WO2024057438A1 - 圧縮機、冷凍サイクル装置、および圧縮機の製造方法 - Google Patents

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Abstract

圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する電動機と、圧縮機構と電動機とを連結し、電動機の回転力を圧縮機構に伝達する回転軸と、圧縮機構、電動機および回転軸を収容するとともに、下部に冷凍機油が貯留される油溜め部を有する密閉容器と、油溜め部を底上げする底上げ構造と、を備える。密閉容器は、回転軸の下方に位置し、油溜め部の底面を構成する有底筒状の底部を有する。底上げ構造は、底部の内部を回転軸の軸方向に2つの空間に仕切って油溜め部を底上げする板状の仕切り部材と、底部の内周面から突出して設けられ、仕切り部材を位置決めする位置決め部と、を有する。仕切り部材は、位置決め部で位置決めされた状態で底部に固定されている。

Description

圧縮機、冷凍サイクル装置、および圧縮機の製造方法
 本開示は、冷凍機油を貯留する油溜め部を備えた圧縮機、冷凍サイクル装置、および圧縮機の製造方法に関する。
 圧縮機の内部には、圧縮機構の摺動部の潤滑を目的として冷凍機油が封入されている。冷凍機油は、圧縮機の密閉容器の下部に設けられた油溜め部に貯留されている。圧縮機は、圧縮機構を駆動する回転軸を有し、回転軸の下端部に設けられたオイルポンプで油溜め部の冷凍機油を吸い上げ、回転軸の内部に設けた給油孔を介して圧縮機構に給油するようになっている。このように、圧縮機は、オイルポンプで油溜め部の冷凍機油を吸い上げるため、油溜め部における油面の位置は、オイルポンプの下端の給油口が冷凍機油に浸かるように、給油口から一定の高さ以上にする必要がある。よって、密閉容器への冷凍機油の封入量は、油面位置と、油溜め部を形成する密閉容器の下部容器の容積と、に基づいて決められる。
 冷凍機油の封入量は、圧縮機の重量削減およびコスト削減等の面から可能な限り削減することが望ましい。このため、冷凍機油の封入量は、圧縮機構への冷凍機油の供給を可能とする油面位置を保ちつつ、油量を削減することが求められている。
 油面位置を保ちつつ油量を削減する圧縮機として、特許文献1に記載の圧縮機が知られている。特許文献1の圧縮機は、油溜め部を底上げする底上げ構造を備えている。底上げ構造は、回転軸よりも下方に配置されて密閉容器の内周面に固定された板状の仕切り部材を備えている。底上げ構造は、仕切り部材によって油溜め部を底上げし、仕切り部材よりも下方に冷凍機油が流入しないようにすることで、冷凍機油の封入量の削減を図っている。
特開2007-170202号公報
 特許文献1の圧縮機において、仕切り部材が固定される密閉容器の内周面は、突出部等の無い単純な円筒面である。このため、仕切り部材を密閉容器の内周面に固定する際には、内周面における仕切り部材の固定位置に、仕切り部材を治具などで動かないように保持した上で、例えば全周溶接などにより固定する必要があり、固定作業が困難であった。つまり、特許文献1の圧縮機では、底上げ構造の構成が困難であった。
 本開示は上記した問題点を解決するためのものであり、油溜め部を底上げする底上げ構造を容易に構成できる圧縮機、冷凍サイクル装置、および圧縮機の製造方法を提供することを目的とするものである。
 本開示に係る圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する電動機と、圧縮機構と電動機とを連結し、電動機の回転力を圧縮機構に伝達する回転軸と、圧縮機構、電動機および回転軸を収容するとともに、下部に冷凍機油が貯留される油溜め部を有する密閉容器と、油溜め部を底上げする底上げ構造と、を備え、密閉容器は、回転軸の下方に位置し、油溜め部の底面を構成する有底筒状の底部を有し、底上げ構造は、底部の内部を回転軸の軸方向に2つの空間に仕切って油溜め部を底上げする板状の仕切り部材と、底部の内周面から突出して設けられ、仕切り部材を位置決めする位置決め部と、を有し、仕切り部材は、位置決め部で位置決めされた状態で底部に固定されているものである。
 本開示に係る冷凍サイクル装置は、上記圧縮機と、凝縮器と、減圧器と、蒸発器と、を備えたものである。
 本開示に係る圧縮機の製造方法は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する電動機と、圧縮機構と電動機とを連結し、電動機の回転力を圧縮機構に伝達する回転軸と、圧縮機構、電動機および回転軸を収容するとともに、下部に冷凍機油が貯留される油溜め部を有する密閉容器と、を備えた圧縮機の製造方法であって、密閉容器は、回転軸の下方に位置し、油溜め部の底面を構成する有底筒状の底部を有し、底部の内部を回転軸の軸方向に2つの空間に仕切る板状の仕切り部材を、底部の内周面から突出して設けられた位置決め部に位置決めした状態で仕切り部材を底部に固定し、油溜め部を底上げする底上げ構造を作製するものである。
 本開示によれば、底上げ構造の仕切り部材を位置決めする位置決め部が密閉容器の底部の内周面から突出して形成され、仕切り部材が位置決め部で位置決めされた状態で密閉容器の底部に固定されている。このように、仕切り部材が位置決め部で位置決めされるため、底上げ構造を容易に構成できる。
実施の形態1に係る圧縮機の概略断面図である。 図1のA-Aで切断した概略断面図である。 実施の形態1に係る圧縮機における下部容器の底部の概略縦断面図である。 実施の形態1に係る圧縮機における下部容器の底部の断面における縞状繊維の概略説明図である。 実施の形態1に係る圧縮機の底上げ構造の製造方法の工程図である。 実施の形態1に係る圧縮機の底上げ構造の製造方法の説明図である。 実施の形態1に係る圧縮機の底上げ構造の製造方法の他の工程図である。 実施の形態2に係る圧縮機の下部容器の底部の概略平面図である。 実施の形態2に係る圧縮機の下部容器の底部の概略縦断面図である。 実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の概略構成を示す冷媒回路図である。
 以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態により本開示が限定されるものではない。また、図1を含む以下の図面では、各構成部材の相対的な寸法の関係および形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。
実施の形態1.
