JP2000011930A - 蛍光表示管 - Google Patents

蛍光表示管

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JP2000011930A JP10171598A JP17159898A JP2000011930A JP 2000011930 A JP2000011930 A JP 2000011930A JP 10171598 A JP10171598 A JP 10171598A JP 17159898 A JP17159898 A JP 17159898A JP 2000011930 A JP2000011930 A JP 2000011930A
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雅弘 加藤
Kazuhiko Itakura
和彦 板倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光体の周囲が黒く縁取られることなく、見
栄えを向上させて字かけのない表示を行う。 【解決手段】 内部が高真空状態に保持された外囲器1
の一部をなす陽極基板2には、表示パターンに応じた所
定パターン形状の配線層6が形成される。陽極基板2の
内面には、表示パターンの各セグメントに位置する配線
層6が表出するようにスルーホール8を有した白色の絶
縁材料からなる絶縁層17が形成される。絶縁層17上
には、スルーホール8を穴埋めする導電材を介して配線
層6に導通するように、Al粉末を主成分としてガラス
粉末を含む略白色の導電材料からなる導体層19が形成
される。導体層19上には、導体層19よりも一回り小
さく表示パターンのセグメント形状に蛍光体層20が形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子の射突により
蛍光体を励起発光させて所望の表示を行う蛍光表示管に
関する。
【0002】
【従来の技術】図3は一般的に知られている従来の蛍光
表示管の全体構成を示す側断面図である。図3に示すよ
うに、蛍光表示管は、内部が高真空状態に気密保持され
た箱状の外囲器1を有している。外囲器1は、絶縁性を
有する陽極基板2と、絶縁性及び透光性を有する前面板
3と絶縁性を有する枠状の側面板4とにより形成された
蓋状の容器部5とを備えている。
【0003】外囲器1内における陽極基板2の内面に
は、例えばAlやAgなどに低融点フリットガラスを固
着用のバインダーとして含む導電ペーストの印刷により
表示パターンに応じた所定パターン形状の配線層6が形
成されている。配線層6上には、例えば鉛硼硅酸系ガラ
スの粉末と耐熱性顔料などの無機材料粉末及びビークル
からなる絶縁ガラスペーストの厚膜印刷により黒色の絶
縁層7が形成されている。この絶縁層7において表示パ
ターンのセグメントをなす部分には、スルーホール8が
形成されて配線層6が表出している。
【0004】絶縁層7の同一面上には、スルーホール8
を埋めて配線層6と導通するように、導体層(陽極電
極)9が表示パターンのセグメント毎に分割形成されて
いる。導体層9は、例えば黒鉛粉末と無機バインダー
(例えば硅酸アルカリ水溶液をビークルとして補強材に
アルミナを加えたものや低軟化点の硼硅酸系フリットガ
ラスなど)からなる黒鉛ペーストの厚膜印刷により形成
される。各導体層9上には、蛍光体粉末とビークルから
なる蛍光体ペーストの印刷により表示パターンのセグメ
ント形状に蛍光体層10が形成されている。これによ
り、表示パターンの各セグメント毎の陽極11が形成さ
れる。
【0005】蛍光体層10は、絶縁層7での電子のチャ
ージによる端部の表示欠けを避けるため、導体層9より
も一回り小さく形成されている。陽極11の上方には制
御電極12が設けられ、この制御電極12の上方にはフ
ィラメント状の陰極13が設けられている。
【0006】このように構成される蛍光表示管では、フ
ィラメント状の陰極13から放出される電子が制御電極
12により加速制御され、陽極11の蛍光体層10に電
子が射突することにより励起発光する。そして、このと
きの表示は前面板3を通して観察される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した図
3の蛍光表示管では、表示パターンとその周囲との間に
