JP2000001685A - エンジン油組成物 - Google Patents

エンジン油組成物

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JP2000001685A
JP2000001685A JP10170967A JP17096798A JP2000001685A JP 2000001685 A JP2000001685 A JP 2000001685A JP 10170967 A JP10170967 A JP 10170967A JP 17096798 A JP17096798 A JP 17096798A JP 2000001685 A JP2000001685 A JP 2000001685A
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engine oil
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Akira Watanabe
彰 渡邊
Shigeaki Takamura
重昭 高村
Akio Kumakura
昭夫 熊倉
Toshio Kunugi
俊夫 功刀
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン
の潤滑油として、優れた摩耗防止性能と摩擦低減効果と
を兼ね備えたエンジン油組成物を提供すること。 【解決手段】 鉱油または合成油から選んだエンジン油
を基油とし、これに下記の諸成分(A)〜(C)を添加
含有させてエンジン油組成物とする。 (A)アルケニルコハク酸イミドのホウ素化合物誘導体
を、ホウ素量基準で0.01〜0.1質量%、 (B)
酸性リン酸エステルのアミン塩を0.01〜2.5質量
%、および (C)プライマリージチオリン酸亜鉛0.
5〜3質量%。上記(A)〜(C)に加えて、(D)ア
ルカリ土類金属型清浄分散剤0.1〜10質量%をさら
に添加含有させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジン油の改良に
関する。 本発明のエンジン油組成物は、優れた摩耗防
止性能と摩擦低減効果を発揮する。
【0002】
【従来の技術】近年のエンジンの高出力化と高回転化の
傾向は、潤滑のためのエンジン油に、摩耗防止性能の一
層の向上を要求している。 それとともに、化石燃料資
源の保護および環境への配慮の観点から、エンジン油の
もつ摩擦低減効果がさらに改善され、したがって燃費の
向上に有効なエンジン油が求められている。
【0003】これらの要求を満たす一つ方策として、M
oを含有する摩擦調整剤や、アミンまたはエステル系の
無灰型摩擦調整剤の添加がしばしば行なわれている。
ところが、この種の添加剤は、摩擦低減効果が大きいこ
とは事実であるが、これと組み合わせて使用する他の添
加剤の種類や添加量によっては、これら調整剤の酸化劣
化により消耗速度が大きくなることがあり、エンジン油
の性能を長期間維持することが期待できない可能性があ
る。
【0004】これとは別に、エンジン油に、かなり多量
のこはく酸イミド等の無灰型分散剤を添加することが多
くなってきている。 これらの無灰型分散剤は、ディー
ゼルエンジンに使用した場合に燃焼時に生成するディー
ゼルスーツや、ガソリンエンジン/ディーゼルエンジン
共通にエンジン油が酸化劣化して生じるスラッジの類を
細かく分散させ、それらがエンジン部品に付着するのを
防ぎ、ピストンの清浄性を向上させる効果がある。
【0005】しかし、この種の無灰型分散剤もまた、組
み合わせる他の添加剤の種類や添加量によっては、エン
ジン部品、とくにメインメタルやコンロッドメタル等に
対する腐食摩耗の抑制効果が低下する可能性がある。
【0006】本発明者らは、上記した従来のエンジン油
に関する問題と取り組み鋭意研究した結果、アルケニル
コハク酸イミドのホウ素化合物誘導体と酸性リン酸エス
テルのアミン誘導体とを、特定の割合で組み合わせてエ
ンジン油の基油に適量添加し、さらに耐摩耗剤としてプ
ライマリージチオリン酸亜鉛を用いることにより、エン
ジン油として一般に有すべき特性を損なうことなく、摩
擦摩耗特性を改善できることを見出した。 さらに研究
を進め、上記のエンジン油組成物に、サリシレート、ス
