JPH1133571A - 廃水の処理方法 - Google Patents
廃水の処理方法Info
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- JPH1133571A JPH1133571A JP19284897A JP19284897A JPH1133571A JP H1133571 A JPH1133571 A JP H1133571A JP 19284897 A JP19284897 A JP 19284897A JP 19284897 A JP19284897 A JP 19284897A JP H1133571 A JPH1133571 A JP H1133571A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シアン化水素ガスを発生させることなく、チ
オシアン酸イオンを除去してアンモニア性窒素を効率よ
く除去することができ、しかもシアン化合物も効率よく
除去できる廃水処理方法を提案する。 【解決手段】 チオシアン酸イオンおよびアンモニア性
窒素含有廃水6をオゾン酸化槽2に導入し、オゾン発生
器11からオゾン含有ガス12を注入してオゾン酸化を
行ってチオシアン酸イオンを除去した後、塩素酸化槽3
において塩素系酸化剤を注入して塩素酸化を行ってアン
モニア性窒素を除去し、凝集反応槽4で銅イオンを作用
させて凝集処理を行ってシアンを除去する廃水の処理方
法。
オシアン酸イオンを除去してアンモニア性窒素を効率よ
く除去することができ、しかもシアン化合物も効率よく
除去できる廃水処理方法を提案する。 【解決手段】 チオシアン酸イオンおよびアンモニア性
窒素含有廃水6をオゾン酸化槽2に導入し、オゾン発生
器11からオゾン含有ガス12を注入してオゾン酸化を
行ってチオシアン酸イオンを除去した後、塩素酸化槽3
において塩素系酸化剤を注入して塩素酸化を行ってアン
モニア性窒素を除去し、凝集反応槽4で銅イオンを作用
させて凝集処理を行ってシアンを除去する廃水の処理方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアンモニア性窒素お
よびチオシアン酸イオンを含有する廃水の処理方法、特
にアンモニア性窒素およびチオシアン酸イオンととも
に、シアン化合物を含む場合の処理に適した廃水の処理
方法に関するものである。
よびチオシアン酸イオンを含有する廃水の処理方法、特
にアンモニア性窒素およびチオシアン酸イオンととも
に、シアン化合物を含む場合の処理に適した廃水の処理
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アンモニア性窒素を含有する廃水の処理
方法として、塩素酸化によるブレークポイント法が知ら
れている。この方法は塩素酸化によりアンモニア性窒素
を窒素ガス(N2)に分解する方法であり、生成物が無
害な窒素ガスであるため、後処理が不要になる。この方
法ではアンモニア性窒素を塩素酸化する際、アルカリ性
下では反応速度が遅いため酸性条件下で反応を行う必要
があるが、酸性条件下で塩素酸化を行うと、チオシアン
酸イオンが含まれる場合、シアン化水素のような有害な
ガスや有害な中間体が生成する。このため、アンモニア
性窒素とチオシアン酸イオンを含む廃水の処理は困難で
あった。
方法として、塩素酸化によるブレークポイント法が知ら
れている。この方法は塩素酸化によりアンモニア性窒素
を窒素ガス(N2)に分解する方法であり、生成物が無
害な窒素ガスであるため、後処理が不要になる。この方
法ではアンモニア性窒素を塩素酸化する際、アルカリ性
下では反応速度が遅いため酸性条件下で反応を行う必要
があるが、酸性条件下で塩素酸化を行うと、チオシアン
酸イオンが含まれる場合、シアン化水素のような有害な
ガスや有害な中間体が生成する。このため、アンモニア
性窒素とチオシアン酸イオンを含む廃水の処理は困難で
あった。
【0003】一方、シアン化合物を含む廃水の処理方法
として銅イオンを作用させる全シアン法が知られてい
る。この方法はシアンを銅の不溶性塩として凝集分離す
る方法であるが、アンモニア性窒素およびチオシアン酸
イオンが共存していると不溶性塩の生成を阻害する。こ
のため全シアン法でシアンの処理を行うためにも、アン
モニア性窒素およびチオシアン酸イオンを除去すること
が要求される。
として銅イオンを作用させる全シアン法が知られてい
る。この方法はシアンを銅の不溶性塩として凝集分離す
る方法であるが、アンモニア性窒素およびチオシアン酸
イオンが共存していると不溶性塩の生成を阻害する。こ
のため全シアン法でシアンの処理を行うためにも、アン
