JP2000002585A - 熱型赤外線検出素子 - Google Patents
熱型赤外線検出素子Info
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- JP2000002585A JP2000002585A JP10167138A JP16713898A JP2000002585A JP 2000002585 A JP2000002585 A JP 2000002585A JP 10167138 A JP10167138 A JP 10167138A JP 16713898 A JP16713898 A JP 16713898A JP 2000002585 A JP2000002585 A JP 2000002585A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱型赤外線検出素子の熱分離性を高める。
【解決手段】 赤外線の検出部であるダイアフラム10
からの出力は電極4、梁12を通る電極配線14を介
し、さらに土手16のコンタクト15で土手16を通る
電極配線14を介し、外部に出力されることで赤外線を
検出する。ダイアフラム10と土手16の間にはスリッ
ト8が形成されている。ダイアフラム10は1本の梁1
2のみで土手16に対して保持されている。
からの出力は電極4、梁12を通る電極配線14を介
し、さらに土手16のコンタクト15で土手16を通る
電極配線14を介し、外部に出力されることで赤外線を
検出する。ダイアフラム10と土手16の間にはスリッ
ト8が形成されている。ダイアフラム10は1本の梁1
2のみで土手16に対して保持されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱分離構造を有す
る熱型赤外線検出素子に関する。
る熱型赤外線検出素子に関する。
【0002】
【従来の技術】熱型赤外線検出素子は、検出部が赤外線
を受光することで検出部の温度が上昇し、これにより検
出部の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化を検出する
ことにより、赤外線の検出を行うものである。熱型赤外
線検出素子の場合、その感度を高めるには、赤外線の受
光による検出部の温度上昇幅を大きくする必要がある。
従来、この検出感度を高めるために、熱型赤外線検出素
子を構成する検出部とその他の要素を熱的に分離するこ
とで検出部の温度上昇幅を大きくする提案がなされてい
る。
を受光することで検出部の温度が上昇し、これにより検
出部の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化を検出する
ことにより、赤外線の検出を行うものである。熱型赤外
線検出素子の場合、その感度を高めるには、赤外線の受
光による検出部の温度上昇幅を大きくする必要がある。
従来、この検出感度を高めるために、熱型赤外線検出素
子を構成する検出部とその他の要素を熱的に分離するこ
とで検出部の温度上昇幅を大きくする提案がなされてい
る。
【0003】例えば、特開平5−172630号公報に
は、基板の上に絶縁層を積層し、さらにその上方に赤外
線検出部が積層された構成で、赤外線検出部が投影され
る基板の部分に熱分離性を高めるための空間部が形成さ
れ、さらにこの空間部の形成による赤外線検出部の支持
を補強するための複数本の金属線が設けられたものが提
案されている。
は、基板の上に絶縁層を積層し、さらにその上方に赤外
線検出部が積層された構成で、赤外線検出部が投影され
る基板の部分に熱分離性を高めるための空間部が形成さ
れ、さらにこの空間部の形成による赤外線検出部の支持
を補強するための複数本の金属線が設けられたものが提
案されている。
【0004】この他、検出部を2本の梁で支持すること
により熱分離性を高めようとする熱型赤外線検出素子の
提案されている(例えばRadford et a
l.:SPIE Vol.2746,1996年,p.
82, Wada et al.:SPIE Vol.
3224,1997年,p.82)。
により熱分離性を高めようとする熱型赤外線検出素子の
提案されている(例えばRadford et a
l.:SPIE Vol.2746,1996年,p.
82, Wada et al.:SPIE Vol.
