成されている。SOFは、燃料や潤滑油が未燃のまま単独またはSootに含浸された形で排出されたものである。サルフェートは、燃料中の硫黄分の酸化生成物(硫化物)が排気ガス中の水分に溶けて霧滴化したものである。
従来、粒子状物質の中でも特にサルフェートの低減に関する技術の提案がある(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、排気温度がある温度を超えると酸化触媒でのSO生成率が急激に上昇することに鑑みて、酸化触媒をバイパスするバイパス通路を設けて、排気温度又は排気中のSOの量に基づいてそのバイパス通路を開放することが開示されている。
特開平5−125932号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、排気ガスが酸化触媒をバイパスすることで粒子状物質以外のエミッション(HC、COなど)の浄化率が低下するという問題点がある。また、特許文献1の技術では、排気温度やSOといったサルフェート発生に関連するパラメータを検出しているが、サルフェートを直接検出していないので、実際のサルフェートの発生量との間に誤差が生ずる可能性がある。
また、本発明者は、硫黄分が多い粗悪燃料を使用すると、小径の粒子状物質が増加するという知見を得ており、このことからサルフェートの多くは小径側に分布していると考えられる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、他のエミッションの浄化を犠牲にすることなく、小径の粒子状物質を低減できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを第1の目的とする。また、小径の粒子状物質の発生が多いという状況を高精度に検出できる粒子状物質検出装置を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するため、本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質の平均粒径を検出する粒径検出手段と、
前記平均粒径が予め定められた粒径閾値以下か否かを判定する粒径判定手段と、
前記平均粒径が前記粒径閾値以下の場合に、小径の粒子状物質が分解可能な温度である分解可能温度に排気温度を上昇させる排気温上昇手段と、
を備え
前記粒径閾値は、前記内燃機関に使用する燃料が硫黄分が多い粗悪燃料か硫黄分が少ない良質燃料かに応じて粒子状物質数の違いが顕著にあらわれる小径の粒子状物質における粒径の値に設定されることを特徴とする。
本発明によれば、排気ガス中の粒子状物質の平均粒径を検出し、検出した平均粒径が粒径閾値以下か否かを判定する。そして、平均粒径が粒径閾値以下の場合、つまり小径の粒子状物質を検出した場合には、小径の粒子状物質が分解可能な分解可能温度に排気温度を上昇させるので、触媒に対して排気ガスを迂回させなくても、つまり他のエミッションの浄化を犠牲にすることなく小径の粒子状物質を低減(分解)できる。
上記第2の目的を達成するため、本発明の粒子状物質検出装置は、内燃機関の排気通路に設けられ、間隔を空けて並置された複数の電極及びヒータを有した素子部を備え、前記素子部に付着した粒子状物質の数に応じて変化する前記電極間の抵抗に応じた値を出力するセンサと、
前記ヒータの作動を制御するヒータ制御手段と、
前記ヒータ制御手段が前記ヒータを作動させたことにより上昇した前記センサの出力値のその上昇の度合いを示した値である上昇値を取得する上昇値取得手段と、
排気ガス中の粒子状物質の平均粒径と前記上昇値との関係を記憶する記憶手段と、
前記上昇値と前記関係とに基づいて前記平均粒径を取得する粒径取得手段と、
前記粒径取得手段が取得した前記平均粒径が予め定められた粒径閾値以下か否かを判定する粒径判定手段と、
を備え
前記粒径閾値は、前記内燃機関に使用する燃料が硫黄分が多い粗悪燃料か硫黄分が少ない良質燃料かに応じて粒子状物質数の違いが顕著にあらわれる小径の粒子状物質における粒径の値に設定されることを特徴とする。
本発明では、電気抵抗式のセンサを用いて、小径の粒子状物質を検出している。本発明者は、センサの素子部を加熱した時にセンサ出力が上昇するとともに、その上昇の度合い(上昇値)が粒子状物質の粒径に応じて変化するという知見を得ている。そこで、本発明では、粒子状物質の平均粒径と上昇値との関係を予め調べて記憶手段に記憶しておく。そして、記憶手段に記憶された関係と、実際の上昇値とに基づいて平均粒径を取得し、その平均粒径が粒径閾値以下か否かを判定する。平均粒径が粒径閾値以下の場合には、平均粒径が粒径閾値より大きい場合に比べて、小径の粒子状物質が多く発生していると言える。このように、本発明では、小径の粒子状物質の発生が多いという状況を、排気温度やSO等のパラメータで代用しなくても直接検出できる。よって、小径の粒子状物質の発生が多いという状況を高精度に検出できる。
