JP2000002930A - ミラー駆動機構 - Google Patents

ミラー駆動機構

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JP2000002930A
JP2000002930A JP16682198A JP16682198A JP2000002930A JP 2000002930 A JP2000002930 A JP 2000002930A JP 16682198 A JP16682198 A JP 16682198A JP 16682198 A JP16682198 A JP 16682198A JP 2000002930 A JP2000002930 A JP 2000002930A
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mirror
driving mechanism
main mirror
spring
main
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JP16682198A
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Tetsuo Tani
哲郎 谷
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学機器で用いられるミラーを高速に駆動す
ることができ、ミラー駆動用の電力消費を低減でき、か
つ、ミラーショックが少ないミラー駆動機構を提供する
こと。 【解決手段】 メインミラー120は、枢軸116に取
付けられ撮像光路内に撮像光路と45度の角度で配置さ
れた第1位置から、撮像光路より退避し、撮像光路と平
行に配置された第2位置まで揺動変位する。板ばね13
0は、メインミラー120を第1位置と第2位置の中間
位置120bに位置するようにメインミラー120にば
ね力を付与する。メインミラー120の左枠部124の
スリット124Aには、ギア142Cに設けられた凸部
が挿通されている。ギア142Cの凸部144が矢印D
方向に回転することで、メインミラー120が第1、第
2位置にそれぞれ係止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば一眼レフカメ
ラのメインミラー等のような光学機器で用いられるミラ
ーの駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一眼レフカメラでは、カメラボディ内に
揺動可能に設けたメインミラーを揺動させることで、撮
影レンズから入射してくる光の光路を切り換えて、フイ
ルム面またはファインダに選択的に導くようにしてい
る。すなわち、このカメラでは、カメラボディの前面に
取付けられた撮影レンズからカメラボディの背面寄りに
配置されるフイルム面に至る撮像光路を有する。また、
この撮像光路内にメインミラーを撮影レンズの光軸に対
して45度の角度で配置することにより、撮像光路を遮
蔽するとともに、撮影レンズからの入射光をメインミラ
ーで90度反射させ、カメラボディの上方に取り付けら
れたファインダプリズムに導くファインダ光路を有す
る。
【0003】メインミラーは、カメラボディ内に画成さ
れたミラーボックス内に枢軸を介して揺動自在に支持さ
れており、ミラー駆動機構によって揺動制御され、撮像
光路内に撮像光路と平行に配置された位置まで揺動変位
するようになっている。すなわち、ファインダを覗いて
被写体を見るときには、メインミラーを撮像光路内に4
5度の角度で配置し、撮像光路を遮断した状態で、撮影
レンズからの入射光をファインダ側に導くようにする。
また、撮像時には、シャッタ操作に応じてミラー駆動機
構が作動し、メインミラーを撮像光路より瞬間的に退避
させ、撮像光路を連通させて撮影レンズからの入射光に
よってフイルム面を露光する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のモー
タドライブ方式の一眼レフカメラでは、ミラー駆動機構
として、回転式モータとギア機構とリンク機構とばね部
材の組み合わせにより、メインミラーを揺動制御するよ
うにした機構が用いられている。すなわち、モータの回
