JP2000017271A - 石炭の全膨張率の推定方法 - Google Patents

石炭の全膨張率の推定方法

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JP2000017271A
JP2000017271A JP10188706A JP18870698A JP2000017271A JP 2000017271 A JP2000017271 A JP 2000017271A JP 10188706 A JP10188706 A JP 10188706A JP 18870698 A JP18870698 A JP 18870698A JP 2000017271 A JP2000017271 A JP 2000017271A
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Kenji Kato
健次 加藤
Takashi Arima
孝 有馬
Junichiro Ikenaga
淳一郎 池永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉用コークスを製造する原料炭の膨張率の
推定方法を提示する。 【解決手段】 石炭を該石炭が最高膨張率を示す温度に
よって所定の温度域のグループに区分して、原料炭中の
各グループの石炭の割合に応じて石炭の膨張性阻害因子
(IF)を算出し、前記原料炭をコークスで乾留する際
の膨張率を石炭の膨張率の加重平均値および膨張性阻害
因子(IF)の積により算出することを特徴とする石炭
の膨張率の推定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉用コークス製
造時に使用する各種の石炭を配合した原料炭をコークス
炉で乾留する際の膨張率を推定する方法を提示する。
【0002】
【従来の技術】高炉用コークス製造においては、石炭の
粘結性がコークス強度に強く影響する。そこで、石炭の
粘結性を評価する手法としては、主にJIS M 88
01によるディラトメーターを用いた膨張性試験、およ
びギーセラープラストメーターを用いた流動性試験など
が広く実施されている。
【0003】石炭をコークス炉で乾留すると石炭中に含
まれる溶融成分が溶融して液相を示すとともに、石炭の
軟化溶融状態でガスが発生するために体積が膨張する。
図4に示すように、コークス炉の炭化室内では炉壁によ
り石炭の膨張が拘束されているので、乾留時の内部圧力
が増加し、さらに高温になると再固化してセミコークス
が形成され、その後セミコークスからガスが脱離して、
強度の高いコークス組織が形成される。即ち、強度の高
いコークスを製造するためには、コークスの強度と相関
関係の強い石炭の膨張性が重要な指標である。このた
め、各種の石炭を配合した原料炭をコークス炉で乾留し
た際の全膨張率を正確に評価する必要がある。
【0004】しかし、石炭の全膨張率は石炭配合の組み
合わせによって大幅に変化し、原料炭中に配合した各石
炭の全膨張率の加重平均値で単純に表すことはできな
い。図5に示すように、石炭を加熱すると一旦収縮した
後、膨張する。JIS M 8801に示されているよ
うに、石炭が収縮を開始する温度を軟化開始温度、石炭
の膨張率が最大を示す温度を最大膨張温度という。石炭
の軟化開始温度および最大膨張温度は炭種によって異な
る。このため、複数の石炭を配合した原料炭をコークス
炉内で乾留する場合には、炭種によって最大膨張温度が
異なるために原料炭の全膨張率は各石炭の全膨張率の加
重平均値で表すことはできない。例えば、表1に性状を
示す石炭Aを50wt%と石炭Cを50wt%配合した
原料炭を加熱して乾留すると、石炭Aは458℃で最大
膨張率を示し、それ以上の温度域では石炭Aは再固化す
る。石炭Cの最大膨張温度は493℃であり、石炭Aが
最大に膨張する温度では軟化溶融状態になっているが、
まだ充分に膨張していない。そこで、石炭Cが膨張する
温度域では石炭Aは再固化しており、再固化炭のネット
ワークが形成されるため、配合炭としての膨張が阻害さ
れることになる。このように、最大膨張温度の異なる各
種の石炭を配合した原料炭の全膨張率には加成性がな
い。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、炭種の
異なる石炭を配合した場合の石炭の全膨張率を精度良く
推定する方法の開発が望まれていた。
【0007】本発明は、コークス炉で乾留する際の石炭
の全膨張率の推定方法を提示することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1) 全膨張率の加成性が成り立つ石炭種をグループ
として区分し、各グループの石炭の全膨張率の加重平均
値と、各グループの石炭の膨張性阻害因子(以下、IF
と記す)とを用いて前記原料炭をコークスで乾留する際
の全膨張率を推定することを特徴とする石炭の膨張率の
推定方法。 (2) 乾留中に膨張率が最大となる温度域が460℃
以下である石炭種のグループ(I)、乾留中に膨張率が
最大となる温度域が460℃超で500℃以下の石炭種
のグループ(II)、および乾留中に膨張率が最大となる
温度域が500℃超の石炭のグループ(III )に区分す
ることを特徴とする(1)に記載の石炭の膨張率の推定
方法。 (3) 配合炭中のグループ(I)、グループ(III )
に属する配合炭の割合と式(2)の関係より膨張性阻害