3224,1997年,p.82)。
【0005】この検出部を2本の梁で支持するタイプの
熱型赤外線検出素子の平面図を図4に、図5に図4のC
−C線での断面図、図6に図4のD−D線での断面図を
それぞれ示す。
熱型赤外線検出素子の平面図を図4に、図5に図4のC
−C線での断面図、図6に図4のD−D線での断面図を
それぞれ示す。
【0006】図4に示すように赤外線の検出部であるダ
イアフラム30は、ダイアフラム30から張り出し、土
手36まで伸びた2本の梁32により保持される。ダイ
アフラム30の電極24はコンタクト35で電極配線3
4に接続されている。
イアフラム30は、ダイアフラム30から張り出し、土
手36まで伸びた2本の梁32により保持される。ダイ
アフラム30の電極24はコンタクト35で電極配線3
4に接続されている。
【0007】また、図5及び図6に示すように、基板2
2の上面の両側部には土手36が形成され、また、土手
36に挟まれる基板22の上面には赤外線を反射する完
全反射膜21が積層されている。基板22の上部には空
洞部29を介して、ダイアフラム30が設けられてい
る。このダイアフラム30は電極34を両側に有するボ
ロメータ薄膜25と、これらを被覆するように形成され
ている保護膜36と、保護膜36の上面に積層されてい
る赤外線吸収膜37とで構成されている。
2の上面の両側部には土手36が形成され、また、土手
36に挟まれる基板22の上面には赤外線を反射する完
全反射膜21が積層されている。基板22の上部には空
洞部29を介して、ダイアフラム30が設けられてい
る。このダイアフラム30は電極34を両側に有するボ
ロメータ薄膜25と、これらを被覆するように形成され
ている保護膜36と、保護膜36の上面に積層されてい
る赤外線吸収膜37とで構成されている。
【0008】図4〜図6に示した従来の熱型赤外線検出
素子の赤外線検出の概略を以下に説明する。
素子の赤外線検出の概略を以下に説明する。
【0009】赤外線31が赤外線吸収膜37に照射され
ると、一部は表面で反射されようとし、残りはダイアフ
ラム30を殆ど透過し完全反射膜21により赤外線吸収
膜37の方向に反射される。この反射成分は、同吸収膜
表面で反射されようとした赤外線と打ち消し合う干渉を
起こし、赤外線吸収膜37の中のフリ−キャリアにより
吸収される。このような赤外線吸収機構によりダイアフ
ラム30の温度が上昇しボロメ−タ薄膜25の抵抗値が
変化する。この抵抗値の変化を電極24、コンタクト3
5及び電極配線34を介して検出することで赤外線31
を検出することとなる。
ると、一部は表面で反射されようとし、残りはダイアフ
ラム30を殆ど透過し完全反射膜21により赤外線吸収
膜37の方向に反射される。この反射成分は、同吸収膜
表面で反射されようとした赤外線と打ち消し合う干渉を
起こし、赤外線吸収膜37の中のフリ−キャリアにより
吸収される。このような赤外線吸収機構によりダイアフ
ラム30の温度が上昇しボロメ−タ薄膜25の抵抗値が
変化する。この抵抗値の変化を電極24、コンタクト3
5及び電極配線34を介して検出することで赤外線31
を検出することとなる。
【0010】この際、赤外線検出の感度を高めるため、
ボロメータ薄膜25の熱分離を高めることが必要とな
る。このため、基板22とダイアフラム30との間の空
洞部29により断熱するとともに、土手36への直接的
な、熱伝導による熱の逃げを少なくするためにダイアフ
ラム30を2本の梁32で支持している。
ボロメータ薄膜25の熱分離を高めることが必要とな
る。このため、基板22とダイアフラム30との間の空
洞部29により断熱するとともに、土手36への直接的
な、熱伝導による熱の逃げを少なくするためにダイアフ
ラム30を2本の梁32で支持している。
【0011】このようにして、従来の熱型赤外線検出素
子はダイアフラム30と土手36との熱分離性を高めよ
うとするものである。
子はダイアフラム30と土手36との熱分離性を高めよ
うとするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の、基板の上に絶縁層を積層し、さらにその上方に複数
本の金属線で支持された赤外線検出部が積層されたタイ
プの従来例では、赤外線検出部の下方に積層される絶縁
層が基板に面接触していることと、複数本の金属線が赤
外線検出部から基板への熱の逃げ道となってしまうこと
等により熱分離性がそれほど向上しないことが問題点で
あった。
の、基板の上に絶縁層を積層し、さらにその上方に複数
本の金属線で支持された赤外線検出部が積層されたタイ
プの従来例では、赤外線検出部の下方に積層される絶縁
層が基板に面接触していることと、複数本の金属線が赤
外線検出部から基板への熱の逃げ道となってしまうこと
等により熱分離性がそれほど向上しないことが問題点で
あった。
【0013】また、2本の梁で赤外線検出部であるダイ
アフラムを支持するタイプの従来例でも、複数の梁を通
して、土手に熱が逃げることで熱分離性がまだ不十分で
あることのみならず、複数の梁の存在によりダイアフラ
ムの占有面積が小さくなり、よってフィルファクタが小
さくなってしまうという問題点があった。
アフラムを支持するタイプの従来例でも、複数の梁を通
して、土手に熱が逃げることで熱分離性がまだ不十分で
あることのみならず、複数の梁の存在によりダイアフラ
ムの占有面積が小さくなり、よってフィルファクタが小
さくなってしまうという問題点があった。
【0014】そこで本発明は、第1の目的として、熱分
離性の高い熱型赤外線検出素子を提供する。また第2の
目的として、フィルファクタの高い熱型赤外線検出素子
を提供する。
離性の高い熱型赤外線検出素子を提供する。また第2の
目的として、フィルファクタの高い熱型赤外線検出素子
を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の熱型赤外線検出素子は、第1の電気配線を有す
る基板と、前記基板の上部に配置された、2つの電極を
有し赤外線を受光する赤外線受光部と、前記基板と前記
赤外線受光部とをつなぐ1本の梁を有し、前記梁は、前
記第1の電気配線と前記各電極とを電気的に接続する第
2の電気配線を有することを特徴とする。
本発明の熱型赤外線検出素子は、第1の電気配線を有す
る基板と、前記基板の上部に配置された、2つの電極を
有し赤外線を受光する赤外線受光部と、前記基板と前記
赤外線受光部とをつなぐ1本の梁を有し、前記梁は、前
記第1の電気配線と前記各電極とを電気的に接続する第
2の電気配線を有することを特徴とする。
【0016】上記の通り構成された本発明の熱型赤外線
検出素子は、基板に対して赤外線受光部が1本の梁のみ
によって支えられているため、赤外線が照射されること
で生じる赤外線受光部の熱が基板へ逃げる経路は上述の
1本の梁のみとなる。
検出素子は、基板に対して赤外線受光部が1本の梁のみ
によって支えられているため、赤外線が照射されること
で生じる赤外線受光部の熱が基板へ逃げる経路は上述の
1本の梁のみとなる。
【0017】第2の電気配線は2層構造であり、第2の
電気配線の上層が2つの電極のうち、一方の電極に接続
され、第2の電気配線の下層が2つの電極のうち、他方
の電極に接続されるものでもよいし、赤外線受光部は、
赤外線を吸収する赤外線吸収膜と、両端部に前記各電極
を有し前記赤外線を検出するボロメータ薄膜と、絶縁保
護膜とを有するものでもよく、また、2つの電極は、ボ
ロメータ薄膜の一端部の上面と、他端部の下面とに設け
られているものでもよい。
電気配線の上層が2つの電極のうち、一方の電極に接続
され、第2の電気配線の下層が2つの電極のうち、他方
の電極に接続されるものでもよいし、赤外線受光部は、
赤外線を吸収する赤外線吸収膜と、両端部に前記各電極
を有し前記赤外線を検出するボロメータ薄膜と、絶縁保
護膜とを有するものでもよく、また、2つの電極は、ボ
ロメータ薄膜の一端部の上面と、他端部の下面とに設け
られているものでもよい。
【0018】さらに、赤外線受光部と基板との間に空気