転運動をギア機構によって減速し、これをリンク機構に
伝えるようにし、そのリンク機構を介してメインミラー
を撮像光路を遮断する位置に移動させるとともにばね部
材を蓄勢し、シャッタ操作に応じてこのばね部材の蓄勢
力によってミラーを撮像光路より瞬間的に退避させる方
向に駆動するようになっている。しかしながら、このよ
うな従来のミラー駆動機構では、モータの回転運動をギ
ア機構とリンク機構を介して間接的にばね部材とミラー
に伝える複雑な機構であるため、ミラーの駆動速度に限
度があり、また、複雑な機構を駆動するためモータなど
の電力消費を低減することが難しかった。また、ミラー
を撮像光路より瞬間的に退避させる方向に駆動した際に
ミラーショックが生じるが、このミラーショックを少な
くしたミラー駆動機構が求められている。本発明は前記
事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、
光学機器で用いられるミラーを高速に駆動することがで
き、ミラー駆動用の電力消費を低減でき、かつ、ミラー
ショックが少ないミラー駆動機構を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目標を達成するた
め、本発明は、固定側部材に揺動可能に取り付けられた
ミラーを第1位置と第2位置との間で揺動させるための
ミラー駆動機構において、前記ミラーが前記第1位置と
前記第2位置の中間位置に位置するように前記ミラーに
ばね力を与えるばね部材を設け、前記第1位置または前
記第2位置に係止された前記ミラーの係止を解除したと
きに、前記ミラーが前記ばね部材のばね力により前記第
1位置と第2位置との間で所定の固有振動周期で振動す
るように構成され、前記ミラーに被係合部を設け、前記
被係合部と係合する係合部を有し、前記ミラーの前記第
1位置と前記第2位置で前記係合部を前記被係合部に係
止させる係止手段を設けたことを特徴とする。また、本
発明は、前記ミラーは、撮影レンズから撮影フイルムへ
至る撮像光路を有する一眼レフカメラのメインミラーで
あり、前記固定側部材は前記一眼レフカメラのカメラボ
ディを構成する部材であり、前記第1位置は前記メイン
ミラーが前記撮像光路中に介入して前記撮影レンズから
の入射光を反射してファインダに導くときの位置であ
り、前記第2位置は前記メインミラーが前記撮像光路か
ら退避したときの位置であることを特徴とする。また、
本発明は、前記所定の固有振動周期は、前記一眼レフカ
メラのシャッタ動作に伴って前記メインミラーを前記第
1位置と前記第2位置との間で移動させるために要する
時間に対応した値に設定されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記係止手段は、前記第1位置と第2
位置との間で揺動する前記ミラーの前記被係合部に追従
して前記係合部を移動させるように構成されていること
を特徴とする。また、本発明は、前記係止手段は、前記
ミラーの枢軸と平行な軸線を中心に回転する回転部材
と、前記回転部材を一方向に回転させる回転駆動部とを
有し、前記係合部は前記回転部材に設けられた凸部によ
って構成され、前記被係合部は前記ミラーに設けられ前
記枢軸と直交する方向に延在するスリットによって構成
され、前記係合部の前記被係合部に対する係合は、前記
凸部が前記スリットに挿通されることでなされ、前記被
係合部に追従した前記係合部の移動は、前記凸部が前記
スリットの長手方向に移動することでなされることを特
徴とする。また、本発明は、前記係止手段は、固定子と
該固定子に沿って直線方向に移動制御される移動子とを
含み前記固定側部材に揺動可能に支持されたリニアモー
タを有し、前記係合部は前記移動子に設けられ、前記係
合部の前記被係合部に対する係合は前記係合部が前記被
係合部に枢着されることでなされており、前記被係合部
に追従した前記係合部の移動は、前記係合部が前記移動
子の直線軌道に沿って往復することでなされ、前記ミラ
ーの回動による円弧軌道と前記移動子の直線軌道との間
に生じるずれを前記リニアモータの揺動変位によって吸
収するようにしたことを特徴とする。また、本発明は、
前記ばね部材は、一端が前記固定部材に固定され、他端
が前記ミラーに係止された板状または線状のばねにより
構成され、前記板状または線状のばねが前記ミラーの前
