JPH10118664A - シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法 - Google Patents
シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法Info
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- JPH10118664A JPH10118664A JP8282521A JP28252196A JPH10118664A JP H10118664 A JPH10118664 A JP H10118664A JP 8282521 A JP8282521 A JP 8282521A JP 28252196 A JP28252196 A JP 28252196A JP H10118664 A JPH10118664 A JP H10118664A
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- cyanide
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- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 排水中に含有されるシアン化合物を、共存す
る有機物の影響を受けることなく効率よく処理すること
ができ、さらにそれらの有機物をも同時に処理すること
のできるシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理
方法を提供すること。 【解決手段】 シアン化合物及び有機物を含有する排水
の処理方法において、前記排水に第一鉄塩又は第二鉄塩
を注入し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整してシ
アン化合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換した
後、未反応のシアン化合物及び有機物等を微生物によっ
て分解除去することを特徴とするシアン化合物及び有機
物を含有する排水の処理方法。
る有機物の影響を受けることなく効率よく処理すること
ができ、さらにそれらの有機物をも同時に処理すること
のできるシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理
方法を提供すること。 【解決手段】 シアン化合物及び有機物を含有する排水
の処理方法において、前記排水に第一鉄塩又は第二鉄塩
を注入し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整してシ
アン化合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換した
後、未反応のシアン化合物及び有機物等を微生物によっ
て分解除去することを特徴とするシアン化合物及び有機
物を含有する排水の処理方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシアン化合物及び有
機化合物等を含む排水、特にシアン濃度が著しく変動す
る排水や、さらにそれらの汚濁成分に加え多量の窒素化
合物を含む排水等に有利に適用できる排水の処理方法に
関する。
機化合物等を含む排水、特にシアン濃度が著しく変動す
る排水や、さらにそれらの汚濁成分に加え多量の窒素化
合物を含む排水等に有利に適用できる排水の処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】シアン化合物を含有する排水を処理する
従来の方法としては、排水をアルカリ性にして塩素又は
次亜塩素酸塩を注入しシアンを酸化分解するアルカリ塩
素2段処理法や第一鉄塩添加法等が公知である。このう
ち最も一般に採用されているのはアルカリ塩素2段処理
法である。この処理方法の概略を、その処理系統図であ
る図4を用いて説明する。先ず1段目において、シアン
を含む排水1が第1反応装置30に送られる。その際液
中にアルカリ剤を添加してpH10以上に維持させ、次
亜塩素酸ナトリウム31を注入することによってシアン
化合物が(1)式のように反応し、毒性の低いシアン酸
に分解する。次亜塩素酸ナトリウム31の注入量は、通
常酸化還元電位が300〜350mVとなるに十分な量
である。
従来の方法としては、排水をアルカリ性にして塩素又は
次亜塩素酸塩を注入しシアンを酸化分解するアルカリ塩
素2段処理法や第一鉄塩添加法等が公知である。このう
ち最も一般に採用されているのはアルカリ塩素2段処理
法である。この処理方法の概略を、その処理系統図であ
る図4を用いて説明する。先ず1段目において、シアン
を含む排水1が第1反応装置30に送られる。その際液
中にアルカリ剤を添加してpH10以上に維持させ、次
亜塩素酸ナトリウム31を注入することによってシアン
化合物が(1)式のように反応し、毒性の低いシアン酸
に分解する。次亜塩素酸ナトリウム31の注入量は、通
常酸化還元電位が300〜350mVとなるに十分な量
である。
【化1】 NaCN+NaOCl → NaCNO+NaCl (1)
【0003】次に2段目において、第1反応装置30で
の反応液が第2反応装置32に送られ、その際酸を添加
してpH7〜8に維持させ、ここで再度次亜塩素酸ナト
リウム31を注入することによって(2)、(3)式の
ように順次反応させ、シアン酸を窒素と炭酸ガスにまで
分解し、処理水17として放流される。なお、次亜塩素
酸ナトリウム31の注入量は、酸化還元電位が650m
V以上となるよう調整し、供給装置は図示したように前
記1段目のものと共用されることが多い。
の反応液が第2反応装置32に送られ、その際酸を添加
してpH7〜8に維持させ、ここで再度次亜塩素酸ナト
リウム31を注入することによって(2)、(3)式の
ように順次反応させ、シアン酸を窒素と炭酸ガスにまで
分解し、処理水17として放流される。なお、次亜塩素
酸ナトリウム31の注入量は、酸化還元電位が650m
V以上となるよう調整し、供給装置は図示したように前
記1段目のものと共用されることが多い。
【化2】 2NaCNO+3NaOCl+H2 O →N2 +3NaCl+2NaHCO3 (2) NaHCO3 →NaOH+CO2 (3)
【0004】また、その他の処理方法として、このよう
に化学反応を利用してシアン化合物を分解する以外に、
後述の活性汚泥に代表されるような微生物による処理法
がある。シアン化合物は微生物に対して強い毒性がある
ため、この方法ではシアン化合物に耐性のある微生物を
生育し、これを活性汚泥として利用することにより排水
中のシアン化合物を分解処理するものである。
に化学反応を利用してシアン化合物を分解する以外に、
後述の活性汚泥に代表されるような微生物による処理法
がある。シアン化合物は微生物に対して強い毒性がある
ため、この方法ではシアン化合物に耐性のある微生物を
生育し、これを活性汚泥として利用することにより排水
中のシアン化合物を分解処理するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たアルカリ塩素2段処理法では、シアン化合物を酸化分
