JP2000001546A - ポリエステル成型材料及びその製造方法並びにポリエステル成型品 - Google Patents

ポリエステル成型材料及びその製造方法並びにポリエステル成型品

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JP2000001546A
JP2000001546A JP18328898A JP18328898A JP2000001546A JP 2000001546 A JP2000001546 A JP 2000001546A JP 18328898 A JP18328898 A JP 18328898A JP 18328898 A JP18328898 A JP 18328898A JP 2000001546 A JP2000001546 A JP 2000001546A
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Takashi Nishiyama
尚 西山
Takashi Akita
隆 秋田
Yoshiya Kurachi
与志也 倉地
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶化特性、成型性に優れたポリエステル成
型材料を提供し、また、かかる成型材料を得て耐熱性に
優れたポリエステル成型品を提供する。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステルに、膨潤性層状粘
土鉱物を水で膨潤させた後、水をグリコール類で置換し
て得られる粒子径3μm以下の微粒子を0.05〜10
重量%配合してなり、溶融結晶化温度ピークの鋭さ(ピ
ーク高さ/半値幅)の値が12以上である。またこの成
型材料をポリエステルの重合完結前の反応系に前記膨潤
性層状粘土鉱物微粒子分散グリコール液を添加して得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル成型
材料及びその製造方法並びにポリエステル成型品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリエステル、特にポリエチレン
テレフタレートは、その優れた機械的特性、耐薬品性及
びガスバリヤー性等から、エンジニアリング樹脂として
様々な用途に適用されている。しかしながら、ポリエチ
レンテレフタレートは、結晶化速度が比較的遅いことか
ら成型用樹脂としては用いられることが少なかった。ポ
リエチレンテレフタレートの結晶化速度を上げるために
は、ポリエチレンテレフタレートにタルク等の無機物を
結晶核剤として添加配合することが知られているが、2
軸混練機等による無機物の添加配合では均一に分散させ
ることが困難であるという問題がある。
【0003】無機物を均一に分散させるために、特開昭
57−11549号公報にてポリエステルの製造工程に
おけるエステル交換反応及び重合反応完結前の任意の時
点で反応系に無機物をグリコール或いはさらにジカルボ
ン酸類とのスラリーとして添加する方法が提案され、ま
た特開平7−26123号公報にて膨潤性層状ケイ酸塩
を予めグリコール類で膨潤させたものをポリエステルの
反応系に添加して反応を完結させる方法も提案されてい
る。
【0004】しかしながら、これらの方法によれば、無
機物の均一分散性は向上するものの、無機物の一次粒子
同士が凝集した二次粒子が混在し、十分満足すべき均一
分散状態を得るには到ってはおらず、無機物の添加量が
少ない場合には、二次粒子の存在による分散の不均一が
顕著となり、結晶化特性に不均一性を与える傾向が生ず
る。また、分散の不均一をカバーするため或いはポリエ
ステルの耐熱性、結晶化特性を向上させるために、無機
物の添加量を多くする場合には、機械的特性の低下、外
観不良等を生ずる。
【0005】ポリエステルに添加する無機物の不均一分
散は、ポリエステルからのフィルム、繊維等への成型工
程でのフィルター詰まり、フィルム破れ、フイッシュア
イ、磁気テープでのドロップアウト、糸切れ、糸外観不
良等を発生し、また金型成型における金型からの成型品
の離型性不良、成型品の冷却の長時間化等を招き、ポリ
エステルの成型上問題となるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ルの結晶化特性を改善するために特定の無機物を高度に
均一に分散させるべく検討の結果至ったものである。本
発明の目的は、結晶化特性、成型性に優れたポリエステ
ル成型材料を提供すること、及びかかる成型材料を得る