記枢軸と直交する方向に延在するように配設されていこ
とを特徴とする。また、本発明は、前記ばね部材は、第
1コイルばねと第2コイルばねにより構成されており、
前記第1及び第2コイルばねの一端が前記固定側部材に
固定され、前記第1及び第2コイルばねの他端が前記ミ
ラーに固定され、前記第1及び第2コイルばねは互いの
ばね力が反対方向に作用するように前記ミラーを挟む箇
所に配設されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を一眼レフカメラに
適用した実施の形態について説明する。図1は本発明の
ミラー駆動機構を備えたカメラの内部構造を示す概略左
側面図、図2は同概略右側面図、図3は図1、図2に示
すカメラのミラーボックスの組み立て状態を示す概略正
面図である。図1を参照して一眼レフカメラの概略構成
について説明する。図1において、一眼レフカメラのカ
メラボディ100の前面には、レンズマウント部102
が設けられ、レンズマウント部102に撮影レンズ20
0が取り付けられている。また、カメラボディ100の
上部にはファインダ210が設けられ、このファインダ
210内には、図示しないファインダプリズムや接眼レ
ンズなどが配置されている。また、カメラボディ100
の内部には、ミラーボックス(特許請求の範囲の固定側
部材に相当)110が配置され、このミラーボックス1
10内にメインミラー120が設けられている。そし
て、このメインミラー120の位置を駆動制御すること
で、撮影レンズ200からの入射光の光路を切り換え
て、その入射光をカメラボディ100の背面寄りに配置
されているフイルム面104または上述したファインダ
210に選択的に導くようになっている。
【0007】すなわち、このカメラでは、撮影レンズ2
00からミラーボックス110を通ってフイルム面10
4(第1の結像部)に至る撮像光路(図1中矢線αで示
す)を有する。また、この撮像光路内にメインミラー1
20を、この撮像光路の光軸に対して45度の角度で配
置することにより、この撮像光路を遮蔽するとともに、
撮影レンズ200からの入射光をメインミラー120で
90度反射させて、カメラボディ100の上方に設けら
れた図示しないファインダスクリーン(第2の結像部)
に導くようにしており、この光路をファインダ光路(図
1中矢線βで示す)という。なお、ファインダスクリー
ンに入射した光はさらにファインダプリズムを介して屈
折され接眼レンズ系に導かれる。
【0008】ミラーボックス110内の背面寄り上方部
には、撮像光路及びファインダ光路に対して直交する方
向に軸心を有する枢軸116が設けられており、メイン
ミラー120は、この枢軸116を介してミラーボック
ス110に取付けられ、揺動自在に支持されている。そ
して、後述するミラー駆動機構によってメインミラー1
20が枢軸116を中心にして回動するように揺動制御
され、撮像光路内に撮像光路と45度の角度で配置され
た第1位置(図1中実線120で示す)から、撮像光路
より退避し、撮像光路と平行に配置された第2位置(図
1中仮想線120aで示す)まで揺動変位するようにな
っている。
【0009】したがって、第1位置は、メインミラー1
20が撮像光路中に介入して撮像レンズ200からの入
射光を反射してファインダ210へ導くときの位置であ
り、一方、第2位置は、メインミラー120が撮像光路
から後退したときの位置である。なお、メインミラー1
20は、第1位置と第2位置との中間位置(図1中仮想
線120bで示す)、すなわち撮像光路と22.5度の
角度で位置するように後述するミラー駆動機構のばね部
材を構成する板ばね130によってばね力が与えられて
いる。
【0010】すなわち、ファインダ210を覗いて被写
体を見るときには、メインミラー120を撮像光路内に
45度の角度で配置し、撮像光路を遮断した状態で撮影
レンズ200からの入射光をファインダ側に導くように
する。また、撮像時には、シャッタ操作に応じてミラー
駆動機構が作動し、メインミラー120を撮像光路より
瞬間的に退避させ、撮像光路を連通させて撮影レンズ2
00からの入射光によってフイルム面104を露光す
る。なお、ミラーボックス110には、枢軸116と直
交する方向に延在するメインミラー120の右枠部12
2、左枠部124を第1位置で下方より受け止めるため