解する際の酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを使用す
るので、排水中に種々の酸化性物質や有機物に起因する
COD(化学的酸素要求量)成分が存在するとそれらの
成分に次亜塩素酸ナトリウムが消費され、シアン化合物
の分解のために有効に作用しなくなって処理効率が著し
く低下するという問題があった。また、他の処理方法と
して、第一鉄塩を添加する方法が知られている(特公平
6−75707号公報)。しかしこの方法の場合、排水
中に種々の酸化性物質や有機物が存在するとシアン化合
物の分解が阻害され、また分解率を高めようとすると薬
品消費量が極端に多くなり、処理工程が複雑になるうえ
有機物についてはほとんど処理できなかった。シアン化
合物を生物処理する例では、シアン分解能を有する微生
物を高濃度のシアン含有廃水と接触させて培養すること
により分解能を向上させ、シアン化合物を効率よく分解
する処理法が提案されている(特開昭50−80657
号公報)。
たアルカリ塩素2段処理法では、シアン化合物を酸化分
解する際の酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを使用す
るので、排水中に種々の酸化性物質や有機物に起因する
COD(化学的酸素要求量)成分が存在するとそれらの
成分に次亜塩素酸ナトリウムが消費され、シアン化合物
の分解のために有効に作用しなくなって処理効率が著し
く低下するという問題があった。また、他の処理方法と
して、第一鉄塩を添加する方法が知られている(特公平
6−75707号公報)。しかしこの方法の場合、排水
中に種々の酸化性物質や有機物が存在するとシアン化合
物の分解が阻害され、また分解率を高めようとすると薬
品消費量が極端に多くなり、処理工程が複雑になるうえ
有機物についてはほとんど処理できなかった。シアン化
合物を生物処理する例では、シアン分解能を有する微生
物を高濃度のシアン含有廃水と接触させて培養すること
により分解能を向上させ、シアン化合物を効率よく分解
する処理法が提案されている(特開昭50−80657
号公報)。
【0006】しかし、微生物を毒性のある物質を含む液
中で馴養する場合、毒性物質の濃度が減少するときは微
生物が比較的容易に対応するものの、濃度が上昇する場
合で特に急激に上昇するようなときは微生物の活性が低
下したり死滅する傾向があるため、微生物を高濃度のシ
アンに馴らすための成育条件が難しいうえ長期間(2〜
6月)を要し、シアン化合物濃度が激しく変動する排水
等では、シアン化合物の濃度上昇に生物が追従できず、
分解活性が大きく低下して処理水中のシアン化合物濃度
が規制値を大きく上回るという問題があった。すなわ
ち、濃度上昇が小さい場合は時間の経過とともに次第に
微生物が馴れてきて本来のシアン分解活性能力を回復し
つつ処理水中のシアン化合物濃度を規制値内にまで処理
できるが、濃度上昇が大きい場合は微生物が急速に追従
することができないためシアン化合物の分解速度がきわ
めて緩慢であり、さらにはこうした大きな濃度変化があ
るたびに再び微生物を生育して立ち上げなければならな
いといった困難があった。しかもシアン化合物に対して
分解活性能力を有する微生物の場合は有機物を全く分解
する能力がなく実用化には至らなかった。その他のシア
ン化合物の処理方法では、活性汚泥処理と第一鉄塩の添
加とを組み合わせた処理法も提案されている(特開昭4
8−21667号公報)。しかしこの処理法は、原廃水
を直接生物処理するため、シアン濃度の高い廃水では微
生物が死滅することによって処理性を悪化させる結果と
なり、処理水中のシアン化合物濃度は規制値を維持でき
なかったり、有機物が処理できないといった問題があっ
た。
中で馴養する場合、毒性物質の濃度が減少するときは微
生物が比較的容易に対応するものの、濃度が上昇する場
合で特に急激に上昇するようなときは微生物の活性が低
下したり死滅する傾向があるため、微生物を高濃度のシ
アンに馴らすための成育条件が難しいうえ長期間(2〜
6月)を要し、シアン化合物濃度が激しく変動する排水
等では、シアン化合物の濃度上昇に生物が追従できず、
分解活性が大きく低下して処理水中のシアン化合物濃度
が規制値を大きく上回るという問題があった。すなわ
ち、濃度上昇が小さい場合は時間の経過とともに次第に
微生物が馴れてきて本来のシアン分解活性能力を回復し
つつ処理水中のシアン化合物濃度を規制値内にまで処理
できるが、濃度上昇が大きい場合は微生物が急速に追従
することができないためシアン化合物の分解速度がきわ
めて緩慢であり、さらにはこうした大きな濃度変化があ
るたびに再び微生物を生育して立ち上げなければならな
いといった困難があった。しかもシアン化合物に対して
分解活性能力を有する微生物の場合は有機物を全く分解
する能力がなく実用化には至らなかった。その他のシア
ン化合物の処理方法では、活性汚泥処理と第一鉄塩の添
加とを組み合わせた処理法も提案されている(特開昭4
8−21667号公報)。しかしこの処理法は、原廃水
を直接生物処理するため、シアン濃度の高い廃水では微
生物が死滅することによって処理性を悪化させる結果と
なり、処理水中のシアン化合物濃度は規制値を維持でき
なかったり、有機物が処理できないといった問題があっ
た。
【0007】本発明は上記従来技術の実状に鑑み、排水
中に含有されるシアン化合物を、共存する有機物の影響
を受けることなく効率よく処理することができ、さらに
それらの有機物をも同時に処理することのできるシアン
化合物及び有機物を含有する排水の処理方法を提供する
ことを目的とする。
中に含有されるシアン化合物を、共存する有機物の影響
を受けることなく効率よく処理することができ、さらに
それらの有機物をも同時に処理することのできるシアン
化合物及び有機物を含有する排水の処理方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
する手段として次の(1)〜(8)の構成を採るもので
ある。 (1)シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方
法において、前記排水に第一鉄塩又は第二鉄塩を注入
し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整してシアン化
合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換した後、未反
応のシアン化合物及び有機物等を微生物によって分解除
去することを特徴とするシアン化合物及び有機物を含有
する排水の処理方法。
する手段として次の(1)〜(8)の構成を採るもので
ある。 (1)シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方
法において、前記排水に第一鉄塩又は第二鉄塩を注入
し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整してシアン化
