JPH0779999B2 - シアン含有液の処理方法 - Google Patents
シアン含有液の処理方法Info
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- JPH0779999B2 JPH0779999B2 JP1497088A JP1497088A JPH0779999B2 JP H0779999 B2 JPH0779999 B2 JP H0779999B2 JP 1497088 A JP1497088 A JP 1497088A JP 1497088 A JP1497088 A JP 1497088A JP H0779999 B2 JPH0779999 B2 JP H0779999B2
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- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/02—Treatment of water, waste water, or sewage by heating
- C02F1/025—Thermal hydrolysis
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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- C02F3/1205—Particular type of activated sludge processes
- C02F3/1231—Treatments of toxic sewage
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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- C02F2101/10—Inorganic compounds
- C02F2101/16—Nitrogen compounds, e.g. ammonia
- C02F2101/18—Cyanides
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鉄鋼の軟窒化処理および液体浸炭処理、メッ
キ、化成処理などの表面処理工業において用いられてい
るシアン含有液の廃液を処理する方法に関するものであ
り、より詳しく述べるならば、シアン含有液の熱分解法
で処理された処理液の後処理に関するものである。本願
において、シアンイオン及び/または錯シアンイオンを
含む液をシアン含有液と略称する。
キ、化成処理などの表面処理工業において用いられてい
るシアン含有液の廃液を処理する方法に関するものであ
り、より詳しく述べるならば、シアン含有液の熱分解法
で処理された処理液の後処理に関するものである。本願
において、シアンイオン及び/または錯シアンイオンを
含む液をシアン含有液と略称する。
(従来の技術) シアン含有液の中でシアン化アルカリ金属塩含有廃水の
熱分解法に関して、PPM;Vol.8,No.8,1977の第58〜68頁
「熱加水分解法によるシアン廃液の処理方法」は、シア
ン化カリを例として該含有処理液を圧力容器内で140℃
以上に加熱処理することによりシアンを下記式により熱
加水分解させることができ、またその分解速度は加熱温
度をより高めることにより速められることを示している
(第59頁、3−1項、第58頁の(1)式)。
熱分解法に関して、PPM;Vol.8,No.8,1977の第58〜68頁
「熱加水分解法によるシアン廃液の処理方法」は、シア
ン化カリを例として該含有処理液を圧力容器内で140℃
以上に加熱処理することによりシアンを下記式により熱
加水分解させることができ、またその分解速度は加熱温
度をより高めることにより速められることを示している
(第59頁、3−1項、第58頁の(1)式)。
KCN+2H2O→NH3+HCOOK (熱) 次に、錯シアン塩の熱分解法に関する特公昭55−50718
号公報(鉄シアン錯イオンを含むシアン廃液の処理方
法)は鉄シアン錯イオンを含むシアン廃液を、シアン錯
イオン1モル当り2モル以上のアルカリ金属水酸化物の
