WO2024034362A1 - 剥離剤組成物、ならびに硬剥離紙及び剥離フィルム - Google Patents

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Abstract

(A)硬度が8~30MPaであるアルキド樹脂、 (B)アミノ樹脂、及び (C)(A)成分及び(B)成分から選ばれる1つ以上の樹脂と化学的に結合しうる官能基を、1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、 を含み、剥離性と繰り返し使用性が良好であり、剥離剤の塗工皮膜の表面状態が優れる剥離剤組成物。

Description

剥離剤組成物、ならびに硬剥離紙及び剥離フィルム
 本発明は、剥離剤組成物、ならびに硬剥離紙及び剥離フィルムに関するものである。
 従来、紙やプラスチック等のシート状基材の表面に剥離剤を塗布し、硬化皮膜を形成させることにより、接着性又は粘着性物質に対する剥離特性を付与している。
 剥離紙及び剥離フィルムの用途は多岐にわたり、ラベルやステッカー、テープのように粘着性物質に対して用いられる場合や、セラミックス層やウレタン樹脂等の非粘着性物質の成形工程に使用される場合があり、用途に応じて異なる性能が要求される。
 非粘着性物質の成形工程に使用される例として、合成皮革製造用の工程紙が挙げられる。合成皮革の製造工程は、基材上に剥離剤を硬化させて工程紙を形成し、この工程紙上にウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミノ酸樹脂等を塗布し、乾燥させる。この乾燥させた樹脂上に接着層を形成し、基布を貼り合わせ、工程紙から樹脂を剥離することで合成皮革が製造される。
 合成皮革にはマット(艶消し)タイプとエナメル(高光沢)タイプとがあるが、エナメルタイプの合成皮革の製造では、剥離剤皮膜の表面状態が合成皮革に反映される。そのため、光沢度が高くハジキの少ない、表面状態の良い剥離剤皮膜が要求される。また、合成皮革の生産性を高めるために、工程紙は複数回にわたって使用されることが一般的である。そのため、繰り返し使用した際に剥離性(離型性)の変化が少ないことが望ましい。
 例えば、特許文献1には、アルキド樹脂と、アミノ樹脂と、前記アルキド樹脂及び前記アミノ樹脂と反応性を有する官能基を含有するシリコーン樹脂とからなり、前記アミノ樹脂が、メチロール基をトリアジン核当り1個以上含有するメチル化メラミン樹脂を、主成分として含有する工程剥離紙用剥離剤組成物が開示されており、「高温での剥離性、光沢、表面状態、繰り返し使用性に優れた工程剥離紙の製造に有用で、低温での硬化乾燥が可能」とある記載されている。しかしながら、特許文献1に記載されている剥離剤組成物は、繰り返し使用性が不十分であり、工程剥離紙の繰り返し使用性が悪い問題点があった。
 特許文献2には、アルキド樹脂と、アミノ樹脂と、前記アルキド樹脂及び/又は前記アミノ樹脂と反応性を有する官能基を有するシリコーン樹脂と、カチオン系界面活性剤を含む剥離剤組成物が開示されており、「光沢、剥離性、表面状態に優れ、帯電防止性能を有し、繰り返し使用性に優れる。」と記載されている。しかしながら、特許文献2の剥離剤組成物は、界面活性剤の添加により繰り返し使用した際の剥離性の変化が大きく、繰り返し使用性の改善が必要であった。
 特許文献3には、メラミン樹脂と、シリコーン変性アルキド樹脂を含む剥離剤組成物の硬化物からなり、前記シリコーン変性アルキド樹脂の含有量が前記メラミン樹脂に対して特定量とした合成皮革製造用工程紙が開示されている。「高い光沢度を有し、かつ耐スクラッチ性に優れ、高いリピート性を有する。」と記載されている。しかしながら、特許文献3の剥離剤組成物は、剥離性の改善が必要であり、剥離剤の塗工皮膜の表面状態が悪化しやすい欠点があった。
 特許文献4には、アクリル樹脂及びアルキド樹脂から選ばれる樹脂と、フルエーテル型メチル化メラミン樹脂、メチロール型メチル化メラミン樹脂、及びこれらの多量体から選ばれる樹脂と、シリコーン樹脂と、炭素数1~8の一価アルコールを含む剥離剤組成物が開示されており、「剥離性と繰り返し使用性が良好であり、低温の硬化性に優れ、かつ保存安定性に優れる」と記載されている。しかしながら、特許文献4の剥離剤組成物も、剥離性の改善が必要であり、剥離剤の塗工皮膜の表面状態が悪化しやすい欠点があった。
特開2000-095929号公報 特許第4827282号公報 特許第6707795号公報 国際公開第2020/153281号
 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、剥離性と繰り返し使用性が良好であり、剥離剤の塗工皮膜の表面状態が優れる剥離剤組成物を提供することを目的とする。
