WO2023286358A1

WO2023286358A1 - 洗濯機

Info

Publication number: WO2023286358A1
Application number: PCT/JP2022/011796
Authority: WO
Inventors: 洋登野上; 優介高野; 哲也山本; 隆黒田
Original assignee: 日立グローバルライフソリューションズ株式会社
Priority date: 2021-07-12
Filing date: 2022-03-16
Publication date: 2023-01-19

Abstract

洗濯機は、洗剤が収容される洗剤ケース（５１）と、洗剤ケースの上に取り付けられる洗剤ケースカバー（５２）と、洗剤ケースと洗剤ケースカバーとの間に配置され、かつ、洗剤ケースに収容される洗剤の残量に応じて上下動するフロート（６１）と、フロートの周囲に配置され、かつ、フロートの側部を上下動可能に支持するガイド部（５９）と、フロートの上方向への移動を規制するフロートカバー（６２）と、を備えている。フロートカバーは、ガイド部の上部への取り付け及び取り外しが可能な構成になっている。

Description

洗濯機

　本発明は、洗濯機に関する。

　従来、洗濯機において、洗剤（柔軟剤を含む）を洗濯槽に自動投入する機能を有するものが普及している。この種の洗濯機の中には、液剤の残量に応じて鉛直方向に摺動するフロートを洗剤ケースの内部に配置しているものがある（例えば、特許文献１参照）。フロートは、洗剤の残量を検知するための部材である。フロートには磁石が内蔵されている。洗濯機は、洗剤の残量に応じて上下動するフロートに内蔵された磁石の磁界の変化を、洗剤ケースの底部付近に設けられた磁気センサで検知することで、洗剤の残量を検知する。洗濯機は、フロートが一定の高さよりも上に移動しないように、洗剤ケースの上に取り付けられた洗剤ケースカバーでフロートを上から押さえ付けている。

中国特許出願公開第１０７３８５８００号明細書（図５）

　特許文献１に開示された従来技術は、以下に説明するように、フロートを紛失し難くするとともに、洗剤ケースにおけるフロート周りの清掃性を向上することが望まれていた。

　特許文献１に開示された従来技術は、ユーザが洗剤ケースのメンテナンスを行う際に洗剤ケースから洗剤ケースカバーを取り外すと、洗剤ケースカバーを取り外した勢いでフロートが洗剤ケースの外に飛び出してしまい、紛失する可能性があった。

　そこで、フロートが紛失してしまわないように、洗剤ケースカバーとは異なる別部品であって、かつ、フロートを覆うカバー部品で、フロートを上から押さえ付けることが考えられる。しかしながら、カバー部品が洗剤ケースから構成になっていないと、洗剤の固着等によりフロート周りの清掃性が悪化する可能性がある。

　本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、フロートを紛失し難くするとともに、洗剤ケースにおけるフロート周りの清掃性を向上する洗濯機を提供することを主な目的とする。

　前記目的を達成するため、本発明は、洗濯機であって、洗剤が収容される洗剤ケースと、前記洗剤ケースの上に取り付けられる洗剤ケースカバーと、前記洗剤ケースと前記洗剤ケースカバーとの間に配置され、かつ、前記洗剤ケースに収容される前記洗剤の残量に応じて上下動するフロートと、前記フロートの周囲に配置され、かつ、前記フロートの側部を上下動可能に支持するガイド部と、前記フロートの上方向への移動を規制するフロートカバーと、を備え、前記フロートカバーは、前記ガイド部の上部への取り付け及び取り外しが可能な構成になっている。
　その他の手段は、後記する。