共存下において140℃以上の温度で加熱処理することを
特徴とするものであり、好ましい条件としては廃液のpH
を11以上、温度140℃以上好ましくは約170℃付近の条件
で処理すると効果的にシアンを1ppm未満となるまで分解
することが可能であるとされている。この場合の分解反
応式に関して、前記公報の発明者と同一の著者により、
前記PPMの第60頁の左欄に下記の記載がなされている。
号公報(鉄シアン錯イオンを含むシアン廃液の処理方
法)は鉄シアン錯イオンを含むシアン廃液を、シアン錯
イオン1モル当り2モル以上のアルカリ金属水酸化物の
共存下において140℃以上の温度で加熱処理することを
特徴とするものであり、好ましい条件としては廃液のpH
を11以上、温度140℃以上好ましくは約170℃付近の条件
で処理すると効果的にシアンを1ppm未満となるまで分解
することが可能であるとされている。この場合の分解反
応式に関して、前記公報の発明者と同一の著者により、
前記PPMの第60頁の左欄に下記の記載がなされている。
6K4Fe(CN)6+12NaOH+66H2O+O2 →36NH3+2Fe3O4+12HCOONa+24HCOOK (熱) また、炭酸塩が生ずることから考えられるギ酸塩の一部
の反応として次の様な反応が記載されている。
の反応として次の様な反応が記載されている。
2HCOONa+2NaOH+O2→2Na2CO3+2H2O (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前述のような熱分解法はシアンの分解に
非常に効果的であるが副生したギ酸塩は前記加熱におい
て前記式のような分解は起こり難いのが実情である。
非常に効果的であるが副生したギ酸塩は前記加熱におい
て前記式のような分解は起こり難いのが実情である。
従って、廃液中のシアン含有量が高ければ高い程それだ
け熱分解後の廃液中に高濃度のギ酸塩が含有されるよう
になるので、廃液のCODならびにBODが異常に高くなり、
排水規制上加熱処理したシアン含有廃液の上澄液をその
まま放流することができないといった問題を有してい
る。従って、これらの値を効率的にしかも経済的に大幅
に低下させ得る加熱処理後の後処理法の開発が望まれて
いた。
け熱分解後の廃液中に高濃度のギ酸塩が含有されるよう
になるので、廃液のCODならびにBODが異常に高くなり、
排水規制上加熱処理したシアン含有廃液の上澄液をその
まま放流することができないといった問題を有してい
る。従って、これらの値を効率的にしかも経済的に大幅
に低下させ得る加熱処理後の後処理法の開発が望まれて
いた。
ギ酸塩は一般に活性汚泥法により簡単に除去できるた
め、熱分解液のBOD及びCODを低下させる方法として活性
汚泥による曝気法が考えられるが、熱分解法で処理され
たシアン液中のアンモニア及び塩濃度が高いために、ギ
酸塩が難分解性になり、またBOD及びCODを充分低下させ
ることができなかった。通常の活性汚泥法において行わ
れる馴養法では、汚泥に少量の廃水を加え、曝気を行い
ながら徐々に廃水の添加量を多くして馴養する方法が採
用される。
め、熱分解液のBOD及びCODを低下させる方法として活性
汚泥による曝気法が考えられるが、熱分解法で処理され
たシアン液中のアンモニア及び塩濃度が高いために、ギ
酸塩が難分解性になり、またBOD及びCODを充分低下させ
ることができなかった。通常の活性汚泥法において行わ
れる馴養法では、汚泥に少量の廃水を加え、曝気を行い
ながら徐々に廃水の添加量を多くして馴養する方法が採
用される。
軟窒化に用いられる処理廃液のCN濃度は一般に1,000〜1
2,000ppmであり、その廃液を熱分解した後の液のCN濃度
は1ppm未満、アンモニア濃度は500〜5,000ppm、塩濃度
は20〜200g/であり、特にこの様なシアン含有液では
ギ酸塩は極めて難分解性になる。
2,000ppmであり、その廃液を熱分解した後の液のCN濃度
は1ppm未満、アンモニア濃度は500〜5,000ppm、塩濃度
は20〜200g/であり、特にこの様なシアン含有液では
ギ酸塩は極めて難分解性になる。
本発明の目的は、従来技術の抱える問題を解決できる、
