JP2000017666A - 緑化基盤造成工法 - Google Patents

緑化基盤造成工法

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JP2000017666A
JP2000017666A JP10196462A JP19646298A JP2000017666A JP 2000017666 A JP2000017666 A JP 2000017666A JP 10196462 A JP10196462 A JP 10196462A JP 19646298 A JP19646298 A JP 19646298A JP 2000017666 A JP2000017666 A JP 2000017666A
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Hidekazu Kodo
英一 小堂
Shigeru Ogawa
茂 小川
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EPO ENGINEERING KK
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保水性に優れ、なおかつ自然形態に馴染みや
すい緑化基盤を造成する。また、植物の生育に適するば
かりでなく、自然環境保全、および生態系の保護等にも
役立つ緑化基盤を造成する。 【構成】 現地発生土12と各種混合材14とを混合、撹拌
してなる泥状緑化基材18に、ココナッツ繊維28を混合、
撹拌し、このココナッツ繊維の混合された泥状緑化基材
を第2団粒化剤34の混合のもとで団粒化し、これにより
なる団粒化緑化基材を法面11に吹き付けることによっ
て、植物の生育可能な緑化基盤10を法面に造成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、切土や盛土の傾
斜面(法面)等に植物の生育可能な緑化基盤を造成する
緑化基盤造成工法、特に、土材を主体とした所定の緑化
基材に糸状補強要素を混合し、緑化基材、糸状補強要素
を相互間で三次元的に絡ませることで安定した緑化基盤
を造成する緑化基盤造成工法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、土木工事等により生じる切土
や盛土等の傾斜面(法面)は、通常、種々の法面工法に
よって保護、補強されるが、開発事業等による自然破
壊、環境破壊等が社会問題ともなっており、緑化による
景観の向上や環境の保全、および自然保護の観点から、
植物の生育可能な厚さを持った生育基盤(緑化基盤)を
法面に造成することが、近年の開発事業等において広く
行われている。
【0003】この種の、緑化基盤造成工法として、たと
えば、所定種の植物の種子の混合された泥状緑化基材を
糸状補強要素、たとえばポリエステル等の連続長繊維と
共に法面に吹き付け、これによって植物の生育基盤とな
る緑化基盤を当該法面に造成する工法が、特公平08−01
6329号公報等に開示されている。これによれば、連続長
繊維が泥状緑化基材中に三次元的に絡まり、この連続長
繊維の相互間の絡み合いにより緑化基盤が補強されるた
め、法面上でのズリ落ちの防止された緑化基盤が容易に
造成できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、泥状緑化基
材に糸状補強要素を三次元的に絡ませるこの種の緑化基
盤造成工法においては、補強要素として、通常、ポリエ
ステル等の連続長繊維が使用される。しかし、このよう
なポリエステル等の連続長繊維は、それ自体に保水性を
持たないため、この工法によりなる緑化基盤での保水性
は、その土壌、つまり緑化基材の持つ保水性にのみ依存
することになる。つまり、緑化基盤のより強固な安定化
を目的とした緑化基材への連続長繊維の多量の混合は、
緑化基盤における保水性能の低下を伴う虞れがあり、植
物の生育基盤としての機能性の低下を招く可能性は否定
できない。
