JP2000012370A - 同軸巻コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

同軸巻コンデンサおよびその製造方法

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JP2000012370A
JP2000012370A JP10174606A JP17460698A JP2000012370A JP 2000012370 A JP2000012370 A JP 2000012370A JP 10174606 A JP10174606 A JP 10174606A JP 17460698 A JP17460698 A JP 17460698A JP 2000012370 A JP2000012370 A JP 2000012370A
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JP10174606A
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Masato Mizukami
正人 水上
Kenkichi Hiraki
謙吉 平木
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性,経済性が良好な同軸巻コンデンサお
よびその製造方法を得る。 【解決手段】 巻芯4と、巻芯4に同軸に巻回した複数
の素子と、各々の素子1の間に少なくとも一方の素子端
面より突出させて配置し素子1と同軸に巻回した絶縁セ
パレータ2と、絶縁セパレータ2の突出部を境として素
子端面の巻芯側より絶縁セパレータまでの間および絶縁
セパレータより素子外周側までの間に個別に金属溶射に
よって形成した電極引出部3とを備えたものである。電
極引出部3の厚みは、平滑部で0.6〜0.8mm、絶
縁セパレータ近傍では0.3mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、同軸巻コンデン
サおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の同軸巻コンデンサおよびその製造
方法について図5を参照しながら説明する。図5は、従
来の3素子を同軸に巻回した同軸巻コンデンサの金属溶
射後の内部構成を示す断面図である。図5に示すよう
に、素子11a,11b,11cはポリプロピレン等の
プラスチックフィルムにアルミニウム,亜鉛等の金属を
蒸着してなる金属化フィルムを巻芯14を同軸として積
層巻回している。各素子11a,11b,11cの間は
金属化フィルムを切断するかあるいは金属化フィルムの
蒸着金属を放電加工により除去し、絶縁セパレータ12
a,12bを挿入,巻き込んで各素子11a,11b,
11cの間の電気的絶縁を確保している。絶縁セパレー
タ12a,12bは、素子11を構成する金属化フィル
ムよりも広幅の紙,プラスチックフィルム等で、図4に
示すように絶縁セパレータ12a,12bが素子11の
端面より交互に反対方向に突出するように配置される同
軸巻コンデンサと、図には示さないが素子11の両端よ
り突出するように配置する同軸巻コンデンサとがある。
【0003】同軸巻素子の端面には亜鉛や半田等の金属
溶射を施して電極引出部(以下、メタリコン電極と称
す)13が形成されている。メタリコン電極13の形成
の際には、一旦素子端面の全面に金属溶射を施した後、
絶縁セパレータ12に付着した溶射金属を除去してい
る。すなわち、従来の金属溶射は、図6および図7に示
すようにして行っていた。図6中、21は素子、22は
素子支え、23は金属溶射ノズルであり、素子21の中
心線上に金属溶射ノズル23が固設されており、素子2
1の端面に金属溶射を施した後、次の素子21が金属溶
射ノズル23の前に移動する。金属溶射は、素子21の
巻芯を中心にして端面全体に行い、かつ素子21の片面
ずつ別個のノズルにて行う。
【0004】また、図7中、25は素子、26は複数の
素子25を並べて支持する枠、27は金属溶射ノズルで
あり、素子25の端面に一斉に金属溶射を施した後、次
の枠26が金属溶射ノズル27の前に移動する。金属溶
射ノズル27は水平に並設されており、上下移動により
枠26内の素子25の端面全体に金属溶射を行う。ま
