JP2000015734A - 無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート、および機能性無機薄膜付きハードコートフィルムもしくはシート - Google Patents

無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート、および機能性無機薄膜付きハードコートフィルムもしくはシート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】機能性無機薄膜層を表面に設けた表面硬度に優
れる機能性フィルムを製造するのに、ハードコート層の
膜厚を変えることなく、その弾性率を特定の範囲に制御
することによって、鉛筆硬度が3H〜4Hの水準を実現
すること。 【解決手段】プラスチックフィルムもしくはシート基材
の少なくとも一方の面に硬化樹脂皮膜層を設けたハード
コートフィルムであって、前記硬化樹脂皮膜層の破壊歪
み以下での弾性率が0.5GPaから5.2GPaの範
囲で設定されていることを特徴とする無機薄膜形成用ハ
ードコートフィルムもしくはシートを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、赤外吸収効果、赤
外反射効果、電磁波シールド効果、帯電防止効果、紫外
線吸収効果、反射防止効果、反射強調効果等の各種機能
を有する無機質材を中心に構成される薄膜を表面に設け
る為のハードコートフィルムもしくはシートに関するも
のであり、用途としては特に各種表示装置、具体的には
液晶表示装置、CRT 表示装置、プラズマ表示装置、エレ
クトロクロミック表示装置、発光ダイオード表示装置、
EL表示装置等の表面機能化に適する。
【0002】
【従来の技術】従来、赤外吸収効果、赤外反射効果、電
磁波シールド効果、帯電防止効果、紫外線吸収効果、反
射防止効果、反射強調効果等の各種機能を有する無機質
材を中心に構成される薄膜は蒸着、スパッタ、CVD 等の
ドライコーティングプロセスや上記、種々の効果を有す
る機能性超微粒子が分散された樹脂組成物をプラスチッ
クフィルム、シート等に塗布するウエットコーティング
プロセス等の方法で形成することにより製造することが
知られている。このような機能性フィルム、シートにさ
らに耐引っ掻き性、耐擦傷性、耐薬品性等の性能を付与
するために、フィルム、シート基材上に、中間層として
活性エネルギー線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂等によるハ
ードコート層を形成し、その上に蒸着、スパッタ、塗布
等の方法によって機能性無機質薄膜を設けることによ
り、機械的なハード性が付与された機能性フィルム、シ
ートを製造することが知られている。
【0003】機能性無機薄膜層と基材フィルム、シート
との間にハードコート層を設けることによって、主に機
械的強度を向上させることができる。一般的にハードコ
ートとはJIS K5400 で示される鉛筆硬度試験でH 以上の
硬度を示すものを指し、現実的にはプラスチックフィル
ム、シートを支持体とした場合にハードコート層単独で
2H〜3Hの鉛筆硬度を示すのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハード
コート層単独で2H〜3Hの鉛筆硬度が実現できたとして
も、その表面に機能性無機薄膜層を設けた場合、ハード
コート層と機能性無機薄膜層との密着不足、両層の硬さ
のバランス不良等で硬度が低下するという問題が多い。
【0005】そこで本発明は、機能性無機薄膜層を表面
に設けた表面硬度に優れる機能性フィルムを製造するの
に、ハードコート層の膜厚を変えることなく、その弾性
率を特定の範囲に制御することによって、鉛筆硬度が3H
〜4Hの水準を実現することを目的とする。さらに本発明
は機能性無機薄膜層を表面に設けた表面硬度に優れる機
能性フィルムが反射防止機能を持つ反射防止フィルム、
シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、プラスチックフィルムもしくはシート基材の
少なくとも一方の面に硬化樹脂被膜層を設けたハードコ
ートフィルムであって、前記硬化樹脂被膜層の破壊歪み
以下での弾性率が0.5GPaから5.2GPaの範囲であることを
特徴とすることによって達せられ、さらに好ましくは前
記硬化樹脂被膜層の膜厚が0.5 μm 以上、20μm 以下で
あることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィ
ルムもしくはシートである。
【0007】また前記硬化樹脂被膜層が平均粒子径0.01
〜10μm の無機或いは有機の微粒子を含む、或いは表面
が凹凸形状をしていることを特徴とする無機薄膜形成用
ハードコートフィルムもしくはシートであり、さらに前
記の硬化樹脂被膜層が、活性エネルギー線硬化性樹脂の
紫外線もしくは電子線照射による加工工程を経て架橋さ
れていることを特徴とする無機薄膜形成用ハードコート
フィルムもしくはシートの製造方法によって達成するこ
とができる。
【0008】また、前記無機薄膜形成用ハードコートフ
ィルムもしくはシートの上に機能性無機薄膜(AR等)
を設けたことを特徴とする機能性無機薄膜付きハードコ
ートフィルムもしくはシートを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシー
トの構成材料について説明し、その後、製造方法につい
て述べる。
【0010】本発明に使用する透明プラスチックフィル
ムもしくはシートは特に限定されるものではなく、公知
の透明プラスチックフィルムもしくはシートの中から適
宜選択して用いることができる。具体例としては、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファ
