WO2024004208A1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

直流のプラス端子とマイナス端子の間に第一半導体スイッチング素子(M1)と第二半導体スイッチング素子(M2)が直列接続されたアーム対(3)を有する電力変換装置において、第一半導体スイッチング素子(M1)に並列に接続された第三抵抗群(6)と、第二半導体スイッチング素子(M2)と並列に接続された第二抵抗群(5)と、プラス端子とマイナス端子の間の電圧が分圧された第一基準電圧と第二基準電圧とを生成する基準電圧生成回路(4)と、両半導体スイッチング素子(M1、M2)が動作を停止した後に、第二抵抗群(5)により分圧された検出電圧と、第一基準電圧および第二基準電圧と、を比較して、いずれかの半導体スイッチング素子が主耐圧劣化しているかどうかを判定する異常判定部(11)と、を備えるようにした。

Description

電力変換装置
 本願は、電力変換装置に関するものである。
 電力変換装置において、電力変換の機能は、電力変換器を構成する複数の半導体スイッチング素子をオン/オフさせる動作によって実現されている。半導体スイッチング素子としては、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)に代表される電圧駆動型の半導体スイッチング素子がある。
 この半導体スイッチング素子の基本的な特性として、そのゲートをオフした状態で高い絶縁特性を保持することが求められる。しかしながら、封止する絶縁材料の吸湿、半導体の製造工程における潜在的な不良、さらには稼働中の設計外の過電圧サージなどによって、その絶縁特性が失われていくことが考えられる。このため、半導体スイッチング素子の主耐圧の劣化状態を把握することで、半導体スイッチング素子の破壊前の交換による電力変換装置のダウンタイムレス化を実現することが期待される。特に、リーク電流が大きいものほど破壊に至る時間が短いと考えられるため、リーク電流が微小な段階で高精度に検出する技術が求められている。
 電力変換装置における半導体スイッチング素子の主耐圧の異常を検出する技術としては、例えば特許文献1あるいは特許文献2に開示された方法がある。特許文献1に示されている異常検出装置では、一つ以上の並列電力変換ユニットを備え、一つの並列電力変換ユニットに対し、対応する検出用抵抗を伴う一つのハイセレクト端子電圧検出部、及び、一つの異常検出部が設けられ、各並列電力変換ユニットにおいて異常検出部は、集合点の電圧に基づき、その並列電力変換ユニットに含まれる各電力変換器の異常を検出するというものである。
 特許文献2に示されている電源装置では、直列接続された2つのスイッチ素子により構成されるインバータ回路を備える構成において、インバータ回路の動作停止時に2つのスイッチ素子同士の接続点の電圧が第1の基準電圧を超過した場合、もしくは第2の基準電圧を下回った場合に異常信号を送出する異常検出回路を備えるというものである。
特開2019-110720号公報 特開2013-243871号公報
 しかしながら、特許文献1で提案されている技術では、検出された電圧値が予め定められた閾値に比較して変化している場合に、故障と判断する(異常を検出する)というもので、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化による微小なリーク電流を検出するものではない。あるいは、特許文献2で提案されている技術では、半導体スイッチング素子を直列して構成したインバータ回路の接続点電圧が、その接続点に接続した電圧検出用の分圧抵抗と半導体スイッチング素子のリーク電流のバランスのみで決まるため、正常な半導体スイッチング素子のリーク電流が無視できるほど小さいものが含まれるという現実的な条件を鑑みれば、分圧抵抗のリーク電流に支配されて正常時の接続点電圧がゼロ近傍に収束する状況が発生し、したがって正常と異常を高精度に識別することができない。さらには、半導体スイッチング素子のリーク電流が印加電圧に応じて非線形に変化する実情を鑑みれば、主回路電圧の変動幅が大きい製品分野においては、正常と異常を区別するための基準電圧の設計マージンの確保が難しくなり、その結果高精度なリーク電流の検出を実現できない課題もある。
 本願は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化を高精度に判定できる電力変換装置を提供することを目的としている。
 本願に開示される電力変換装置は、直流のプラス端子とマイナス端子の一方を第一極端子、他方を第二極端子とし、前記第一極端子とアーム中点の間に第一半導体スイッチング素子が、前記アーム中点と前記第二極端子の間に第二半導体スイッチング素子が接続されたアーム対を有する電力変換装置であって、異常検出部とゲート制御部とを有し、前記第一半導体スイッチング素子と前記第二半導体スイッチング素子の駆動を制御する半導体駆動制御部を備え、前記異常検出部は、前記第一半導体スイッチング素子に並列に接続され、少なくとも一個の抵抗を有する第三抵抗群と、前記第二半導体スイッチング素子に印加される電圧を分圧するよう前記第二半導体スイッチング素子と並列に接続された、複数の抵抗の直列体を含む第二抵抗群と、前記第一極端子と前記第二極端子の間の電圧が分圧された第一基準電圧と、前記第一極端子と前記第二極端子の間の電圧が分圧された、前記第一基準電圧とは異なる電圧の第二基準電圧とを生成する基準電圧生成回路と、当該電力変換装置が電力変換の動作を停止した後に、前記第二抵抗群により分圧された電圧である検出電圧と、前記第一基準電圧および前記第二基準電圧とを比較して、前記第一半導体スイッチング素子または前記第二半導体スイッチング素子が主耐圧劣化しているかどうかを判定する異常判定部とを有するものである。
 本願によれば、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化を高精度に判定できる電力変換装置を提供できる。
実施の形態1による電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態1による電力変換装置の動作を説明するための第一のタイミングチャートである。 実施の形態1による電力変換装置の動作を説明するための第二のタイミングチャートである。 実施の形態1による電力変換装置の動作を説明するための第三のタイミングチャートである。 実施の形態1による電力変換装置の別の構成を示す図である。 実施の形態2による電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態2による電力変換装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態3による電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態4による電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態5による電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態6による電力変換装置の構成を示す図である。 各実施の形態におけるゲート信号発生部、あるいはげーとしng豪発生部と異常判定部の実際の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1.
