JP2000014682A - 義歯臭除去フィルム - Google Patents

義歯臭除去フィルム

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JP2000014682A
JP2000014682A JP19956698A JP19956698A JP2000014682A JP 2000014682 A JP2000014682 A JP 2000014682A JP 19956698 A JP19956698 A JP 19956698A JP 19956698 A JP19956698 A JP 19956698A JP 2000014682 A JP2000014682 A JP 2000014682A
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denture odor
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JP19956698A
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Takayuki Oniki
隆行 鬼木
Takeshi Naganuma
健 長沼
Kunitomo Suzuki
国友 鈴木
Kaori Arita
香織 有田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 義歯臭の発生源である義歯床と粘膜の間に直
接作用して消臭する義歯臭除去製品を提供する。 【解決手段】 膜厚が5〜5000μmのフィルムに義
歯臭を除去する成分を配合したことを特徴とする義歯臭
除去フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は義歯臭の発生源であ
る義歯床と粘膜の間に義歯臭除去成分を含有する薄いフ
ィルムを挿入することで、義歯使用者の口臭の発生源か
らの臭いを断つことの出来る義歯臭除去フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】全部床及び部分床義歯(以下、単に義歯
床とも言う)の使用者は、普通、活動時に義歯床を装着
し、寝る時に外して、義歯洗浄剤または水に浸してお
く。義歯洗浄剤を使用することで翌朝装着時には殺菌さ
れたきれいな義歯床を使うことができる。しかしなが
ら、昼間使用している間に、食事の食べカスなどが義歯
床のすき間に侵入して雑菌が繁殖し、これが義歯床使用
者特有の義歯臭の原因となる。この義歯臭はn−カプロ
ン酸のような低級脂肪酸に由来するものであることが文
献で報告されている(日大歯学 第39巻 433〜4
44)。非義歯床使用者の口臭の原因物質であるメチル
メルカプタンを消臭の対象にしたものはこれまで多数報
告されているが、この義歯床使用者特有の低級脂肪酸に
有効な消臭効果を示すものとしては、クレアチニンやグ
リコシアミジンが報告されているだけである(特開平0
2−057261号公報)。また、義歯床使用者専用の
洗口剤や義歯用歯磨も市販されている。しかしながら、
消臭効果を持つ成分を洗口剤や歯磨に配合しても、義歯
臭の発生源である義歯床と粘膜の間には薬剤が行き渡ら
ないので、メントールなどによる爽快感はあるが、実効
は不十分であった。これまでには、義歯臭の主要な発生
源である部位に直接作用する義歯臭除去製品は全く提案
されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、義歯臭の発
生源である義歯床と粘膜の間に直接作用して消臭する義
歯臭除去製品を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フィルムに義歯臭
を除去する成分を配合し、臭いの発生源にそのフィルム
を直接適用することで、義歯臭原因を根元から断ち、し
かも使用時に違和感のないことを見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明によれば、膜厚が5〜50
00μmのフィルムに義歯臭を除去する成分を配合した
ことを特徴とする義歯臭除去フィルムが提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるフィルムの膜
厚は5〜5000μmが好ましいが、特に好ましくは2
0〜2000μmが好ましい。膜厚が5μm未満の場合
には義歯臭を防ぐための成分を十分に配合できない。5
000μmを超えるの場合には、フィルムを口腔内に装
着した時に違和感を感じてしまう。
【0006】本発明で用いるフィルム材料は、人体に対
して害を与えないものであれば任意のものが用いられ
る。このようなものには、水溶性高分子及び水不溶性高
分子が包含される。水溶性高分子としては、例えば、プ
ルラン、カラギーナン、ロカストビンガム、グアガム、
キサンタンガム、トラガントガム、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、デンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メ
チルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリエチ
レンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン
酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、ペク
チン、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体
及びその誘導体等から挙げられる。水不溶性高分子とし