モニア性窒素およびチオシアン酸イオンを除去すること
が要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、シアン化水素ガス等の有害なガスや中間体を発生さ
せることなく、アンモニア性窒素およびチオシアン酸イ
オンを効率よく除去することができる廃水処理方法を得
ることである。本発明の第2の課題は、アンモニア性窒
素およびチオシアン酸イオンのほかにシアン化合物を含
む場合に、これらを効率よく除去可能な廃水の処理方法
を得ることである。
は、シアン化水素ガス等の有害なガスや中間体を発生さ
せることなく、アンモニア性窒素およびチオシアン酸イ
オンを効率よく除去することができる廃水処理方法を得
ることである。本発明の第2の課題は、アンモニア性窒
素およびチオシアン酸イオンのほかにシアン化合物を含
む場合に、これらを効率よく除去可能な廃水の処理方法
を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の廃水の処理
方法である。 (1)アンモニア性窒素およびチオシアン酸イオンを含
有する廃水にオゾンを作用させる第1工程と、第1工程
の処理水に塩素系酸化剤を作用させる第2工程とを含む
廃水の処理方法。 (2) 第2工程の処理水に銅イオンを作用させる第3
工程を含む上記(1)記載の廃水の処理方法。
方法である。 (1)アンモニア性窒素およびチオシアン酸イオンを含
有する廃水にオゾンを作用させる第1工程と、第1工程
の処理水に塩素系酸化剤を作用させる第2工程とを含む
廃水の処理方法。 (2) 第2工程の処理水に銅イオンを作用させる第3
工程を含む上記(1)記載の廃水の処理方法。
【0006】本発明において処理の対象となる廃水は、
アンモニア性窒素およびチオシアン酸イオンを含む廃水
であり、さらにシアン化合物、チオ硫酸イオン等を含ん
でいてもよく、特にシアン化合物を含む廃水は処理の対
象として適している。このような廃水としては、有機化
学品等の製造原料であるアセチレンの精製工程における
洗浄廃水などがあげられる。
アンモニア性窒素およびチオシアン酸イオンを含む廃水
であり、さらにシアン化合物、チオ硫酸イオン等を含ん
でいてもよく、特にシアン化合物を含む廃水は処理の対
象として適している。このような廃水としては、有機化
学品等の製造原料であるアセチレンの精製工程における
洗浄廃水などがあげられる。
【0007】本発明ではこのような被処理廃水に対し
て、第1工程としてオゾンを作用させてオゾン酸化し、
チオシアン酸イオンを除去する。作用させるオゾンは、
オゾンガス、オゾンリッチ空気などのオゾン含有ガスを
被処理水と接触させる。接触方法としてはオゾン含有ガ
スを吹込む方法、機械攪拌により接触させる方法、スプ
レー塔または充填塔により接触させる方法などがあげら
れるが、攪拌下にオゾン含有ガスを吹込む方法が好まし
い。オゾンの注入量は被処理水中チオシアン酸イオン1
gに対して0.5〜5g、好ましくは0.8〜2g程度
とする。
て、第1工程としてオゾンを作用させてオゾン酸化し、
チオシアン酸イオンを除去する。作用させるオゾンは、
オゾンガス、オゾンリッチ空気などのオゾン含有ガスを
被処理水と接触させる。接触方法としてはオゾン含有ガ
スを吹込む方法、機械攪拌により接触させる方法、スプ
レー塔または充填塔により接触させる方法などがあげら
れるが、攪拌下にオゾン含有ガスを吹込む方法が好まし
い。オゾンの注入量は被処理水中チオシアン酸イオン1
gに対して0.5〜5g、好ましくは0.8〜2g程度
とする。
【0008】オゾン酸化により被処理液中のチオシアン
酸イオンが硫酸イオン、二酸化炭素および窒素ガスに酸
化分解されて除去される。このほかチオ硫酸イオンその
他のオゾンにより酸化される物質も除去され、シアン化
合物も相当部分が除去される。オゾン酸化はpH8以
上、好ましくはpH8〜13で行うのが好ましく、これ
によりシアン化水素ガス等の有害ガスの発生がなく、チ
オシアン酸イオンその他の被酸化性物質が効率よく分解
される。pH8以上でもシアン化合物は生じるが、わず
かであり、しかも水溶液として溶解しており、ガス処理
は必要でない。
酸イオンが硫酸イオン、二酸化炭素および窒素ガスに酸
化分解されて除去される。このほかチオ硫酸イオンその
他のオゾンにより酸化される物質も除去され、シアン化
合物も相当部分が除去される。オゾン酸化はpH8以
上、好ましくはpH8〜13で行うのが好ましく、これ
によりシアン化水素ガス等の有害ガスの発生がなく、チ
オシアン酸イオンその他の被酸化性物質が効率よく分解
される。pH8以上でもシアン化合物は生じるが、わず
