JP2000014162A - 系統連系用インバータ - Google Patents

系統連系用インバータ

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JP2000014162A
JP2000014162A JP10169713A JP16971398A JP2000014162A JP 2000014162 A JP2000014162 A JP 2000014162A JP 10169713 A JP10169713 A JP 10169713A JP 16971398 A JP16971398 A JP 16971398A JP 2000014162 A JP2000014162 A JP 2000014162A
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Yasuhiro Makino
康弘 牧野
Keigo Onizuka
圭吾 鬼塚
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御が容易でかつ系統電圧の電圧波形と一致
した出力電圧が得られるインバータ。 【解決手段】 マイコン14は、電圧検出回路52によ
って検出した電圧波形をメモリ54に記憶し、ゼロクロ
ス検出回路28から入力に同期させた所定のタイミング
で、メモリに記憶した電圧波形を基準信号Iref として
出力する。スイッチング信号生成部58は、基準信号に
基づいて搬送波Cを変調したスイッチング信号ssをI
GBT駆動回路16へ出力して、インバータ回路18の
スイッチング素子20を駆動する。このとき、インバー
タ回路の出力電流をフィードバックすることにより、電
流波形が、基準信号、すなわち、系統電圧波形と一致す
るように出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光発電システ
ム等の系統連系発電システムに係り、詳細には、発電し
た直流電力を商用電力に整合した交流電力に変換して出
力する系統連系用インバータに関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光発電装置には、インバータが設け
られており、このインバータによって直流電力を所定電
圧の交流電力に変換して出力する。一般に、このような
インバータとしては、PMWインバータが用いられてい
る。
【0003】近年、発電装置では、発電した電力を商用
電力として供給するための系統連系が行われている。こ
のような場合、発電装置では、インバータによって系統
電圧に整合させた交流電圧を生成する。このとき、イン
バータは、系統電圧の電圧位相とインバータの出力電流
の位相とを合わせると共に、出力での力率が「1」とな
るように運転する。
【0004】ところで、インバータには、出力電圧を疑
似正弦波とする基準信号が記憶されており、この基準信
号を系統電圧の位相に基づいて出力する。このとき、イ
ンバータでは、出力電流を検出して、基準信号の出力タ
イミングを調整している。
【0005】すなわち、インバータでは、系統電圧と出
力電流をフィードバックして系統の電圧と出力電流の位
相が同相となるように基準信号を出力して、正弦波の出
力電圧を生成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、系統電
圧には、高調波が含まれていることが多く、正弦波の出
力電圧を出力しても、必ずしも系統の電圧と一致せず、
系統とインバータとの間で不必要に高調波電流が流れて
しまうことがある。また、このようなインバータでは、
系統電圧と出力電流の2系統のフィードバックを行なっ
ているので、出力電圧を系統電圧に整合させるための制
御が複雑となっている。
【0007】本発明は、上記事実に鑑みてなされたもの
であり、制御が容易でかつ、系統電圧に合わせた出力電
圧を生成する系統連系用インバータを提案することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
直流電力をインバータ回路及びフィルタ回路を介して系
統電源に整合させた交流電力として系統出力する系統連
系用インバータであって、前記フィルタ回路から前記系
統電源へ出力される出力電圧又は前記系統電源の系統電
圧の少なくとも一方を検出する検出手段と、前記検出手
段の検出する電圧の変化に基づいて基準信号を出力する
基準信号発生手段と、前記インバータ回路の出力電流を
検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検
出される電流波形が前記基準信号に対応する電流波形に
近づくように、前記基準信号発生手段によって発生され
た基準信号と前記電流検出手段によって検出された電流
値を用いて前記インバータ回路を制御するインバータ制
御手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】この発明によれば、系統電圧の変化に基づ