エンジンシステムの構成図である。 PMセンサの内部構成を示した図である。 ECU内の構成を示した図である。 硫黄分が少ない燃料と多い燃料とで、PM粒径に対するPM数の変化を比較した図である。 ECUが実行する処理のフローチャートである。 PMセンサの加熱前後における時間に対するセンサ出力の変化を示した図である。 PMセンサの出力増幅率と、PMの平均粒径との関係を示した図である。 PMの平均粒径を検出する処理のフローチャートである。 PMセンサのくし歯電極の間隔と、センサ出力が所定値に達した時に基板に付着しているPM重量との関係を示した図である。 排気温度に対する小径PMの変化率の変化を示した図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明が適用された車両のエンジンシステム1の構成図である。エンジンシステム1は、内燃機関としてのガソリンエンジン10(以下、単にエンジンという)を備えている。そのエンジン10は、例えば4気筒エンジンであり、各気筒9内に燃料を直接噴射する直噴型のエンジンとして構成されている。エンジン10には、各気筒9毎に、気筒9内に燃料を噴射する噴射弁8が設けられている。エンジン10においては、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程で1サイクルを構成する。そして、圧縮行程において噴射弁8から燃料が噴射されて、圧縮上死点付近で点火プラグ(図示外)による点火(燃料の着火)が行われ、その燃焼エネルギーで車両を駆動するための動力を生み出している。
エンジンシステム1には、噴射弁8を制御するEDU19(電子駆動装置)が設けられている。EDU19は、ECU20から指令された噴射条件(噴射時期、噴射量等)で燃料が噴射されるように噴射弁8を駆動する。
エンジンシステム1には、気筒9内に吸入する空気が流れる吸気通路2が設けられている。その吸気通路2には、上流側から、空気を圧縮する過給器3、過給器3で圧縮された空気を冷却するインタークーラー4、空気量を調整するスロットルバルブ5が設けられている。そのスロットルバルブ5より下流には、各気筒9に繋がった分岐通路を構成するインテークマニホールド7が設けられている。
また、各気筒9には、筒内から排出される排気ガスをまとめて排気通路12に渡すためのエキゾーストマニホールド11が接続されている。排気通路12には、排気ガス中のHC、CO、NOxといった有害成分を浄化するための触媒13が設けられている。その触媒13は、例えばHC、CO、NOxを同時に酸化又は還元浄化が可能な三元触媒とすることができる。
触媒13より上流の排気通路12には、排気温度(排気ガスの温度)を上昇させるためのヒータ15が設けられている。そのヒータ15は例えば排気通路12の外周部に取り付けられてその外周部から排気通路12内に熱を加えるものであっても良いし、排気通路12の断面を塞ぐように設けられて、排気ガスが通過可能であるとともに、通過した排気ガスに対して熱を加えるものであっても良い。ヒータ15は、排気通路12のどこに設けられたとしても良いが、できるだけエンジン10に近い上流に設けられるのが好ましい。ヒータ15を上流に設けることで、排気ガスがヒータ15の位置にくる間に排気温度が低下してしまうのを抑制でき、ヒータ15による排気温度の上昇幅を抑えることができる。その結果、ヒータ15の電力を抑えることができる。
エンジンシステム1には、エンジン10の運転制御や、排気ガスの浄化のための各種センサが設けられている。詳しくは、スロットルバルブ5の下流の吸気通路2には、筒内に吸入する空気量を検出するエアフロメータ6が設けられている。ヒータ15の出口付近(ヒータ15と触媒13の間)には排気温度を検出する排気温センサ16が設けられている。また、エンジン10の回転数を検出する回転数センサ17、車両の運転者の要求トルクを車両側に知らせるためのアクセルペダルの操作量(踏み込み量)を検知するアクセルペダルセンサ21、エンジン10を冷却するための冷却水の温度を検出する水温センサ22、噴射弁8の燃料噴射圧を検出する噴射圧センサ23などが設けられている。
排気通路12の触媒13よりも下流には、排気ガス中のPMを検出する本発明のセンサに相当する電気抵抗式のPMセンサ14が設けられている。PMセンサ14は、図2に示すように、排気ガス中のPMを付着させるための本発明の素子部に相当する基板35を備えている。その基板35は多数の孔が形成されたカバーで覆われている。そのカバーの孔からカバー内に侵入したPMが基板35に付着する。基板35は、セラミックス等の絶縁体で形成されている。
基板35の一方の面には、くし歯状となるように間隔を空けて並置された多数の電極36が形成されている。各電極36は直流電圧を発生する直流電圧回路40の正極側か負極側のどちらかに接続されており、正極側に接続された電極37と、負極側に接続された電極38とが互い違い(交互)となるように配置される。つまり、正極側の電極37と負極側の電極38とが互いに向き合うように配置される。また、電極37、38の間隔は、どの位置においても同じ間隔となっている。
また、直流電圧回路40により電極37、38間に電圧が印加されると、各電極37、38はそれぞれ正、負に帯電する。これにより、電極37、38の近傍を通過するPMを帯電させて、基板35への捕集が促進される。電極37、38間に電圧を印加することによる基板35へのPM捕集を静電捕集という。
