JP4393089B2 - 緑化資材、及び緑化資材を用いた植裁基盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に建設廃棄物を利用した緑化資材、及び緑化資材を用いた植裁基盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物を利用した緑化資材としては、特許文献1に示すように所定の粒径の塊状物に形成した廃棄物と、ココヤシ繊維等の無機性繊維を混入したピートモス、バーミキュラライト及びココヤシダスト等の粗粒資材とを混合した緑化資材が考案されている。これらは、植物生育に適する地盤状態を安定的に保つことのできる緑化資材として、農林業や園芸業、土木の緑化工事等に利用されている。
【0003】
一方で、建造物の解体に伴って大量に排出される廃棄物としてコンクリートガラが挙げられる。これらは、アルカリ性カルシウム化合物を多く含むため植物の生育の阻害要因となりやすく、緑化資材の塊状物として不適であったが、これに対応すべく、アルカリ性カルシウム化合物を多く含む廃棄物に鉱酸散布を行い中和する方法が考案されている(特許文献2参照)。これにより、近年では緑化資材の塊状物としてコンクリートガラ等のアルカリ性カルシウム化合物を多く含む廃棄物を適用することも可能となっている。
【0004】
【特許文献1】
特許3099292号公報
【特許文献1】
特開2001−78562号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述する緑化資材は、ココヤシ繊維等の無機性繊維の混入量に係る規定が明確にされておらず、混入量が少ない場合には高い保水性能といった無機性繊維の特徴を生かすことができない、また混入量が多い場合には、緑化資材中の廃棄物よりなる塊状物の混入量が減少することとなり、廃棄物を有効に利用できないといった課題を有している。
また、緑化資材を構成する塊状物に適用する廃棄物として木片を用いると、土中等に存在するバクテリアにより木片が分解され、この分解現象により生じる酸欠障害により、植物の生育が妨げられる。また、廃棄物に発泡スチロールを用いると保水性が確保できない等、用いる廃棄物によっては不具合が生じる場合が多い。このように、アルカリ性カルシウム化合物を多く含む廃棄物を緑化資材に適用することができるようになったものの、未だ適用できる廃棄物の種類は限られており、塊状物として適用できる廃棄物の多様化が求められている。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、主に建設工事あるいは構造物の解体に伴って発生する多様な廃棄物に対応でき、植物の生育に好適な緑化資材及び緑化資材を用いた植裁基盤を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の緑化資材は、コンクリートからなる廃棄物を用いた緑化資材であって、 前記廃棄物を所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える非整形のヤシ繊維材料の混合物により構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、前記塊状廃棄物は、硫酸第1鉄溶液の散布によるアルカリ分溶出防止処理を施したものであることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の緑化資材は、木片からなる廃棄物を用いた緑化資材であって、前記廃棄物を所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える非整形のヤシ繊維材料の混合物により構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、前記塊状廃棄物は、硫酸第2鉄溶液の散布による難分解処理を施したものであることを特徴としている。
【0010】
請求項記載の緑化資材を用いた植裁基盤は、第1の緑化資材の表面に第2の緑化資材が層状に配されてなり、第1の緑化資材が、発泡スチロールを所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える繊維材料の混合物より構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、前記第2の緑化資材が、コンクリートガラ、分解処理された木片、陶磁器片、プラスチック片、岩石、鉱滓のいずれかを所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える繊維材料の混合物より構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の緑化資材、及び緑化資材を用いた植裁基盤は、緑化資材に混入する繊維材料の混入量に規定を設けることにより、植物の生育に好適な緑化資材を形成できるとともに、建設工事や構造物の解体に伴って発生する異種の廃棄物を用いた複数の緑化資材を層状に組み合わせて植生基盤を構成することにより、廃棄物自身の欠点を補い、特徴を生かした植裁基盤を構築することができるものである。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、緑化資材1は、塊状廃棄物2と繊維材料3により構成されている。