効率的かつ経済的なシアン含有液の処理方法を提供する
ことを目的とし、より具体的には、馴養法の改善により
熱分解処理したシアン含有液のCODならびにBODを大幅に
低減させる後処理法を提供することを目的とする。
効率的かつ経済的なシアン含有液の処理方法を提供する
ことを目的とし、より具体的には、馴養法の改善により
熱分解処理したシアン含有液のCODならびにBODを大幅に
低減させる後処理法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、シアン含有液中のシアンを熱分解させた
熱分解液中で、汚泥に含まれる通性嫌気性菌を馴養さ
せ、その後好気性菌に変性させた汚泥を用いて活性汚泥
処理すると、有機ギ酸化合物を炭酸ガス等に分解させる
ことによりCODならびにBODも大幅に低減させることがで
き、前記の問題を解決できることを見出した。
熱分解液中で、汚泥に含まれる通性嫌気性菌を馴養さ
せ、その後好気性菌に変性させた汚泥を用いて活性汚泥
処理すると、有機ギ酸化合物を炭酸ガス等に分解させる
ことによりCODならびにBODも大幅に低減させることがで
き、前記の問題を解決できることを見出した。
(作用) 本発明に係る方法はシアン含有液の熱分解処理(一次処
理)と後処理(二次処理)とから構成される。二次処理
では、汚泥中の通気嫌気性菌を一次処理液中で馴養さ
せ、次に好気性菌に変性を行う。
理)と後処理(二次処理)とから構成される。二次処理
では、汚泥中の通気嫌気性菌を一次処理液中で馴養さ
せ、次に好気性菌に変性を行う。
本発明は、通性嫌気性菌を馴養すること、その馴養は廃
水の濃度を徐々に高めるのではなく、シアン含有液の熱
分解処理液中で、すなわち最初から高濃度をもつ一次処
理水中で馴養を行うことを大きな特徴とするものであ
る。このようにして馴養変性された汚泥を曝気処理する
と好気性菌が選択成長する。この好気性菌は活性汚泥法
に使用される従来の好気性菌よりも有機物の酸化分解作
用が格段と強化されていることが見出された。
水の濃度を徐々に高めるのではなく、シアン含有液の熱
分解処理液中で、すなわち最初から高濃度をもつ一次処
理水中で馴養を行うことを大きな特徴とするものであ
る。このようにして馴養変性された汚泥を曝気処理する
と好気性菌が選択成長する。この好気性菌は活性汚泥法
に使用される従来の好気性菌よりも有機物の酸化分解作
用が格段と強化されていることが見出された。
(実施例) 先づ、熱分解処理は高知のすべての方法を本発明におい
て一次処理として採用できるが、好ましい熱分解法およ
び条件を具体的に説明する。シアン含有液中のシアンが
全てCN-の形であるときは、該液を耐圧容器に入れて140
℃以上好ましくは約170℃位に加熱して分解する。加熱
手段としては外部加熱または高圧水蒸気吹き込みなどが
適用される。
て一次処理として採用できるが、好ましい熱分解法およ
び条件を具体的に説明する。シアン含有液中のシアンが
全てCN-の形であるときは、該液を耐圧容器に入れて140
℃以上好ましくは約170℃位に加熱して分解する。加熱
手段としては外部加熱または高圧水蒸気吹き込みなどが
適用される。
シアン含有液が錯シアンイオンを含む場合には、該液を
熱分解処理する前に水酸化アルカリ金属(NaOH又はKOH
など)を加えてアルカリ性とする。この場合の水酸化ア
ルカリ金属の添加量は、該液中に含有する錯シアンイオ
ンがFe(CN)6 4-のときは該錯シアンイオンの2倍以上
のモル数で充分であるが、その他の錯イオン例えばFe
(CN)6 3-、Cr(CN)6 3-などの3価金属と錯化したもの
を多量に含む場合には該錯イオンの総モル数の3倍以上
のモル数の水酸化アルカリ金属を加えるのが安全であ
る。しかしながら、実際の廃液処理作業においては処理
バッチ毎における前述の様なモル濃度管理は厄介である
ので、定常状態で生成するシアン含有液の濃度を把握し
その廃液の熱分解に必要な水酸化アルカリ金属の量を実
験的に確め、その際のシアン廃液のアルカリ度をpHで把
握し、そのpH値をコントロールし、以てモル濃度を管理
するのが好ましい。なお、pHは11以上が好ましい。この
様に適正なアルカリ性としたシアン含有液は前記と同様