コントラスト差を持たせて蛍光体層10の発光を強調す
るため、絶縁層7が黒色に形成されている。
【0008】しかしながら、蛍光表示管に用いられる蛍
光体は白色に近いものが多く、図3の蛍光表示管を太陽
光などの強い外光が照射される環境下、例えば車載用の
表示パネルやガソリンスタンドの表示パネルとして設置
して使用した場合、前面板3の表面に設けられる不図示
のフィルタを通して外光が外囲器1内に透過する。この
ため、蛍光体層10の白色と、絶縁層7及び導体層9の
黒色とのコントラスト差により非点灯部分の表示パター
ンのセグメントが透けて見えてしまうという問題があっ
た。
【0009】ところで、上記蛍光表示管とは別に、図4
に示すように、表示パターンのセグメント形状に形成さ
れた蛍光体層10の周囲の背景部分に当たる下地の絶縁
層17を白色で形成した蛍光表示管の提案がなされてい
る。この絶縁層17は、金属酸化物TiO2 を主成分と
する白色の絶縁ペーストの印刷により形成される。な
お、図3の蛍光表示管と同一の構成要素には同一番号を
付し、その説明を省略している。
【0010】ところが、図4の白色の絶縁層17による
蛍光表示管でも、図3の蛍光表示管と同様に、絶縁層1
7での電子のチャージによる蛍光体層10の端部の表示
欠けを避けるため、蛍光体層10が導体層9よりも一回
り小さく形成され、蛍光体層10の周囲より導体層9が
露出していた。
【0011】従って、図4の蛍光表示管を強い外光が照
射される環境下に設置して使用した場合、図5に示すよ
うに、蛍光体層10の回りが白色の絶縁層17と黒色の
導体層9によって環状に黒く縁取られてしまう。このた
め、前面板3側から表示を観察した場合、環状に黒く縁
取られた部分Sが外光により透けて目立って見え、見栄
えが悪かった。
【0012】また、図3及び図4の何れの蛍光表示管
も、200Ω/□と抵抗値の高い黒鉛を導体層9として
用いているので、蛍光体層10の発光時の発熱による温
度上昇を抑えることができず、輝度の低下を招くという
問題があった。しかも、抵抗値が高いことから、微細パ
ターンによる導体層9の形成を行うことが困難であっ
た。
【0013】ところで、近年では、環境汚染問題を考慮
して、カドミウム(Cd)を含まない蛍光体を利用した
蛍光表示管が市場要求されている。カドミウムを含まな
い蛍光体(以下、カドミレス蛍光体という)としては、
例えばLn2 2 S:Re(式中、LnはY,Gd,L
aから選ばれた1種、ReはEu又はTb)系蛍光体が
ある。
【0014】ところが、図3及び図4の何れの蛍光表示
管も、上述したように、厚膜印刷によって形成される導
体層9として、AlやAgに比べて抵抗の高い黒鉛を用
いており、しかも、現存するカドミレス蛍光体が高抵抗
を示すため、150V以下程度の低電圧ではカドミレス
蛍光体を発光させることができなかった。
【0015】そこで、従来は、In2 3 粉末からなる
導電物質を上記高抵抗のカドミレス蛍光体に混合して抵
抗を下げることによりカドミレス蛍光体を発光させてい
たが、均一には発光しなかった。ところが、カドミレス
蛍光体を発光させた際、発光材料でない上記導電物質が
部分的に発光を遮蔽して妨げとなり、輝度の低下を招く
という問題があった。
【0016】また、100V程度の電圧では、導電層9
をなす黒鉛の比表面積が大きいため、吸着ガスが脱離し
て外囲器1内を汚染させていた。又、蛍光体自身も汚染
され、輝度の低下を招く問題があった。しかも、電子衝
撃により脱離したガスが陰極13の表面に付着し、陰極
13のエミッション能力(電子を放出させる能力)を低
下させるという問題があった。
【0017】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、外光が照射される環境下でも蛍光体
の点灯・非点灯の区別がつく蛍光表示管、外光が照射さ
れる環境下でも蛍光体の周囲が黒く縁取られて見栄えを
悪くさせない蛍光表示管、蛍光体発光時の発熱による温
度上昇を抑えて輝度の向上が図れる蛍光表示管、微細パ
ターンの形成を可能とする蛍光表示管、高抵抗の蛍光体
を使用した場合でもエミッション能力を低下させること
なく、低電圧により均一に発光させることができる蛍光
表示管を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、内部が高真空状態に保持された
