JP2000000580A - シアン含有液の処理方法および装置 - Google Patents

シアン含有液の処理方法および装置

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JP2000000580A
JP2000000580A JP16720498A JP16720498A JP2000000580A JP 2000000580 A JP2000000580 A JP 2000000580A JP 16720498 A JP16720498 A JP 16720498A JP 16720498 A JP16720498 A JP 16720498A JP 2000000580 A JP2000000580 A JP 2000000580A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン処理によって高除去率でシアンを除去
することができ、高濃度シアン含有液の場合でも低シア
ン濃度の処理液を得ることができるシアン含有液の処理
方法および装置を提供する。 【解決手段】 シアン含有液をオゾン含有ガスと反応さ
せて第1の反応槽1に第1の被処理液3を導入しオゾン
含有ガス12を注入して、注入オゾンの実質的に全量が
被処理液と反応する第1の反応工程および注入オゾンの
一部が被処理液と反応する第2の反応工程を行い、第2
の反応槽2に第2の被処理液4を導入し第1の反応槽1
の排ガス13を注入して第1の反応工程を行い、第1の
反応槽1の第2の反応工程の終了を検知手段14で検知
したとき第1の反応槽1から処理液を排出し第2の反応
槽2から第2の被処理液4を第1の反応槽1に移送し新
しい第1の被処理液としてオゾン処理を再開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシアン含有液をオゾ
ン含有ガスと反応させてシアンを酸化する処理方法およ
び装置、特に高濃度シアン含有液の処理に適した方法お
よび装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メッキ廃液、現像廃液等のシアン含有液
はシアン錯体を含み、無害化のための処理が困難であ
る。特にメッキ更新廃液は高濃度の遊離シアン、シアン
錯体およびアンモニア等を含み、処理が困難である。
【0003】シアン含有液の処理方法としては、アルカ
リ性下に塩素で酸化するアルカリ塩素法がある。この方
法は遊離シアンに対しては有効であるが、一部のシアン
錯体を分解することができない。特にアンモニアを含む
液の場合には、クロラミンの生成により多量の塩素を必
要とする。他の処理法として還元剤と銅塩を添加し、シ
アン化銅として凝集分離する全シアン法がある。この方
法はリンス廃液のような低濃度のシアン含有液に対して
は有効であるが、メッキ更新廃液のような高濃度の錯体
を含むシアン含有液には有効でない。
【0004】一方、シアン含有液の別の処理方法として
オゾンで酸化する方法がある(例えば特開昭58−21
6778号)。この方法はアルカリ性下にオゾン含有ガ
スを注入して被処理液と接触させ、シアンを酸化する方
法である。この方法はメッキリンス廃液のような低濃度
のシアン含有液の場合には多量のオゾンの注入が必要に
なり、またメッキ更新廃液のような高濃度のシアン含有
液の場合には、除去率の関係から低濃度の処理液を得る
ことが困難である。
【0005】上記特開昭58−216778号にも記載
されているように、オゾン処理においては、生成する排
ガス中にオゾンが検出されるようになると、反応は終了
したものとされている。これはシアンとオゾンの反応は
酸化還元反応であり、シアンが存在する間は注入したオ
ゾンは反応に消費され、排ガス中にオゾンが漏出するこ
とはないが、オゾンで分解可能なシアン化合物が酸化さ
れてしまうと、注入されたオゾンの一部分はそのまま排
ガス側に移行するため、排ガス中にオゾンが検出される
と反応は終了したものとされたわけである。
【0006】ところがメッキ更新廃液の場合など、排ガ
ス中にオゾンが検出される段階ではシアンの除去率は9