ン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、
アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンビニ
ルアルコール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
メチルペンテン、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテ
ルケトン、アクリル、ナイロン、フッソ樹脂、ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン等の
フィルムもしくはシートを挙げることができるが、本発
明においては、特にトリアセチルセルロースフィルム、
及び一軸延伸ポリエステルが透明性に優れることに加え
て、光学的に異方性が無い点で好ましい。
【0011】硬化樹脂被膜層には加工速度の早さ、支持
体への熱のダメージの少なさから、特に活性エネルギー
線硬化型樹脂を用いることが好ましい。活性エネルギー
線硬化型樹脂には特に制限はなく、紫外線や電子線硬化
により鉛筆硬度がH 以上の塗膜を与える樹脂であれば任
意に使用することができる。このような紫外線硬化型樹
脂としては、例えば、多価アルコールのアクリル酸又は
メタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート
樹脂、ジイソシアネート、多価アルコール及びアクリル
酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル等か
ら合成されるような多官能性のウレタンアクリレート樹
脂などを挙げることができる。さらにアクリレート系の
官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹
脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等
も必要に応じて好適に使用することができる。
【0012】またこれらの樹脂の反応性希釈剤として
は、比較的低粘度である1、6- ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等
の2官能以上のモノマー及びオリゴマー並びに単官能モ
ノマー、例えばN-ビニルピロリドン、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート等のアクリル酸エステル類、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキ
シルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2
- ヒドロキシエチルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、ノニルフェニルメタクリレート等のメタ
クリル酸エステル類、テトラヒドロフルフリルメタクリ
レート、及びそのカプロラクトン変成物などの誘導体、
スチレン、α- メチルスチレン、アクリル酸等及びそれ
らの混合物、などを使用することができる。
【0013】本発明に於いて、活性エネルギー線が紫外
線である場合には、光増感剤(ラジカル重合開始剤)を
添加する必要があり、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾ
インとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2、
2、- ジメトキシ- 2- フェニルアセトフェノン、1-
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセ
トフェノン類;メチルアントラキノン、2- エチルアン
トラキノン、2- アミルアントラキノンなどのアントラ
キノン類;チオキサントン、2、4- ジエチルチオキサ
ントン、2、4- ジイソプロピルチオキサントンなどの
チオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、
ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフ
ェノン、4、4- ビスメチルアミノベンゾフェノンなど
のベンゾフェノン類及びアゾ化合物などがある。これら
は単独または2種以上の混合物として使用でき、さらに
はトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンな
どの第3級アミン;2- ジメチルアミノエチル安息香
酸、4- ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸
誘導体等の光開始助剤などと組み合わせて使用すること
ができる。有機過酸化物や光重合開始剤の使用量は、前
記樹脂組成物の重合性成分100重量部に対して0. 5
〜20重量部、好ましくは1〜15重量部である。
【0014】またハードコート層表面に凹凸を形成する
ことによる光学機能として、防眩効果を得たいような場
合には、ハードコート剤中に無機もしくは有機微粒子を
含有させたり、エンボスによって表面に凹凸を形成する
ことによって目的を達することができる。
【0015】特に無機もしくは有機微粒子としては活性
エネルギー線硬化樹脂中で良好な透明性を保持する微粒
子であれば任意に使用することができる。
【0016】無機微粒子として一般的には、シリカ、ア
ルミナ、チタニア、ジルコニアなどからなる微粒子が用
いられ、その中で防眩性や解像性、ハードコート性等の
点よりシリカ粒子、特に合成シリカ粒子が好ましい。
尚、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化ア