合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換した後、未反
応のシアン化合物及び有機物等を微生物によって分解除
去することを特徴とするシアン化合物及び有機物を含有
する排水の処理方法。
【0009】(2)シアン化合物及び有機物を含有する
排水の処理方法において、前記排水に第一鉄塩又は第二
鉄塩を注入し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整し
てシアン化合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換す
ると同時に、シアン化合物及び有機物等を微生物によっ
て分解除去することを特徴とするシアン化合物及び有機
物を含有する排水の処理方法。
排水の処理方法において、前記排水に第一鉄塩又は第二
鉄塩を注入し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整し
てシアン化合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換す
ると同時に、シアン化合物及び有機物等を微生物によっ
て分解除去することを特徴とするシアン化合物及び有機
物を含有する排水の処理方法。
【0010】(3)前記排水がアンモニア態窒素、亜硝
酸態窒素及び硝酸態窒素の一種以上を含むものであり、
前記微生物による処理が、好気性微生物を用いるシアン
化合物及び有機物の処理と、硝化菌を用いてアンモニア
態窒素及び亜硝酸態窒素を硝酸態窒素に酸化する処理
と、脱窒菌を用いて硝酸態窒素を窒素ガスと水にまで分
解する処理からなることを特徴とする前記(1)のシア
ン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。
酸態窒素及び硝酸態窒素の一種以上を含むものであり、
前記微生物による処理が、好気性微生物を用いるシアン
化合物及び有機物の処理と、硝化菌を用いてアンモニア
態窒素及び亜硝酸態窒素を硝酸態窒素に酸化する処理
と、脱窒菌を用いて硝酸態窒素を窒素ガスと水にまで分
解する処理からなることを特徴とする前記(1)のシア
ン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。
【0011】(4)前記微生物処理を行った処理液に、
凝集剤を注入して懸濁粒子を凝集処理した後、固液分離
することを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれ
かのシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方
法。 (5)前記凝集処理を行うに先立ち、微生物処理後にキ
レート剤を注入して液中に溶存する重金属をキレート化
合物として捕捉することを特徴とする前記(4)のシア
ン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。
凝集剤を注入して懸濁粒子を凝集処理した後、固液分離
することを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれ
かのシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方
法。 (5)前記凝集処理を行うに先立ち、微生物処理後にキ
レート剤を注入して液中に溶存する重金属をキレート化
合物として捕捉することを特徴とする前記(4)のシア
ン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。
【0012】(6)前記凝集処理が、無機凝集剤を注入
した後、高分子凝集剤を注入して凝集生成物を粗大化す
るものであることを特徴とする前記(4)又は(5)の
シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。 (7)前記凝集処理の際に注入する凝集剤が第二鉄塩で
あって、注入後アルカリ剤によりpHを6〜8に調整す
ることを特徴とする前記(4)ないし(6)のいずれか
のシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。 (8)前記固液分離が、沈殿分離によるものであること
を特徴とする前記(4)ないし(7)のいずれかのシア
ン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。
した後、高分子凝集剤を注入して凝集生成物を粗大化す
るものであることを特徴とする前記(4)又は(5)の
シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。 (7)前記凝集処理の際に注入する凝集剤が第二鉄塩で
あって、注入後アルカリ剤によりpHを6〜8に調整す
ることを特徴とする前記(4)ないし(6)のいずれか
のシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。 (8)前記固液分離が、沈殿分離によるものであること
を特徴とする前記(4)ないし(7)のいずれかのシア
ン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。
【0013】すなわち本発明は、排水に第一鉄塩又は第
二鉄塩を添加して溶解するシアン化合物濃度を微生物の
生育に影響しないレベル(約10mg−CN/リットル
程度以下)まで低減させ、順次もしくはそれと同時に微
生物によって処理することにより、残存するシアン化合
物濃度を1mg−CN/リットル以下にまで低下させる
と同時に有機物、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝
酸態窒素、硫黄化合物等を分解する処理方法である。以
下、シアン化合物濃度はmg/リットルと表示するが、
これはCN換算の値、すなわちmg−CN/リットルを
意味する。
二鉄塩を添加して溶解するシアン化合物濃度を微生物の
生育に影響しないレベル(約10mg−CN/リットル
程度以下)まで低減させ、順次もしくはそれと同時に微
生物によって処理することにより、残存するシアン化合
物濃度を1mg−CN/リットル以下にまで低下させる
と同時に有機物、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝
酸態窒素、硫黄化合物等を分解する処理方法である。以
下、シアン化合物濃度はmg/リットルと表示するが、
これはCN換算の値、すなわちmg−CN/リットルを
意味する。
【0014】シアン化合物を含有する排水に酸素の存在
下で第一鉄塩又は第二鉄塩を添加することにより、ヘキ
サシアノ鉄(II)酸イオン〔Fe(CN)6 〕4-、ヘ
キサシアノ鉄(III)酸イオン〔Fe(CN)6 〕3-
が生成し、可溶性のシアノ錯体を形成する。さらに過剰
の第一鉄塩又は第二鉄塩を添加すると、次の(4)〜
(6)式に示すように反応し、難溶性の鉄シアノ錯塩を
生成する。
下で第一鉄塩又は第二鉄塩を添加することにより、ヘキ
サシアノ鉄(II)酸イオン〔Fe(CN)6 〕4-、ヘ