かであり、しかも水溶液として溶解しており、ガス処理
は必要でない。
【0009】第2工程では第1工程の処理水に対して塩
素系酸化剤を作用させて塩素酸化を行い、アンモニア性
窒素を窒素ガスに分解する。この反応は従来のブレーク
ポイント法と同様に行われる。塩素系酸化剤としては塩
素ガス、次亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉、過塩素酸ナ
トリウムなど、遊離塩素により酸化作用を行う酸化剤が
使用できるが、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。これ
らの塩素系酸化剤は第1工程の処理水に注入して、攪拌
下に反応させる。
素系酸化剤を作用させて塩素酸化を行い、アンモニア性
窒素を窒素ガスに分解する。この反応は従来のブレーク
ポイント法と同様に行われる。塩素系酸化剤としては塩
素ガス、次亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉、過塩素酸ナ
トリウムなど、遊離塩素により酸化作用を行う酸化剤が
使用できるが、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。これ
らの塩素系酸化剤は第1工程の処理水に注入して、攪拌
下に反応させる。
【0010】このときの反応は酸性条件下に行うことに
よりアンモニア性窒素の分解速度が速くなり、特にpH
5〜6で反応させるのが好ましい。本発明では第1工程
においてオゾン酸化によりチオシアン酸イオンを分解し
て、チオシアン酸イオンおよびシアン化合物の含有量を
低くした後、第2工程において塩素酸化を行うので、第
2工程において酸性条件で塩素酸化を行っても、有害な
シアン化水素ガスの発生や有害な中間体の生成はなく、
効率よくアンモニア性窒素を分解することができる。
よりアンモニア性窒素の分解速度が速くなり、特にpH
5〜6で反応させるのが好ましい。本発明では第1工程
においてオゾン酸化によりチオシアン酸イオンを分解し
て、チオシアン酸イオンおよびシアン化合物の含有量を
低くした後、第2工程において塩素酸化を行うので、第
2工程において酸性条件で塩素酸化を行っても、有害な
シアン化水素ガスの発生や有害な中間体の生成はなく、
効率よくアンモニア性窒素を分解することができる。
【0011】第3工程は第2工程の処理水にシアン化合
物が含まれる場合に、銅イオンを作用させて凝集分離を
行う。シアン化合物としては被処理廃水中に含まれ、第
1および第2工程において分解されずに残留するものの
ほか、第1および第2工程においてチオシアン酸の分解
により生成したものなどが含まれる。銅イオンとしては
硫酸銅など、2価の銅塩により供給されるものが好まし
い。
物が含まれる場合に、銅イオンを作用させて凝集分離を
行う。シアン化合物としては被処理廃水中に含まれ、第
1および第2工程において分解されずに残留するものの
ほか、第1および第2工程においてチオシアン酸の分解
により生成したものなどが含まれる。銅イオンとしては
硫酸銅など、2価の銅塩により供給されるものが好まし
い。
【0012】このような銅イオンを第2工程処理水に添
加し、pH3〜6、好ましくはpH4〜5で反応させる
ことにより、残留するシアン化合物は不溶性の銅塩とな
って沈殿するので固液分離により分離することによりシ
アン化合物が除去される。この場合、チオシアン酸イオ
ンおよびアンモニア性窒素を除去した後、銅イオンを作
用させてシアン化合物を除去することにより、シアン化
合物を効率よく除去することができる。
加し、pH3〜6、好ましくはpH4〜5で反応させる
ことにより、残留するシアン化合物は不溶性の銅塩とな
って沈殿するので固液分離により分離することによりシ
アン化合物が除去される。この場合、チオシアン酸イオ
ンおよびアンモニア性窒素を除去した後、銅イオンを作
用させてシアン化合物を除去することにより、シアン化
合物を効率よく除去することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明では、第1工程でオゾン酸化によ
りチオシアン酸イオンを除去した後、第2工程で塩素系
酸化剤を用いる塩素酸化により、アンモニア性窒素を除
去するため、有害ガスの発生なしにチオシアン酸イオン
およびアンモニア性窒素を効率よく除去することができ
る。
りチオシアン酸イオンを除去した後、第2工程で塩素系
酸化剤を用いる塩素酸化により、アンモニア性窒素を除
去するため、有害ガスの発生なしにチオシアン酸イオン
およびアンモニア性窒素を効率よく除去することができ
る。
【0014】本発明では第1および第2工程の後、第3