の一対の受け止めピン114がそれぞれ設けられてい
る。
【0011】本例のミラー駆動機構は、板ばね130と
係止手段140を備えている。図2、図3に示すよう
に、板ばね(特許請求の範囲のばね部材に相当)130
は、一端部132がミラーボックス110の右外側面1
10Aに設けられた固定部材118によって固定され、
他端部134がメインミラー120の右枠部122に設
けられた係止部122Aに係止されている。この板ばね
130は、メインミラー120の枢軸116と直交する
方向に延在するように配設されている。この板ばね13
0は、上述したように、メインミラー120を中間位置
120bに位置するようにメインミラー120にばね力
を付与するものである。なお、このばね部材130は、
例えば線状のばねであってもよい。
【0012】図4は、メインミラーの振動特性の説明図
であり、揺動角度ωを縦軸に、時間tを横軸にとってい
る。第2位置に係止されたメインミラーの係止を解除し
たときに、このメインミラーは、板ばね130のばね力
により第1位置と第2位置との間で所定の固有振動周期
Tで正弦波状に振動する。この固有振動周期Tは、振動
するメインミラー120(右枠部122、左枠部124
などを含む)の質量、板ばね130のばね力などに応じ
て定まる。したがって、この固有振動周期Tは、この一
眼レフカメラのシャッタ動作に伴ってメインミラー12
0を第1位置と第2位置との間で移動させるために要す
る時間に対応した値に設定する。すなわち、高速なシャ
ッタ動作を行うことが必要であれば、メインミラー12
0を第1位置と第2位置との間で移動させるために要す
る時間をなるべく短い時間に、つまりこの固有振動周期
Tが短い周期となるように設定すればよい。また、メイ
ンミラー120が第1位置と第2の位置に到達した時点
で、すなわち撮影光路に対して45度と0度をなす角度
の位置にそれぞれ到達した時点で、メインミラー120
の揺動角度ωの変化量(揺動速度)は0となっている。
【0013】メインミラー120の左枠部124には、
枢軸116と直交する方向に延在するスリット(特許請
求の範囲の被係合部に相当)124Aが形成されてい
る。ミラーボックス110の左外側面110Bには、係
止手段140を構成する減速ギア列142が設けられて
いる。この減速ギア列142は、図示しない回転式モー
タの駆動力が伝動されるギア142A、このギア142
Aに噛合するギア142B、このギアに噛合する最終段
のギア142Cから構成されており、最終段のギア14
2Cには、ミラーボックス110の内側に向かって凸部
(特許請求の範囲の係合部に相当)144が突設されて
いる。この凸部144は、メインミラー120の左枠部
124に設けられているスリット124Aに挿通してい
る。上述の構成では、ギア142Cによって本発明の回
転部材が構成され、不図示のモータと減速ギア列142
によって本発明の回転駆動部が構成されている。
【0014】ギア142Cの凸部144が矢印D方向に
回転することで、この凸部144が挿通するスリット1
24Aを有するメインミラー120は、第1位置と第2
位置とにそれぞれ係止されるようになっている。すなわ
ち、ギア142Cの凸部144が図1中144aの位置
で停止することで、メインミラー120は第1位置に係
止され、ギア142Cの凸部144が図1中144cの
位置で停止することで、メインミラー120は第2位置
に係止されるようになっている。
【0015】ギア142Cの凸部144がメインミラー
120が第1位置と第2位置に対応する位置(144
a、144c)に停止しているとき、メインミラー12
0の左枠部124の延在方向と、凸部144の中心及び
ギア142Cの軸線を結ぶ直線とが直交するような位置
関係となっている。
【0016】したがって、メインミラー120が第1位
置と第2位置に位置しているとき、左枠部124のスリ
ット124Aの縁部を介してギア142Cの凸部144
に加わる板ばね130のばね力は、ギア142Cを回転
させる方向に作用することがなく、メインミラー120
が板ばね130のばね力によって中間位置の方向に揺動
してしまうことがない。このため、メインミラー120
は、第1位置と第2位置において安定して係止される。
なお、図1中144b、144dは、メインミラー12
