JP2006132158A - 連結糸及び耐久性人工芝生 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイル糸が細く分裂して切断することがなく、耐久性に優れ、また、生産性の優れた人工芝生、及び、かかる人工芝生のパイル、あるいは、強度を必要とするシートを形成することのできる機械的強度に優れた連結糸の提供
【解決手段】横方向に並列した複数の小径線条体と該小径線条体を互いに連結する連結膜とからなり、連結膜が、小径線条体の厚さ方向の最大幅cに対して、厚さaが0.05〜0.7、幅bが0.05〜1.0とされた連結糸。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機械的強度に優れた連結糸、及び、軽量で、柔軟性、耐水性に優れ、また、パイル切れが少なく長期使用が可能な、耐久性に優れた人工芝生に関する。
近年、サッカー場、野球場、テニス場、その他競技場には、熱可塑性樹脂製の人工芝生が広く用いられている。これらの人工芝生は、テープ状の熱可塑性樹脂を一軸延伸したフラットヤーン等を織成した基布に、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド等を延伸したパイル糸をタフティングすることによって形成されている。
これら、熱可塑性樹脂製の人工芝生は、腐蝕せず管理が容易なことから、今後、ますます普及するものと予測されている。
しかし、競技場等に使用される人工芝生は、その上で激しい運動が行なわれるために、パイル糸の植生姿勢が崩れて老朽化し、また、芝を形成するパイル糸が切断していたみが速く、期待される期間より速く張替えが必要となり、その都度、莫大な費用を必要とした。
競技場等の激しい運動が行なわれる場所に敷設した場合においても、パイル糸が切断することがなく、長期に使用可能な耐久性の高い人工芝生を得るためには、パイル糸の強度が重要となる。
強靭なパイルを得るためには、使用する樹脂材料が重要な要素になり、その改良が重要であるが、樹脂材料の改良は価格面で制限があり、今後、大きな飛躍は望めないのが現状である。
このため、本発明者等は、パイル糸の構造に着目して検討を行なったところ、パイル糸の構造によって、強靭性に大きな開きが生じることが判明した。たとえば、リボン状熱可塑性樹脂を一軸延伸したフラットヤーンをパイル糸として使用した場合は、縦裂けが生じ、激しい運動をすると、パイル糸は極めて細く分裂するために切断し易くなる。また、マルチフィラメントとするときは、各繊維が細いため、激しい運動には耐えられず、やはり切断が多い。一方、太いモノフィラメントとするときはパイルが剛直となり、人口芝としての柔らかさが得られなくなることが判明した。
パイル糸が剛直になることを避けるためには、強靭さとしなやかさとがバランスする太さのモノフィラメントを使用することが有力な手法となるが、径の細いモノフィラメントで芝状体を形成するためには、一本ずつタフティングする方式では効率が悪く、生産性を上げることができなくなる。生産性を上げるためには、数本以上を引きそろえてタフティングする必要が生じるが、複数本のモノフィラメントを集束して使用するときは、タフティング工程における糸送りが悪くなり、生産性が大きく低下する問題がある。
このため、本発明者等は、図6に示すように、適当な太さの小径線条体5、5を複数本並列し、隣接する小径線条体5間を融着して一本化した連結糸2をタフティングすることを提案した(先願明細書1)。これによって、パイルが小径線条体5の太さ以下に細く分裂することが防止され、また、生産性を大きく向上することに成功した。しかし、かかる方法においても線状体間が直接融着されているため、パイル糸が剛直になり易く、タフティング工程の生産性が低下し易いことが判明した。
このため、激しい運動が行われた際にも細く分裂することがなく、パイル切れを防止することができると共に、柔軟性に優れた人工芝生、及び、かかるパイルを形成することのできるパイル糸の開発を必要としていた。
特開平7−158007号公報
先願明細書1
特願2003−185684号公報
本発明は、パイル糸が細く分裂することがなく、従って、パイル切れがなく耐久性に優れ、また、生産性の優れた人工芝生、及び、かかる人工芝生のパイルを形成することのでき、柔軟性を有し、生産性に優れた連結糸を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果なされたもので、具体的には、横方向に並列した複数の小径線条体と該小径線条体を互いに連結する連結膜とからなり、連結膜が、小径線条体の厚さ方向の最大幅cに対して、厚さaが0.05〜0.7、幅bが0.05〜1.0とされてなることを特徴とする連結糸を提供するものである。
また、本発明は、小径線条体が5本以上並列し、厚さ方向最大幅が0.1〜1.0mm、横方向最大幅が1.0〜10mmとされてなる上記の連結糸、及び、少なくとも小径線条体が基層と基層より融点の低い熱可塑性樹脂からなる接合層からなり、接合層によって基層が被覆されてなる上記の連結糸を提供するものである。