いて基準信号を生成し、この基準信号が電流波形となる
ようにインバータ回路を制御する。このとき、インバー
タ回路の出力電流が、基準信号に対応する電流値となる
ようにフィードバック制御を行なう。
【0010】これにより、系統電圧の電圧波形に応じた
電流波形の電力を出力することができる。このとき、力
率が「1」となる電力を出力することにより、出力電圧
と系統電圧を略一致させることができる。したがって、
インバータ回路の出力電流に基づいたフィードバック制
御のみによって、系統電圧に整合させた出力電圧を生成
でき、系統電圧に高調波成分が含まれていても、この高
調波成分に応じた電力がインバータ回路へ流れ込むのを
防止できる。
【0011】なお、系統電圧としては、フィルタ回路が
系統電源に接続されているときには、フィルタ回路の出
力電圧の波形と系統電圧の波形が同じになるので、フィ
ルタ回路の出力電圧の電圧の変化を用いてもよい。
【0012】請求項2に係る発明は、前記基準信号発生
手段が前記検出手段の検出する前記系統電圧の少なくと
も一周期分の変化を記憶する記憶手段と、予め設定され
ている複数の電圧を所定のタイミングで前記記憶手段に
記憶した電圧に基づいて補正して前記基準信号を生成す
る補正手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】この発明によれば、少なくとも1周期分の
電圧の変化を記憶し、この電圧の変化に基づいて正弦波
信号を補正して基準信号として出力する。これにより、
電圧の波形に応じた電流の基準信号が得られ、この基準
信号に基づいてインバータ回路のスイッチング動作を制
御する。
【0014】また、請求項3に係る発明は、前記基準信
号発生手段が、前記検出手段の検出結果に基づいた前記
系統電圧の少なくとも一周期分の電圧変化を記憶する記
憶手段を含み、前記記憶手段に記憶した電圧を基準信号
として出力することを特徴とする。
【0015】この発明によれば、少なくとも1周期分の
電圧変化を記憶し、記憶した電圧変化を基準信号として
インバータ回路を制御する。
【0016】これにより、基準信号に応じた波形の電
圧、すなわち、系統電圧に整合させた出力電圧が得ら
れ、系統電源の高調波成分がインバータ回路等へ流れ込
むことによる構成部品の発熱等の発生を確実に防止する
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】図1には、本実施の形態に適用した太陽光
発電装置10の概略構成を示している。太陽光発電装置
10には、本発明の系統連系インバータを形成するマイ
クロコンピュータ(以下「マイコン14」と言う)と共
に、インバータ回路18が設けられている。インバータ
回路18は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar
Transistor )をスイッチング素子20として用い、こ
のスイッチング素子20がブリッジ接続されて構成され
ている。インバータ回路18は、IGBT駆動回路16
を介してマイコン14に接続されており、IGBT駆動
回路16が、マイコン14から出力されるスイッチング
信号に基づいてインバータ回路18のスイッチング素子
20をオン/オフ駆動する。
【0019】インバータ回路18には、多数の太陽電池
モジュールによって構成された太陽電池アレイ12が接
続されており、この太陽電池アレイ12によって発電さ
れた直流電力が、コンデンサ22、昇圧回路24及びコ
ンデンサ26を介して入力される。
【0020】また、マイコン14には、商用電力(系統
電力)の位相及び電圧(系統電圧)を検出するゼロクロ
ス検出回路28、U相電圧検出回路30及びV相電圧検
出回路32が接続されている。マイコン14は、ゼロク
ロス検出回路28及びU相電圧検出回路30、V相電圧
検出回路32によって系統側の電圧及び位相を検出し、
この検出結果に基づいてIGBT駆動回路16から出力
するスイッチング信号を制御する。
【0021】インバータ回路18には、チョークトラン
ス34及びコンデンサ36によって形成されたフィルタ
回路38が接続されており、このフィルタ回路38が解
列コンダクタ40を介して、分電盤42に接続される。
【0022】太陽電池アレイ12によって発電された直
流電力は、インバータ回路18のブリッジ接続されたス
イッチング素子20のオン/オフによってパルス幅変調
(PWM)された後、フィルタ回路38を通過すること
により交流電力として出力される。このとき、スイッチ
ング素子20を系統電圧及び系統電圧の位相に基づいて
制御することにより、力率が「1」となり系統電圧に整
合させた出力電圧が得られ、この出力電力が分電盤42
を介して系統電力として供給される。
【0023】なお、マイコン14には、太陽電池アレイ
12の発電電流検出回路44、発電電圧検出回路46が
接続されており、発電電流検出回路44で検出する発電
電流及び発電電圧検出回路46で検出する発電電圧等に
基づいてMPPT制御(最大電力追従制御)を行なう。
