JP2000017605A - 人工芝生 - Google Patents

人工芝生

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JP2000017605A
JP2000017605A JP10255106A JP25510698A JP2000017605A JP 2000017605 A JP2000017605 A JP 2000017605A JP 10255106 A JP10255106 A JP 10255106A JP 25510698 A JP25510698 A JP 25510698A JP 2000017605 A JP2000017605 A JP 2000017605A
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adhesive
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yarn
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Yoshihisa Mizumoto
善久 水本
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル可能であり、しかも低コストの人
工芝生を提供する。 【解決手段】 基材2に人工芝糸3が植設されていると
ともに、基材2に対して人工芝糸3が接着材4によって
接着固定されている人工芝生1において、その接着材4
として、人工芝糸3の接着固定後においても熱可塑性を
有する高分子体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工芝生に関し、さ
らに詳しく言えば、リサイクル(廃棄物の再資源化、有
効利用)を可能とした人工芝生に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工芝生は、その一般的な構成として、
基材(基布)に例えば合成樹脂繊維からなる人工芝糸
(パイル)を植設したものからなり、その基材の裏面に
は、同基材の補強と人工芝糸の固定を兼ねてバッキング
材が設けられている。
【0003】人工芝生は、天然芝生に比べて耐久性に優
れ、また、ほとんどメンテナンスフリーで使用できる。
この点が評価されて、人工芝生は1980年後半から急
速にその需要が伸びてきており、初期にはもっぱらテニ
スコートに導入されていたが、現在では、各種グラウン
ドや広場、ゴルフ練習場、歩行路などさまざまな分野に
普及されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
順調に拡大してきた人工芝生市場では、現在、張り替え
の時期を迎えつつあり、古くなった人工芝生の廃棄処分
はきわめて大きな課題となっている。
【0005】現在の日本におけるプラスチック材料のリ
サイクル率は数10%程度であり、その多くが埋め立て
処理されている。人工芝生の場合はもっと極端で、改修
時に生ずる古い人工芝生はほとんどの場合、産業廃棄物
として埋め立てやゴミとして処分されているのが実情で
ある。
【0006】プラスチック材料の原料へのリサイクル法
の一つとして複合再生法がある。これは、回収された熱
可塑性プラスチック製品を樹脂別に分別することなく、
また、洗浄もせずに微粉砕し、押出機にかけて一度に溶
融し、金型に流し込んで成形品を得る方法である。
【0007】しかしながら、人工芝生にはこの複合再生
法が適用できない。その原因はバッキング材にある。す
なわち、基材や人工芝糸はポリプロピレンなどの熱可塑
性樹脂からなるものの、従来においては、バッキング材
として、それとは異種のラテックスゴムなどの一旦成形
した後には可塑性を失う材料を用いているからである。
【0008】このように、熱可塑性樹脂を主とする再生
原料内に熱可塑性を有しない材料が含まれると、全体の
可塑性が妨げられ成型性が悪くなる。また、リサイクル
の問題とは別に、従来よりバッキング材として使用され
ているラテックスは一般に高価でもあり、さらにはラッ
テクスによりバッキング材を形成するには、例えばその
加熱乾燥工程や加硫工程でかなりの光熱費がかさむた
め、人工芝生の製造コストが割高になることは否めな
い。
【0009】数ある先行技術の中で、実開昭58−11
5502号公報には、ラテックスよりなるバッキング材
を不要とした人工芝生が提案されている。すなわち、こ
の先行技術においては、芯糸の外周にポリエチレンなど
の熱融着性素材をコーティングした縦糸を横糸に対して
鎖経メリヤス状に織り込むとともに、植毛糸(人工芝