ンチモン、等の導電性の透明微粒子も帯電防止性の付与
に係わらず用いることができる。
【0017】また有機微粒子としては粒子内部に適度な
架橋構造を有しており、活性エネルギー線硬化樹脂やモ
ノマー、溶剤等による膨潤がない硬質な微粒子を用いる
ことができる。例えば、粒子内部架橋タイプのスチレン
系樹脂、スチレン- アクリル系共重合樹脂、アクリル系
樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、シリコーン系樹脂、ウレ
タン樹脂、メラミン樹脂、スチレン- イソプレン系樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、その他反応性ミクロゲル等
を使用することができる。透明微粒子の配合量は、活性
エネルギー線硬化型樹脂100重量部あたり0.5〜2
0重量部、好ましくは1〜15重量部である。
【0018】また必要に応じて公知の一般的な塗料添加
剤を配合することができる。例えばレベリング、表面ス
リップ性等を付与するシリコーン系、フッソ系の添加剤
は硬化膜表面の傷つき防止性に効果があることに加え
て、活性エネルギー線として紫外線を利用する場合は前
記添加剤の空気界面へのブリードによって、酸素による
樹脂の硬化阻害を低下させることができ、低照射強度条
件下に於いても有効な硬化度合を得ることができる。こ
れらの添加量は、活性エネルギー線硬化型樹脂100重
量部に対し0.01〜0.5重量部が適当である。
【0019】以上、本発明に使用できる主な構成材料を
記述したが、続いて具体的に無機薄膜形成用ハードコー
トフィルムもしくはシートの製造方法を説明する。ハー
ドコート層の塗工方法は任意であるが、生産段階ではロ
ールコーター、リバースロールコーター、グラビアコー
ター、ナイフコーター、バーコーター等によるのが一般
的である。活性エネルギー線源として紫外線を使用する
場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタ
ルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等
の光源が利用でき、フィラーを含まないクリア塗膜の硬
化には高圧水銀灯、フィラーを含む場合や厚膜の硬化に
はメタルハライドランプが一般的に使用される。また電
子線を利用して硬化する場合にはコックロフトワルト
型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、
直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加
速器から放出される50〜1000KeV 、好ましくは1
00〜300KeV のエネルギーを有する電子線が利用で
きる。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 <実施例1>以下に実施例および比較例を挙げて本発明
について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。なお、部および%は特に断
わりのない限り重量基準である。
【0021】*ハードコート層 以下に示すハード成分からなる電子線硬化型樹脂組成物
に対し、同じく電子線硬化型樹脂であるソフト成分を重
量組成割合で0%, 10%, 20%, 30%, 60%, 100%に配合し、
この組成物を2-ブタノンにて樹脂固形分が70wt% となる
ように調製した塗料組成物をハードコート剤として使用
した。 (ハード成分) ・ペンタエリスリトールトリアクリレート 4重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 1重量部 (ソフト成分) ・ウレタンアクリレートオリゴマー(NKオリゴ U-1084
A 、新中村化学工業社製)
【0022】次に厚さ150 μm の両面易接着処理ポリエ
ステルフィルムの片面に、前記、電子線硬化型のハード
コート剤をワイヤーバーにて塗布し溶剤分を蒸発させて
厚さ約5μm の塗布層を形成した後、塗膜側より加速電
圧200KeVの電子線を吸収線量3Mrad の条件で硬化処理す
ることにより、ハードコート樹脂層を作製した。ポリエ
ステルフィルムとハードコート層との密着は良好であっ
た。
【0023】*無機薄膜層 機能性無機薄膜層の具体例として、導電性反射防止層を
以下の構成、方法にて上記ハードコート層上に形成し
た。まず高屈折率層としてインジウム錫酸化物(ITO )
をスパッタリング法により形成し、低屈折率層に酸化ケ
イ素からなる反射防止層をプラズマアシスト蒸着法によ
り形成した。各層の屈折率n、形状膜厚d、及び光学膜
厚ndは、 PET フィルム (n=1.62) ハードコート層 (n=1.52 d=約5 μm ) 1層目:ITO (nH=0.25 d=約58nm) 2層目:SiO2 (nL=1.46 d=約38nm) 3層目:ITO (nH=2.05 d=約125nm ) 4層目:SiO2 (nL=1.46 d=約140nm ) とした。但し、nHは高屈折率、nLは低屈折率である。光
学膜厚は、光学式の膜厚モニターにより監視し、目的光
量値に達した時に成膜を止め所定の光学膜厚を得た。波
長430 〜680nm の範囲で反射率は1%以下であった。ハー
ドコート層と導電性反射防止層との密着は良好であっ
た。
【0024】*評価方法 上記の方法で得られた導電性反射防止フィルムについ
て、下記の測定方法により機械的物性を測定し、評価し
た結果を下記の表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】ハードコート層の弾性率 以下に示す内部応力の式を用い、ハードコート層の弾性
率(Ef )を算出した。ポリエステルフィルムの弾性率(E
s )、及びポリエステルフィルム/ハードコート層から