さらに、本発明は、熱可塑性樹脂を一軸延伸して得られた基布用線条体を織成してなる基布に、上記のいずれかに記載の連結糸をタフティングしてなることを特徴とする耐久性人工芝生を提供するものである。
さらに、また、本発明は、基布用線条体とパイルを構成する連結糸とがオレフィン系重合体からなる上記の耐久性人工芝生、基布に融点の低いオレフィン系重合体からなるフィルムを積層し、得られた積層シートにパイル用連結糸をタフティングした後、熱処理してなる上記の耐久性人工芝生、及び、基布にパイル用連結糸をタフティングした後、融点の低いオレフィン系重合体からなるフィルムを熱接着してなる上記の耐久性人工芝生を提供するものである。
本発明の連結糸は、モノフィラメントの集合体の構造をとるから力が加わった際には分裂して応力を緩和し、分裂した各小径線条体は所定の太さを維持し、それ以上に細くなることはないから切断が防止され、また、しなやかさを有するから製織工程等において生産性の高い小径線条体を得ることができる。
かかる連結糸をパイルとする人工芝は、軽量で、柔軟性、耐水性に優れ、また、激しい運動が行なわれ、強い力がかかった場合には、各小径線条体に分裂して応力緩和作用が発揮されるが、それ以上には分割することはないから糸切れの発生がなく、長期に亘って使用することが可能な耐久性に優れた人工芝生を得ることができる。
本発明の耐久性人工芝生1は、図1に示すように、熱可塑性樹脂を一軸延伸して得られた基布用線条体3a、3bを織成して得られた基布4に、パイル用の連結糸2をタフティングして得られ、この場合、パイル用の連結糸2として、図4に示すように、熱可塑性樹脂からなる複数の小径線条体5が連結膜6によって互いに結合された連結糸が使用される。
基布4は、熱可塑性樹脂を一軸延伸した基布用線条体3によって形成され、図2に示すように、熱可塑性樹脂の基布用線条体3を布状に織成することによって形成される。
基布用線条体3を構成する熱可塑性樹脂としては、延伸効果の大きい樹脂、一般には結晶性樹脂が使用され、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、変性ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド等が用いられる。中でも加工性と経済性からポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体が望ましく、特に接着性の観点からメタロセン系触媒を用いて重合したポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
本発明において基布を構成する基布用線条体3は、結晶性の熱可塑性樹脂の単層体であってもよいが、結晶性の熱可塑性樹脂からなる基層の表面に、接着性に優れた樹脂、あるいは、顔料又は無機フィラーを配合した樹脂からなる表層を積層することができ、例えば、図3(A)に示すように、結晶性の熱可塑性樹脂の単層体を用いることができ、また、図3(B)に示すように、結晶性の熱可塑性合成樹脂からなる基層10の片面に表層11が積層された構造とすることができ、さらに、図3(C)に示すように、基層10の両面に表層11が積層された構造とすることができる。
また、図3(D)に示すように、シースコア構造、図3(E)に示すようにサイドバイサイド構造とすることもできる。中でも、図3(C)に示すように、テープ状の基層10の両面に表層11を積層したものが望ましい。なお、基布用線条体3は、後述するパイル用の連結糸2と同様の構造とすることもでき、また、耐久性の面から望ましい態様である。
表層11は、基布4とされた後、基布用線条体3間を接合し、あるいは、基布用線条体3とパイル用の連結糸2を接合するもので、基層10を構成する熱可塑性樹脂より融点が低く熱融着性の優れた熱可塑性樹脂が用いられる。
具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、変性ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド等を用いることができ、基層10の熱可塑性樹脂との関係で基層10より融点が低い熱可塑性樹脂、好ましくは10℃以上、さらに好ましくは15℃以上低融点の熱可塑性樹脂が選択される。
中でも加工性と経済性から高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系重合体が望ましく、特に繊維間の接合力を高める観点からメタロセン系触媒を用いて重合したエチレン系重合体、プロピレン系重合体、エチレン・プロピレン共重合体、あるいは、エチレン・ブテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。
