JP2000017275A - 原料炭化水素の脱硫改質装置およびその方法 - Google Patents

原料炭化水素の脱硫改質装置およびその方法

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JP2000017275A
JP2000017275A JP10182131A JP18213198A JP2000017275A JP 2000017275 A JP2000017275 A JP 2000017275A JP 10182131 A JP10182131 A JP 10182131A JP 18213198 A JP18213198 A JP 18213198A JP 2000017275 A JP2000017275 A JP 2000017275A
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gas
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desulfurization
steam
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Akira Kobuchi
彰 小渕
Hiroyuki Taniguchi
浩之 谷口
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱硫改質装置のコンパクト化と、熱エネルギ
ーの効率利用化とが図れる原料炭化水素の脱硫改質装置
およびその方法を提供する。 【解決手段】 原料炭化水素a中の硫黄分を脱硫して除
去する脱硫部15と、脱硫後の炭化水素を水蒸気改質し
て高濃度水素含有ガスを生成し、高濃度水素含有ガス中
の一酸化炭素を二酸化炭素および水素に転換するガス変
成部14と、を備え、脱硫部15とガス変成部14とを
隔壁を介して一体化し、しかも隔壁の少なくとも一部
を、水素を透過する無機水素分離膜16により構成する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料炭化水素の脱
硫改質装置およびその方法に関し、さらに詳細には天然
ガスなどの原料炭化水素を脱硫改質して、合成ガスや高
純度水素などを製造するにあたって、装置のコンパクト
化および熱エネルギーの効率利用化が図れる原料炭化水
素の脱硫改質装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ガス,天然ガス,ナフサ,灯
油またはメタノールなどの炭化水素に水蒸気を添加して
白金,ルテニウムまたはニッケルなどの元素をアルミナ
などの担体に担持した改質触媒と高温下で接触させて水
蒸気改質し、水素含有ガスを得る技術が実施されてい
る。
【0003】なお、改質触媒は、硫黄分によって極めて
被毒されやすく、ニッケル担持触媒にあっては、特に硫
黄分の影響を受けやすく、被毒されて活性を失う恐れが
あるため、通常は原料炭化水素中の硫黄分を脱硫処理し
ており、その脱硫方法としては、炭化水素に純水素また
は水素含有ガスを添加し、高温・高圧下でコバルト−モ
リブデン、またはニッケル−モリブデンなどを担持した
触媒と接触させて水素化処理して硫黄分を硫化水素とし
たのち、酸化亜鉛や酸化ニッケルなどの脱硫剤で脱硫す
る水素化脱硫方法が一般的に用いられている。
【0004】また、炭化水素を水蒸気改質して得られた
水素含有ガスから、水素を精製回収している。この回収
された水素は、燃料電池用の水素源や半導体製造工業な
どで使用されており、その精製回収方法としては、溶液
吸収法、吸着法または深冷分離法などで不純物を分離除
去する方法や、有機または無機の水素分離膜によって水
素を拡散分離する膜分離方法などがある。その中でも、
膜分離方法は、省エネルギー、分離効率、装置の簡易な
構成および運転の容易性などの観点から注目されてい
る。
【0005】さらに、膜分離方法に用いられる水素分離
膜としては、ポリミイドやポリスルホンなどの有機高分
子膜および特開昭62−121616号、特開昭62−
273030号公報などに開示されている多孔質硝子、
多孔質セラミックス、および多孔質酸化アルミニウムな
どの無機多孔質支持体の表面にパラジウムまたはパラジ
ウム合金膜を被着した無機膜などがある。
【0006】また、本願出願人は、特開平9−2784