PMセンサ14の出力特性を説明すると、PMセンサ14は基板35に捕集されたPMによって電極36間の抵抗が変化することを利用して、基板35に捕集されたPM量に応じた出力を発生する。つまり、PMセンサ14は、電極36間の抵抗値に応じた値をPM量として出力する。詳細には、基板35へのPM捕集量が少ないうちはセンサ出力は発生しない(厳密には、センサ出力が立ち上がったとみなせる閾値出力よりも小さい出力しか発生しない)。PMに含まれるSoot成分はカーボン粒子から構成されており導電性を有するので、PM捕集量が一定以上の量になった時に電極36間が導通して、センサ出力が立ち上がる(閾値出力以上の出力が発生する)。
センサ出力の立ち上がり後は、PM捕集量が多くなるほど電極36間の抵抗が小さくなるので、電極36間に流れる電流、つまりセンサ出力が大きくなっていく。エンジンシステム1には、この電極36間に流れる電流を計測する電流計41が備えられ、この電流計41の計測値がPMセンサ14の出力となる。なお、電極36間を流れる電流に相関する値として例えば電極36間の抵抗値を測定して、その抵抗値をPMセンサ14の出力としても良い。なお、直流電圧回路40や電流計41は、後述の制御コントローラ18内に設けられている。
また、基板35には、基板35を加熱するヒータ39が設けられている。そのヒータ39は、例えば基板35に捕集されたPMを燃焼させてPMセンサ14を再生させるために用いられる。また、本発明では、ヒータ39は、PMセンサ14の再生の他に、PMの平均粒子径を求めるために用いられる(詳細は後述)。ヒータ39は、例えば基板35の電極36が設けられていない方の面又は基板35の内部に設けられている。ヒータ39は、例えば白金(Pt)等の電熱線から構成されている。PMセンサ14の再生においては、PMを構成する各成分(Soot、SOF、サルフェート)の全てを燃焼除去できる温度、具体的には例えば600℃以上の温度(例えば700℃)に基板35が上昇するように、ヒータ39は制御される。ヒータ39は後述の制御コントローラ18に接続されている。
図1の説明に戻り、エンジンシステム1には、PMセンサ14を制御する制御コントローラ18が設けられている。その制御コントローラ18は、上述の直流電圧回路40及び電流計41(図2参照)を備えて、ECU20からの指令に基づいて電極36間に電圧を印加することで静電捕集を実施したり、電流計41を用いたPMセンサ14の出力の読み取りを行ったりする。また、制御コントローラ18は、ECU20からの指令に基づいてヒータ39を作動させる。
エンジンシステム1は、そのエンジンシステム1の全体制御を司るECU20(電子制御装置)を備えている。そのECU20は、通常のコンピュータの構造を有するものとし、具体的には、図3に示すように、各種演算を行うCPU25、各種情報の記憶を行うROM26、RAM27、バックアップRAM28、各種センサが検出した信号の入力が行われる入力ポート30、EDU19や制御コントローラ18等への制御信号の出力が行われる出力ポート31を有する。ECU20内の各構成は、双方向性バス29により、各構成間で信号の送受信が可能に接続されている。
ECU20(CPU25)は、例えば、各種センサからの検出信号に基づきエンジン10の運転状態を検出し、運転状態に応じた最適な燃料噴射量、噴射時期、噴射圧といった噴射パラメータを算出して、その噴射パラメータで噴射させるようにEDU19に指令する(噴射制御)。燃料噴射量についていえば、ECU20は、例えば、エアフロメータ6が検出する吸入空気量に基づいて、理論空燃比となる燃料噴射量を算出する。また、ECU20は、エンジン10の運転状態に応じた燃料点火時期を求め、その点火時期で点火プラグを制御する(点火制御)。また、ECU20は、例えば、アクセルペダルセンサ21が検出するアクセルペダルの開度が大きいほどスロットルバルブ5の開度を大きくする(吸入空気量を多くする)。また、エンジン10においては、吸排気弁の開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構が備えられており、ECU20は、エンジン10の運転状態に応じて可変バルブタイミング機構を制御、つまり、吸排気弁の開閉タイミングを制御する(可変バルブタイミング制御)。この可変バルブタイミング制御においては、例えば吸気弁の開弁時期と排気弁の開弁時期とのオーバーラップを大きくして、排気ガスの一部を筒内に戻す内部EGRを増やすことで、NOxを低減できる。
さらに、ECU20は、エンジン10の運転制御の他に、排気ガスの浄化に関する制御も実行する。以下、この排気ガスの浄化制御を詳細に説明する。ここで、図4は、燃料性状の違いにより、PM粒径に対するPM数がどのように変わるかの実験結果を示している。図4において、燃料Aは硫黄分が少ない燃料とされ、燃料Bは燃料Aに比べて硫黄分が多い粗悪燃料とされている。図4に示すように、燃料性状(燃料A、B)の違いによっては、大径(30nm以上)のPMにはそれほど影響を及ぼさない。これに対し、小径(30nm以下)のPMにあっては、燃料性状の影響で大きく変化し、具体的には、燃料Bのほうが燃料Aよりも小径のPM数が増加する。このことから、硫黄分が多い燃料を使用すると、硫黄に起因したPM、つまりサルフェートが増加すると言える。また、サルフェートは主に小径側に分布していると考えられる。