【0005】また、ポリエステル等の連続長繊維が比較
的高価であることから、この連続長繊維を多量に使用す
る公知の工法においては、その総工費の上昇をも伴う虞
れがある。
【0006】更に、ポリエステル等の化学繊維は、土中
での退化性を持たないため、この種のポリエステル繊維
を緑化基材に絡めて造成した緑化基盤には、ポリエステ
ル繊維が緑化基盤内に恒久的に残される。従って、自然
形態に馴染み難い緑化基盤になることは避けられない。
【0007】この発明は、保水性に優れ、なおかつ自然
形態に馴染みやすい緑化基盤を造成可能とする緑化基盤
造成工法の提供を目的としている。
【0008】また、従来から産業廃棄物として廃棄処分
とされていた天然繊維をこの工法における糸状補強要素
として利用することで、植物の生育に適するばかりでな
く、自然環境保全、および生態系の保護等にも役立つ緑
化基盤造成工法の提供を、この発明の別の目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明においては、ココナッツの実の繊維体が、
10cm前後で長くとも20cm程度の非連続長繊維の集合体で
あり、その繊維が保水性に優れ、かつ経年により自然分
解する退化スピードの遅い退化性を持っているにも拘ら
ずやし油の抽出後等に産業廃棄物として廃棄処分されて
いることに着目している。
【0010】そして、この発明の実施の一形態によれ
ば、少なくとも所定の土材、水、肥料、所定種植物の種
子、および第1団粒化剤を混合、撹拌してなる泥状の緑
化基材に、天然のココナッツの実から採取した非連続長
繊維としてなるココナッツ繊維を、糸状補強要素として
流体と共に適当量混合して撹拌する。そして、第2団粒
化剤の混合、撹拌のもとでの水の分離により、この、コ
コナッツ繊維の混合された泥状緑化基材を団粒化し、こ
れによりなる団粒化緑化基材を吹付けノズルで法面に吹
き付けることによって、植物の生育可能な緑化基盤を法
面に造成している。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】この発明に係る緑化基盤造成工法は、糸状
補強要素を所定の緑化基材と共に法面に吹き付け、糸状
補強要素と緑化基材とを三次元的に絡ませることによる
補強のもとで、安定した緑化基盤10を法面11に造成する
ものである(図1参照)。
【0013】この緑化基盤造成工法の基本形態となる工
法に、たとえば、所定種植物の種子の混合された泥状緑
化基材を連続長繊維等の糸状補強要素と共に法面に吹き
付ける、特公平08−016329号公報等に開示の工法があ
る。以下、この公知の工法を基本形態としたこの発明に
係る緑化基盤造成工法を、その工程に沿って概略説明す
る。
【0014】図1に示すように、この発明の実施の一形
態での緑化基盤造成工法においては、まず、緑化基盤10
での土壌(ここでは緑化基材という)の主体となる所定
の土材12と、適当量の水、肥料、バーク堆肥等の植物性
繊維系基材、第1団粒化剤、および適宜選定した植物の
種子、たとえば木本植物の種子等の各種混合材14とを混
合タンク16で混合、撹拌して、泥状化された緑化基材
(ここでは泥上緑化基材という)18を生成する。
【0015】ここで、緑化基材の土材12として、たとえ
ば、地盤の掘削等によって現地、あるいは現地近隣で採
取した表土からふるい処理等のもとで分別採取した分別
表土(ここでは現地発生土という)を使用することが好
ましい。この現地発生土を緑化基材の土材として使用す
る工法自体は、特開平09−041384号公報等に開示されて
いる通り公知であるため、ここでは詳細に説明しない
が、現地、あるいは現地近隣に生育する植物の埋土種
子、根系等の含まれた現地発生土を緑化基材に利用する
ことによって、現地の自然形態により近い緑化が可能と
なる。そして、この現地発生土(土材)12に、バーク堆
肥等の植物性繊維系基材を各種混合材14の一種として混
合することによって、現地発生土に含まれた多種多数の
有用微生物の生育を助長することができるため、現地発