[圧縮機100]
 図1は、実施の形態1に係る圧縮機100の概略断面図である。図2は、図1のA-Aで切断した概略断面図である。図1および図2を用いて、圧縮機100の全体構成を説明する。圧縮機100には、例えば、図1に示すようなシリンダを1つ有する1シリンダ型ロータリ圧縮機、すなわちシングルロータリ圧縮機が用いられる。なお、圧縮機100は、シングルロータリ圧縮機に限定されるものではなく、複数のシリンダを有するロータリ圧縮機でもよい。圧縮機100には、例えばシリンダを2つ有するツインロータリ圧縮機等、他の構造で構成された圧縮機が用いられてもよい。
 圧縮機100は、密閉容器10内に、冷媒を圧縮する圧縮機構20と、圧縮機構20を駆動する電動機30と、圧縮機構20と電動機30とを連結し、電動機30の回転力を圧縮機構20に伝達する回転軸21と、を収容している。密閉容器10内において、圧縮機構20は密閉容器10の下方に配置され、電動機30は密閉容器10の上方に配置されている。なお、以下の説明では、回転軸21が延びる方向を軸方向、軸方向に垂直な方向を径方向、回転軸周りの方向を周方向という。
 電動機30は、磁性材料からなる回転子31と、回転子31へ回転磁界を印加し、回転子31を回転させる固定子32と、を備えている。電動機30と圧縮機構20とは、回転軸21で接続されている。回転軸21は、電動機30の回転運動を圧縮機構20に伝達する。圧縮機構20は、伝達された回転力によって冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を密閉容器10内に吐出する。
 密閉容器10は、上部容器11と下部容器12とを有している。上部容器11は、天板部11aと円筒部11bとが一体に成形された構成を有する。下部容器12は、有底筒状の底部12aと円筒部12bとが溶接で接合された構成を有する。底部12aは回転軸21の下方に位置しており、円筒部12bは底部12aの上方に位置している。下部容器12は、底部12aの上端部と円筒部12bの下端部とが溶接で接合されて構成されている。そして、密閉容器10は、上部容器11の円筒部11bの下端部と、下部容器12の円筒部12bの上端部と、が溶接で接合されて構成されている。密閉容器10は、その下部に設けられた固定脚13に固定されている。
 密閉容器10内は、圧縮機構20で圧縮された高温高圧の冷媒によって満たされている。密閉容器10は、圧縮機運転中に密閉容器10の内部に発生する圧力に耐える強度を持っている。密閉容器10は、炭素鋼材で成形されている。密閉容器10の材料は炭素鋼材に限られず、ステンレス鋼材でもよい。
 密閉容器10は、密閉容器10の下部に、冷凍機油300を貯留する油溜め部10aを有する。冷凍機油300は、圧縮機構20等を潤滑するために用いられる。油溜め部10aは、下部容器12の底部12aに設けられた後述の仕切り部材51を有する底上げ構造50によって底上げされている。底上げ構造50については改めて説明する。
 密閉容器10には、吸入マフラ101と連通した吸入連結管101aが接続されており、冷媒が吸入マフラ101から吸入連結管101aを介して密閉容器10内に取り込まれる。また、密閉容器10の上部には、吐出管61が接続されており、圧縮された冷媒が吐出管61から排出される。
 回転軸21の下部にはオイルポンプ(図示せず)が設けられている。オイルポンプは、下端部に給油口28を有し、油溜め部10aに貯留された冷凍機油300を給油口28から汲み上げ、回転軸21の軸心に設けた給油孔(図示せず)を介して圧縮機構20の各摺動部へ給油する。給油口28は、油溜め部10aに貯留された冷凍機油300に浸漬している。オイルポンプを用いた摺動部への給油により、圧縮機構20の機械的潤滑作用が確保される。なお、給油口28は、オイルポンプが例えば回転軸21の給油孔と、給油孔内に配置したポンプ羽根とで構成される場合、回転軸21の給油孔の下端開口に相当する。給油口28は、回転軸21の給油孔の下端開口に限られたものではなく、オイルポンプの形態に応じた開口であればよい。
 回転軸21は、主軸部21a、偏心軸部21bおよび副軸部21cを有し、軸方向に上から主軸部21a、偏心軸部21b、副軸部21cの順に形成されている。主軸部21aは、電動機30の回転子31に焼嵌または圧入されて固定されている。偏心軸部21bは、後述のローリングピストン22に摺動自在に嵌め合わされている。
 圧縮機構20は、シリンダ23、ローリングピストン22、上軸受24、下軸受25、およびベーン26を備えている。シリンダ23は、環状に構成され、中心部には貫通孔が上下方向に貫通して形成されている。貫通孔の軸方向の両端の開口は、上軸受24および下軸受25によって閉塞され、シリンダ23内に円筒状の空間すなわちシリンダ室23aが形成されている。シリンダ室23a内には、回転軸21の偏心軸部21bと、ローリングピストン22と、ベーン26と、が収納されている。