キサシアノ鉄(III)酸イオン〔Fe(CN)6 〕3-
が生成し、可溶性のシアノ錯体を形成する。さらに過剰
の第一鉄塩又は第二鉄塩を添加すると、次の(4)〜
(6)式に示すように反応し、難溶性の鉄シアノ錯塩を
生成する。
【化3】 3〔Fe(CN)6 〕4-+4Fe3+→Fe4 〔Fe(CN)6 〕3 (4) 2〔Fe(CN)6 〕3-+3Fe2+→Fe3 〔Fe(CN)6 〕2 (5) 〔Fe(CN)6 〕4-+2Fe2+→Fe2 〔Fe(CN)6 〕 (6) これにより、溶解するシアン化合物濃度は微生物の生育
を阻害しないレベルまで減少する。
を阻害しないレベルまで減少する。
【0015】そして、この処理が終了したあと又はこの
処理の際に、排水中に微生物を生育させて処理すること
により、シアン化合物の濃度は1mg/リットル程度ま
で分解する。すなわち、第一鉄塩又は第二鉄塩による処
理によって排水中のシアン化合物の濃度を有機物の処理
能を有する微生物が活性を失わない濃度とし、低濃度
(約10mg/リットル程度)のシアンで馴養した微生
物を使用することにより、シアン処理能力を有する微生
物と有機物処理能力を有する微生物とが混在した状態と
なり、残存するシアン化合物も有機物と同時に分解され
る。また、同時に微生物は有機物を栄養源として消費す
るので、化学的酸素要求量(COD)及び生物学的酸素
要求量(BOD)を120mg/リットル程度まで低下
する。
処理の際に、排水中に微生物を生育させて処理すること
により、シアン化合物の濃度は1mg/リットル程度ま
で分解する。すなわち、第一鉄塩又は第二鉄塩による処
理によって排水中のシアン化合物の濃度を有機物の処理
能を有する微生物が活性を失わない濃度とし、低濃度
(約10mg/リットル程度)のシアンで馴養した微生
物を使用することにより、シアン処理能力を有する微生
物と有機物処理能力を有する微生物とが混在した状態と
なり、残存するシアン化合物も有機物と同時に分解され
る。また、同時に微生物は有機物を栄養源として消費す
るので、化学的酸素要求量(COD)及び生物学的酸素
要求量(BOD)を120mg/リットル程度まで低下
する。
【0016】添加する第一鉄塩又は第二鉄塩がシアン化
合物濃度の変動をカバーするのに必要な濃度を保持して
いれば、シアン化合物濃度は常に微生物に悪影響を及ぼ
さない濃度に維持されるので、シアン化合物濃度は1m
g/リットル以下まで分解される。水酸化第一鉄の溶解
度は6mg/リットル、水酸化第二鉄の溶解度は0.1
5mg/リットルと小さいので、鉄シアノ錯塩とならな
い過剰の鉄はほとんどが水酸化鉄となって沈殿し、一部
がイオン又は錯イオンとなって溶解する。中性ではイオ
ンとして溶解する鉄濃度は小さく規制値以下となる。規
制値を越える場合はキレート剤等により沈殿させ、最終
的に河川、海などに排出される放流水中に溶解する鉄濃
度は規制値以下とする。
合物濃度の変動をカバーするのに必要な濃度を保持して
いれば、シアン化合物濃度は常に微生物に悪影響を及ぼ
さない濃度に維持されるので、シアン化合物濃度は1m
g/リットル以下まで分解される。水酸化第一鉄の溶解
度は6mg/リットル、水酸化第二鉄の溶解度は0.1
5mg/リットルと小さいので、鉄シアノ錯塩とならな
い過剰の鉄はほとんどが水酸化鉄となって沈殿し、一部
がイオン又は錯イオンとなって溶解する。中性ではイオ
ンとして溶解する鉄濃度は小さく規制値以下となる。規
制値を越える場合はキレート剤等により沈殿させ、最終
的に河川、海などに排出される放流水中に溶解する鉄濃
度は規制値以下とする。
【0017】排水の種類によってはアンモニア態窒素、
亜硝酸態窒素、硝酸態窒素等の窒素を多く含有すること
があり、その場合は第一鉄塩又は第二鉄塩による処理と
微生物処理(曝気工程)のあと、あるいは第一鉄塩又は
第二鉄塩による処理と微生物処理(曝気工程)とを同時
に行った後の排水を硝化菌及び脱窒菌で処理することに
よって、窒素化合物を窒素ガスと水にまで分解させる。
これらの微生物はシアン化合物に対する耐性が低く、前
記した第一鉄塩又は第二鉄塩による処理だけでは活性を
示さないのでその前段において必ずシアンで馴養した微
生物による処理をする必要がある。
亜硝酸態窒素、硝酸態窒素等の窒素を多く含有すること
があり、その場合は第一鉄塩又は第二鉄塩による処理と
微生物処理(曝気工程)のあと、あるいは第一鉄塩又は
第二鉄塩による処理と微生物処理(曝気工程)とを同時
に行った後の排水を硝化菌及び脱窒菌で処理することに
よって、窒素化合物を窒素ガスと水にまで分解させる。
これらの微生物はシアン化合物に対する耐性が低く、前
記した第一鉄塩又は第二鉄塩による処理だけでは活性を
示さないのでその前段において必ずシアンで馴養した微
生物による処理をする必要がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の方
法をさらに具体的に説明する。図1は本発明の第1の実
施態様を示す処理系統図である。図1において、先ずシ
アン化合物及び有機物等を含有する排水1を中和装置2
に導入する。そして中和装置2にはシアン化合物を難溶
性の鉄シアノ錯塩として沈殿させるために第一鉄又は第
二鉄イオンを溶解させた鉄イオン溶解水3を添加する。
鉄イオン溶解水3に使用する第一鉄塩としては硫酸第一
鉄、塩化第一鉄等が代表的であり、第二鉄塩としては塩
化第二鉄が代表的で、それらのうち経済性の点で硫酸第
一鉄又は塩化第二鉄を使用するのが好ましい。また、鉄
イオン溶解水3の添加量は、シアンイオン(CN - )に
対しFeイオンとして重量比で1.5倍以上、好ましく
は2〜3倍とする。そして、鉄シアノ錯塩の生成は中性
で促進されるので、中和装置2にはアルカリ4を添加し
てpH6〜8に調整する。アルカリ剤4としては苛性ソ
ーダ、苛性カリ、消石灰等があげられるが、そのうち液
中の硫酸イオンと反応して汚泥分を生成することがな
く、利用性、経済性の点で有利な苛性ソーダが最も好ま
しい。
法をさらに具体的に説明する。図1は本発明の第1の実
施態様を示す処理系統図である。図1において、先ずシ
アン化合物及び有機物等を含有する排水1を中和装置2
に導入する。そして中和装置2にはシアン化合物を難溶
性の鉄シアノ錯塩として沈殿させるために第一鉄又は第
二鉄イオンを溶解させた鉄イオン溶解水3を添加する。
鉄イオン溶解水3に使用する第一鉄塩としては硫酸第一
鉄、塩化第一鉄等が代表的であり、第二鉄塩としては塩
化第二鉄が代表的で、それらのうち経済性の点で硫酸第
一鉄又は塩化第二鉄を使用するのが好ましい。また、鉄
イオン溶解水3の添加量は、シアンイオン(CN - )に
対しFeイオンとして重量比で1.5倍以上、好ましく
は2〜3倍とする。そして、鉄シアノ錯塩の生成は中性
で促進されるので、中和装置2にはアルカリ4を添加し
てpH6〜8に調整する。アルカリ剤4としては苛性ソ
ーダ、苛性カリ、消石灰等があげられるが、そのうち液
中の硫酸イオンと反応して汚泥分を生成することがな
く、利用性、経済性の点で有利な苛性ソーダが最も好ま
しい。
【0019】なお、第一鉄イオンと第二鉄イオンは前述
の(4)〜(6)式に従って反応するが、第一鉄を使用
した場合は、ほぼ瞬時に反応するので装置を休止した後