該塊状廃棄物2は、既存構造物4の新設構造物へのリニューアルに伴い、建設機械等により解体された既存構造物4より排出されるコンクリートガラ、陶磁器片、プラスチック片、岩石、鉱滓及び発泡スチロール等、一般に建材として用いられていた材料よりなる廃棄物5により構成されている。これら廃棄物5を、その種類に応じて最適な粒径に破砕することにより、塊状廃棄物2が形成されている。なお、陶磁器片、プラスチック片、岩石及び鉱滓等の硬質材料、及びコンクリートガラよりなる塊状廃棄物2には、粒径を40mm以下とすることが望ましく、発泡スチロールは、粒径を40〜50mm程度とすることが望ましい。
また、前記繊維材料3は、有機質繊維または無機質繊維、あるいは両者の混合繊維が用いられており、本実施の形態では、高い保水性能を有するヤシ繊維を用いている。なお、該ヤシ繊維は、280L/袋、30〜35kg/袋程度の荷姿で一般に市販されているものである。
【0015】
このような構成の塊状廃棄物2と繊維材料3は、容積比で繊維材料3が全体の20%〜40%となるように計量を行った上で十分に攪拌されて、緑化資材1が形成されることとなる。このような容積比は、繊維材料3が容積比で全体の20%を下回ると、保水性能や保肥性の面で支障を生じることとなり、一方で、容積比で全体の40%を上回ると、繊維材料3には空隙率が高いといった特性を有していることから、経時的に外的圧力が作用されると嵩が減じて見かけ上、緑化資材1を配した領域に地盤沈下のような現象が生じやすいことを考慮したものである。なお、この混入率でより好ましい範囲は、25〜35%である。
【0016】
ところで、先にも述べたように、上述する緑化資材1の前記塊状廃棄物2に適用する廃棄物5は、その種類を限定する必要があったが、本実施の形態では、これまで塊状廃棄物2に適用する廃棄物5として不適であった材料に対して、前処理を施すことにより適用可能としている。
前記廃棄物5として木片を用いる場合には、木片の分解を抑止することを目的に、難分解処理を施す。この難分解処理には様々な手法が考えられるが、本実施の形態では、木片に硫酸第2鉄溶液を散布することにより難分解化する方法を用いている。なお、木片の難分解処理は、必ずしもこれにこだわるものではなく、炭化もしくは半炭化させて木炭として利用する方法等を用いてもよい。このような木片に対して炭化による難分解処理を施す方法は、単に分解の抑止効果だけでなく、木炭となることにより二酸化炭素吸収率が向上し、植物の光合成を援助することができるとともに、表面に微細孔を有することから透水性能が付加されて、植物の根腐れ防止できるとともに、保水性、保肥性、保湿性を維持することができるものである。
【0017】
また、廃棄物5にコンクリートガラを用いる場合には、アルカリ分の溶出を防ぐことを目的に、従来手法と同様で硫酸第1鉄溶液を散布したものを用いている。
なお、廃棄物5に発泡スチロールを用いる場合には、特別な前処理は必要なく、最適な容積比で繊維材料3が混入されることにより、保水性の欠如といった課題は解決されるものである。
【0018】
上述する緑化資材1の作成方法を図2のフロー図に従い詳述する。
第1の工程では、既存構造物4を解体し、排出された廃棄物5を陶磁器片、プラスチック片、岩石、鉱滓等の硬質材料、及びコンクリートガラ、木片、発泡スチロールに分類する。また、同時に新設構造物を構築している際には、新設構造物に用いる建材の梱包等に用いられている発泡スチロールも廃棄物5として取り扱う(ステップ1)。
なお、コンクリートガラは、分類時にふるいわけをしておき、粒径が40mm以下の物については、第2の工程を行わず第3の工程に進むこととする(ステップ2,3)。
【0019】
第2の工程では、硬質材料、コンクリートガラ、木片、発泡スチロールの各々で、最適な粒径となるように破砕し、塊状廃棄物2を生成する。なお、廃棄物5より生成される塊状廃棄物2の粒径は、先にも述べたように、陶磁器片、プラスチック片、岩石及び鉱滓等の硬質材料、及びコンクリートガラよりなる塊状廃棄物2が粒径を40mm以下、発泡スチロールが粒径を40〜50mm程度とする(ステップ4)。
【0020】
第3の工程では、コンクリートガラに対して硫酸第1鉄溶液を散布するとともに、木片に対して硫酸第2鉄溶液を散布し、所定時間の養生を行う。
このとき、コンクリートガラに対する硫酸第1鉄溶液の散布は、まず水1Lに対して30ccの硫酸第1鉄の粉末を混合した硫酸第1鉄溶液を作成した後、該硫酸第1鉄溶液をコンクリートガラに直接散布しバックホウ等を用いて攪拌する。また、木片に対する硫酸第2鉄溶液の散布は、水1Lに対して142.5ccの硫酸第2鉄の粉末を混合した硫酸第2鉄溶液を作成した後、該硫酸第2鉄溶液をコンクリートガラに直接散布しバックホウ等を用いて攪拌する(ステップ5、6)。