工程として銅イオンを作用させて凝集処理によりシアン
化合物を除去するため、チオシアン酸イオンおよびアン
モニア性窒素の妨害なしに、シアン化合物を効率よく除
去することができる。
工程として銅イオンを作用させて凝集処理によりシアン
化合物を除去するため、チオシアン酸イオンおよびアン
モニア性窒素の妨害なしに、シアン化合物を効率よく除
去することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明する。図1は実施形態の処理方法を示す系統図
である。図1において、1は調整槽、2はオゾン酸化
槽、3は塩素酸化槽、4は凝集反応槽、5は沈澱槽であ
る。
より説明する。図1は実施形態の処理方法を示す系統図
である。図1において、1は調整槽、2はオゾン酸化
槽、3は塩素酸化槽、4は凝集反応槽、5は沈澱槽であ
る。
【0016】図1における廃水の処理方法は、被処理水
6を調整槽1に導入し、必要によりpH計7によりpH
を測定し、ポンプ8を制御してpH調整剤としてNaO
Hを注入し、攪拌機9で攪拌して被処理水をpH8〜1
3に調整する。被処理水が初めからこのpH範囲にある
場合は、このpH調整は必要でない。
6を調整槽1に導入し、必要によりpH計7によりpH
を測定し、ポンプ8を制御してpH調整剤としてNaO
Hを注入し、攪拌機9で攪拌して被処理水をpH8〜1
3に調整する。被処理水が初めからこのpH範囲にある
場合は、このpH調整は必要でない。
【0017】被処理水6aは調整槽1からオゾン酸化槽
2に導入し、攪拌機10で攪拌しながらオゾン発生器1
1からオゾン含有ガス12を注入し、第1工程のオゾン
酸化を行う。これにより被処理水中のチオシアン酸イオ
ンが分解され、これと同時にチオ硫酸イオンその他の被
酸化性成分は分解され、シアン化合物も相当部分が分解
する。
2に導入し、攪拌機10で攪拌しながらオゾン発生器1
1からオゾン含有ガス12を注入し、第1工程のオゾン
酸化を行う。これにより被処理水中のチオシアン酸イオ
ンが分解され、これと同時にチオ硫酸イオンその他の被
酸化性成分は分解され、シアン化合物も相当部分が分解
する。
【0018】チオシアン酸イオンを完全に分解するため
には過剰のオゾンを注入するのが好ましいので、排オゾ
ン含有ガス13は調整槽に導入して、含まれるオゾンを
吸収させた後、排ガス14を系外に排出する。このとき
オゾン濃度計15により排オゾン含有ガスのオゾン濃度
を測定し、オゾン濃度が一定以上となるように、オゾン
発生器11から注入するオゾン量を制御するのが好まし
い。
には過剰のオゾンを注入するのが好ましいので、排オゾ
ン含有ガス13は調整槽に導入して、含まれるオゾンを
吸収させた後、排ガス14を系外に排出する。このとき
オゾン濃度計15により排オゾン含有ガスのオゾン濃度
を測定し、オゾン濃度が一定以上となるように、オゾン
発生器11から注入するオゾン量を制御するのが好まし
い。
【0019】被処理水中にチオ硫酸イオン等の還元性の
高い物質が含まれる場合、チオシアン酸イオンより先に
反応してオゾンを消費するので、あらかじめ分解してお
くことが好ましい。このとき、排オゾン含有ガス13を
調整槽1に導入すると、チオ硫酸イオン等をあらかじめ
分解できるとともに、排ガス中のオゾンを効率的に低減
できる。この場合、排ガス13中のオゾン含有量が被処
理水中のチオ硫酸イオン1gに対し0.5〜1.5g、
好ましくは0.5〜0.7g程度となるようにオゾン酸
化槽へオゾンを供給する。
高い物質が含まれる場合、チオシアン酸イオンより先に
反応してオゾンを消費するので、あらかじめ分解してお
くことが好ましい。このとき、排オゾン含有ガス13を
調整槽1に導入すると、チオ硫酸イオン等をあらかじめ
分解できるとともに、排ガス中のオゾンを効率的に低減
できる。この場合、排ガス13中のオゾン含有量が被処
理水中のチオ硫酸イオン1gに対し0.5〜1.5g、
好ましくは0.5〜0.7g程度となるようにオゾン酸
化槽へオゾンを供給する。
【0020】オゾン酸化槽2の第1工程処理水16は塩
素酸化槽3に導入し、攪拌機17で攪拌しながら、第2
工程の塩素系酸化剤による塩素酸化を行う。このときp
H計18でpHを測定してポンプ19を制御し、pH調
整剤としてH2SO4を注入してpH5〜6に調整し、同
時にORP計20によりORPを測定し、ORPが極小
値となるようにポンプ21を制御して塩素系酸化剤とし
てNaClOを注入する。これによりアンモニア性窒素
はブレークポイント法により窒素ガスに分解される。
素酸化槽3に導入し、攪拌機17で攪拌しながら、第2
工程の塩素系酸化剤による塩素酸化を行う。このときp