因子を算出し、クループ(II)に属する石炭の全膨張率
と前記膨張性阻害因子とを用いて式(1)より配合炭の
全膨張率を推定することを特徴とする(2)に記載の石
炭の全膨張率の推定方法。 TD=ΣTDi *IF .....(1) IF=a*X1 2+b*X1 +c*X3 2+d*X3 .....(2) TD .....配合炭の全膨張率の推定値(%) ΣTDi ...配合炭中のグループ(II)に属する石
炭の全膨張率の加重平均値(%) IF .....膨張性阻害因子(−) X1 .....配合炭中のグループ(I)に属する石
炭の割合(wt%) X3 .....配合炭中のグループ(III )に属する
石炭の割合(wt%) −0.5*10-4≦a≦−5.0*10-4 −5.0*10-3≦b≦−10.0*10-3 −0.5*10-4≦c≦−5.0*10-4 −5.0*10-3≦d≦−10.*10-3 である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、その具体的な内容について
説明する。本発明者らは配合炭の全膨張率を精度良く推
定する方法について鋭意検討した。前述したように、各
種の石炭を配合した原料炭の全膨張率には単純な加成性
はない。そこで本発明者らは、表2に性状を示す16種
類の石炭を用いて各種の石炭の性状とこれらを配合して
乾留した場合の全膨張率との関係について鋭意検討し
た。
【0010】
【表2】
【0011】この結果、図6 に例を示すように乾留中の
最大膨張温度が特定の範囲の石炭種については全膨張率
の加成性が成り立つことを見いだした。そこで最大膨張
温度が特定の範囲の石炭種をグループとして区分し、各
グループに属する石炭の全膨張率の加重平均を算出す
る。各グループの全膨張率は加成性が成り立たないため
膨張性阻害因子(IF)を積算することにより原料炭の
全膨張率を精度良く推定できる。
【0012】各種の石炭について全膨張率の加成性が成
り立つ石炭種を検討した結果、最大膨張温度が460℃
未満の石炭種のグループ、最大膨張温度が460℃超5
00℃以下の石炭種のグループ、および最大膨張温度が
500℃超の石炭種のグループの3種類に区分できるこ
とを見出した。
【0013】粘結炭のほとんどは最大膨張温度が460
℃超で500℃以下のグループ(II)に属しており、全
膨張率が大きい。これに対して、非微粘結炭のほとんど
は最大膨張温度が460℃未満のグループ(I)に属
し、粘結炭に比べて全膨張率が小さい。また、高石炭化
度は最大膨張温度が500℃超のグループ(III )に属
し、最大膨張温度が460℃超で500℃以下のグルー
プの粘結炭に比べて全膨張率が小さい。
【0014】従って、最大膨張温度が460℃超で50
0℃以下の最大膨張率が最も大きいグループ(II)に属
する石炭の全膨張率の加重平均値とグループ(I)、グ
ループ(II)石炭種に起因するIFの積により、配合炭
の全膨張率を簡便に推定することができる。
【0015】様々な炭種を配合した配合炭を加熱し、グ
ループ(I)、グループ(II)の石炭の配合割合と、配
合炭の全膨張率との関係を検討した結果、配合炭中のグ
ループ(I)、グループ(II)の割合とIFは式(2)
の関係式があることを実験的に見出した。
【0016】 IF=a*X1 2+b*X1 +c*X3 2+d*X3 .....(2) −0.5*10-4≦a≦−5.0*10-4 −5.0*10-3≦b≦−10.0*10-3 −0.5*10-4≦c≦−5.0*10-4 −5.0*10-3≦d≦−10.*10-3 ここで、IFは膨張性阻害因子(−)、X1 は配合炭中
のグループ(I)に属する石炭の割合(wt%)、X3
は配合炭中のグループ(III )に属する石炭の割合(w
t%)を各々示す。
【0017】配合炭の全膨張率の推定は図1に示すフロ
ーで行う。
【0018】まず、最大膨張温度が460℃以下の石炭
をグループ(I)、460℃超で500℃以下の石炭を
グループ(II)、および500℃超の石炭をグループ
(III)の3つのグループに石炭をグループ分けする。
【0019】次に、各石炭を配合した場合の配合炭中の
グループ(I)に属する石炭の割合X1 、配合炭中のグ
ループ(III )に属する石炭の割合X3 により上記式
(2)でIFを算出する。
【0020】IFとグループ(II)に属する石炭の全膨
張率の加重平均値の積から式(1)により該配合炭の全
膨張率を推定する。 TD=ΣTDi *IF .....(1) ここで、TDは配合炭中のグループ(II)に属する石炭
の膨張率の推定値(%)、ΣTDi は配合炭中のグルー
プ(II)に属する石炭の全膨張率の加重平均値(%)を
表わす。
【0021】図2に示すように、式(2)により算出し
た配合炭の全膨張率の推定値と実績値の間には良好な相
関関係があり、配合炭の膨張率を簡便に精度良く推定す
ることが可能となった。
【0022】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。本発明の方法に従って、表1に性状を示すように、
最大膨張温度が460℃以下のグループ(I)に属する
石炭A,Bを0〜18.9wt%、最大膨張温度が46
0℃超で500℃以下のグループ(II)に属する石炭
C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,Nを7
1.0〜89.5wt%、最大膨張温度が500℃超の
グループ(III )に属する石炭O,Pを7.0〜20.