　本発明によれば、フロートを紛失し難くするとともに、洗剤ケースにおけるフロート周りの清掃性を向上することができる。

実施形態に係る洗濯機の外観斜視図である。実施形態に係る洗濯機の内部構成図である。給水ユニットの上面図である。給水ユニットの内部構成図である。給水ユニットに搭載された洗剤投入部の上面図である。洗剤投入部の分解斜視図である。洗剤投入部のフロート付近の断面図である。変形例に係る洗濯機の洗剤投入部の分解斜視図である。変形例に係る洗濯機の洗剤投入部のフロート付近の断面図である。本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機の内部構造を示す側方から見た断面図である。ドラム式洗濯機の筐体を取り外した内部構造を示す斜視図である。手動投入用給水ユニットの分解斜視図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ケースの平面図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ケースの裏側を示す斜視図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ケースの背面図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの斜視図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの平面図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの正面図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの背面図である。手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの側面図である。手動投入用給水ユニットのシャワーケースの本体部の上面図である。手動投入用給水ユニットのシャワーケースの部分拡大図である。手動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを引き出した状態を示す斜視図である。手動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す斜視図である。手動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す平面図である。自動投入用給水ユニットの分解斜視図である。自動投入用給水ユニットの洗剤ケースの分解斜視図である。自動投入用給水ユニットの洗剤ケースの裏側を示す斜視図である。自動投入用給水ユニットの洗剤ケースの背面図である。自動投入用給水ユニットのシャワーケースを示す平面図である。自動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを引き出した状態を示す斜視図である。自動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す斜視図である。自動投入用給水ユニットにおいて洗剤の吸引機構を示す断面図である。自動投入用給水ユニットの洗剤投入部および仕上剤投入部の側で切断したときの断面図である。実施形態に係るドラム式洗濯機の内部構成の正面図である。水位センサ付近の構成図である。水位センサホルダの斜視図である。水位センサホルダの上面図である。水位センサホルダの側面図である。洗剤投入部の下部を構成する洗剤ボックスの斜視図である。洗剤投入部の側断面図である。洗剤投入部の内部を流れる洗剤等の説明図である。

　以下、図面を参照して、本発明の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。

　＜洗濯機の全体構成＞
　以下、図１及び図２を参照して、本実施形態に係る洗濯機１００の全体構成について説明する。ここでは、洗濯機１００がグローバル・スタンダード・ドラム式の洗濯機である場合を想定して説明する。グローバル・スタンダード・ドラム式の洗濯機は、洗面台等に組み込み可能な形態になっている洗濯機である。図１は、本実施形態に係る洗濯機１００の外観斜視図である。図２は、洗濯機１００の内部構成図である。図２は、上面カバー１１ｃとドア１２とを取り外した洗濯機１００の内部構成を示している。

　図１に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００は、筐体１１と、筐体１１の前面に取り付けられたドア１２と、を備えている。
　筐体１１は、前面カバー１１ａと、筐体本体１１ｂと、上面カバー１１ｃと、を有している。
　ドア１２は、上部にドア開放取っ手１２ａが設けられ、前面に操作部１３が設けられている。

　図２に示すように、洗濯機１００は、筐体１１の内部の略中央にドラム１４を備え、ドラム１４の上方に制御ユニット２０と給水ユニット３０とを備え、ドラム１４の側部から上方にかけて乾燥ユニット１４０を備えている。

　ドラム１４は、洗濯物の収容部である。ドラム１４は、水槽として機能する図示せぬ外槽に内包されている。ドラム１４の内部には、ドラム１４に収容された洗濯物をかき上げるためのバッフル１５が設けられている。筐体１１の前面側には、開閉自在な前面カバー１１ａが設けられている。図示せぬ外槽の前面部と前面カバー１１ａとの間は、ベローズ１６で封止されている。

　制御ユニット２０は、洗濯機１００の全体の動作を制御する。制御ユニット２０は、ドラム１４の上方に配置されたケース体２１に取り付けられている。給水ユニット３０は、給水を制御する給水弁３１を有している。制御ユニット２０は、給水弁３１を制御することで、外部から供給される水の取り込み及び取り込みの停止を行う。

　乾燥ユニット１４０は、空気を加熱しながら、ドラム１４との間で空気を循環させる構成になっている。乾燥ユニット１４０は、加熱部１４１と、送風ファン１４２と、を有している。乾燥ユニット１４０は、送風ファン１４２を駆動させることで乾燥ユニット１４０とドラム１４との間で空気を循環させるとともに、加熱部１４１を加熱させることで空気を加熱させて、ドラム１４に収容された洗濯物を乾燥させる。

　＜給水ユニットの構成＞
　以下、図３及び図４を参照して、給水ユニット３０の構成について説明する。図３は、給水ユニット３０の上面図である。図４は、給水ユニット３０の内部構成図である。なお、図４は、シャワーケースカバー３３を取り外した状態の給水ユニット３０の構成を示している。