ECU20は、排気ガスの浄化制御として、PMの中でも特に燃料性状の影響で大きく変化する小径PMを低減する処理を実行する。図5はこの処理のフローチャートを示している。図5の処理は、例えばエンジン10の始動と同時に開始し、以降、所定周期で繰り返し実行される。
図5の処理を開始すると、ECU20は、先ず、PMの排出量に寄与するエンジン10の運転状態(パラメータ)を読み込む(S1)。具体的には、例えば、エンジン冷却水の温度(エンジン水温)、エンジン回転数、エンジン負荷、燃料噴射時期、燃料噴射圧、燃料点火時期を読み込む。部分負荷時における各パラメータとPM排出量との関係を簡単に説明すると、エンジン水温が低いほどPM排出量が増加しやすい傾向となる。エンジン回転数が高いほど、1サイクルが短くなり、筒内に噴射した燃料が気化する期間が短くなることで、燃料が気化しにくくなり、結果、PM排出量が増加しやすい傾向となる。エンジン負荷が高いほど、PMの元となる燃料の噴射量が多くなるので、PM排出量が増加しやすい傾向となる。燃料噴射時期が上死点に近いほど、噴射した燃料がピストンの頂部に付着しやすくなり、付着した燃料が気化しにくくなるため、PM排出量が増加しやすい傾向となる。燃料噴射圧が低いほど、噴射した燃料が気化しにくくなるため、PM排出量が増加しやすい傾向となる。燃料点火時期が早いほどPM排出量が増加しやすい傾向となる。
エンジン水温は水温センサ22の検出値とすれば良い。エンジン回転数は回転数センサ17の検出値とすれば良い。エンジン負荷は、ECU20自身が設定した燃料噴射量の指令値とすれば良い。燃料噴射圧は噴射圧センサ23の検出値とすれば良い。燃料点火時期はECU20自身が設定した燃料点火時期の指令値とすれば良い。S1で読み込んだ運転状態は後述のS7の判定で用いる閾値Nを設定するために用いられる。
次に、排気温センサ16が検出する排気温度TEXを読み込む(S2)。なお、S2の処理を実行するECU20及び排気温センサ16が本発明の排気温取得手段に相当する。次に、排気温度TEXが予め定められた温度範囲内(下限温度A、上限温度Bの範囲内)にあるか否かを判断する(S3)。この温度範囲は、小径PM(サルフェート)が発生しやすい温度範囲として設定されている。温度範囲における下限温度Aは例えば300℃とすることができる。サルフェートは、筒内での燃焼により生成されたSOが酸化触媒(図1の例では触媒13)において酸化されることでSOに変換され、そのSOが空気中の水分と反応することで発生する。排気温度が300℃を超えると酸化触媒でのSO生成率が急激に上昇する。反対に、排気温度が300℃以下では酸化触媒でのSO生成率は低く、サルフェートは少ないと考えられる。
一方、本発明者は、排気温度が650℃以上となると小径PMは分解されるという知見を得ているが(図10も参照)、上限温度Bは、例えば小径PMが分解可能な温度(分解可能温度)の下限値に相当する650℃とすることができる。なお、S3の処理を実行するECU20が本発明の排気温判定手段に相当する。
排気温度TEXがAからBの温度範囲外にある場合、つまり、排気温度TEXが300℃以下又は650℃以上の場合には(S3:No)、図5の処理を終了する。この場合には、もともと小径PMの発生が少ないと考えられるので、以降で説明する小径PMの低減処理である排気温度の上昇処理を実施しない。
排気温度TEXがAからBの温度範囲内にある場合、つまり、排気温度TEXが300℃より大きく、650℃未満の場合には(S3:Yes)、排気ガス中のPMの平均粒径DPMを検出する(S4)。ここで、図6、図7は、PMの平均粒径の検出方法を説明するための図であり、詳しくは、図6は、基板35の加熱前後における時間に対するセンサ出力の変化を示している。図6では、基板35に付着したPMが互いに同じ粒径としたときのそのPMが小粒径である場合のセンサ出力と、PMが大粒径である場合のセンサ出力のそれぞれを示している。なお、図6では、見やすくするために、小粒径のセンサ出力と大粒径のセンサ出力とを上下にずらして図示しているが、実際は、ヒータ加熱前では、小粒径と大粒径とでセンサ出力はそれほど違いはない。
図7は、基板35を加熱したことにより上昇したセンサ出力のその上昇の度合いを示した値である出力増幅率と、PMの平均粒径との関係を示している。なお、図7の縦軸は、平均粒径の逆数を示している。また、図7の各点は、TSI Inc.社製のEEPS(Engine Exhaust Particle Sizer)Spectorometerで計測したPMの粒径分布において、個数累積分布での中央値となる粒径、つまりメジアン径を示す実験結果の点を示している。
図6、図7を参照して、平均粒径DPMの検出方法を説明する。図6に示すように、ヒータ39を作動させて基板35を加熱すると、基板35の温度が次第に上昇していき、その温度上昇に伴いセンサ出力も次第に上昇する。これは、基板35の加熱により基板35に捕集されたPMも加熱されることで、そのPMの結晶構造が変化し、導電率が向上するためである。すなわち、加熱によって、導電性の低いアモルファス状態から、導電性の高い結晶状態にPMの構造が変化するためである。なお、図6では、ヒータ39をPMの燃焼温度(例えば700℃)に加熱した場合のセンサ出力を示している。そのため、図6では、加熱により基板35の温度が次第に上昇するに伴い、最初はPMの結晶構造が変化することでセンサ出力が上昇し、ある値V2をピークとして以降の時間では、PMが燃焼することでセンサ出力が低下していき、最終的に、センサ出力はPMが無い状態、つまり略ゼロとなる。これは、加熱開始からピーク値V2までの間は、基板35の温度はPMが燃焼しない温度となっており、ピーク値V2以降ではPMが燃焼する温度になるためである。