03号公報で、炭化水素を水蒸気改質し、得られる水素
含有ガスから無機水素分離膜を用いて高純度水素を製造
するにあたり、水素含有ガスを前記ガス変成部に通すこ
とで、一酸化炭素を二酸化炭素に転換して、パラジウム
系の無機水素分離膜の被毒化を防止したのち、硫黄分含
有の炭化水素の水素化脱硫用の水素として用いる高純度
水素の製造方法を提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の炭化水素を
水蒸気改質して得られた水素含有ガスから水素を精製し
高純度水素を製造する方法にあって、本願出願人が提案
した高純度水素の製造方で使用されている技術は、製造
された高純度水素の一部を水素化脱硫に用いることによ
り、炭化水素の水素化脱硫の効率化を図り、かつ低廉に
高純度水素を得る方法である。
【0008】しかしながら、この高純度水素の製造方法
においては、水素化脱硫部と、ガス変成部と、無機水素
分離膜を用いた高純度水素分離部とが、それぞれ離間し
た位置に独立して配備されているので、高純度水素の製
造設備が大型化し、かつ熱エネルギーの効率が悪いとい
う問題点がある。しかも、無機水素分離膜の非透過側の
水素含有ガスを、例えば濃縮水素分離部および濃縮水素
循環部などを通して、水素化脱硫部側へ循環させるよう
に構成していたので、水添脱硫用の水素の使用が直接的
でなく、前述した高純度水素の製造設備が、さらに大型
化する恐れがある。
【0009】本発明は、このような従来技術を背景にな
されたもので、装置のコンパクト化および熱エネルギー
の効率利用化が図れる原料炭化水素の脱硫改質装置およ
びその方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、原料炭化水素中の硫黄分を脱硫して除去する脱硫部
と、該脱硫後の炭化水素を水蒸気改質して高濃度水素含
有ガスを生成し、該高濃度水素含有ガス中の一酸化炭素
を二酸化炭素および水素に転換するガス変成部とを備
え、前記脱硫部と前記ガス変成部とは隔壁を介して一体
化され、かつ該隔壁の少なくとも一部は、水素を透過す
る無機水素分離膜により構成されていることを特徴とす
る原料炭化水素の脱硫改質装置である。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、(イ)脱
硫された炭化水素に水または水蒸気を添加し、さらに改
質触媒と接触させて水素改質することで、高濃度水素含
有ガスを製造する水蒸気改質工程と、(ロ)所定温度に
冷却された高濃度水素含有ガスを、変成触媒が充填され
たガス変成部に供給して前記変成触媒と接触させること
により、前記高濃度水素含有ガスに含有された一酸化炭
素と水蒸気とを反応させて二酸化炭素および水素に転換
し、これにより一酸化炭素を除去する一方、さらに水素
濃度を高めた高濃度水素含有ガスを製造するガス変成工
程と、(ハ)水素化触媒が内部充填され、しかも少なく
とも一部が無機水素分離膜である隔壁を介して前記ガス
変成工程のガス変成部と一体化された脱硫部内で、前記
ガス変成部から前記無機水素分離膜を透過した水素を直
接的に原料炭化水素と混合し、これを前記水素化触媒に
接触させることで、原料炭化水素中の硫黄分を水素化処
理して硫化水素に改質したのち、脱硫剤により脱硫する
脱硫工程と、(ニ)脱硫された炭化水素を水蒸気改質工
程に供給する工程、とを備えたことを特徴とする原料炭
化水素の脱硫改質方法である。
【0012】さらに、請求項3に記載の発明は、前記水
蒸気改質工程での水蒸気の温度を500〜600℃と
し、また前記炭化水素を水蒸気改質する水蒸気改質部
と、高純度水素を得る高純度水素回収部とが、少なくと
も一部に無機水素分離膜を有する隔壁を介して隣接さ
れ、前記水蒸気改質部内で生成されて、しかも前記無機
水素分離膜を透過した水素を、高純度水素として前記高
純度水素回収部から回収する請求項2に記載の原料炭化
水素の脱硫改質方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る原料炭
化水素の脱硫改質装置の系統図であり、図2は他の実施
の形態に係る原料炭化水素の脱硫改質装置の系統図であ
る。
【0014】図1において、10は原料炭化水素の脱硫
改質装置である。以下、この原料炭化水素の脱硫改質装
置10の各構成体を説明する。
【0015】11は、水を加熱して高温の水蒸気にする
