JP2009247416A - 超音波探触子用の音響レンズ及びこれを用いた超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子用の音響レンズ及びこれを用いた超音波探触子 Download PDF

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Abstract

【課題】伝搬損失を抑制した超音波探触子の音響レンズ及びこれを用いて感度を高めた超音波探触子を提供する。
【解決手段】超音波送受波面となる圧電素子1の前面に厚みを一定とした音響整合層4が設けられ、前記音響整合層4上に設けられた超音波探触子用の音響レンズ5において、前記音響レンズ5は前記音響整合層4とは材料を異にするとともに超音波が送出される超音波媒質3よりも音速が小さい凸レンズ5aと前記超音波媒質3よりも音速の大きい凹レンズ5bとの平行平面とした積層体からなり、前記凹レンズ5bの最小厚み部は前記凸レンズ5aの最大厚み部よりも小さくして前記積層体の厚みは前記凸レンズ5aの最大厚みが支配的である構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は音響レンズ及びこれを用いた超音波探触子を技術分野とし、特に超音波の減衰を抑圧した凹凸レンズの積層体からなる音響レンズ及び感度を向上した超音波探触子に関する。
(発明の背景)
超音波探触子(プローブ)は例えば医用の超音波診断装置に超音波送受波源として利用され、通常で前面には音響レンズを設けて生体表面からの焦点を患部に一致させる。音響レンズは一般にシリコーン系の樹脂(ゴム)が適用されることから、これに伴う超音波の伝搬損失(減衰)を少なくしたものが望まれている。
(従来技術の一例、特許文献1参照)
第6図は一従来例を説明する超音波探触子の図で、同図(a)は長軸方向の断面図、同図(b)は作用を説明する短軸方向の断面図である。
超音波探触子は例えば短冊状した多数の圧電素子1を幅方向に並べて即ち長軸方向に並べてなる。圧電素子1は両主面に図示しない駆動電極を有し、振動制動材としてのバッキング材2上に並べられる。圧電素子1の駆動電極は例えば図示しないフレキシブル基板によって導出される。
通常では、超音波送受波面となる圧電素子1の前面には音響整合層4を設けて、超音波媒質としての生体3(1.5Mrayls)と圧電素子1(PZT、約34Mrayls)との音響インピーダンスの整合を計る。音響整合層4は必要に応じて二層や三層構造として順次に生体3の音響インピーダンスに接近させる。これにより、音響インピーダンスの不整合による超音波の伝搬損失を防止する。また、音響整合層4は各層ともに超音波周波数のλ/4として尾引(リンギング)等を防止する。
そして、音響整合層4上には圧電素子1の長さ、即ち短軸方向に曲率を有する音響レンズ5を設ける。音響レンズ5は例えば生体3(超音波媒質)よりも音速の遅い材料からなる凸レンズとする。そして、一般にはシリコーン系樹脂(ゴム)を主成分として添加物を混入してなる。
これにより、音響レンズ5の厚みの最も大きい中央部での細線で示す超音波P1よりも外周部での超音波P2の伝搬が速まるので、超音波の波面は中心部が最も遅い曲線Wで示す湾曲面となる。したがって、超音波Pは太線で示すように音響レンズの中心線Aに向かって進行し、音響レンズ5の曲率に従った×印の焦点距離fにて収束する。したがって、超音波の伝搬効率を高められる。
ちなみに、超音波媒質としての生体3の音速をc3(1500m/s)、音響レンズ5(シリコーン樹脂)の音速をc2(1000m/s)として焦点距離をfとすると、音響レンズ5の曲率半径rは次式(A)になる。但し、nは生体3を基準とした音響レンズ5の屈折率で、n=c2/c3である。
r=f{1−(c3/c2)}
=f{(n−1)/n} ・・・(A)
通常では、生体3の表面から深部を診断する場合(焦点距離fが長い場合)は低周波帯例えば3.5MHzが、体表面近傍を診断する場合(焦点距離fが短い場合)は高周波数帯例えば10MHz帯が適用される。なお、超音波探触子の長軸方向では電子的走査例えばリニアー走査やセクタ走査によって局所的に超音波を送受波し、音響レンズ5によって短軸方向に焦点を絞った上で、長軸方向での診断画像を順次に得る。