ては、例えば、酢酸ビニル樹脂、シェラック、オイドラ
ギット、エチルセルロース、酢酸セルロース、メタクリ
ル酸・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムコポリ
マー、ポリビニルアセタール・ジメチルアミノアセテー
ト、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メタクリル酸
コポリマー、セルロースアセテート・ジブチルヒドロキ
シプロピルエーテル、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースフタレート等が挙げられる。
【0007】本発明で用いる義歯臭除去成分としては、
義歯臭を除去できるものであれば任意のものが用いられ
る。このようなものとしては、その義歯臭に対して反応
性を示す塩基性化合物が一般的に用いられる。このよう
なものには、塩基性の有機及び無機化合物が包含され
る。塩基性有機化合物としては、含窒素化合物、好まし
くはクレアチニン、グリコシアミジン等の他、各種有機
酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、例えば、ク
エン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、アスコルビン酸
ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、カゼインナト
リウム、グルコン酸カルシウム、コハク酸二ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウ
ム、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム
等が挙げられる。塩基性無機化合物には、各種無機酸の
アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩が包含される。こ
のようなものとしては、例えば、炭酸水素ナトリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カ
リウム、リン酸水素二カリウム、ピロリン酸四カリウ
ム、ピロリン酸四ナトリウム等が挙げられる。本発明の
義歯臭除去をフィルムにおいて、その義歯臭除去成分の
配合量は、義歯臭を除去するのに有効量であればよく、
特に制約されないが、一般的には、フィルム中、0.0
01〜10.0重量%、好ましくは0.01〜5.0重
量%である。
【0008】本発明の義歯臭除去フィルムには、上記成
分以外に必要に応じて他の成分、例えば、無毒性油脂・
ワックス類、乳化剤、水不溶性粉体、酵素、殺菌剤、p
H調整剤、色素、香料、防腐剤等を配合することができ
る。無毒性油脂・ワックス類としては、ミツロウ、木ロ
ウ、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、パラフィンロウ、カルナウバロウ等が挙げられ
る。乳化剤としては、オレイン酸モノグリセライド、ア
セチル化グリセリル脂肪酸エステル、ソルビタンモノス
テアレート、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。水
不溶性粉体としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、燐
酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、ゼオライト、二酸
化珪素、プラスチックパウダー、セルロースパウダー等
が挙げられる。酵素としては、デキストラナーゼ、ムタ
ナーゼβ−1,3−グルカナーゼ、アミラーゼ等が挙げ
られる。殺菌剤としては、トリクロサン、塩化セチルピ
リジニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロヘキシジン等
が挙げられる。防腐剤とはメチルパラベン、エチルパラ
ベン、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。これらの補
助成分は、その補助成分の種類に応じて適量フィルム中
に配合すればよい。
【0009】本発明の義歯臭除去フィルムは、押出法や
流延法等の各種のフィルム化法によって製造することが
できる。例えば、押出法により製品フィルムを製造する
場合には、所定の高分子と添加剤とを押出機内で溶融混
合し、その溶融混合液を押出機先端のダイスからフィル
ム状に押出せばよい。このようにして得られたフィルム
は、所定形状に裁断されて製品フィルムとされる。一
方、流延法により製品フィルムを製造する場合には、水
又は有機溶剤に高分子と添加剤とを加えて溶液又は分散
液を作り、これを平滑表面に流延させて液膜とし、次い
でこの液膜を乾燥し、得られた乾燥フィルムを所定形状
に裁断する。
【0010】本発明の義歯臭除去フィルムは、多層フィ
ルムとすることができる。このような多層フィルムを好
ましく製造するには、あらかじめ製造した義歯臭除去フ
ィルムを、基材フィルムに積層接着すればよい。この場
合、その多層フィルムの全体の厚さは5000μm以
下、好ましくは2000μm以下にし、一方、その基材
フィルムに積層する義歯臭除去フィルムの厚さは、5μ
m以上、好ましくは20μm以上にし、より好ましくは
20〜2000μmにする。このような多層フィルムに
おいては、フィルム全体に添加成分が配合されず、薄厚
のフィルムのみに添加成分が配合されるので、非常に経
済的である。
【0011】本発明の義歯臭除去フィルムの形状は、円
形、楕円形、四辺形等の各種の形状であることができる
が、一般的には四辺形状である。この場合の四辺形の大