た、素子25の反対側面には別のノズル群にて金属溶射
を行う。
【0005】上記いずれの金属溶射においても、線径
1.1〜2.0mmの亜鉛線を用いる。図6の方法で
は、素子21の巻芯および側面にメタリコン電極の付着
がないという長所があるが、1つの素子21に対し1つ
の金属溶射ノズル23を要し低効率であり、しかも素子
21の中心部のメタリコン電極の厚みが厚く、素子21
の外側の厚みが薄くなるという短所がある。また、図7
の方法では、多量の素子25を1度に溶射でき、しかも
メタリコン電極の厚みが略均一になるという長所がある
が、素子25の巻芯および側面にメタリコン金属が付着
し、後に除去する工程が必要になるという短所がある。
さらに、いずれの方法においても、絶縁セパレータへの
メタリコン金属の付着は避けられない。
【0006】よって、図5において、素子端面へのメタ
リコン電極13の形成を確実にするため、また、金属溶
射後に絶縁セパレータ12に付着した溶射金属を容易に
除去するために、絶縁セパレータ12の材質に高耐熱,
適度な機械的強度を有するプラスチックフィルムを用い
たり、あるいは、絶縁セパレータ12の少なくとも素子
端面より突出する部分の表面にフィルム加工を施したも
のを用い、金属溶射後に加工フィルムを取り除くことに
よって絶縁セパレータ12に付着した溶射金属を除去す
る方法がとられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の同軸巻コンデン
サおよびその製造方法では、メタリコン電極13の形成
にあたり、素子端面に金属溶射すると共に素子端面より
突出している絶縁セパレータ12をも同時に金属溶射す
るため、絶縁セパレータ12に付着した金属を除去する
工程をメタリコン電極13を形成する工程の後に別途行
う必要があった。また、絶縁セパレータ材の選定におい
ても、金属溶射の風圧によって絶縁セパレータフィルム
が屈して素子端面に掛り、メタリコン電極13の形成を
妨げることがないようにするため、また、付着した溶射
金属を絶縁セパレータ12より機械的に除去するため、
それに耐え得る強度を有していること、溶融金属の熱に
耐え得る耐熱性を有すること、付着した溶射金属の除去
を容易にするための絶縁セパレータ12の表面処理およ
び加工品等、高品位な性能が要求され、必然的に絶縁セ
パレータ12が高価なものとなっていた。
【0008】以上のように、同軸巻コンデンサの製造コ
ストおよび材料コストを引き下げるための課題が多く、
経済性が損なわれるという問題があった。したがって、
この発明の目的は、上記従来の課題を解決するもので、
生産性,経済性が良好な同軸巻コンデンサおよびその製
造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の同軸巻コンデ
ンサは、巻芯と、巻芯に同軸に巻回した複数の素子と、
各々の素子の間に少なくとも一方の素子端面より突出さ
せて配置し素子と同軸に巻回した絶縁セパレータと、絶
縁セパレータの突出部を境として素子端面の巻芯側より
絶縁セパレータまでの間および絶縁セパレータより素子
外周側までの間に個別に金属溶射によって形成した電極
引出部とを備えたものである。
【0010】電極引出部の厚みは、平滑部で0.6〜
0.8mm、絶縁セパレータ近傍で0.3mm以下であ
る。また、巻芯はプラスチックフィルムまたは樹脂成型
品からなり、素子は金属化フィルムまたは金属化フィル
ムと誘電体フィルムの積層体からなり、絶縁セパレータ
は絶縁フィルムからなる。
【0011】この発明の同軸巻コンデンサの製造方法
は、巻芯に、複数の素子と、各々の素子の間に少なくと
も一方の素子端面より突出させて配置した絶縁セパレー
タとを同軸に巻回し、絶縁セパレータの突出部を境とし
て素子端面の巻芯側より絶縁セパレータまでの間および
絶縁セパレータより素子外周側までの間に個別に金属溶
射ノズルを移動して金属溶射を施して電極引出部を形成
するものである。
【0012】この発明の同軸巻コンデンサおよびその製
造方法によると、素子端面の全面に渡って金属溶射を施
すことなく、絶縁セパレータを境として各素子の端面に
個別に金属溶射を施して電極引出部を形成することによ
り、必要な素子端面への電極引出部を形成すると共に不
必要な絶縁セパレータへの溶射金属の付着を防ぐので、