7〜98%であり、処理液の残留シアン濃度は高いため
そのままでは放流できず、またリンス廃液等と混合して
処理することもできないという問題点があった。
【0007】従来は一部のシアン錯体はオゾン処理では
分解できず、他の処理が必要であるとされていた。そし
て上記程度の除去率ではそのまま放流できず、リンス廃
液処理系に混合して処理することも困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、オゾ
ン処理によって高除去率でシアンを除去することがで
き、高濃度シアン含有液の場合でも低シアン濃度の処理
液を得ることができるシアン含有液の処理方法および装
置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は次のシアン含有
液の処理方法および装置である。 (1) シアン含有液をオゾン含有ガスと反応させてシ
アンを酸化する処理方法であって、注入したオゾンの実
質的に全量が被処理液と反応し、排ガス中のオゾン濃度
が実質的に検出されない第1の反応工程と、注入したオ
ゾンの一部が被処理液と反応し、排ガス中にオゾンが漏
出する第2の反応工程とを有し、第1の被処理液にオゾ
ン含有ガスを注入して第1の反応工程を行った後、引き
続いて第2の反応工程を行い、第1の被処理液の第2の
反応工程のオゾン含有排ガスを第2の被処理液に注入し
て第1の反応工程を行い、第1の被処理液の第2の反応
工程終了後、第2の被処理液の少なくとも一部を含む新
しい第1の被処理液にオゾン含有ガスを注入して第1お
よび第2の反応工程を行い、新しい第1の被処理液の第
2の反応工程の排ガスを新しい第2の被処理液に注入し
て第1の反応工程を行い、これを順次繰り返すようにし
たシアン含有液の処理方法。 (2) シアン含有液をオゾン含有ガスと反応させてシ
アンを酸化する処理装置であって、第1の被処理液を導
入しオゾン含有ガスを注入して、注入オゾンの実質的に
全量が被処理液と反応する第1の反応工程および注入オ
ゾンの一部が被処理液と反応する第2の反応工程を行う
第1の反応槽と、第2の被処理液を導入し第1の反応槽
の排ガスを注入して第1の反応工程を行う第2の反応槽
と、第1および第2の反応槽に被処理液を導入する手段
と、第1の反応槽にオゾン含有ガスを注入する手段と、
第1の反応槽の排ガスを第2の反応槽に注入する手段
と、第1の反応槽の第2の反応工程の終了を検出する検
出手段と、検知手段の検知により第1の反応槽から処理
液を排出する手段と、第2の反応槽から第2の被処理液
を第1の反応槽に移送する手段とを含むシアン含有液の
処理装置。
【0010】本発明において、シアン含有液とは、遊離
シアン、シアン錯体などシアン化合物を含む液であり、
さらにアンモニア性窒素、有機性窒素その他の不純物を
含んでいてもよい。具体例としては、メッキ廃液、現像
廃液、鉄鋼浸炭窒化処理廃水、燻蒸廃液などがあげられ
る。このうち例えばメッキ廃液にはリンス廃液のような
低濃度のシアン含有液と、更新廃液のような高濃度のシ
アン含有液がある。
【0011】本発明ではシアン濃度200mg/l以上
の高濃度シアン含有液の処理に適しているが、低濃度シ
アン含有液に適用してもよい。高濃度のシアン含有液に
ついては処理液あるいは水等で希釈して処理を行っても
よい。この場合、一時に希釈してもよく、また処理の経
過に伴って段階的に希釈してもよい。
【0012】本発明で用いるオゾン含有ガスはオゾンを
含有するガスであり、オゾン発生機に空気を供給してオ
ゾン化したオゾン化空気が好ましいが、他のオゾンを含
有するガスでもよい。
【0013】シアン含有液中にオゾン含有ガスを注入す
ると、遊離シアンその他の易酸化性シアン化合物は、酸
化剤と還元剤との酸化還元反応的に反応し、この状態で
は注入オゾンの実質的に全量(100%)が吸収されて
消費され、排ガスのオゾンは検出されない。本発明では
このような反応段階を第1の反応工程と呼ぶ。
【0014】この第1の反応工程が終了すると注入オゾ
ンの吸収がほとんど停止し、排ガス中にオゾンが検出さ
れるようになる。従来はこの段階でオゾンの酸化反応は