また、マイコン14は、常に商用電源が停電しているか
否かを判定しており、商用電源が停電していると判定し
た時には、解列コンダクタ40を操作して、インバータ
回路18と系統電源を切り離して太陽光発電装置10を
停止させている。
【0024】また、マイコン14には、EEPROM
(図示省略)等が設けられており、このEEPROM
に、系統連系保護のための各種整定値が記憶されてお
り、マイコン14は、この整定値に基づいて太陽光発電
装置10の系統連系保護を行なっている。
【0025】ところで、図2には、インバータ回路18
に設けているスイッチング素子20の動作を制御するマ
イコン14を含む機能ブロック図を示している。
【0026】マイコン14には、A/D変換器48、5
0が設けられている。A/D変換器48には、U相電圧
検出回路30、V相電圧検出回路32(以下「電圧検出
回路52」とする)によって検出される電圧、すなわ
ち、電圧波形が印加される。電圧検出回路52は、フィ
ルタ回路38の系統側の出力電圧を検出するようになっ
ており、この出力電圧の電圧波形は、系統電圧の電圧波
形と一致している。
【0027】A/D変換器48には、メモリ54が接続
されており、A/D変換器48によって所定のサンプリ
ングタイムでデジタル信号に変換された出力電圧の電圧
がメモリ54に順に記憶される。このメモリ54には、
少なくとも1周期分の系統電圧の変化が記憶されるよう
になっている。
【0028】また、メモリ54は、同期部56が接続さ
れており、この同期部56には、ゼロクロス検出回路2
8から出力されるゼロクロス信号が入力される。同期部
56は、ゼロクロス検出回路28から出力されたゼロク
ロス信号に同期させ、メモリ54に記憶されている1周
期分の電圧を、インバータ回路18から出力する出力電
流の電流波形と合わせるための基準信号Iref として順
にスイッチング信号生成部58へ出力する。
【0029】このスイッチング信号生成部58には、搬
送波信号発生部60が接続されており、同期部56の基
準信号Iref に基づいて搬送波を変調する。この搬送波
信号発生部60では、系統電源の周波数f(50Hzまた
は60Hz)より極めて高い所定の周波数(例えば20K
Hz)の三角波を発振して搬送波として出力する。なお、
搬送波信号発生部60によって発生させる搬送波として
は、周波数が15KHz〜20KHzの範囲の周波数を用い
ることができ、搬送波としてはノコギリ波等の任意の波
形の信号を用いることができる。
【0030】スイッチング信号発生部58では、基準信
号Iref を用いて搬送波をパルス幅変調(PWM:Puls
e Width Modulation)する。これにより、基準信号Ire
f の変化(波形)に応じてパルス幅が変化するスイッチ
ング信号がIGBT駆動回路16へ出力される。このス
イッチング信号に基づいて単相の疑似正弦波が生成され
る。
【0031】なお、スイッチング信号生成部58での搬
送波と基準信号Iref を用いてスイッチング信号を生成
するPWM及び、スイッチング信号を用いたインバータ
回路18(スイッチング素子20)の制御等について
は、従来公知の方法を用いており、本実施の形態では詳
細な説明を省略する。
【0032】一方、図1及び図2に示されるように、マ
イコン14には、インバータ回路18から出力される出
力電流を検出する電流検出回路62が接続されている。
図2に示されるように、電流検出回路62は、電流A/
D変換器50に接続されており、電流検出回路62によ
って検出した電流波形がA/D変換器50を介してマイ
コン14に読み込まれる。
【0033】このA/D変換器50の出力は、基準信号
Iref のフィードバック制御に用いられる。すなわち、
マイコン14は、インバータ回路18の出力電流の波形
が基準信号Iref の波形と一致するように、フィードバ
ック制御を行なっている。
【0034】この場合、それぞれの波形のレベルは、電
流値と電圧値とが対応するように調整しており、このフ
ィードバックによって太陽光発電装置10から出力され
る電流の変化が系統の電圧変化に一致する。
【0035】以下に、本実施の形態の作用を説明する。
【0036】太陽光発電装置10は、太陽電池アレイ1
2内の個々の太陽電池モジュール内のセルに太陽光が照
射されることにより直流電力を発生する。この直流電力
は、昇圧回路24を介してインバータ回路18へ入力さ
れる。
【0037】一方、マイコン14は、太陽電池アレイ1
2によって発電した電力が所定の電力ないし所定の電圧
を越えると、系統電源の電圧及び位相と、太陽電池アレ
イ12の発電電力に基づいてスイッチング信号を発生さ
せて、IGBT駆動回路16へ出力する。IGBT駆動
回路16は、マイコン14から出力されたスイッチング
信号に基づいてインバータ回路18の4個のスイッチン
グ素子20をオン/オフ駆動する。
【0038】スイッチング素子20の駆動によってイン
バータ回路18から出力される電力は、フィルタ回路3