特開平8−223697号公報 実開昭57−23599号公報 基礎物理学 上巻 編者:金原寿郎 発行者:我孫子貞次 昭和46年2月1日発行 p221(薄レンズの公式)
(従来技術の問題点)
しかしながら、上記構成の超音波探触子では、音響レンズ5は凸レンズとして音速が遅いシリコーン樹脂(ゴム)が選択されるので、超音波の伝搬損失が大きい。特に、疾患部が生体3表面に近く焦点距離fが短いほど、音響レンズ5の曲率は大きくなって(曲率半径は小さくなって)中心部での厚みが大きくなることから、で伝搬損失が増大する問題があった。そして、伝搬損失が増大するほど、超音波探触子の感度が低下する。
(発明の目的)
本発明は伝搬損失を抑制した超音波探触子の音響レンズ及びこれを用いて感度を高めた超音波探触子を提供することを目的とする。
(音響レンズ5)
本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、超音波送受波面となる圧電素子の前面に厚みを一定とした音響整合層が設けられ、前記音響整合層上に設けられた超音波探触子用の音響レンズにおいて、前記音響レンズは前記音響整合層とは材料を異にするとともに超音波が送出される超音波媒質よりも音速が小さい凸レンズと前記超音波媒質よりも音速の大きい凹レンズとの平行平面とした積層体からなり、前記凹レンズの最小厚み部は前記凸レンズの最大厚み部よりも小さくして前記積層体の厚みは前記凸レンズの最大厚みが支配的である構成とする。
(超音波探触子)
同請求項5に示したように、請求項1又は2の音響レンズは超音波発生源としての圧電素子の前面に設けられ、前記音響レンズと前記圧電素子との間には音響整合層を有し、前記超音波媒質は生体とする。
このような請求項1(音響レンズ)の構成であれば、圧電素子の前面に音響整合層を形成して、これとは別材料とした音響レンズを設けるので、例えば特許文献2で示される音響整合層を凹レンズと兼用した場合に比較し、音響レンズの設計を容易にする。
そして、音響レンズは凸レンズと凹レンズとの積層体として凸レンズの最大厚みを支配的にする。したがって、超音波媒質よりも音速の遅い凸レンズの厚みが最大となる中央部での超音波の伝搬が遅延し、超音波媒質よりも音速が早い凹レンズの厚みが最大となる外周部での伝搬が速まる。
したがって、超音波媒質よりも音速の遅い単一の凸レンズで音響レンズを形成する場合よりも、凹凸レンズによる積層体中央部と外周部とでは超音波の進行時間差を大きくできる。これにより、平行平面とした積層体の厚みを小さくしても、実質的に曲率半径を大きくした音響レンズを得られる。よって、音響レンズを通過する超音波の伝搬損失を抑制できる。
また、請求項6(超音波探触子)の構成であれば、請求項1の音響レンズによって伝搬損失を小さくすることから高感度の超音波探触子を得られる。
(実施態様項)
本発明の請求項2では、請求項1において、前記超音波媒質に対する超音波媒質の音速をc3、前記凸レンズの音速をc1、前記凹レンズの音速をc2として焦点距離をFとしたとき、前記凸レンズの曲率半径rは、r={(c1−c2)/c1・c2}・c3・Fで決定される。これにより、焦点距離fに応じた凸レンズの曲率半径(換言すると凹レンズの曲率半径)を容易に決定できる。なお、上式は非特許文献1の(3)式に基づいて導出される。
同請求項3では、請求項1において、前記凸レンズはシリコーン樹脂を主成分とし、前記凹レンズはメチルペンテン(methylpentene)樹脂を主成分とする。これにより、超音波媒質よりも音速の遅い凸レンズ及び音速の速い凹レンズの材料を特定し、請求項1の発明を具現化する。
同請求項4では、請求項1において、前記凹レンズは超音波送受波面側として前記凸レンズは音響整合層側として曲面同士が接合されて前記積層体を形成し、前記凹レンズの両端側に脚部を有する。これにより、音響整合層上への位置決を含めた接着を容易にする。