0wt%配合した場合の13種類に配合した石炭の膨張
性を図1に示すフローにより算出した。石炭の膨張率
は、JIS M 8801に従って測定した。
【0023】石炭の膨張率の推定値と実績値の関係を図
2、および表1に示す。この結果、本発明の方法に従っ
て石炭の膨張率を精度良く推定可能であり、操業上の石
炭の粘結性指標として使用する上で好ましいものであっ
た。
【0024】(比較例)表1に性状を示す13種類に配
合した石炭の膨張性を加重平均により算出した。石炭の
膨張率は、JIS M 8801に従って測定した。
【0025】この結果、図3および表1に示すように石
炭の膨張率の推定精度が非常に悪く、操業上の粘結性の
指標として使用することができなかった。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明により、非微粘結
炭を多量に使用しても石炭の膨張率を推定することが可
能となった。この結果、原料炭の粘結性の指標である膨
張率を推定することが可能となった。本発明の技術的、
経済的な効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する石炭の膨張率の推定方法を示
す図。
【図2】本発明を実施例に適用した場合の石炭の膨張率
の推定精度を示す図。
【図3】比較例の膨張率の推定精度を示す図。
【図4】石炭をコークス炉で乾留時のコークス化挙動を
示す模式図。
【図5】石炭を加熱した場合の収縮、膨張挙動を示す
図。
【図6】配合炭の膨張性を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池永 淳一郎 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 Fターム(参考) 4H012 LA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全膨張率の加成性が成り立つ石炭種をグ
    ループとして区分し、各グループに属する石炭の全膨張
    率の加重平均値と、各グループの石炭の膨張性阻害因子
    (以下、IFと記す)とを用いて前記原料炭をコークス
    で乾留する際の全膨張率を推定することを特徴とする石
    炭の全膨張率の推定方法。
  2. 【請求項2】 乾留中に膨張率が最大となる温度域が4
    60℃以下である石炭種のグループ(I)、乾留中に膨
    張率が最大となる温度域が460℃超で500℃以下の
    石炭種のグループ(II)、および乾留中に膨張率が最大
    となる温度域が500℃超の石炭のグループ(III )に
    区分することを特徴とする請求項1記載の石炭の全膨張
    率の推定方法。
  3. 【請求項3】 配合炭中のグループ(I)、グループ
    (III )に属する配合炭の割合と式(2)の関係より膨
    張性阻害因子を算出し、クループ(II)に属する石炭の
    全膨張率と前記膨張性阻害因子とを用いて式(1)より
    配合炭の全膨張率を推定することを特徴とする請求項2
    記載の石炭の全膨張率の推定方法。 TD=ΣTDi *IF .....(1) IF=a*X1 2+b*X1 +c*X3 2+d*X3 .....(2) TD .....配合炭の全膨張率の推定値(%) ΣTDi ...配合炭中のグループ(II)に属する石
    炭の全膨張率の加重平均値(%) IF .....膨張性阻害因子(−) X1 .....配合炭中のグループ(I)に属する石
    炭の割合(wt%) X3 .....配合炭中のグループ(III )に属する
    石炭の割合(wt%) −0.5*10-4≦a≦−5.0*10-4 −5.0*10-3≦b≦−10.0*10-3 −0.5*10-4≦c≦−5.0*10-4 −5.0*10-3≦d≦−10.*10−3
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232159A (ja) * 2004-01-22 2005-09-02 Mitsubishi Chemicals Corp 化合物、電荷輸送材料および有機電界発光素子
JP2015203045A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 新日鐵住金株式会社 コークスの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005232159A (ja) * 2004-01-22 2005-09-02 Mitsubishi Chemicals Corp 化合物、電荷輸送材料および有機電界発光素子
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