終了したものとしてオゾン処理を終り、次の処理へと移
されていた。
【0015】このような第1の反応工程の終了時点にお
けるシアン除去率は97〜98%であり、残留するシア
ンは鉄、ニッケル等の難分解性のシアン錯体である。こ
の程度の残留シアンを含む処理液はもちろんそのままで
は放流できず、リンス廃液について行われる全シアン法
などの低濃度シアン含有液の処理法によっても処理する
ことが困難である。従来は上記の残留シアンが除去でき
ないためオゾン処理の高濃度シアン含有液への適用が制
限されていた。
【0016】本発明者の新しい知見によれば、上記の第
1の反応工程終了後もオゾン含有ガスを注入し続けると
残留する難分解性のシアン錯体が分解してシアン含有量
が低下することがわかった。このため本発明では第1の
被処理液についてオゾン処理を行い、第1の反応工程終
了後もオゾン含有ガスを注入してオゾン酸化する第2の
反応工程を引き続き行う。この段階では注入オゾンの一
部が利用され、オゾン吸収率は約25〜75%となり、
排ガス中にオゾンが漏出する。
【0017】従来はオゾン処理の排ガスは無害化装置で
処理して大気に放出していたため、高濃度のオゾンが漏
出すると排ガス処理の効率が低下することもあり、第1
の反応工程の終了によりオゾン処理を終了していたが、
本発明では排ガスを第2の被処理液の処理に利用するこ
とにより、第1の被処理液について第2の反応工程を行
い、残留する難分解性のシアン錯体を分解する。
【0018】第2の反応工程は残留する少量のシアン化
合物に対して過剰のオゾンを注入して反応させるため、
注入したオゾンが酸素に分解して無駄に消費されること
になり、吸収したオゾンの利用効率は低いが、従来処理
できなかった難分解性のシアン錯体が酸化される。この
間排ガスを第2の被処理液に注入することにより、排ガ
ス中のオゾンは吸収されて第2の被処理液では第1の反
応工程が行われる。
【0019】第2の反応工程は第1の被処理液中のシア
ン濃度が処理目標値となる時点で終了する。処理目標値
は任意に設定できるが、一般的にはシアンとして10m
g/l以下とすることができる。この程度の処理水は従
来のリンス廃液等の処理系で処理して容易に放流可能と
することができる。
【0020】第2の反応工程の終了の検出方法として
は、被処理液のシアンを直接測定する方法、排ガスのオ
ゾン濃度を測定する方法などがあげられるが、排ガスの
オゾン濃度を測定する方法が好ましい。被処理液の全シ
アンを直接測定する方法としては通常手分析により行
う。また、シアンイオンメータ等により遊離シアンイオ
ンは測定可能であるが、オゾン等による妨害を少なくす
ることが重要である。排ガスのオゾン濃度を測定する方
法は、排ガス中のオゾン濃度と残留シアン濃度との間に
相関関係があることを利用し、予め作成した検量線を使
って残留シアン濃度を測定する方法であり、実用性が高
い。
【0021】このほか第2の処理液の第1の反応工程が
終了して、排ガス中にオゾンが検出される時点を第1の
被処理液の第2の反応工程の終点としてもよいが、この
場合、第1の被処理液中のシアン濃度が目標値に達した
後もオゾン含有ガスを注入する場合が発生し、オゾンの
分解により効率が低下するので好ましくない。
【0022】第1の被処理液の第2の反応工程終了後
は、第2の被処理液の少なくとも一部を含む液を新しい
第1の被処理液として、これにオゾン含有ガスを注入し
て第1および第2の反応工程を行い、第2の反応工程の
排ガスは新しい第2の処理液に注入して第1の反応工程
を行う。この場合古い第2の被処理液の一部または全部
を新しい第1の被処理液としてもよく、希釈したり、あ
るいは未処理の被処理液と混合して新しい第1の被処理
液としてもよい。
【0023】装置的にはオゾン含有ガスを第1の処理槽
から第2の処理槽に供給するガスの流れを一定にしてお
き、被処理液を第2の処理槽から第1の処理槽に間欠的
または連続的に移動させるようにしてもよく、また被処
理液を第1および第2の反応槽に入れておき、オゾン含
有ガスの径路を変えて第1の反応工程および第2の反応
工程を切換えるようにしてもよいが、ガスの流れを一定