の熱分解処理が施される。シアン、錯シアンの分解は、
シアン含有液中の全シアン量が50,000ppm又はそれ以上
の高濃度であっても例えば約170℃迄の加熱昇温におい
て全シアンの約70%が分解し、約170℃を30分保持すれ
ば約99%以上が分解し、60分後にはシアン含有液中のシ
アンの量が1ppm未満となる迄分解することができる。
熱分解処理する前に水酸化アルカリ金属(NaOH又はKOH
など)を加えてアルカリ性とする。この場合の水酸化ア
ルカリ金属の添加量は、該液中に含有する錯シアンイオ
ンがFe(CN)6 4-のときは該錯シアンイオンの2倍以上
のモル数で充分であるが、その他の錯イオン例えばFe
(CN)6 3-、Cr(CN)6 3-などの3価金属と錯化したもの
を多量に含む場合には該錯イオンの総モル数の3倍以上
のモル数の水酸化アルカリ金属を加えるのが安全であ
る。しかしながら、実際の廃液処理作業においては処理
バッチ毎における前述の様なモル濃度管理は厄介である
ので、定常状態で生成するシアン含有液の濃度を把握し
その廃液の熱分解に必要な水酸化アルカリ金属の量を実
験的に確め、その際のシアン廃液のアルカリ度をpHで把
握し、そのpH値をコントロールし、以てモル濃度を管理
するのが好ましい。なお、pHは11以上が好ましい。この
様に適正なアルカリ性としたシアン含有液は前記と同様
の熱分解処理が施される。シアン、錯シアンの分解は、
シアン含有液中の全シアン量が50,000ppm又はそれ以上
の高濃度であっても例えば約170℃迄の加熱昇温におい
て全シアンの約70%が分解し、約170℃を30分保持すれ
ば約99%以上が分解し、60分後にはシアン含有液中のシ
アンの量が1ppm未満となる迄分解することができる。
この分解反応においては多量のアンモニアガスが発生す
るので、耐圧容器内の温度を保持しながら断続的に容器
外に抜き取りそれを例えば希硫酸槽へ導入して硫酸アン
モニアとして回収する。次に、熱分解した液を冷却した
のちpH約7に調節する。
るので、耐圧容器内の温度を保持しながら断続的に容器
外に抜き取りそれを例えば希硫酸槽へ導入して硫酸アン
モニアとして回収する。次に、熱分解した液を冷却した
のちpH約7に調節する。
次いで、本発明が特徴とする後処理を行う。熱分解液を
適量連続的に、通性嫌気性菌を馴養させ、好気性菌に変
性させた菌を含む多段式活性汚泥槽に流し、曝気しなが
らギ酸塩等の有機物を生分解する。次いで、活性汚泥処
理槽から沈降槽に移し、処理液中の汚泥を沈降させ、沈
降汚泥を活性汚泥槽へ返送する。ただし、液中の有機物
量が高濃度のためその生分解により菌が増殖したときは
沈降槽底から余剰汚泥を抜き取りフィルタープレスで強
制炉別して除去する。沈降槽の上澄液は全シアン濃度、
BOD,CODの管理のもとに放流される。
適量連続的に、通性嫌気性菌を馴養させ、好気性菌に変
性させた菌を含む多段式活性汚泥槽に流し、曝気しなが
らギ酸塩等の有機物を生分解する。次いで、活性汚泥処
理槽から沈降槽に移し、処理液中の汚泥を沈降させ、沈
降汚泥を活性汚泥槽へ返送する。ただし、液中の有機物
量が高濃度のためその生分解により菌が増殖したときは
沈降槽底から余剰汚泥を抜き取りフィルタープレスで強
制炉別して除去する。沈降槽の上澄液は全シアン濃度、
BOD,CODの管理のもとに放流される。
本発明に用いられる好気性菌は一次処理水中で通性嫌気
性菌を馴養し、その後曝気により変性したものである。
この通気嫌気性菌の馴養の途中ではCODが上昇し一定期
間横ばいになり、下がりだす現象が認められる。CODが
下がり切った状態で馴養変性が完全に終了する。その汚
泥菌を好気性の活性汚泥法の処理条件で使用すると一次
処理水中のアンモニア濃度および塩濃度が高く難分解性
の有機物が極めて容易に分解する。
性菌を馴養し、その後曝気により変性したものである。
この通気嫌気性菌の馴養の途中ではCODが上昇し一定期
間横ばいになり、下がりだす現象が認められる。CODが
下がり切った状態で馴養変性が完全に終了する。その汚
泥菌を好気性の活性汚泥法の処理条件で使用すると一次
処理水中のアンモニア濃度および塩濃度が高く難分解性
の有機物が極めて容易に分解する。
上記した二次処理の後にさらに、菌態を変えた「通性嫌