 本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、(A)硬度が8~30MPaであるアルキド樹脂、(B)アミノ樹脂、(C)(A)成分及び(B)成分の1つ以上の樹脂と化学的に結合しうる官能基を有するオルガノポリシロキサンを、特定の質量比で含む剥離剤組成物とすることで、剥離性と繰り返し使用性が良好であり、剥離剤を塗工して塗工皮膜を形成した際に、塗工皮膜にハジキが発生しにくく、塗工面の光沢度が優れ、表面状態が優れる剥離剤組成物が得られることを見出した。
 従って、本発明は下記発明を提供する。
1.(A)硬度が8~30MPaであるアルキド樹脂、
(B)アミノ樹脂、及び
(C)(A)成分及び(B)成分から選ばれる1つ以上の樹脂と化学的に結合しうる官能基を、1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
を含む剥離剤組成物。
2.(A)成分の水酸基価が120~150mgKOH/gである、1記載の剥離剤組成物。
3.(B)成分に対する(A)成分の質量比(A)/(B)が、66/34~38/62である1又は2記載の剥離剤組成物。
4.(B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)が、1/99~20/80である1~3のいずれかに記載の剥離剤組成物。
5.基材と、その表面に形成された剥離層とを有する硬剥離紙又は剥離フィルムであって、上記剥離層が、1~4のいずれかに記載の剥離剤組成物の硬化物からなる剥離紙又は剥離フィルム。
 本発明の剥離剤組成物は、剥離性と繰り返し使用性が良好であり、剥離層を形成した場合、その剥離層の表面状態が優れる剥離剤組成物を提供することができる。
 以下、本発明についてより詳細に説明する。
[(A)成分]
 本発明の(A)成分は、硬度が8~30MPaであるアルキド樹脂であり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。アルキド樹脂は、多価アルコール及び多塩基酸と、脂肪酸又は脂肪油との、重縮合及びエステル交換反応によって得られる合成樹脂である。アルキド樹脂は、例えば、特開2007-308658号公報で記載されているような従来公知の方法に従って合成可能であり、市販のものを用いてもよい。
 アルキド樹脂を形成するモノマーのうち、多価アルコールの具体例としては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2-ジアルキル-1,3-プロパンジオール、2,4,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ブチレングリコール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイドの付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイドの付加物等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリス-(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の三価以上の多価アルコール等が挙げられる。これらの多価アルコールは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、二価アルコールを必須の多価アルコール成分とし、必要に応じて三価以上の多価アルコールを併用することが好ましい。
 アルキド樹脂を形成するモノマーのうち、多塩基酸の具体例としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和多塩基酸;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、イソフタル酸及び無水トリメリト酸等の不飽和多塩基酸;シクロペンタジエン-無水マレイン酸付加物、テルペン-無水マレイン酸付加物、及びロジン-無水マレイン酸付加物等のディールズ-アルダー反応による多塩基酸等が挙げられる。なお、上記多塩基酸に加えて、一塩基酸である安息香酸が併用されることもある。
 脂肪酸又は脂肪油の具体例としては、オクチル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、リシノレイン酸、ならびに脱水リシノレイン酸、亜麻仁油、大豆油、サフラワー油、支那桐油、あさみ油、えの油、トール油、米糠油、ひまし油、脱水ひまし油、菜種油、綿実油、やし油、魚油、いか肝油等の動植物油、及びこれらの脂肪酸等が挙げられ、やし油、大豆油、ひまし油、脱水ひまし油を用いることが好ましい。
 アルキド樹脂は公知のものを用いることができる。例えば、動植物油又は動植物油脂肪酸や、各種飽和脂肪酸等を用いて製造されたものが用いられる。これらのアルキド樹脂の油長は0~65が好ましく、25~55がより好ましく、27~45がさらに好ましく、29~40が特に好ましい。中でも、ヤシ油変性アルキド樹脂、大豆油変性アルキド樹脂、ひまし油変性アルキド樹脂を用いることが好ましく、ヤシ油変性アルキド樹脂が特に好ましい。なお、本発明の効果を損なわない範囲で、これらアルキド樹脂に、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を変性又は混合して使用することも可能である。