 以下、図面に基づいて実施の形態について説明する。なお、以下に記載の説明では、同様の構成要素または相当する構成要素には各々同じ符号を付けて示すものとする。また、以下の説明において、装置が動作しなくなる素子の状態を「故障」、素子は動作するが劣化して要求仕様を満足しなくなっている場合を「劣化」とする。なお、「劣化」においては、素子が出荷される前に行われる試験(スクリーニング)が行われている場合には、各種の試験の要求仕様および品質、信頼性目標を満足していると確認されている素子が対象となる。
 図1は、実施の形態1による電力変換装置の構成を示す構成図である。電力変換装置は、図示を省略した直流電源の正側電位PAと負側電位GAとの間に、上アームを構成する第一半導体スイッチング素子M1および下アームを構成する第二半導体スイッチング素子M2を直列接続したアーム対(レグ回路)3を含むものであり、ここでは簡略化のため1対のアーム対で構成される単相インバータの例を示した。アーム対3は、正側端子Pと負側端子N、および第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2との接続点としてアーム中点Cを備えている。
 第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2は、ゲート信号発生部2で生成された、それぞれのオンオフ指令信号SGHおよびSGLに基づいてゲート駆動部2Hおよびゲート駆動部2Lがそれぞれのゲートソース間に電圧を印加することでオンオフ動作が制御される。ここでは、ゲート信号発生部2とゲート駆動部2Hおよびゲート駆動部2Lで構成される部分をゲート制御部1と称することにする。ゲート駆動部2Hおよびゲート駆動部2Lの一般的な構成としては、オンオフ指令信号SGHおよびSGLを絶縁するフォトカプラ、レベルシフトあるいはパルストランスなどの絶縁通信部、その絶縁信号を増幅するバッファ、スイッチング特性を調整するゲート抵抗などの駆動調整部、第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2の短絡を検知して安全に遮断する短絡保護部がある。
 直流電源の正側電位PAと負側電位GAとの間には、少なくとも3つ以上の抵抗を直列して構成される第一抵抗群4(基準電圧生成回路4とも称する)が備えられており、ここでは抵抗R20、R21、R22が3つ直列された例を示している。
 下アームの第二半導体スイッチング素子M2に並列に、2つ以上の抵抗を直列して構成される第二抵抗群5が備えられており、ここでは第二抵抗群5として抵抗R1と抵抗R2の2つの抵抗が直列接続された例を示している。同様に、上アームの第一半導体スイッチング素子M1に並列に、1つ以上の抵抗を含む第三抵抗群6が備えられており、ここでは第三抵抗群6としてR10とR11の2つの抵抗が直列接続された例を示している。本願は、これら図示した抵抗群の構成に限られるものではなく、抵抗の直列数を増やしてもよい。
 第一抵抗群4内の抵抗の接続点と負側電位GA間には、分圧して生成される基準電位VrefHおよびVrefLを安定化するためのフィルタコンデンサを設けることが好ましく、ここではR20とR21との接続点と負側電位GAとの間にフィルタコンデンサC20を設けた例を示している。また、第二抵抗群5内の抵抗の接続点と負側電位GA間には、必要に応じて、分圧して生成される検出電圧VdMに重畳する高周波ノイズを除去するためのフィルタコンデンサを設けることができ、ここでは抵抗R1と抵抗R2との接続点と負側電位GAとの間にフィルタコンデンサC1を設けた例を示している。
 電圧範囲比較器7の基準電圧は、第一抵抗群4内の抵抗で分圧して生成された電圧を基準電圧とする。この例ではコンパレータCP1が第一基準電圧VrefH、コンパレータCP2が第一基準電圧VrefHとは異なる電圧の第二基準電圧VrefLを基準電圧とする。そしてこの電圧範囲比較器7は、第二抵抗群5内の抵抗で分圧して生成された検出電圧VdMが2つの異なる電圧の基準電圧の範囲内にあること(VrefL<VdM<VrefH)を判定するための信号を生成するものであるが、本実施の形態では、VdM<VrefHの場合にコンパレータCP1の出力SDHがHi出力に、VrefL<VdMの場合に、コンパレータCP2の出力SDLがHi出力となる構成になっている。このため、VdM≧VrefHの場合にはSDHがLo出力、VrefL≧VdMの場合にはSDLがLo出力となる。
 異常判定部11は、半導体スイッチング素子がオンオフ動作を停止した後、電圧範囲比較器7の出力結果に基づいて、検出電圧VdMと、第一基準電圧VrefHおよび第二基準電圧VrefLとを比較して、VrefL≧VdMあるいはVdM≧VrefHの場合に、第一半導体スイッチング素子M1または第二半導体スイッチング素子M2が主耐圧劣化していると判定し、ゲート信号発生部2に主耐圧異常信号FDLを出力するとともに警告を通知する。
 以上のように、異常検出部10は、第一抵抗群(基準電圧生成回路)4。第二抵抗群5,第三抵抗群6、電圧範囲比較器7、および異常判定部11を備えている。ここでは、ゲート制御部1と異常検出部10で構成される部分を半導体駆動制御部100と称する。
 図1は、簡素化のため第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2を直列接続したアーム対3のみを示しているが、複数のアーム対を備えた電力変換装置にも適用できる。例えば、アーム対を2対並列したHブリッジ回路、3対並列した3相インバータであってもよい。
(主耐圧劣化の検出方法)
 以下、信号のタイミングチャート図を参照して主耐圧劣化の検出方法を具体的に説明する。なお、主耐圧劣化とは、半導体スイッチング素子の主端子間に電圧が印加された状態で、当該半導体スイッチング素子がオフしているときに主端子間に流れる電流であるリーク電流が、当該半導体スイッチング素子の劣化により大きくなり要求仕様を満足しなくなった状態のことを言う。主耐圧劣化した状態の半導体スイッチング素子であっても、しばらくはオンオフ動作を正常にできるが、近い将来、リーク電流がさらに増大して、正常なオンオフ動作ができなくなってしまう。図2は、半導体スイッチング素子が健全な状態におけるスイッチング動作時の信号のタイミングチャート図である。ゲート信号発生部2で生成された上アームオン指令SGHと下アームオン指令SGLに基づいて、上アームの第一半導体スイッチング素子M1および下アームの第二半導体スイッチング素子M2のゲートに、それぞれVGHおよびVGLのゲート電圧が印加される。これによって、第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2がオンオフ動作するが、上アーム側は第一半導体スイッチング素子に並列したダイオードに電流IsHが流れる際に同期整流する状態を、下アーム側はそのオンオフ動作によって第二半導体スイッチング素子の順方向のドレイン電流IdLを通電/遮断する状態を例示している。この時、第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2の接続点であるアーム中点Cの電圧Vacは、正側電位PAと負側電位GAとの間の電圧VBにダイオードの順方向電圧Vfを可算したVB+Vfと、半導体スイッチング素子のオン抵抗に起因したオン電圧Vonを上下限とするように変化する。