【0021】
第4の工程では、前記繊維材料3を硬質材料、コンクリートガラ、木片、発泡スチロール各々に対して、20〜40%の容積比となるように混入した上で、バックホウ等を用いて攪拌する。これにより、用いた廃棄物5の種類に応じて、4種類の緑化資材1が形成されることとなる。なお、該緑化資材1は、必ずしも廃棄物5の種類毎で製作する必要はなく、第3の工程を終了した種々の廃棄物5を混ぜ合わせた上で、全体の容積比の20〜40%を繊維材料3が占めるように配合し、混ぜ合わせてもよい(ステップ7)。
【0022】
上述する構成によれば、前記緑化資材1を構成する塊状廃棄物2と繊維材料3は、容積比で繊維材料3が全体の20%〜40%となるよう配合されていることから、十分な量の廃棄物5を活用しながら、保水性能や保肥性の面で支障を生じることが無いとともに、経時的な外的圧力が作用されても嵩が減じることがなく、植物の生育可能な土壌とすることが可能となる。
また、既存構造物4のリニューアルに伴い、当地に緑地を造成したい場合にも、場内で緑化資材1の作成を実施すれば、既存構造物4の解体に伴う廃棄物5の場外搬出及び処分や、緑地造成のための客土購入及び搬入を行う必要がないため、省人化及び省力化を図ることができ、工期短縮、工費削減に大きく寄与することが可能となる。
さらに、既存構造物4の解体に伴う廃棄物5の発生量を大幅に削減できるとともに、緑地造成に他地域からの黒土の掘り出し等を行わないため、自然環境の保全に大きく寄与することが可能となる。
【0023】
また、前記緑化資材1の塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に、難分解処理を施した木材が用いられることにより、植物の生育を妨害するような木片の分解により生じる酸欠障害等の発生を防止できるため、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に木片を用いた場合にも、植物の生育に好適な緑化資材1とすることができ、緑化資材1に適用できる廃棄物5の多様化を図ることが可能となる。
【0024】
さらに、前記緑化資材1に20%〜40%といった最適な容積比の繊維材料3を混合することにより、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に発泡スチロールを用いることも可能となり、緑化資材1に適用できる廃棄物5の多様化を図ることが可能となる。また、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に軽量気泡コンクリートを用いた場合と比較して、大幅な軽量化を図ることが可能となるとともに、新設構造物のリニューアル時に、建材の梱包材として現場内に搬送される発泡スチロールを、現場内で再利用することができ、搬出や処分等に係る作業や費用を大幅に削減することが可能となる。
【0025】
(第2の実施の形態)
コンクリートガラ、木片、陶磁器片、プラスチック片、発泡スチロール片等の廃棄物5よりなる塊状廃棄物2と、繊維材料3を混ぜ合わせた緑化資材1では、雑草が混入し難いといった防雑草効果が全体的にみられるが、その中でも塊状廃棄物2を構成する廃棄物5として、コンクリートガラもしくは難分解処理を施した木片を用いた場合には、その効果が高い。これら緑化資材1を用いた植裁基盤6を以下に示す。
【0026】
図3に示すように、植物7が植え込まれている植裁基盤6は、第1の緑化資材8と第2の緑化資材9により構成されている。第1の緑化資材8及び第2の緑化資材9は、何れも第1の実施の形態で示した構成及び方法により製作された緑化資材1であり、第1の緑化資材8は、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に何れを用いてもよいものの、第2の緑化資材9には、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に、コンクリートガラ、もしくは難分解処理された木片を用いている。
上述する構成の植裁基盤6は、第1の緑化資材8の表面を被覆するように第2の緑化資材9が層状に配されてマルチングされており、垂直断面が2層に形成されている。これは、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に、コンクリートガラ、もしくは難分解処理された木片を用いた第2の緑化資材9には、雑草が混入し難いといった特性を利用したもので、植裁基盤6の表層を第2の緑化資材9でマルチングすることにより、高い防雑草効果を得ることができるものである。
【0027】