外囲器1の一部をなし、表示パターンに応じた所定パタ
ーン形状の配線層6が形成された陽極基板2と、前記表
示パターンの各セグメントに位置する前記配線層6が表
出するように前記陽極基板2の内面に形成された絶縁層
7(又は17)と、前記配線層6に導通するように前記
絶縁層7(又は17)上に形成された導体層19と、前
記導体層19上に前記表示パターンのセグメント形状に
形成された蛍光体層20とを備えた蛍光表示管におい
て、前記導体層19がAlを主成分としてガラス粉末を
含むことを特徴とする。
【0019】請求項2の発明は、内部が高真空状態に保
持された外囲器1の一部をなし、表示パターンに応じた
所定パターン形状の配線層6が形成された陽極基板2
と、前記表示パターンの各セグメントに位置する前記配
線層6が表出するように前記陽極基板2の内面に形成さ
れた黒色の絶縁材料からなる絶縁層7と、前記配線層6
に導通するように前記絶縁層7上に形成された導体層1
9と、前記導体層19上に前記表示パターンのセグメン
ト形状に形成された蛍光体層20とを備え、前記陽極基
板2と対面する前面板3側から前記蛍光体層20の発光
を観察する蛍光表示管において、前記導体層19がAl
を主成分としてガラス粉末を含み略白色に形成されてい
ることを特徴とする。
【0020】請求項3の発明は、内部が高真空状態に保
持された外囲器1の一部をなし、表示パターンに応じた
所定パターン形状の配線層6が形成された陽極基板2
と、前記表示パターンの各セグメントに位置する前記配
線層6が表出するように前記陽極基板2の内面に形成さ
れた白色の絶縁材料からなる絶縁層17と、前記配線層
6に導通するように前記絶縁層17上に形成された導体
層19と、前記導体層19上に前記表示パターンのセグ
メント形状に形成された蛍光体層20とを備え、前記陽
極基板2と対面する前面板3側から前記蛍光体層20の
発光を観察する蛍光表示管において、前記導体層19が
Alを主成分としてガラス粉末を含み略白色に形成され
ていることを特徴とする。
【0021】請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか
の蛍光表示管において、前記蛍光体層20が前記導体層
19より小さく形成されていることを特徴とする。
【0022】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れの
蛍光表示管において、前記蛍光体層20は、Ln2 2
S:Re(式中、LnはY,Gd,Laから選ばれた1
種、ReはEu又はTb)系蛍光体、Ln2 2 S:R
e(式中、LnはY,Gd,Laから選ばれた1種、R
eはEu又はTb)系蛍光体、硫化物蛍光体、ZnGa
2 4 系蛍光体の何れか一つの蛍光体であることを特徴
とする。
【0023】請求項6の発明は、請求項5の蛍光表示管
において、前記硫化物蛍光体は、ZnS:Zn、Zn
S:Cu,Al、(Zn,Cd)S:Ag,Cl、(Z
n,Cd)S:Au,Al、(Zn,Cd)S:Ag,
Alの何れかであることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明による蛍光表示管の
第1実施の形態を示す部分拡大断面図である。なお、以
下に説明する各実施の形態の蛍光表示管は、陽極基板側
の構成、特に導体層の材料が異なる他は図3と同一構成
なので、同一の構成要素には同一番号を付して説明を省
略する。
【0025】第1実施の形態における絶縁層17は、絶
縁層7の同一面上には、スルーホール8を埋めて配線層
6と導通するように、略白色の導体層(陽極電極)19
が表示パターンのセグメント毎に分割されて厚膜印刷に
より形成されている。
【0026】厚膜印刷によって形成される導体層19の
材料は、Al粉末を主成分とし、ガラス粉末及び例えば
セチルセルロース系のビークルを混合した導電ペースト
からなる。ガラス粉末としては、粒径が例えば5μm程
度の顔料を含まない無色透明な無鉛ガラスや低融点ガラ
ス等が用いられる。導電ペーストの各材料の成分割合と
しては、Al粉末が50〜70%、ガラス粉末が8〜1
5%、残部がビークルである。
【0027】なお、Al粉末の割合としては、60〜6
5%が好ましい。更に具体的な数値の一例を示すと、6
3.4%のAl粉末、11.2%のガラス粉末、25.