スーパーヒータである。12は、脱硫された炭化水素に
水または水蒸気を添加し、さらに改質触媒を接触させて
水素改質することで、高濃度水素含有ガスを製造する水
蒸気改質部を有する水蒸気改質工程である。この水蒸気
改質部には、炉に内設された反応管内に白金,ルテニウ
ムまたはニッケルなどの元素をアルミナ,シリカなどの
担体に担持した改質触媒が充填されている。なお、改質
触媒の工業的使用には、ニッケルを担持したニッケル触
媒が廉価であるために多く使用されている。
【0016】この水蒸気改質部内では、脱硫された炭化
水素の水蒸気改質が行なわれる。ここでの反応を、次に
示す。 CO+3H2 ←→CH4 +H2 O・・・・・(2) CO+H2 O←→CO2 +H2 ・・・・・(3) ここで、アルミナ(Al2 3 )や酸化マグネシウムを
担体とするニッケル触媒の接媒式水蒸気分解法によるメ
タンを改質したガスの成分は、水素76.6,一酸化炭
素15.5,二酸化炭素7.5,メタン0.4(容量
%),合計100である。
【0017】13は、原料炭化水素と水蒸気改質された
高濃度水素含有ガスとを熱交換して原料炭化水素を30
0〜400℃に加熱昇温するとともに、高濃度水素含有
ガスを300〜450℃に冷却する熱交換器を有する熱
交換工程である。
【0018】14は、冷却された高濃度水素含有ガス中
の一酸化炭素を、二酸化炭素および水素に転換する変成
触媒が充填されたガス変成部を有するガス変成工程であ
る。変成触媒としては、鉄−クロム(例えばFe2 3
−Cr2 3 系触媒)や、銅−亜鉛などの酸化物である
銅系触媒が用いられる。Fe2 3 −Cr2 3 系触媒
の場合では、300〜450℃、銅系触媒については2
00〜250℃まで冷却するのが好ましい。
【0019】ここでの反応は、CO+H2 O=CO2
2 となる。このときに発生した熱は、無機水素分離膜
から脱硫工程へと伝達される。そして、脱硫反応のう
ち、水素化反応の吸熱分をこのガス変成反応の発熱で補
う。なお、この原料炭化水素の脱硫改質装置10が合成
ガスを製造する装置である場合には、このガス変成工程
のガス排出系から合成ガスが排出される。また、高純度
水素を精製する装置である場合には、ガス変成工程後に
高純度水素製造工程を設けるか、水蒸気改質工程後に、
この高純度水素製造工程を設けてもよい。
【0020】15は、水素化触媒が内部充填され、しか
も隔壁を構成する無機水素分離膜16を介してガス変成
部と一体化された脱硫部を有し、この脱硫部内で、ガス
変成工程14から無機水素分離膜16を透過した水素を
直接的に原料炭化水素と混合し、これを水素化触媒層に
充填された水素化触媒に接触させることで、原料炭化水
素中の硫黄分を水素化処理して硫化水素に改質したの
ち、脱硫剤層に充填された脱硫剤により脱硫する脱硫工
程である。このように、脱硫工程は、上流側の水素化触
媒層と、下流側の脱硫剤層とに分かれている。
【0021】なお、ガス変成工程14のガス変成部と、
脱硫工程15の脱硫部とは、箱型の設備ケース内で、無
機水素分離膜16を有する平坦な隔壁により仕切られて
いてもよいし、また筒型の塔ケースにおいて、内側部分
と外側部分とに、無機水素分離膜16を有する筒状の隔
壁により仕切られていてもよい。ただし、無機水素分離
膜16は高価であるので、効果的な使用によりできるだ
け使用面積を小さくした方が廉価である。
【0022】水素化触媒としては、ニッケル−モリブデ
ンまたはコバルト−モリブデンなどの酸化物、または硫
化物をシリカやアルミナなどの担体に担持したNiMo
x触媒またはCoMox触媒などが挙げられる。低圧下
では、ニッケル−モリブデン触媒が好ましい。また、脱
硫剤としては、酸化亜鉛や酸化ニッケルなどが単独また
は適宜担体に担持して用いられる。
【0023】水素化触媒層では、原料炭化水素中の硫黄
分が水素化されて硫化水素が生成する。その反応温度は
300〜400℃であるが、無機水素分離膜16を透過
した水素は、反応性に富んでいるため、脱硫反応が促進
される。
【0024】脱硫剤層では、H2 S+ZnO=ZnS+
2 Oの反応が起きる。なお、このようにして脱硫され
た炭化水素は、水蒸気改質工程12に供給される。無機
水素分離膜16としては、パラジウム膜や、このパラジ
ウムと銀,銅,ニッケル,コバルトなどとの合金からな
るパラジウム合金膜などを、セラミックス製,ガラス
製,ステンレスなどの各種の金属製の多孔質管体に被覆
