JP2000007639A - N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法 - Google Patents
N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法Info
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- JP2000007639A JP2000007639A JP17323098A JP17323098A JP2000007639A JP 2000007639 A JP2000007639 A JP 2000007639A JP 17323098 A JP17323098 A JP 17323098A JP 17323098 A JP17323098 A JP 17323098A JP 2000007639 A JP2000007639 A JP 2000007639A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反応時間が短かく、副生物の生成が抑制さ
れ、目的物が好収率で得られるN−置換−α−ジアルキ
ルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法を提供
する。 【解決手段】 一般式(1): 【化1】 [ 式中、R1 、R2 、R3 は、互いに同一でも、また異
なっていてもよいアルキル基を示す。]で表わされるα
−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物に塩基とN−ア
ルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩を反応させて一般式
(2): 【化2】 [ 式中、R1 、R2 は上記と同じ意味をもち、R4 はア
ルキル基を示す。]で表わされるN−アルキル−α−ジ
アルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物を製造する
に当り、水酸化リチウムを用いてアルコール中で反応さ
せる。
れ、目的物が好収率で得られるN−置換−α−ジアルキ
ルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法を提供
する。 【解決手段】 一般式(1): 【化1】 [ 式中、R1 、R2 、R3 は、互いに同一でも、また異
なっていてもよいアルキル基を示す。]で表わされるα
−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物に塩基とN−ア
ルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩を反応させて一般式
(2): 【化2】 [ 式中、R1 、R2 は上記と同じ意味をもち、R4 はア
ルキル基を示す。]で表わされるN−アルキル−α−ジ
アルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物を製造する
に当り、水酸化リチウムを用いてアルコール中で反応さ
せる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱アシル化剤など
として有用なN−アルキル−α−ジアルキルアミノアセ
トヒドロキサム酸化合物の製造方法に関するものであ
る。
として有用なN−アルキル−α−ジアルキルアミノアセ
トヒドロキサム酸化合物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】N−アルキル−α−ジアルキルアミノア
セトヒドロキサム酸誘導体は、実質的に中性の条件下、
有機溶媒中でエステル類を脱アシル化するのに有用な高
選択的反応剤である(有機合成化学協会誌第47巻,795
(1989)、 Tetrahedron Lett.,30, 207 (1989)、特開昭
63−316755号公報、特公平6−99382号公
報、特開昭63−316743号公報)。特公平6−9
9382号公報には代表例としてN−メチル−α−ジメ
チルアミノアセトヒドロキサム酸の製造方法が記載され
ており、該明細書は水とメタノールからなる混合溶媒
中、N,N−ジメチルグリシンメチルエステルに水酸化
ナトリウムの存在下N−メチルヒドロキシルアミン塩酸
塩を反応させる方法が記載されている。
セトヒドロキサム酸誘導体は、実質的に中性の条件下、
有機溶媒中でエステル類を脱アシル化するのに有用な高
選択的反応剤である(有機合成化学協会誌第47巻,795
(1989)、 Tetrahedron Lett.,30, 207 (1989)、特開昭
63−316755号公報、特公平6−99382号公
報、特開昭63−316743号公報)。特公平6−9
9382号公報には代表例としてN−メチル−α−ジメ
チルアミノアセトヒドロキサム酸の製造方法が記載され
ており、該明細書は水とメタノールからなる混合溶媒
中、N,N−ジメチルグリシンメチルエステルに水酸化
ナトリウムの存在下N−メチルヒドロキシルアミン塩酸
塩を反応させる方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の製造方法
では室温での反応時間が7日と長く、製造上のコストア
ップ要因となるため満足すべき方法とは言い難い。さら
に本発明者らの検討によれば、上記反応条件では、原料
であるN,N−ジメチルグリシンメチルエステルの加水
分解が副反応として起き、問題をひき起こすことが明ら
かとなった。すなわち、副生したN,N−ジメチルグリ
シンを除去するには特定の操作が必要となり、処理量、
所要人員、時間、目的物の収率低下などを考慮すると有
利な方法とは言えず、そのため副反応を起こさない効率
的かつ有利な製造方法の開発が望まれていた。したがっ
て本発明の目的は、反応時間が短かく、副生物の生成が