にしておき、被処理液を移動可能とした請求項2の装置
が好ましい。
【0024】請求項2の装置では、第1の反応槽に第1
の被処理液を導入し、第2の反応槽に第2の被処理液を
導入し、オゾン含有ガスを第1の反応槽から第2の反応
槽に供給して反応を行う。このとき第1の反応槽では第
1の反応工程および第2の反応工程が行われ、第2の反
応工程に移るとともに排ガス中に漏出するオゾンは第2
の反応槽において第2の被処理液に吸収されて反応し、
第1の反応工程が行われる。
【0025】第1の反応槽は攪拌手段および第2の反応
工程検出手段を設けるのが好ましい。攪拌手段としては
槽内液の循環が好ましい。第1の被処理液の第2の反応
工程の終了を検出する手段としては、前述の被処理液の
シアン濃度を測定する装置、排ガスのオゾン濃度を測定
する装置など、任意の装置が使用できるが、排ガス中の
オゾン濃度を測定する装置が好ましい。この装置により
第1の被処理液のオゾン濃度が設定値に達したことを検
出する。
【0026】第1の被処理液の第2の反応工程の終了の
検出により、第1の反応槽から第1の被処理液の一部ま
たは全部を排出し、第2の反応槽から第2の被処理液の
一部または全部を第1の反応槽に移送して、新しい第1
の被処理液とする。このとき第1の反応槽には処理液や
未処理の被処理液を導入して混合してもよい。第2の反
応槽には未処理の被処理液を導入して新しい第2の被処
理液とする。
【0027】この状態でオゾン含有ガスを第1の反応槽
から第2の反応槽に供給して前記と同様に反応を行い、
これを繰り返す。第2の反応槽は被処理液の貯槽を兼用
してもよく、この場合被処理液の反応に応じて任意の時
点で未処理の被処理液を供給することができる。
【0028】排ガスは第2の反応槽においてオゾンを吸
収して排出されるので、そのまま大気に放出可能である
が、微量に漏出されるオゾンを除去するために、活性炭
吸着塔のような除害装置により処理することができる。
【0029】第2の反応工程を終了して取り出された処
理液は、シアン濃度が低い場合はそのまま放流すること
もできるが、一般的には後処理をして放流するのが好ま
しい。後処理としてはリンス廃液等の低濃度シアン含有
液を処理するための既設の処理系で処理してもよくまた
別の後処理を行ってもよい。
【0030】オゾン処理はアルカリ性、好ましくはpH
10〜12で行われ、この場合次の(1)式によりシア
ンが酸化されてシアン酸塩が生成し、シアン酸塩はさら
に(2)式により酸化されると考えられる。シアン錯体
の場合も酸化によりKCNが生成し、これが(1)式に
より酸化されるものと考えられる。また処理液中に残留
するシアン酸塩は、酸性、好ましくはpH4〜5にする
ことにより次の(3)式により無害化する。
【0031】
【化1】 KCN+O3=KCNO+O2 ・・・(1) 2KCNO+3O3+H2O=2KOH+N2+2CO2+3O2 ・・・(2) 2CNO-+4H2O+2H+=2NH4(HCO3) ・・・(3)
【0032】従って好ましい後処理は塩酸、硫酸等の酸
を添加して酸性にした後、塩化鉄(II)、硫酸鉄(II)
等の無機凝集剤または有機系重金属捕集剤を添加して
銅、ニッケル等の重金属を凝集させ、沈殿、浮上、濾過
等により分離する方法があげられる。
【0033】
【発明の効果】本発明のシアン含有液の処理方法によれ
ば、第1の被処理液にオゾン含有ガスを注入して第1の
反応工程を終って排ガスにオゾンが検出された後もさら
にオゾン含有ガスを注入して第2の反応工程を行うよう
にしたので、オゾン処理によって高除去率でシアンを除
去することができ、高濃度シアン含有液の場合でも低シ
アン濃度の処理液を得ることができる。この場合、排ガ
ス中のオゾンは第2の被処理液の反応に利用するため、
オゾンは有効に利用され、オゾン無害化処理の負荷も軽
減される。
【0034】本発明のシアン含有液の処理装置によれ
ば、第1の反応槽から第2の反応槽にオゾン含有ガスを
流し、液を第2の反応槽から第1の反応槽に移送して第
1および第2の反応工程を行うようにしたので、簡単な
構成の装置により効率よく上記の処理を行うことができ