ルホネートまたはフェネート等のアルカリ土類金属型清
浄分散剤を加えることにより、さらに優れた性能が得ら
れることを見出した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の本発明者らが得た新しい知見を活用し、優れた動弁摩
耗防止性能と摩擦低減効果とを兼ね備えたエンジン油組
成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエンジン油組成
物は、鉱油または合成油から選んだエンジン油を基油と
し、基本的には、これに下記の諸成分(A)〜(C)を
添加含有させてなるエンジン油組成物である。 (A)アルケニルコハク酸イミドのホウ素化合物誘導体
を、ホウ素量基準で0.01〜0.1質量%、(B)酸
性リン酸エステルのアミン塩を0.01〜2.5質量
%、および(C)プライマリージチオリン酸亜鉛0.5
〜3質量%。
【0009】本発明のエンジン油組成物の好ましい態様
のものは、鉱油または合成油から選んだエンジン油を基
油とし、これに、上記(A)〜(C)に加えて、(D)
アルカリ土類金属型清浄分散剤0.1〜10質量%をさ
らに添加含有させてなる。
【0010】
【発明の実施形態】本発明で用いる基油については、と
くに限定はなく、エンジン油の基油として知られてい
る、各種の鉱油や合成油が任意に使用できる。 鉱油と
しては、たとえば、軽質ニュートラル油、中質ニュート
ラル油、重質ニュートラル油、ブライトストック、溶剤
精製や水素化精製、あるいは触媒異性化などを適宜組み
合わせて製造した高度精製油などがあげられる。 合成
油としては、たとえば、ポリ−α−オレフィン、ポリブ
テン、アルキルベンゼン、ポリオールエステル、リン酸
エステル、シリコーン油などがあげられる。 これらの
基油は、それぞれ単独で使用してもよいし、鉱油どう
し、または合成油どうし2種以上混合して使用してもよ
いし、鉱油と合成油とを混合使用してもよい。 基油の
粘度は、40℃における動粘度にして、通常は0.1〜
250mm2/s の範囲内にあればよい。 好ましい粘度は
10〜150mm2/s であり、とくに好ましい粘度は20
〜120mm2/s である。 粘度指数は50〜200の範
囲にあればよい。 好ましいのは80〜150である。
【0011】本発明においてエンジン油基油に添加する
必須成分の第一、(A)成分であるアルケニルこはく酸
イミドのホウ素化合物誘導体は、より具体的にいえば、
ポリブテン等の分子量約300〜3500のポリオレフ
ィンを無水マレイン酸と反応させてモノアルケニル無水
こはく酸とし、別に、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテト
ラミンおよびテトラエチレンペンタミンのようなポリア
ミンからえらんだアミンと、酸化ホウ素、ハロゲン化ホ
ウ素、ホウ素酸、ホウ素酸エステルおよびホウ素酸のア
ンモニウム塩からえらんだホウ素化合物とを反応させて
中間体を得、これを上記のモノアルケニル無水こはく酸
と反応させて、イミド化することによって合成したもの
である。モノイミド、ジイミド、トリイミドなど、種々
のアルケニルこはく酸イミドのホウ素化合物誘導体があ
る。 その製造方法の詳細は、特公昭42−8013号
公報、特公昭42−8014号公報などに記載されてい
る。
【0012】エンジン油組成物中に添加含有させるべき
アルケニルこはく酸イミドホウ素化合物誘導体の量は、
2〜15質量%の範囲が適当である。 好ましい範囲
は、4〜10質量%である。 ホウ素量としては、ホウ
素化合物に由来するホウ素量基準で0.01〜0.1質
量%であり、0.01〜0.08質量%含有させること
が好ましい。 より好ましくは、0.01〜0.04質
量%である。 ホウ素化合物誘導体の添加量が少ない
と、エンジン内で生成する燃焼生成物や熱劣化物を高度
に分散させることができない可能性がある。 一方、多
すぎても、エンジン各部における耐摩耗性向上効果が高
くならない場合がある。
【0013】本発明のエンジン油組成物を構成する必須
成分の第二、(B)成分である酸性リン酸エステルのア
ミン塩は、下記の一般式Iで表される化合物である。
【0014】
【化1】
【0015】[式中、R1 は一価の炭化水素基をあらわ