同請求項5では、請求項1において、前記凸レンズは超音波送受波面側として前記凹レンズは音響整合層側として曲面同士が接合されて前記積層体を形成し、前記凹レンズの両端側に脚部を有する。この場合においても、音響整合層上への位置決を含めた接着を容易にする。
(第1実施形態)
第1図は本発明の第1実施形態を説明する図で、同図(a)は音響レンズを含む超音波探触子の短軸方向の断面図、同図(b)は作用を説明する同断面図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
超音波探触子は、前述したように、図示しない駆動電極を両主面に有する圧電素子1をバッキング材2上に長軸方向に並べ(前第4図参照)、超音波の送受波面となる圧電素子1の前面に音響整合層4を設けて、さらに短軸方向に曲率を有する音響レンズ5を設けてなる。
ここでの、音響レンズ5は凸レンズ5aと凹レンズ5bとの曲面同士を図示しない接着剤によって接合した積層体からなり、両主面間で平行平面する。凸レンズ5aの外周曲率半径rと凹レンズ5bの内周曲率半径rは同一とし、理論上は凸レンズの中心が点的に露出した平行平面とする。以下では、本発明での積層体からなる音響レンズ5を、便宜的に積層レンズ5とする。
凸レンズ5aは前述のように超音波媒質としての生体3よりも音速の遅いシリコーン樹脂を主成分とする。また、凹レンズ5bは生体3よりも音速の速い例えばメチルペンテン樹脂(通称ではTPX樹脂)を主成分とする。生体3及び凸レンズ5aの音速c3、c2は前述したように1500、1000m/secとし、凹レンズ5bとしたメチルペンテン樹脂の音速c1は2050m/secとなる。
このような構成であれば、積層レンズ5の中心部では凸レンズ5aの最大厚み部となって音速c2が生体3よりも遅いことから、生体3に送出される超音波P1の伝搬が前述同様に遅延する。そして、積層レンズ5の外周部では凹レンズ5bの最大厚み部となって音速c1が生体3よりも速いことから、従来例のように凸レンズ5aのみとした場合よりも超音波P2の伝搬が速まる。
したがって、焦点距離fを従来例と同一距離とすると、凸レンズ5aと凹レンズ5bとからなる平行平面とした積層レンズ5の中心部と外周部とでは、中心部からの超音波P1と外周部からの超音波P2の伝搬距離差(経路差、時間差)が大きくなる。したがって、平行平面とした積層レンズ5の厚みを小さくできる。
ちなみに、積層レンズ5の凸レンズ5a(=凹レンズ5b)の曲率半径r1と、焦点距離fとの関係は次式になる。但し、c1は凹レンズ5bの、c2は凸レンズ5aの、c3は超音波媒質としての生体3の音速である。
r={(c1−c2)/(c1・c2)}・c3・f ・・(B)
上式(B)は例えば非特許文献1で示される薄レンズの結像公式(1)(2)から以下にして導出される。すなわち、特許文献1では、第2図(非特許文献1の11.4−11図と同一)に示したように、屈折率n1、n2、n3とした媒質が、曲率半径をr1、r2とした曲面1及び2で順次接した場合、各曲面1、2の結像公式は、次式(1)(2)になる。
n2/s1′−n1/s1=(n2−n1)/r1・・・(1)
n3/s2′−n2/s2=(n3−n2)/r2・・・(2)
但し、座標軸xで示す主軸と各曲面との交点をS1、S2とし、S1S2間の距離は十分に小さいとする。そして、s1、s1′は交点S1からの、s2、s2′は交点S2からの距離である。また、図中のC1は曲率半径r1とした曲面1の、C2は同r2とした曲面2の中心であり、例えばr1<r2の例を示している。なお、式(1)(2)でのs1′、s2′が各曲面1、2による入射光(実線)の焦点距離fになる。
ここで、s2=s1′−S1S2となるが、薄レンズの仮定により、距離S1S2は無視できるので、s2=s1′となる。したがって、式(1)(2)よりs2を消去すると、次式(3)になるとしている。
(n3/s2′)−(n1/s1)=
(n2−1)(1/r1−1/r2)+{(n3−1)/r2−(n1−1)/r1}・・・(3)