絶縁セパレータに溶射金属を付着させることなく同軸巻
コンデンサの電極引出部を形成することができる。した
がって、電極引出部を形成する工程の後に絶縁セパレー
タの溶射金属を除去する工程を別途行う必要がなく、同
軸巻コンデンサの生産性が向上する。また、絶縁セパレ
ータの材質の選定においても、絶縁セパレータへの金属
溶射の影響が少ないため、高品位な性能を有する材料を
選定する必要がなく、素子間の絶縁性を備えるという本
来の機能を果たすための最小限の性能を有する材料を選
定すればよく、安価な材料を絶縁セパレータに採用する
ことができる。
【0013】また、電極引出部は、絶縁セパレータの近
傍では0.3mmであるのに対し、平滑部では0.6〜
0.8mmの厚さがあるので、コンデンサが通電される
際に電流密度が上がって電極引出部での発熱により素子
端面に熱ストレスを与えず、また絶縁セパレータの溶射
金属の付着範囲が少ないので絶縁セパレータの沿面距離
が大きくなり絶縁性をより高めることができる。したが
って、素子端面より突出する絶縁セパレータの長さを短
くでき、同軸巻コンデンサのフィルム幅方向の幅を小さ
くすることができるので、コンデンサの小型化が図れ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 この発明の第1の実施の形態を図1ないし図3に基づい
て説明する。図1は三相Δ結線の同軸巻コンデンサの内
部構成を示す断面図、図2は同軸巻コンデンサのメタリ
コン電極の形成工程を示す概略図である。この同軸巻コ
ンデンサは、3個の素子1a,1b,1cと、素子1a
と素子1b間および素子1bと素子1c間に介装した2
個の絶縁セパレータ2a,2bを、巻芯4に同軸巻回
し、各素子1a,1b,1cの端面にメタリコン電極3
a,3b,3c,3dを絶縁セパレータ2a,2bを境
として形成したものである。
【0015】素子1a,1b,1cは、プラスチックフ
ィルム、例えばポリプロピレン,ポリエチレンテレフタ
レート等の片面にアルミや亜鉛等の蒸着金属により電極
を形成した片面金属化フィルムを積層したもの、あるい
は、プラスチックフィルムの両面に電極を形成した両面
金属化フィルムとプラスチックフィルムとを積層したも
のを巻回した素子である。素子1a,1b,1cは、上
記金属化フィルムあるいはプラスチックフィルムを連続
に巻回してなるもので、絶縁セパレータ2a,2bを挿
入し、巻回するフィルム長手方向前後において蒸着電極
を放電加工により除去することで、コンデンサの電極を
分割し、性能上3つのコンデンサ素子を有する構造にあ
る。
【0016】絶縁セパレータ2aは、紙,プラスチック
フィルム等の絶縁フィルムで、素子1の幅方向に位置を
ずらして配置してあり、一端を素子端面より突出させ、
他端を素子端面と同一あるいは内側に配置してある。こ
の場合、絶縁セパレータ2aの一端2a′がメタリコン
電極3a,3cの端面より突出しているので、素子1a
と素子1bを隔離し、不連続なメタリコン電極3a,3
cを形成している。また、他端2a″では、絶縁セパレ
ータ2aが素子1a,1bのフィルム端面と同一あるい
は内側に入っているので、素子1aと素子1bの間には
連続したメタリコン電極3bが形成されている。
【0017】絶縁セパレータ2bは素子1bと素子1c
の間に介装されており、絶縁セパレータ2aとは逆方向
に素子端面より突出している。これにより、絶縁セパレ
ータ2bの一端2b′において素子1bと素子1cの間
に連続したメタリコン電極3cを形成し、他端2b″に
不連続なメタリコン電極3b,3dを形成している。メ
タリコン電極3a,3b,3c,3dは、亜鉛や半田等
の金属を素子端面に溶射して形成されている。金属溶射
には線径1mm以下の金属線を用いて、1つの金属溶射
ノズル5(図2)より溶射される範囲を狭くし、絶縁セ
パレータ2a,2bを境として素子端面の巻芯4側より
絶縁セパレータ2a,2bまでの間、および絶縁セパレ
ータ2a,2bより素子外周側までの間を個別に金属溶
射ノズル5を平行移動させ、あるいは複数のノズルを連
動させ、素子端面の必要な範囲に連続的なメタリコン電
極3a,3b,3c,3dを形成している。メタリコン
電極3a,3b,3c,3dの厚さは平滑部で0.6〜
0.8mm、絶縁セパレータ2a,2bの近傍では0.