こと並びに耐熱性に優れたポリエステル成型品を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性ポリ
エステルに膨潤性層状粘土鉱物の粒子径3μm以下の微
粒子が0.05〜10重量%配合されてなり、溶融結晶
化温度ピークの鋭さ(ピーク高さ/半値幅)の値が12
以上であることを特徴とするポリエステル成型材料、及
び、熱可塑性ポリエステルの重合反応完結前の反応系
に、膨潤性層状粘土鉱物を水で膨潤させた後、水をグリ
コール類で置換して得られる粒子径3μm以下の微粒子
を含むグリコール類溶液を微粒子量として生成ポリマー
に対し0.05〜10重量%添加配合することを特徴と
するポリエステル成型材料の製造方法、並びに、前記ポ
リエステル成型材料を加熱成型してなり、熱変形温度が
120℃以上であることを特徴とするポリエステル成型
品、にある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における熱可塑性ポリエス
テルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、エチレンテレフタレート/
イソフタレート共重合体、ブチレンテレフタレート/イ
ソフタレート共重合体等が挙げられ、またこれらポリエ
ステルのジカルボン酸及びまたはグリコールの一部を他
のジカルボン酸類及びまたはグリコール類に置き換えた
ポリエステルであってもよい。特に本発明においては、
熱可塑性ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレートであることが好ましい。
【0009】熱可塑性ポリエステルに配合される膨潤性
層状粘土鉱物としては、モンモリロナイト、サポナイ
ト、バイデライト、ヘクトライト、セテイブンサイト等
のスメクタイト族粘土鉱物が好ましいものとして挙げら
れ、特にモンモリロナイトが好ましいものとして挙げら
れる。
【0010】この膨潤性層状粘土鉱物は、粒子径3μm
以下の微粒子として熱可塑性ポリエステルに配合され、
かつ膨潤性層状粘土鉱物の微粒子が熱可塑性ポリエステ
ルに0.05〜10重量%配合されてポリエステル成型
材料が構成される。膨潤性層状粘土鉱物の微粒子の配合
量が0.05重量%未満では、成型材料としての結晶化
特性が改善されず、10重量%を超えると、成型品の機
械的特性が低下する。
【0011】本発明における膨潤性層状粘土鉱物の粒子
径3μm以下の微粒子は、特に膨潤性層状粘土鉱物を水
で膨潤させた後、水をポリエステルのグリコール成分と
同様のグリコール類で置換することにより得られ、かか
る水膨潤処理及びグリコール類での置換処理によった二
次粒子の極めて少ない粒子径3μm以下の微粒子である
ことが好ましい。
【0012】本発明のポリエステル成型材料は、膨潤性
層状粘土鉱物の微粒子の配合により溶融結晶化温度ピー
クの鋭さ(ピーク高さ/半値幅)の値が12以上である
という結晶化特性を有する。本発明における溶融結晶化
温度ピークの鋭さとは、粉砕したポリマー5mgにメル
トクエンチを施した後、DSC(示差走査熱量)測定装
置により昇温速度10℃/分にて300℃まで加熱し、
降温速度10℃/分にて降温したときのピークの鋭さの
ことであり、溶融結晶化温度ピークが鋭い程、短時間で
結晶化が進行することを意味する。
【0013】溶融結晶化温度ピークの鋭さの値が12未
満では、成型材料の溶融結晶化が不十分であり、成型の
際の金型内での冷却時間が長くなって成型サイクルの時
間が長くなり、成型サイクルの時間を短縮したときに
は、結晶化が不十分で金型からの成型品の離型性が悪
く、成型品の取り出しの際、無理な力により変形を生じ
たり、また金型への多量の離型剤の塗布を必要とする。
【0014】本発明のポリエステル成型材料は、熱可塑
性ポリエステルに膨潤性層状粘土鉱物が微細な粒子径の
微粒子として配合されることにより、結晶化特性、成型
性に優れたものであり、フィルム、繊維、シート等各種
成型品に成型し得る。
【0015】本発明のポリエステル成型材料は、好まし
くは重合反応完結前の熱可塑性ポリエステルに膨潤性層
状粘土鉱物の微粒子を0.05〜10重量%添加配合す
る、特に好ましくは熱可塑性ポリエステルの重合反応完
結前の反応系に、膨潤性層状粘土鉱物を水で膨潤させた
後、水をグリコール類で置換して得られる粒子径3μm
以下の微粒子を含むグリコール類溶液を、微粒子量とし
て生成ポリマーに対し0.05〜10重量%添加するこ
とにより、製造される。
【0016】微粒子を得る際に水と置換させるグリコー
ル類としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール等のポリエステルのグリコール成分と同様のグリ