糸)を縦糸に接する状態でパイル状に織り込んだ後、縦
糸の熱融着性素材を加熱して、植毛糸に溶着一体化する
ようにしている。
【0010】これによれば、人工芝生の再生原料として
のリサイクルは可能かと思われるが、この先行技術にお
いても、次のような課題を抱えている。すなわち、縦糸
として芯糸の外周にポリエチレンなどの熱融着性素材を
コーティングした特殊な糸を必要とするため、その材料
コストが比較にならない程高くなる。
【0011】また、熱融着素材の加熱時に、基材はもと
より、その表面にある人工芝糸までが、直接熱に晒され
ることになるため、表面性状が安定しないなどの問題が
生じ、実用化はほとんど無理であった。
【0012】本発明は上述した課題を解決するためにな
されたもので、その目的は、再生原料としてのリサイク
ルが可能であり、しかも品質がよく、また、低コストに
て製造し得るようにした人工芝生を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、基材に人工芝糸が植設されているととも
に、上記基材に対して上記人工芝糸が接着材によって接
着固定されている人工芝生において、上記接着材とし
て、上記人工芝糸の接着固定後においても熱可塑性を有
する高分子体を用いたことを特徴としている。
【0014】この場合、接着材は基材の裏面全体や部分
塗布または基材表面側などの任意の位置に設けられてよ
いが、いずれにしても、この接着材は、上記のように人
工芝糸の接着固着後においても熱可塑性を有する高分子
体からなるため、これにより形成された人工芝生は、再
生原料としてのリサイクルが可能となる。また、そうで
ない場合には、少なくとも燃焼廃棄が可能であるため、
その燃焼熱を他のものに有効利用することができる。
【0015】本発明において、接着材は上記の高分子体
を加熱溶融物として基材と人工芝糸の接合部に塗布した
ものからなることが好ましく、これによれば、従来のい
わゆる水系のラテックスバッキング材で必要とされてい
た加熱乾燥や加硫工程が不要となり、低コスト化および
装置の小規模化が可能となる。
【0016】また、この接着材は上記の高分子体をフィ
ルム状として基材の裏面に加熱融着した形態であっても
よく、これによれば、均一な接着層が形成されるため、
人工芝底面の安定化と、商品品質の向上が図られる。
【0017】さらに、この接着材は上記の高分子体を粉
末状として基材の裏面に散布し、好ましくは一様に散布
し、同基材に加熱融着した形態であってもよい。このよ
うに、高分子体を粉末状として散布することにより、人
工芝糸や基材の隙間に入り込みやすくなるため、溶融時
により高い接着力が発揮される。また、粉末状であるこ
とから、例えばフィルム状などの他の形状に比べて比較
的小さな熱量で溶融させることができるため、生産性が
よくなる。
【0018】本発明においては、上記接着材として用い
られる上記高分子体の融点が、上記基材の融点よりも低
いことが好ましい。これによれば、人工芝生の母材とし
ての基材の熱によるダメージを低減することができる。
【0019】また、上記基材、上記人工芝糸および上記
接着材のすべてを、オレフィン系樹脂とすることが好ま
しく、これによれば人工芝生全体を汎用樹脂で構成で
き、リサイクル性をより高めることができる。
【0020】なお、上記基材、上記人工芝糸および上記
接着層のすべてを、ポリプロピレン系樹脂とすることに
より、上記と同様にリサイクル性が高められるばかりで
なく、高品質の再生原料が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の技術的思想をより
よく理解するために、図面を参照しながら、その実施の
形態について説明する。
【0022】図1には、本発明による人工芝生の一実施
例が断面として示されている。これによると、この人工
芝生1は母材としての基布2を備え、この基布2には多
数の人工芝糸3が植設されており、また、基布2の裏面
には接着材4が設けられている。
【0023】この実施例において、基布2はオレフィン
系樹脂繊維、その中でもとりわけ平織りのポリプロピレ
ン基布からなることがもっとも好適であるが、他の熱可
塑性樹脂繊維であってもよいし、また、場合によっては
不織布であってもよい。
【0024】人工芝糸3も同様に、オレフィン系樹脂繊
維、とりわけポリプロピレン繊維であることがもっとも
好ましいが、他の熱可塑性樹脂繊維であってもよい。
【0025】本発明において、接着剤4には人工芝糸3
の接着固定後においても熱可塑性を有する(熱可塑性を
失わない)高分子体が用いられている。図1には、この
接着材4が従来のバッキング材と同様に基布2の裏面全