きさは、全部床及び部分床、あるいは上顎及び下顎の違
いにより異なる。それぞれ各々の義歯床の形態に合わせ
てフィルムを好みの大きさに切って使うことが好まし
い。
【0012】
【発明の効果】本発明の義歯臭除去フィルムは、悪臭の
発生源である義歯床と粘膜との間に直接作用して、その
義歯臭を効果的に根元から断つものである。
【0013】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例及び比較例におけるフィルム
の形成及び消臭試験は以下のようにして行った。 (1)フィルムの形成 フィルム形成能を有する材料に溶媒、可塑剤、消臭成分
などを加えて撹拌溶解させ、目的の膜厚になるように所
定の深さの容器に流し込む。これを乾燥させ、目的のフ
ィルムを得る。 (2)消臭試験 0.5wt%カプロン酸溶液に、消臭成分を含有する2
0×30×0.1mmのプルランフィルムを浸し5分間
撹拌する。その後、溶液を採取して液体クロマトグラフ
ィーを用いて溶液中のカプロン酸量を測定した。
【0014】実施例1〜6 プルラン10.0wt%、プロピレングリコール3.0
wt%、表1に示す消臭成分(wt%)、残部水からな
る溶液をフィルム化して、義歯臭除去フィルムを作製し
た。このようにして得たフィルムについて、その消臭率
を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1に示し
た消臭率は、以下のように定義される。 消臭率=(C−S)/C×100 C:コントロールフィルム(消臭成分無配合)を用いて
消臭試験を行った場合の溶液中のカプロン酸定量値 S:各サンプルフィルムを用いて消臭試験を行った場合
の溶液中のカプロン酸定量値
【0015】
【表1】
【0016】実施例7 実施例1〜6で得た各義歯臭除去フィルム(20×30
×0.1mm)を義歯床装着時に粘膜と義歯床の間には
さむ。10分経過後、一定量の息を袋に採取し、それを
官能で評価した。その結果を表2に示す。 ○:においなし △:わずかに臭いあり ×:悪臭あり
【0017】比較例1〜6 下記成分組成(wt%)の洗口液を調製した。 エタノール 10.0(wt%) 85%グリセリン (グリセリン85wt%水溶液) 10.0 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0 消臭成分 0.03 水 残 部 次に、この洗口液を口に10分間含んだ後、排出し、実
施例7の場合と同様に、一定量の息を袋に採取し、それ
を官能で評価した。その結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】次に、本発明の義歯臭除去フィルムの具体
的構成例を示す。
【0020】 実施例8 ポリビニルアルコールフィルム(膜厚40μm) ポリビニルアルコール 10.0% プロピレングリコール 3.0 アスコルビン酸ナトリウム 0.1 水 バランス
【0021】 実施例9 酢酸ビニル樹脂フィルム(膜厚2000μm) 酢酸ビニル樹脂(重合度500) 30.0% ピロリン酸四カリウム 1.0 エタノール バランス
【0022】 実施例10 ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドンフィルム(膜厚100μm) ポリビニルアルコール 10.0% ポリビニルピロリドン 2.0 グルコン酸カルシウム 0.01 プロピレングリコール 2.0 水 バランス
【0023】 実施例11 シェラックフィルム(膜厚1000μm) シェラック 10.0% 乳酸カルシウム 0.5 エタノール バランス
【0024】 実施例12 ヒドロキシエチルセルロース(膜厚300μm) ヒドロキシエチルセルロース 10.0% 炭酸ナトリウム 5.0 プロピレングリコール 3.0 水 バランス
【0025】実施例8〜12の各フィルムを実施例7と
同様にして官能評価を行った結果、いずれのフィルムの
場合も、悪臭はなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 国友 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 有田 香織 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C059 FF30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜厚が5〜5000μmのフィルムに義
    歯臭を除去する成分を配合したことを特徴とする義歯臭
    除去フィルム。
  2. 【請求項2】 前記義歯臭除去成分が塩基性化合物から
    なる請求項1に記載の義歯臭除去フィルム。
JP19956698A 1998-06-30 1998-06-30 義歯臭除去フィルム Pending JP2000014682A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010502647A (ja) * 2006-09-01 2010-01-28 スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション 義歯ケア用組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010502647A (ja) * 2006-09-01 2010-01-28 スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション 義歯ケア用組成物

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