コールが用いられるが、添加される対象のポリエステル
の構成成分であるグリコール成分と同じグリコールを用
いることが好ましい。
【0017】膨潤性層状粘土鉱物の粒子径3μm以下の
微粒子を得る方法について、さらに説明すると、 1.膨潤性層状粘土鉱物を水で膨潤させる方法として
は、水中に膨潤性層状粘土鉱物を投入し攪拌分散させ
る、水中に膨潤性層状粘土鉱物を長時間浸漬或いは浸漬
状態下で超音波をかける等が用いられる。膨潤性層状粘
土鉱物は、強い親水性を示し、水中において多量の水を
その結晶層に吸収して著しく膨潤し、遂には分散してコ
ロイド分散液を生成する。このときのコロイド分散液中
には膨潤性層状粘土鉱物が粒子径2μm以下の微細粒子
として高度に分散して存在する。
【0018】2.水での膨潤処理後に水をグリコール類
で置換する方法としては、微細粒子分散液にグリコール
類を添加し、加熱攪拌しながら水のみを留出させる等が
用いられる。この際、水の留出率を90%以上とするこ
とが好ましく、水の留出率が低い場合には、ポリエステ
ル生成の反応系で触媒の活性を阻害したり、ポリマー等
の加水分解を起こす原因となる。グリコール類での置換
分散液には膨潤性層状粘土鉱物が粒子径3μm以下の微
粒子としてグリコール類中に分散して存在する。
【0019】微粒子を含むグリコール類溶液は、好まし
くは通常ポリエステルへの各種添加剤の添加或いは反応
系への触媒の添加の際と同様にして、ポリエステル生成
時の重合反応完結前のエステル交換反応、エステル化反
応或いは重合反応等の反応系に添加され、その後は、公
知の方法により、ポリエステルの重合反応を完結して、
粉体或いはさらにペレット等の任意形状の成型材料とす
る。
【0020】本発明のポリエステル成型材料は、優れた
結晶化特性、耐熱性を有することから、金型によって各
種成型品に加熱成型することもでき、また、本発明のポ
リエステル成型材料を加熱成型してなる成型品は、熱変
形温度が120℃以上であるという優れた耐熱性を発揮
する。また、本発明のポリエステル成型材料は、金型を
用いることなくフィルム、繊維等に溶融賦型することも
できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例中、各種特性値の測定は次の方法に拠
った。
【0022】粒子径:超遠心式自動粒度分布測定装置
(堀場製作所製、CAPA−700)を用い、水及びエ
チレングリコール中の膨潤性層状粘土鉱物微粒子の粒子
径0.05〜200μmの粒子径分布より求めた。 極限粘度:試料をフェノール/テトラクロールエタン
(50/50)の混合溶媒に溶解し、ウベローデ粘度計
にて25℃で測定した。 DSC:セイコー電子工業(株)製DSC−220を用
い、粉砕したポリマー5mgについて、メルトクエンチ
を施した後、昇温速度10℃/分で300℃まで加熱し
降温速度10℃/分で降温して測定した。このDSCの
測定によりガラス転移温度(Tg)、冷結晶化温度(T
+)、溶融結晶化温度(Tc-)、溶融結晶化温度ピー
クの鋭さ([H/W]、H:溶融結晶化温度ピークの高
さ、W:溶融結晶化温度ピークの半値幅)を求めた。
【0023】熱変形温度:ASTM−D648に準拠し
て測定(4.6kgf/cm2荷重)した。 成型性:金型温度100℃、冷却時間40秒での成型時
の金型からの成型品の離型性を観察し、以下の基準で判
定した。 ○:金型からの離型性が良好 △:金型に離型剤を塗布すれば離型可能 ×:金型に離型剤を塗布し、かつ引っ張らないと離型不
可能
【0024】(実施例1)粒子径5〜120μmのモン
モリロナイト(クニミネ工業(株)製クニピア−F)1
50gを水3600gに投入し室温で10分攪拌して分
散させた。得られた分散水中のモンモリロナイトの微粒
子は粒子径が2μm以下であった。さらにこの分散水に
エチレングリコール4850gを添加し、200℃で加
熱攪拌しながら水の留出率が99.7%になるまで水を
留出させた。得られたエチレングリコール液中のモンモ
リロナイトの微粒子は粒子径が3μm以下であった。こ
のモンモリロナイト微粒子含有エチレングリコール液を
吸引濾過した後、ジメチルテレフタレート4887g及
び酢酸亜鉛5gを添加してエステル交換させ、さらにト
リメチルホスフェート0.5g及び三酸化アンチモン2
gを添加して重合させて、ポリエチレンテレフタレート
を得た。
【0025】得られたポリエチレンテレフタレートは、
極限粘度が0.62dl/gであり、モンモリロナイト
微粒子をポリマーに対し2.3重量%含有していた。ま
た、このポリエチレンテレフタレートのDSC測定によ
るガラス転移温度(Tg)、冷結晶化温度(Tc+)、