 図2に示すように、シリンダ23には、吸入連結管101aからの吸入冷媒が通る吸入ポート23dが径方向に貫通して設けられている。また、シリンダ23には、径方向に延びるベーン溝23cが軸方向に貫通して形成されている。ベーン溝23cは、径方向の一方がシリンダ室23a内に開口し、径方向の他方が後述の背圧室23bに開口している。ベーン溝23cには、ベーン26が収納されている。ベーン26は、ベーン溝23c内を径方向に往復運動する。ベーン26の形状は、ベーン26の周方向の厚さがベーン26の径方向の長さおよび軸方向の長さよりも小さいほぼ直方体の形状である。
 ベーン溝23cの径方向外方の端部には、ベーン26の後端部26aに吐出圧を導く背圧室23bが形成されている。背圧室23bは、密閉容器10の内部空間に連通しており、密閉容器10から流入した冷媒ガスによって密閉容器10内と同等の高圧の吐出圧となる。背圧室23bには、ベーンスプリング29が配置されている。ベーンスプリング29は、ベーン26の先端部26bをローリングピストン22の外周面に当接させるように付勢するものである。ベーンスプリング29は、例えばコイルばねで構成されている。
 ベーン26の後端部26aには、背圧室23b内の吐出圧によって径方向内向きの力が作用する。また、ベーン26には、シリンダ室23a内の冷媒ガスの圧力によって径方向外向きの力が作用する。よって、圧縮機100の運転中、ベーン26は、背圧室23bの吐出圧とシリンダ室23a内の冷媒ガスの圧力との差圧による力によって径方向内向きに押圧される。また、ベーン26は、ベーンスプリング29のばね力によって径方向内向きに押圧される。このため、ベーン26は、背圧室23bの吐出圧とシリンダ室23a内の冷媒ガスの圧力との差圧による力と、ベーンスプリング29のばね力と、によって径方向内向きに押圧される。
 ベーン26は、径方向内向きに押圧されることにより、先端部26bがローリングピストン22の外周面に当接してシリンダ室23aを吸入室と圧縮室とに仕切る。ベーン26は、シリンダ室23a内のローリングピストン22の偏心回転に伴い、先端部26bがローリングピストン22の外周面に当接したままベーン溝23c内を往復運動する。
 圧縮機100の起動時など、背圧室23bの冷媒ガスの圧力とシリンダ室23a内の冷媒ガスの圧力との差圧が、ベーン26の先端部26bをローリングピストン22の外周面に当接させるために十分な圧力ではない場合がある。圧縮機100は、ベーンスプリング29を備えており、ベーンスプリング29のばね力でベーン26を径方向内方に押圧することができる。このため、圧縮機100は、ベーン26の先端部26bを常にローリングピストン22の外周面に当接させることができる。
 ローリングピストン22はリング状に構成され、ローリングピストン22の内周面が回転軸21の偏心軸部21bの外周面に摺動自在に嵌め合わされている。そして、回転軸21の回転に伴い、ローリングピストン22がシリンダ室23a内を偏心回転する。
 上軸受24は、回転軸21の主軸部21aに嵌め合わされ、主軸部21aを回転自在に支持する。上軸受24は、側面視でほぼ逆T字形状に形成されている。上軸受24は、シリンダ室23aの軸方向の上方の開口部を閉塞している。上軸受24には、圧縮した冷媒ガスをシリンダ室23a外に吐出する吐出ポート(図示せず)が設けられている。
 上軸受24の吐出ポートには、吐出弁(図示せず)が設けられている。吐出弁は、シリンダ室23aから吐出ポートを介して吐出される高温高圧の冷媒ガスの吐出タイミングを制御する。すなわち、吐出弁は、シリンダ23のシリンダ室23a内で圧縮される冷媒が設定圧力になるまで吐出ポートを閉塞し、設定圧力以上となると吐出ポートを開口して高温高圧の冷媒をシリンダ室23a外へ吐出させる。
 下軸受25は、回転軸21の副軸部21cに嵌め合わされ、副軸部21cを回転自在に支持する。下軸受25は、側面視でほぼT字形状に形成されている。下軸受25は、シリンダ室23aの軸方向の下方の開口部を閉塞している。
 シリンダ室23a内では冷媒ガスの吸入、圧縮、吐出の動作が繰り返されるため、圧縮された冷媒は、上軸受24に設けられた吐出ポートから間欠的に吐出され、脈動音などの騒音を発生させる。このような騒音を低減するため、上軸受24の外側すなわち電動機30側には、上軸受24を覆うように吐出マフラ27が取り付けられている。吐出マフラ27には、吐出マフラ27と上軸受24とによって形成される空間と、密閉容器10内と、を連通する吐出穴(図示せず)が設けられている。シリンダ室23aから上軸受24に設けられた吐出ポートを介して吐出された冷媒は、吐出マフラ27と上軸受24にて形成される空間に一旦、吐出され、その後、吐出マフラ27に設けられた吐出穴から密閉容器10内へ吐出される。
