JP2000000916A - 積層熱可塑性フィルム - Google Patents

積層熱可塑性フィルム

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JP2000000916A
JP2000000916A JP17079698A JP17079698A JP2000000916A JP 2000000916 A JP2000000916 A JP 2000000916A JP 17079698 A JP17079698 A JP 17079698A JP 17079698 A JP17079698 A JP 17079698A JP 2000000916 A JP2000000916 A JP 2000000916A
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maleic anhydride
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JP17079698A
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Hiroshi Taki
博 多喜
Chikao Morishige
地加男 森重
Masayoshi Sato
昌由 佐藤
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた接着性、耐水性、耐溶剤性を有する積
層熱可塑性フィルムを提供する。 【解決手段】 熱可塑性フィルム基材の少なくとも片面
に、スチレン又はその誘導体と無水マレイン酸からなる
共重合体を主な構成成分とする層を有することを特徴と
する積層熱可塑性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着性の改良され
た熱可塑性フィルムに関し、その目的とするところは、
ラミネート時の接着剤、金属あるいは無機やそれらの酸
化物薄膜など広範囲の用途に使用可能で高度な接着性、
耐水性、耐溶剤性を有する熱可塑性フィルムを提供する
ことにある。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリオレフィン、ポリスチレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポ
リアミドなどの熱可塑性樹脂よりなるフィルム、特に配
向されたポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等
のフィルムは、優れた力学的性質や、耐熱性、透明性な
どを有し幅広く使用されている。特に二軸延伸ポリエス
テルフィルムは、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、寸法
安定性が優れているので、磁気テープ用ベースフィル
ム、絶縁テープ、写真フィルム、トレーシングフィル
ム、食品包装用フィルムなどの多方面で使用されてい
る。しかしながら一般にポリエステルフィルムは接着性
が低いため、磁性体、感光剤、マット剤などを積層する
場合には、フィルム表面にコロナ放電処理をしたり、ア
ンカーコート剤を設けることが一般的である。アンカー
コート剤として、数多くの材料が提案されており、中で
も、ポリエステルを中心とした比較的極性が高いフィル
ムに対しては、水溶性あるいは水分散性のアクリル系樹
脂を用いることが提案されている。(特開昭52-155633
号、特開昭53-108178 号、特開平2-3433号等)しかし、
アクリル系樹脂はフィルム及びプライマー層に被覆され
る層との接着性に劣るという欠点がある。また、耐水性
および耐溶剤性についても満足できるものではない。そ
こで、これらの欠点を改善する目的で、上記アクリル系
樹脂とエポキシ化合物を混合して用いることが提案され
ている(特開昭2-3432号)が、欠点の改善は十分とは言
い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決する事を目的とし、優れた接着性、耐水性、耐溶
剤性を有する積層熱可塑性フィルムを提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性基材
フィルムの少なくとも片面に、熱可塑性フィルム基材の
少なくとも片面に、スチレン又はその誘導体と無水マレ
イン酸からなる共重合体を含有する接着改質層を有する
ことを特徴とする積層熱可塑性フィルムにより上記目的
が達成出来る。本発明の好ましい実施態様においては、
前記接着改質層が、スチレン又はその誘導体と無水マレ
イン酸からなる共重合体を含む塗布液を未延伸または一
軸延伸フィルムに塗布、乾燥後、該塗布フィルムを更
に、一軸またはそれ以上延伸後、熱固定することによっ
て形成された積層熱可塑性フィルムである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、積層熱可塑性フィルム
において、スチレン又はその誘導体と無水マレイン酸か
らなる共重合体を主な構成成分とする接着改質層を有す
ることにある。
【0006】本発明における共重合体は、スチレン又は
その誘導体と無水マレイン酸、必要に応じて他の1種類
以上のラジカル重合性単量体から通常のラジカル重合方
法を用いて合成される。この重合体において、前述の目
的に適合する望ましいスチレン又はその誘導体と無水マ
レイン酸の重量比率は、スチレン又はその誘導体/無水
マレイン酸=40/60〜90/10の範囲が望まし
く、更に望ましくは45/55〜80/20、最も望ま
しくは50/50〜70/30の範囲である。
【0007】本発明の共重合体は、カルボン酸部位のア
ミン化合物による中和またはヒドロキシ化合物における
エステル化が可能である。この共重合体は中和またはエ
ステル化のための化合物の選択およびその反応率によ
り、有機溶媒の溶液または分散液、あるいは、水系溶媒
の溶液または分散液の形態に調整可能である。特に、水
系溶媒の溶液または分散液の形態が、作業環境、塗布性
の点で好ましい。
【0008】本発明における他のラジカル重合性単量体
は、多様なものが使用可能である。本発明のラジカル重
合性単量体を例示するフマル酸、フマル酸モノエチル、
フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチルなどのフマル酸の
モノエステルまたはジエステルマレイン酸とその無水
物、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、マレ
イン酸ジブチルなどのマレイン酸のモノエステルまたは
ジエステル、イタコン酸とその無水物、イタコン酸のモ
ノエステルまたはジエステル、フェニルマレイミド等の
マレイミド等また、スチレン、α−メチルスチレン、t
−ブチルスチレン、クロロメチルスチレンなどのスチレ
ン誘導体、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどであ
る。またアクリル重合性単量体は、例えば、アルキルア
クリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基とし
てはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2
−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、
ベンジル基、フェニルエチル基等):2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートのヒドロキシ含有アクリル
単量体:アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチ
ルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタ
クリルアミド、N−フェニルアクリルアミドのアミド基
含有アクリル単量体:N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ートのアミノ基含有アクリル単量体:グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートのエポキシ基含有ア
クリル単量体:アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの
塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)等の
カルボキシル基またはその塩を含有するアクリル単量体
が挙げられる。
【0009】本発明は、スチレン又はその誘導体と無水
マレイン酸からなる共重合体以外に、必要に応じて他の
樹脂と混合して使用することもできる。他の樹脂の例と
して、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる
が、特にこの例に限定されるものではない。混合して使
用する他の樹脂は溶剤系、水性どちらでもよく、用途、
製造方法に合わせて選択が可能である。製膜工程中で塗
布、延伸をする場合には水溶性または水分散性樹脂が好
ましい。
【0010】本発明はさらに架橋結合剤を添加すること
により高度な接着性、耐水性、耐溶剤性を付与すること
が可能である。架橋結合剤としては、前記スチレン又は
その誘導体と無水マレイン酸からなる共重合体に存在す
る官能基などと熱や光で架橋反応をし、最終的には3次
元網目構造を形成しうる物であり特に限定されない。
【0011】架橋結合剤としては、アルキル化フェノー
ル類、クレゾール類などのホルムアルデヒドとの縮合物
のフェノールホルムアルデヒド樹脂;尿素、メラミン、
ベンゾグアナミンなどとホルムアルデヒドとの付加物、
この付加物と炭素原子数が1〜6のアルコールからなる
アルキルエーテル化合物などのアミノ樹脂;多官能性エ
ポキシ化合物;多官能性イソシアネート化合物;ブロッ
クイソシアネート化合物;多官能性アジリジン化合物;
オキサゾリン化合物などを用い得る。
【0012】フェノールホルムアルデヒド樹脂として
は、例えば、アルキル化(メチル、エチル、プロピル、
イソプロピルまたはブチル)フェノール、p−tert
−アミルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンフ
ェノール、p−tert−ブチルフェノール、o−、m
−、p−クレゾール、p−シクロヘキシルフェノール、
4,4’−イソプロピリデンフェノール、p−ノニルフ
ェノール、p−オクチルフェノール、3−ペンタデシル
フェノール、フェノール、フェニルo−クレゾール、p
−フェニルフェノール、キシレノールなどのフェノール
類とホルムアルデヒドとの縮合物を挙げることができ
る。
【0013】アミノ樹脂としては、例えば、メトキシ化
メチロール尿素、メトキシ化メチロールN,N−エチレ
ン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジアミド、メト
キシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチロールベン
ゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミン、ブトキ
シ化メチロールベンゾグアナミンなどが挙げられるが好
ましくはメトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メ
チロールメラミン、およびメチロール化ベンゾグアナミ
ンなどを挙げることができる。
【0014】多官能性エポキシ化合物としては、例え
ば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそ
のオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジル
エーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリ
シジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香
酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグ
リシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジ
ルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン
酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエス
テル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタ
ンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジ
オールジグリシジルエーテルおよびポリアルキレングリ
コールジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグ
リシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、
1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプ
ロピレン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペン
タエリスリトールトリグリシジルエーテル、グリセロー
ルアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテ
ルなどを挙げることができる。
【0015】多官能性イソシアネート化合物としては、
低分子または高分子の芳香族、脂肪族のジイソシアネー
ト、3価以上のポリイソシアネートを用い得る。ポリイ
ソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素