4%のビークルを混合した導電ペーストが用いられる。
【0028】導体層19上には蛍光体層20が被着形成
されて陽極21を形成している。蛍光体層20は、絶縁
層7での電子のチャージによる端部の表示欠けを避ける
ため、導体層19よりも一回り小さく形成されている。
【0029】次に、図4は本発明による蛍光表示管の第
2実施の形態を示す部分拡大断面図である。なお、第1
実施の形態と同一の構成要素には同一番号を付し、その
説明を省略する。
【0030】第2実施の形態では、図1の第1実施の形
態における絶縁層7が黒色に形成されている点を除いて
第1実施の形態と同一である。
【0031】第2実施の形態における絶縁層7は、例え
ば鉛硼硅酸ガラスの粉末と耐熱性顔料などの無機材料粉
末及びビークルからなる絶縁ガラスペーストの厚膜印刷
によって形成されるものである。
【0032】次に、上記構成による蛍光表示管の製造方
法について説明する。まず、所定形状に区画された表示
パターンをなす陽極11を陽極基板2上に形成する。具
体的には、AlやAgなどに低融点フリットガラスを固
着用のバインダーとして含む導電ペーストを陽極基板2
にパターンニングして表示パターンに応じた配線層6を
形成する。
【0033】次に、配線層6の上にスルーホール8付の
絶縁層を印刷形成する。その際、第1実施の形態の蛍光
表示管を製造する場合には、金属酸化物TiO2 を主成
分とする絶縁ペーストを配線層6の上に厚膜印刷してス
ルーホール8付の絶縁層17を形成して焼成する。
【0034】第2実施の形態の蛍光表示管を製造する場
合には、鉛硅素酸ガラスの粉末と耐熱性顔料などの無機
材料粉末及びビークルからなる絶縁ガラスペーストを配
線層6の上に厚膜印刷してスルーホール8付の絶縁層7
を形成して焼成する。
【0035】そして、絶縁層17又は7のスルーホール
8をAgペーストの導電材により穴埋めする。次に、A
l粉末を主成分とし、ガラス粉末及び例えばセチルセル
ロース系のビークルを混合した導電ペーストをスルーホ
ール8上に厚膜印刷して略白色の導体層19を形成し、
例えば550〜600℃で焼成する。続いて、導体層1
9上に蛍光体層20を印刷形成して焼成する。
【0036】次に、陽極11が形成された陽極基板2の
外周部に低融点ガラスペーストを塗布して焼成する。続
いて、制御電極12を陽極基板2に固着するための中付
け用ペーストを陽極基板2上に塗布する。そして、中付
け用ペーストに制御電極12を載置し、制御電極12を
陽極基板2に固着する。
【0037】ここで、上記作業とは別工程でフィラメン
ト状の陰極13が張設されたフレームを組み上げてお
く。そして、容器部5における側面板4の底周面を、低
融点ペーストの塗布された陽極基板2の外周部に位置さ
せ、陽極基板2及び容器部5を上下から加圧し、陽極基
板2の外周部と容器部5との間を封着して外囲器1を組
み立てる。その後、外囲器1内を高真空状態に排気して
封止することにより、蛍光表示管が完成する。
【0038】ところで、上記各実施の形態において、導
体層19上に印刷形成される蛍光体層20は、従来より
使用されているZnO:Znなどの低抵抗の蛍光体の
他、カドミウムを含まない蛍光体を用いることができ
る。
【0039】本実施の形態に使用されるカドミウムを含
まない蛍光体としては、Ln2 2S:Re(式中、L
nはY,Gd,Laから選ばれた1種、ReはEu又は
Tb)系蛍光体、Ln2 3 :Re(式中、LnはY,
Gd,Laから選ばれた1種、ReはEu又はTb)系
蛍光体、ZnS:Zn又はZnS:Cu,Al、(Z
n,Cd)S:Ag,Cl、(Zn,Cd)S:Au,
Al、(Zn,Cd)S:Ag,Alの硫化物系蛍光
体、ZnGa2 4 系蛍光体(例えばZnGa2 4
Mn、ZnGa2 4 :Li,Mg、ZnGa2 4
Cr)などの高抵抗の蛍光体がある。
【0040】本発明者等は、高抵抗の蛍光体であるLa
2 2 S:Eu、Gd2 2 S:Eu、Y2 2 S:E
u、Y2 3 :Euのそれぞれについて前述した製造工
程により蛍光表示管を作製した所、20V程度の低電圧
で発光が開始し、30〜150Vの範囲で均一に発光
し、電圧が高いほど高輝度に発光することが確認でき
た。また、その他の蛍光体についても、黒鉛からなる導
体層と同様な結果が得られた。
【0041】以上の説明からも明らかなように、本実施
の形態の蛍光表示管によれば、以下に示すような効果を
奏する。第1実施の形態の蛍光表示管では、前面板3か
ら見た陽極基板2上の蛍光体層10の周囲を含めて全体
背景を略白色にすることができる。これにより、蛍光表
示管を車両の計器表示パネルとして搭載したり、ガソリ
ンスタンドのメータ等の表示装置として屋外に設置した
場合でも、従来のように、蛍光体の非点灯部分の表示パ
ターンのセグメントやその周囲が透けて見えてしまうこ