このとき、加熱開始時のセンサ出力をV1(図6参照)、加熱により上昇したセンサ出力のピーク値をV2(図6参照)とすると、V1に対するV2の増幅率V2/V1は、平均粒径DPMに相関する(図7参照)。具体的には、図7に示すように、出力増幅率V2/V1は、平均粒径DPMの逆数とほぼ正の相関(比例関係)を有する。つまり、出力増幅率V2/V1が大きいほど平均粒径DPMが小さくなる(平均粒径DPMの逆数が大きくなる)。これは、粒径が小さいPMほどアモルファス状態であり、もともとの導電率が低いため、加熱によって結晶化した際の導電率の変化量が大きくなるためである。
図8は、図6、図7の知見に基づく平均粒径DPMの検出処理のフローチャートを示している。図8の処理に移行すると、先ず、PMセンサ14の出力が所定値V1になったか否かを判断する(S11)。PMセンサ14はある程度の量のPMが基板35に付着した時に電極36間が導通して出力を発生するが、所定値V1は、例えば出力発生後の値、つまりゼロより大きい値に設定される。また、PMセンサ14では、例えば出力値が所定値になった時にヒータ39を作動させて、基板35に付着したPMを燃焼させるセンサ再生を行うが、S11の所定値V1は、例えばセンサ再生が行われる出力値に設定される。
センサ出力が所定値V1に達していない場合には(S11:No)、所定値V1に達するまで待機する。センサ出力が所定値V1に達した場合には(S11:Yes)、このセンサ出力値V1を読み込んで、加熱前のセンサ出力値として保持しておく(S12)。なお、加熱前のセンサ出力値V1は固定値であるので、ROM26(図1参照)に予め記憶しておいても良い。
次に、制御コントローラ18(図1参照)に指令して、ヒータ39を作動させる(S13)。このとき、PMが燃焼する温度(600℃以上)で基板35を加熱しても良いし、PMが燃焼しない温度(例えば400℃程度)で基板35を加熱しても良い。なお、PMが燃焼しない温度で基板35を加熱した場合には、図6のピーク値V2の以降の時間におけるセンサ出力は低下せずにピーク値V2に維持される。
次に、基板35の加熱により上昇したセンサ出力のピーク値V2(加熱後出力値)を制御コントローラ18から読み込む(S14)。具体的には、例えば、加熱開始からのセンサ出力をモニターすることでピーク値V2を検出しても良いし、センサ出力がピークを示す加熱開始からの時間を予め調べておき、その時間におけるセンサ出力値をピーク値として検出しても良い。
次に、S12、S14で読み込んだ出力値V1、V2に基づいて、出力増幅率V2/V1を算出する(S15)。次に、S15で算出した出力増幅率V2/V1に基づいて、排気ガス中のPMの平均粒径を算出する(S16)。具体的には、図7に示すように、出力増幅率と、PMの平均粒径との関係100を予め調べて、ROM26に記憶しておく。図7の関係100は、図7に示す複数の測定点間の近似直線である。この関係100と、今回の出力増幅率V2/V1とに基づいて、平均粒径を算出する。その後、図8の処理を終了して、図5の処理に戻る。
なお、図8の処理で得られるPMの平均粒径は、エンジン10から単位時間当たりに排出されるPMの平均粒径に相当する。また、図7の関係100は、PMセンサ14で捕集されたPMが互いに同じ粒径であると仮定したときの出力増幅率と、その捕集されたPMの粒径(代表粒径)との関係であるとも言える。よって、図8の処理(図5のS4の処理)では、PMセンサ14で捕集されたPMが互いに同じ粒径であると仮定したとき、言い換えると、エンジン10から互いに同じ粒径のPMが排出されたと仮定したときのPMの粒径である代表粒径を求めることを意味する。
なお、S11、S12、S14、S15の処理を実行するECU20が本発明の上昇値取得手段に相当する。S13の処理を実行するECU20及び制御コントローラ18が本発明のヒータ制御手段に相当する。S16の処理を実行するECU20が本発明の粒径取得手段に相当する。また、図7の関係100を記憶するROM26が本発明の記憶手段に相当する。出力増幅率V2/V1が本発明の上昇値に相当する。また、PMセンサ14、制御コントローラ18、ROM26及び図5のS4の処理(図8の処理)を実行するECU20が本発明の粒径検出手段に相当する。また、S11の所定値V1が本発明の出力閾値に相当する。
図5の処理に戻って、次に、排気ガス中のPM数NPMを検出する(S5)。ここでは、以下の式1に基づいて、排気ガス中の全てのPMが、S4で検出した平均粒径(代表粒径)を有していると仮定したときのPM数を求める。
Figure 0006474685
式1において、PM重量は、PMセンサ14の出力が所定値(図8のS12で読み込む所定値V1と同じ)に達した時の基板35に付着しているPMの総重量を意味する。このPM重量は、図9に示すように、電極36の間隔が大きいほど大きい値となる。これは、電極36の間隔が大きいほど、電極36間にPMによる導通パスを形成するのに必要なPM数が多くなり、PM数が多くなればPM重量が大きくなるためである。これを言い換えると、電極36の間隔が大きいほど、基板35に付着したPM数に対するセンサ出力の変化が緩やかになり、センサ出力が所定値に達するのに必要なPM数が多くなるためである。