の運転再開時等、早期に立ち上げが必要な際に好適であ
る。これに対して第二鉄塩を使用した場合は、第一鉄に
比べて反応に時間がかかるので処理性が安定した後の継
続処理に適しており、後段の凝集沈殿処理の際に添加す
る塩化第二鉄等無機凝集剤の添加量を節減することがで
き、また薬品費用が安価であり経済的である等の利点が
ある。
の(4)〜(6)式に従って反応するが、第一鉄を使用
した場合は、ほぼ瞬時に反応するので装置を休止した後
の運転再開時等、早期に立ち上げが必要な際に好適であ
る。これに対して第二鉄塩を使用した場合は、第一鉄に
比べて反応に時間がかかるので処理性が安定した後の継
続処理に適しており、後段の凝集沈殿処理の際に添加す
る塩化第二鉄等無機凝集剤の添加量を節減することがで
き、また薬品費用が安価であり経済的である等の利点が
ある。
【0020】次にこのシアン化合物濃度が約10mg/
リットル程度に低減された反応液を曝気装置5に導入す
る。曝気装置5では低濃度のシアンで馴養された好気性
微生物が生育し、シアン化合物を1mg/リットル以下
まで分解する。さらに微生物によって有機物が分解除去
され、その指標となる化学的酸素要求量(COD)、生
物学的酸素要求量(BOD)の値が低下する。ここで好
気性微生物の呼吸のために必要な酸素を供給するための
空気6を吹き込むとともに、栄養源としてリン酸7を供
給する。リン酸7は注入するBOD及び窒素(N)1k
gに対し、Pとして5〜30g供給する。
リットル程度に低減された反応液を曝気装置5に導入す
る。曝気装置5では低濃度のシアンで馴養された好気性
微生物が生育し、シアン化合物を1mg/リットル以下
まで分解する。さらに微生物によって有機物が分解除去
され、その指標となる化学的酸素要求量(COD)、生
物学的酸素要求量(BOD)の値が低下する。ここで好
気性微生物の呼吸のために必要な酸素を供給するための
空気6を吹き込むとともに、栄養源としてリン酸7を供
給する。リン酸7は注入するBOD及び窒素(N)1k
gに対し、Pとして5〜30g供給する。
【0021】中和装置2における第一鉄塩又は第二鉄塩
の添加の目的は、後続の曝気装置5で生育する微生物に
影響しない濃度(約10mg/リットル以下)まで溶解
するシアン化合物濃度を低下させるところにある。本処
理プロセスが安定に運用されるようになると、曝気装置
5では微生物によるシアン化合物の分解が行われている
こともあり、液中の濃度は通常1mg/リットル以下、
高くても数mg/リットル以下となっている。中和装置
2で添加する第一鉄塩又は第二鉄塩の量は曝気装置5中
の液中に溶解するシアン化合物量の2〜3倍でよいの
で、その必要量はFeイオンとして数mg/リットルと
なるが、流入する排水中のシアン化合物濃度の変動に対
応するためには50〜100mg/リットル添加するこ
とが必要な場合がある。
の添加の目的は、後続の曝気装置5で生育する微生物に
影響しない濃度(約10mg/リットル以下)まで溶解
するシアン化合物濃度を低下させるところにある。本処
理プロセスが安定に運用されるようになると、曝気装置
5では微生物によるシアン化合物の分解が行われている
こともあり、液中の濃度は通常1mg/リットル以下、
高くても数mg/リットル以下となっている。中和装置
2で添加する第一鉄塩又は第二鉄塩の量は曝気装置5中
の液中に溶解するシアン化合物量の2〜3倍でよいの
で、その必要量はFeイオンとして数mg/リットルと
なるが、流入する排水中のシアン化合物濃度の変動に対
応するためには50〜100mg/リットル添加するこ
とが必要な場合がある。
【0022】なお、本実施態様では排水1に中和装置2
で第一鉄塩又は第二鉄塩を添加し、難溶性の鉄シアノ錯
塩を形成させた後、曝気装置5で好気性微生物により残
留するシアン化合物及び有機物を分解除去するようにな
っているが、後述の実験結果(実施例2)に示すよう
に、中和装置2と曝気装置5とを併用した同一の槽を用
いて第一鉄塩又は第二鉄塩を添加すると同時に好気性微
生物処理を行うこともできる。
で第一鉄塩又は第二鉄塩を添加し、難溶性の鉄シアノ錯
塩を形成させた後、曝気装置5で好気性微生物により残
留するシアン化合物及び有機物を分解除去するようにな
っているが、後述の実験結果(実施例2)に示すよう
に、中和装置2と曝気装置5とを併用した同一の槽を用
いて第一鉄塩又は第二鉄塩を添加すると同時に好気性微
生物処理を行うこともできる。
【0023】次いでこの生物処理液を凝集装置10に導
入して第二鉄塩11を添加し、生物処理液に含まれる懸
濁粒子を凝集させる。第二鉄塩11としては、排水処理
において汎用される塩化第二鉄、硫酸第二鉄等のいずれ
も使用できるが、溶解性、凝集pH範囲、処理性等の点
から利用しやすい塩化第二鉄が好ましい。塩化第二鉄の
場合、通常30〜100mg/リットル添加する。第二
鉄塩11による凝集作用は中性付近で効果を発揮するの
で、アルカリ剤12を注入してpHを6〜8に調整す
る。ここで使用するアルカリ剤は、前記中和装置2に使
用するアルカリ剤4と共用させてもよく、それによって
供給装置等の設備費用を節減することができる。凝集装
置10までに第二鉄塩によるシアン化合物の分解反応を
阻害する酸化性物質や有機物は前述の曝気装置5におい
て既に分解されているが、排水中に規制値を越える濃度
のシアン化合物が万一流入した場合でも、ここで新たに
添加する第二鉄塩によって完全に沈殿除去される。
入して第二鉄塩11を添加し、生物処理液に含まれる懸
濁粒子を凝集させる。第二鉄塩11としては、排水処理
において汎用される塩化第二鉄、硫酸第二鉄等のいずれ
も使用できるが、溶解性、凝集pH範囲、処理性等の点
から利用しやすい塩化第二鉄が好ましい。塩化第二鉄の
場合、通常30〜100mg/リットル添加する。第二
鉄塩11による凝集作用は中性付近で効果を発揮するの
で、アルカリ剤12を注入してpHを6〜8に調整す
る。ここで使用するアルカリ剤は、前記中和装置2に使
用するアルカリ剤4と共用させてもよく、それによって
供給装置等の設備費用を節減することができる。凝集装
置10までに第二鉄塩によるシアン化合物の分解反応を
阻害する酸化性物質や有機物は前述の曝気装置5におい
て既に分解されているが、排水中に規制値を越える濃度
のシアン化合物が万一流入した場合でも、ここで新たに
添加する第二鉄塩によって完全に沈殿除去される。
【0024】引き続きこの凝集処理液をフロック形成装
置13に導入し、高分子凝集剤14を添加して前記操作
により生成したフロックをさらに成長させる。通常第二
鉄塩による凝集のみではフロックの成長が十分でなく、
固液分離が難しい場合があり、高分子凝集剤14を添加
することによってフロックが粗大化し、脱水性を向上さ
せることができる。なお、高分子凝集剤14は市販のポ
リアクリルアミド系等公知のものが使用できる。こうし
て粗大フロックを含む処理液を固液分離装置15に導入
し、重金属を包含する該フロックを固形分16として分
離し、処理水17を得ることができる。
置13に導入し、高分子凝集剤14を添加して前記操作
により生成したフロックをさらに成長させる。通常第二
鉄塩による凝集のみではフロックの成長が十分でなく、