 第二抵抗群5で分圧して生成された検出電圧VdMは、第一抵抗群4の抵抗値によって設計された基準電圧VrefHよりも大きい状態または基準電圧VrefLよりも小さい状態を繰り返し、第二半導体スイッチング素子M2がオンオフする際に検出電圧VdMが遷移する。このようなスイッチング状態のアーム中点Cの電圧Vacから半導体スイッチング素子の主耐圧劣化は検出できないため、異常判定部11内では劣化診断許可信号EDLをLo状態に保持して主耐圧劣化の検出を停止する。これにより、劣化検出信号FDLはLo状態に保持され、スイッチング動作時に主耐圧劣化していることを示すHi状態が誤って出力されることを防止する。
 図3は、半導体スイッチング素子が健全な状態における半導体スイッチング素子のオンオフ動作停止直前から停止後の信号のタイミングチャート図で、図2に示したスイッチング動作状態から上下アームともにオフした状態へ移行した状態に対応している。上下アームの半導体スイッチング素子がともにオフすると、上アームのソース電流は次第に減少し、時刻t31でゼロに達し、主回路インダクタンスと半導体スイッチング素子の寄生容量に起因した共振が発生した後に静的なゼロ状態に収束する。これに対応して、アーム中点電圧VacはVB/2近辺に収束するが、その収束値は第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2の寄生するリーク電流に応じて定まる。これに対応して、検出電圧VdMは基準電圧VrefLとVrefHとの間の値に収束する。アーム中点電圧Vacが定常状態に定まってから十分に後の時刻t32では、異常判定部11内で劣化診断許可信号EDLをHi状態にして主耐圧劣化検出が有効化されるが、半導体スイッチング素子が健全な状態では検出電圧VdMがVrefL<VdM<VrefHとなるように基準電圧が設計されているため、劣化検出信号FDLは劣化を検出していないLo状態である。
 図4は、第一半導体スイッチング素子M1の主耐圧が劣化した状態における半導体スイッチング素子のオンオフ動作停止後の信号のタイミングチャート図である。図3と比較して、半導体スイッチング素子のオンオフ動作停止後の検出電圧VdMが基準電圧VrefHを超過したことで電圧範囲比較器7内のコンパレータCP1でVdM≧VrefHの状態が判定され、異常判定部11では時刻t33で劣化検出信号FDLが主耐圧劣化を検出したことを示すHi出力に変わる。オンオフ動作停止後の検出電圧VdMが基準電圧VrefHを超過する原理は、第三抵抗群6の合計の抵抗値と第一半導体スイッチング素子M1のリーク電流とその印加電圧から換算される寄生抵抗値との合成抵抗が、第二抵抗群5の合計の抵抗値と第二半導体スイッチング素子M2のリーク電流とその印加電圧から換算される寄生抵抗値との合成抵抗よりも小さくなることに起因する。基準電圧VrefHおよび基準電圧VrefLは、検出目標のリーク電流値と健全品の寄生リーク電流値の範囲から設計することができる。
 ここで、主耐圧劣化しているかどうかの判定基準を、検出電圧VdMが基準電圧VrefLとVrefHとの間の電圧から外れるまでの時間とすることもできる。すなわち、両基準電圧の間の電圧から外れるまでの時間が長い場合は主耐圧劣化と判定せず、時間が短い場合に主耐圧劣化と判定する。あるいは、検出電圧VdMが基準電圧VrefLとVrefHとの間の電圧から外れるときの検出電圧VdMの単位時間当たりの変化量を判定基準とすることもできる。すなわち、変化量が小さい場合は主耐圧劣化と判定せず、変化量が大きい場合に主耐圧劣化と判定する。
 第二半導体スイッチング素子M2の主耐圧が劣化した場合は、第二抵抗群5の合計の抵抗値と第二半導体スイッチング素子M2のリーク電流とその印加電圧から換算される寄生抵抗値との合成抵抗が、主耐圧が劣化していない状態よりも小さくなる。このため、オンオフ動作停止後の検出電圧VdMが基準電圧VrefLよりも小さくなる。これにより、第二半導体スイッチング素子M2が主耐圧劣化したことを検出できる。なお、第二抵抗群5の合成抵抗値と第三抵抗群6の合成抵抗値を等しくしておくことで、第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2の主耐圧劣化の検出精度を同等にできる。
(第二抵抗群および第三抵抗群の抵抗値の設計方法)
 第二抵抗群5および第三抵抗群6の抵抗値の設計方法は、それぞれの抵抗群の合成抵抗値に応じて流れるリーク電流値が、それぞれ第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2が健全な状態、例えば出荷時である初期状態において主端子間(各半導体スイッチング素子の主電流が流れる端子間)に寄生するリーク電流値(各半導体スイッチング素子のオフ時に流れる電流値)よりも大きくなるように設計する。例えば、半導体スイッチング素子の出荷時の主耐圧スクリーニング条件として設定されたリーク電流を鑑みて、これに誤検出を防止するためのマージンを加えた検出目標リーク電流値を決定し、これを精度よく検出できるようにそれぞれの抵抗群の合成抵抗値を決定することが考えられる。
 第二抵抗群5および第三抵抗群6でのリーク電流が大きすぎると第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2のリーク電流の増加による検出電圧VdMの変動幅が小さくなり、検出の精度が悪くなる。あるいは、第二抵抗群5および第三抵抗群6でのリーク電流が小さすぎると、半導体スイッチング素子の正常範囲内のリーク電流に対して検出電圧VdMが大きくばらつき、正常を異常と判定する、あるいは異常を検出できない問題が発生する。例えば、第一半導体スイッチング素子M1のリーク電流が無視できるレベルで、第二半導体スイッチング素子M2のリーク電流が出荷時のスクリーニング条件相当であった場合、これらの半導体スイッチング素子がともにオフした時の検出電圧VdMは主耐圧が健全な状態の中で下アーム側に偏る状況になるが、これを誤検出しないように、第二抵抗群5および第三抵抗群6の抵抗値を設計すればよい。
(主耐圧劣化を検出するタイミング)