体にわたって形成されているが、本明細書において、接
着材4は狭義のバッキング材の意味ではなく、人工芝糸
3を基布2に固定する役割を果たすものとして定義され
る。
【0026】すなわち、図2に示されているように、接
着材4を基布2の裏面側だけでなく、基布2の表面側
(人工芝糸3の植設側)にも接着材4を設けてもよい。
また、接着材4を基布2の裏面側に設けるにしても、図
3に示されているように、基布2の裏面全体にではな
く、基布2に対する人工芝糸3の貫通箇所にのみ接着材
4を設けてもよい。さらには、図4に示されているよう
に、基布2の表面側にのみ接着材4を設ける態様も本発
明に含まれる。
【0027】接着材4として用いる高分子(熱可塑性樹
脂)は汎用されているものが好ましく、その代表例とし
ては消費量が多く安定性の良好なオレフィン系熱可塑性
樹脂を挙げることができる。また、少なくとも基布2の
融点よりも低融点のものが好ましい。
【0028】このような条件を満足する接着材の材料と
しては、ポリプロピレンが好適であるが、その中でもア
イソタクチックポリマー、アタクチックポリマー、それ
にエチレン含有のコポリマーがより好ましい。特に、ア
タクチックポリマー、エチレン含有のコポリマーは低融
点である。
【0029】また、接着材4の素材である高分子(熱可
塑性樹脂)を粉末状として基材2の裏面に散布し、それ
を同基材2に加熱融着することもできる。この場合、そ
の加熱融着工程の迅速化および安定化、それに粉末の基
材2や人工芝糸3の隙間への進入性の点からすれば、次
のような粉末であることが好ましい。
【0030】すなわち、材料としては、比較的低融点の
ポリエチレンやポリエチレンの共重合体、その他のオレ
フィン系熱可塑性樹脂が好ましい。また、形態的には、
比較的細かい20メッシュ以下の粉末、より好ましくは
40メッシュ以下の微粉末が採用される。なお、ここで
言う粉末もしくは微粉末の全粉末に対する含有量は80
%以上が好ましい。
【0031】この人工芝生1は、図1に示されているよ
うに、基盤E上に敷設されるが、その基盤Eは全体が一
様に平坦な面であればよく、コンクリート、アスファル
トのほか、転圧砕石層、弾性シート、現場打ち弾性層、
透水性を有するシートなど適宜選択できる。
【0032】また、本発明の人工芝生は、その芝目内に
砂などの充填材を充填した充填材入り人工芝生(いわゆ
る砂入り人工芝生)であってもよい。すなわち、充填材
入り人工芝生においては、充填材は人工芝糸の間に単に
充填されているだけであるため、人工芝生と充填材とを
分離でき、分離した人工芝生をリサイクルすることがで
きる。なお、充填材が砂である場合には、その砂も再利
用することができる。
【0033】次に、この人工芝生1の製造例について説
明する。図5にはその第1製造例が示されており、これ
によると、搬送手段としての一対の圧着搬送ローラ8,
8と、同圧着搬送ローラ8,8の搬送方向を矢印A方向
(図5の右方向)としてその上流側に配置された樹脂押
出機5とが用いられる。
【0034】前工程であらかじめ人工芝糸3が植設され
た基布2がその裏面側を上にして圧着ローラ7,7にて
矢印A方向に連続的もしくは間欠的に搬送される。この
搬送過程において、樹脂押出機5から接着材料が溶融状
態で基布2の裏面に供給され、圧着ローラ7,7により
均一厚みに展延されて接着材4が基布2の裏面に設けら
れる。
【0035】図6の第2製造例では、搬送手段として一
対の加熱圧着ローラ8,8が用いられる。この例では、
接着材4となる熱可塑性樹脂が所定厚さのフィルム6と
して基布2の裏面側に供給され、加熱圧着ローラ8,8
にてそのフィルム6が基布2の裏面に貼着されることに
より接着材4が設けられる。
【0036】図7に示されている第3製造例は、粉末状
の接着材材料を用いる場合の製造例である。同図には作
図の都合上、基布2の搬送ローラとして3つの搬送ロー
ラ9a,9b,9cしか示されていないが、これについ
て説明すると、中間に位置する搬送ローラ9bはその両
側に配置されている搬送ローラ9a,9cよりも低い位
置に置かれており、これにより基布2の搬送経路中にほ
ぼU字状の粉末付着部10が形成されている。
【0037】この粉末付着部10の上にホッパ11が設
けられており、同ホッパ11から接着材4となる高分子
粉末12が粉末付着部10に散布される。この例におい
ては、左側の搬送ローラ9aが搬入側で、右側の搬送ロ
ーラ9cが搬出側であり、この搬出側の搬送ローラ9c
の下流側に例えば赤外線ヒータなどを有する加熱装置1
3が設けられている。
【0038】この第3製造例においても、基布2には前
工程であらかじめ人工芝糸3が植設されており、基布2