固液分離が難しい場合があり、高分子凝集剤14を添加
することによってフロックが粗大化し、脱水性を向上さ
せることができる。なお、高分子凝集剤14は市販のポ
リアクリルアミド系等公知のものが使用できる。こうし
て粗大フロックを含む処理液を固液分離装置15に導入
し、重金属を包含する該フロックを固形分16として分
離し、処理水17を得ることができる。
【0025】図2は本発明の第2の実施態様を示す処理
系統図である。アンモニア態窒素を含む排水など排水の
種類によっては窒素濃度(T−N)が規制値より高い場
合がある。この場合、図1に示すプロセスでは窒素化合
物を処理することは困難である。そのため、図2に示す
ように曝気装置5と凝集装置10との間に、以下に示す
ような窒素処理工程を付加する。すなわち、図1の態様
で述べたようにして鉄塩による処理及び曝気処理を行
い、曝気装置5から排出される処理液を硝化装置18に
導入する。硝化装置18では硝化菌が生育しており、硝
化菌に必要な酸素源である空気6を吹込むことによって
アンモニア態窒素を亜硝酸及び/又は硝酸に酸化する。
系統図である。アンモニア態窒素を含む排水など排水の
種類によっては窒素濃度(T−N)が規制値より高い場
合がある。この場合、図1に示すプロセスでは窒素化合
物を処理することは困難である。そのため、図2に示す
ように曝気装置5と凝集装置10との間に、以下に示す
ような窒素処理工程を付加する。すなわち、図1の態様
で述べたようにして鉄塩による処理及び曝気処理を行
い、曝気装置5から排出される処理液を硝化装置18に
導入する。硝化装置18では硝化菌が生育しており、硝
化菌に必要な酸素源である空気6を吹込むことによって
アンモニア態窒素を亜硝酸及び/又は硝酸に酸化する。
【0026】そしてこの処理液を脱窒装置19に導入す
る。脱窒装置19では脱窒菌が生育しており、硝化装置
18で生成した亜硝酸及び/又は硝酸を窒素ガスと水に
分解する。脱窒菌は酸素を必要としないのでここでは空
気の吹込みは不要である。また、脱窒菌の栄養源となる
有機物は、前記曝気装置5及び硝化装置18において既
に分解され、液中からは十分な量が得られないので、有
機炭素化合物20を供給する。有機炭素化合物20の例
としてはメタノールが最も一般的である。
る。脱窒装置19では脱窒菌が生育しており、硝化装置
18で生成した亜硝酸及び/又は硝酸を窒素ガスと水に
分解する。脱窒菌は酸素を必要としないのでここでは空
気の吹込みは不要である。また、脱窒菌の栄養源となる
有機物は、前記曝気装置5及び硝化装置18において既
に分解され、液中からは十分な量が得られないので、有
機炭素化合物20を供給する。有機炭素化合物20の例
としてはメタノールが最も一般的である。
【0027】次いでこの処理液を酸化装置21に導入す
る。酸化装置21には好気性微生物が生育しており空気
6を吹き込むことによって、脱窒装置19から送られる
処理液中に残存する有機炭素化合物20を完全に分解・
消費する。酸化装置21を出た処理液を沈殿装置22に
導入し、処理液中に混入している微生物などを含む固形
分23を沈殿させる。そして、この固形分23を硝化装
置18に返送するとともに、上澄水24は凝集装置10
に導入し、以下第1の実施態様と同様にして重金属を処
理し、最終的な処理水17とする。
る。酸化装置21には好気性微生物が生育しており空気
6を吹き込むことによって、脱窒装置19から送られる
処理液中に残存する有機炭素化合物20を完全に分解・
消費する。酸化装置21を出た処理液を沈殿装置22に
導入し、処理液中に混入している微生物などを含む固形
分23を沈殿させる。そして、この固形分23を硝化装
置18に返送するとともに、上澄水24は凝集装置10
に導入し、以下第1の実施態様と同様にして重金属を処
理し、最終的な処理水17とする。
【0028】図3は本発明の第3の実施態様を示す処理
系統図である。排水の種類によっては重金属(Cd、P
b、Zn)濃度が規制値より高い場合がある。この場
合、図1あるいは図2に示すプロセスでは重金属類を処
理することは困難である。そのため、図3に示すように
生物処理終了後、凝集装置10の前段に、以下に示すよ
うな重金属処理工程を付加する。すなわち、第1又は第
2の実施態様の説明で述べた生物処理後の処理液中に未
だ許容量以上の重金属が残存している場合には、該生物
処理液を反応装置8に導入し、キレート剤9を添加して
重金属を捕捉して除去する。キレート剤9としては、対
象となる重金属に対して選択性を有するものであれば特
に限定する必要はなく、例えば公知のエポフロックL−
1(ミヨシ油脂社製、キレート形成基:−NH−CS2
Na,−SNa、平均分子量:8万〜12万)を重金属
イオンに対して0.9〜1.2当量程度添加することに
よって処理することができる。
系統図である。排水の種類によっては重金属(Cd、P
b、Zn)濃度が規制値より高い場合がある。この場
合、図1あるいは図2に示すプロセスでは重金属類を処
理することは困難である。そのため、図3に示すように
生物処理終了後、凝集装置10の前段に、以下に示すよ
うな重金属処理工程を付加する。すなわち、第1又は第
2の実施態様の説明で述べた生物処理後の処理液中に未
だ許容量以上の重金属が残存している場合には、該生物
処理液を反応装置8に導入し、キレート剤9を添加して
重金属を捕捉して除去する。キレート剤9としては、対
象となる重金属に対して選択性を有するものであれば特
に限定する必要はなく、例えば公知のエポフロックL−
1(ミヨシ油脂社製、キレート形成基:−NH−CS2
Na,−SNa、平均分子量:8万〜12万)を重金属
イオンに対して0.9〜1.2当量程度添加することに
よって処理することができる。
【0029】
【実施例】以下実施例により本発明の効果を実証する。 (実施例1)表1に示すシアン化合物及び有機化合物等
を含む排水を図1に示す工程により処理した。このと
き、中和装置2における第一鉄イオン又は第二鉄イオン
の鉄イオン溶解水3を、Feイオンとして100mg/
リットル添加した。その他は前記した図1の実施態様で
説明した操作と全く同様である。なお、処理条件は排水
処理量1m3 /h、中和装置及び曝気装置での滞留時間
はそれぞれ0.1及び2時間、汚泥濃度は3000mg
/リットルとした。このときの排水の性状及びその際得
られた処理水の性状を表1にまとめて示す。表1におい
て処理直後は処理開始直後、10Hrは処理開始10時
間後の処理水を示す。
を含む排水を図1に示す工程により処理した。このと
き、中和装置2における第一鉄イオン又は第二鉄イオン
の鉄イオン溶解水3を、Feイオンとして100mg/
リットル添加した。その他は前記した図1の実施態様で
説明した操作と全く同様である。なお、処理条件は排水
処理量1m3 /h、中和装置及び曝気装置での滞留時間
はそれぞれ0.1及び2時間、汚泥濃度は3000mg
/リットルとした。このときの排水の性状及びその際得
られた処理水の性状を表1にまとめて示す。表1におい
て処理直後は処理開始直後、10Hrは処理開始10時
間後の処理水を示す。
【0030】
【表1】
【0031】その結果、シアン化合物、有機物(CO
D、BOD)のいずれも、環境基準に定める規制値以下