成る複合膜の弾性率(Ec)は引っ張り強度試験機を用い
て、その応力-歪み曲線の初期傾斜から求めた。但し、
ハードコート層にはクラックが生じ易い為、クラックが
発生する破壊歪み以下での応力- 歪み曲線を用いた。 σc(b+d)= σfd+ σsb Ec(b+d)=Efd+Esb ∴Ef=(Ec(b+d)-Esb)/d σc :複合膜全体の内部応力 σf :ハードコート層の内部応力 σs :ポリエステルフィルムの内部応力 Ec:複合膜全体の弾性率 Ef:ハードコート層の弾性率 Es:ポリエステルフィルムの弾性率 b :ポリエステルフィルムの厚さ d :ハードコート層の厚さ
【0027】鉛筆硬度 異なる硬度の鉛筆を用い、1K g 荷重下でJIS K5400 で
示される試験法での傷の有無を判定した。
【0028】耐擦傷性 #0000のスチールウールにより、ハードコート膜の表面
を400gの荷重をかけながら10回摩擦し、傷の発生の有無
及び傷の程度を目視により観察し、以下の判定基準に従
って評価した。 A :傷の発生が全く認められない。 B :数本の細い傷が認められる。 C :無数の傷が認められる。
【0029】*評価結果 下記の表1にハードコート層のみの弾性率、鉛筆硬度、
耐擦傷性、及びハードコート層上に導電性反射防止層を
設けた形態での鉛筆硬度、耐擦傷性の評価結果を示す。
【0030】
【表2】
【0031】ハードコート組成のソフト成分割合が増加
するに比例してハードコート層の弾性率、鉛筆硬度、耐
擦傷性が低下する。一方、ハードコート層上に機能性無
機薄膜層として導電性反射防止層を設けた場合、ハード
コート層の弾性率が高すぎても、低すぎても鉛筆硬度が
低下し、最適な弾性率の範囲が存在する。
【0032】ハードコート層の弾性率が約0.5 〜5.2GPa
の範囲内で最も高い鉛筆硬度を示し、特にソフト成分が
20〜30% 、弾性率にして約2.8 〜4.2GPaの範囲でハード
コート層の最高硬度である3Hより優れる4Hの硬度が得ら
れた。
【0033】耐擦傷性はハードコート層の影響が小さ
く、主に無機薄膜層に依存する。導電性反射防止層上に
形成された鉛筆での引っ掻き傷を顕微鏡で拡大観察する
と、ハードコートの弾性率が高すぎる場合、無機薄膜層
である導電性反射防止層に応力が集中し、無機薄膜層の
みが表面から削り取られているように見えた。またハー
ドコート層の弾性率が低すぎる場合には、ハードコート
と無機薄膜層全体が支持体であるポリエステルフィルム
表面から削り取られている。
【0034】一方、ハードコート層の弾性率が最適な範
囲であれば、鉛筆の先端からの応力をハードコート層の
変形によって分散、吸収することができ、無機薄膜層の
みへの応力集中が緩和されると解釈できる。
【0035】
【発明の効果】上述の実施例の説明からも明らかなよう
に、本発明による無機薄膜形成用ハードコートフィルム
もしくはシート上に機能性無機薄膜層を設けることによ
って、表面硬度に優れる機能性フィルムを製造すること
ができ、特にハードコート層の膜厚を変えることなく、
その弾性率を特定の範囲に制御することによって、鉛筆
硬度で3H〜4Hの水準を実現することができる。さらに本
発明のハードコートは、表面硬度に優れる反射防止機能
を持つ光学フィルムへの利用が可能である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA32 AC14 AC23 AC44 AD04 AE01 HA02 HA04 HB05 HB10 HB11 4F100 AA00B AA00C AA00H AA20 AA28 AA33 AK01A AK25 AK41 AK51 AL01 BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA13 CC00 DD01B DE01B DE01H EH46 GB41 JA20B JB12B JB14B JK07 JK12 JK14 JM02C JN06 YY00 YY00B YY00H

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルムもしくはシート基材
    の少なくとも一方の面に硬化樹脂被膜層を設けたハード
    コートフィルムであって、前記硬化樹脂被膜層の破壊歪
    み以下での弾性率が0.5GPaから5.2GPaの範囲であること
    を特徴とする無機薄膜形成用ハードコートフィルムもし
    くはシート。
  2. 【請求項2】上記硬化樹脂被膜層の膜厚が0.5 μm 以
    上、20μm 以下であることを特徴とする請求項1記載の
    無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシート。
  3. 【請求項3】上記硬化樹脂被膜層が平均粒子径0.01〜10
    μm の無機或いは有機の微粒子を含む、或いは表面が凹
    凸形状をしていることを特徴とする請求項1または2に
    記載の無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくはシ
    ート。
  4. 【請求項4】上記硬化樹脂被膜層が、活性エネルギー線
    硬化性樹脂の紫外線もしくは電子線照射による加工工程
    を経て架橋されていることを特徴とする請求項1乃至3
    に記載の無機薄膜形成用ハードコートフィルムもしくは
    シート。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4記載のいずれかの無機薄膜
    形成用ハードコートフィルムもしくはシートの上に機能
    性無機薄膜を設けたことを特徴とする機能性無機薄膜付
    きハードコートフィルムもしくはシート。
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