　図３に示すように、給水ユニット３０は、給水弁３１を介して図示せぬ給水機構に接続されている。給水ユニット３０は、シャワーケース３２と、洗剤投入部５０と、を備えている。

　シャワーケース３２は、洗剤投入部５０に内蔵された洗剤ケース５１に水を供給するためのケースである。シャワーケース３２の内部には、洗剤ケース５１に設けられた洗剤等の収容部（具体的には、後記する自動投入洗剤収容部５１ａ、自動投入柔軟剤収容部５１ｂ、手動投入洗剤収容部５１ｃ、手動投入柔軟剤収容部５１ｄ）に水を供給するための流路が形成されている。シャワーケース３２は、洗剤ケース５１の任意の収容部に対して上から水を降り注ぐ。シャワーケース３２の上部には、シャワーケースカバー３３が取り付けられており、シャワーケースカバー３３によってシャワーケース３２の流路が密封されている。

　図４に示すように、洗剤投入部５０は、洗剤ケース５１と、洗剤ケースカバー５２と、洗剤ボックス５３と、を有している。

　洗剤ケース５１は、洗剤が収容される１乃至複数の収容部を有する部材である。
　洗剤ケースカバー５２は、洗剤ケース５１の上面に取り付けられる部材である。
　洗剤ボックス５３は、水が供給された洗剤ケース５１から水と一緒に落下する洗剤を受け止める部材である。

　洗剤ケース５１は、自動投入洗剤収容部５１ａと、自動投入柔軟剤収容部５１ｂと、手動投入洗剤収容部５１ｃと、手動投入柔軟剤収容部５１ｄと、を有している。

　自動投入洗剤収容部５１ａは、自動投入用の洗剤が収容される部位である。自動投入柔軟剤収容部５１ｂは、自動投入用の柔軟剤（仕上剤）が収容される部位である。手動投入洗剤収容部５１ｃは、手動投入用の洗剤が収容される部位である。手動投入柔軟剤収容部５１ｄは、手動投入用の柔軟剤（仕上剤）が収容される部位である。

　＜洗剤投入部の構成＞
　以下、図５及び図６を参照して、洗剤投入部５０の構成について説明する。図５は、洗剤投入部５０の上面図である。図６は、洗剤投入部５０の分解斜視図である。なお、図６は、洗剤ボックス５３（図４参照）を取り外した状態の洗剤投入部５０の構成を示している。

　図５に示すように、洗剤投入部５０は、右側の前方に自動投入洗剤収容部５１ａを有しており、自動投入洗剤収容部５１ａの後方に自動投入柔軟剤収容部５１ｂを有している。また、洗剤投入部５０は、左側の前方に手動投入洗剤収容部５１ｃを有しており、手動投入洗剤収容部５１ｃの後方（具体的には、後部上方）に手動投入柔軟剤収容部５１ｄを有している。

　図６に示すように、洗剤投入部５０は、洗剤ケース５１の上に、洗剤ケースカバー５２が配置された構成になっている。

　洗剤ケース５１は、自動投入洗剤収容部５１ａと、自動投入柔軟剤収容部５１ｂと、手動投入洗剤収容部５１ｃと、を有している。自動投入洗剤収容部５１ａと自動投入柔軟剤収容部５１ｂと手動投入洗剤収容部５１ｃの各底面は、前方から後方に向けて高さが低くなるように傾斜した傾斜面になっている。

　自動投入洗剤収容部５１ａは、自動投入柔軟剤収容部５１ｂと手動投入洗剤収容部５１ｃとの間を通って、手動投入洗剤収容部５１ｃの後方に後部が回り込むように形成されている。自動投入洗剤収容部５１ａの後部には、フロート６１ａが配置されており、フロート６１ａの上にはフロートカバー６２ａが配置されている。本実施形態では、フロート６１ａは、下側に向けて径が小さくなる円錐の形状（円錐台の形状を含む）を呈しているものとして説明する。フロート６１ａの周囲には、フロート６１ａを上下動可能に支持する３つ以上（図示例では、３つ）のガイド部５９ａが配置されている。