の値となって有効に処理されていることが判明した。特
に第一鉄イオンを添加した場合は添加後速やかにシアン
化合物が分解されるが、第二鉄イオンの場合も添加後1
0時間経過したものは第一鉄イオンにより処理したもの
と有意差はなかった。すなわち、第一鉄イオンは第二鉄
イオンに比べて反応が速く、第二鉄イオンは反応がやや
緩慢であるものの時間の経過とともにシアン化合物を確
実に分解しているものと推定される。
D、BOD)のいずれも、環境基準に定める規制値以下
の値となって有効に処理されていることが判明した。特
に第一鉄イオンを添加した場合は添加後速やかにシアン
化合物が分解されるが、第二鉄イオンの場合も添加後1
0時間経過したものは第一鉄イオンにより処理したもの
と有意差はなかった。すなわち、第一鉄イオンは第二鉄
イオンに比べて反応が速く、第二鉄イオンは反応がやや
緩慢であるものの時間の経過とともにシアン化合物を確
実に分解しているものと推定される。
【0032】(実施例2)表2に示す排水に第一鉄塩又
第二鉄塩を添加し、同時に活性汚泥処理を行った。すな
わち、鉄塩によるシアン化合物の分解と好気性微生物処
理の併用処理の効果を実験により確認した。振とうフラ
スコに原排水300ミリリットルを入れ、第一鉄塩又第
二鉄塩をFeイオン濃度として100mg/リットルと
なるように添加すると同時に、活性汚泥を濃度3000
mg/リットルとなるように加え、フラスコを振とうし
て酸素を供給し、分解処理した。その際の排水の性状及
び実験結果を表2にまとめて示す。表2中、処理直後、
12Hr、20Hr、40Hrはそれぞれ処理開始直
後、12、20、40時間後の処理水を示す。
第二鉄塩を添加し、同時に活性汚泥処理を行った。すな
わち、鉄塩によるシアン化合物の分解と好気性微生物処
理の併用処理の効果を実験により確認した。振とうフラ
スコに原排水300ミリリットルを入れ、第一鉄塩又第
二鉄塩をFeイオン濃度として100mg/リットルと
なるように添加すると同時に、活性汚泥を濃度3000
mg/リットルとなるように加え、フラスコを振とうし
て酸素を供給し、分解処理した。その際の排水の性状及
び実験結果を表2にまとめて示す。表2中、処理直後、
12Hr、20Hr、40Hrはそれぞれ処理開始直
後、12、20、40時間後の処理水を示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2の結果からシアン化合物については、
第一鉄塩を添加した場合はほぼ直後に、第二鉄塩を添加
した場合も20時間後には規制値を満足する結果が得ら
れ、鉄塩の添加と微生物による処理を同時に行う併用処
理が可能であることがわかった。また、有機物(BO
D)についても微生物の作用で20時間後には十分に分
解されることが明らかとなった。
第一鉄塩を添加した場合はほぼ直後に、第二鉄塩を添加
した場合も20時間後には規制値を満足する結果が得ら
れ、鉄塩の添加と微生物による処理を同時に行う併用処
理が可能であることがわかった。また、有機物(BO
D)についても微生物の作用で20時間後には十分に分
解されることが明らかとなった。
【0035】(実施例3)表3に示す実工場から排出さ
れる排水を、図2に示す工程により処理した。なお、こ
の排水は表1に示したものと同じであるが、表3には窒
素化合物(T−N、すなわちアンモニア態窒素、亜硝酸
態窒素及び硝酸態窒素の総合計)以外の項目の記載は便
宜上省略した。また、実施例1と共通する工程は、全く
同様の条件で処理した。排水の性状及びその際得られた
処理水(処理10開始10時間後)の性状は表3に示す
とおりであり、シアン化合物、有機物(COD、BO
D)のほか、窒素化合物(T−N)について何ら問題な
く、環境基準に定める規制値以下の値となって有効に処
理されていることがわかる。なお、処理条件は排水処理
量1m3 /hで、硝化装置における滞留時間:1.2時
間、pH:6〜8、汚泥濃度3000mg/リットル、
C/N=3であり、脱窒装置における滞留時間:0.6
時間、pH:6〜8、汚泥濃度3000mg/リットル
であり、処理温度は常温とした。
れる排水を、図2に示す工程により処理した。なお、こ
の排水は表1に示したものと同じであるが、表3には窒
素化合物(T−N、すなわちアンモニア態窒素、亜硝酸
態窒素及び硝酸態窒素の総合計)以外の項目の記載は便
宜上省略した。また、実施例1と共通する工程は、全く
同様の条件で処理した。排水の性状及びその際得られた
処理水(処理10開始10時間後)の性状は表3に示す
とおりであり、シアン化合物、有機物(COD、BO
D)のほか、窒素化合物(T−N)について何ら問題な
く、環境基準に定める規制値以下の値となって有効に処
理されていることがわかる。なお、処理条件は排水処理
量1m3 /hで、硝化装置における滞留時間:1.2時
間、pH:6〜8、汚泥濃度3000mg/リットル、
C/N=3であり、脱窒装置における滞留時間:0.6
時間、pH:6〜8、汚泥濃度3000mg/リットル
であり、処理温度は常温とした。
【0036】
【表3】
【0037】(実施例4)表4に示す実工場から排出さ
れる排水を、図3に示す工程により処理した。なお、こ
の排水は表1、表3に示したものと同じであるが、表4
には重金属(Cd、Pb、Zn)以外の項目の記載は便
宜上省略した。また、反応工程においてキレート剤とし
てエポフロックL−1を濃度50ppmとなるように添
加し、それ以外の実施例1と共通する工程は、全く同様
の条件で処理した。排水の性状及びその際得られた処理
水の性状は表4に示すとおりであり、シアン化合物、有
機物(COD、BOD)のほか、重金属について何ら問
題なく、環境基準に定める規制値以下の値となって有効
に処理されていることがわかる。
れる排水を、図3に示す工程により処理した。なお、こ
の排水は表1、表3に示したものと同じであるが、表4
には重金属(Cd、Pb、Zn)以外の項目の記載は便
宜上省略した。また、反応工程においてキレート剤とし
てエポフロックL−1を濃度50ppmとなるように添
加し、それ以外の実施例1と共通する工程は、全く同様
の条件で処理した。排水の性状及びその際得られた処理
水の性状は表4に示すとおりであり、シアン化合物、有
機物(COD、BOD)のほか、重金属について何ら問
題なく、環境基準に定める規制値以下の値となって有効
に処理されていることがわかる。
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、排水中に含まれ
るシアン化合物を、共存する有機物の影響を受けること
なく効率よく処理することができ、さらにそれらの有機
物も同時に処理することができる。また、シアン化合物
及び有機物に加えて、アンモニア等の窒素化合物を含む
排水についても、鉄イオン処理を行う中和工程、有機物
を処理する曝気工程に加えて硝化菌及び脱窒菌により窒
素化合物を処理する工程を付加することにより、硝化菌
及び脱窒菌に対して有害なシアン化合物によってこれら
の菌の生育をそがいされることなく、窒素化合物を効果
的に処理し無害化することができる。さらに、排水中に
重金属類が含まれている場合には、一連の処理工程に加