 密閉容器10の横には、吸入マフラ101が設けられている。吸入マフラ101は、吸入連結管101aによってシリンダ23の吸入ポート23dに接続されている。吸入マフラ101は、液冷媒とガス冷媒とを分離し、ガス冷媒のみをシリンダ室23aに送るものである。圧縮機100には、圧縮機100が接続された外部の回路から、低圧のガス冷媒と液冷媒とが混在して送られてくる。液冷媒がシリンダ室23aに流入して圧縮機構20で圧縮されると、圧縮機構20が故障する。このため、圧縮機100の上流に吸入マフラ101が設けられ、液冷媒が直接、シリンダ23のシリンダ室23aに吸入されることを抑制している。
 このように構成された圧縮機100は、電動機30に通電されると、回転軸21が回転し、回転軸21の偏心軸部21bとともにシリンダ室23a内でローリングピストン22が偏心回転する。吸入マフラ101から吸入連結管101aを介して密閉容器10内に吸入された冷媒は、シリンダ室23a内の吸入室に流入し、ローリングピストン22がシリンダ室23a内で偏心回転することにより圧縮室で圧縮される。圧縮された冷媒は、上軸受24に設けられた吐出弁(図示せず)を介して吐出マフラ27内に一旦、吐出される。
 吐出マフラ27内に吐出された冷媒は、吐出マフラ27の吐出口(図示せず)から密閉容器10の内部空間に吐出される。密閉容器10の内部空間に吐出された冷媒は、電動機30に形成された冷媒流路孔等を通り、電動機30の上方の空間に流入する。電動機30の上方の空間に流入した冷媒ガスは、吐出管61から密閉容器10の外部に吐出される。密閉容器10の外部には冷媒が流れる冷媒回路が構成されており、吐出管61から吐出された冷媒は、冷媒回路を循環して、再び吸入マフラ101に戻ってくる。
 ここで、冷媒には、R290冷媒、R32冷媒またはR410A冷媒などが用いられる。
 次に、底上げ構造50について図1と、次の図3および図4と、を参照して詳述する。
 図3は、実施の形態1に係る圧縮機100における下部容器12の底部12aの概略縦断面図である。図4は、実施の形態1に係る圧縮機100における下部容器12の底部12aの断面における縞状繊維の概略説明図である。
 底上げ構造50は、下部容器12の底部12a(以下、密閉容器10の底部12aという)に設けられている。密閉容器10の底部12aは、油溜め部10aの底面を構成する部分である。密閉容器10の底部12aは、円盤状の底部中心部12a1と、底部中心部12a1の全周に一体に成形された逆円錐台形状の円錐台部12a2と、円錐台部12a2の全周に一体に成形されて軸方向に延びる底部円筒部12a3と、を有する。密閉容器10の底部12aは、底部12aを固定脚13に溶接接合するための形状として、いわばお椀型に形成されている。
 底上げ構造50は、仕切り部材51と位置決め部52とを有する。仕切り部材51は密閉容器10の底部12aの内部を回転軸21の軸方向に2つの空間に仕切って油溜め部10aを底上げする板状の部材である。仕切り部材51は、円盤状の板金部品であり、炭素鋼材で成形されている。仕切り部材51の材料には、ステンレス鋼材を用いてもよい。仕切り部材51は、圧縮機100の運転中に密閉容器10内部に発生する圧力に耐える強度を持っている。
 位置決め部52は、仕切り部材51を位置決めする部分であり、底部12aの内周面12aaから突出して設けられている。位置決め部52は、底部12aの内周面12aaから突出した段部52aで構成されている。段部52aは、密閉容器10の軸心Oを含む断面で見て段差状に形成されている。段部52aは、密閉容器10の軸心Oを中心として、底部12aの内周面12aaに円環状に形成されている。具体的には、段部52aは、図4に示すように仕切り部材51を載置する面であって、径方向および周方向に延びる円環状の載置面52aaと、載置面52aaの外周縁の全周から軸方向に延びる円筒状の円筒面52abと、を有する。円筒面52abの直径は、仕切り部材51の直径よりも大きく構成されている。図3では、段部52aが円錐台部12a2に設けられた例を示しているが、底部円筒部12a3に設けられても良い。
 位置決め部52は、段部52aの載置面52aaに仕切り部材51が載置されることで仕切り部材51の位置決めを行う。位置決め部52による位置決めは、載置面52aaを用いた位置決めに限らず、円筒面52abを用いた位置決めとしてもよい。円筒面52abを用いた位置決めを行う場合には、円筒面52abの直径が仕切り部材51の直径と略同じに形成され、円筒面52abに仕切り部材51を嵌め込んで位置決めすればよい。
 密閉容器10の底部12aは、段部52aを含めてその全体がプレス加工により形成されている。密閉容器10の底部12aがプレス加工により形成されていることで、段部52aを構成する縞状繊維Zが分断されることなく曲がりくねった状態で存在している。なお、段部52aは、切削加工により形成されてもよい。但し、段部52aが切削加工により形成されると、縞状繊維Zが分断されてしまう。したがって、密閉容器10の底部12aは、段部52aを含めてプレス加工で形成されることで、耐久性の高いものとできる。