 アルキド樹脂の硬度は、8~30MPaであり、9~25MPaが好ましく、10~20MPaがより好ましい。硬度が8MPaより小さいと、塗工面にハジキが発生しやすく、表面状態が悪化する。一方、硬度が30MPaより大きいと、アルキド樹脂の合成が困難になる。
 なお、本明細書中で言及する硬度とは、ナノインデンテーション法で測定したもので、例えば、ナノインデンター(Hysitron Inc社製 Triboindenter TI-950)を用いて、室温23℃環境下で、バーコビッチ型圧子をアルキド樹脂に、最大押し込み深さ100nmで押し込んだ際の測定データを、測定装置付帯の専用ソフト(triboscan)で解析した結果得られた値である。
 アルキド樹脂の重量平均分子量は、40,000~300,000が好ましく、60,000~280,000がより好ましく、80,000~260,000がさらに好ましく、100,000~240,000が特に好ましい。重量平均分子量が上記範囲内であると、表面状態がより良好である。
 なお、本明細書中で言及する重量平均分子量とは、下記条件でのゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、ポリスチレンを標準物質として得られる値である。
[測定条件]
GPC:HLC-8320(東ソー社製)
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolomn  SuperH-L
TSKgel SuperHM-N(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2500(6.0mmI.D.×15cm×1)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:50μL(濃度0.5重量%のTHF溶液)
 アルキド樹脂の水酸基価は、100~165mgKOH/gが好ましく、120~150mgKOH/gがより好ましい。水酸基価が上記範囲内であると、剥離性と繰り返し使用性がより良好である。なお、上記水酸基価の値としては、JIS K0070:1922に規定する電位差滴定法により測定される値である。
[(B)成分]
 本発明に用いるアミノ樹脂は、アミノ基を有する化合物とホルムアルデヒドとの縮合反応により得られる樹脂であり、(A)成分及び/又は(C)成分と反応する架橋剤としての役割を果たし、1種又は2種以上を用いることができる。アミノ樹脂は、例えば、特開昭53-061684号公報で記載されているような公知の方法に従って合成可能であり、市販のものを用いてもよい。
 アミノ樹脂の例としては、尿素S樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、グアナミン樹脂が挙げられるが、硬化性の観点からメラミン樹脂が好ましい。
 メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られる合成樹脂であり、単量体又は2量体以上の多量体からなる縮合物である。トリアジン環の周囲に3個の窒素原子を介して官能基が結合した構造を含むものであり、官能基としてイミノ基、メチロール基又はアルコキシメチル基を1分子中に有し、官能基によりフルエーテル型、メチロール型、イミノ型、メチロール/イミノ型が挙げられる。
 また、メラミン樹脂はアルコキシメチル基の種類により区分され、アルコキシメチル基が全てメトキシメチル基であるメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル基が全てn-ブトキシメチル基であるn-ブチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル基にメトキシメチル基及びn-ブトキシメチル基が混在するメチル化/n-ブチル化メラミン樹脂が挙げられる。
 メラミン樹脂は、剥離性の観点から、フルエーテル型メチル化メラミン樹脂、フルエーテル型メチル化/n-ブチル化メラミン樹脂、メチロール型メチル化メラミン樹脂、メチロール型メチル化/n-ブチル化メラミン樹脂が好ましく、フルエーテル型メチル化メラミン樹脂、メチロール型メチル化メラミン樹脂がより好ましく、フルエーテル型メチル化メラミン樹脂がさらに好ましい。