層が形成されているものでもよいし、基板は土手部を有
し、1本の梁は土手部で支持されるものでもよいし、基
板は赤外線を反射する赤外線反射膜を有するものであっ
てもよい。
層が形成されているものでもよいし、基板は土手部を有
し、1本の梁は土手部で支持されるものでもよいし、基
板は赤外線を反射する赤外線反射膜を有するものであっ
てもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
て図面を参照して説明する。
【0020】図1に本発明の熱型赤外線検出素子の平面
図を、また、図2に図1のA−A線での断面図、図3に
図1のB−B線での断面図をそれぞれ示す。
図を、また、図2に図1のA−A線での断面図、図3に
図1のB−B線での断面図をそれぞれ示す。
【0021】図1に示すように、ダイアフラム10は、
ダイアフラム10から付け根13を介して張り出し、土
手16まで伸びた1本の梁12により保持される。ダイ
アフラム10の電極4は梁12の電極配線14を介し、
コンタクト15で電極配線14に接続されている。ま
た、ダイアフラム10及び梁12と、土手16との間に
はスリット8が形成されている。
ダイアフラム10から付け根13を介して張り出し、土
手16まで伸びた1本の梁12により保持される。ダイ
アフラム10の電極4は梁12の電極配線14を介し、
コンタクト15で電極配線14に接続されている。ま
た、ダイアフラム10及び梁12と、土手16との間に
はスリット8が形成されている。
【0022】また、図2及び図3に示すようにヒートシ
ンクである基板2の上面の両側部には土手16が形成さ
れ、また、土手16に挟まれる基板2の上面には赤外線
を反射する完全反射膜1が積層されている。土手16は
内部に2層構造の電極配線14を有する。
ンクである基板2の上面の両側部には土手16が形成さ
れ、また、土手16に挟まれる基板2の上面には赤外線
を反射する完全反射膜1が積層されている。土手16は
内部に2層構造の電極配線14を有する。
【0023】基板2の上部には空洞部9を介してダイア
フラム10が設けられている。このダイアフラム10は
2つの電極4を一端部の上面と他端部の下面とに有する
ボロメータ薄膜5と、これらを被覆するように形成され
ている保護膜6と、保護膜6の上面に積層されている赤
外線吸収膜7とで構成されている。
フラム10が設けられている。このダイアフラム10は
2つの電極4を一端部の上面と他端部の下面とに有する
ボロメータ薄膜5と、これらを被覆するように形成され
ている保護膜6と、保護膜6の上面に積層されている赤
外線吸収膜7とで構成されている。
【0024】梁12を通る2本の電極配線14は2層構
造であり、上下に間隔をもって配されているので、左右
方向の幅をできるだけ占有しないような構成となってい
る。次に、赤外線11の検出方法に関して説明する。
造であり、上下に間隔をもって配されているので、左右
方向の幅をできるだけ占有しないような構成となってい
る。次に、赤外線11の検出方法に関して説明する。
【0025】本発明の熱型赤外線検出素子の上方から赤
外線11が赤外線吸収膜7に照射されると、一部は表面
で反射されようとし、残りはダイアフラム10を殆ど透
過し完全反射膜1により赤外線吸収膜7の方向に反射さ
れる。この反射成分は、同吸収膜表面で反射されようと
した赤外線と打ち消し合う干渉を起こし、赤外線吸収膜
7の中のフリ−キャリアにより吸収される。このような
赤外線吸収機構によりダイアフラム10の温度が上昇し
ボロメ−タ薄膜5の抵抗値が変化する。この抵抗値の変
化を、電極4、コンタクト5、電極配線14を介して検
出することで赤外線11を検出することとなる。
外線11が赤外線吸収膜7に照射されると、一部は表面
で反射されようとし、残りはダイアフラム10を殆ど透
過し完全反射膜1により赤外線吸収膜7の方向に反射さ
れる。この反射成分は、同吸収膜表面で反射されようと
した赤外線と打ち消し合う干渉を起こし、赤外線吸収膜
7の中のフリ−キャリアにより吸収される。このような