溶融結晶化温度(Tc-)、溶融結晶化温度ピークの鋭
さ([H/W]、H:溶融結晶化温度ピークの高さ、
W:溶融結晶化温度ピークの半値幅)を表1に示した。
得られたポリエチレンテレフタレートを130℃で8時
間真空乾燥した後、ポリマー温度275℃で射出成型し
てたて128mm、よこ12.8mm、厚さ3.2mm
の成型板を得た。この成型時の金型温度は100℃であ
った。成型性及び成型板の熱変形温度の測定結果を表1
に示した。
【0026】(実施例2)実施例1において、モンモリ
ロナイト微粒子含有エチレングリコール液を得る際、粒
子径5〜120μmのモンモリロナイト150gを水3
600gに投入する代わりに粒子径5〜120μmのモ
ンモリロナイト50gを水4950gに投入した以外
は、実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレート
を得た。
【0027】得られたポリエチレンテレフタレートは、
極限粘度が0.69dl/gであり、モンモリロナイト
微粒子をポリマーに対し0.8重量%含有していた。ま
た、このポリエチレンテレフタレートのDSC測定によ
るガラス転移温度(Tg)、冷結晶化温度(Tc+)、
溶融結晶化温度(Tc-)、溶融結晶化温度ピークの鋭
さ([H/W])を表1に示した。得られたポリエチレ
ンテレフタレートを実施例1と同様にして成型して成型
板を得た。この成型時の成型性及び成型板の熱変形温度
の測定結果を表1に示した。
【0028】(実施例3)実施例1において、モンモリ
ロナイト微粒子含有エチレングリコール液を得る際、粒
子径5〜120μmのモンモリロナイト150gを水3
600gに投入する代わりに粒子径5〜120μmのモ
ンモリロナイト100gを水4900gに投入した以外
は、実施例1と同様にしてポリエチレンテレフタレート
を得た。
【0029】得られたポリエチレンテレフタレートは、
極限粘度が0.67dl/gであり、モンモリロナイト
微粒子をポリマーに対し1.3重量%含有していた。ま
た、このポリエチレンテレフタレートのDSC測定によ
るガラス転移温度(Tg)、冷結晶化温度(Tc+)、
溶融結晶化温度(Tc-)、溶融結晶化温度ピークの鋭
さ([H/W])を表1に示した。得られたポリエチレ
ンテレフタレートを実施例1と同様にして成型して成型
板を得た。この成型時の成型性及び成型板の熱変形温度
の測定結果を表1に示した。
【0030】(比較例1)粒子径5〜120μmのモン
モリロナイト(クニミネ工業(株)製クニピア−F)1
50gをエチレングリコール4850gに投入し室温で
10分攪拌して分散させた。得られたエチレングリコー
ル液中のモンモリロナイトの微粒子はその約80%が粒
子径20〜200μmで、約20%が粒子径20μm以
下でのものあった。このモンモリロナイト微粒子含有エ
チレングリコール液に、ジメチルテレフタレート488
7g及び酢酸亜鉛5gを添加してエステル交換させ、さ
らにトリメチルホスフェート0.5g及び三酸化アンチ
モン2gを添加して重合させて、ポリエチレンテレフタ
レートを得た。
【0031】得られたポリエチレンテレフタレートは、
極限粘度が0.68dl/gであり、モンモリロナイト
微粒子をポリマーに対し2.1重量%含有していた。ま
た、このポリエチレンテレフタレートのDSC測定によ
るガラス転移温度(Tg)、冷結晶化温度(Tc+)、
溶融結晶化温度(Tc-)、溶融結晶化温度ピークの鋭
さ([H/W])を表1に示した。得られたポリエチレ
ンテレフタレートを140℃で8時間真空乾燥した後、
実施例1と同様にして成型して成型板を得た。この成型
時の成型性及び成型板の熱変形温度の測定結果を表1に
示した。
【0032】(比較例2)モンモリロナイト微粒子を含
有しないエチレングリコール3860gに、ジメチルテ
レフタレート5026g、三酸化アンチモン2g及び酢
酸マグネシウム3gを添加してエステル交換させ、さら
にトリメチルホスフェート1、6g及び二酸化チタン
2.3gを添加して重合させて、ポリエチレンテレフタ
レートを得た。
【0033】得られたポリエチレンテレフタレートは、
極限粘度が0.69dl/gであった。このポリエチレ
ンテレフタレートのDSC測定によるガラス転移温度
(Tg)、冷結晶化温度(Tc+)、溶融結晶化温度
(Tc-)、溶融結晶化温度ピークの鋭さ([H/
W])を表1に示した。得られたポリエチレンテレフタ
レートを140℃で8時間真空乾燥した後、実施例1と
同様にして成型して成型板を得た。この成型時の成型性
及び成型板の熱変形温度の測定結果を表1に示した。
【0034】(比較例3)比較例2で得た極限粘度0.