 市販のメラミン樹脂としては、例えば、サイメル300、サイメル301、サイメル303LF(以上、オルネクスジャパン株式会社製、フルエーテル型メチル化メラミン樹脂)、サイメル350、サイメル370N(以上、オルネクスジャパン株式会社製、メチロール型メチル化メラミン樹脂)、サイメル325、サイメル327(以上、オルネクスジャパン株式会社製、イミノ型メチル化メラミン樹脂)、サイメル232、サイメル235(以上、オルネクスジャパン株式会社製、フルエーテル型メチル化/n-ブチル化メラミン樹脂)、サイメル251(以上、オルネクスジャパン株式会社製、メチロール型メチル化/n-ブチル化メラミン樹脂)等が挙げられる。
 (B)成分に対する(A)成分の質量比(A)/(B)は、66/34~38/62が好ましく、62/38~40/60がより好ましく、58/42~43/57がさらに好ましく、55/45~46/54が特に好ましい。(B)成分に対する(A)成分の質量比(A)/(B)が上記範囲内だと、繰り返し使用性と表面状態がより良好である。(A)~(C)成分の合計中(B)成分の割合は特に限定されないが、10~90質量%でもよく、20~80質量%が好ましく、35~60質量%がより好ましい。
[(C)成分]
 本発明の(C)成分は、(A)成分及び(B)成分から選ばれる1つ以上の樹脂と化学的に結合しうる官能基を、1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサンであり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。オルガノポリシロキサンは(A)成分及び(B)成分から選ばれる1つ以上の樹脂と化学的に結合しうる官能基を1分子中に2個以上有する必要がある。このことにより、剥離層を形成する(A)成分及び(B)成分と、離型成分であるシリコーン樹脂とが剥離層中で化学的に結合した構造を取ることにより、粘着剤層へのシリコーン樹脂の移行を抑制できる。このような官能基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、シラノール基、アミノシリル基等が挙げられ、アミノ基、ヒドロキシ基、エポキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
 オルガノポリシロキサンは、本発明の作用効果を発揮しうる範囲内においては、直鎖状又は分岐鎖状のいずれの構造であってもよいが、下記平均組成式(1)で表されるものが好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
(式中、R1は同一又は異なってもよく、炭素数1~20の非置換又は置換の有機基であり、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基又はイソシアネート基を有する、ヘテロ原子で置換してもよい炭素数1~20の有機基を1分子中に2つ以上有する。aは2以上、bは1以上、cは0以上、dは0以上の整数であり、5≦a+b+c+d≦500である。)
 上記炭素数1~20の有機基の好ましいものとして、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等炭素数1~6のアルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数5~8のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等の炭素数6~10のアリール基、ベンジル基等の炭素数7~10のアラルキル基が挙げられる。又はこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部を、ポリエーテル基、アルコキシアルキル基、ハロゲン原子等で置換したヒドロキシプロピル基、1-クロロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等から選択される炭素数1~10のアルキル基が挙げられる。中でも、剥離性の観点から、メチル基、フェニル基がより好ましい。
 上記ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基又はイソシアネート基を有する、ヘテロ原子で置換してもよい炭素数1~20の有機基として、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基等のヒドロキシアルキル基、-(CH23-(OCH2CH2n-OHで表されるポリエチレングリコール基、-(CH23-(OCH2CH2CH2n-OHで表されるポリプロピレングリコール基、3-アミノプロピル基、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピル基、カルボキシオクチル基、3-グリシドキシプロピル基、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル基、3-イソシアネートプロピル基が挙げられる。中でも、硬化性の観点から、ヒドロキシアルキル基、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基がより好ましい。