化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、およびこれらのイソシアネ
ート化合物の3量体がある。さらに、これらのイソシア
ネート化合物の過剰量と、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
どの低分子活性水素化合物、またはポリエステルポリオ
ール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類など
の高分子活性水素化合物とを反応させて得られる末端イ
ソシアネート基含有化合物を挙げることができる。
【0016】ブロック化イソシアネートは上記イソシア
ネート化合物とブロック化剤とを従来公知の適宜の方法
より付加反応させて調製し得る。イソシアネートブロッ
ク化剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キ
シレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロ
ロフェノールなどのフェノール類;チオフェノール、メ
チルチオフェノールなどのチオフェノール類;アセトキ
シム、メチルエチケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなどのオキシム類;メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール類;エチレンク
ロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールな
どのハロゲン置換アルコール類;t−ブタノール、t−
ペンタノールなどの第3級アルコール類;ε−カプロラ
クタム、δ−バレロラクタム、ν−ブチロラクタム、β
−プロピルラクタムなどのラクタム類;芳香族アミン
類;イミド類;アセチルアセトン、アセト酢酸エステ
ル、マロン酸エチルエステルなどの活性メチレン化合
物;メルカプタン類;イミン類;尿素類;ジアリール化
合物類;重亜硫酸ソーダなどを挙げることができる。
【0017】これら架橋剤結合は、それぞれ単独または
2種以上混合して用い得る。架橋結合剤の配合量は、前
記共重合体100重量部に対して、1重量部〜40重量
部が好ましい。架橋結合剤の配合方法は、架橋剤の種
類、性状により適宜選択し得る。さらに架橋結合剤に
は、硬化剤あるいは促進剤を併用し得る。
【0018】上記スチレン又はその誘導体と無水マレイ
ン酸からの共重合体および架橋結合剤の組み合わせは、
そのままで本発明に用い接着改質層を形成し得るが、他
の目的から汎用のポリエステル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、それらの共重合体、各種水溶性樹脂、等や各種機
能性樹脂、例えばポリアニリンやポリピロール等の導電
性樹脂や抗菌性樹脂、紫外線吸収性樹脂、ガスバリアー
性樹脂を混合して接着改質層を形成してもかまわない。
【0019】接着改質層に、さらに本発明の効果を損な
わない範囲で、各種界面活性剤、帯電防止剤、無機滑
剤、有機滑剤、抗菌剤、光酸化触媒、紫外線吸収剤、等
の添加剤を含有させることができる。
【0020】塗布後の前記共重合体の乾燥条件は特に規
制は無いが、基材フィルム及び該共重合体に熱劣化が起
こらない範囲内で、熱量を多くする条件が好ましい。具
体的には80℃〜250℃、さらに好ましくは150℃
〜220℃である。ただし乾燥時間を長くすることによ
り、比較的低い温度でも、上記の条件に限らない。
【0021】接着改質層を形成するために、前記共重合
体を含む塗布液を熱可塑性フィルム基材に塗布する方法
としては、グラビア方式、リバース方式、ダイ方式、バ
ー方式、ディップ方式などの公知の塗布方式を用い得
る。
【0022】塗布液の塗布量は、固形分として0.00
5〜5g/m2 、好ましくは、0.02〜0.5g/m
2 である。塗布量が0.005g/m2 以下になると、
接着改質層との十分な接着強度が得られない。5g/m
2 以上になるとブロッキングが発生し、実用上問題があ
る。
【0023】接着改質層は、二軸延伸後の熱可塑性フィ
ルム基材に上記塗布液を塗布しても良いし、未延伸ある
は一軸延伸後の熱可塑性フィルム基材に上記塗布液を塗
布した後、乾燥し、必要に応じて、さらに一軸延伸ある
いは二軸延伸後熱固定を行っても良い。
【0024】未延伸あるは一軸延伸後のポリアミドフィ
ルム基材に上記塗布液を塗布した後、乾燥、延伸する場
合、塗布後の乾燥温度はその後の延伸に影響しない範囲
の条件で乾燥する必要があり、ポリアミド基材の場合、
水分率を2%以下にして延伸し、その後200℃以上で
熱固定を行うことにより塗膜が強固になり、接着改質層
とポリエステルフィルム基材との接着性が飛躍的に向上
する。水分率が2%以上になると乾燥温度にもよるが、
結晶化が起こり安くなり、平面性の悪化や延伸性が損な
われる場合がある。
【0025】二軸延伸熱可塑性フィルム基材に塗布する
場合、熱可塑性フィルム基材と接着改質層との接着性を
さらに良くする為、熱可塑性フィルム基材にコロナ処
理、火炎処理、電子線照射等による表面処理をしてもよ
い。下記塗布後延伸する場合でも同様の処理により効果
が得られる。
【0026】本発明の積層熱可塑性フィルム基材の接着
改質層は各種材料と良好な接着性を有するが、さらに接
着性や印刷性をよくするために、該接着改質層にさらに
コロナ処理、火炎処理、電子線照射等による表面処理を
しても良い。
【0027】本発明で得られた積層熱可塑性フィルム基
材の接着改質層は広範囲の用途で良好な接着強度が得ら
れる。具体的には、印刷インキやUVインキ、ドライラ
ミネートや押し出しラミネート等の接着剤、金属あるい
は無機物またはそれらの酸化物の真空蒸着、電子ビーム
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CV
D、プラズマ重合等で得られる薄膜層や酸素吸湿剤層、
有機バリアー層、インクジェット受像層等があげられ
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。実
施例中、単に部とあるのは重量部を表し、%とあるのは
重量%を示す。各測定項目は以下の方法に従った。
【0029】1)接着性評価 (積層体の作成)各実施例、比較例で得られた積層熱可
塑性フィルムの接着改質層、またはコロナ処理面上にグ
ラビアインキ(ラミエース61白二液タイプ、東洋イン
キ社製)をグラビア印刷して印刷インキ層を形成し、次
いで接着剤AD585/CAT−10(東洋モートン社
製)を2g/m2 塗布した後、常法に従って未延伸ポリ
プロピレンフィルム、60μm(P1120、東洋紡績
製)をドライラミネート法にて貼り合わせシーラント層
を設け、熱可塑性フィルム積層体を得た。常態保存(乾
燥時および湿潤時)と90℃熱水中における剥離強度を
測定した。測定条件は、引張速度100mm/分での9
0°剥離試験結果である。
【0030】(実施例1)スチレンと無水マレイン酸を
50/50(重量比)で共重合物させた後、酸価の1.