これら基布用線条体3を構成するオレフィン系重合体には、目的に応じて各種の添加剤を添加することができる。具体的には、フェノール系、有機ホスファイト系、ホスナイトなどの有機リン系、チオエーテル系等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系等の光安定剤;ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の帯電防止剤;ビスアミド系、ワックス系、有機金属塩系等の分散剤;アルカリ土類金属塩のカルボン酸塩系等の塩素補足剤;アミド系、ワックス系、有機金属塩系、エステル系等の滑剤;ヒドラジン系、アミンアシド系等の金属不活性剤;含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤;有機顔料;無機顔料;無機充填剤、有機充填剤;金属イオン系などの無機、有機抗菌剤等が挙げられる。
これら添加剤は、適宜組み合わせて、基層10や表層11の材料組成物を製造するいずれかの工程で配合される。添加剤の配合は、従来の公知の二軸スクリュー押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロール等の混練装置を用いて所定割合に混合して、これを溶融混練して調製してもよいし、高濃度のいわゆるマスターバッチを作製し、これを希釈して使用するようにしてもよい。
基布用線条体3として積層体が使用される場合、成形材料となる積層フィルムを成形する手段としては、予め基層10となるフィルムと表層11となるフィルムを形成してドライラミネート法や熱ラミネート法を用いて複層化する手段や、基層10となるフィルムの表面に表層11となる熱可塑性合成樹脂をコーティングする方法、予め形成した基層10となるフィルムに表層11を押出ラミネートする方法、あるいは、多層共押出法によって積層フィルムとして押出成形するなどの公知の手段から適宜選択して用いればよいが、成形の容易さやコスト面、並びに、製品の各層間の接着性の点では、多層共押出法によって基層10と表層11の積層体を一段で得る方法が望ましい。シースコア構造、あるいは、サイドバイサイド構造については共押出法によるのが一般的である。
こうして得られた基布用線条体3は、図2に示すように、平織とし、あるいは、綾織、斜文織、畦織、二重織、模紗織等の方法で織製することによって、人工芝用基布4とされる。
基布用線条体3を織成して得られた基布4は、パイル糸がタフティングされる。本発明は、パイル糸として、細径の小径線条体5の複数本が連結膜6を介して連結された連結糸2を用いるところに特徴を有する。
具体的には、図4(A)に示すように、細い小径線条体5を多数並列し、その側部を連結膜6で隣接する小径線条体5と連結して結合することによって単層の連結糸2とすることができる。また、目的に応じて、図3(B)に示すように、基層12を接合層13で被覆した複合小径線条体として、これを連結することによって形成することもできる。さらに、図4(C)に示すように、基層12を連結した状態に形成し、その片面又は両面に接合層13を積層することもできる。
パイル用の連結糸2の単層体、又は、複合体の基層12は、延伸効果の大きい熱可塑性樹脂が用いられ、一般には、結晶性樹脂が使用される。具体的には、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、変性ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド等が用いられる。中でも加工性と経済性からポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体が望ましく、特に接着性と透明性の観点からメタロセン系触媒を用いて重合したポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
接合層13は、タフティングされた後、連結糸2と基布4を接合するもので、基層12を構成する熱可塑性樹脂より融点が低く熱融着性の優れた熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、変性ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド等を用いることができ、基層12の熱可塑性樹脂との関係で基層12より融点が低い熱可塑性樹脂、好ましくは10℃以上、さらに好ましくは15℃以上低融点の熱可塑性樹脂が選択される。
中でも加工性と経済性から高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系重合体が望ましく、特に連結糸2の接合力を高める観点からメタロセン系触媒を用いて重合したエチレン系重合体、プロピレン系重合体、エチレン・プロピレン共重合体、あるいは、エチレン・ブテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。
これら基層12、接合層13を構成する熱可塑性樹脂には、目的に応じて、無機充填材を添加することができる。無機充填材の種類としては、熱可塑性樹脂添加材として自体公知の無機充填材を使用することができ、例えば、タルク、クレー、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ウオラストナイト、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム等を使用することができる。無機充填材の配合量は、1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%である。
