JP2000007619A - ベンゾシクロヘプテン誘導体 - Google Patents

ベンゾシクロヘプテン誘導体

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JP2000007619A
JP2000007619A JP16943898A JP16943898A JP2000007619A JP 2000007619 A JP2000007619 A JP 2000007619A JP 16943898 A JP16943898 A JP 16943898A JP 16943898 A JP16943898 A JP 16943898A JP 2000007619 A JP2000007619 A JP 2000007619A
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JP16943898A
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Etsuo Oshima
悦男 大島
Masafumi Yanase
雅史 柳瀬
Taiki Sone
大紀 曽根
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KH Neochem Co Ltd
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 免疫抑制剤として有用な6,7-ジヒドロ-10-フ
ルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-5H-ベンゾ[6,7]シクロ
ヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カルボン酸の製造方法及び製
造用中間体を提供する。 【解決手段】 下記の式(I) 【化1】 (X1, X2, 及びX3は水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子、又はニトロ基を示す)で表されるベンゾシク
ロヘプテン誘導体;及び上記ベンゾシクロヘプテン誘導
体と5-フルオロイサチンとを塩基の存在下に反応させる
工程を含む、免疫抑制剤として有用な上記カルボン酸化
合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免疫抑制剤として
有用な6,7-ジヒドロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニ
ル)-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カ
ルボン酸の製造用中間体として利用可能なベンゾシクロ
ヘプテン誘導体、及び該ベンゾシクロヘプテン誘導体を
用いた上記化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】国際公開 WO93/22286 には、下記の化合
物(以下、本明細書において化合物(II)という場合があ
る。)の免疫抑制剤としての用途が開示されている。
【化7】
【0003】化合物(II)の製造法としては、化合物(II
I)と5-フルオロイサチン(V)とをビチンガー−ボルシュ
(Pfitzinger-Borsche)反応により縮合する下記スキーム
Aの方法が知られている(国際公開WO93/22286)。
【化8】
【0004】この方法において化合物(II)の製造用中間
体として用いられる化合物(III)は、5-[4-(2-フルオロ
フェニル)フェニル]ペンタン酸(VI)をポリリン酸中で11
0 ℃に加熱して 8-(2-フルオロフェニル)ベンゾスベロ
ン(VII)とした後、化合物(VII)をトリフルオロ酢酸中
でトリエチルシランにより処理して 7-(2-フルオロフェ
ニル)-1H-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾシクロヘプテン
(化合物(VIII))に変換し、さらに化合物(VIII)とクロ
ム酸とをプロピオン酸及び酢酸の混合溶媒中で反応させ
ることにより、三工程を経て製造することができる(国
際公開WO93/22286)。
【化9】
【0005】また、化合物(III)の製造方法として、下
記のスキームB:
【化10】 に従って、化合物(IX)(式中、Y は臭素原子、ヨウ素原
子、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を示
す)とo-フルオロフェニルトリブチルスズ(化合物
(X))とを触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム及び酸化銀の共存下にジメチルホルムア
ミド溶媒中で反応させる方法も知られている(国際公開
WO93/22286)。
【0006】しかしながら、上記スキームAの方法は多
段階を要し、反応操作も煩雑であるという問題がある。
また、上記スキームBの方法は、重金属が多量に排出さ
れるので、その廃棄処分に多くの経費を要するなど工業
的実施に有利な方法ではない。さらに、化合物(III)は
油状物であるために、いずれのスキームの方法において
も高減圧蒸留などの操作によって目的物を精製する必要
があり、煩雑な操作と多大な設備投資が必要になるとい
う問題もある。従って、化合物(III)を経由せずに化合
物(I)を製造する方法の開発が求められている。特に、
精製が容易な結晶性物質を製造用中間体として用いる方
法の開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、免疫
抑制剤として有用な化合物(II)の製造用中間体として利
用可能な新規化合物を提供することにある。また、本発
明の別の課題は、上記化合物を製造用中間体として用い