 図3に示すように、仕切り部材51は、位置決め部52を構成する段部52aの載置面52aaに載置された状態でロウ材53によって底部12aに固定されている。ロウ材53は、仕切り部材51の全周に渡って設けられており、仕切り部材51の全周が段部52aに固定されている。これにより、仕切り部材51と底部12aとによって囲まれた空間Kは、密閉容器10において圧縮機構20および電動機30が配置された空間とは気密に仕切られている。
 上記構成により、密閉容器10に封入された冷凍機油300は、仕切り部材51よりも下方の空間K内へ侵入することがなく、圧縮機100は、油溜め部10aの底面を仕切り部材51によって底上げできる。
 ところで、圧縮機100では、出荷前に密閉容器10内に冷凍機油300を封入しておく必要がある。冷凍機油300の封入量は、油面の高さ位置がオイルポンプの給油口28から予め設定された高さ分、上方の位置となるように設定される。ここで、仮に底上げ構造50が設けられていない場合、冷凍機油300が空間Kに溜まるため、必要な油面高さ位置まで冷凍機油300を封入するにあたり、冷凍機油300の封入量が多くなる。
 これに対し、実施の形態1の圧縮機100では、底上げ構造50が設けられ、油溜め部10aの底面の底上げが図られている。このため、実施の形態1の圧縮機100は、必要な油面高さ位置まで冷凍機油300を封入するための油量を低減できる。
 そして、実施の形態1の底上げ構造50では、仕切り部材51が位置決め部52に位置決めされた状態でロウ材53によって密閉容器10に固定されている。このため、仕切り部材51を密閉容器10に固定するにあたり、従来のように治具を用いずに仕切り部材51を位置決めできる。よって、実施の形態1の圧縮機100は、底上げ構造50を容易に構成できる。
[圧縮機100の製造方法]
 次に、圧縮機100の製造方法、具体的には底上げ構造50の製造方法を図5および図6を用いて説明する。
 図5は、実施の形態1に係る圧縮機100の底上げ構造50の製造方法の工程図である。図6は、実施の形態1に係る圧縮機100の底上げ構造50の製造方法の説明図である。まず、密閉容器10の底部12aに設けられた段部52aの載置面52aaに、仕切り部材51を載置する(S1)。このとき、仕切り部材51は、段部52aによって位置決めされる。次に、リング状のロウ材53を仕切り部材51の全周に接触するように載置する(S2)。
 そして、仕切り部材51およびロウ材53が載置された状態の底部12aを炉の中に入れ、ロウ材53を溶かす(S3)。これにより、仕切り部材51の全周と底部12aの円錐台部12a2とがロウ材53にて隙間なく固定される。
 このように、仕切り部材51と底部12aとがロウ付けにより固定されることにより底上げ構造50が作製される。
 実施の形態1の圧縮機100は、仕切り部材51と底部12aとがロウ付けによって固定されるとしたが、溶接によって固定してもよい。溶接によって固定する場合の製造方法の工程図は次の図7の通りである。
 図7は、実施の形態1に係る圧縮機100の底上げ構造50の製造方法の他の工程図である。図7に示すように、まず、密閉容器10の底部12aに設けられた段部52aの載置面52aaに、仕切り部材51を載置する(S11)。このとき、仕切り部材51は、段部52aによって位置決めされる。次に、仕切り部材51の全周と底部12aとを溶接する(S12)。
 このように、実施の形態1の圧縮機100は、仕切り部材51と底部12aとを溶接によって固定してもよい。但し、溶接による固定は、金属組織に対する熱による変質を生じさせる。一方、ロウ付けによる固定は、溶接による固定に比べて金属組織に対する熱による変質を抑えることができる。このため、ロウ付けによる固定は、底部12aの耐圧性の低下を抑制できる。このため、仕切り部材51の底部12aへの固定は、ロウ付けの方が好ましい。
 以上説明したように、実施の形態1の圧縮機100は、冷媒を圧縮する圧縮機構20と、圧縮機構20を駆動する電動機30と、圧縮機構20と電動機30とを連結し、電動機30の回転力を圧縮機構20に伝達する回転軸21と、を備える。また、圧縮機100は、圧縮機構20、電動機30および回転軸21を収容するとともに、下部に冷凍機油300が貯留される油溜め部10aを有する密閉容器10と、油溜め部10aを底上げする底上げ構造50と、を備える。密閉容器10は、回転軸21の下方に位置し、油溜め部10aの底面を構成する有底筒状の底部12aを有する。底上げ構造50は、底部12aの内部を回転軸21の軸方向に2つの空間に仕切って油溜め部10aを底上げする板状の仕切り部材51と、底部12aの内周面12aaから突出して設けられ、仕切り部材51を位置決めする位置決め部52と、を有する。仕切り部材51は、位置決め部52で位置決めされた状態で密閉容器10に固定されている。