赤外線吸収機構によりダイアフラム10の温度が上昇し
ボロメ−タ薄膜5の抵抗値が変化する。この抵抗値の変
化を、電極4、コンタクト5、電極配線14を介して検
出することで赤外線11を検出することとなる。
【0026】この際、赤外線検出の感度を高めるため、
ボロメータ薄膜5の熱分離を高めることが必要となる。
このため、基板2とダイアフラム10との間の空洞部9
により断熱するとともに、土手16への直接的な、熱伝
導による熱の逃げを少なくするためにダイアフラム10
を1本の梁12で支持している。
ボロメータ薄膜5の熱分離を高めることが必要となる。
このため、基板2とダイアフラム10との間の空洞部9
により断熱するとともに、土手16への直接的な、熱伝
導による熱の逃げを少なくするためにダイアフラム10
を1本の梁12で支持している。
【0027】以上のような構成のため、従来の2本の梁
32で支持されるダイアフラム30に比べ、本発明の熱
型赤外線検出素子は梁12が1本であり、さらに梁12
の幅ができるだけ抑えられているため、ダイアフラム1
0から土手16への熱伝導により逃げる熱量は極めて小
さくなるだけでなく、ダイアフラム10の占有面積を広
くとることができる。
32で支持されるダイアフラム30に比べ、本発明の熱
型赤外線検出素子は梁12が1本であり、さらに梁12
の幅ができるだけ抑えられているため、ダイアフラム1
0から土手16への熱伝導により逃げる熱量は極めて小
さくなるだけでなく、ダイアフラム10の占有面積を広
くとることができる。
【0028】
【実施例】次に、上記本発明の実施形態の実施例につい
て以下に説明する。
て以下に説明する。
【0029】図1を用いて、本発明の実施例を以下に説
明する。 (第1の実施例)画素サイズL1が50μm角、ダイア
フラム10の横寸法L2が45μm、縦寸法L3が45
μm、梁12の幅L4が2μm、スリット8の幅L5が
0.5μm、電極配線14の幅L6が1μmとして、熱
型赤外線検出素子を作製した。この場合、フィルファク
タ−を従来例(Wada et al.:SPIE V
ol.3224,1997年,p.40)の51%から
81%(1.6倍)に増やすことができ、同時に熱分離
の指標であるtermal conductanceを
0.2μW/Kから0.15μW/K(0.75倍)に
改善することができた。その結果、熱型赤外線検出素子
の感度を従来の素子に比べて2倍向上させることができ
た。 (第2の実施例)画素サイズLが30μm角、ダイアフ
ラム10の横寸法L2が25μm、縦寸法L3が25μ
m、梁12の幅L4が1.5μm、スリット8の幅L5
が0.5μm、電極配線14の幅L6が0.8μmとし
て、熱型赤外線検出素子を作製した。この場合、フィル
ファクタ−を従来例(Wada et al.:SPI
EVol.3224,1997年,p.40)の51%
から69%(1.35倍)に増やすことができ、同時に
熱分離の指標であるtermal conductan
ceを0.2μW/Kから0.15μW/K(0.75
倍)に改善することができた。その結果、熱型赤外線検
出素子の感度を従来の素子に比べて2倍弱向上させるこ
とができた。
明する。 (第1の実施例)画素サイズL1が50μm角、ダイア
フラム10の横寸法L2が45μm、縦寸法L3が45
μm、梁12の幅L4が2μm、スリット8の幅L5が
0.5μm、電極配線14の幅L6が1μmとして、熱
型赤外線検出素子を作製した。この場合、フィルファク
タ−を従来例(Wada et al.:SPIE V
ol.3224,1997年,p.40)の51%から
81%(1.6倍)に増やすことができ、同時に熱分離
の指標であるtermal conductanceを
0.2μW/Kから0.15μW/K(0.75倍)に
改善することができた。その結果、熱型赤外線検出素子
の感度を従来の素子に比べて2倍向上させることができ
た。 (第2の実施例)画素サイズLが30μm角、ダイアフ
ラム10の横寸法L2が25μm、縦寸法L3が25μ