とがなく、見栄えが向上する。
【0042】導体層19の電極自体の体色が白っぽいの
で、従来の黒鉛の導体層に比べて光の吸収が少なく、光
の一部が反射されて輝度の向上が望める。そして、上記
構成の蛍光表示管は、蛍光体の輝度が出せないときに有
効であり、前面板3上に配設されるフィルタとして薄い
ものを使用することができる。
【0043】従来の黒鉛に比べて抵抗値が30mΩ/□
と小さいAlを主成分とする導電材料を用いて導体層1
9を形成したので、発光時の発熱を抑えることができ
る。この結果、従来の黒鉛を導体層として用いた場合に
比べ、発熱により外囲器1内の温度が上昇して輝度が低
下するのを抑えることができる。
【0044】低抵抗のAl厚膜電極を導体層19とした
ことにより、従来のように抵抗を下げるための導電部材
を必要とすることなく、前述した高抵抗の蛍光体である
Ln 2 2 S:Re系蛍光体、Ln2 3 :Re系蛍光
体、ZnS:Zn又はZnS:Cu,Alの硫化物蛍光
体、ZnGa2 4 系蛍光体を20〜150V程度の低
電圧で均一に発光させることができ、蛍光表示管への使
用が可能となった。
【0045】ガラス粉末を溶融して固着されたAl電極
による導体層19は、従来の黒鉛電極による導体層と比
較して、比表面積が小さくガス吸着量が少ないので、陰
極13のエミッション能力が向上する。
【0046】導体層19上に形成される蛍光体層20の
蛍光体としては、ZnO:Znなど従来より使用されて
いる低抵抗の蛍光体を含めて種々の蛍光体を使用するこ
とができる。その際、蛍光体層20が低抵抗の蛍光体で
あれば、高抵抗の蛍光体に比べて更に輝度の向上が図れ
る。しかも、従来の黒鉛の導体層と使い分ける必要がな
く、従来と変わらない工数で蛍光表示管を製造すること
ができる。
【0047】ところで、前述したLn2 2 S:Re系
蛍光体、Ln2 3 :Re系蛍光体、ZnS:Zn又は
ZnS:Cu,Alの硫化物系蛍光体、ZnGa2 4
蛍光体は、Al薄膜電極による導体層でも発光させるこ
とができるが、パターンの制約が大きくなる。そこで、
導体層19をAl厚膜電極で構成することによりパター
ンの制約を少くすることができる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、従来の黒鉛に比べて抵抗値が20mΩ/□と小
さいAlを主成分とする導電材料を用いて導体層を形成
した構成なので、発光時の発熱を抑えることができる。
この結果、従来の黒鉛を導体層として用いた場合に比
べ、発熱により外囲器内の温度が上昇して輝度が低下す
るのを抑えることができる。
【0049】しかも、ガラス粉末を溶融して固着された
Al電極による導体層は、従来の黒鉛電極による導体層
と比較して、比表面積が小さくガス吸着量が少ないの
で、陰極のエミッション能力を向上させることができ
る。
【0050】請求項3の発明によれば、陽極基板と対面
する基板側から見た陽極基板上の蛍光体層の周囲の背景
を略白色にすることができる。これにより、蛍光表示管
を車両の計器表示パネルとして搭載したり、ガソリンス
タンドのメータ等の表示装置として屋外に設置した場合
でも、従来のように、蛍光体の非点灯部分の表示パター
ンのセグメントやその周囲が透けて見えてしまうことが
ない。しかも、導体層の電極自体の体色が白っぽいの
で、従来の黒鉛の導体層に比べて光の吸収が少なく、光
の一部が反射されて輝度の向上が図れる。
【0051】請求項4の発明によれば、従来のように、
蛍光体層の回りが環状に黒く縁取られて、その部分が外
光により透けて目立って見えることがなく、見栄えを向
上させることができる。
【0052】請求項5、6の発明によれば、低抵抗のA
l電極を導体層としたので、従来のように抵抗を下げる
ための導電部材を必要とすることなく、高抵抗の蛍光体
であるLn2 2 S:Re系蛍光体、Ln2 3 :Re
系蛍光体、ZnS:Zn又はZnS:Cu,Alの硫化
物系蛍光体、ZnGa2 4 系蛍光体を20〜150V
程度のの低電圧で均一に発光させることができる。
【0053】導体層上に形成される蛍光体層の蛍光体と
しては、上記高抵抗の蛍光体に限らず、従来より使用さ
れているZnO:Znなどの低抵抗の蛍光体を含めて種
々の蛍光体を使用することができる。その際、蛍光体層
が低抵抗の蛍光体であれば、高抵抗の蛍光体に比べて更
に輝度の向上が図れる。しかも、従来の黒鉛による導体
層と使い分ける必要がなく、従来と変わらない工数で蛍
光表示管を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蛍光表示管の第1実施の形態を示
す部分拡大断面図
【図2】本発明による蛍光表示管の第2実施の形態を示
す部分拡大断面図
【図3】従来の蛍光表示管の全体構成を示す側断面図