抑制され、目的物が収率よく得られるN−アルキル−α
−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造
方法を提供することである。
では室温での反応時間が7日と長く、製造上のコストア
ップ要因となるため満足すべき方法とは言い難い。さら
に本発明者らの検討によれば、上記反応条件では、原料
であるN,N−ジメチルグリシンメチルエステルの加水
分解が副反応として起き、問題をひき起こすことが明ら
かとなった。すなわち、副生したN,N−ジメチルグリ
シンを除去するには特定の操作が必要となり、処理量、
所要人員、時間、目的物の収率低下などを考慮すると有
利な方法とは言えず、そのため副反応を起こさない効率
的かつ有利な製造方法の開発が望まれていた。したがっ
て本発明の目的は、反応時間が短かく、副生物の生成が
抑制され、目的物が収率よく得られるN−アルキル−α
−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造
方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の事情
に鑑み、N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒ
ドロキサム酸化合物の工業的製造法を鋭意研究した結
果、予想外にもある特定の塩基とN−アルキルヒドロキ
シルアミン鉱酸塩を組み合わせてアルコール中で反応を
実施することにより、所望のN−アルキル−α−ジアル
キルアミノアセトヒドロキサム酸化合物が効率よく製造
できることを見出し、本発明を完成するに到った。すな
わち本発明は、(1)一般式(1):
に鑑み、N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒ
ドロキサム酸化合物の工業的製造法を鋭意研究した結
果、予想外にもある特定の塩基とN−アルキルヒドロキ
シルアミン鉱酸塩を組み合わせてアルコール中で反応を
実施することにより、所望のN−アルキル−α−ジアル
キルアミノアセトヒドロキサム酸化合物が効率よく製造
できることを見出し、本発明を完成するに到った。すな
わち本発明は、(1)一般式(1):
【0005】
【化3】
【0006】[ 式中、R1 、R2 、R3 は、互いに同一
でも、また異なっていてもよいアルキル基を示す。]で
表わされるα−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物に
塩基とN−アルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩を反応さ
せて一般式(2):
でも、また異なっていてもよいアルキル基を示す。]で
表わされるα−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物に
塩基とN−アルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩を反応さ
せて一般式(2):
【0007】
【化4】
【0008】[ 式中、R1 、R2 は上記と同じ意味をも
ち、R4 はアルキル基を示す。]で表わされるN−アル
キル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合
物を製造するに当り水酸化リチウムを用いてアルコール
中で反応させることを特徴とする方法及び(2)反応温
度が20〜100℃であることを特徴とする(1)項に
記載の方法を提供するものである。
ち、R4 はアルキル基を示す。]で表わされるN−アル
キル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合
物を製造するに当り水酸化リチウムを用いてアルコール
中で反応させることを特徴とする方法及び(2)反応温
度が20〜100℃であることを特徴とする(1)項に
記載の方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)又は(2)につ
いて説明するとR1 〜R3 のアルキル基は好ましくは炭
素数1〜7のアルキル基、例えば、メチル、イソプロピ
ル、n−ブチル、シクロヘキシル、ベンジルを示し、好
ましくはメチル又はエチルである。R1 、R2 の好まし
い組み合わせとしては、これら2つが共にメチルである
場合を挙げることができる。R3 はメチル、エチルのい
ずれであっても良いが、好ましくはメチルである。ま
た、R4 は炭素数1〜7のアルキル基、例えば、メチ
ル、イソプロピル、n−ブチル、シクロヘキシル、ベン
ジルを示し、好ましくはメチルである。また上記のN−
アルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩とは、塩酸塩、硝酸
塩、硫酸塩などをいう。次に、一般式(1)で表わされ
る化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれに制限
されるものではない。
いて説明するとR1 〜R3 のアルキル基は好ましくは炭
素数1〜7のアルキル基、例えば、メチル、イソプロピ
ル、n−ブチル、シクロヘキシル、ベンジルを示し、好
ましくはメチル又はエチルである。R1 、R2 の好まし
い組み合わせとしては、これら2つが共にメチルである
場合を挙げることができる。R3 はメチル、エチルのい
ずれであっても良いが、好ましくはメチルである。ま
た、R4 は炭素数1〜7のアルキル基、例えば、メチ
ル、イソプロピル、n−ブチル、シクロヘキシル、ベン
ジルを示し、好ましくはメチルである。また上記のN−
アルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩とは、塩酸塩、硝酸
塩、硫酸塩などをいう。次に、一般式(1)で表わされ
る化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれに制限