 上記官能基R1中、アリール基、アラルキル基を5~50mol%有することが好ましく、8~45mol%有することがより好ましく、11~40mol%有することがさらに好ましく、14~35mol%有することが特に好ましい。上記範囲内であれば、剥離性がより良好である。
 上記式(1)中のa、b、c、dは、aは2以上、好ましくは2~30の整数、bは1以上、好ましくは1~500の整数、cは0以上、好ましくは0~10の整数、dは0以上、好ましくは0~10の整数で、5≦a+b+c+d≦500であり、好ましくは10≦a+b+c+d≦400、より好ましくは20≦a+b+c+d≦300である。
 (C)成分の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中のMe、Phはそれぞれメチル基、フェニル基を表し、各シロキサン単位の結合順序は、下記に制限されるものではない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 (B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)は、1/99~20/80が好ましく、1.5/98.5~16/84がより好ましく、2/98~12/88がさらに好ましく、2.5/97.5~10/90が特に好ましい。(B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)が上記範囲内であると、剥離性がより良好である。
[(D)成分]
 本発明の組成物には、(D)成分として任意量の溶剤を1種単独で又は2種以上を含むことができる。溶剤で希釈することで、ハンドリング性及び塗工作業性が改善される。
 使用可能な溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系化合物、ヘキサン、ヘプタン、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素系化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物、ジイソプロピルエーテル、1,4-ジオキサン等のエーテル化合物、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等のアルコール化合物が挙げられ、芳香族炭化水素系化合物、ケトン化合物、エステル化合物、アルコール化合物が好ましく、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、1-ブタノールが特に好ましいが、溶解させることができる化合物であればいずれのものでもよい。
 (D)成分を配合する場合の配合量としては、(A)~(C)成分の合計100質量部に対して20~10,000質量部が好ましく、50~5,000質量部がより好ましい。
[(E)成分]
 本発明の組成物には、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分との架橋反応を促進する点から、酸性触媒を用いることができる。酸性触媒は1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。酸性触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、酢酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、酪酸等のカルボン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p-フェノールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸等から選ばれる有機酸が挙げられ、有機酸の使用が好ましく、p-トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸がより好ましい。
 酸性触媒を配合する場合の配合量は、反応を促進させる触媒量でよく、例えば、(A)~(C)成分の合計100質量部に対し、0.1~20質量部が好ましく、1~10質量部がより好ましい。上記範囲内であれば、硬化性に優れ、剥離性と繰り返し使用性が良好である。(D)~(E)成分を配合する場合、本発明の剥離剤組成物中(A)~(E)成分の合計量は、80~100質量%の範囲で適宜選定される。
[その他の任意成分]