このように、植裁基盤6は、表層に第2の緑化資材9が配されていれば、下層は、必ずしも第1の緑化資材8にこだわるものではなく、人工土壌や客土等、透水性及び保水性を併せ持ち、植物の根が容易に伸長できる土層の硬さを有するとともに、根の伸長に障害を及ぼす有害物質を含まず、植物の生育に適した酸度及び養分を有しているものであれば、何れを用いてもよい。
なお、表層を第2の緑化資材9でマルチングする植裁基盤6は、場所を選ぶものではなく、堤防や公園、道路植裁帯等、防雑草対策が望まれている場所で汎用的に用いることができるものである。
【0028】
また、屋上緑化等に用いる場合等、軽量の植裁基盤6が要求される場合には、図3に示すように、第1の緑化資材8の塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に、発泡スチロールを用いればよい。このような発泡スチロールを用いた第の緑化資材は、他の廃棄物5を用いた緑化資材1と比較して、大幅な軽量化を図ることが可能であるため、超軽量盛土材として植物を離れた他分野でも活用することができるものである。
なお、第1の緑化資材8の塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に発泡スチロールを用いても、第1の実施の形態で示したように、第の緑化資材には繊維材料3が最適な容積比で混合されているため、従来より塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に発泡スチロールを用いた際の障害となっていた保水性の欠如といった課題は解決されるものである。
【0029】
また、発泡スチロールよりなる廃棄物5を塊状廃棄物2に用いた第1の緑化資材8は、単体で用いると塊状廃棄物2が表面に浮き上がり、これらが屋上等風の強い場所では飛散しやすいが、図3に示すように、コンクリートガラや木片等の重量の大きい廃棄物5を塊状廃棄物2に用いた第2の緑化資材9でマルチングすることにより、上述する課題を解消することができるものである。したがって、発泡スチロールの飛散防止のみを考慮すれば、第2の緑化資材9の塊状廃棄物2に適用する廃棄物5は、コンクリートガラ、もしくは難分解処理された木片に限るものではなく、浮力により第2の緑化資材9の表面に浮き出て飛散することのない廃棄物5であれば、何れを用いてもよい。
【0030】
上述する構成によれば、植裁基盤6の表層を、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5にコンクリートガラ、もしくは難分解処理を施した木片を用いた第2の緑化資材9でマルチングしているため、容易に防雑草対策を講じることが可能となる。
【0031】
植裁基盤6の表層を、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5にコンクリートガラ、もしくは難分解処理を施した木片を用いた第2の緑化資材9でマルチングするとともに、下層には塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に発泡スチロールを用いた第1の緑化資材8としているため、防雑草対策、及び軽量化の両特性を備えた植裁基盤6を作成することが可能となる。
【0032】
植裁基盤6が、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に発泡スチロールを用いた第1の緑化資材8の表面に、塊状廃棄物2に発泡スチロール以外の廃棄物5を用いた第2の緑化資材9をマルチングする構成を備えることから、屋上等においても第1の緑化資材8に対して、塊状廃棄物2を構成する廃棄物5に発泡スチロールを用いることができ、屋上緑化や壁面緑化等、様々な環境で適用することが可能となる。なお、この実施例でも廃棄物に対する繊維材料の混入率、つまり好ましい範囲は25〜35%である。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の緑化資材によれば、コンクリートからなる廃棄物を用いた緑化資材であって、前記廃棄物を所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える非整形のヤシ繊維材料の混合物により構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、前記塊状廃棄物は、硫酸第1鉄溶液の散布によるアルカリ分溶出防止処理を施したものであることから、十分な量の廃棄物を活用しながら、保水性能や保肥性の面で支障を生じることが無いとともに、経時的な外的圧力が作用されても嵩が減じることがなく、植物の生育可能な土壌とすることが可能となる。
また、既存構造物のリニューアルに伴い、当地に緑地を造成したい場合にも、場内で緑化資材の作成を実施すれば、既存構造物の解体に伴う廃棄物の場外搬出及び処分や、緑地造成のための客土購入及び搬入を行う必要がないため、省人化及び省力化を図ることができ、工期短縮、工費削減に大きく寄与することが可能となる。