されるものではない。
【0010】
【化5】
【0011】また、一般式(2)で表わされる化合物の
具体例を以下に示すが、本発明はこれに制限されるもの
ではない。
具体例を以下に示すが、本発明はこれに制限されるもの
ではない。
【0012】
【化6】
【0013】次に本発明の製造方法における反応条件等
について詳述する。本発明方法は塩基として水酸化リチ
ウムを用いてアルコール中で反応を行うことを特徴とす
る。前記水酸化リチウムとしては市販の1水和物が好ま
しく使用される。水酸化リチウムの使用量は、α−ジア
ルキルアミノ酢酸エステル化合物1モルに対し、通常
0.5〜5モル、好ましくは1〜3モルである。反応剤
であるN−アルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩として
は、N−メチルヒドロキシルアミン硫酸塩、N−メチル
ヒドロキシルアミン塩酸塩が挙げられる。一般式(1)
で表わされるα−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物
1モルに対するN−アルキルヒドロキシルアミンのモル
数は、通常0.9〜6.0モル、好ましくは0.9〜
3.0モル、より好ましくは0.9〜1.5モルであ
る。溶媒として使用できるアルコールとしてはメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルア
ルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル等の脂肪族アルコールが挙げられる
が、好ましい溶媒はメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコールであり、メタノールあるいはエタノール
がより好ましい。アルコールの使用量は、反応成分を溶
解しうる量であり、具体的には、α−ジアルキルアミノ
酢酸エステル化合物に対し、重量比で0.3〜100
倍、好ましくは0.5〜20倍である。より好ましく
は、0.5〜5倍である。反応は通常20〜100℃の
範囲で実施されるが、好ましくは40〜90℃、より好
ましくは60〜80℃の範囲で実施される。反応時間は
仕込量、反応温度などにより異なるが通常、2〜7時間
である。
について詳述する。本発明方法は塩基として水酸化リチ
ウムを用いてアルコール中で反応を行うことを特徴とす
る。前記水酸化リチウムとしては市販の1水和物が好ま
しく使用される。水酸化リチウムの使用量は、α−ジア
ルキルアミノ酢酸エステル化合物1モルに対し、通常
0.5〜5モル、好ましくは1〜3モルである。反応剤
であるN−アルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩として
は、N−メチルヒドロキシルアミン硫酸塩、N−メチル
ヒドロキシルアミン塩酸塩が挙げられる。一般式(1)
で表わされるα−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物
1モルに対するN−アルキルヒドロキシルアミンのモル
数は、通常0.9〜6.0モル、好ましくは0.9〜
3.0モル、より好ましくは0.9〜1.5モルであ
る。溶媒として使用できるアルコールとしてはメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルア
ルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル等の脂肪族アルコールが挙げられる
が、好ましい溶媒はメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコールであり、メタノールあるいはエタノール
がより好ましい。アルコールの使用量は、反応成分を溶
解しうる量であり、具体的には、α−ジアルキルアミノ
酢酸エステル化合物に対し、重量比で0.3〜100
倍、好ましくは0.5〜20倍である。より好ましく
は、0.5〜5倍である。反応は通常20〜100℃の
範囲で実施されるが、好ましくは40〜90℃、より好
ましくは60〜80℃の範囲で実施される。反応時間は
仕込量、反応温度などにより異なるが通常、2〜7時間
である。
【0014】以上説明した本発明の方法で反応を実施す
ることにより、工業的に実施しうるレベルまで反応が加
速され、かつ好ましくない加水分解反応が大幅に抑制さ
れる。他の塩基、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、ある
いはトリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基に比
べ、水酸化リチウムを用いると反応が著しく加速され
る。水を含まない溶媒系の方が好ましい。
ることにより、工業的に実施しうるレベルまで反応が加
速され、かつ好ましくない加水分解反応が大幅に抑制さ
れる。他の塩基、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、ある
いはトリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基に比
べ、水酸化リチウムを用いると反応が著しく加速され
る。水を含まない溶媒系の方が好ましい。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 水酸化リチウム一水和物7.1gおよびN−メチルヒドロキ
シルアミン塩酸塩14.2g をメタノール20mlに溶解し、こ
の溶液にN,N−ジメチルグリシンメチルエステル18.8
mlを加えた。反応混合物を加熱還流(80℃)で2時間攪
拌すると、ガスクロマトグラフィーによる原料残存率1
6.8%、N,N−ジメチルグリシンの副生率0.35%以下
となった。反応混合物を室温まで冷却の後、減圧濃縮に
より得られる残留物から目的物をアセトニトリルで抽出