生土を植物の生育に適した土質に土質改良することも同
時に可能となる。
【0016】このように生成された泥状緑化基材18は、
送出ポンプ等によって所定の吹付けノズル20に圧気搬送
される。この吹付けノズル20の基本構成としては、たと
えば、前出の特公平08−016329号公報に開示の構成が利
用でき、図2に示すように、この公知の吹付けノズルに
おいては、ホース22を介して圧気搬送された泥状緑化基
材18が、小径の噴出口24から撹拌筒26の内部に噴射可能
となっている。
【0017】ここで、この構成においては、この吹付け
ノズル20での泥状緑化基材18の噴射により生じる負圧を
利用し、それに伴う吸引力のもとで糸状補強要素28を撹
拌筒26の内部に導入し撹拌することによって、この糸状
補強要素を泥状緑化基材と混合するものとしている。公
知の工法においては、ポリエステル等からなる連続長繊
維(ポリエステル繊維)を、この糸状補強要素として撹
拌筒の内部に導入、混合している。しかし、図1、図2
に示すように、この発明においては、従来のポリエステ
ル繊維等の連続長繊維に代えて、非連続長の天然のココ
ナッツ繊維を、糸状補強要素28として泥状緑化基材18に
混合するものとしている。
【0018】この発明において、ココナッツ繊維をポリ
エステル繊維に代わる糸状補強要素28として着目した要
因としては、たとえば、このココナッツ繊維が、植物
の生育に十分な保水性を持つこと、通常10cm前後、長
くとも20cm程度の非連続長繊維の集合体であり、容易に
ほぐすことが可能であること、自然分解する退化性を
持ち、その退化スピードが、ジュート等の他の植物繊維
に比較して十分に遅いこと、やし油等を抽出した後の
廃棄処分となるやしの実から採取できること、等があげ
られる。
【0019】このココナッツ繊維(糸状補強要素)28
は、適当にほぐされて、たとえばポッパー型のタンク等
(図示しない)に入れられ、搬送用ホース30を介して吹
付けノズルの吸込み口32に供給される(図2参照)。そ
して、このココナッツ繊維28は、吹付けノズル20の内部
で生じる負圧による吸引のもとで、空気等の流体と共に
撹拌筒26の内部に適当量導入され、この撹拌筒内で、噴
出口24から噴出した泥状緑化基材18と混合、撹拌され
る。
【0020】ここで、現地発生土12に混合した第1団粒
化剤とは別の第2団粒化剤34が、水の分離による泥状緑
化基材18の団粒化を目的として、吹付けノズルの撹拌筒
26の内部に送出ポンプ等による圧気搬送のもとで適当量
導入され、撹拌筒内において、泥状緑化基材18、ココナ
ッツ繊維28、空気(流体)、および第2団粒化剤が混
合、撹拌される。泥状緑化基材18は、この第2団粒化剤
34の混合のもとで、ココナッツ繊維28を抱き込んだ形で
団粒化され、この団粒化した緑化基材(ここでは団粒化
緑化基材という)36は、ココナッツ繊維と絡まり合いな
がら、撹拌筒先端の噴射口38から噴射される。そして、
ココナッツ繊維28の絡まった状態の団粒化緑化基材36
を、吹付けノズルの噴射口38からの噴射により、適当な
厚さになるまで法面11に吹き付けることで、当該法面に
植物の生育基盤となる緑化基盤10が造成できる。
【0021】これにより造成された緑化基盤10によれ
ば、ココナッツ繊維28が緑化基材、つまり法面11に吹き
付けられる団粒化緑化基材36中に三次元的に絡まり合
い、またこの非連続のココナッツ繊維の相互間が互いに
絡まり合うため、ココナッツ繊維による緑化基材の補強
により、安定した緑化基盤10が造成される。
【0022】上記のように、この発明の緑化基盤造成工
法によれば、ポリエステル繊維等からなる連続長繊維に
代えて、非連続長のココナッツ繊維28を補強要素として
使用し、このココナッツ繊維と泥状緑化基材18とを混
合、撹拌して法面11に共に吹き付けている。
【0023】上述したように、このココナッツ繊維28が
天然のやしの実から採取した植物繊維であり、保水性に
優れた性質を持っていることから、このココナッツ繊維
の混合された緑化基材、つまり団粒化緑化基材36が、そ