さらに、既存構造物の解体に伴う廃棄物の発生量を大幅に削減できるとともに、緑地造成に他地域からの黒土の掘り出し等を行わないため、自然環境の保全に大きく寄与することが可能となる。
【0035】
請求項記載の緑化資材によれば、木片からなる廃棄物を用いた緑化資材であって、 前記廃棄物を所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える非整形のヤシ繊維材料の混合物により構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、前記塊状廃棄物は、硫酸第2鉄溶液の散布による難分解処理を施したものであることから、植物の生育を妨害するような木片の分解により生じる酸欠障害等の発生を防止できるため、塊状廃棄物を構成する廃棄物に木片を用いた場合にも、植物の生育に好適な緑化資材とすることができ、緑化資材に適用できる廃棄物の多様化を図ることが可能となる。
【0036】
請求項記載の緑化資材を用いた植裁基盤によれば、植物を育成させ、緑化するための緑化資材を用いた植裁基盤であって、第1の緑化資材の表面に第2の緑化資材が層状に配されてなり、第1の緑化資材が、発泡スチロールを所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える繊維材料の混合物より構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、前記第2の緑化資材が、コンクリートガラ、分解処理された木片、陶磁器片、プラスチック片、岩石、鉱滓のいずれかを所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える繊維材料の混合物より構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入されていることから、容易に防雑草対策を講じることが可能となる。
また、植裁基盤は、表層に第2の緑化資材が配されていれば、下層は、人工土壌や客土等、透水性及び保水性を併せ持ち、植物の根が容易に伸長できる土層の硬さを有するとともに、根の伸長に障害を及ぼす有害物質を含まず、植物の生育に適した酸度及び養分を有しているものであれば、何れを用いてもよいため、場所を選ぶことがなく、堤防や公園、道路植物帯等、防雑草対策が望まれている場所で汎用的に用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る緑化資材の詳細を示す図である。
【図2】 本発明に係る緑化資材の製作方法に係るフローを示す図である。
【図3】 本発明に係る緑化資材を用いた植裁基盤の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 緑化資材
2 塊状廃棄物
3 繊維材料
4 既存構造物
5 廃棄物
6 植裁基盤
7 植物
8 第1の緑化資材
9 第2の緑化資材

Claims (3)

  1. コンクリートからなる廃棄物を用いた緑化資材であって、
    前記廃棄物を所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える非整形のヤシ繊維材料の混合物により構成され、
    該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され
    前記塊状廃棄物は、硫酸第1鉄溶液の散布によるアルカリ分溶出防止処理を施したものであることを特徴とする緑化資材。
  2. 木片からなる廃棄物を用いた緑化資材であって、
    前記廃棄物を所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える非整形のヤシ繊維材料の混合物により構成され、
    該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、
    前記塊状廃棄物は、硫酸第2鉄溶液の散布による難分解処理を施したものであることを特徴とする緑化資材。
  3. 植物を育成させ、緑化するための緑化資材を用いた植裁基盤であって、
    第1の緑化資材の表面に第2の緑化資材が層状に配されてなり、
    第1の緑化資材が、発泡スチロールを所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える繊維材料の混合物より構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入され、
    前記第2の緑化資材が、コンクリートガラ、難分解処理された木片、陶磁器片、プラスチック片、岩石、鉱滓のいずれかを所定の粒径に破砕した塊状廃棄物と、保水機能を備える繊維材料の混合物より構成され、該繊維材料が容積比で全体の20〜40%混入されていることを特徴とする緑化資材を用いた植裁基盤。
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