した。アセトニトリル抽出液を濃縮し、残留物にアセト
ニトリルを加えて十分に振り混ぜた後、不溶物を濾過し
て除去した。濾液を濃縮し、残留物を酢酸エチルから再
結晶して純粋なN−メチル−α−ジメチルアミノアセト
ヒドロキサム酸15.8g (収率70%)を得た。各種物性デ
ータは特公平6−99382号公報記載のそれと一致し
た。反応分析、生成物の純度検定に使用したガスクロマ
トグラフィー条件は以下の通りである。 カラム :50 %(シアノプロピルフェニル)メチルポリシロキサン 0.53 mm × 30 m キャリアーガス:ヘリウム 流速 :33.9 ml 検出 :FID カラム温度 :100 ℃→ 200℃(昇温 10 ℃/分)
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 水酸化リチウム一水和物7.1gおよびN−メチルヒドロキ
シルアミン塩酸塩14.2g をメタノール20mlに溶解し、こ
の溶液にN,N−ジメチルグリシンメチルエステル18.8
mlを加えた。反応混合物を加熱還流(80℃)で2時間攪
拌すると、ガスクロマトグラフィーによる原料残存率1
6.8%、N,N−ジメチルグリシンの副生率0.35%以下
となった。反応混合物を室温まで冷却の後、減圧濃縮に
より得られる残留物から目的物をアセトニトリルで抽出
した。アセトニトリル抽出液を濃縮し、残留物にアセト
ニトリルを加えて十分に振り混ぜた後、不溶物を濾過し
て除去した。濾液を濃縮し、残留物を酢酸エチルから再
結晶して純粋なN−メチル−α−ジメチルアミノアセト
ヒドロキサム酸15.8g (収率70%)を得た。各種物性デ
ータは特公平6−99382号公報記載のそれと一致し
た。反応分析、生成物の純度検定に使用したガスクロマ
トグラフィー条件は以下の通りである。 カラム :50 %(シアノプロピルフェニル)メチルポリシロキサン 0.53 mm × 30 m キャリアーガス:ヘリウム 流速 :33.9 ml 検出 :FID カラム温度 :100 ℃→ 200℃(昇温 10 ℃/分)
【0016】実施例2 エタノール溶媒50ml中、水酸化リチウム一水和物8.4
g、N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩16.7g 、およ
びN,N−ジメチルグリシンメチルエステル21.3g を用
いて反応させた以外は実施例1と全く同様にして、純粋
なN−メチル−α−ジメチルアミノアセトヒドロキサム
酸17.0g (収率64%)を得た。各種物性データは特公平
6−99382号公報記載のそれと一致した。
g、N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩16.7g 、およ
びN,N−ジメチルグリシンメチルエステル21.3g を用
いて反応させた以外は実施例1と全く同様にして、純粋
なN−メチル−α−ジメチルアミノアセトヒドロキサム
酸17.0g (収率64%)を得た。各種物性データは特公平
6−99382号公報記載のそれと一致した。
【0017】比較例1 水酸化ナトリウム88 gを水440 mlに溶解し、この溶液に
氷冷しながらN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩184
g のメタノール220 ml溶液を加えた。白濁した反応混合
物を氷冷下30分攪拌ののち、N,N−ジメチルグリシン
メチルエステル257.7 g を加えた。反応混合物を室温で
計7日攪拌すると、ガスクロマトグラフィーにおいて原
料が消失した。減圧下大部分の溶媒を留去し、残留物に
メタノールを加えて十分に振り混ぜた後不溶物を濾過し
て除去した。濾液を濃縮し、ペースト状物質を得た。こ
のものはガスクロマトグラフィーで分析したところ約36
%のN,N−ジメチルグリシンが混入していたため、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。クロロ
ホルム/メタノール(9/1)で溶出し、148 gの固形
物を得た。アセトンから再結晶し、129.7 g (44.6 %)の
一番晶を得た。また濾液から得られた固形物についても
同様にアセトンから再結晶し、9.4 g の二番晶を得た。
よって得られた純粋なN−メチル−α−ジメチルアミノ
アセトヒドロキサム酸は139.1 g (47.8 %)であった。
氷冷しながらN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩184
g のメタノール220 ml溶液を加えた。白濁した反応混合
物を氷冷下30分攪拌ののち、N,N−ジメチルグリシン
メチルエステル257.7 g を加えた。反応混合物を室温で
計7日攪拌すると、ガスクロマトグラフィーにおいて原
料が消失した。減圧下大部分の溶媒を留去し、残留物に
メタノールを加えて十分に振り混ぜた後不溶物を濾過し
て除去した。濾液を濃縮し、ペースト状物質を得た。こ
のものはガスクロマトグラフィーで分析したところ約36
%のN,N−ジメチルグリシンが混入していたため、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。クロロ
ホルム/メタノール(9/1)で溶出し、148 gの固形
物を得た。アセトンから再結晶し、129.7 g (44.6 %)の
一番晶を得た。また濾液から得られた固形物についても
同様にアセトンから再結晶し、9.4 g の二番晶を得た。
よって得られた純粋なN−メチル−α−ジメチルアミノ
アセトヒドロキサム酸は139.1 g (47.8 %)であった。
【0018】比較例2 水酸化ナトリウム131 g を水400 mlに溶解し、この溶液
に氷冷しながらN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩27
3 g の水400 ml溶液を加えた。引き続きN,N−ジメチ