69dl/gのポリエチレンテレフタレートに、タルク
(林化成(株)製ミクロンホワイト#5000A、平均
粒子径4μm)をポリマーに対し3重量%添加し軸径3
0mmの2軸押出機を用いてシリンダー温度280℃で
混練押出してペレットとした。このポリエチレンテレフ
タレートペレットのDSC測定によるガラス転移温度
(Tg)、冷結晶化温度(Tc+)、溶融結晶化温度
(Tc-)、溶融結晶化温度ピークの鋭さ([H/
W])を表1に示した。得られたポリエチレンテレフタ
レートペレットを140℃で8時間真空乾燥した後、実
施例1と同様にして成型して成型板を得た。この成型時
の成型性及び成型板の熱変形温度の測定結果を表1に示
した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明のポリエステル成型材料は、膨潤
性層状粘土鉱物の微粒子が均一に分散して配合されたこ
とによる結晶化特性、成型性に優れたポリエステル成型
材料であり、また金型による成型のみならず、フィル
ム、繊維等にも賦型可能なるものである。また、かかる
成型材料によれば成型時の金型からの成型品の離型性に
優れるとともに、得られるポリエステル成型品は膨潤性
層状粘土鉱物の配合により耐熱性に優れた成型品であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08J 5/00 CFD C08J 5/00 CFD (72)発明者 倉地 与志也 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 Fターム(参考) 4F070 AA47 AC12 AC27 AC36 AD04 AE01 FA04 FA15 FB06 FC03 4F071 AA43 AA46 AA87 AB30 AD02 AD06 AE11 AF45 AH17 AH19 BA01 BB05 BC03 BC10 4J002 CF041 CF061 CF071 DJ056 FB296 4L035 HH10 JJ08 KK01 KK05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステルに膨潤性層状粘土
    鉱物の粒子径3μm以下の微粒子が0.05〜10重量
    %配合されてなり、溶融結晶化温度ピークの鋭さ(ピー
    ク高さ/半値幅)の値が12以上であることを特徴とす
    るポリエステル成型材料。
  2. 【請求項2】 膨潤性層状粘土鉱物の微粒子が、膨潤性
    層状粘土鉱物を水で膨潤させた後、水をグリコール類で
    置換して得られる粒子径3μm以下の微粒子である請求
    項1記載のポリエステル成型材料。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリエステルの重合反応完結前
    の反応系に、膨潤性層状粘土鉱物を水で膨潤させた後、
    水をグリコール類で置換して得られる粒子径3μm以下
    の微粒子を含むグリコール類溶液を微粒子量として生成
    ポリマーに対し0.05〜10重量%添加配合すること
    を特徴とするポリエステル成型材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載のポリエステ
    ル成型材料を加熱成型してなり、熱変形温度が120℃
    以上であることを特徴とするポリエステル成型品。
JP18328898A 1998-06-16 1998-06-16 ポリエステル成型材料及びその製造方法並びにポリエステル成型品 Pending JP2000001546A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138207A (ja) * 2000-08-25 2002-05-14 Sekisui Chem Co Ltd テープ基材用樹脂組成物、それを用いたテープ基材及びそれを用いた粘着テープ

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JP2002138207A (ja) * 2000-08-25 2002-05-14 Sekisui Chem Co Ltd テープ基材用樹脂組成物、それを用いたテープ基材及びそれを用いた粘着テープ

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