気性菌を馴養変性した好気性菌」による再処理を行うと
さらに効果を高めることができ、特にBODの低下が著し
い。また、再処理として活性炭による処理も行なうこと
ができる。
気性菌を馴養変性した好気性菌」による再処理を行うと
さらに効果を高めることができ、特にBODの低下が著し
い。また、再処理として活性炭による処理も行なうこと
ができる。
以下、パイロットプラントでの操業例を説明する。
(1)一次処理 軟窒化処理に用いたシアン含有廃水を原水槽1に貯め、
予熱槽2で加熱した後、リアクター(オートクレーブ)
3内で170℃、7Kg/cm2で熱加水分解した。
予熱槽2で加熱した後、リアクター(オートクレーブ)
3内で170℃、7Kg/cm2で熱加水分解した。
反応式は、 KCN+2H2O→NH3+HCOOK ……(1) 6K4Fe(CN)6+12NaOH+66H2O+O2→ 36NH3+2Fe3O4+12HCOONa+24HCOOK ……(2) である。
遊離シアンは高温高圧下で水と反応し(1)式のよう
に、アンモニアと有機物のギ酸ソーダ(又はカリウム)
に変化する。錯体のシアンは苛性ソーダの存在下で
(2)式のように反応し、(1)式と同様アンモニアと
ギ酸塩になる。錯体中の鉄は四三酸化鉄となり、微細な
沈殿物となって反応の系外に出ていく。廃水中にシアン
酸も存在する。それは(3)式のように反応しアンモニ
アと炭酸ガスと炭酸カリになる。
に、アンモニアと有機物のギ酸ソーダ(又はカリウム)
に変化する。錯体のシアンは苛性ソーダの存在下で
(2)式のように反応し、(1)式と同様アンモニアと
ギ酸塩になる。錯体中の鉄は四三酸化鉄となり、微細な
沈殿物となって反応の系外に出ていく。廃水中にシアン
酸も存在する。それは(3)式のように反応しアンモニ
アと炭酸ガスと炭酸カリになる。
2KCNO+3H2O→K2CO3+2NH3+CO2 ……(3) この方式ではシアン1モルで必ずアンモニア1モルとギ
酸塩1モルが発生する。発生したアンモニアは大部分は
オートクレーブの次の冷却槽4のアンモニアストリッピ
ングで除去され、スクラバー5で硫酸アンモンとして固
定される。スクラバー5の循環水は、中和後、硫酸アン
モンの塩として外部へ放出された。一次冷却水槽4の熱
分解水を液体クロマトグラフにより分析した結果ではギ
酸塩以外の有機物のピークは認められなかった。それ故
COD,BODの原因物質はギ酸塩である。ちなみにギ酸の4.9
%の値が理論COD値である。
酸塩1モルが発生する。発生したアンモニアは大部分は
オートクレーブの次の冷却槽4のアンモニアストリッピ
ングで除去され、スクラバー5で硫酸アンモンとして固
定される。スクラバー5の循環水は、中和後、硫酸アン
モンの塩として外部へ放出された。一次冷却水槽4の熱
分解水を液体クロマトグラフにより分析した結果ではギ
酸塩以外の有機物のピークは認められなかった。それ故
COD,BODの原因物質はギ酸塩である。ちなみにギ酸の4.9
%の値が理論COD値である。
(3)微生物処理(二次処理) 種汚泥として下水処理場の余剰汚泥を用い、その汚泥を
0.3m3/m3(槽容積)の割合で馴養槽13に投入し撹拌し、
次いで一次処理水を0.7m3/m3(槽容積)の割合で投入す
る。その水槽に0.5m3/m3(槽容積)/hの空気を3〜7日
間吹き込んだ。この途中でCODが一旦上昇し、下降し、
そして下がり切った時に通性嫌気性菌の馴養変性が完了
した。次いで0.33m3/m3(槽容積)/hの空気を7〜10日
間吹き込んだ。この結果好気性菌が多くなった。その後
硝酸化槽10に一次処理水と馴養槽13からの液を流し込み
曝気(18時間)を行ない、硝酸化後の液を曝気槽11で17
時間処理し、さらに沈降槽12にて4時間静置した。沈降
物はフィルタープレス7にてスラッジとし、上澄液は一
部は沈降槽12から放流し他は馴養槽13に戻し繰返し使用
した。一次処理に供された原水の量、pHおよびCODをそ
れぞれ第1、第2および第3表に、また一次処理後の熱
分解水の全シアン分析値を第1表に、さらに放流水のCO
D,BODを第3表に示す。
0.3m3/m3(槽容積)の割合で馴養槽13に投入し撹拌し、
次いで一次処理水を0.7m3/m3(槽容積)の割合で投入す