このように、PM重量は電極36の間隔に相関するので、その間隔に応じたPM重量を予め調べておくことができる。予め調べたPM重量をROM26に記憶しておき、記憶したPM重量を式1のPM重量とすれば良い。このことは、PMセンサの電極の間隔を種々変えたときの電極の間隔とPM重量との関係200(図9参照)及び今回使用するPMセンサ14の電極36の間隔とを調べて、これらに基づいてPM重量を得ることと同義である。
式1において、PM平均体積は排気ガス中のPMの平均体積を意味する。このPM平均体積は、基板35に付着した全てのPMがS4で検出した平均粒径(代表粒径)を有していると仮定し、かつ、各PMが球状であると仮定したときの1つ当たりのPMの体積に相当する。このPM平均体積は、S4で検出した平均粒径DPMを用いて以下の式2により求めることができる。式2は、半径rの球の体積の公式(4πr/3)の半径rをDPM/2とした式である。
PM平均体積=4π(DPM/2)/3 ・・・(式2)
また、式1において、PM密度は、PMの単位体積当たりの重量であり、予め定められた値を用いれば良い。
式1のPM数は、厳密には、PMセンサ14の出力が所定値V1に達した時に基板35に付着しているPM数を意味するが、エンジン10から排出されるPMの一部が基板35に付着することから、エンジン10から排出されるPM数に相当する。エンジン10から排出されるPM数をより正確に得るために、式1の右辺に、PMセンサ14によるPMの捕集率を考慮した係数を乗算しても良い。
なお、S5の処理を実行するECU20が本発明の体積取得手段及び数取得手段に相当する。また、PMセンサ14及びS5の処理を実行するECU20が本発明の数検出手段に相当する。
図5の説明に戻り、次に、S4で検出したPMの平均粒径DPMが所定値D以下か否かを判断する(S6)。この所定値Dは、小径PMか否かを区分する値に設定され、例えば図4に示すように燃料性状の違いでPM数の違いが顕著にあらわれる粒径30nm以下の値(例えば20nm)に設定される。なお、S6の処理を実行するECU20が本発明の粒径判定手段に相当する。また、所定値Dが本発明の粒径閾値に相当する。平均粒径DPMが所定値Dより大きい場合には(S6:No)、図5の処理を終了する。この場合には、今回使用している燃料は硫黄分が少ない良質燃料であって、小径PM(サルフェート)の発生が少ないと考えられるので、以降で説明するS8の小径PMの低減処理を実施しない。
一方、平均粒径DPMが所定値D以下の場合には(S6:Yes)、次に、S5で検出したPM数NPMが所定値N以上か否かを判断する(S7)。この所定値Nは、例えば、粗悪燃料(図4の燃料B)を使用した場合にはPM数NPMが所定値N以上となり、良質燃料(図4の燃料A)を使用した場合にはPM数NPMが所定値N未満となる値に設定される。つまり、粗悪燃料と良質燃料とで、S7の判定結果が分かれるように、所定値Nを設定する。このとき、S1で読み込んだエンジン運転状態に応じてPMの排出量が変わってくるので、その運転状態に応じた所定値Nを設定する。例えば、PMの排出量が多いエンジン運転状態ほど、所定値Nを大きくする。そのために、エンジン運転状態に応じた所定値NのマップをROM26に記憶しておき、そのマップと今回のエンジン運転状態とに基づいて所定値Nを設定する。なお、S7の処理を実行するECU20が本発明の数判定手段に相当する。また、所定値Nが本発明の数閾値に相当する。
PM数NPMが所定値N未満の場合には(S7:No)、図5の処理を終了する。この場合には、今回使用している燃料は硫黄分が少ない良質燃料であって、小径PM(サルフェート)の発生が少ないと考えられるので、S8の小径PMの低減処理を実施しない。
これに対し、PM数NPMが所定値N以上の場合には(S7:Yes)、今回使用している燃料は硫黄分が多い粗悪燃料の可能性があり、小径PMの発生が多いと考えられるので、小径PMの低減処理として、小径PMが分解する温度である650℃以上の温度となるように排気温度を上昇させる(S8)。図10は、650℃より低いある排気温度における小径PM(20nm以下のPM)の発生量に対する、各排気温度における小径PMの発生量の変化率を示している。図10に示すように、排気温度が650℃以上の範囲では、小径PMの変化率が低下している。このことから、排気温度を650℃以上にすることで、小径PMを分解(低減)できる。
排気温度を650℃以上にするため、例えば、ヒータ15(図1参照)を作動させる。このとき、排気温センサ16が検出する排気温度をモニターしながら、排気温度が650℃以上となるようにヒータ15の通電量(加熱量)を調整する。