 本発明の剥離剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外の任意成分を、さらに添加することができる。任意成分としては、例えば、フェノール系、キノン系、アミン系、リン系、ホスファイト系、イオウ系、チオエーテル系等の酸化防止剤;トリアゾール系、ベンゾフェノン系等の光安定剤;リン酸エステル系、ハロゲン系、リン系、アンチモン系等の難燃剤;染料;顔料;消泡剤;充填剤;レベリング剤;増粘剤;界面活性剤等が使用できる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。なお、本発明の剥離剤組成物には、繰り返し耐久性の点から、カチオン性界面活性剤の配合量は少ない方がよく、配合しなくてもよい。任意成分の量は本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、剥離剤組成物中20質量%以下が好ましい。
[製造方法]
 本発明の組成物の調製は、(A)~(C)成分、必要に応じて、(D)、(E)成分及び任意成分を混合すればよいが、(A)、(B)、(C)、(D)及び任意成分を、予め均一に混合した後、(E)成分を使用直前に添加する方法が、保存安定性の面で好ましい。混合方法等は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
[剥離紙又は剥離フィルム(塗工物)]
 本発明は、基材と、その表面に形成された剥離層とを有する硬剥離紙又は剥離フィルムであって、上記剥離層が上記剥離剤組成物の硬化物からなる剥離紙又は剥離フィルムを提供する。剥離紙又は剥離フィルムは、剥離剤組成物を、基材に塗工後、加熱して硬化皮膜を形成させることで得ることができる。
 具体的には、例えば、上記剥離剤組成物をそのまま、又は上述した希釈用の溶剤で上述した範囲にてさらに希釈した後、コンマコーター、リップコーター、ロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、キスコーター、グラビアコーター、ワイヤーバーコーター等による塗工、スクリーン塗工、浸漬塗工、キャスト塗工等の塗工方法を用いて紙又はフィルム等のシート状基材の片面又は両面上に0.01~100g/m2塗工した後、50~200℃で1~120秒間加熱することにより、基材上に硬化皮膜を形成され、剥離層が形成される。
 塗工量は、0.01~100g/m2が好ましく、0.03~20g/m2がより好ましく、乾燥する際の温度は、50~200℃が好ましく、70~180℃がより好ましい。乾燥する際の時間は、1~120秒が好ましく、5~90秒がより好ましい。基材の両面に剥離層を作る場合は、基材の片面ずつ硬化皮膜(剥離層)の形成操作を行なうことが好ましい。
 シート基材の例としては、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、上質紙、クラフト紙、クレーコート紙、ミラーコート紙等各種コート紙、ユポ等合成紙、ポリエチレンフィルム、CPPやOPP等のポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ乳酸フィルム、ポリフェノールフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。これらの基材と剥離層の密着性を向上させるために、基材面にコロナ処理、エッチング処理又はプラズマ処理したものを用いてもよい。
 以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
<使用原料>
(A成分)
(A-1)ヤシ油変性アルキド樹脂(50質量%キシレン溶液、水酸基価133mgKOH/g)10.9
(A-2)ヤシ油変性アルキド樹脂(50質量%キシレン溶液、水酸基価139mgKOH/g)12.5
(A-3)ヤシ油変性アルキド樹脂(50質量%キシレン溶液、水酸基価125mgKOH/g)16.4
(A-4)ヤシ油変性アルキド樹脂(50質量%キシレン溶液、水酸基価142mgKOH/g)8.6
(A-5)比較品、ハリフタール732-60(ハリマ化成製、ヤシ油変性アルキド樹脂の60質量%キシレン溶液、水酸基価130mgKOH/g)4.1
(A-6)比較品、アルキディアJ-524-A(DIC製、ヤシ油変性アルキド樹脂の60質量%キシレン溶液、水酸基価126mgKOH/g)6.8
(B成分)
(B-1)
 サイメル303LF(オルネクスジャパン製:フルエーテル型メチル化メラミン樹脂)
(C成分)
(C-1)
 一般式(3)で表されるポリオルガノシロキサン:下記式中のMe、Phはそれぞれメチル基、フェニル基を表し、各シロキサン単位の結合順序は、下記に制限されるものではない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
(C-2)
 一般式(4)で表されるポリオルガノシロキサン:下記式中のMe、Phはそれぞれメチル基、フェニル基を表し、各シロキサン単位の結合順序は、下記に制限されるものではない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
(D成分)
 トルエン及びキシレンの混合溶液(質量比50:50)
(E成分)
 p-トルエンスルホン酸
[硬度]