0が中間位置に位置しているときのギア142Cの凸部
144の位置を示す。
【0017】次に、図1乃至図3とメインミラーの動作
を示す図5を参照して作用効果について説明する。図5
は、メインミラーの動作説明図であり、1回のシャッタ
ー動作の過程を示し、横軸に時間tをとり、縦軸にメイ
ンミラー120の揺動角度ωをとっている。
【0018】初期状態において、メインミラー120
は、ギア142Cの凸部144が144cの位置にある
ことで、第2位置に係止されている。ここで、シャッタ
動作が実行されると、不図示のモータが作動して減速ギ
ア列142が回転し、ギア142Cが図1において矢印
D方向に回転し、メインミラー120の係止が解除され
る。ここで、メインミラー120は、板ばね130のば
ね力に従って第1位置に向かって揺動される(図5の期
間T1)。
【0019】この期間T1において、メインミラー12
0の左枠部124のスリット124Aに係合しているギ
ア142Cの凸部144がメインミラー120の揺動に
追従するように、減速ギア142を駆動する不図示のモ
ータが回転制御されている。
【0020】上述したようにメインミラー120は第1
位置と第2位置との間で振動するように構成されている
から、メインミラー120が第2位置(撮影光路となす
角度が0度)に到達した時点で、メインミラー120の
揺動速度は0となっている。したがって、従来生じてい
たミラーショックが発生しない。
【0021】メインミラー120が第2位置に到達した
後、フイルムに対する露光動作に要する期間(図4の期
間T2)だけ、不図示のモータの回転駆動が停止するこ
とでギア142Cの凸部144が停止され(位置144
a)、メインミラー120が第1位置に係止される。
【0022】フイルムに対する露光動作が終了した後、
不図示のモータが作動して減速ギア列142が回転し、
ギア142Cが図1において矢印D方向に回転し、メイ
ンミラー120の係止が解除される。ここで、メインミ
ラー120は、板ばね130のばね力に従って第2位置
に向かって揺動される(図4の期間T3)。
【0023】この期間T3においても、メインミラー1
20の左枠部124のスリット124Aに係合している
ギア142Cの凸部144がメインミラー120の揺動
に追従するように、減速ギア142を駆動する不図示の
モータが回転制御されている。
【0024】メインミラー120が第1位置(撮影光路
となす角度が45度)に到達した時点で、メインミラー
120の揺動速度は0となり、ミラーショックが発生し
ないことは上述の場合と同様である。
【0025】メインミラー120が第1位置に到達した
後、不図示のモータの回転駆動が停止することでギア1
42Cの凸部144が停止され(位置144c)、メイ
ンミラー120が第2位置に係止され、次のシャッタ動
作に備える。
【0026】なお、メインミラー120の揺動は、ほぼ
板ばね130のばね力(弾性エネルギー)によってなさ
れるが、枢軸116で生じる摩擦などによってメインミ
ラー120の振動エネルギーの一部が減少される。この
減少分は不図示のモータの回転駆動によりギア142C
の凸部144を回転させメインミラー120に揺動方向
の力を与えることで補充することができる。
【0027】上述した実施の形態によれば、板ばね13
0のばね力を用いてメインミラー120を第1位置と第
2位置の間で揺動させ、従来と違って複雑な機構を用い
ないので、メインミラー120を高速に揺動駆動するこ
とができる。また、板ばねから構成されるばね部材のば
ね力によってメインミラー120を揺動させるので、ミ
ラー駆動用の電力消費を低減することができる。また、
第1位置と第2位置においてメインミラー120の揺動
速度がほぼ0となるため、メインミラー120が第1位
置と第2位置に停止した際のミラーショックが生じない
という効果を奏することができる。
【0028】図6は、本発明の他の例によるミラー駆動
機構を備えたカメラの内部構造を示す概略左側面図、図
7は同概略右側面図、図8は図6、図7に示すカメラの
ミラーボックスの組み立て状態を示す概略正面図であ
る。なお、図1乃至図3に示す例と共通の構成について
は同一符号を付して個々の説明は省略する。
【0029】本例のミラー駆動機構は、ばね部材として
第1コイルばね150Aと第2コイルばね150Bを設