て化合物(II)を効率的に製造する方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を行ったところ、下記式(I)で表
される新規化合物が結晶性物質として容易に精製可能で
あり、この化合物と5-フルオロイサチンとを塩基の存在
下に反応させると化合物(II)を収率よく製造できること
を見出した。本発明は上記の知見を基にして完成された
ものである。
【0009】すなわち本発明は、下記の式(I):
【化11】 (式中、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ基を示す)
で表されるベンゾシクロヘプテン誘導体を提供するもの
である。この化合物は、6,7-ジヒドロ-10-フルオロ-3-
(2-フルオロフェニル)-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,
2-b]キノリン-8-カルボン酸の製造における製造用中間
体として好適に用いることができる。
【0010】別の観点からは、本発明により、6,7-ジヒ
ドロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-5H-ベンゾ
[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カルボン酸の製
造方法であって、上記の式(I)で表されるベンゾシクロ
ヘプテン誘導体と5-フルオロイサチンとを塩基の存在下
に反応させる工程を含む方法が提供される。
【0011】さらに別の観点からは、本発明により、6,
7-ジヒドロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-5H-
ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カルボン
酸の製造方法であって、下記の工程:(1) 7-(2-フルオ
ロフェニル)-1-ベンゾスベロン(化合物(III))と下記
の式(IV):
【化12】 (式中、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ基を示す)
で表される安息香酸誘導体またはその反応性誘導体とを
反応させて上記の式(I) で表されるベンゾシクロヘプテ
ン誘導体を製造する工程;及び(2) 上記工程で得られた
式(I)で表されるベンゾシクロヘプテン誘導体と5-フル
オロイサチンとを塩基の存在下に反応させる工程を含む
方法が提供される。この方法の好ましい態様によれば、
反応性誘導体が酸ハロゲン化物又は酸無水物である上記
方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】上記の式(I)及び式(IV)で表され
る化合物において、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ
基を示すが、ベンゼン環上におけるX1、X2、及びX3の置
換位置は特に限定されず、それぞれ任意の位置を選択す
ることができる。式(I) で表される本発明の化合物のう
ち、X1、X2、及びX3が共に水素原子の化合物が好まし
い。また、本発明の方法において好適に用いられる式
(I)及び式(IV)の化合物は、X1、X2、及びX3が共に水素
原子の化合物である。
【0013】式(I)で表される本発明の化合物の製造方
法は特に限定されないが、例えば、式(III)で表される
7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾスベロンと式(IV)で
表される安息香酸誘導体またはその反応性誘導体とを反
応させることにより製造することができる。好ましく
は、上記安息香酸誘導体の反応性誘導体が用いられ、反
応性誘導体としては、例えば、酸クロリド、酸ブロミド
などの酸ハロゲン化物、又は上記安息香酸誘導体の2分
子が脱水縮合して得られる酸無水物を用いることができ
る。酸無水物として、上記安息香酸誘導体と他のカルボ
ン酸とが脱水縮合して得られる混合酸無水物を用いても
よい。
【0014】この反応は、7-(2-フルオロフェニル)-1-
ベンゾスベロンに対して当量〜大過剰の上記反応性誘導
体を用いて、無溶媒又は溶媒中で必要に応じて触媒量〜
大過剰の有機酸の存在下に行うことができる。通常、反
応は 0℃〜酸無水物若しくは酸ハロゲン化物類の沸点ま
での温度、又は溶媒の沸点までの温度範囲で0.5 時間〜
24時間で完了する。
【0015】上記反応において用いられる溶媒の種類は
反応において不活性であれば特に限定されないが、例え
ば、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系
溶媒、アセトニトリルなどの非芳香族系有機溶媒;ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶
媒;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタ
ン、エチレングチコールジメチルエーテルなどのエーテ
ル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、エチレンジク
ロリドなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、
酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン溶媒;又は
これらの混合物などを用いることができる。溶媒を用い
る場合には、その使用料は化合物(III)に対して 1〜100
倍程度である。原料として用いられる 7-(2-フルオロ
フェニル)-1-ベンゾスベロンは、国際公開 WO93/22286
に記載の方法又はそれに準じた方法により容易に製造す
ることができる。
【0016】本発明の方法の第一の態様は、6,7-ジヒド
ロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-5H-ベンゾ[6,
7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カルボン酸を製造す
るにあたり、上記の式(I)で表される本発明の化合物と5
-フルオロイサチンとを塩基の存在下に反応させる工程
を含んでいる。この反応は、通常、式(I)で表される化
合物に対して当量〜大過剰の5-フルオロイサチンを反応
溶媒中で 1〜10当量の塩基の存在下に反応させることに
より行われる。塩基としては、例えば、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどを用いることができる。反応
は、通常、0 ℃〜溶媒の沸点のまでの温度範囲で0.5 時
間〜120 時間で完了する。この反応では、式(I) で表さ
れる化合物のエノール部位からの置換若しくは無置換ベ
ンゾイル基の除去(脱エノール化反応)と5-フルオロイ
サチンとの縮合反応とが反応系内で進行する。
【0017】溶媒の種類は上記反応において不活性であ
れば特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エ
タノールなどのアルコール系溶媒;ヘキサン、シクロヘ
キサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;アセトニトリルな
どの非芳香族系有機溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素系溶媒;ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、ジメトキシエタン、エチレングチコールジ
メチルエーテルなどのエーテル系溶媒;又はこれらの混
合物を用いることができる。溶媒として含水溶媒を用い
てもよい。溶媒の使用量は、化合物(I)に対して 1〜100
倍程度である。
【0018】本発明の第二の態様は、式(III)で表され
る 7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾスベロンと式(IV)
で表される安息香酸誘導体またはその反応性誘導体とを
反応させて式(I)で表される化合物を製造する工程(工
程(1))と、工程(1)で得られた式(I)で表される化合物
と5-フルオロイサチンとを塩基の存在下に反応させる工
程(工程(2))とを含んでいる。上記の工程(1)及び工程
(2)はそれぞれ上記に説明した方法で行うことができ、
工程(1)で得られた式(I)の化合物を抽出などの通常の手
段で反応系から回収し、必要に応じて適宜の精製を行っ
た後、工程(2)の原料として供することにより目的物で
ある化合物(II)を効率的に製造することができる。ま
た、工程(1)で得られた式(I)の化合物を回収することな
く、上記の工程(1)及び工程(2)を連続してワンポットで
行ってもよい。
【0019】なお、本発明の方法により製造される化合
物(II)の形態は、遊離カルボン酸のほか、塩の形態、好
ましくは生理学的に許容される塩の形態であってもよ
い。また、遊離カルボン酸又は塩の水和物又は溶媒和物
の形態であってもよい。化合物(II)の塩としては、例え
ば、ナトリウ塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシ
ウム塩などの金属付加塩、アンモニウム塩、又はトリエ
チルアミン塩やメチルアミン塩などの有機アミン塩など
を例示することができる。溶媒和物を形成する有機溶媒
としては、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどを挙げることができる。も
っとも、本発明の方法により製造可能な化合物(II)の塩
又は溶媒和物は、上記に例示したものに限定されること
はない。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。 例1:安息香酸 2-(2-フルオロフェニル)-8,9-ジヒドロ
-5H-ベンゾシクロヘプテン-5-イル エステル[化合物(I
a)] 7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾスベロン 48.1 mg
(0.19 mmol)に1,4-ジオキサン 0.50 mL、無水安息香酸
702 mg (3.10 mmol) 、及びp-トルエンスルホン酸1水
和物 4.8 mg (0.03 mmol) を順次加え、100 ℃で7時間
攪拌した後、さらに無水安息香酸 620 mg (2.74 mmol)
及びp-トルエンスルホン酸1水和物 5.1 mg(0.030 mmo
l)を加え、100 ℃で3時間攪拌した。放冷後、反応混合
物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液−水 (1:1; 60 mL)
を加え、酢酸エチル(150 mL)にて抽出し、得られた有
機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液−水 (1:1; 50 m
L)、飽和食塩水(30 mL)にて順次洗浄した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過し、濾液を減圧下
に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー (溶出溶媒: Hexane/EtOAc=20:1→10:1) で
精製して、無色結晶の化合物(Ia)を 31.0 mg (収率46%)
得た。1 H NMR (CDCl3)δ 8.19 (2H, m), 7.68-7.06 (10H, m),
5.98 (1H, t, J=6.0 Hz), 3.03-2.89 (2H, m), 2.38-
2.05 (4H, m).