 上記構成によれば、圧縮機100は、底上げ構造50の仕切り部材51が位置決め部52で位置決めされた状態で密閉容器10の底部12aに固定されているため、底部12aに対する仕切り部材51の位置決めが容易であり、底上げ構造50を容易に構成できる。
 また、位置決め部52は、密閉容器10の軸心を含む断面で見て段差状に形成され、軸心を中心として底部12aの内周面12aaに円環状に形成された段部52aである。段部52aは、回転軸21の径方向および周方向に延びる円環状の載置面52aaと、載置面52aaの外周縁の全周から軸方向に延びる円筒状の円筒面52abと、を有する。仕切り部材51は、段部52aの載置面52aaまたは円筒面52abに当接することで段部52aに位置決めされている。
 上記構成により、圧縮機100は、段部52aを位置決め部52として用いることができる。
実施の形態2.
 次に、実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2は、位置決め部52の構成が実施の形態1とは異なっている。
 図8は、実施の形態2に係る圧縮機100における下部容器12の底部12aの概略平面図である。図9は、実施の形態2に係る圧縮機100における下部容器12の底部12aの概略縦断面図である。実施の形態2の圧縮機100は、位置決め部52が、密閉容器10の底部12aから突出した複数の凸部60で構成されている。具体的には、位置決め部52が、底部12aの円錐台部12a2から軸方向に突出した複数の凸部60で構成されている。複数の凸部60は、周方向に間隔を空けて設けられている。図8では、凸部60が円柱状の例を示しているが、凸部60の形状は円柱状に限らず、例えば多角形状でもよいし、軸方向に見て周方向に延びる円弧状の凸部としてもよい。
 また、図8では、凸部60が3つの例を示しているが、仕切り部材51の位置決めを行えるのであれば、凸部60の個数は限定されない。凸部60が図示のように円柱状の場合、仕切り部材51の位置決めを行うにあたり、凸部60の個数は3つ以上が好ましい。また、凸部60が、軸方向に見て周方向に延びる円弧状の凸部である場合、凸部60が2つあれば仕切り部材51の位置決めが可能であるため、凸部60の個数は2つでよい。凸部60は、底部12aをプレス加工する際に形成される。凸部60は、底部12aを切削加工して形成されてもよい。
 凸部60は、仕切り部材51の外周面51aに当接して仕切り部材51を位置決めする。具体的には、凸部60は、軸方向に見た場合に凸部60の径方向内方の端面60aが仕切り部材51の外周面51aに当接して仕切り部材51を位置決めする。仕切り部材51は、3つの凸部60によって位置決めされた状態で、底部12aにロウ材53によって固定されている。ロウ材53は、仕切り部材51の全周に渡って設けられており、仕切り部材51の全周と底部12aとがロウ材53にて隙間なく固定されている。なお、仕切り部材51は、溶接によって底部12aに固定されてもよい。
 実施の形態2の圧縮機100は、実施の形態1の圧縮機100と同様の効果を得ることができる。
 上記実施の形態1~実施の形態2の圧縮機100は、以下に説明するように、冷媒として冷媒量規制のあるR290等の可燃冷媒を用いる場合に特に好適である。
 近年、環境保全に対する意識が高まっており、圧縮機を備えた冷凍サイクル装置に使用される冷媒には、オゾン層破壊係数(ODP:Ozone Depletion Potential)および地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)を削減することが要求されている。GWPの小さい冷媒は、燃焼性が高まる傾向にあり、可燃冷媒であるため、冷凍サイクル装置内に封入できる冷媒量が制限されている。
 また、圧縮機では、冷媒が冷凍機油に溶け込んで油濃度が低下すると潤滑能力が低下することから、冷媒が溶け込んでも潤滑能力を維持できる程度の油量が必要である。つまり、冷凍機油の封入量は、冷媒封入量に応じて下限量が規制され、その下限量よりも少なくすることは好ましくない。一方で、冷凍機油の封入量はコスト削減等の面から可能な限り削減することが望ましい。このため、冷媒封入量が制限された可燃冷媒を使用する圧縮機では、油濃度を維持しつつ油量を削減することが求められる。
 実施の形態1~実施の形態2の圧縮機100は、必要な油面高さ位置まで冷凍機油300を封入するにあたり、底上げ構造50によって冷凍機油300の封入量を削減できる。このため、実施の形態1~実施の形態2の圧縮機100は、冷媒量規制のあるR290等の可燃冷媒を用いる場合に特に適している。
実施の形態3.