m、梁12の幅L4が1.5μm、スリット8の幅L5
が0.5μm、電極配線14の幅L6が0.8μmとし
て、熱型赤外線検出素子を作製した。この場合、フィル
ファクタ−を従来例(Wada et al.:SPI
EVol.3224,1997年,p.40)の51%
から69%(1.35倍)に増やすことができ、同時に
熱分離の指標であるtermal conductan
ceを0.2μW/Kから0.15μW/K(0.75
倍)に改善することができた。その結果、熱型赤外線検
出素子の感度を従来の素子に比べて2倍弱向上させるこ
とができた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、基板に対
して赤外線受光部が1本の梁のみによって支えられてい
るため、赤外線が照射されることで生じる赤外線受光部
の熱が基板へ逃げる経路は上述の1本の梁のみとなり、
熱分離性の高い熱型赤外線検出素子となる。また、梁が
1本のみであるため、上層基板の赤外線受光のための占
有面積を大きくとることができ、よってフィルファクタ
も大きくなる。
して赤外線受光部が1本の梁のみによって支えられてい
るため、赤外線が照射されることで生じる赤外線受光部
の熱が基板へ逃げる経路は上述の1本の梁のみとなり、
熱分離性の高い熱型赤外線検出素子となる。また、梁が
1本のみであるため、上層基板の赤外線受光のための占
有面積を大きくとることができ、よってフィルファクタ
も大きくなる。
【図1】本発明の熱型赤外線検出素子の平面図である。
【図2】図1の熱型赤外線検出素子のA−A線での断面
図である。
図である。
【図3】図1の熱型赤外線検出素子のB−B線での断面
図である。
図である。
【図4】従来の熱型赤外線検出素子の平面図である。
【図5】図4の熱型赤外線検出素子のC−C線での断面
図である。
図である。
【図6】図4の熱型赤外線検出素子のD−D線での断面
図である。
図である。
1、21 完全反射膜 2、22 基板 4、24 電極 5、25 ボロメータ薄膜 6、26 保護膜 8、28 スリット 9、29 空洞部 10、30 ダイアフラム 11、31 赤外線 12、32 梁 13、33 付け根 14、34 電極配線 15、35 コンタクト 16、36 土手
Claims (7)
- 【請求項1】 第1の電気配線を有する基板と、 前記基板の上部に配置された、2つの電極を有し赤外線
を受光する赤外線受光部と、 前記基板と前記赤外線受光部とをつなぐ1本の梁を有
し、 前記梁は、前記第1の電気配線と前記各電極とを電気的
に接続する第2の電気配線を有することを特徴とする熱
型赤外線検出素子。 - 【請求項2】 前記第2の電気配線は2層構造であり、
前記第2の電気配線の上層が前記2つの電極のうち、一
方の電極に接続され、前記第2の電気配線の下層が前記
2つの電極のうち、他方の電極に接続される請求項1に
記載の熱型赤外線検出素子。 - 【請求項3】 前記赤外線受光部は、前記赤外線を吸収
する赤外線吸収膜と、両端部に前記各電極を有し前記赤
外線を検出するボロメータ薄膜と、絶縁保護膜とを有す
る請求項1または2に記載の熱型赤外線検出素子。 - 【請求項4】 前記2つの電極は、前記ボロメータ薄膜
の一端部の上面と、他端部の下面とに設けられている請
求項3に記載の熱型赤外線検出素子。 - 【請求項5】 前記赤外線受光部と前記基板との間に空
気層が形成されている請求項1ないし4のいずれか1項
に記載の熱型赤外線検出素子。 - 【請求項6】 前記基板は土手部を有し、前記1本の梁
は前記土手部で支持される請求項1ないし5のいずれか
1項に記載の熱型赤外線検出素子。 - 【請求項7】 前記基板は赤外線を反射する赤外線反射
膜を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の熱
型赤外線検出素子。
Priority Applications (1)
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