【0021】例2:安息香酸 2-(2-フルオロフェニル)-
8,9-ジヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテン-5-イル エステ
ル [化合物(Ia)] 7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾスベロン 60.0 mg
(0.24 mmol)にトルエン0.50 mL及びベンゾイルクロリド
0.10 mL (0.86 mmol)を順次加え、24時間加熱還流し
た。放冷後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液−水 (1:1; 20 mL)を加え、酢酸エチル(100 mL)に
て抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液−水 (1:1; 20 mL)、飽和食塩水(20 mL)で順次洗
浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過
し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: Hexane/EtOAc
=20:1→10:1) で精製して、無色結晶の化合物(Ia)を 3
8.5 mg (収率46%)得た。
【0022】例3:4-ニトロ安息香酸 2-(2-フルオロフ
ェニル)-8,9-ジヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテン-5-イ
ル エステル [化合物(Ib)] 7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾスベロン 94.8 mg
(0.54 mmol)にトルエン1.0mL 及びp-ニトロベンゾイル
クロリド 609 mg (3.28 mmol) を順次加え、22時間加熱
還流した。放冷後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液−水 (1:1;50 mL)を加え、酢酸エチル(100 m
L)にて抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液−水 (1:1; 50 mL)、飽和食塩水(20 mL)で
順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し
て濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: Hexane
/EtOAc=20:1→10:1) で精製して、無色結晶の化合物(I
b)を 28.4 mg (収率19%) 得た。1 H NMR (CDCl3) δ 8.35 (4H, s), 7.58-7.07 (7H, m),
6.02 (1H, t, J=6.0 Hz), 3.07-2.86 (2H, m), 2.44-
2.03 (4H, m).
【0023】例4:4-ブロモ安息香酸 2-(2-フルオロフ
ェニル)-8,9-ジヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテン-5−イ
ル エステル[化合物(Ic)] p-ブロモ安息香酸 350 mg (1.74 mmol) にチオニルクロ
リド 0.20 mL (2.75 mmol)を加えて3時間加熱還流し
た。減圧下にチオニルクロリドを留去した後、トルエン
1.0 mL に溶解した 7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾ
スベロン 56.5 mg(0.22 mmol)を加えて61時間加熱還流
した。放冷後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液−水 (1:1; 50 mL)を加え、酢酸エチル(100 mL)
にて抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液−水 (1:1; 50 mL)、飽和食塩水(20 mL)で順次
洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾
過し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒: Hexane/EtOA
c=20:1→10:1) で精製して、無色結晶の化合物(Ic)を4
6.5 mg (収率48%)得た。1 H NMR (CDCl3) δ 8.03 (2H, m), 7.63 (2H, m), 7.47
-7.07 (7H, m), 5.97 (1H, t, J=6.1 Hz), 3.06-2.84
(2H, m), 2.38-2.02 (4H, m).