けたものである。メインミラー120の右枠部122に
はミラーボックス110の右外方に向かってピン152
が設けられており、このピン152は、その先端部がミ
ラーボックス110の右外側面110Aよりも突出した
位置まで延在している。一方、ミラーボックス110の
右外側面110Aには、メインミラー120を挟む箇所
にピン154A、154Bが突設されている。そして、
第1コイルばね150Aはピン152とピン154Aの
間に張設され、第2コイルばね150Bがピン152と
ピン154Bの間に張設されている。すなわち、第1コ
イルばね150Aと第2コイルばね150Bは、互いの
ばね力が反対方向に作用するようにメインミラー120
を挟む箇所に配設され、メインミラー120を中間位置
120bに位置するようにメインミラー120にばね力
を付与するように構成されている。
【0030】したがって、上述した例と同様に、第2位
置に係止されたメインミラー120の係止を解除したと
きに、このメインミラーは、第1コイルばね150A及
び第2コイルばね150Bのばね力により第1位置と第
2位置との間で所定の固有振動周期Tで正弦波状に振動
する。また、この固有振動周期Tは、メインミラーの質
量や第1コイルばね150A及び第2コイルばね150
Bのばね力などに応じて定まる。そして、この固有振動
周期Tは、この一眼レフカメラのシャッタ動作に伴って
メインミラー120を第1位置と第2位置との間で移動
させるために要する時間に対応した値に設定されている
ことは上述した例の場合と同じである。また、このよう
に構成されたミラー駆動機構においても、上述した例と
同様の作用効果を奏することはもちろんである。
【0031】図9は、本発明のさらに他の例によるミラ
ー駆動機構の構造を示す要部側面図であり、ばね部材の
図示を省略している。なお、図1乃至図3と図6乃至図
8に示す例と共通の構成については同一符号を付して個
々の説明は省略する。本例のミラー駆動機構は、リニア
モータ160を係止手段として用いてメインミラー12
0を第1位置と第2位置に係止させるものである。
【0032】リニアモータ160は、細長い直線的な形
状の支持部材162と、この支持部材162上に固定さ
れて支持された固定子164と、支持部材162上にそ
の長手方向に揺動自在に案内される可動子166とを有
する。支持部材162は、一方の端部がミラーボックス
110に設けた枢軸119に回動自在に取付けられ、こ
れによって、リニアモータ160はミラーボックス11
0に揺動可能に支持されている。リニアモータ160の
可動子166は、連結ピン168を介してメインミラー
120の左枠部124に枢着されており、支持部材16
2は、メインミラー120の揺動の際の連結ピン168
の移動軌跡にほぼ沿う方向に延在するように配置されて
いる。
【0033】そして、リニアモータ160は、メインミ
ラー120の揺動による連結ピン168の円弧軌道と、
固定子164に対する可動子166の直線軌道との間に
生じるずれを吸収するために、メインミラー120の揺
動変位に伴って枢軸119を中心に自在に揺動変位する
ように構成されている。また、支持部材162には、そ
の長手方向に直線状のスリット162Aが設けられてお
り、このスリット162Aを画成している両側の一対の
長手方向延在部のうちの一方が、固定子164として構
成されている。
【0034】本例のリニアモータ160は、いわゆる平
板型のリニア同期モータとして構成されたものであり、
例えば固定子164を2次側とし、長手方向に沿って極
性がS極とN極とを交互に交替する界磁界でこの固定子
164を構成するとともに、可動子166を1次側とし
てそれに電機子コイル166Aを設け、この電機子コイ
ル166Aに流す電流を制御することにより移動磁界を
発生させるようにしたものである。
【0035】なお、リニアモータ160としては、上述
のような構成に限らず、例えば1次側と2次側を置き換
えたものであってもよいし、あるいは、上述のようなリ
ニア同期モータに限らず、例えばリニア誘導モータやリ
ニアパルスモータなどであってもよく、可動子166を
固定し164に沿って移動し得るものであれば、種々の
方式を採用できる。
【0036】上述のように構成されたミラー駆動機構に
おいても、リニアモータ160の電機子に与える駆動信