の団粒化において水分の分離された状態であっても、こ
の緑化基材中のココナッツ繊維が保水性を持つことによ
って、緑化基盤としての保水性は十分に確保できる。
【0024】そして、緑化基盤10の造成後においては、
このココナッツ繊維28と緑化基材(土壌)との双方で保
水でき、緑化基盤の安定性の強化を目的として、緑化基
材(泥状緑化基材18)に多量のココナッツ繊維28を混合
しても、緑化基盤における保水性に悪影響を与えないば
かりでなく、むしろ保水性の向上が、このココナッツ繊
維の混合によって得られる。従って、植物の育成に適し
た緑化基盤10が、緑化基材への補強要素の混合のもとで
も容易に確保可能となる。
【0025】また、このココナッツ繊維28は天然素材で
あるため、その太さ、長さの均一化ははかられていない
が、吹き付けの可能な重さであることは確認されてい
る。そして、その長さは10cm前後であり、緑化基材と三
次元的に絡み合うことにより生じるその強度は、緑化基
盤10においては十分な強度となることから、このココナ
ッツ繊維を連続長繊維に代えて吹き付けるこの発明の緑
化基盤造成工法においても、法面11での緑化基盤が十分
に安定化される。
【0026】そして、ポリエステル繊維等と異なり、こ
のココナッツ繊維28は天然の素材であるため、緑化基盤
10への異物の混入感は全くない。つまり、自然形態を損
なうことのない緑化基盤10の造成、ひいては自然形態に
即した緑化が容易に確保できる。
【0027】更に、このココナッツ繊維28は、土中であ
れば5〜6年程度で自然分解する退化性を持っているた
め、施工から5〜6年経過した後における、ココナッツ
繊維での緑化基盤10の補強は望めない。しかし、このコ
コナッツ繊維28の自然分解(退化)までにかかる期間
(退化スピード)は、ジュート等の他の植物繊維等と比
較して十分に遅く、施工から5〜6年を経過すれば、種
子の生育に伴って発育した植物の根系が、土中で退化し
たココナッツ繊維に代わる補強要素として緑化基材と互
いに絡み合い、これによって生じる、自然形態における
補強作用によって緑化基盤10の補強、および安定化は得
られるため、ココナッツ繊維の退化による弊害は全くな
い。
【0028】そして、土中に恒久的に残される従来のポ
リエステル繊維等と異なり、このココナッツ繊維28は経
年のもとで自然分解するため、ココナッツ繊維の混合さ
れた緑化基盤10は、当然、自然形態に馴染みやすいもの
になる。更に、自然分解したココナッツ繊維28は、緑化
基盤10における肥料となるため、退化後の有用性も大き
い。
【0029】また、ココナッツ繊維28は、本来、やしの
実からやし油を抽出した後に産業廃棄物として廃棄され
るものであり、この発明は、廃棄物を有効利用して自然
保護、環境保全等に寄与できるものであるため、地球に
やさしい発明といえる。
【0030】ここで、緑化基盤10の経年により、ココナ
ッツ繊維28が表面に露出することもあり得る。そして、
この緑化基盤10を走破する動物類や緑化基盤に飛来する
鳥類等が、この表面に露出したココナッツ繊維28に足を
とられる虞れも、否定はできない。しかし、このココナ
ッツ繊維28は、長くとも20cm程度であり、その剛性も、
ポリエステル繊維等に比較して低いため、たとえ動物類
等が露出したココナッツ繊維に足を引っ掛けたとして
も、そのときの力、またはその後の力による抜去、ある
いは分断が容易に可能となることから、この発明により
なる緑化基盤10は、動物類等にも配慮したものであると
いえる。
【0031】また、前述したように、このココナッツ繊
維28は、5〜6年程度で自然消滅する退化性を持つた
め、緑化基盤10に恒久的に残存することはなく、この点
からも、動物類等への悪影響が十分に防止できる。
【0032】ここで、この発明の実施の一形態において
は、ココナッツ繊維28を泥状緑化基材18に空気等の流体
と共に混合する構成を具体化しているが、これに限定さ
れず、たとえば、このココナッツ繊維を、現地発生土1
2、および各種混合物14と混合することによって泥状緑