【図4】従来の蛍光表示管の他の例を示す部分拡大側断
面図
【図5】図4の平面図
【符号の説明】
1…外囲器、2…陽極基板、3…前面板、6…配線層、
7,17…絶縁層、19…導体層(陽極電極)、20…
蛍光体層。
フロントページの続き (72)発明者 加藤 雅弘 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 (72)発明者 板倉 和彦 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 (72)発明者 並木 明生 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 Fターム(参考) 4H001 XA08 XA16 XA30 XA31 XA39 XA48 XA57 XA64 YA13 YA17 YA29 YA30 YA47 YA63 YA65 YA75 YA79 5C036 EE04 EF02 EF05 EG26 EG30 EG36 EH08 EH11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が高真空状態に保持された外囲器の
    一部をなし、表示パターンに応じた所定パターン形状の
    配線層が形成された陽極基板と、前記表示パターンの各
    セグメントに位置する前記配線層が表出するように前記
    陽極基板の内面に形成された絶縁層と、前記配線層に導
    通するように前記絶縁層上に形成された導体層と、前記
    導体層上に前記表示パターンのセグメント形状に形成さ
    れた蛍光体層とを備えた蛍光表示管において、 前記導体層がAlを主成分としてガラス粉末を含むこと
    を特徴とする蛍光表示管。
  2. 【請求項2】 内部が高真空状態に保持された外囲器の
    一部をなし、表示パターンに応じた所定パターン形状の
    配線層が形成された陽極基板と、前記表示パターンの各
    セグメントに位置する前記配線層が表出するように前記
    陽極基板の内面に形成された黒色の絶縁材料からなる絶
    縁層と、前記配線層に導通するように前記絶縁層上に形
    成された導体層と、前記導体層上に前記表示パターンの
    セグメント形状に形成された蛍光体層とを備え、前記陽
    極基板と対面する前面板側から前記蛍光体層の発光を観
    察する蛍光表示管において、 前記導体層がAlを主成分としてガラス粉末を含み略白
    色に形成されていることを特徴とする蛍光表示管。
  3. 【請求項3】 内部が高真空状態に保持された外囲器の
    一部をなし、表示パターンに応じた所定パターン形状の
    配線層が形成された陽極基板と、前記表示パターンの各
    セグメントに位置する前記配線層が表出するように前記
    陽極基板の内面に形成された白色の絶縁材料からなる絶
    縁層と、前記配線層に導通するように前記絶縁層上に形
    成された導体層と、前記導体層上に前記表示パターンの
    セグメント形状に形成された蛍光体層とを備え、前記陽
    極基板と対面する前面板側から前記蛍光体層の発光を観
    察する蛍光表示管において、 前記導体層がAlを主成分としてガラス粉末を含み略白
    色に形成されていることを特徴とする蛍光表示管。
  4. 【請求項4】 前記蛍光体層が前記導体層より小さく形
    成された請求項1〜3の何れかに記載の蛍光表示管。
  5. 【請求項5】 前記蛍光体層は、Ln2 2 S:Re
    (式中、LnはY,Gd,Laから選ばれた1種、Re
    はEu又はTb)系蛍光体、Ln2 2 S:Re(式
    中、LnはY,Gd,Laから選ばれた1種、ReはE
    u又はTb)系蛍光体、硫化物蛍光体、ZnGa2 4
    系蛍光体の何れか一つの蛍光体である請求項1〜4の何
    れに記載の蛍光表示管。
  6. 【請求項6】 前記硫化物蛍光体は、ZnS:Zn、Z
    nS:Cu,Al、(Zn,Cd)S:Ag,Cl、
    (Zn,Cd)S:Au,Al、(Zn,Cd)S:A
    g,Alの何れかである請求項5記載の蛍光表示管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002324505A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Noritake Itron Corp 蛍光表示管およびその製造方法
JP2008084548A (ja) * 2006-09-25 2008-04-10 Noritake Itron Corp 蛍光表示管

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