し、aは1または2である。] R1 の代表的なものは、炭素数5〜20の直鎖または分
岐鎖の、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、たとえ
ばアルキル基、アルケニル基であり、炭素数6〜26の
芳香族炭化水素基およびシクロアルキル基である。
【0016】酸性リン酸エステルの例としては、たとえ
ば、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、イソデ
シルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェ
ート、トリデシルアシッドホスフェート、ステアリルア
シッドホスフェート、イソステアリルアシッドホスフェ
ート、オレイルアシッドホスフェート、ジ(2−エチル
ヘキシル)アシッドホスフェート等が挙げられる。
【0017】上記の酸性リン酸エステルを中和して塩を
つくるアルキルアミンは、下記の一般式IIで表される。
【0018】
【化2】
【0019】[式中、R2、R3およびR4 は、一価の炭
化水素基または水素原子であり、そのうち少なくとも1
個は炭化水素基である。]
【0020】(B)成分である酸性リン酸エステルアミ
ン塩は、0.01〜2.5質量%を添加する。 好まし
い添加量は0.05〜2質量%であり、さらに好ましく
は0.3〜1.8質量%、とくに好ましくは0.3〜
1.5質量%である。 添加量が少ないと、摩擦低減効
果およびエンジン内部の耐摩耗性の向上効果が小さく、
多すぎると、軸受けメタルの摩耗量が増大したり、排気
ガス浄化触媒などに影響を及ぼす可能性がある。
【0021】本発明のエンジン油組成物を構成する必須
成分の第三、(C)成分であるプライマリージチオリン
酸亜鉛は、下記の一般式III で表される。
【0022】
【化3】
【0023】[式中、R5、R6、R7およびR8は、それ
ぞれ同一または相異なる炭素数4以上のプライマリーア
ルキル基である。]
【0024】プライマリージチオリン酸亜鉛のプライマ
リーアルキル基の炭素数が4未満であると、耐摩耗性、
耐酸化性が低い。 しかし、炭素数が多すぎても同様
に、耐摩耗性、耐酸化性が低くなるため、プライマリー
アルキル基の炭素数は、20程度を上限とすることが適
当である。 好ましい炭素数は5〜18、より好ましく
は5〜12である。 具体例は、プライマリーのオクチ
ル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサ
デシル基などである。
【0025】上記のプライマリーアルキルジチオリン酸
亜鉛は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合
して使用してもよい。 そのエンジン油組成物中の配合
割合は、0.5〜3質量%、好ましくは0.8〜2.5
質量%である。 プライマリーアルキルジチオリン酸亜
鉛が少なすぎると、耐摩耗性の向上効果が小さく、多す
ぎるとスラッジ発生の原因となる可能性がある。
【0026】本発明のエンジン油組成物において、任意
に添加する(D)成分であるアルカリ土類金属型清浄分
散剤は、従来からエンジン油に使用されている既知のも
のを使用することができる。
【0027】このアルカリ土類金属型清浄分散剤は、塩
基価が200mgKOH/g以上であることが好ましい。
より好ましくは250〜450mgKOH/gであり、
とくに好ましくは250〜350mgKOH/gである。
【0028】本発明にとって好適なアルカリ土類金属型
清浄分散剤は、Ca、Mg、Baなどの金属の、スルフ
ォネート、フェネート、サリシレート、ホスフォネート
などの塩の形になっているものである。 また、Ca、
Mg、Baなどの水酸化物や炭酸塩を過剰に含有させ
た、いわゆる超塩基性清浄分散剤も使用できる。 金属
型清浄剤は、タイプにより摩擦低減効果に及ぼす影響は
異なるが、その中でも、過塩基性のCaスルホネート、
Mgスルホネート、CaフェネートおよびMgフェネー
トや中性のCaスルホネートは、摩擦低減効果に対する
阻害効果が小さいという点で好ましいものである。 こ
れらの清浄剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以
上を組み合わせて使用してもよく、全組成物基準で0.