る。
【0035】以下、本発明の実施形態について説明す
る。図1は実施形態の処理装置を示す系統図である。
【0036】図1において、1は第1の反応槽、2は第
2の反応槽であってそれぞれ第1の被処理液3および第
2の被処理液4を導入して処理を行うように構成されて
いる。第2の反応槽2の上部には原液路5が連絡し、第
2の反応槽2の下部から第1の反応槽1の上部に液移送
路6が連絡し、第1の反応槽1の下部に処理液路7が連
絡し、第1の反応槽1の下部から上部に循環路8が連絡
している。なお、循環路8は必要に応じて設ければ良
い。
【0037】11はオゾン発生機であって、オゾン注入
路12が第1の反応槽1に連絡している。第1の反応槽
1の上部から第2の反応槽2の下部にガス移送路13が
連絡し、その途中に第1の検出装置14が設けられてい
る。第2の反応槽2の上部には排ガス路15が連絡し、
その途中には第2の検出装置16および除害装置17が
設けられている。LSは液面計、Pはポンプ、pHはp
H計である。
【0038】上記の装置による処理方法は、原液路5か
ら原液(被処理液)を第1および第2の反応槽1,2に
導入し、それぞれ第1の被処理液3および第2の被処理
液4とする。第2の反応槽2ではpH計により被処理液
のpHを測定し、アルカリ性に保つようにpH調整す
る。第1の反応槽1では、液面計LSにより液面が一定
になった時点で原液の導入を停止し、ポンプPを駆動し
て液の循環を行いながらオゾン処理を開始する。
【0039】オゾン処理はオゾン発生機11からオゾン
注入路12を通してオゾン含有ガスを第1の反応槽1に
注入し、第1の被処理液の第1の反応工程および第2の
反応工程を行う。その間第1の反応槽1で発生する排ガ
スはガス移送路13から第2の反応槽2に注入するが、
その途中で第1の検出装置14によりオゾン濃度を検出
する。
【0040】第1の反応槽1において第1の反応工程の
間は排ガス中にオゾンは検出されないが、第2の反応工
程に移る段階で排ガス中にオゾンが漏出し始め、このオ
ゾンは第2の反応槽2に導入されて第2の被処理液4に
吸収され、第2の反応槽2の第1の反応工程が行われ
る。
【0041】第2の反応槽2の排ガスは排ガス路15か
ら除害装置17を通して大気に放出される。この間第2
の検出装置においてオゾンを検出する。第2の反応槽2
の第1の反応工程中は排ガスにオゾンは漏出しないが微
量に漏出するオゾン、ならびに異常状態で漏出するオゾ
ンは除害装置において分解除去される。
【0042】第1の検出装置14において所定のオゾン
濃度を検出した段階でオゾン含有ガスの注入を停止して
第1の反応槽1から被処理液3を処理液路7から処理液
として排出する。そして第2の反応槽2から第2の被処
理液の一部または全部を液移送路6を通して第1の反応
槽1に移送して新しい第1の被処理液とする。また原液
路5から原液を第2の反応槽2に導入し、新しい第2の
被処理液とする。こうして液の供給、移送を停止し、再
びオゾン含有ガスの供給を開始してオゾン処理を再開
し、この操作を繰返す。
【0043】一般的には第1の検出装置14が所定濃度
のオゾンを検出したときに第2の反応工程を移して液の
入れ替えを行うが、第2の検出装置16がオゾンを検出
した時点で第2の反応工程の終了としてもよい。
【0044】上記の処理において、第1の反応槽1では
第1の反応工程終了後も第2の反応工程でオゾン含有ガ
スを供給するので、難分解性のシアン錯体も分解され、
高除去率でシアンの処理を行うことができる。この第2
の反応工程で排ガス中に漏出するオゾンは第2の反応槽
2で吸収され反応するので、オゾンの無駄はなく、除害
装置17の負荷も軽減される。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 pH11に調整した表1に示すメッキ更新廃液をそれぞ
れ2.5 liter収容した第1および第2の反応槽にオゾ
ン含有ガス(オゾン濃度40mg/N liter)を0.2
N liter/minの流量で第1の反応槽から第2の反応槽
に流してオゾン処理した。結果を表2に示す。