号を制御することで、先に延べた例と同様に、メインミ
ラー120を第1位置と第2位置に係止することができ
る。また、リニアモータ160の電機子コイル166A
に与える駆動信号を制御することで、メインミラー12
0に枢着されている可動子166を、ばね部材によって
振動されるメインミラー120の揺動に追従して移動さ
せることができる。リニアモータ160の電機子コイル
166Aに与える駆動信号は、可動子166がメインミ
ラー120の揺動に追従するために必要なものであれば
よい。また、電機子コイル166Aに与える駆動信号を
0として可動子166をメインミラー120の揺動に追
従させることも可能である。また、ばね部材は、先に説
明した板ばね130または第1、第2コイルばね150
A、150Bのいずれであってもよいことはもちろんで
ある。
【0037】また、メインミラー120が振動する際、
枢軸116で生じる摩擦などによってメインミラー12
0の振動エネルギーの一部が減少されるが、この減少分
はリニアモータ160の電機子コイル166Aに与える
駆動信号を制御して、メインミラー120に揺動方向の
力を与えることで補充することができる。上述した構成
によっても、先に延べた例と同様の作用効果を奏するこ
とができることはもちろんである。
【0038】なお、以上の例では、本発明のミラー駆動
機構を一眼レフカメラに適用した場合について説明した
が、本発明の用途はこれに限られず、ミラーを第1位置
と第2位置との間で揺動させることが必要な種々の光学
機器に適用可能である。
【0039】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明は、
固定側部材に揺動可能に取り付けられたミラーを第1位
置と第2位置との間で揺動させるためのミラー駆動機構
において、前記ミラーが前記第1位置と前記第2位置の
中間位置に位置するように前記ミラーにばね力を与える
ばね部材を設け、前記第1位置または前記第2位置に係
止された前記ミラーの係止を解除したときに、前記ミラ
ーが前記ばね部材のばね力により前記第1位置と第2位
置との間で所定の固有振動周期で振動するように構成さ
れ、前記ミラーに被係合部を設け、前記被係合部と係合
する係合部を有し、前記ミラーの前記第1位置と前記第
2位置で前記係合部を前記被係合部に係止させる係止手
段を設けた構成とした。そのため、ばね部材のばね力を
用いてミラーを第1位置と第2位置の間で揺動させ、従
来と違って複雑な機構を用いないので、ミラーを高速に
揺動駆動することができる。また、ばね部材のばね力に
よってミラーを揺動させるので、ミラー駆動用の電力消
費を低減することができる。また、第1位置と第2位置
においてミラーの揺動速度がほぼ0となるため、ミラー
が第1位置と第2位置に停止した際のミラーショックが
生じないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミラー駆動機構を備えたカメラの内部
構造を示す概略左側面図である。
【図2】同概略右側面図である。
【図3】図1、図2に示すカメラのミラーボックスの組
み立て状態を示す概略正面図である。
【図4】メインミラーの振動特性の説明図である。
【図5】メインミラーの動作説明図である。
【図6】本発明の他の例によるミラー駆動機構を備えた
カメラの内部構造を示す概略左側面図である。
【図7】同概略右側面図である。
【図8】図6、図7に示すカメラのミラーボックスの組
み立て状態を示す概略正面図である。
【図9】本発明のさらに他の例によるミラー駆動機構の
構造を示す要部側面図である。
【符号の説明】
110 ミラーボックス(固定側部材) 130 板ばね(ばね部材) 120 メインミラー(ミラー) 124A スリット(被係合部) 140 係止手段 144 凸部(係合部) 150A、150B 第1、第2コイルばね(ばね部
材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側部材に揺動可能に取り付けられた
    ミラーを第1位置と第2位置との間で揺動させるための
    ミラー駆動機構において、 前記ミラーが前記第1位置と前記第2位置の中間位置に
    位置するように前記ミラーにばね力を与えるばね部材を