はその裏面側を上にして搬送されるが、ローラ9a,9
b,9cを通過する際、その粉末付着部10においてホ
ッパ11から高分子粉末12が散布される。この場合、
粉末付着部10内に常に所定量の高分子粉末12が貯ま
るように、ホッパ11から高分子粉末12を多少多めに
供給することが好ましい。
【0039】これにより、基布2の裏面には高分子粉末
12が一様にこびり付くように付着される。しかる後、
加熱装置13により高分子粉末12が加熱溶融され、基
布2と人工芝糸3とがその接着作用により一体的に接合
される。
【0040】なお、この例では基布2の搬送経路中にほ
ぼU字状の粉末付着部10を設けて、同粉末付着部10
に貯められている高分子粉末12内に基布2を潜らせる
ようにしているが、平坦な搬送経路上で基布2の裏面に
高分子粉末12を散布してもよい。また、一様に散布す
ることが好ましいが、例えば所定の間隔をもって縞状に
散布したり、もしくは格子状に散布してもよい。さらに
は、粉体を所定の流動体(ベヒクル)に含ませて基布の
裏面に塗布するようにしてもよい。
【0041】以上各製造例を説明したが、いずれの製造
例にしても、従来より広く用いられているラテックスに
てバッキング材を形成する場合のような加熱乾燥工程や
加硫工程を必要としない。
【0042】
【実施例】次に、下記の比較例1および本発明の実施例
1,2について、リサイクル性の評価を行なったので、
それについて説明する。なお、このリサイクル性の評価
には、再生原料とした場合の可塑性の評価と、その再生
原料の成型性の評価とが含まれている。
【0043】可塑性の評価は、人工芝生全体を粉砕機に
より粒径5mm程度に微粉砕し、180℃のオーブン内
に投入して、その溶融液の状態を観察した。また、成型
性の評価は、人工芝生全体を粉砕機により粒径5mm程
度に微粉砕したものを樹脂押出機に投入して、図8に示
されているような杭14、U字溝15および人工芝糸1
6をそれぞれ成形して、その成型品の仕上がり状態を観
察した。
【0044】〈比較例1〉基布およびこれに植設される
人工芝糸をともに、ポリプロピレン(1200g/m2
製とし、基布の裏面にバッキング材としてSBRラテッ
クスゴム(400g/m2)を形成した。可塑性は、ラテ
ックスゴムが全体の可塑性を妨げ、溶融液中の固形分と
液分とが分離する傾向を示した。その結果、可塑性の評
価は△の不良であった。また、再生原料による成形性に
ついても、図8に示されている目的とする製品形状の成
形が困難であり、やはり△の不良という評価になった。
【0045】《実施例1》基布およびこれに植設される
人工芝糸をともに、ポリプロピレン(1200g/m2
製とし、その接着材としてはポリエチレン(100g/
m2)を用いた。可塑性は、接着材として熱可塑性樹脂で
あるポリエチレンを用いたため、比較例に比べて格段と
よく、◎のきわめて良好の評価が得られた。また、再生
原料による成形性は、バージンペレット樹脂を用いたも
のより若干劣ってはいるが、図8に示す杭14およびU
字溝15については目的とする製品形状が得られたの
で、○の良好とした。
【0046】《実施例2》基布およびこれに植設される
人工芝糸をともに、ポリプロピレン(1200g/m2
製とし、その接着材としてはアタクチックポリマーを主
成分とするポリプロピレン(100g/m2)を用いた。
可塑性は、実施例1と同じく、◎のきわめて良好の評価
が得られた。また、再生原料による成形性についても、
図8に示す人工芝糸16程度のものまで成形が可能であ
り、◎のきわめて良好の評価が得られた。
【0047】以上の結果から、実施例1および実施例2
のいずれの実施例においても、可塑性および成形性は、
比較例1に比べて非常によくなり、本発明の人工芝生は
リサイクル性がきわめて高いことが確認された。参考ま
でに、上記比較例1,実施例1,2の比較結果を表1に
示す。
【0048】
【表1】
【0049】また、下記の比較例2と本発明の実施例
3,4,5について、その製造コストおよび仕上がり性
状の評価を行なったので、それについて説明する。 〈比較例2〉あらかじめ人工芝糸を植設した基布の裏面
に、バッキング材としてSBRラテックスゴムを液状と
して塗布し、そのSBRラテックスゴムを100〜13
0℃の乾燥炉内で乾燥・加硫した。仕上がり性状は◎の
きわめて良好の評価が得られたが、乾燥炉での電気消費
量が多く、製造コストは×のきわめて良くないであっ
た。
【0050】《実施例3》あらかじめ人工芝糸を植設し
た基布の裏面に、樹脂押出機により接着材として溶融し
た熱可塑性樹脂を塗布し、圧着搬送ローラにて均一厚さ
に展延した(図5参照)。仕上がり性状の評価はの良好