【0046】上記の結果、第1の反応工程では排ガス中
にオゾンが検出されない状態で反応が進み、第1の反応
工程の終了時点におけるシアン除去率は97.3%であ
った。これをさらにオゾン含有ガスを注入して第2の反
応工程を行うことにより、排ガスオゾン濃度は20mg
/lになりシアン除去率は99.9%となった。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の処理装置の系統図である。
【符号の説明】
1 第1の反応槽 2 第2の反応槽 3 第1の被処理液 4 第2の被処理液 5 原液路 6 液移送路 7 処理液路 8 循環路 11 オゾン発生機 12 オゾン注入路 13 ガス移送路 14 第1の検出装置 15 排ガス路 16 第2の検出装置 17 除害装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン含有液をオゾン含有ガスと反応さ
    せてシアンを酸化する処理方法であって、 注入したオゾンの実質的に全量が被処理液と反応し、排
    ガス中のオゾン濃度が実質的に検出されない第1の反応
    工程と、 注入したオゾンの一部が被処理液と反応し、排ガス中に
    オゾンが漏出する第2の反応工程とを有し、 第1の被処理液にオゾン含有ガスを注入して第1の反応
    工程を行った後、引き続いて第2の反応工程を行い、 第1の被処理液の第2の反応工程のオゾン含有排ガスを
    第2の被処理液に注入して第1の反応工程を行い、 第1の被処理液の第2の反応工程終了後、第2の被処理
    液の少なくとも一部を含む新しい第1の被処理液にオゾ
    ン含有ガスを注入して第1および第2の反応工程を行
    い、 新しい第1の被処理液の第2の反応工程の排ガスを新し
    い第2の被処理液に注入して第1の反応工程を行い、 これを順次繰り返すようにしたシアン含有液の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 シアン含有液をオゾン含有ガスと反応さ
    せてシアンを酸化する処理装置であって、 第1の被処理液を導入しオゾン含有ガスを注入して、注
    入オゾンの実質的に全量が被処理液と反応する第1の反
    応工程および注入オゾンの一部が被処理液と反応する第
    2の反応工程を行う第1の反応槽と、 第2の被処理液を導入し第1の反応槽の排ガスを注入し
    て第1の反応工程を行う第2の反応槽と、 第1および第2の反応槽に被処理液を導入する手段と、 第1の反応槽にオゾン含有ガスを注入する手段と、 第1の反応槽の排ガスを第2の反応槽に注入する手段
    と、 第1の反応槽の第2の反応工程の終了を検出する検出手
    段と、 検知手段の検知により第1の反応槽から処理液を排出す
    る手段と、 第2の反応槽から第2の被処理液を第1の反応槽に移送
    する手段とを含むシアン含有液の処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU725282B2 (en) * 1998-11-18 2000-10-12 Sumitomo Metal Mining Company Limited Method of processing cyanide ions by ozone
JP2006341229A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Sumitomo Precision Prod Co Ltd シアン化合物含有排水の高度処理方法
JP2010115606A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Ihi Corp エネルギーガス精製廃水の処理方法及びエネルギーガス精製廃水の処理装置
KR102175423B1 (ko) * 2019-07-01 2020-11-06 주식회사 포스코 폐수 처리 방법 및 폐수 처리 장치

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