 実施の形態3は、実施の形態1~実施の形態2の圧縮機100が搭載される空気調和機などの冷凍サイクル装置に関する。
 図10は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置200の概略構成を示す冷媒回路図である。冷凍サイクル装置200は、圧縮機100と、吸入マフラ101と、四方切換弁102と、室外側熱交換器103と、減圧器104と、室内側熱交換器105と、が配管で接続された冷媒回路を備えている。冷媒回路には、冷媒が冷凍機油とともに循環する。冷媒には、R290冷媒、R32冷媒あるいはR410A冷媒などが用いられる。
 室外側熱交換器103および室内側熱交換器105は、四方切換弁102の切り換えにより凝縮器または蒸発器として機能する。冷凍サイクル装置200において四方切換弁102は省略可能である。よって、冷凍サイクル装置200は、圧縮機100と、凝縮器と、減圧器と、蒸発器と、を備えた構成としてもよい。なお、空気調和機では、室内側熱交換器105は屋内の装置に、残る圧縮機100、四方切換弁102、室外側熱交換器103および減圧器104は屋外の装置に搭載されている。
 圧縮機100は、実施の形態1~実施の形態2のいずれかの圧縮機100である。四方切換弁102は、圧縮機100の吐出側に接続され、圧縮機100からの冷媒の流れを切り換えるものである。室外側熱交換器103は、例えば、冷媒が流れる配管と、配管が挿入されたフィンと、を含んで構成されたフィンチューブ式の熱交換器である。減圧器104は、冷媒を膨張させるものである。減圧器104は、例えば開度を調整できる電子膨張弁、または温度式膨張弁等で構成されているが、開度を調整できない毛細管等で構成されてもよい。室内側熱交換器105は、例えば、冷媒が流れる配管と、配管が挿入されたフィンと、を含んで構成されたフィンチューブ式の熱交換器である。
 冷凍サイクル装置200が空気調和機に適用された場合の暖房運転では、四方切換弁102は図10の実線側に接続される。圧縮機100で圧縮された高温高圧の冷媒は室内側熱交換器105に流れ、凝縮し、液化する。液化した冷媒は、減圧器104で減圧され、低温低圧の二相状態となり、室外側熱交換器103へ流れ、蒸発し、ガス化して四方切換弁102を通って再び圧縮機100に戻る。すなわち、図10の実線矢印に示すように冷媒は循環する。この循環によって、蒸発器である室外側熱交換器103では、冷媒が外気と熱交換して吸熱する。吸熱した冷媒は、凝縮器である室内側熱交換器105に送られ、室内の空気と熱交換を行い、室内の空気を温める。
 冷房運転では、四方切換弁102は図10の破線側に接続される。暖房運転から冷房運転に変わると、室内側熱交換器105が凝縮器から蒸発器に変わり、室外側熱交換器103が蒸発器から凝縮器に変わる。圧縮機100で圧縮された高温高圧の冷媒は、室外側熱交換器103に流れ、凝縮し、液化する。液化した冷媒は、減圧器104で減圧され、低温低圧の二相状態となる。低温低圧の二相冷媒は、室内側熱交換器105へ流れ、蒸発し、ガス化し、四方切換弁102を通って再び圧縮機100に戻る。すなわち、図10の破線矢印に示すように冷媒は循環する。この循環によって、蒸発器である室内側熱交換器105では、冷媒が室内の空気と熱交換して吸熱し、室内の空気を冷却する。吸熱した冷媒は、凝縮器である室外側熱交換器103に送られ、外気と熱交換を行い、外気に放熱する。
 上記構成の冷凍サイクル装置200は、実施の形態1~実施の形態2の圧縮機100を備えているため、密閉容器10内に封入する冷凍機油の量を削減できる。
 なお、冷凍サイクル装置200は、空気調和機の他、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、冷凍装置または給湯器等に適用することができる。
 10 密閉容器、10a 油溜め部、11 上部容器、11a 天板部、11b 円筒部、12 下部容器、12a 底部、12a1 底部中心部、12a2 円錐台部、12a3 底部円筒部、12aa 内周面、12b 円筒部、13 固定脚、20 圧縮機構、21 回転軸、21a 主軸部、21b 偏心軸部、21c 副軸部、22 ローリングピストン、23 シリンダ、23a シリンダ室、23b 背圧室、23c ベーン溝、23d 吸入ポート、24 上軸受、25 下軸受、26 ベーン、26a 後端部、26b 先端部、27 吐出マフラ、28 給油口、29 ベーンスプリング、30 電動機、31 回転子、32 固定子、50 底上げ構造、51 仕切り部材、51a 外周面、52 位置決め部、52a 段部、52aa 載置面、52ab 円筒面、53 ロウ材、60 凸部、60a 端面、61 吐出管、100 圧縮機、101 吸入マフラ、101a 吸入連結管、102 四方切換弁、103 室外側熱交換器、104 減圧器、105 室内側熱交換器、200 冷凍サイクル装置、300 冷凍機油。