る。その水槽に0.5m3/m3(槽容積)/hの空気を3〜7日
間吹き込んだ。この途中でCODが一旦上昇し、下降し、
そして下がり切った時に通性嫌気性菌の馴養変性が完了
した。次いで0.33m3/m3(槽容積)/hの空気を7〜10日
間吹き込んだ。この結果好気性菌が多くなった。その後
硝酸化槽10に一次処理水と馴養槽13からの液を流し込み
曝気(18時間)を行ない、硝酸化後の液を曝気槽11で17
時間処理し、さらに沈降槽12にて4時間静置した。沈降
物はフィルタープレス7にてスラッジとし、上澄液は一
部は沈降槽12から放流し他は馴養槽13に戻し繰返し使用
した。一次処理に供された原水の量、pHおよびCODをそ
れぞれ第1、第2および第3表に、また一次処理後の熱
分解水の全シアン分析値を第1表に、さらに放流水のCO
D,BODを第3表に示す。
比較例 (1)一次処理 実施例と同じ方法で一次処理を行なった。
(2)微生物処理(二次処理) 一次処理で熱分解した廃水を好気性菌を用いる通常の活
性汚泥法にてバッチ処理した。
性汚泥法にてバッチ処理した。
処理結果を第4表に示す。
(発明の効果) 本発明方法は上述のように構成したから、シアン含有液
の熱分解処理液に含まれる難分解性ギ酸化合物が分解さ
れ、COD,BODが低い処理液が容易に得られる。特に、二
次処理工程の効率は通常の活性汚泥法と変わらないか
ら、本発明法の効率は、熱分解法の後に活性汚泥法を付
加したものと同じであり、効率が高い。
の熱分解処理液に含まれる難分解性ギ酸化合物が分解さ
れ、COD,BODが低い処理液が容易に得られる。特に、二
次処理工程の効率は通常の活性汚泥法と変わらないか
ら、本発明法の効率は、熱分解法の後に活性汚泥法を付
加したものと同じであり、効率が高い。
上述のように、本発明は工業的に有益な効果を奏するも
のであり、また廃水処理に対する貢献も大である。
のであり、また廃水処理に対する貢献も大である。
第1図は本発明方法を実施するパイロットプラントのフ
ロー図である。 1……原水槽、2……予熱槽、3……リアクター、4…
…冷却槽、6……沈降槽、8……中和槽、9……一次処
理水貯槽、10……硝酸化槽、13……馴養槽
ロー図である。 1……原水槽、2……予熱槽、3……リアクター、4…
…冷却槽、6……沈降槽、8……中和槽、9……一次処
理水貯槽、10……硝酸化槽、13……馴養槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 升田 正彦 大阪府大阪市天王寺区清水谷町6番1号 (清貴ビル4F) 共栄技研工業株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭51−43858(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】シアン含有液中のシアンを熱分解するシア
ン含有液の処理方法において、前記熱分解液中で汚泥の
通性嫌気性菌を馴養し、その後曝気により好気性菌に変
性させた汚泥により前記熱分解液を活性汚泥処理するこ
とを特徴とするシアン含有液の処理方法。 - 【請求項2】前記シアン含有液が鉄鋼の軟窒化処理廃液
またはメッキ廃液である請求項1記載のシアン含有液の
処理方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1497088A JPH0779999B2 (ja) | 1988-01-26 | 1988-01-26 | シアン含有液の処理方法 |
EP19880119404 EP0325720B1 (en) | 1988-01-26 | 1988-11-22 | Method for treating a cyano-containing waste liquid |
DE3853064T DE3853064T2 (de) | 1988-01-26 | 1988-11-22 | Behandlungsverfahren für einen Cyanid enthaltenden flüssigen Abfall. |
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