3mm以下であり、絶縁セパレータ2a,2bの近傍で
メタリコン電極3a,3b,3c,3dの厚みを小さく
することが絶縁セパレータ2a,2bの沿面距離Lを得
る上で望ましい。
【0018】通常、蒸着フィルムは連続的に巻回して素
子を形成するのが、工数上,特性上望ましい。同軸巻コ
ンデンサも、例えば図3の展開図に示すように、片面蒸
着フィルム7の場合、蒸着金属9の絶縁セパレータ2を
巻き込む部分8を放電加工により除去し、電極を分割す
る。よって、絶縁セパレータ2a,2bの近傍でメタリ
コン電極3a,3b,3c,3dの厚みが零であっても
よい(図2中、T部分)。
【0019】また、金属線は線径が小さいほうがより微
少範囲のメタリコン電極3a,3b,3c,3dの形成
に優れ、溶射金属が絶縁セパレータ2a,2bのフィル
ム幅方向のフィルム端の側へ及ばない点で望ましい。巻
芯4は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等によ
る樹脂成型品やポリエチレンテレフタレート等のプラス
チックフィルムを巻回したものである。
【0020】また、ここには図示してはいないが、メタ
リコン電極3b,3c,3dにはそれぞれ外部端子へ接
続するリード線を結線し、また、メタリコン電極3aと
メタリコン電極3dとをリード線によって接続してい
る。また、外部端子間には放電抵抗器を接続して外装ケ
ースに収納し、樹脂などの充填剤を充填し密閉してい
る。
【0021】上記構成において絶縁セパレータ2a,2
bを境としてメタリコン電極3a,3b,3c,3dは
個別に形成されているので、メタリコン電極3aとメタ
リコン電極3c、およびメタリコン電極3bとメタリコ
ン電極3dは不連続となって、異電極の電極引出部を形
成している。また、素子間に介装した絶縁セパレータ2
a,2bは、素子端面より突出した部分において、絶縁
セパレータ2a,2bの表面の沿面距離を確保できると
ともに、必要最小限の絶縁設計厚みによって異電極のメ
タリコン電極間の絶縁を行っている。
【0022】絶縁セパレータ2a,2bが突出している
側と反対側の素子端面におけるメタリコン電極3b,3
cは、2素子間にまたがってメタリコン電極が連続した
状態であり、同極の電極引出部を形成している。メタリ
コン電極3b,3c,3dに接続したリード線は外部端
子へ接続し、また、メタリコン電極3aとメタリコン電
極3dとをリード線によって接続することによって三相
Δ結線のコンデンサを形成し、また、外部端子間に放電
抵抗器を結線することによって放電抵抗内蔵のコンデン
サを形成している。
【0023】このように構成された同軸巻コンデンサお
よびその製造方法によると、素子端面の全面に渡って金
属溶射を施すことなく、絶縁セパレータ2a,2bを境
として各素子1a,1b,1cの端面に個別に金属溶射
を施してメタリコン電極3a,3b,3c,3dを形成
することにより、必要な素子端面へのメタリコン電極3
a,3b,3c,3dを形成すると共に不必要な絶縁セ
パレータ2a,2bへの溶射金属の付着を防ぐので、絶
縁セパレータ2a,2bに溶射金属を付着させることな
く同軸巻コンデンサのメタリコン電極3a,3b,3
c,3dを形成することができる。したがって、メタリ
コン電極3a,3b,3c,3dを形成する工程の後に
絶縁セパレータ2a,2bの溶射金属を除去する工程を
別途行う必要がなく、同軸巻コンデンサの生産性が向上
する。
【0024】また、絶縁セパレータ2a,2bの材質の
選定においても、絶縁セパレータ2a,2bへの金属溶
射の影響が少ないため、高品位な性能を有する材料を選
定する必要がなく、素子間の絶縁性を備えるという本来
の機能を果たすための最小限の性能を有する材料を選定
すればよく、安価な材料を絶縁セパレータに採用するこ
とができ、経済性に優れる。
【0025】また、メタリコン電極3a,3b,3c,
3dは、絶縁セパレータ2a,2bの近傍では0.3m
mであるのに対し、平滑部では0.6〜0.8mmの厚
さがあるので、コンデンサが通電される際に電流密度が
上がってメタリコン電極3a,3b,3c,3dでの発
熱により素子端面に熱ストレスを与えず、また絶縁セパ
レータ2a,2bの溶射金属の付着範囲が少ないので絶
縁セパレータ2a,2bの沿面距離が大きくなり絶縁性
をより高めることができる。したがって、素子端面より
突出する絶縁セパレータ2a,2bの長さを短くでき、
同軸巻コンデンサのフィルム幅方向の幅を小さくするこ
とができるので、コンデンサの小型化が図れる。
【0026】さらに、連続したメタリコン電極3b,3