Claims (12)

  1.  冷媒を圧縮する圧縮機構と、
     前記圧縮機構を駆動する電動機と、
     前記圧縮機構と前記電動機とを連結し、前記電動機の回転力を前記圧縮機構に伝達する回転軸と、
     前記圧縮機構、前記電動機および前記回転軸を収容するとともに、下部に冷凍機油が貯留される油溜め部を有する密閉容器と、
     前記油溜め部を底上げする底上げ構造と、を備え、
     前記密閉容器は、前記回転軸の下方に位置し、前記油溜め部の底面を構成する有底筒状の底部を有し、
     前記底上げ構造は、
     前記底部の内部を前記回転軸の軸方向に2つの空間に仕切って前記油溜め部を底上げする板状の仕切り部材と、
     前記底部の内周面から突出して設けられ、前記仕切り部材を位置決めする位置決め部と、を有し、
     前記仕切り部材は、前記位置決め部で位置決めされた状態で前記底部に固定されている圧縮機。
  2.  前記位置決め部は、前記密閉容器の軸心を含む断面で見て段差状に形成され、前記軸心を中心として前記底部の内周面に円環状に形成された段部である請求項1記載の圧縮機。
  3.  前記段部は、前記回転軸の径方向および周方向に延びる円環状の載置面と、前記載置面の外周縁の全周から前記軸方向に延びる円筒状の円筒面と、を有し、
    前記仕切り部材は、前記段部の前記載置面または前記円筒面に当接することで前記段部に位置決めされている請求項2記載の圧縮機。
  4.  前記位置決め部は、前記底部の内周面に、周方向に間隔を空けて設けられた複数の凸部である請求項1記載の圧縮機。
  5.  前記仕切り部材は、前記複数の凸部における前記回転軸の径方向内方の端面に当接して位置決めされている請求項4記載の圧縮機。
  6.  前記複数の凸部は、3つ以上である請求項4または請求項5記載の圧縮機。
  7.  請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の圧縮機と、凝縮器と、減圧器と、蒸発器と、を備えた冷凍サイクル装置。
  8.  冷媒を圧縮する圧縮機構と、
     前記圧縮機構を駆動する電動機と、
     前記圧縮機構と前記電動機とを連結し、前記電動機の回転力を前記圧縮機構に伝達する回転軸と、
     前記圧縮機構、前記電動機および前記回転軸を収容するとともに、下部に冷凍機油が貯留される油溜め部を有する密閉容器と、を備えた圧縮機の製造方法であって、
     前記密閉容器は、前記回転軸の下方に位置し、前記油溜め部の底面を構成する有底筒状の底部を有し、
     前記底部の内部を前記回転軸の軸方向に2つの空間に仕切る板状の仕切り部材を、前記底部の内周面から突出して設けられた位置決め部に位置決めした状態で前記仕切り部材を前記底部に固定し、前記油溜め部を底上げする底上げ構造を作製する圧縮機の製造方法。
  9.  前記位置決め部に位置決めした状態の前記仕切り部材に対し、前記仕切り部材の全周に接するようにロウ材を配置し、
     前記ロウ材が内部に配置された前記底部を炉の中に入れて前記ロウ材を溶かすことで、前記仕切り部材を前記底部に固定する請求項8記載の圧縮機の製造方法。
  10.  前記仕切り部材を溶接により前記底部に固定する請求項8記載の圧縮機の製造方法。
  11.  前記位置決め部は、前記密閉容器の軸心を含む断面で見て段差状に形成され、前記軸心を中心として前記底部の内周面に円環状に形成された段部であり、
     前記段部をプレス加工により形成する請求項8~請求項10のいずれか一項に記載の圧縮機の製造方法。
  12.  前記位置決め部は、前記底部の内周面に、周方向に間隔を空けて設けられた複数の凸部であり、
     前記複数の凸部をプレス加工により形成する請求項8~請求項10のいずれか一項に記載の圧縮機の製造方法。
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