    設け、 前記第1位置または前記第2位置に係止された前記ミラ
    ーの係止を解除したときに、前記ミラーが前記ばね部材
    のばね力により前記第1位置と第2位置との間で所定の
    固有振動周期で振動するように構成され、 前記ミラーに被係合部を設け、 前記被係合部と係合する係合部を有し、前記ミラーの前
    記第1位置と前記第2位置で前記係合部を前記被係合部
    に係止させる係止手段を設けた、 ことを特徴とするミラー駆動機構。
  2. 【請求項2】 前記ミラーは、撮影レンズから撮影フイ
    ルムへ至る撮像光路を有する一眼レフカメラのメインミ
    ラーであり、前記固定側部材は前記一眼レフカメラのカ
    メラボディを構成する部材であり、前記第1位置は前記
    メインミラーが前記撮像光路中に介入して前記撮影レン
    ズからの入射光を反射してファインダに導くときの位置
    であり、前記第2位置は前記メインミラーが前記撮像光
    路から退避したときの位置であることを特徴とする請求
    項1記載のミラー駆動機構。
  3. 【請求項3】 前記所定の固有振動周期は、前記一眼レ
    フカメラのシャッタ動作に伴って前記メインミラーを前
    記第1位置と前記第2位置との間で移動させるために要
    する時間に対応した値に設定されていることを特徴とす
    る請求項2記載のミラー駆動機構。
  4. 【請求項4】 前記係止手段は、前記第1位置と第2位
    置との間で揺動する前記ミラーの前記被係合部に追従し
    て前記係合部を移動させるように構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載のミラー駆
    動機構。
  5. 【請求項5】 前記係止手段は、前記ミラーの枢軸と平
    行な軸線を中心に回転する回転部材と、前記回転部材を
    一方向に回転させる回転駆動部とを有し、前記係合部は
    前記回転部材に設けられた凸部によって構成され、前記
    被係合部は前記ミラーに設けられ前記枢軸と直交する方
    向に延在するスリットによって構成され、前記係合部の
    前記被係合部に対する係合は、前記凸部が前記スリット
    に挿通されることでなされ、前記被係合部に追従した前
    記係合部の移動は、前記凸部が前記スリットの長手方向
    に移動することでなされることを特徴とする請求項4記
    載のミラー駆動機構。
  6. 【請求項6】 前記係止手段は、固定子と該固定子に沿
    って直線方向に移動制御される移動子とを含み前記固定
    側部材に揺動可能に支持されたリニアモータを有し、前
    記係合部は前記移動子に設けられ、前記係合部の前記被
    係合部に対する係合は前記係合部が前記被係合部に枢着
    されることでなされており、前記被係合部に追従した前
    記係合部の移動は、前記係合部が前記移動子の直線軌道
    に沿って往復することでなされ、前記ミラーの回動によ
    る円弧軌道と前記移動子の直線軌道との間に生じるずれ
    を前記リニアモータの揺動変位によって吸収するように
    したことを特徴とする請求項4記載のミラー駆動機構。
  7. 【請求項7】 前記ばね部材は、一端が前記固定部材に
    固定され、他端が前記ミラーに係止された板状または線
    状のばねにより構成され、前記板状または線状のばねが
    前記ミラーの前記枢軸と直交する方向に延在するように
    配設されていことを特徴とする請求項1乃至6に何れか
    1項記載のミラー駆動機構。
  8. 【請求項8】 前記ばね部材は、第1コイルばねと第2
    コイルばねにより構成されており、前記第1及び第2コ
    イルばねの一端が前記固定側部材に固定され、前記第1
    及び第2コイルばねの他端が前記ミラーに固定され、前
    記第1及び第2コイルばねは互いのばね力が反対方向に
    作用するように前記ミラーを挟む箇所に配設されている
    ことを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載のミ
    ラー駆動機構。
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