また、ヒータ15に代えて、エンジン10の制御によって排気温度を650℃以上に上昇させても良い。具体的には、例えば、燃料の点火時期を遅らせることで、燃焼行程の後期の燃焼量(後燃え量)が増加して、排気温度を上昇させることができる。また、例えば、筒内に吸入する空気量を増やすよう吸気弁の開閉タイミングを調整することで、筒内での燃焼温度を上昇でき、燃焼温度の上昇に伴い排気温度も上昇させることができる。また、例えば、内部EGR量を減らすよう排気弁の開閉タイミングを調整することで、筒内での燃焼温度を上昇でき、燃焼温度の上昇に伴い排気温度も上昇させることができる。なお、エンジンシステム1に、排気系から吸気系に排気ガスを還流させる外部EGR装置が設けられている場合には、外部EGR量を減らすことで、排気温度を上昇させることができる。エンジン制御で排気温度を上昇させる場合には、ヒータ15は設けられていなくても良い。なお、ヒータ15とエンジン制御の両方を用いて、排気温度を650℃以上に上昇させても良い。
また、排気温度の上昇処理は、次回以降の図5の処理において、S3、S6、S7のいずれかの処理が否定判定されるまで継続しても良いし、次回の給油のタイミングまで継続しても良い。給油のタイミングまで排気温度の上昇処理を継続することで、粗悪燃料を使用している間はその上昇処理を継続させることができる。給油のタイミングまで継続する場合には、例えば燃料タンク内の残燃料量を検知するセンサを設けて、そのセンサにより残燃料量が増加したことを検知した場合に、給油があったと判断すれば良い。S8の後、図5の処理を終了する。なお、S8の処理を実行するECU20及びヒータ15が本発明の排気温上昇手段に相当する。
以上説明したように、本実施形態によれば、図6、図7の知見に基づきPMの平均粒径(代表粒径)を検出して、その平均粒径が所定値以下か否かを判断するので、小径PMの発生が多いか少ないかを、排気温度やSO等のパラメータで代用しなくても直接かつ高精度に検出できる。さらに、本実施形態では、平均粒径に加えて、図5のS5でPM数も検出しているので、PM数が所定値以上か否かを判断することで(図5のS7)、より精度良く、小径PMの発生が多いか少ないかを検出できる。
また、小径PMの発生が多い場合には、小径PMが分解可能な温度に排気温度を上昇させるので、他のエミッションの浄化を犠牲にすることなく小径PMを低減できる。なお、ガソリンエンジンにあっては、ディーゼルエンジンに比べてPM排出量が少ないことから、DPF(Diesel Particulate Filter)のようなPMを捕集するフィルタが設けられない場合がある。また、小径PMは現状のエミッション規制の対象外であったとしても、将来的に規制対象となる可能性がある。小径PMが規制対象となったときに、本発明を適用することで、フィルタを設けなくても、規制を満たすことができる。
本実施形態では、ガソリンエンジン10のシステムに本発明を適用しており、ガソリンエンジン10はディーゼルエンジンに比べてエンジン制御によって排気温度を上昇させやすいので、ヒータ15を設けなくても小径PMが分解する温度まで排気温度を簡単に上昇させることができる。ヒータ15を省略することで、構成を簡素にできる。
また、小径PMが少ない場合には(S3:No、S6:No、S7:No)、排気温度の上昇処理を実施しないので、ヒータ15の電力消費の増加を抑制でき、また燃費の低下を抑制できる。
また、S7では、エンジン運転状態に基づいて所定値Nを設定するので、燃料性状に起因して小径PMが多いという状況を正確に判定できる。言い換えると、エンジン運転状態の影響でS7の判定結果がばらつくのを抑制できる。その結果、粗悪燃料を使用していた場合にはS7は肯定判断されやすく、良質燃料を使用していた場合にはS7は否定判断されやすくなる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態ではエンジン運転状態に応じてPM数の閾値(S7の所定値N)を変えていたが、エンジン運転状態にかかわらず一定の閾値を用いても良い。この場合、図5のS1の処理を省略できる。
また、図5のS3の処理を省略しても良い。また、S7の処理を省略しても良い。S3やS7の処理を省略することで、S8の処理を実行しやすくなるので、小径PMをより確実に低減できる。また、図8の処理では、出力増幅率V2/V1に基づいてPMの平均粒径を求めていたが、ヒータ加熱後のセンサ出力V2と加熱前のセンサ出力V1の差分(V2−V1)に基づいて平均粒径を求めても良い。また、上記実施形態では、筒内に燃料を直接噴射する直噴型のガソリンエンジンのシステムに本発明を適用した例を示したが、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射型のガソリンエンジンのシステムに本発明を適用しても良い。また、ディーゼルエンジンのシステムに本発明を適用しても良い。
10 ガソリンエンジン
12 排気通路
14 PMセンサ
15 ヒータ
18 制御コントローラ
20 ECU
26 ROM
35 基板
36 電極
39 PMセンサのヒータ

Claims (9)

  1. 内燃機関(10)から排出される排気ガス中の粒子状物質の平均粒径を検出する粒径検出手段(14、18、26、20、S4)と、
    前記平均粒径が予め定められた粒径閾値以下か否かを判定する粒径判定手段(20、S6)と、
    前記平均粒径が前記粒径閾値以下の場合に、小径の粒子状物質が分解可能な温度である分解可能温度に排気温度を上昇させる排気温上昇手段(20、S8、15)と、
    を備え