であり、また、製造コストに関しては、乾燥炉が不要で
あることから、◎のきわめて良好の評価が得られた。
【0051】《実施例4》あらかじめ人工芝糸を植設し
た基布の裏面に、接着材としての熱可塑性樹脂フィルム
を添設し、加熱圧着ローラにて加熱融着した(図6参
照)。仕上がり性状、製造コストともに、◎のきわめて
良好の評価が得られた。
【0052】《実施例5》あらかじめ人工芝糸を植設し
た基布の裏面に、接着材としての熱可塑性を有する粉末
を一様に散布し、赤外線ヒータで加熱溶融させ、基布と
人工芝糸とを接着した(図7参照)。仕上がり性状、製
造コストともに、◎のきわめて良好の結果を得た。
【0053】この実施例5によれば、特に20メッシュ
以下の粉末、さらに好ましくは40メッシュ以下の微粉
末を使用した場合や、ポリエチレンやポリエチレン共重
合体を用いた場合において、製造コストや仕上がり性状
がきわめて良好になるとともに、人工芝糸のパイル抜糸
強度がきわめて高くなることも確認できた。
【0054】参考までに、上記比較例2および実施例
3,4,5の比較結果を表2に示すが、本発明によれ
ば、従来必要とされていた乾燥・加硫工程が省ける分、
製造コスト面で有利であることが実証された。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基材に対して人工芝糸を接着固定する接着材として、そ
の接着固定後においても熱可塑性を有する高分子体を用
いるようにしたことにより、改修時に回収された人工芝
生のリサイクル、すなわち廃棄物の再資源化もしくは有
効利用が可能となる。
【0057】また、本発明によれば、従来必要とされて
いた乾燥・加硫工程が省けるため、低コストの人工芝生
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による人工芝生の一実施例を示した模式
的断面図。
【図2】本発明による人工芝生の他の実施例を示した模
式的断面図。
【図3】本発明による人工芝生の他の実施例を示した模
式的断面図。
【図4】本発明による人工芝生の他の実施例を示した模
式的断面図。
【図5】本発明による人工芝生の第1製造例を説明する
ための模式図。
【図6】本発明による人工芝生の第2製造例を説明する
ための模式図。
【図7】本発明による人工芝生の第3製造例を説明する
ための模式図。
【図8】成型性を評価するための成型品を示した斜視
図。
【符号の説明】
1 人工芝生 2 基材 3 人工芝糸 4 接着材 5 樹脂押出機 6 樹脂シート 7 圧着搬送ローラ 8 加熱圧着ローラ 9a〜9c 搬送ローラ 10 粉末付着部 11 ホッパ 12 高分子粉末 13 加熱装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に人工芝糸が植設されているととも
    に、上記基材に対して上記人工芝糸が接着材によって接
    着固定されている人工芝生において、上記接着材とし
    て、上記人工芝糸の接着固定後においても熱可塑性を有
    する高分子体を用いたことを特徴とする人工芝生。
  2. 【請求項2】 上記接着材が、上記高分子体を加熱溶融
    物として上記基材と上記人工芝糸の接合部に塗布したも
    のからなることを特徴とする請求項1に記載の人工芝
    生。
  3. 【請求項3】 上記接着材が、上記高分子体をフィルム
    状として上記基材の裏面に加熱融着したものからなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の人工芝生。
  4. 【請求項4】 上記接着材の融点が、上記基材の融点よ
    りも低いことを特徴とする請求項1,2または3に記載
    の人工芝生。
  5. 【請求項5】 上記基材、上記人工芝糸および上記接着
    材のすべてが、オレフィン系樹脂であることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれか1項に記載の人工芝生。
  6. 【請求項6】 上記基材、上記人工芝糸および上記接着
    材のすべてが、ポリプロピレン系樹脂であることを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の人工芝
    生。
  7. 【請求項7】 上記接着材が、上記高分子体を粉末状と
    して上記基材の裏面に散布し、同基材に加熱融着したも
    のからなることを特徴とする請求項1ないしは6のいず
    れか1項に記載の人工芝生。
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