 (A)成分の硬度は、ナノインデンター(Hysitron Inc社製 Triboindenter TI-950)を用いた、ナノインデンテーション法で測定した。(A)成分の固形分が10gとなるように、直径6cm、深さ1cmの丸形アルミ製シャーレに(A)成分を秤量し、150℃の熱風乾燥機中で5時間加熱させて溶剤を揮発させた。さらに室温23℃の環境下で24時間放冷し、測定サンプルを得た。
 得られたサンプルを、(A)成分面が圧子と接触するようにして、専用のサンプル固定台に固定し、室温23℃環境下でバーコビッチ型圧子を(A)成分の表面に、押し込み速度約17nm/sec、押し込み深さ約100nmで押し込んだ際に得られるデータを、専用ソフト(triboscan)にて解析する事で硬度を求めた。各サンプルにおいて異なる5点に対して同様の操作を行うことで硬度を求め、その平均値を表1,2に記載した。
[実施例1~6、比較例1~4]
 上記に示す(A)~(C)成分を原料として使用し、以下の手順で塗工用組成物を調製した。(A)、(B)、(C)成分を、表1,2の配合比に従いフラスコに取り、固形分濃度40質量%となるように(D)成分を添加し、均一に混合した。得られた溶液に、(E)成分を(A)~(C)成分の合計100質量部に対し、5質量部となるように添加し、撹拌混合することで剥離剤組成物を得た。この組成物を用いて、後述の方法で剥離層を有する剥離紙を調製し、下記評価を行った。結果を表中に併記する。
 なお、(A)成分は溶剤を含んでいるが、表中の配合量については、溶剤を除いた純分量を記載している。
[剥離強度]
 厚さ165μmのミラーコート紙に、得られた剥離剤組成物を、バーコーターによって塗付量5.0g/m2となるように塗布し、170℃の熱風式乾燥機中で60秒加熱して剥離剤層を形成した後、その硬化皮膜表面に一液型ポリウレタン溶液〔クリスボン5516S(大日本インキ化学工業(株)製)〕を塗膜の厚さが30μmとなるように塗布し、130℃で2分間熱処理して、ポリウレタン層を形成させた。次いで、この処理面にニットー31Bテープを貼り合わせて2Kgローラーで1往復圧着し、25℃で20時間エージングさせた後、試料を3cm幅に切断し、引張り試験機を用いて180°の角度で剥離速度0.3m/分で貼合わせテープを引張り、剥離させるのに要する力(gf/30mm)を測定した。この数値を1回目剥離強度とし、下記指標に基づき評価した。
○:1回目剥離強度が20gf/30mm以下
△:1回目剥離強度が20gf/30mm超30gf/30mm以下
×:1回目剥離強度が30gf/30mm超
[繰り返し使用性]
 上記剥離強度試験と同様に、剥離剤層を形成した後にポリウレタン溶液を塗布して、ポリウレタン層を形成させた。ポリウレタンの剥離を3回繰り返し、3回目の測定値を3回目剥離強度とした。
(3回目剥離強度-1回目剥離強度)/1回目剥離強度×100(%)の式より、繰り返し使用した場合の剥離力の増加率を求めた。増加率が少ないほど、繰り返し使用性が優れていることを示し、下記指標に基づき評価した。
○:増加率が20%以下
△:増加率が20%超50%以下
×:増加率が50%超
[表面状態(ハジキ)]
 上記剥離強度試験にて形成させた塗工皮膜表面(400cm2)を目視で観察し、ハジキの個数を測定した。ハジキの数が少ないほど表面状態が良好であり、下記指標に基づき評価した。
○:ハジキの数が0~2個
△:ハジキの数が3~5個
×:ハジキの数が6個以上
[表面状態(光沢度)]
 上記剥離強度試験にて形成させた塗工皮膜表面の60度における鏡面光沢度を、日本電色工業社の光沢計VG7000を用い測定した。鏡面光沢度が高いほど、表面状態が良好であり、下記指標に基づき評価した。
○:鏡面光沢度が96%以上
△:鏡面光沢度が92%以上96%未満
×:鏡面光沢度が92%未満
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006

Claims (5)

  1.  (A)硬度が8~30MPaであるアルキド樹脂、
    (B)アミノ樹脂、及び
    (C)(A)成分及び(B)成分から選ばれる1つ以上の樹脂と化学的に結合しうる官能基を、1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
    を含む剥離剤組成物。
  2.  (A)成分の水酸基価が120~150mgKOH/gである、請求項1記載の剥離剤組成物。
  3.  (B)成分に対する(A)成分の質量比(A)/(B)が、66/34~38/62である請求項1記載の剥離剤組成物。
  4.  (B)成分に対する(C)成分の質量比(C)/(B)が、1/99~20/80である請求項1記載の剥離剤組成物。
  5.  基材と、その表面に形成された剥離層とを有する硬剥離紙又は剥離フィルムであって、上記剥離層が、請求項1~4のいずれか1項に記載の剥離剤組成物の硬化物からなる剥離紙又は剥離フィルム。
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