以上が特許文献1での開示事項であるが、ここで、本発明は、曲面2(曲率半径r2)を平坦面即ち曲率半径を無限大(∞)とした場合を想定した。この場合は、曲率半径rが∞なので、式(3)は次式(4)になる。そして、s1を−∞とすると、換言すると、入射波が無限に離れた点源からの波(即ち平行波)とすると、次式(5)になる。
(n3/s2′)−(n1/s1)=(n2−n1)/r1・・・(4)
(n3/s2′)=(n2−n1)/r1・・・(5)
したがって、式(5)から、曲面2を平坦面(曲率半径rが∞)として入射光を平行波としたときの、焦点距離f即ちs2′、媒質n1、n2、n3及び曲面1の曲率半径r1の関係が導出される。例えば(5)式を変形して曲面1の曲率半径r1を求めると次式(6)になる。
r1={(n2−n1)/n3}s2′・・・(6)
ここで、屈折率n1、n2、n3とした媒質を、本実施形態での凹レンズ5b、凸レンズ5a、生体3とする。この場合、生体の音速c3(1500m/s)を基準とすると、凹レンズ(音速c1)、凸レンズ(音速c2)及び生体3の屈折率n1、n2、n3はc3/c1、c3/c2、c3/c3(=1)となる。
したがって、式(6)は次式(7)になる「前述の式(B)と同一」。但し、s2′=fである。これにより、生体3での焦点距離f(=s2′)及び凹レンズ5b、凸レンズ5aの音速から、凸レンズ5a(凹レンズ5b)の曲率半径r1を求められる。
r1={(c3/c2)−(c3/c1)}s2′
={(c1−c2)/(c1・c2)}・c3・f・・・(7)
例えば超音波周波数を10MHzとして圧電素子1の短軸方向での長さLを5mm、焦点距離fを15mmとすると、従来例の単一材からなる凸レンズとした音響レンズ5の場合は中央部の最大厚み部は0.43mmとなる。なお、従来例で示した前述の(A)式から曲率半径rが求められるので、短軸方向での長さが与えられれば、凸レンズ5の最大厚み部が算出できる。
これに対し、圧電素子1の短軸方向での長さL及び焦点距離fを同一とすると、本実施形態による積層レンズ5での凸レンズ5aの最大厚み部即ち平行平面の厚みは0.274mmとなる。なお、(B)式から曲率半径r1が求まるので、同様にして最大厚み部が算出できる。したがって、本実施形態では、従来例に対して約63.7%の厚みになって、積層レンズ5の厚みを従来例に対して概ね半減できる。
この場合、シリコーン樹脂の単位長さ(1mm)当たりの減衰量は概ね1.0dBであり、減衰量A(dB)は長さl及び超音波周波数f(MHz)に比例してA=1.0・L・f(dB)となる。この観点からすると、上記例での減衰量は従来例では-4.3dBであるのに対して、本実施形態では-2.74dBとなって1.56dBほど向上し、これに伴い超音波探触子の感度も上昇する。
なお、積層体からなる積層レンズ5の厚みは、凸レンズ5aのシリコーン樹脂は音速が約1000m/s、凹レンズのメチルペンテンの音速は2050m/sとした場合であり、凸レンズ5aと凹レンズ5bにおける音速の速度差が大きいほど、積層レンズ5の厚みを小さくできるとともに感度を向上できる。
なお、本実施形態では、非特許文献1との整合を計るため、生体3側を凸レンズ5aとして凹レンズ5bを音響整合層4側としたが、第3図に示したように、生体3側を凹レンズ5bとして凸レンズ5aを音響整合層4側としてもよい。
(第2実施形態)
第4は本発明の第2実施形態を説明する超音波探触子における短軸方向の断面図である。なお、前実施形態と同一部分には同番号を付与してその説明は省略又は簡略する。
第1実施形態ではシリコーン樹脂とした凸レンズ5aの中心が点的に露出するとしたが、現実にはメチルペンテン樹脂とした凹レンズ5bに、図示しない接着剤によって凸レンズ5a(シリコーン樹脂)を積層して中心を点的に露出することは困難となる。また、通常では曲率部のみを有する音響レンズ5を音響整合層4上に固着することは位置決等の点から困難とする。
したがって、第2実施形態では、例えば超音波送の受波面側(生体側)を凹レンズ5bとして、音響整合層4側を凸レンズ5aとして積層する場合は、凹レンズ5bの中心部は厚みを持たせて凸レンズ5aに積層する。例えば積層レンズ5の厚みに対し、凸レンズ5aの最大厚み部を例えば90以上とする。そして、両端側には脚部6を設けて音響整合層4上に接着する。