    前記粒径閾値は、前記内燃機関に使用する燃料が硫黄分が多い粗悪燃料か硫黄分が少ない良質燃料かに応じて粒子状物質数の違いが顕著にあらわれる小径の粒子状物質における粒径の値に設定されることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 排気ガス中の粒子状物質の数を検出する数検出手段(14、20、S5)と、
    前記数が予め定められた数閾値以上か否かを判定する数判定手段(20、S7)とを備え、
    前記排気温上昇手段は、前記平均粒径が前記粒径閾値以下、且つ前記数が前記数閾値以上の場合に前記分解可能温度に排気温度を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記排気温上昇手段は、前記平均粒径が前記粒径閾値より大きい場合、又は前記数が前記数閾値未満の場合には前記分解可能温度への排気温度の上昇を中止することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 排気温度を取得する排気温取得手段(16、20、S2)と、
    前記排気温取得手段が取得した排気温度が小径の粒子状物質が発生しやすい所定の温度範囲内にあるか否かを判定する排気温判定手段(20、S3)とを備え、
    前記排気温上昇手段は、排気温度が前記温度範囲内にある場合に前記分解可能温度への排気温度の上昇を許可し、排気温度が前記温度範囲外にある場合には前記分解可能温度への排気温度の上昇を中止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記分解可能温度は650℃以上の温度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記粒径検出手段は、
    前記内燃機関の排気通路(12)に設けられ、間隔を空けて並置された複数の電極(36)及びヒータ(39)を有した素子部(35)を備え、前記素子部に付着した粒子状物質の数に応じて変化する前記電極間の抵抗に応じた値を出力するセンサ(14)と、
    前記ヒータの作動を制御するヒータ制御手段(18、20、S13)と、
    前記ヒータ制御手段が前記ヒータを作動させたことにより上昇した前記センサの出力値のその上昇の度合いを示した値である上昇値を取得する上昇値取得手段(20、S11、S12、S14、S15)と、
    排気ガス中の粒子状物質の平均粒径と前記上昇値との関係(100)を記憶する記憶手段(26)と、
    前記上昇値と前記関係とに基づいて前記平均粒径を取得する粒径取得手段(20、S16)とを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記ヒータ制御手段は前記センサの出力値が予め定められた出力閾値を超えた時に前記ヒータを作動させ、
    前記数検出手段は、
    前記センサと、
    前記平均粒径に基づいて排気ガス中の粒子状物質の平均体積を取得する体積取得手段(20、S5)と、
    前記センサの出力値が前記出力閾値を超えた時の前記素子部に付着した粒子状物質の重量として予め定められた重量、前記平均体積、及び予め定められた粒子状物質の密度に基づいて前記数を取得する数取得手段(20、S5)とを備えることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 内燃機関(10)の排気通路(12)に設けられ、間隔を空けて並置された複数の電極(36)及びヒータ(39)を有した素子部(35)を備え、前記素子部に付着した粒子状物質の数に応じて変化する前記電極間の抵抗に応じた値を出力するセンサ(14)と、
    前記ヒータの作動を制御するヒータ制御手段(18、20、S13)と、
    前記ヒータ制御手段が前記ヒータを作動させたことにより上昇した前記センサの出力値のその上昇の度合いを示した値である上昇値を取得する上昇値取得手段(20、S11、S12、S14、S15)と、
    排気ガス中の粒子状物質の平均粒径と前記上昇値との関係(100)を記憶する記憶手段(26)と、
    前記上昇値と前記関係とに基づいて前記平均粒径を取得する粒径取得手段(20、S16)と、
    前記粒径取得手段が取得した前記平均粒径が予め定められた粒径閾値以下か否かを判定する粒径判定手段(20、S6)と、
    を備え
    前記粒径閾値は、前記内燃機関に使用する燃料が硫黄分が多い粗悪燃料か硫黄分が少ない良質燃料かに応じて粒子状物質数の違いが顕著にあらわれる小径の粒子状物質における粒径の値に設定されることを特徴とする粒子状物質検出装置。
  9. 前記ヒータ制御手段は前記センサの出力値が予め定められた出力閾値を超えた時に前記ヒータを作動させ、
    前記平均粒径に基づいて排気ガス中の粒子状物質の平均体積を取得する体積取得手段(20、S5)と、
    前記センサの出力値が前記出力閾値を超えた時の前記素子部に付着した粒子状物質の重量として予め定められた重量、前記平均体積、及び予め定められた粒子状物質の密度に基づいて粒子状物質の数を取得する数取得手段(20、S5)とを備えることを特徴とする請求項8に記載の粒子状物質検出装置。
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