cは、それぞれ複数の素子1a,1b、素子1b,1c
の同極を形成するので、同極間のリード線による結線作
業が少なくなり、生産性に優れた三相Δ結線のコンデン
サを製造することができる。 第2の実施の形態 この発明の第2の実施の形態を図4に基づいて説明す
る。
【0027】図4は三相Y結線のコンデンサの内部構成
を示す断面図である。第1の実施の形態と同様に、3個
の素子1a,1b,1cと、2個の絶縁セパレータ2
a,2bを素子1aと素子1bの間および素子1bと素
子1cの間に介装して、巻芯4に同軸巻回し、各素子の
端面にメタリコン電極6a,6b,6c,6dを絶縁セ
パレータ2a,2bを境として形成してある。2個の絶
縁セパレータ2a,2bは、素子1のフィルム幅方向に
沿って素子端面より突出する方向が同じになるように配
置し、絶縁セパレータ2a,2bによって素子1aと素
子1bの間および素子1bと素子1cの間を隔離し、不
連続なメタリコン電極6a,6b,6cを形成してい
る。反対側は3素子1a,1b,1c間に連続したメタ
リコン電極6dを形成している。また、ここには図示し
てはいないが、メタリコン電極6a,6b,6cにはそ
れぞれ外部端子へ接続するリード線を結線し、外装ケー
スに収納し、樹脂などの充填剤を充填し密閉している。
【0028】上記構成において、絶縁セパレータ2a,
2bによってメタリコン電極6a,6b,6cは不連続
となっており、異電極の電極引出部を形成し、また、そ
れぞれの電極間と素子1a,1b,1cの絶縁を行って
いる。反対側のメタリコン電極6dは3素子1a,1
b,1c間にまたがって連続した状態であり、中性点を
形成している。また、メタリコン電極6a,6b,6c
にそれぞれ接続するリード線を外部端子に接続し、メタ
リコン電極6dが中性点となって三相Y結線のコンデン
サを形成している。
【0029】このように構成された同軸巻コンデンサお
よびその製造方法においても、第1の実施の形態と同
様、生産性,経済性に優れ、かつ小型の三相Y結線のコ
ンデンサを得ることができる。 第3の実施の形態 この発明の第3の実施の形態を図4に基づいて説明す
る。
【0030】この実施の形態は、第2の実施の形態と同
様、3個の素子1a,1b,1cと、2個の絶縁セパレ
ータ2a,2bを素子1aと素子1bの間および素子1
bと素子1cの間に介装して同方向に突出するように配
置し、巻芯4に同軸巻回し、各素子の端面にメタリコン
電極6a,6b,6c,6dを絶縁セパレータ2a,2
bを境として形成している。素子1a,1b,1cはそ
れぞれ異なる静電容量を有しており、また、ここでは図
示していないが、メタリコン電極6a,6b,6c,6
dにはそれぞれ外部端子へ接続するリード線を結線し、
外装ケースに収納し、樹脂などの充填剤を充境し密閉し
ている。
【0031】上記構成において、絶縁セパレータ2a,
2bによってメタリコン電極6a,6b,6cが不連続
となって異電極の電極引出部を形成し、また、それぞれ
の電極間と素子1a,1b,1cの絶縁を行っている。
反対側のメタリコン電極6dは3素子1a,1b,1c
間にまたがって連続した状態であり、共通の電極引出部
を形成している。また、メタリコン電極6a,6b,6
c,6dにそれぞれ接続するリード線を外部端子に接続
しているので、メタリコン電極6dに接続する外部端子
を共通端子として複合容量のコンデンサを形成してい
る。
【0032】このように構成された同軸巻コンデンサお
よびその製造方法においても、第1の実施の形態と同
様、生産性,経済性に優れ、かつ小型の複合容量のコン
デンサを得ることができる。なお、前記各実施の形態に
おいては3素子の場合について述べたが、特に3素子に
限るものではなく、2素子や4素子以上の複数素子にも
適用できる。
【0033】また、各絶縁セパレータはいずれか一方の
素子端面から突出するものであったが、一絶縁セパレー
タの両端が両素子端面よりそれぞれ突出するものであっ
てもよい。
【0034】
【発明の効果】この発明の同軸巻コンデンサおよびその
製造方法によると、素子端面の全面に渡って金属溶射を
施すことなく、絶縁セパレータを境として各素子の端面
に個別に金属溶射を施して電極引出部を形成することに
より、必要な素子端面への電極引出部を形成すると共に
不必要な絶縁セパレータへの溶射金属の付着を防ぐの
で、絶縁セパレータに溶射金属を付着させることなく同
軸巻コンデンサの電極引出部を形成することができる。
したがって、電極引出部を形成する工程の後に絶縁セパ
レータの溶射金属を除去する工程を別途行う必要がな