H計18でpHを測定してポンプ19を制御し、pH調
整剤としてH2SO4を注入してpH5〜6に調整し、同
時にORP計20によりORPを測定し、ORPが極小
値となるようにポンプ21を制御して塩素系酸化剤とし
てNaClOを注入する。これによりアンモニア性窒素
はブレークポイント法により窒素ガスに分解される。
【0021】塩素酸化槽3の第2工程処理水22は凝集
反応槽4に導入し、ポンプ23によりCuSO4を注入
し、攪拌機24により攪拌して凝集反応を行う。このと
き、pH計25によりpHを測定し、pH4〜5となる
ように、必要によりポンプ26を制御してpH調整剤と
してH2SO4を注入する。第2工程処理水が所定pHに
なっている場合はここでのpH調整は不要である。
反応槽4に導入し、ポンプ23によりCuSO4を注入
し、攪拌機24により攪拌して凝集反応を行う。このと
き、pH計25によりpHを測定し、pH4〜5となる
ように、必要によりポンプ26を制御してpH調整剤と
してH2SO4を注入する。第2工程処理水が所定pHに
なっている場合はここでのpH調整は不要である。
【0022】凝集反応槽4の反応液27は沈澱槽5に導
入して沈澱分離し、分離液28と汚泥29に分離する。
分離液28はそのまま処理水として放流することもでき
るが、NaOHをポンプ30で注入して中和して放流す
るのが好ましい。沈澱槽5の代りに濾過装置、透過膜装
置等の固液分離装置を使用することもできる。
入して沈澱分離し、分離液28と汚泥29に分離する。
分離液28はそのまま処理水として放流することもでき
るが、NaOHをポンプ30で注入して中和して放流す
るのが好ましい。沈澱槽5の代りに濾過装置、透過膜装
置等の固液分離装置を使用することもできる。
【0023】上記の処理では、反応に必要なオゾンおよ
びNaClO量に最も近い量で効率よく反応を行うこと
が可能であり、少ない薬剤により高除去率で処理を行い
高水質の処理水を得ることができる。
びNaClO量に最も近い量で効率よく反応を行うこと
が可能であり、少ない薬剤により高除去率で処理を行い
高水質の処理水を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例について
説明する。実施例および比較例で処理を行った被処理水
はアセチレン精製工程の洗浄廃水等を含む廃水であり、
その水質はpH12.4、CODMn 300mg/l、
TOC 50mg/l、SS 40mg/l、S2O3
200mg/l、SCN 160mg/l、SO415
00mg/l、NH4−N 100mg/l、塩化物イ
オン 700mg/l、CN 1.5mg/lである。
説明する。実施例および比較例で処理を行った被処理水
はアセチレン精製工程の洗浄廃水等を含む廃水であり、
その水質はpH12.4、CODMn 300mg/l、
TOC 50mg/l、SS 40mg/l、S2O3
200mg/l、SCN 160mg/l、SO415
00mg/l、NH4−N 100mg/l、塩化物イ
オン 700mg/l、CN 1.5mg/lである。
【0025】実施例1 被処理水にオゾン150mg/lとなるようにオゾン含
有ガスを吹込んで、第1工程のオゾン酸化を行った後、
H2SO4 1000mg/lを注入してpH6に調整
し、塩素系酸化剤としてNaClO 810mg/lを
添加して塩素酸化を行った。
有ガスを吹込んで、第1工程のオゾン酸化を行った後、
H2SO4 1000mg/lを注入してpH6に調整
し、塩素系酸化剤としてNaClO 810mg/lを
添加して塩素酸化を行った。
【0026】実施例2 実施例1の処理の後、第3工程としてCuSO4 40
mg/l(as Cu)を添加して凝集反応を行い、濾
紙5Aで濾過し、濾液にNaOH 200mg/lを添
加して中和処理した後、再び濾紙5Aで濾過した。
mg/l(as Cu)を添加して凝集反応を行い、濾
紙5Aで濾過し、濾液にNaOH 200mg/lを添
加して中和処理した後、再び濾紙5Aで濾過した。
【0027】比較例1 実施例においてオゾン酸化を行い、H2SO4 1000
mg/lを注入してpH6に調整した後、塩素酸化を行
うことなく、CuSO4 40mg/l(asCu)を
添加して凝集濾過を行い、NaOH 200mg/lを
添加して中和処理した。
mg/lを注入してpH6に調整した後、塩素酸化を行
うことなく、CuSO4 40mg/l(asCu)を
添加して凝集濾過を行い、NaOH 200mg/lを
添加して中和処理した。
【0028】比較例2 実施例1においてオゾン処理を行うことなく、H2SO4
1100mg/lを添加してpH6に調整して、Na