【0024】例5: 6,7-ジヒドロ-10-フルオロ-3-(2-
フルオロフェニル)-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-
b]キノリン-8-カルボン酸 [化合物(II)] 水酸化カリウム (min. 86%) 43.9 mg (0.67 mmol) を水
0.2 mL に溶解し、5-フルオロイサチン 18.1 mg (0.12
mmol)を加えた。この混合物に1,4-ジオキサン−エタノ
ール (1:2; 0.3 mL)に溶解した化合物(Ia) 38.5 mg (0.
11 mmol)を加えて7日間加熱還流した。溶媒を減圧下に
留去し、残渣に水(2 mL)を加えてエーテル(5 mL×
2)で洗浄した後、水層に酢酸(0.15 mL)を加えた。
析出した結晶を濾取し、氷水で洗浄後、減圧下に乾燥し
て化合物(II)を安息香酸との混合物(1:1) として 32.1
mg [化合物(II)の収率57% に相当] 得た。
【0025】上記混合物 8.1 mg に水 0.2 mL を加え、
100 ℃に加熱した。この懸濁液にジメチルホルムアミド
0.5 mL を加えて懸濁物を溶解した後、反応混合物を室
温まで放冷して析出物を濾取した。得られた結晶を減圧
下に乾燥して化合物(II)を3.2mg得た。一方、上記混合
物 3.9 mg に 6 mol/L塩酸(0.2 mL)を加え、100 ℃に
加熱した。この懸濁液に 6 mol/L塩酸(0.2 mL)及び水
(0.3 mL)を加えた後、室温まで放冷し、さらに酢酸エ
チル(1.0 mL)を加えて析出物を濾取した。得られた結
晶を減圧下で乾燥して化合物(II)を1.0 mg得た。
【0026】
【発明の効果】式(I)で表される本発明の化合物は結晶
として精製することが可能であり、例えば、免疫抑制剤
として有用な10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-6,7
-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリ
ン-8-カルボン酸を高品質に大量合成するための製造用
中間体として有用である。また、式(I)の化合物を用い
た本発明の方法は、高品質な上記カルボン酸を簡便かつ
効率的に大量合成する方法として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C034 CJ02 4H006 AA01 AA02 AB84 AC13 AC48 BJ50 BM30 BM71 BM72 BM73 BM74 KA06 KF10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(I): 【化1】 (式中、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水素原子、塩
    素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ基を示す)
    で表されるベンゾシクロヘプテン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記の式(II): 【化2】 で表される6,7-ジヒドロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフ
    ェニル)-5H-ベンゾ[6, 7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン
    -8-カルボン酸の製造用中間体である請求項1に記載の
    ベンゾシクロヘプテン誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の式(II)で表される6,7-
    ジヒドロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-5H-ベ
    ンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カルボン酸
    の製造方法であって、下記の式(I): 【化3】 (式中、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水素原子、塩
    素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ基を示す)
    で表されるベンゾシクロヘプテン誘導体と5-フルオロイ
    サチンとを塩基の存在下に反応させる工程を含む方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の式(II)で表される6,7-
    ジヒドロ-10-フルオロ-3-(2-フルオロフェニル)-5H-ベ
    ンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]キノリン-8-カルボン酸
    の製造方法であって、下記の工程: (1) 下記の式(III): 【化4】 で表される 7-(2-フルオロフェニル)-1-ベンゾスベロン
    と下記の式(IV): 【化5】 (式中、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水素原子、塩
    素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ基を示す)
    で表される安息香酸誘導体またはその反応性誘導体とを
    反応させて下記の式(I): 【化6】 (式中、X1、X2、及びX3はそれぞれ独立に水素原子、塩
    素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はニトロ基を示す)
    で表されるベンゾシクロヘプテン誘導体を製造する工
    程;及び(2) 上記工程で得られた式(I)で表されるベン
    ゾシクロヘプテン誘導体と5-フルオロイサチンとを塩基
    の存在下に反応させる工程を含む方法。
  5. 【請求項5】 反応性誘導体が酸ハロゲン化物又は酸無
    水物である請求項4に記載の方法。
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