化基材に予め絡ませておき、このココナッツ繊維の混合
された泥状緑化基材を、第2団粒化剤34の混合のもとで
団粒化させた後に法面11に吹付ける構成としてもよい。
【0033】なお、この場合においては、各種混合材14
の植物性繊維系素材(バーク堆肥等)とココナッツ繊維
28とを予め混合、撹拌しておき、この混合物を各種混合
材の一種として、他の混合材と共に現地発生土12に混合
するとよい。
【0034】ところで、この発明の実施の形態において
は、植物の種子を、各種混合材14の一種として現地発生
土12に混合しているが、これに限定されず、たとえば、
植物の種子を混合することなく泥状緑化基材18を生成す
るとともに、この泥状緑化基材にココナッツ繊維28を混
合し、団粒化の後に法面11に吹き付けてもよい。そし
て、緑化基盤10の造成後に所定種の苗木を植えたり、種
子を散布等のもとで撒いたりすれば、所望の緑化は十分
に確保できる。
【0035】また、この実施の形態においては、緑化基
材の土材として、現地、あるいは現地近隣で採取した現
地発生土12を利用しているが、これに限定されず、たと
えば、公知の工法の通りに、市販の埴壌土等を土材とし
て使用してもよいことはいうまでもない。しかしなが
ら、緑化基材の土材に現地発生土12を利用すれば、前述
したように、現地の自然形態により近い緑化が可能とな
る。そして、掘削により生じた現地発生土を使用するこ
とによって、掘削した土(掘削土)の廃棄量が削減され
るため、この点からも、環境保全の確保に役立つ緑化基
盤造成工法が提供できる。
【0036】上述した発明の実施の形態は、この発明を
説明するためのものであり、この発明を何等限定するも
のでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施さ
れたものも全てこの発明に包含されることはいうまでも
ない。
【0037】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る緑化基盤
造成工法によれば、保水性に優れた非連続長のココナッ
ツ繊維を、補強要素として緑化基材に混合しているた
め、緑化基盤の補強ばかりでなく、緑化基盤の保水性の
向上が、このココナッツ繊維の混合によって得られる。
従って、植物の育成に適した緑化基盤が、補強要素の混
合のもとでも容易に確保可能となる。
【0038】そして、ココナッツ繊維は天然素材である
ため、緑化基盤への異物の混入感は全くなく、自然形態
を損なうことのない、かつ自然形態に馴染みやすい緑化
基盤の造成、ひいては自然形態に即した緑化が容易に確
保できる。更に、ココナツ繊維は退化スピードの比較的
遅い退化性を持つため、異物の残存に起因する自然環境
への悪影響の付与が、この発明においては確実に防止で
きる。
【0039】また、この発明では、本来、産業廃棄物と
なるココナッツ繊維を補強要素として有効利用するた
め、自然保護、環境保全等に十分寄与できる。
【0040】そして、緑化基材の土材に現地発生土を利
用すれば、埋土種子等によって現地の自然形態により近
い緑化が可能となる。そして、掘削により生じた現地発
生土を使用することによって、掘削した土の廃棄量が削
減されるため、この点からも、環境保全の確保に役立つ
緑化基盤造成工法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る緑化基盤造成工法の概略の工程
図である。
【図2】部分断面を含む、吹付けノズルの概略側面図で
ある。
【符号の説明】
10 緑化基盤 11 法面 12 土材(現地発生土) 18 泥状緑化基材 20 吹付けノズル 28 ココナッツ繊維(糸状補強要素) 36 団粒化緑化基材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも所定の土材、水、肥料、所定
    種植物の種子、および第1団粒化剤を混合、撹拌してな
    る泥状の緑化基材に、天然のココナッツの実から採取し
    た非連続長繊維としてなるココナッツ繊維を、糸状補強