ClO 1200mg/lを添加して塩素酸化を行い、
その後CuSO4 40mg/l(as Cu)を添加
して凝集濾過を行い、NaOH 200mg/lを添加
して中和処理した。
1100mg/lを添加してpH6に調整して、Na
ClO 1200mg/lを添加して塩素酸化を行い、
その後CuSO4 40mg/l(as Cu)を添加
して凝集濾過を行い、NaOH 200mg/lを添加
して中和処理した。
【0029】比較例3 比較例2と同様にH2SO4添加と塩素酸化を行い、Na
OH 200mg/lを添加して中和した後、オゾン
200mg/lを注入してオゾン酸化を行った。
OH 200mg/lを添加して中和した後、オゾン
200mg/lを注入してオゾン酸化を行った。
【0030】比較例4 比較例3と同様にH2SO4添加、塩素酸化、NaOH添
加、オゾン酸化を行った後、H2SO4 100mg/l
を添加してpH6に調整し、CuSO4 40mg/l
(as Cu)を添加して凝集濾過を行い、さらにNa
OH 100mg/lを添加して中和処理した。
加、オゾン酸化を行った後、H2SO4 100mg/l
を添加してpH6に調整し、CuSO4 40mg/l
(as Cu)を添加して凝集濾過を行い、さらにNa
OH 100mg/lを添加して中和処理した。
【0031】比較例5 比較例1においてオゾン酸化を行うことなく、H2SO4
によるpH調整とCuSO4添加による凝集処理を行っ
た後、NaOH添加により中和処理した。
によるpH調整とCuSO4添加による凝集処理を行っ
た後、NaOH添加により中和処理した。
【0032】上記各実施例および比較例の結果をまとめ
て表1に示す。なお比較例2〜4では塩素剤処理時にシ
アン化水素を含むガスが発生したが、他の例ではガスの
発生はなかった。
て表1に示す。なお比較例2〜4では塩素剤処理時にシ
アン化水素を含むガスが発生したが、他の例ではガスの
発生はなかった。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果より、実施例1では、オゾン処
理でチオシアン酸イオン、チオ硫酸イオンはほとんど完
全に分解され、さらに塩素酸化処理することにより、ア
ンモニア性窒素が分解されていることがわかる。また、
実施例2では、さらにCu処理することによりシアンも
完全に除去されていることがわかる。
理でチオシアン酸イオン、チオ硫酸イオンはほとんど完
全に分解され、さらに塩素酸化処理することにより、ア
ンモニア性窒素が分解されていることがわかる。また、
実施例2では、さらにCu処理することによりシアンも
完全に除去されていることがわかる。
【0035】これに対して比較例1では、オゾン処理に
よりチオシアン酸イオン、チオ硫酸イオンはほとんど完
全に分解されるが、アンモニア性窒素は残留することが
わかる。比較例2では、塩素酸化処理によりチオ硫酸イ
オンとアンモニア性窒素はほとんど完全に分解するが、
チオシアン酸イオンが残留した。また、反応時にシアン
化水素を含むガスが発生した。
よりチオシアン酸イオン、チオ硫酸イオンはほとんど完
全に分解されるが、アンモニア性窒素は残留することが
わかる。比較例2では、塩素酸化処理によりチオ硫酸イ
オンとアンモニア性窒素はほとんど完全に分解するが、
チオシアン酸イオンが残留した。また、反応時にシアン
化水素を含むガスが発生した。
【0036】比較例3、4では、塩素酸化処理とオゾン
処理の順序を実施例と逆にすることにより、アンモニア
性窒素、チオシアン酸イオン、チオ硫酸イオンはともに
ほとんど完全に分解したが、塩素酸化反応時にシアン化
水素を含むガスが発生した。実施例1、2および比較例
1〜4ともに、オゾンおよび/または塩素酸化に続いて
Cu処理することによりシアンが除去できるが、比較例
5のようにCu処理のみでは共存物質の影響でシアンが
残留することがわかる。また比較例1のようにオゾン処
理のみに続いてCu処理した場合もアンモニア性窒素の
影響でシアンの除去が不十分となる。
処理の順序を実施例と逆にすることにより、アンモニア
性窒素、チオシアン酸イオン、チオ硫酸イオンはともに
ほとんど完全に分解したが、塩素酸化反応時にシアン化
水素を含むガスが発生した。実施例1、2および比較例
1〜4ともに、オゾンおよび/または塩素酸化に続いて
Cu処理することによりシアンが除去できるが、比較例
5のようにCu処理のみでは共存物質の影響でシアンが
残留することがわかる。また比較例1のようにオゾン処
理のみに続いてCu処理した場合もアンモニア性窒素の
影響でシアンの除去が不十分となる。
【図1】実施形態の処理方法の系統図である。