1〜10質量%の割合で含有させる。
【0029】アルカリ土類金属型清浄分散剤の含有量が
少なすぎると、清浄性や腐食摩耗の抑制効果が低下する
可能性があり、多すぎると効果が飽和するだけでなく、
熱劣化生成物がピストンリング周辺に詰まる等の現象が
みられて、清浄性に悪影響を及ぼす可能性がある上に、
経済的にも不利である。
【0030】本発明のエンジン油組成物においては、上
記した添加物のほかに、必要に応じて、各種の常用の添
加剤、たとえば、アルケニルこはく酸イミド、ベンジル
アミン、アルキルポリアミンなど、上記以外の分散剤;
リン系、硫黄系、アミン系、エステル系などの各種摩耗
防止剤;ポリメタクリレート系、エチレンプロピレン共
重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体の水素化物あるいはポリイソブチレン
等の各種粘度指数向上剤;2,6−ジ−tert−ブチル−
p−クレゾールなどのフェノール系化合物、N−ジメチ
ルアニリンなどの芳香族アミン化合物のような各種酸化
防止剤;硫化油脂、メチルトリクロロステアレート、塩
素化ナフタレン、ヨウ素化ベンジル、フルオロアルキル
ポリシロキサン、ナフテン酸鉛などの極圧剤;ステアリ
ン酸をはじめとするカルボン酸、ジカルボン酸、金属石
鹸、カルボン酸アミン塩、重質スルホン酸の金属塩、多
価アルコールのカルボン酸部分エステル、リン酸エステ
ルなどの各種錆止め剤;ベンゾトリアゾール、ベンゾイ
ミダゾールなどの各種腐食防止剤;およびシリコーン油
などの各種消泡剤を、1種単独で、または2種以上組み
合わせて、適宜配合することができる。
【0031】本発明のエンジン油組成物の製造に当って
は、基油、上記各必須添加成分および任意添加成分、な
らびに、必要に応じて選択使用する各種添加剤を適宜混
合すればよく、その混合順序にはとくに限定はない。
基油に各必須成分を順次混合してもよく、必須成分をあ
らかじめ混合した混合物を用意し、これを基油に混合し
てもよい。 各種添加剤についても同様であって、基油
に添加してもよく、必須添加成分に添加してもよく、ま
た基油と必須添加成分との混合物に添加してもよい。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 ただし、本発明はこれらの例によって何等限定さ
れるものではない。
【0033】実施例では、基油に、各必須成分および各
種添加剤を配合してエンジン油組成物を製造し、耐腐食
性および耐摩耗性を評価した。 各実施例および各比較
例のエンジン油組成物の製造に用いた基油、必須成分お
よび添加剤の種類、ならびに各評価試験の方法は、次の
とおりである。
【0034】1.基油 40℃の粘度が35mm2/sで、粘度指数が105の鉱油
を使用した。
【0035】2.アルケニルコハク酸イミドのホウ素化
合物誘導体 ビスタイプのポリアルケニルこはく酸イミドのホウ素化
合物誘導体であって、ブテニル基の分子量が約2000
のもの。 このアルケニルこはく酸イミドホウ素化合物
誘導体中のホウ素含有量は、0.7質量%である。
【0036】3.酸性リン酸エステルアミン塩 2−エチルヘキシルアシッドホスフェイトのオレイルア
ミン塩であり、リン含有率は4.8質量%である。
【0037】4.アルカリ土類金属型清浄剤 塩基価300mgKOH/gのカルシウムスルフォネート
を使用した。 塩基価は、JIS−K2501−6によ
り測定した値である。
【0038】5.アルケニルコハク酸イミド ビスタイプのポリアルケニルコハク酸イミドであって、
ブテニル基の分子量が約2000程度のものを使用し
た。
【0039】6.ジアルキルジチオリン酸亜鉛 プライマリータイプ(pri-ZnDTP)およびセカンダリータ
イプ(sec-ZnDTP) プライマリ−タイプはすべてのアルキル基が1級アルキ
ル基であって、炭素数が8のものを使用した。 セカン
ダリータイプは、アルキル基が2級アルキル基であっ
て、炭素数が3と6のものを使用した。 これらを等量
混合したものを使用した。
【0040】評価試験法 (1)摩擦係数測定試験(摩擦低減効果) 新油および劣化油について、摩擦係数の測定を行なっ
た。 摩擦係数は、オプチモル(Optimol) 社製SRV摩
擦摩耗試験機により測定し、30分間経過時の測定値を
摩擦係数とした。 試験条件を下に示す: 試験片: 金属片(直径60mm 厚さ1.0mm) 測定温度:80℃ 試験時間:30分間 荷 重: 400N
【0041】(2)耐摩耗性の評価試験 シェル四球試験機を用いて、動弁部品の耐摩耗性を評価
した。 試験条件は、回転数1800rpm 、試験時間1
分間、油温はなりゆきとした。 荷重は40kgから1
0kgずつ増加させて、摩耗痕径が0.6mmを超えると
きの荷重を測定した。 この荷重(耐荷重能)が大きい
ほど、耐摩耗性が優れている。
【0042】[実施例1〜5]前記の基油に、アルケニ
ルコハク酸イミドのホウ素化物、酸性リン酸エステルの