    要素として流体と共に適当量混合して撹拌するととも
    に、第2団粒化剤の混合、撹拌のもとでの水の分離によ
    り、この、ココナッツ繊維の混合された泥状緑化基材を
    団粒化し、これによりなる団粒化緑化基材を吹付けノズ
    ルで法面に吹き付けることによって、植物の生育可能な
    緑化基盤を当該法面に造成する緑化基盤造成工法。
  2. 【請求項2】 天然のココナッツの実から採取した非連
    続長繊維のココナッツ繊維を、糸状補強要素として、少
    なくとも所定の土材、水、肥料、所定種植物の種子、お
    よび第1団粒化剤と混合、撹拌して泥状の緑化基材とす
    るとともに、第2団粒化剤の混合、撹拌のもとでの水の
    分離により、この、ココナッツ繊維の混合された泥状緑
    化基材を団粒化し、これによりなる団粒化緑化基材を吹
    付けノズルで法面に吹き付けることによって、植物の生
    育可能な緑化基盤を当該法面に造成する緑化基盤造成工
    法。
  3. 【請求項3】 少なくとも所定の土材、水、肥料、およ
    び第1団粒化剤を混合、撹拌してなる泥状の緑化基材
    に、天然のココナッツの実から採取した非連続長繊維と
    してなるココナッツ繊維を、糸状補強要素として流体と
    共に適当量混合して撹拌するとともに、第2団粒化剤の
    混合、撹拌のもとでの水の分離により、この、ココナッ
    ツ繊維の混合された泥状緑化基材を団粒化し、これによ
    りなる団粒化緑化基材を吹付けノズルで法面に吹き付け
    ることによって、植物の生育可能な緑化基盤を当該法面
    に造成する緑化基盤造成工法。
  4. 【請求項4】 天然のココナッツの実から採取した非連
    続長繊維のココナッツ繊維を、糸状補強要素として、少
    なくとも所定の土材、水、肥料、および第1団粒化剤と
    混合、撹拌して泥状の緑化基材とするとともに、第2団
    粒化剤の混合、撹拌のもとでの水の分離により、この、
    ココナッツ繊維の混合された泥状緑化基材を団粒化し、
    これによりなる団粒化緑化基材を吹付けノズルで法面に
    吹き付けることによって、植物の生育可能な緑化基盤を
    当該法面に造成する緑化基盤造成工法。
  5. 【請求項5】 ココナッツ繊維の混合された団粒化緑化
    基材を吹付けノズルで法面に吹き付けた後に、所定種植
    物の種子を緑化基盤に撒く請求項3または4記載の緑化
    基盤造成工法。
  6. 【請求項6】 ココナッツ繊維の混合された団粒化緑化
    基材を吹付けノズルで法面に吹き付けた後に、所定種植
    物の苗木を緑化基盤に植栽する請求項3または4記載の
    緑化基盤造成工法。
  7. 【請求項7】 現地、あるいは現地近隣の表土から分別
    採取した現地発生土を、緑化基材の土材として使用する
    とともに、この現地発生土に、植物性繊維系基材を混合
    する請求項1ないし6のいずれか記載の緑化基盤造成工
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100491497B1 (ko) * 2002-11-11 2005-05-27 트랜스코리아개발 주식회사 후리졸녹산토녹화공법
CN105359786A (zh) * 2015-11-14 2016-03-02 克拉玛依市克拉玛依区园林绿化管理局 一种干旱区饱和重盐渍土种植盐地碱蓬的方法
KR101683749B1 (ko) * 2016-05-19 2016-12-20 주식회사 비엠테크 절토사면 보호방법

Cited By (3)

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KR100491497B1 (ko) * 2002-11-11 2005-05-27 트랜스코리아개발 주식회사 후리졸녹산토녹화공법
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