 第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2の主耐圧劣化の検出は、これらがともにオフし、その直列接続点であるアーム中点Cの出力電圧が定常値に収束した状態で行う。具体的には、装置の始動時、または停止時、または惰行中(コースティング中)などに行うことができる。なお、主耐圧リーク電流は素子のジャンクション温度(接合部の温度)に応じて大きくなるため、半導体スイッチング素子のジャンクション温度が周囲の環境温度よりも高い状態にある、装置の動作停止直後での検出が最も高精度に耐圧劣化を判断できる。
 また、装置の始動時はスイッチング素子のジャンクション温度は高くないため、電力変換装置を動作させてジャンクション温度を上げ、その温度が環境温度よりも高い状態において、そのタイミングで検出することによって高精度に主耐圧劣化を判断することができる。
(劣化を検出した後の動作)
 半導体スイッチング素子が主耐圧劣化したと判定された場合には、図1または図5に示した異常判定部11が受け手に異常を通知する。例えば、装置に異常ランプを設け、主耐圧劣化と判断した場合に異常ランプを点灯させる。異常ランプが点灯した際、即座に装置を停止するように処置されてもよい。あるいは、異常ランプの点灯はスイッチング素子が破壊する前の劣化と判断された場合であるため、異常ランプが点灯しても装置は次の停止する機会まで動作を継続して、装置が停止した際に半導体スイッチング素子を交換するように定められていてもよい。
 また、半導体スイッチング素子が主耐圧劣化したと判断された場合には、一時的にその半導体スイッチング素子を延命するように、その半導体スイッチング素子の負荷が低減するよう電力変換装置の動作を変化せてもよい。例えば、元々のインバータの変調方法が三相変調であった場合は二相変調に変更する、スイッチングのキャリア周波数を下げるなど、スイッチング回数を減らす方法に変更する。あるいは負荷電流を減少させることでストレスを軽減することも考えられる。このように、半導体スイッチング素子の異常を検出して警告が表示されてから、一時的な措置でスイッチング素子を延命することで、装置を止めずに動かすことができ、計画された稼働スケジュールにおいてダウンタイムなしに装置を稼働することが可能となる。
(基準電圧が主回路電圧に応じて変化する構成の効果)
 実施の形態1では、電圧範囲比較器7の第一基準電圧VrefHおよび第二基準電圧VrefLを、主回路正側電位PAと主回路負側電位GAとの間に設けた第一抵抗群4内の抵抗で分圧して生成している。このため、主回路電圧が減少した場合には、異常判定部11が正常と判定する基準電圧の範囲(VrefH-VrefL)は縮小するように変化する。逆に、主回路電圧が増加した場合には、これら基準電圧は拡大するように変化する。このことは、主耐圧リーク電流が印加される電圧の増加に伴って非線形に増加することを鑑みて構成されたものであり、主回路電圧が減少した場合にリーク電流が非線形に減少して検出精度が悪化したり、主回路電圧が増加した場合にリーク電流が非線形に増加して正常を異常と誤検出したりすることを防止することができる。これにより、従来よりも高精度に微小なリーク電流を検出することができ、従って半導体スイッチング素子を延命できる時間を長くすることができる。
 図5は、実施の形態1による電力変換装置の別の構成を示すブロック図である。図1では、負側のアームを構成する第二半導体スイッチング素子M2に並列に設けられた第二抵抗群5により分圧された電圧を検出電圧VdMとした。図5の構成では、負側のアームを構成する半導体スイッチング素子を第一半導体スイッチング素子M1とし、正側のアームを構成する半導体スイッチング素子を第二半導体スイッチング素子M2として、この第二半導体スイッチング素子M2に、第二抵抗群5を並列に設け、この第二抵抗群5により分圧された電圧を検出電圧VdMとしている。
 また、図1で示した構成では、第一基準電圧VrefHと第二基準電圧VrefLを3個直列接続された抵抗で構成される第一抵抗群である基準電圧生成回路4により生成する構成とした。図5で示す構成では、基準電圧生成回路としての第一抵抗群4を、正側電位PAと負側電位GAの間に接続された、抵抗R23と抵抗R24の直列体と、正側電位PAと負側電位GAの間に接続された、抵抗R25と抵抗R26の直列体と、の2つの抵抗直列体で構成している。第一基準電圧VrefHは、抵抗R23と抵抗R24との直列体で分圧して生成され、第二基準電圧VrefLは、抵抗R25と抵抗R26との直列体で分圧して生成される構成となっている。また、基準電圧安定化のため、抵抗R24に並列にフィルタコンデンサC22、抵抗R26に並列にフィルタコンデンサC21を設けている。このように、基準電圧生成回路4は、正側電位PAと負側電位GAとの間の電圧を分圧して、第一基準電圧VrefHと、第一基準電圧VrefHとは異なる電圧の第二基準電圧VrefLとを生成するよう構成されていれば、その構成はどのようなものであっても良い。
 図5の構成の場合は、第一基準電圧VrefH、第二基準電圧VrefL、および検出電圧VdMを、正側電位PAを基準とする回路により構成するのが好ましい。図5の構成であっても、図1の構成と同様、検出電圧VdMと、第一基準電圧VrefHおよび第二基準電圧VrefLとを比較することにより、第一半導体スイッチング素子M1または第二半導体スイッチング素子M2が主耐圧劣化しているかどうかを判定することができる。
 以上のように、実施の形態1による電力変換装置は、直流のプラス端子PAとマイナス端子GAの一方を第一極端子、他方を第二極端子とし、第一極端子とアーム中点Cの間に第一半導体スイッチング素子M1が、アーム中点と第二極端子の間に第二半導体スイッチング素子M2が接続されたアーム対を有する電力変換装置であって、第一半導体スイッチング素子M1に並列に接続され、少なくとも一個の抵抗を有する第三抵抗群6と、第二半導体スイッチング素子M2に印加される電圧を分圧するよう第二半導体スイッチング素子M2と並列に接続された、複数の抵抗の直列体である第二抵抗群5と、第一極端子と第二極端子の間の電圧が分圧された電圧である第一基準電圧VrefHと、第一極端子と第二極端子の間の電圧が分圧された、第一基準電圧VrefHとは異なる電圧の第二基準電圧VrefLとを生成する基準電圧生成回路4と、第一半導体スイッチング素子M1および第二半導体スイッチング素子M2がオンオフ動作を停止した後に、第二抵抗群5により分圧された検出電圧VdMが第一基準電圧VrefHと第二基準電圧VrefLの間の電圧から外れた電圧であるとき、第一半導体スイッチング素子M1または第二半導体スイッチング素子M2が主耐圧劣化しているかどうかを判定する異常判定部11と、を有するよう構成している。
 このため、第一半導体スイッチング素子M1または半導体スイッチング素子M2が主耐圧劣化した状態を精度よく検出できる。
実施の形態2.