アミン塩およびpri-ZnDTP を表1の上段に示す割
合(質量%)で配合し、エンジン油組成物を製造した。
得られたエンジン油組成物の、摩擦係数測定試験およ
び耐摩耗性評価の結果を、表1の下段に示した。
【0043】
【表1】 実 施 例 1 2 3 4 5 (エンジン油組成) 基 油 Bal. Bal. Bal. Bal. Bal. アルケニルこはく酸 イミドホウ素化合物 5 5 5 10 5 その中のホウ素量 0.035 0.035 0.035 0.07 0.035 酸性リン酸エステル アミン塩 0.5 0.5 1.5 0.5 0.5 pri-ZnDTP 2 2 2 2 1 アルカリ土類金属型清浄剤 − 6 6 6 6 (評価試験結果) 摩 擦 係 数 0.1 0.09 0.09 0.1 0.1耐 荷 重 能 120 130 120 120 120 表中「Bal.」とは、エンジン油に配合されている各成分の合計量が100質量 %になるように、基油の量を選定する意味である。
【0044】[比較例1〜6]前記の基油に、アルケニ
ルコハク酸イミドのホウ素化物、アルケニルコハク酸イ
ミド、酸性リン酸エステルのアミン塩、酸性リン酸エス
テル、pri-ZnDTPおよびsec-ZnDTPから選んだ
成分を、表2の上段に示す割合(質量%)で配合し、エ
ンジン油組成物を製造した。 得られたエンジン油組成
物の、摩擦係数測定試験および耐摩耗性評価の結果を、
表2の下段に示した。
【0045】
【表2】 比 較 例 1 2 3 4 5 6 (エンジン油組成) 基 油 Bal. Bal. Bal. Bal. Bal. Bal. アルケニルこはく酸 イミドホウ素化合物 5 5 5 5 5 − その中のホウ素量 0.035 0.035 0.035 0.035 0.035 − アルケニルこはく酸イミド − − − − − 5 酸性リン酸エステルアミン塩 − − 1 3 1 0.5 酸性リン酸エステル 0.5 0.5 − − − − pri-ZnDTP 2 2 − 2 0.3 2 sec-ZnDTP − − 2 − − −アルカリ土類金属型清浄剤 − 6 6 6 6 6 (評価試験結果) 摩 擦 係 数 0.13 0.13 0.11 0.1 0.11 0.1耐 荷 重 能 110 110 110 110 110 100 「Bal.」の意味は表1と同じ。
【0046】実施例1〜5の本発明によるエンジン油組
成物は、いずれも摩擦係数が低く、耐摩耗性能に優れて
いる。 また、(D)成分を加えた実施例2〜5では、
優れた摩擦係数、耐摩耗性に加えて、清浄性にも優れて
いる。 これに対して比較例1〜6は、いずれも摩擦係
数と耐摩耗性を両立させることができていない。
【0047】
【発明の効果】本発明に従うエンジン油組成物は、摩擦
係数が低く、優れた耐摩耗性能が得られる。 このエン
ジン油組成物は、ガソリンエンジンおよびディーゼルエ
ンジンの潤滑油として、きわめて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 163/00 C10M 163/00 // C10N 10:04 30:06 40:25 60:14 (72)発明者 高村 重昭 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内 (72)発明者 熊倉 昭夫 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内 (72)発明者 功刀 俊夫 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内 Fターム(参考) 4H104 BH05C BH07C BJ05C DA02A DB05C EB02 EB07 FA02 LA03 PA41

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱油または合成油から選んだエンジン油
    基油に、下記の諸成分を添加含有させてなるエンジン油
    組成物 (A)アルケニルコハク酸イミドのホウ素化合物誘導体
    を、ホウ素量基準で0.01〜0.1質量%、(B)酸
    性リン酸エステルのアミン塩を0.01〜2.5質量
    %、および(C)プライマリージチオリン酸亜鉛0.5
    〜3質量%。
  2. 【請求項2】 鉱油または合成油から選んだエンジン油
    基油に、下記の諸成分を添加含有させてなるエンジン油
    組成物 (A)アルケニルコハク酸イミドのホウ素化合物誘導体
    を、ホウ素量基準で0.01〜0.1質量%、(B)酸
    性リン酸エステルのアミン塩を0.01〜2.5質量
    %、(C)プライマリージチオリン酸亜鉛0.5〜3質
    量%、および(D)アルカリ土類金属型清浄分散剤0.
    1〜10質量%。
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