ルグリシンメチルエステル384 g を加えた。反応混合物
を室温で3日攪拌すると、ガスクロマトグラフィーにお
いて原料の残存率2.3 % 、N−メチル−α−ジメチルア
ミノアセトヒドロキサム酸の生成率51.5 %、N,N−ジ
メチルグリシンの副生率45.1 %となった。減圧下大部分
の溶媒を留去し、残留物にクロロホルム、ついで無水硫
酸マグネシウムを加えて十分に振り混ぜた後、不溶物を
濾過して除去した。濾液を濃縮し、残留物をアセトン/
メタノール(50/1 )から再結晶して186 gの結晶を得
た。このものはガスクロマトグラフィー、1H-NMRで分析
したところ、それぞれ数% のN,N−ジメチルグリシン
およびN−メチルヒドロキシルアミンが混入していたた
め、再度クロロホルム3リットルに溶解し、不溶物を濾
過して除去した。濾液を濃縮し、残留物をアセトン/メ
タノール(12/1 )から再結晶して111 g(25.6 %)の純
粋なN−メチル−α−ジメチルアミノアセトヒドロキサ
ム酸を得た。
に氷冷しながらN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩27
3 g の水400 ml溶液を加えた。引き続きN,N−ジメチ
ルグリシンメチルエステル384 g を加えた。反応混合物
を室温で3日攪拌すると、ガスクロマトグラフィーにお
いて原料の残存率2.3 % 、N−メチル−α−ジメチルア
ミノアセトヒドロキサム酸の生成率51.5 %、N,N−ジ
メチルグリシンの副生率45.1 %となった。減圧下大部分
の溶媒を留去し、残留物にクロロホルム、ついで無水硫
酸マグネシウムを加えて十分に振り混ぜた後、不溶物を
濾過して除去した。濾液を濃縮し、残留物をアセトン/
メタノール(50/1 )から再結晶して186 gの結晶を得
た。このものはガスクロマトグラフィー、1H-NMRで分析
したところ、それぞれ数% のN,N−ジメチルグリシン
およびN−メチルヒドロキシルアミンが混入していたた
め、再度クロロホルム3リットルに溶解し、不溶物を濾
過して除去した。濾液を濃縮し、残留物をアセトン/メ
タノール(12/1 )から再結晶して111 g(25.6 %)の純
粋なN−メチル−α−ジメチルアミノアセトヒドロキサ
ム酸を得た。
【0019】以上実施例および比較例の結果より、本発
明の製造方法のほうが反応時間が短く、副生物が少ない
ため目的物の収率もより高く、また製造工程も簡略化さ
れることだ分かる。
明の製造方法のほうが反応時間が短く、副生物が少ない
ため目的物の収率もより高く、また製造工程も簡略化さ
れることだ分かる。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法により、脱アシル化剤とし
て有用なN−メチル−α−ジアルキルアミノアセトヒド
ロキサム酸化合物を効率よく製造することができる。ま
た、本発明の方法は非水条件下での反応からなるので、
反応後の系から溶媒の除去が容易となる。
て有用なN−メチル−α−ジアルキルアミノアセトヒド
ロキサム酸化合物を効率よく製造することができる。ま
た、本発明の方法は非水条件下での反応からなるので、
反応後の系から溶媒の除去が容易となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 英登 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 佐藤 昭男 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC59 BA03 BA29 BB14 BC10
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 [ 式中、R1 、R2 、R3 は、互いに同一でも、また異
なっていてもよいアルキル基を示す。]で表わされるα
−ジアルキルアミノ酢酸エステル化合物に塩基とN−ア
ルキルヒドロキシルアミン鉱酸塩を反応させて一般式
(2): 【化2】 [ 式中、R1 、R2 は上記と同じ意味をもち、R4 はア
ルキル基を示す。]で表わされるN−アルキル−α−ジ
アルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物を製造する
に当り水酸化リチウムを用いてアルコール中で反応させ
ることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 反応温度が20〜100℃であることを
特徴とする請求項1に記載の方法。
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JP17323098A JP2000007639A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法 |
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JP17323098A JP2000007639A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法 |
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JP17323098A Pending JP2000007639A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | N−アルキル−α−ジアルキルアミノアセトヒドロキサム酸化合物の製造方法 |
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-
1998
- 1998-06-19 JP JP17323098A patent/JP2000007639A/ja active Pending
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