 図6は、実施の形態2による電力変換装置の構成を示す構成図である。図6において、異常検出部20とゲート制御部1とにより半導体駆動制御部200を構成している。以下、異常検出部20の、図1の異常検出部10との差異点のみ説明する。
 異常検出部20は、異常判定部12において、主耐圧劣化検出に用いる電圧範囲比較器7を利用して、短絡検出あるいはデッドタイム検出も行う構成とした点が、図1の異常検出部10と異なる。短絡検出は、第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2とが同時に通電する状態、いわゆるアーム短絡が発生したことを検出するものであり、ノイズ誤動作、上下アームのデッドタイム不足、あるいは半導体スイッチング素子の故障といった状況が考えられる。デッドタイム検出は、ゲート信号発生部1が生成したオンオフ指令信号の発生から実際に半導体スイッチング素子がオンオフするまでの遅れ時間を検出するものである。デッドタイムを検出して最適なデッドタイムとなるよう補正することで、電力変換装置の出力性能を向上することができる。
 実施の形態1で説明した主耐圧劣化診断がインバータ停止後の定常状態検出するのに対し、短絡検出およびデッドタイム検出はスイッチング時の過渡的な状態を検出するものである。従って、主耐圧劣化診断は検出回路の高応答性が不要である一方で、短絡検出およびデッドタイム検出は高い検出精度が必要である。このため、短絡検出およびデッドタイム検出は検出回路の応答性が必要であるが電圧振幅の精度は不要である。これらの要求は互いにトレードオフ関係にある。つまり、第二抵抗群5の抵抗値を大きくして主耐圧劣化検出のためのリーク電流の検出精度を高くする場合、フィルタコンデンサC1を削減しても電圧範囲比較器7内のコンパレータの微小な寄生容量によって検出電圧VdMの遷移時間が長くなることで短絡検出およびデッドタイム検出が遅くなる問題が発生する。
 上記課題を解決するために、本実施の形態2においては、第二抵抗群5がアーム中点側の抵抗R1(第一抵抗とも称する)と抵抗R1に直列に接続された抵抗R2(第二抵抗とも称する)とで構成され、第二抵抗群5のアーム中点側の抵抗R1に並列にスピードアップコンデンサC2(第二コンデンサとも称する)を設けている。これにより、検出電圧VdMの定常的な収束値は第二抵抗群5内の抵抗比で決定され、一方で検出電圧VdMの過渡的な収束値はスピードアップコンデンサC2とフィルタコンデンサC1(第一コンデンサ)(必要に応じてコンパレータCP1、CP2の入力寄生容量も加味する)の容量比で決定される構成となる。これにより、主耐圧劣化の検出精度と短絡検出およびデッドタイム検出の検出遅延とを最適にするように設計することができる。具体的には、第二抵抗群5のアーム中点側の抵抗R1の抵抗値Rs1と、抵抗R1に直列に接続された抵抗R2の抵抗値Rs2と、抵抗R1に並列に接続されたフィルタコンデンサC1の容量Cs1と、抵抗R2に並列に接続されたスピードアップコンデンサC2の容量Cs2とが、Rs2/(Rs1+Rs2)<Cs2/(Cs1+Cs2)を満たすように設定することで、異なる検出事象に良好に対応することができる。すなわち、短絡時およびデッドタイム検出時などの過渡時の検出電圧がコンデンサ電圧で定められた短絡検出またはデッドタイム検出用の低い電圧レベルに素早く遷移することを促し、一方でその後の定常的な検出電圧は抵抗比で定められた主耐圧劣化診断用の高い電圧レベルに設定することができる。このようにすることで、高速性が求められる短絡検出およびデッドタイム検出と、高精度性が求められる主耐圧劣化診断を共通の判定回路で好適に実現することができる。
 以下、図7のタイミングチャートを参照してデッドタイム検出および短絡検出の方法について説明する。一般的に半導体スイッチング素子は、オフ状態からオン状態に切り替わるターンオンに要ずる時間(ターンオン時間ton)と、オン状態からオフ状態に切り替わるターンオフに要する時間(ターンオフ時間toff)が存在する。半導体スイッチング素子のゲート抵抗値が大きくなるとターンオン時間tonおよびターンオフ時間toffが増加する。また、半導体スイッチング素子のゲート閾値電圧などの電気的特性のばらつき、およびジャンクション温度等の動作条件によっても、ターンオン時間tonおよびターンオフ時間toffが増減する。これを加味して、ゲート信号発生部2が生成する上下アームのオン指令信号SGHとSGLにはともにオフ状態を指示する期間であるデッドタイムが十分な時間設けられている。一方で、デッドタイムの存在で電力変換装置の出力性は低下するため、実際のターンオン時間tonとターンオフ時間toffを検出してデッドタイムを最適化する制御が適用されることがある。本実施の形態2では、主耐圧劣化検出に用いる電圧範囲比較器7を利用して、検出電圧VdMが基準電圧VrefHまたはVrefLをクロスした時刻を検出することでデッドタイムを最適化するものである。例えば、図7で下アームのオン指令SGLが発生した後に、アーム中点電圧Vacが低下したことに伴って検出電圧VdMが基準電圧VrefLを下回った時刻t41を検出することで、オン指令の発生から実際の主端子電圧の遷移までのデッドタイムを検出することができる。検出したデッドタイムに基づいて、ゲート信号発生部2が生成する上下アームのオン指令信号SGHとSGLを補正してデッドタイム量を補正することにより、電力変換装置の出力特性を向上できる。
 次に、短絡検出の方法を説明する。図7は、下アームがターンオフ動作中である時刻t42に第二半導体スイッチング素子M2が破壊して主耐圧が失われた状態を想定している。この場合、その後に対アームである上アームにオン指令信号SGHが送信されて第一半導体スイッチング素子M1がオンしたタイミングでアーム短絡が発生し、過大な電流が流れる。その結果、正常状態であればアーム中点電圧VacがVB+Vfまで上昇するのに対し、半導体スイッチング素子M1が電流飽和したことでアーム中点電圧Vacは上昇せず、その結果検出電圧VdMは基準電圧VrefL未満のままとなる。すなわち、ゲート信号発生部2が送信したオン指令信号と検出電圧VdMの論理矛盾から短絡を検出することができる。その結果、異常判定部12内のフィルタ遅延などが反映された時刻t43において短絡検出信号FDSがHi状態となる。異常判定部12により短絡を検出して短絡検出信号FDSがHiとなったことを受けて、ゲート信号発生部2は電力変換装置の動作を停止するようにすべてのオン指令信号をオフ状態にする処置が一般的である。また、短絡電流を遮断する際のオフゲート抵抗値を大きくすることで、過電圧破壊を確実に防止することができる。
 短絡検出を高速化するために、この実施の形態2では、上アームがオンする時の短絡検出に用いる判定基準電圧をVrefLとしている。同様に、下アームがオンする時の短絡検出に用いる判定基準電圧をVrefHとすることを想定している。これは、判定基準電圧VrefLおよびVrefHの選択肢のうち、短絡検出を高速化するために好ましい方を選択したものであり、その理由は以下の通りである。今、図6で時刻t42以降に上アームの第一半導体スイッチング素子M1がターンオンした状態が正常なスイッチングであったと仮定する。この場合、正常なスイッチングではアーム中点電圧VacがVB+Vfまで上昇するが、判定基準電圧としてVrefHを採用した場合はVrefLを採用した場合にくらべて判定基準値を超過する時刻が遅くなる。すなわち、正常なスイッチングであると識別できるまでに時間を要することとなり、従ってそれまでの期間は短絡検出機能をロックしたりローパスフィルタで検出信号をマスクしたりする必要がある。その結果、実際に短絡が発生した場合に短絡検出信号FDSが発生するまでの遅延時間が大きくなり、短絡保護の性能が低下する。このため、上アームがオンする時の短絡検出に用いる判定基準電圧をVrefLとし、下アームがオンする時の短絡検出に用いる判定基準電圧をVrefHとすることが好ましい。
実施の形態3.