く、同軸巻コンデンサの生産性が向上する。また、絶縁
セパレータの材質の選定においても、絶縁セパレータへ
の金属溶射の影響が少ないため、高品位な性能を有する
材料を選定する必要がなく、素子間の絶縁性を備えると
いう本来の機能を果たすための最小限の性能を有する材
料を選定すればよく、安価な材料を絶縁セパレータに採
用することができ、経済性に優れる。
【0035】また、電極引出部は、絶縁セパレータの近
傍では0.3mmであるのに対し、平滑部では0.6〜
0.8mmの厚さがあるので、コンデンサが通電される
際に電流密度が上がって電極引出部での発熱により素子
端面に熱ストレスを与えず、また絶縁セパレータの溶射
金属の付着範囲が少ないので絶縁セパレータの沿面距離
が大きくなり絶縁性をより高めることができる。したが
って、素子端面より突出する絶縁セパレータの長さを短
くでき、同軸巻コンデンサのフィルム幅方向の幅を小さ
くすることができるので、コンデンサの小型化が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の三相Δ結線のコ
ンデンサの内部構成を示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態の同軸巻コンデン
サのメタリコン電極の形成工程を示す概略図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態の同軸巻コンデン
サの展開図である。
【図4】この発明の第2,3の実施の形態の三相Y結線
のコンデンサの内部構成を示す断面図である。
【図5】従来の金属溶射後の同軸巻コンデンサの内部構
成を示す断面図である。
【図6】従来の金属溶射方法を示す概略図である。
【図7】従来の金属溶射方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1(1a,1b,1c) 素子 2(2a,2b) 絶縁セパレータ 3(3a,3b,3c,3d,6a,6b,6c,6
d) メタリコン電極(電極引出部) 4 巻芯 5 金属溶射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E082 AB04 BC35 BC39 BC40 CC04 CC14 CC15 CC18 DD01 EE07 EE08 EE17 EE24 EE25 EE37 EE47 FG06 FG34 FG35 FG36 GG04 HH03 HH28 HH44 JJ04 JJ12 JJ22 KK03 KK04 LL05 PP09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻芯と、前記巻芯に同軸に巻回した複数
    の素子と、前記各々の素子の間に少なくとも一方の素子
    端面より突出させて配置し前記素子と同軸に巻回した絶
    縁セパレータと、前記絶縁セパレータの突出部を境とし
    て素子端面の巻芯側より絶縁セパレータまでの間および
    絶縁セパレータより素子外周側までの間に個別に金属溶
    射によって形成した電極引出部とを備えた同軸巻コンデ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 電極引出部の厚みが、平滑部で0.6〜
    0.8mm、絶縁セパレータ近傍で0.3mm以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の同軸巻コンデンサ。
  3. 【請求項3】 巻芯はプラスチックフィルムまたは樹脂
    成型品からなり、素子は金属化フィルムまたは金属化フ
    ィルムと誘電体フィルムの積層体からなり、絶縁セパレ
    ータは絶縁フィルムからなることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の同軸巻コンデンサ。
  4. 【請求項4】 巻芯に、複数の素子と、前記各々の素子
    の間に少なくとも一方の素子端面より突出させて配置し
    た絶縁セパレータとを同軸に巻回し、前記絶縁セパレー
    タの突出部を境として素子端面の巻芯側より絶縁セパレ
    ータまでの間および絶縁セパレータより素子外周側まで
    の間に個別に金属溶射ノズルを移動して金属溶射を施し
    て電極引出部を形成する同軸巻コンデンサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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