また、熱可塑性樹脂には、目的に応じて各種の添加剤を添加することができ、具体的には、フェノール系、有機ホスファイト系、ホスナイトなどの有機リン系、チオエーテル系等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系等の光安定剤;ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の紫外線吸収剤;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の帯電防止剤;ビスアミド系、ワックス系、有機金属塩系等の分散剤;アルカリ土類金属塩のカルボン酸塩系等の塩素補足剤;アミド系、ワックス系、有機金属塩系、エステル系等の滑剤;ヒドラジン系、アミンアシド系等の金属不活性剤;含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤;有機顔料;無機顔料;金属イオン系などの無機、有機抗菌剤等が挙げられる。
これら添加剤は、適宜組み合わされて、連結糸2の材料組成物を製造するいずれかの工程で配合される。添加剤の配合は、従来の公知の二軸スクリュー押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロール等の混練装置を用いて所定割合に混合して、これを溶融混練して調製してもよいし、高濃度のいわゆるマスターバッチを作製し、これを希釈して使用するようにしてもよい。
連結糸2を得る方法としては、図4(A)に示すように、単層の連結糸2とするときは、連結糸2に対応する形状のオリフィスから一体に押出し成形し、あるいは、小径線条体5と連結膜6を多数押出し成形し、ダイス内で、又は、ダイスを出た直後に隣接する小径線条体5を連結膜6を介して接合して結合することによって得ることができる。
また、図4(B)に示すように、小径線条体5を複合体とするときは、小径線条体5部をシースコアー構造となるように共押出成形することもできる。また、図4(C)に示すように、連結した基層12に接合層13を被覆する場合には、連結した基層12を押出し成形し、その外面に接合層13をラミネートすることによって被覆することができ、また、共押出成形により一段で成形することができる。
いずれの場合においても、小径線条体5の断面形状は特に制限はなく、任意に定め得るが、一般には、円形、楕円形、長円形とされる。かかる構造とするときは、小径線条体5自体はさらに分裂することはないから、強度が低下することがなく、人工芝のパイルの他、人工芝の基布あるいは防風シート、防砂シート等の強度を必要とするシートを得るために使用することができる。また、タフティング工程においても、小径線条体5によって、糸送り機構に対して線接触となるため、接触抵抗が少なく、スムーズに糸送りされる結果、タフティングの効率を上げることができる。
また、延伸は、熱ロールによる延伸、熱板による延伸、熱風炉による延伸等によって行なうことができる。延伸倍率は通常3〜10倍程度とされる。
延伸後の連結糸2は、連結膜6の厚さaが、小径線条体5の厚さ方向の最大幅cの0.05〜0.7、好ましくは0.1〜0.6、さらに好ましくは0.1〜0.4の割合とされる。また、連結膜6の幅bは、小径線条体5の厚さ方向の最大幅cの0.05〜1.0、好ましくは0.1〜0.8、さらに好ましくは0.1〜0.7の割合とされる。小径線条体5間に薄肉の連結膜6が介在することによって、タフティング用の連結糸2がしなやかとなってタフティング時の糸送り機構に対する追随性が向上し、生産性を向上することができる。
連結膜6の厚さaが小径線条体5の厚さ方向の最大幅cの0.05未満ではタフティング工程中に分裂し易くなり、0.7を越えるときは連結糸2が剛直となり、タフティング工程の生産性が低下する。また、連結膜6の幅bが0.05未満では連結糸2が剛直となり、1.0を超えると小径線条体5が分裂したとき、連結膜6がヒレ状となって小径線条体5に残存するため、激しい運動が行われるとこのヒレ状体が細く裂け、ひげ状となって切断し易くなり、使用中にひげ状の塵埃が発生し易くなる。
なお、耐久性人工芝生1は、そのまま直接グランド等に敷設することができるが、敷設する前に、予め打叩処理をして各小径線条体5を分裂させておくこともできることは当然である。
連結糸2、及び、小径線条体5の太さは目的に応じて任意に定め得るが、一般には、小径線条体5の最大径が0.05〜2.0mm、好ましくは0.1〜1.0mmとされ、連結糸2の最大幅は0.3〜20mm、好ましくは1.0〜10mmとされる。
得られた連結糸2は、人工芝用基布4にタフティングされて人工芝生1とすることができる。連結糸2のタフティングは、従来公知のタフティングカーペットの製造方法と同様の方法によって行うことができる。
なお、本発明において、人工芝生を形成する場合、人工芝用基布4とパイル用の連結糸2の結合を強くするために、予め、人工芝用基布4の裏面に、低融点のオレフィン系重合体フィルム7を積層することができる。