 図8は、実施の形態3による電力変換装置110の構成を示す回路図である。電力変換装置110は、直流電源60からの直流電力を3相交流電力に変換して交流モータ70に供給するインバータである。電力変換装置110は、複数の半導体スイッチング素子を有してU、V、Wの3相交流に変換する電力変換器30と、電力変換器30内の各半導体スイッチング素子を駆動するゲート制御部1Aを有する半導体駆動制御部100Aを備える。半導体駆動制御部100Aは、第一半導体スイッチング素子M1と第二半導体スイッチング素子M2とで構成されるU相のアーム対に対して実施の形態1の異常検出部10と同じ構成の異常検出部10を備えている。V相のアーム対を構成する半導体スイッチング素子M3および半導体スイッチング素子M4、W相のアーム対を構成する半導体スイッチング素子M5および半導体スイッチング素子M6に対しては、異常検出部10を備えていない。
 この実施の形態3では、実施の形態1による電力変換装置に搭載された半導体駆動制御部100の異常検出部10と同じ構成の異常検出部10で、電力変換器30を構成する半導体スイッチング素子のいずれの素子に主耐圧劣化が発生しても検出できるため、安価でダウンタイムレス化を実現できる電力変換装置110が得られる。
 以下、U相に設けられた単一の異常検出部10で、電力変換器30を構成する半導体スイッチング素子のいずれの素子に主耐圧劣化が発生してもそれを検出できる原理を説明する。一般に、交流モータ70は、数100メガオームから数ギガオーム以上の高い絶縁特性を有するため、交流モータ70を介して発生するリーク電流は支配的ではない。このため、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化の検出精度を悪化させる要因にはならず、交流モータ70の絶縁特性を加味してU相に設けられた異常検出部10の基準電圧を設定することができる。
 一例として、たとえばW相上アームの半導体スイッチング素子M5の主耐圧が劣化してリーク電流が増加した場合を想定すると、電力変換器30がスイッチング動作を停止して各相のアーム中点(上下アームの接続点)の電位が安定した状態において、W相のアーム中点の電位は正常時よりも高い電位になる。例えば、異常検出部10に設けた第二抵抗群5の両端間の抵抗値が第三抵抗群6の両端間の抵抗値と等しい場合は、主耐圧が劣化していない場合のW相のアーム中点の電位が直流電圧VBの半電圧VB/2近傍にあるのに対し、主耐圧が劣化した場合はVB/2よりも大きくなる方向に変化が発生する。この場合、交流モータ70内で3相の巻線が電気的に接続されているため、U相およびV相のそれぞれのアーム中点の電位もW相のアーム中点の電位と等しくなる。従って、図8の構成のように、U相のみに設けられた異常検出部10で電力変換器30を構成する半導体スイッチング素子のいずれの素子で主耐圧劣化が発生しても検出することができる。
 さらには、上記では交流モータ70の絶縁特性が正常であるものとして説明したが、その絶縁特性が何らかの要因で低下した場合には、アーム中点の電位が直流電圧VBの半電圧VB/2よりも小さくなる方向に変化するため、この実施の形態の電力変換装置110は駆動する交流モータ70の絶縁劣化が発生した場合も検出することができる。なお、アーム中点の電位が直流電圧VBの半電圧VB/2よりも小さくなる方向に変化した場合、交流モータ70の絶縁劣化であるか、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化であるかが断定できない場合がある。いずれかであるかを確実に判定するためには、例えばアーム中点とモータの間にスイッチを設けて、モータを切り離した状態で半導体スイッチング素子の主耐圧劣化の有無を確認することで、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化であるか、モータの絶縁劣化であるかを判定することができる。
 なお、電力変換器30は、正負の2レベルの交流電圧を出力する場合を示したが、任意の数の半導体スイッチング素子を直並列に接続されたマルチレベルの電圧出力が可能なインバータであっても、本実施の形態の構成が適用可能である。
実施の形態4.
 図9は、実施の形態4による電力変換装置120の構成を示す図である。以下、実施の形態3と異なる点を説明する。この実施の形態の電力変換装置120も、実施の形態3と同様に、直流電源60からの直流電力を3相交流電力に変換して交流モータ70に供給するインバータであり、各半導体スイッチング素子は半導体駆動制御部200Bに備えられているゲート制御部1Bによりオンオフ制御される。本実施の形態4による電力変換装置120は、半導体駆動制御部200Bに備えられる異常検出部として、実施の形態2における異常検出部20と同じ構成の異常検出部20U、20V、20Wを、それぞれU相、V相およびW相の各アーム対の異常検出用として備えている点が、実施の形態3と異なる。異常検出部20U、20Vおよび20Wは、それぞれ実施の形態2の異常検出部20と同様に、それぞれの異常判定部の判定結果に基づいて、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化の検出、およびアーム短絡検出あるいはデッドタイム検出をする。ここで、実施の形態3では、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化は3相のいずれかのアームにおける検出電圧により判定が可能であったが、アーム短絡検出およびデッドタイム検出は3相それぞれのアーム対における検出電圧を用いて検出する必要がある。従って、この実施の形態4の半導体駆動制御部200Bは、3組の異常検出部20U、20V、20Wを備えている。異常検出部20U、20V、20Wにおいて、第一基準電圧、第二基準電圧を同じ電圧に設定する場合は、例えば異常検出部20Uに設けた基準電圧生成回路で生成された第一基準電圧および第二基準電圧の出力を、異常検出部20Vおよび異常検出部20Wに入力する構成としても良い。
 このようにして、半導体スイッチング素子の主耐圧劣化、アーム短絡検出、およびデッドタイム検出の機能を統合することで、高精度で異常検出ができる安価な電力変換装置120が得られる。
実施の形態5.