8を通過することにより、電圧及び位相が系統電源と整
合された交流電力として系統電源へ出力される。
【0039】ところで、商用電源である系統電圧の波形
は、通常、正弦波となっている。しかし、高調波成分が
含まれることにより、図3に示されるように、電圧波形
vは、波形が崩れていることがある。このため、出力電
圧の電圧波形が正弦波となるようにインバータ回路18
を制御した場合、系統とインバータ間に高調波電流が流
れ、フィルタ回路24の受動部品であるリアクトルやコ
ンデンサ等の責務が増す。本実施の形態に適用した太陽
光発電装置10は、系統とインバータ間に流れる高調波
成分の流れ込み防止を図っている。
【0040】以下に、マイコン14でのスイッチング信
号の生成を説明する。
【0041】マイコン14は、電圧検出回路52から出
力されるフィルタ回路38から出力される出力電圧、す
なわち、系統電圧vをA/D変換器48を介して読み込
むと、メモリ54に記憶する。これにより、メモリ54
には、出力電圧の変化が電圧波形vとして記憶される。
メモリ54には、搬送波Cの周波数に合わせたサンプリ
ングタイムで少なくとも1周期分の電圧波形が記憶され
る。これらの読込みは、数周期に1回程度行い、マイコ
ン14のメインルーチンで処理する。
【0042】一方、マイコン14に形成されている同期
部56は、ゼロクロス検出回路28によって検出したゼ
ロクロス信号を読み込むと、このゼロクロス信号に同期
した所定のタイミングで、メモリ54に記憶している電
圧波形vを、インバータ回路18の出力電流の基準信号
Iref として出力する。すなわち、予め求められている
フィルタ回路38等を通過するときの位相のズレを考慮
し、フィルタ回路38から出力された出力電圧の位相が
系統電圧の位相に一致するように、基準信号Iref をず
らして出力する。
【0043】スイッチング信号発生部58は、基準信号
Iref が入力されると、搬送波発生部60で発振された
搬送波Cを、この基準信号Iref によって変調する。こ
れにより、基準信号Iref 、すなわち、電圧波形vに応
じたパルス幅のスイッチング信号ssが、ゼロクロス信
号に同期されて出力される。
【0044】IGBT駆動回路16は、このスイッチン
グ信号ssに応じてスイッチング素子20を駆動する。
これにより、スイッチング素子20がスイッチング信号
ssに応じてオン/オフされ、基準信号Iref に応じた
パルス波を出力する。
【0045】一方、マイコン14は、インバータ回路1
8から出力される出力電流Ic を、電流検出回路62に
よって検出して、A/D変換器50を介して読み込む
と、この出力電流Ic によって基準信号Iref のフィー
ドバック制御を行なう。すなわち、出力電流Ic が基準
信号Iref となるように、スイッチング信号発生部58
への入力信号を調整する。このフィードバック制御によ
って、基準信号Iref に応じた出力電流Ic が出力され
る。
【0046】インバータ回路18から出力されたパルス
波は、フィルタ回路38を通過することにより力率が
「1」の交流電力として出力される。このとき、出力電
圧の波形は、基準信号Iref に基づいてスイッチング信
号ssを生成しているので、基準信号Iref に応じた波
形となっている。
【0047】この基準信号Iref は、系統電圧の電圧波
形vに基づいて生成されているので、図3に示されるよ
うに、インバータ回路18から出力される出力電流Ic
の波形は、系統電圧の電圧波形vに応じた波形となって
いる。したがって、系統電圧の電圧波形が、高調波によ
って崩れていても、フィルタ回路38からこの系統電圧
の電圧波形と一致した電圧が出力される。
【0048】このように、出力電流の電流波形を系統電
圧の電圧波形に合わせることにより、出力電圧の電圧波
形を系統電圧の電圧波形と一致させることができるの
で、系統電圧に高調波成分が含まれても、この高調波成
分が、インバータ回路18等に流れ込んで、構成部品に
発熱等が生じるのを確実に防止することができる。
【0049】また、マイコン14では、スイッチング信
号ssを生成するときに、インバータ回路18からの出
力電流Ic のみをフィードバックすることにより、基準
信号Iref 、すなわち、インバータ回路18の出力電流
の電流波形が系統電圧の電圧波形v となるようにしてい
る。
【0050】このように、フィードバック制御を行なう
ためのループを出力電流の1系統のみとしているため、
複数のループを設けたときに比べてマイコン14での処
理量が低くなる。このため、例えば、マイコン14とし
ては、16ビットのワンチップマイコンを用いることが
できる。すなわち、マイコン14としては、汎用の比較
的処理能力の低い低価格のマイクロコンピュータを用い
ることができる。
【0051】なお、本実施の形態では、系統電圧の電圧
の変化をそのまま基準信号Iref として用いたが、基準
信号Iref としては、従来通り正弦波を用い、この基準
信号を系統電圧の電圧の変化に基づいて補正するように
してもよい。