1 調整槽 2 オゾン酸化槽 3 塩素酸化槽 4 凝集反応槽 5 沈澱槽 6、6a 被処理水 7、18、25 pH計 8、19、21、23、26、30 ポンプ 9、10、17、24 攪拌機 11 オゾン発生器 12 オゾン含有ガス 13 排オゾン含有ガス 14 排ガス 15 オゾン濃度計 16 第1工程処理水 20 ORP計 22 第2工程処理水 27 反応液 28 分離液 29 汚泥
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/76 CDJ C02F 1/76 CDJB
Claims (2)
- 【請求項1】 アンモニア性窒素およびチオシアン酸イ
オンを含有する廃水にオゾンを作用させる第1工程と、
第1工程の処理水に塩素系酸化剤を作用させる第2工程
とを含む廃水の処理方法。 - 【請求項2】 第2工程の処理水に銅イオンを作用させ
る第3工程を含む請求項1記載の廃水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19284897A JPH1133571A (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19284897A JPH1133571A (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 廃水の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1133571A true JPH1133571A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16297986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19284897A Pending JPH1133571A (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 廃水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1133571A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT408218B (de) * | 1999-11-22 | 2001-09-25 | Dsm Fine Chem Austria Gmbh | Verfahren zur reduktion der menge an schwefelhältigen nitrifikationshemmern in prozessabwässern |
KR100946088B1 (ko) * | 2002-12-24 | 2010-03-10 | 주식회사 포스코 | 화성폐수중의 티오시안 이온 제거방법 |
JP2014111254A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-06-19 | Katayama Chem Works Co Ltd | シアン含有廃水の処理方法 |
JP2016043285A (ja) * | 2014-08-20 | 2016-04-04 | 住友金属鉱山株式会社 | トリエタノールアミン含有廃液の処理方法 |
WO2016190108A1 (ja) * | 2015-05-22 | 2016-12-01 | 株式会社片山化学工業研究所 | シアン含有廃水の処理方法 |
-
1997
- 1997-07-17 JP JP19284897A patent/JPH1133571A/ja active Pending
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WO2016190108A1 (ja) * | 2015-05-22 | 2016-12-01 | 株式会社片山化学工業研究所 | シアン含有廃水の処理方法 |
CN107614444A (zh) * | 2015-05-22 | 2018-01-19 | 株式会社片山化学工业研究所 | 用于处理含氰废水的方法 |
JPWO2016190108A1 (ja) * | 2015-05-22 | 2018-03-08 | 株式会社片山化学工業研究所 | シアン含有廃水の処理方法 |
JP2020104115A (ja) * | 2015-05-22 | 2020-07-09 | 株式会社片山化学工業研究所 | シアン含有廃水の処理方法 |
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