本発明において融点の高い、低いは、パイル用連結糸2を構成する熱可塑性樹脂、積層体からなるときは基層を構成する熱可塑性樹脂との比較で判断される。
オレフィン系重合体フィルム7としては、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンブロック共重合体等のエチレン系重合体、又は、プロピレン系重合体が用いられる。中でも加工性と経済性からポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体が望ましく、特に接着性の観点からメタロセン系触媒を用いて重合したポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
オレフィン系重合体フィルム7の厚さは、任意であり、目的に応じて選定することができるが、一般には、20μm以上、好ましくは50μm以上2mm以下程度とされる。
また、パイル用の連結糸2がタフティングされた人工芝生1の裏面にオレフィン系重合体フィルム8を積層することもできる。オレフィン系重合体フィルム8を構成するオレフィン系重合体としては、オレフィン系重合体フィルム7と同様の重合体を用いることができる。
オレフィン系重合体フィルム8を人工芝生1の裏面に接合するときは、空気圧を用いて押圧する方式とすることが望ましく、図5に示すように、人工芝生1を裏面が上面となるようにして接合装置に供給し、その上にオレフィン系重合体フィルム8を重ねると共に、加熱ヒーター等の輻射熱加熱方式の加熱装置16を用いてオレフィン系重合体フィルム8を加熱することによってフィルム8を溶融し、ついで、エアーナイフ等の熱風噴き出し装置17を用いてオレフィン系重合体製フィルム8を押圧することによって、人工芝生1に接合することができる。
空気圧を用いてオレフィン系重合体フィルム8を接合することによって、オレフィン系重合体フィルム8は、人工芝生1裏面の凹凸に沿って賦形されて、人工芝生1の裏面全面にぴったりと添着されることとなり、パイル用の連結糸2を強力に接合することができる。
また、連結糸2によって形成された凸部14の間に連続した凹部15が形成され、凹部15は人工芝生1が敷設された際に雨水等を排水する排水路として機能させることができる。なお、必要に応じて、オレフィン系重合体フィルム7、8に所定の間隔をおいて多数の排水孔を設けることによって人工芝生1を敷設した際の上面の排水を図ることも可能である。
本発明の連結糸2は、しなやかさを有し、かつ、強度低下が少ないから、人工芝のパイルの他、人工芝の基布あるいは防風シート、防砂シート、土木シート等の強度を必要とするシートを得るための線条として使用することができる。
また、本発明の連結糸2を用いて形成した人工芝生1は、野球場、サッカー場、ラグビー場、あるいはこれらの多目的グランド、テニスコート、ゴルフ練習場の芝生として用いることができ、また、歩行路、車、飛行機、ホール等の敷物として用いることができる。
なお、本発明の耐久性人工芝生1は、そのまま使用することができ、また、図1に示すように、パイルのけあしを長くし、その間に砂9等を充填して使用することもできる。
本発明耐久性人工芝生の一例を示す(A)は正縦断面図、(B)は側縦断面図 基布の例を示す(A)は平面図、(B)は縦断面図 基布用線条体の例を示す縦断面図 連結糸の例を示す縦断面図 人工芝生の製造例を示す縦断面図 従来の連結糸の例を示す縦断面図
符号の説明
1.人工芝生
2.連結糸
3.基布用線条体
4.基布
5.小径線条体
7.8.オレフィン系重合体フィルム
10.12.基層
11.表層
13.接合層
16.加熱装置
17.熱風噴き出し装置

Claims (7)

  1. 横方向に並列した複数の小径線条体と該小径線条体を互いに連結する連結膜とからなり、連結膜が、小径線条体の厚さ方向の最大幅cに対して、厚さaが0.05〜0.7、幅bが0.05〜1.0とされてなることを特徴とする連結糸。
  2. 小径線条体が5本以上並列し、厚さ方向最大幅が0.1〜1.0mm、横方向最大幅が1.0〜10mmとされてなる請求項1に記載の連結糸。
  3. 少なくとも小径線条体が、基層と、基層より融点の低い熱可塑性樹脂からなる接合層からなり、接合層によって基層が被覆されてなる請求項1に記載の連結糸。
  4. 熱可塑性樹脂を一軸延伸して得られた基布用線条体を織成してなる基布に、請求項1〜3のいずれかに記載の連結糸をタフティングしてなることを特徴とする耐久性人工芝生。
  5. 基布用線条体とパイルを構成する連結糸とが、オレフィン系重合体からなる請求項4に記載の耐久性人工芝生。
  6. 基布に、融点の低いオレフィン系重合体からなるフィルムを積層し、得られた積層シートに、パイル用の連結糸をタフティングした後、熱処理してなる請求項4又は5のいずれかに記載の耐久性人工芝生。
  7. 基布に、パイル用連結糸をタフティングした後、融点の低いオレフィン系重合体からなるフィルムを熱接着してなる請求項4〜6のいずれかに記載の耐久性人工芝生。
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