このようなものでは、凹レンズ5bに一定の厚みを付加するので、減衰量は増加するものの現実的な製造を容易する。そして、この場合でも、凸レンズ5aと凹レンズ5bとの積層体にすることによって、従来例に比較して減衰量を低減して感度を高められる。この場合は、凸レンズ5aは一定の厚みの増加はなく曲率部のみとするので、凸レンズ5aによる減衰量の増加は抑制できる。
(第3実施形態)
第5図は本発明の第3実施形態を説明する超音波探触子の断面図で、前実施形態と同一部分には同番号を付与してその説明は省略又は簡略する。
第3実施形態は、超音波送受波面を凸レンズ(シリコーン樹脂)5aとして、音響整合層4側を凹レンズ(メチルペンテン樹脂)5bとした場合の例である。この場合は、凸レンズ5aの外周部と凹レンズ5bの外周部に平坦部を設けて図示しない接着剤によって接合する。これにより、凸レンズ5aと凹レンズ5bとの外周部での接着剤による接合強度を維持する。例えば曲率をもった状態で凸レンズ5aと凹レンズ5bとを接着すると、例えば超音波媒質としての生体3に当接した際に外周部での接着強度が低下する。
この場合においても、凸レンズ5aは厚みを一定とした領域を生ずるので、減衰量は増加する。しかし、従来例に比較して、凸レンズ5aと凹レンズ5bの積層体とから音響レンズ5を形成するので、基本的には減衰量を少なくして、超音波探触子の感度を向上できる。
本発明の第1実施形態を説明する図で、同図(a)は音響レンズを含む超音波探触子の短軸方向の断面図、同図(b)は作用を説明する同断面図である。 本発明の第1実施形態に至った薄レンズの作用を説明する概念図である。 本発明の第1実施形態の他の例を説明する超音波探触子の短軸方向の断面図である。 本発明の第2実施形態を説明する超音波探触子における短軸方向での断面図である。 本発明の第3実施形態を説明する超音波探触子における短軸方向の断面図である。 従来例を説明する超音波探触子の図で、同図(a)は長軸方向の断面図、同図(b)は作用を説明する短軸方向の断面図である。
符号の説明
1 圧電素子、2 バッキング材、3 超音波媒質(生体)、4 音響整合層、5 音響レンズ、5a 凸レンズ、5b 凹レンズ、6 脚部。

Claims (6)

  1. 超音波送受波面となる圧電素子の前面に厚みを一定とした音響整合層が設けられ、前記音響整合層上に設けられた超音波探触子用の音響レンズにおいて、前記音響レンズは前記音響整合層とは材料を異にするとともに超音波が送出される超音波媒質よりも音速が小さい凸レンズと前記超音波媒質よりも音速の大きい凹レンズとの平行平面とした積層体からなり、前記凹レンズの最小厚み部は前記凸レンズの最大厚み部よりも小さくして前記積層体の厚みは前記凸レンズの最大厚みが支配的であることを特徴とする超音波探触子用の音響レンズ。
  2. 請求項1において、前記超音波媒質に対する超音波媒質の音速をc3、前記凸レンズの音速をc1、前記凹レンズの音速をc2として焦点距離をFとしたとき、前記凸レンズの曲率rは、r={(c1−c2)/c1・c2}・c3・Fで決定される超音波探触子用の音響レンズ。
  3. 請求項1又は2において、前記凸レンズはシリコーン樹脂を主成分とし、前記凹レンズはメチルペンテン樹脂を主成分とする超音波探触子用の音響レンズ。
  4. 請求項1において、前記凹レンズは超音波送受波面側として前記凸レンズは音響整合層側として曲面同士が接合されて前記積層体を形成し、前記凹レンズの両端側に脚部を有する超音波探触子用の音響レンズ。
  5. 請求項1において、前記凸レンズは超音波送受波面側として前記凹レンズは音響整合層側として曲面同士が接合されて前記積層体を形成し、前記凹レンズの両端側に脚部を有する超音波探触子用の音響レンズ。
  6. 請求項1の音響レンズは超音波発生源としての圧電素子の前面に設けられ、前記音響レンズと前記圧電素子との間には音響整合層を有し、前記超音波媒質は生体である医用の超音波探触子。
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