 図10は、実施の形態5による電力変換装置130の構成を示す図である。以下、実施の形態3および実施の形態4と異なる点を説明する。この実施の形態5の電力変換装置130は、半導体スイッチング素子M7および半導体スイッチング素子M8のアーム対を有して構成される電力変換器31と、電力変換器31内の半導体スイッチング素子M7およびM8を駆動するゲート制御部1C、および異常検出部10Cを有する半導体駆動制御部100Cとを備える。この場合、電力変換器31は、直流電源60の直流電圧を昇圧して直流負荷70Bに供給する昇圧コンバータである。異常検出部10Cは、実施の形態1に示した主耐圧劣化診断機能を備えた異常検出部10、あるいは実施の形態2に示したアーム短絡検出機能および/またはデッドタイム検出機能を加えた異常検出部20のいずれかと同様の構成となっている。
 電力変換器31は、半導体スイッチング素子M7と半導体スイッチング素子M8とを直列接続したアーム対と、入力側の平滑コンデンサ41と、出力側の平滑コンデンサ42と、昇圧リアクトル43とを備える。この場合も、安価な構成で、高精度な半導体スイッチング素子の主耐圧劣化診断機能を有する、あるいは主耐圧劣化診断機能にアーム短絡検出機能を加えた、さらにはデッドタイム検出の機能を加えた電力変換装置130が得られる。なお、上記例では昇圧コンバータを示したが、降圧コンバータ、あるいは昇圧コンバータと降圧コンバータとを組み合わせた昇降圧コンバータにも適用できる。
実施の形態6.
 図11は、実施の形態6による電力変換装置140の構成を示す図である。以下、図3で示した実施の形態3による電力変換装置110と異なる点を説明する。この実施の形態の電力変換装置140は、図8で示した電力変換器30の直流側に、図10で示した昇圧コンバータである電力変換器31を接続した電力変換器と、各半導体スイッチング素子を駆動するゲート制御部1Dを有する半導体駆動制御部100Dとを備える。半導体駆動制御部100Dは、電力変換器30と電力変換器31それぞれの半導体スイッチング素子の主耐圧劣化を診断するために、2組の異常検出部10と異常検出部10Cを備えている。異常検出部10は、実施の形態1の異常検出部10と同じ構成であり、異常検出部10Cは、実施の形態5の異常検出部10Cと同じ構成である。
 この場合も、安価な構成で半導体スイッチング素子の高精度な主耐圧劣化診断によるダウンタイムレス化を実現できる電力変換装置140が得られる。
 電力変換装置140は、直流電源60の直流電圧を昇圧コンバータである電力変換器31により昇圧し、昇圧された直流電力が電力変換器30により交流電力に変換されて交流モータ70に供給される。電力変換装置140は、昇圧型インバータシステムとして動作し、例えば、電動自動車に適用される。なお、電力変換装置140内の電力変換器30は、マルチレベルの電圧出力が可能なインバータでも良い。また、電力変換装置140内の電力変換器31は、昇圧コンバータに限らず、降圧コンバータ、あるいは昇圧コンバータと降圧コンバータとを組み合わせた昇降圧コンバータであっても良い。
 上記の実施の形態1から6では、半導体スイッチング素子をMOSFETとして図示したが、IGBT等、制御端子を有する他の半導体スイッチング素子でも良い。また、MOSFETと並列に示したダイオードは、MOSFETに寄生するボディダイオードに限らず、これと別に設けたダイオードであってもよい。
 また、少なくとも一つのアーム対の半導体スイッチング素子に、Siよりもバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体材料を用いても良く、半導体スイッチング素子のスイッチング動作を高速化させて、電力変換装置の低損失化および小型化を実現できる。ワイドバンドギャップ半導体材料としては、炭化ケイ素SiC、窒化ガリウムGaN、酸化ガリウム系材料GaO、またはダイヤモンドのいずれかを使用することができる。
 以上の各実施の形態における異常判定部は、論理回路で構成することもでき、あるいはプロセッサによる演算処理によっても構成することができる。ゲート駆動部は、通常の集積回路および抵抗、コンデンサなどの回路素子を組み合わせた回路により構成することができる。またゲート信号発生部も、論理回路、集積回路、その他、抵抗などの回路素子によって構成できる。また、例えば、ゲート信号発生部2、あるいはゲート信号発生部と異常判定部をまとめて、図12に示すような、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置21、演算処理装置21とデータをやり取りする記憶装置22、演算処理装置21と外部の間で信号を入出力する入出力インターフェース23などを備えている処理装置で構成することもできる。
 本願には、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1、1A、1B、1C、1D ゲート制御部、2 ゲート信号発生部、3 アーム対、4 基準電圧生成回路、5 第二抵抗群、6 第三抵抗群、10、10C、20、20U、20V、20W 異常検出部、11、12 異常判定部、100、100A、100C、100D、200、200B 半導体駆動制御部、M1 第一半導体スイッチング素子、M2 第二半導体スイッチング素子、C アーム中点、C1 第一コンデンサ、C2 第二コンデンサ、GA マイナス端子、PA プラス端子、R1 第一抵抗、R2 第二抵抗、VdM 検出電圧、VrefH 第一基準電圧、VrefL 第二基準電圧

Claims (16)

  1.  直流のプラス端子とマイナス端子の一方を第一極端子、他方を第二極端子とし、前記第一極端子とアーム中点の間に第一半導体スイッチング素子が、前記アーム中点と前記第二極端子の間に第二半導体スイッチング素子が接続されたアーム対を有する電力変換装置であって、
    異常検出部とゲート制御部とを有し、前記第一半導体スイッチング素子と前記第二半導体スイッチング素子の駆動を制御する半導体駆動制御部を備え、
    前記異常検出部は、
    前記第一半導体スイッチング素子に並列に接続され、少なくとも一個の抵抗を有する第三抵抗群と、
    前記第二半導体スイッチング素子に印加される電圧を分圧するよう前記第二半導体スイッチング素子と並列に接続された、複数の抵抗の直列体を含む第二抵抗群と、
    前記第一極端子と前記第二極端子の間の電圧が分圧された第一基準電圧と、前記第一極端子と前記第二極端子の間の電圧が分圧された、前記第一基準電圧とは異なる電圧の第二基準電圧とを生成する基準電圧生成回路と、
    当該電力変換装置が電力変換の動作を停止した後に、前記第二抵抗群により分圧された電圧である検出電圧と、前記第一基準電圧および前記第二基準電圧とを比較して、前記第一半導体スイッチング素子または前記第二半導体スイッチング素子が主耐圧劣化しているかどうかを判定する異常判定部とを有する