えてキレート剤による反応工程を付加することにより、
工程を複雑化することなく重金属類を除去することがで
きる。
るシアン化合物を、共存する有機物の影響を受けること
なく効率よく処理することができ、さらにそれらの有機
物も同時に処理することができる。また、シアン化合物
及び有機物に加えて、アンモニア等の窒素化合物を含む
排水についても、鉄イオン処理を行う中和工程、有機物
を処理する曝気工程に加えて硝化菌及び脱窒菌により窒
素化合物を処理する工程を付加することにより、硝化菌
及び脱窒菌に対して有害なシアン化合物によってこれら
の菌の生育をそがいされることなく、窒素化合物を効果
的に処理し無害化することができる。さらに、排水中に
重金属類が含まれている場合には、一連の処理工程に加
えてキレート剤による反応工程を付加することにより、
工程を複雑化することなく重金属類を除去することがで
きる。
【図1】本発明の第1の実施態様を示す処理系統図。
【図2】本発明の第2の実施態様を示す処理系統図。
【図3】本発明の第3の実施態様を示す処理系統図。
【図4】従来のアルカリ塩素2段処理法の概略を示す処
理系統図。
理系統図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 3/34 101 C02F 3/34 101A 9/00 501 9/00 501F 502 502Z 502P 504 504A (72)発明者 平野 正樹 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 山田 守雄 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 中村 孝洋 広島県広島市中区小町4番33号 中国電力 株式会社内 (72)発明者 島田 裕 広島県広島市中区小町4番33号 中国電力 株式会社内 (72)発明者 金子 雅人 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 木下 達之 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 小串 泰之 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 伊藤 義文 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 新屋 謙治 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 上村 一秀 兵庫県神戸市兵庫区小松通5丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内 (72)発明者 大道 正雄 兵庫県神戸市兵庫区小松通5丁目1番16号 株式会社神菱ハイテック内
Claims (8)
- 【請求項1】 シアン化合物及び有機物を含有する排水
の処理方法において、前記排水に第一鉄塩又は第二鉄塩
を注入し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整してシ
アン化合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換した
後、未反応のシアン化合物及び有機物等を微生物によっ
て分解除去することを特徴とするシアン化合物及び有機
物を含有する排水の処理方法。 - 【請求項2】 シアン化合物及び有機物を含有する排水
の処理方法において、前記排水に第一鉄塩又は第二鉄塩
を注入し、アルカリ剤によりpHを6〜8に調整してシ
アン化合物の一部を難溶性の鉄シアノ錯塩に変換すると
同時に、シアン化合物及び有機物等を微生物によって分
解除去することを特徴とするシアン化合物及び有機物を
含有する排水の処理方法。 - 【請求項3】 前記排水がアンモニア態窒素、亜硝酸態
窒素及び硝酸態窒素の一種以上を含むものであり、前記
微生物による処理が、好気性微生物を用いるシアン化合
物及び有機物の処理と、硝化菌を用いてアンモニア態窒
素及び亜硝酸態窒素を硝酸態窒素に酸化する処理と、脱
窒菌を用いて硝酸態窒素を窒素ガスと水にまで分解する
処理からなることを特徴とする請求項1に記載のシアン
化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。 - 【請求項4】 前記微生物処理を行った処理液に、凝集
剤を注入して懸濁粒子を凝集処理した後、固液分離する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法。 - 【請求項5】 前記凝集処理を行うに先立ち、微生物処
理後にキレート剤を注入して液中に溶存する重金属をキ
レート化合物として捕捉することを特徴とする請求項4
に記載のシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理
方法。 - 【請求項6】 前記凝集処理が、無機凝集剤を注入した
後、高分子凝集剤を注入して凝集生成物を粗大化するこ
とを特徴とする請求項4又は5に記載のシアン化合物及
び有機物を含有する排水の処理方法。 - 【請求項7】 前記凝集処理の際に注入する凝集剤が第
二鉄塩であって、注入後アルカリ剤によりpHを6〜8
に調整することを特徴とする請求項4ないし6のいずれ
かに記載のシアン化合物及び有機物を含有する排水の処
理方法。 - 【請求項8】 前記固液分離が、沈殿分離によるもので
あることを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記
載のシアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8282521A JPH10118664A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8282521A JPH10118664A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10118664A true JPH10118664A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17653542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8282521A Pending JPH10118664A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | シアン化合物及び有機物を含有する排水の処理方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH10118664A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1996
- 1996-10-24 JP JP8282521A patent/JPH10118664A/ja active Pending
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