【0052】すなわち、図4に示されるように、マイコ
ン14内に、正弦波に基づいたデータ(正弦波データ)
を基準信号Iref として記憶しているメモリ64を設け
たものであってもよい。この場合、同期部56は、メモ
リ64から正弦波データを基準信号Iref として読み込
むと共に、メモリ54から系統電圧の電圧の変化を読込
み、正弦波データを系統電圧の変化で補正した基準信号
Iref を生成する。
【0053】このような構成を用いても、インバータ回
路18とフィルタ回路38によって出力する電圧波形を
系統電圧の電圧波形に合わせて出力することができる。
【0054】また、本実施の形態では、1周期分の電圧
波形(電圧の変化)をメモリ54に記憶し、この電圧波
形vに基づいて基準信号Iref を生成したが、複数周期
から所定時間の間、系統電圧を計測して、平均波形等を
基準信号Iref としてもよい。
【0055】また、メモリ54に記憶する電圧波形v
は、所定の周期ないし所定の時間間隔で更新するように
してもよい。
【0056】このように、種々の方法を用いて系統電圧
の電圧波形に基づいて生成したスイッチング信号に基づ
いてインバータ回路18のスイッチング素子を制御する
ことにより、電圧波形が系統電圧の電圧波形に一致した
出力電圧を出力することができる。
【0057】なお、本実施の形態では、太陽光発電装置
10を用いて説明したが、本発明は、太陽光発電装置1
0に限らず、発電電力を系統電源に整合させて出力する
種々の構成の発電装置の系統連系用インバータとして用
いることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、系統
電圧の電圧波形に基づいて出力電力の電流波形を生成し
ているので、系統電圧に高調波が含まれていても、系統
とインバータ間に不要な高調波成分が相互に流れ込むの
を防止でき、高調波による部品の発熱等を防止すること
ができる。
【0059】また、本発明によれば、出力電流のフィー
ドバック制御のみによって出力電圧を系統電圧に整合さ
せることができるので、出力電圧を系統電圧に整合させ
るための制御が極めて簡単になると言う優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した太陽光発電装置の概略
構成図である。
【図2】インバータ回路の制御を示す機能ブロック図で
ある。
【図3】系統電圧の電圧波形と出力電流の電流波形の概
略を示す線図である。
【図4】インバータ回路の制御の他の一例を示す機能ブ
ロック図である。
【符号の説明】
10 太陽光発電装置 12 太陽電池アレイ 14 マイコン 18 インバータ回路 20 スイッチング素子 38 フィルタ回路 52 電圧検出回路 54 メモリ( 記憶手段) 56 同期部 58 スイッチング信号生成部 60 搬送波発生部 62 出力電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G066 HA30 HB06 5H007 AA07 AA08 BB07 CA01 CB05 CC09 DA05 DA06 DB03 DB12 DC02 DC05 EA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電力をインバータ回路及びフィルタ
    回路を介して系統電源に整合させた交流電力として系統
    出力する系統連系用インバータであって、 前記フィルタ回路から前記系統電源へ出力される出力電
    圧又は前記系統電源の系統電圧の少なくとも一方を検出
    する検出手段と、 前記検出手段の検出する電圧の変化に基づいて基準信号
    を出力する基準信号発生手段と、 前記インバータ回路の出力電流を検出する電流検出手段
    と、 前記電流検出手段によって検出される電流波形が前記基
    準信号に対応する電流波形に近づくように、前記基準信
    号発生手段によって発生された基準信号と前記電流検出
    手段によって検出された電流値を用いて前記インバータ
    回路を制御するインバータ制御手段と、 を含むことを特徴とする系統連系用インバータ。
  2. 【請求項2】 前記基準信号発生手段が前記検出手段の
    検出する前記系統電圧の少なくとも一周期分の変化を記
    憶する記憶手段と、 予め設定されている複数の電圧を所定のタイミングで前
    記記憶手段に記憶した電圧に基づいて補正して前記基準
    信号を生成する補正手段と、 を含むことを特徴とする請求項1に記載の系統連系用イ
    ンバータ。
  3. 【請求項3】 前記基準信号発生手段が、前記検出手段
    の検出結果に基づいた前記系統電圧の少なくとも一周期
    分の電圧変化を記憶する記憶手段を含み、前記記憶手段
    に記憶した電圧を基準信号として出力することを特徴と
    する請求項1に記載の系統連系用インバータ。
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