2倍量のトリエタノールアミンにより中和して水系樹脂
を得た。この樹脂を重量比で90:10、固形分濃度1
0%になるように水:イソプロピルアルコール=9:1
(重量比)で希釈して塗布液を調整した。ナイロン6レ
ジンを280℃で溶融押出しし、15℃の冷却ロールで
冷却して厚さ185μmの未延伸フィルムを得、この未
延伸フィルムを周速の異なる85℃の一対のロール間で
縦方向に3.5倍延伸した。次いで前記塗布液をロール
コーター方式で塗布し、70℃の熱風で乾燥し、次いで
テンター温度100℃で横方向に3.5倍延伸し、さら
に200〜220℃で熱固定し厚さ15μmの二軸延伸
積層ポリアミドフィルムを得た。最終的なコート剤塗布
量は0.07g/m 2 であった。
【0031】(実施例2)ポリエチレンテレフタレート
を280℃で溶融押出しし、15℃の冷却ロールで冷却
して厚さ100μmの未延伸フィルムを得、この未延伸
フィルムを周速の異なる85℃の一対のロール間で縦方
向に3.5倍延伸した。次いで実施例1の塗布液をロー
ルコーター方式で塗布し、70℃の熱風で乾燥し、次い
でテンターで98℃横方向に3.5倍延伸し、さらに2
00〜210℃熱固定し厚さ12μmの二軸延伸積層ポ
リエステルフィルムを得た。最終的なコート剤塗布量は
0.08g/m2 であった。
【0032】(比較例1)前記実施例1の塗布液を、ス
チレン/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートを50/27/23(重量比)で共重
合させた水系アクリル樹脂のみを固形分濃度10%にな
るように水:イソプロピルアルコール=9:1(重量
比)で希釈した塗布液とし、それ以外は実施例1と同様
に実施して厚さ15μmの二軸延伸コーティングポリア
ミドフィルムを得た。最終的なコート剤塗布量は0.0
7g/m2 であった。
【0033】(比較例2)前記実施例2の塗布液を比較
例1の塗布液とし、それ以外は実施例2と同様に実施し
て厚さ12μmの二軸延伸コーティングポリエステルフ
ィルムを得た。最終的なコート剤塗布量は0.08g/
2 であった。
【0034】(比較例3)東洋紡績株式会社製の厚さ1
5μmの二軸延伸ポリアミドフィルムを使用した。
【0035】(比較例4)東洋紡績株式会社製の厚さ1
2μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを使用した。
【0036】
【発明の効果】本発明は、スチレン又はその誘導体と無
水マレイン酸からなる共重合体を構成成分とする層を熱
可塑性フィルム上に設けたることにより優れた接着性、
耐水性、耐溶剤性を有する積層熱可塑性フィルムが得ら
れる。
【0037】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01B AK01C AK12B AK12C AK12J AK24B AK24C AK24J AK48 AL01B AL01C AL05B AL05C AR00A BA03 BA06 BA10B BA10C BA15 EH462 EJ371 EJ373 EJ423 EJ862 GB15 GB90 JB07 JB16A JK06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性フィルム基材の少なくとも片面
    に、スチレン又はその誘導体と無水マレイン酸からなる
    共重合体を含有する接着改質層を設けたことを特徴とす
    る積層熱可塑性フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の接着改質層が、スチレン
    又はその誘導体と無水マレイン酸からなる共重合体を含
    む塗布液を、未延伸または一軸延伸フィルムに塗布、乾
    燥後、該フィルムを更に、一軸またはそれ以上延伸後、
    熱固定することによって形成された請求項1に記載の積
    層熱可塑性フィルム。
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