したものや、ゼオライト膜などが採用できる。なお、こ
こでは、パラジウム膜が使用されている。
【0025】上記構成の原料炭化水素の脱硫改質方法に
ついて、以下詳述する。硫黄分を含む原料炭化水素a
を、熱交換工程13を経て、脱硫工程15の水素化触媒
層に供給する。熱交換工程13では、原料炭化水素a
が、水蒸気改質工程12からガス変成工程14に向かう
700〜800℃の水蒸気改質ガスと熱交換される。こ
れにより、原料炭化水素は、300〜400℃に昇温さ
れる。一方、水蒸気改質ガスは、例えばガス変成工程1
4の変成触媒に合わせて、200〜450℃に冷却され
る。
【0026】脱硫工程15の水素化触媒層に供給される
昇温後の原料炭化水素aは、その組成中に含まれる硫黄
分が、ガス変成工程14で生成されて無機水素分離膜1
6を透過した水素(水添脱硫用水素)と反応する。無機
水素分離膜16の透過時、水素はプロトンに解離して透
過するため、脱硫効果が大きい。
【0027】これにより、硫黄が水素化触媒により水素
化処理されて硫化水素に改質される。なお、水素化反応
の吸熱分は、ガス変成反応の発熱で補われる。その後、
硫化水素は脱硫剤層に流入し、ここで脱硫剤により固定
化され脱硫が行われる。脱硫された炭化水素は、スーパ
ーヒータ11から供給された水蒸気に、水蒸気/原料
1.0〜5.0kg−mol−H2 O/kg−mol−
C、好ましくは2.0〜3.0kg−mol−H2 O/
kg−mol−Cで添加され、温度を700〜800
℃、圧力を常圧〜40kg/cm2 Gで水蒸気改質工程
12に、改質部供給ガスbとして供給される。この工程
に供給された脱硫後の炭化水素と水蒸気との混合物は、
改質触媒と接触して一酸化炭素を含む高濃度水素含有ガ
スに改質される。
【0028】改質後の高濃度水素含有ガスは、熱交換工
程13を通過時に冷却されて、変成部供給ガスcとし
て、上記ガス変成工程14に供給され、変成触媒と接触
させて、一酸化炭素を二酸化炭素と水素に転換する。得
られた水素は、前述したように無機水素分離膜16を透
過して、この脱硫工程15で水添脱硫用水素として直接
的に効率よく利用される。一方、分離膜の非透過側から
は、水素,二酸化炭素,一酸化炭素,メタンなどからな
る変成ガス(合成ガス)dが得られる。
【0029】なお、各工程中のガスである原料炭化水素
a,改質部供給ガスb,変成部供給ガスc,変成ガスd
の成分を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】このように、原料炭化水素a中の硫黄分の
脱硫工程15とガス変成工程14とを、少なくとも一部
に無機水素分離膜16が形成された隔壁により分離し、
これによりガス変成工程14で発生した水素と熱エネル
ギーを、直接的に脱硫工程15の加熱および水添脱硫用
水素として利用するようにしたので、脱硫改質装置のコ
ンパクト化と、熱エネルギーの効率利用化とを図ること
ができる。なお、従来は、水添脱硫用水素をリサイクル
するために、冷却→昇圧→昇温操作が必要であったが、
本発明においては、水素を脱硫部へ直接供給するため
に、それらの操作が不要となる。
【0032】次に、この原料炭化水素の脱硫改質装置1
0の一部を設計変更して、図2に示すように、高純度水
素を回収する脱硫改質装置20とした例を説明する。こ
の図2に示す他の実施の形態に係る原料炭化水素の脱硫
改質装置20の特長は、水蒸気改質工程12の水蒸気改
質部内に、無機水素分離膜16を介して、高純度水素改
質工程17を一体的に区画形成した点である。
【0033】この場合、生成した水素を無機水素分離膜
16を用いて、選択的に反応系から分離することによっ
て、上述した反応式(2),(3)に示す反応を進行さ
せる。このために、水蒸気改質工程12の温度は500
〜600℃に設定されている。よって、高純度水素改質
工程17から、精製された精製水素(高純度水素)eが
得られる。このため、ガス変成工程14から得られる燃
料ガス(変成ガス)d中の水素分は、大きく低下する。
この燃料ガスdは、系内の燃料などとして使用する。な
お、水蒸気改質工程12における非透過側のガスは、図
1の脱硫改質装置の場合と同様に、熱交換工程13の熱
交換器を経てガス変成工程14に、変成部供給ガスcと
して供給される。
【0034】脱硫された炭化水素に、スーパーヒータ1
1から供給された水蒸気を、水蒸気/原料1.0〜5.