    電力変換装置。
  2.  前記異常判定部は、当該電力変換装置が電力変換の動作を停止した後に、前記検出電圧が前記第一基準電圧と前記第二基準電圧の間の電圧から外れた電圧であるとき、前記第一半導体スイッチング素子または前記第二半導体スイッチング素子が主耐圧劣化していると判定する請求項1に記載の電力変換装置。
  3.  前記異常判定部は、前記第一半導体スイッチング素子または前記第二半導体スイッチング素子がオンしたときに、前記検出電圧が、前記第一半導体スイッチング素子および前記第二半導体スイッチング素子が正常な場合の前記検出電圧と論理矛盾の電圧であるとき、前記アーム対がアーム短絡状態にあると判定する請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4.  複数の前記アーム対を有し、全てのアーム対に対してそれぞれ前記異常検出部を有する請求項3に記載の電力変換装置。
  5.  直流のプラス端子とマイナス端子の一方を第一極端子、他方を第二極端子とし、前記第一極端子とアーム中点の間に第一半導体スイッチング素子が、前記アーム中点と前記第二極端子の間に第二半導体スイッチング素子が接続されたアーム対を複数有する電力変換装置であって、
    異常検出部とゲート制御部とを有し、全てのアーム対の前記第一半導体スイッチング素子と前記第二半導体スイッチング素子の駆動を制御する半導体駆動制御部を備え、
    前記異常検出部は、
    複数の前記アーム対のうち一のアーム対の前記第一半導体スイッチング素子に並列に接続され、少なくとも一個の抵抗を有する第三抵抗群と、
    前記一のアーム対の前記第二半導体スイッチング素子に印加される電圧を分圧するよう前記一のアーム対の前記第二半導体スイッチング素子と並列に接続された、複数の抵抗の直列体を含む第二抵抗群と、
    前記第一極端子と前記第二極端子の間の電圧が分圧された第一基準電圧と、前記第一極端子と前記第二極端子の間の電圧が分圧された、前記第一基準電圧とは異なる電圧の第二基準電圧とを生成する基準電圧生成回路と、
    当該電力変換装置が電力変換の動作を停止した後に、前記第二抵抗群により分圧された電圧である検出電圧と、前記第一基準電圧および前記第二基準電圧とを比較して、複数の前記アーム対を構成するいずれかの半導体スイッチング素子が主耐圧劣化しているかどうかを判定する異常判定部とを有する
    電力変換装置。
  6.  前記異常判定部は、当該電力変換装置が電力変換の動作を停止した後、前記検出電圧が前記第一基準電圧と前記第二基準電圧の間の電圧から外れるまでの時間、あるいは前記検出電圧の単位時間当たりの変化量によって、主耐圧劣化しているかどうかを判定する請求項1または5に記載の電力変換装置。
  7.  前記異常判定部は、全ての半導体スイッチング素子の温度が、周囲の環境温度よりも高い温度であるときに、主耐圧劣化しているかどうかを判定する請求項1から6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8.  前記第二抵抗群の少なくとも一の抵抗に並列にコンデンサが接続されている請求項1から7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9.  前記第二抵抗群は、前記アーム中点側の、抵抗値がRs1の第一抵抗と、この第一抵抗に接続される、抵抗値がRs2の第二抵抗との直列体で構成され、容量がCs1の第一コンデンサが前記第二抵抗に並列に接続され、容量がCs2の第二コンデンサが前記第一抵抗に並列に接続され、Rs2/(Rs1+Rs2)<Cs2/(Cs1+Cs2)の関係を満たす請求項3または4に記載の電力変換装置。
  10.  前記異常判定部は、前記第一半導体スイッチング素子または前記第二半導体スイッチング素子に対して前記ゲート制御部に設けられたゲート信号発生部が出力するオンの指令から、前記検出電圧が、前記第一基準電圧または前記第二基準電圧をクロスするまでの時間に基づいてデッドタイムを算出し、算出されたデッドタイムに基づいて、前記ゲート信号発生部が出力する前記第一半導体スイッチング素子と前記第二半導体スイッチング素子のそれぞれのオンオフ信号によるデッドタイム量を補正する請求項9に記載の電力変換装置。
  11.  前記第二抵抗群の両端間の抵抗値は、前記第二抵抗群に流れる電流値が、前記第二抵抗群に並列に接続されている前記第二半導体スイッチング素子の初期状態において主端子間に寄生するリーク電流値よりも大きくなるよう設定され、前記第三抵抗群の両端間の抵抗値は、前記第三抵抗群に流れる電流値が、前記第三抵抗群に並列に接続されている前記第一半導体スイッチング素子の初期状態において主端子間に寄生するリーク電流値よりも大きくなるよう設定される請求項1から10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12.  前記第二抵抗群の両端間の抵抗値と、前記第三抵抗群の両端間の抵抗値が等しい請求項1から11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  13.  前記半導体駆動制御部は、前記異常判定部が、いずれかの半導体スイッチング素子が主耐圧劣化していると判定した後、当該半導体スイッチング素子の負荷が低減するよう、当該電力変換装置の動作を変化させる請求項1から12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14.  当該電力変換装置は、直流電力と交流電力との間での電力変換を行う電力変換器、直流の電圧を昇圧する昇圧コンバータ、および直流の電圧を降圧させる降圧コンバータ、の少なくとも一つを含む電力変換装置である請求項1から13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  15.  前記アーム対は、直流電力と交流電力との間での電力変換を行う電力変換回路を構成しており、交流側の負荷として電動機が接続された場合に、前記異常判定部は、当該電力変換装置が電力変換の動作を停止した後に、前記検出電圧が前記第一基準電圧と前記第二基準電圧の間の電圧から外れた電圧であるとき、いずれかの半導体スイッチング素子が主耐圧劣化している、または前記電動機が絶縁劣化していると判定する請求項1または5に記載の電力変換装置。
  16.  少なくとも一のアーム対を構成する半導体スイッチング素子は、Siよりもバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体材料で構成されている請求項1から15のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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