0kg−mol−H2 O/kg−mol−C、好ましく
は2.0〜3.0kg−mol−H2 O/kg−mol
−Cで添加し、温度を500〜600℃、圧力を常圧〜
40kg/cm2 Gで水蒸気改質工程12に、改質部供
給ガスbとして供給される。なお、各工程中のガスであ
る原料炭化水素a,改質部供給ガスb,変成部供給ガス
c,燃料ガス(変成ガス)d,精製水素(高純度水素)
eの各成分を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】このように、水蒸気改質工程12の水蒸気
温度を500〜600℃とし、また水蒸気改質部に、無
機水素分離膜16を有する隔壁により仕切られた高純度
水素回収部を設けたので、この水蒸気改質工程12内で
生成された水素を、無機水素分離膜16を透過して、高
純度水素eとして回収することができる。また、水蒸気
改質工程12において、改質温度が500〜600℃と
比較的低温であるので、スーパーヒータ11や改質炉の
加熱用燃料のコストを低減することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明にあっては、原料炭化水素中の硫
黄分の脱硫部とガス変成部とを、少なくとも一部に無機
水素分離膜が形成された隔壁により分離し、これにより
ガス変成部で発生した水素と熱エネルギーを、直接的に
脱硫部の加熱および水添脱硫用水素として利用するよう
にしたので、脱硫改質装置のコンパクト化と、熱エネル
ギーの効率利用化とを図ることができる。
【0038】特に、請求項3の発明にあっては、水蒸気
改質工程の水蒸気温度を500〜600℃とし、また水
蒸気改質部に、無機水素分離膜を有する隔壁により仕切
られた高純度水素回収部を設けたので、水蒸気改質部内
で生成された水素を、無機水素分離膜を透過して、高純
度水素として回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る原料炭化水素の脱
硫改質装置の系統図である。
【図2】他の実施の形態に係る原料炭化水素の脱硫改質
装置の系統図である。
【符号の説明】
10,20 原料炭化水素の脱硫改質装置 11 スーパーヒータ 12 水蒸気改質工程 13 熱交換工程 14 ガス変成工程 15 脱硫工程 16 無機水素分離膜 17 高純度水素回収工程 a 原料炭化水素 b 改質部供給ガス c 変成部供給ガス d 変成ガス(燃料ガス) e 精製水素(高純度水素) 整理番号 PMK72
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 浩之 神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号 三 菱化工機株式会社内 Fターム(参考) 4H029 BA01 BB11 BD17 BD19 DA03 DA09 DA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料炭化水素中の硫黄分を脱硫して除去
    する脱硫部と、 該脱硫後の炭化水素を水蒸気改質して高濃度水素含有ガ
    スを生成し、該高濃度水素含有ガス中の一酸化炭素を二
    酸化炭素および水素に転換するガス変成部、とを備え、 前記脱硫部と前記ガス変成部とは隔壁を介して一体化さ
    れ、かつ該隔壁の少なくとも一部は、水素を透過する無
    機水素分離膜により構成されていることを特徴とする原
    料炭化水素の脱硫改質装置。
  2. 【請求項2】 (イ)脱硫された炭化水素に水または水
    蒸気を添加し、さらに改質触媒と接触させて水素改質す
    ることで、高濃度水素含有ガスを製造する水蒸気改質工
    程と、 (ロ)所定温度に冷却された高濃度水素含有ガスを、変
    成触媒が充填されたガス変成部に供給して前記変成触媒
    と接触させることにより、前記高濃度水素含有ガスに含
    有された一酸化炭素と水蒸気とを反応させて二酸化炭素
    および水素に転換し、これにより一酸化炭素を除去する
    一方、さらに水素濃度を高めた高濃度水素含有ガスを製
    造するガス変成工程と、 (ハ)水素化触媒が内部充填され、しかも少なくとも一
    部が無機水素分離膜である隔壁を介して前記ガス変成工
    程のガス変成部と一体化された脱硫部内で、前記ガス変
    成部から前記無機水素分離膜を透過した水素を直接的に
    原料炭化水素と混合し、これを前記水素化触媒に接触さ
    せることで、原料炭化水素中の硫黄分を水素化処理して
    硫化水素に改質したのち、脱硫剤により脱硫する脱硫工
    程と、 (ニ)脱硫された炭化水素を水蒸気改質工程に供給する
    工程、とを備えたことを特徴とする原料炭化水素の脱硫
    改質方法。
  3. 【請求項3】 前記水蒸気改質工程での水蒸気の温度を
    500〜600℃とし、 また、前記炭化水素を水蒸気改質する水蒸気改質部と、
    高純度水素を得る高純度水素回収部とが、少なくとも一
    部に無機水素分離膜を有する隔壁を介して隣接され、前
    記水蒸気改質部内で生成されて、しかも前記無機水素分
    離膜を透過した水素を、高純度水素として前記高純度水
    素回収部から回収する請求項2に記載の原料炭化水素の
    脱硫改質方法。
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