　自動投入柔軟剤収容部５１ｂは、後方に延在するように形成されている。自動投入柔軟剤収容部５１ｂの後部には、フロート６１ｂが配置されており、フロート６１ｂの上にはフロートカバー６２ｂが配置されている。以下、フロート６１ａとフロート６１ｂとを総称する場合に「フロート６１」と称し、フロートカバー６２ａとフロートカバー６２ｂとを総称する場合に「フロートカバー６２」と称する。本実施形態では、フロート６１ｂは、フロート６１ａと同様に、下側に向けて径が小さくなる円錐の形状（円錐台の形状を含む）を呈しているものとして説明する。フロート６１ｂの周囲には、フロート６１ｂを上下動可能に支持する３つ以上（図示例では、３つ）のガイド部５９ｂが配置されている。以下、ガイド部５９ａとガイド部５９ｂとを総称する場合に「ガイド部５９」と称する。本実施形態では、ガイド部５９が洗剤ケース５１の底面部に一体成型されているものとして説明する。ただし、ガイド部５９は洗剤ケース５１とは別部品として構成して洗剤ケース５１の底面部に接着剤等で固定するようにしてもよい。

　手動投入洗剤収容部５１ｃは、後方に延在するように形成されている。手動投入洗剤収容部５１ｃの後部上方には、手動投入柔軟剤収容部５１ｄが配置される。

　洗剤ケースカバー５２は、自動投入洗剤収容部５１ａに通じる開口部ＯＰ５１ａと、自動投入柔軟剤収容部５１ｂに通じる開口部ＯＰ５１ｂと、手動投入洗剤収容部５１ｃに通じる開口部ＯＰ５１ｃと、手動投入柔軟剤収容部５１ｄと、を有している。

　開口部ＯＰ５１ａの上には、開閉自在な蓋ＣＰ５１ａが取り付けられている。また、開口部ＯＰ５１ｂの上には、開閉自在な蓋ＣＰ５１ｂが取り付けられている。手動投入柔軟剤収容部５１ｄは、洗剤ケース５１に形成された手動投入洗剤収容部５１ｃの上に積層して配置される。手動投入柔軟剤収容部５１ｄの底面は、前方から後方に向けて高さが低くなるように傾斜した傾斜面になっている。手動投入柔軟剤収容部５１ｄの内部には、手動投入用の柔軟剤を手動投入洗剤収容部５１ｃに導くための筒体ＴＵ５１ｄが設けられている。筒体ＴＵ５１ｄの上には蓋ＣＰ５１ｄが取り付けられる。

　なお、ガイド部５９の数は、フロート６１を上下動可能に安定して支持することを考慮すると、３つ以上であることが好ましい。また、各ガイド部５９の間隔（図７に示す隙間５９３）は、洗剤ケース５１におけるフロート６１周りを清掃し易くすることを考慮すると、できるだけ広い方が好ましい。そのため、ガイド部５９の数は、特に３つであるとよい。

　＜フロート付近の構成＞
　以下、図７を参照して、フロート６１付近の構成について説明する。図７は、洗剤投入部５０のフロート６１付近の断面図である。図７は、図５に示すＸ１－Ｘ１線に沿って洗剤投入部５０を切断した断面のレイアウトを示している。ここでは、自動投入洗剤収容部５１ａの内部に配置されたフロート６１ａ付近の構成を例にして、フロート６１付近の構成について説明する。なお、自動投入柔軟剤収容部５１ｂの内部に配置されたフロート６１ｂ付近の構成は、フロート６１ａ付近の構成と同様になっているので、ここでは説明を省略する。

　図７に示すように、フロート６１ａは、内部に、磁石６１２を有している。洗濯機１００は、洗剤の残量に応じて上下動するフロート６１ａに内蔵された磁石６１２の磁界の変化を、図示せぬ磁気センサで検知することで、洗剤の残量を検知する。図示せぬ磁気センサは、洗剤ケース５１の底部付近に設けられている。

　フロート６１ａの中心部には、上下方向に貫通する貫通孔６１１が設けられている。フロート６１ａの周囲には、フロート６１ａの側部に点接触する３つ以上（図示例では、３つ）のガイド部５９ｂが配置されている。各ガイド部５９ｂの間には、洗剤や給水された水を通すための隙間５９３が設けられている。フロート６１ａは、洗剤ケース５１の底面に設けられた軸部５９４を貫通孔６１１に通すとともに、ガイド部５９ｂで側部が支持されることで、洗剤の残量に応じて上下動する。

　ガイド部５９ａの上部には、フロートカバー６２ａを取り付けるための取付部５９１が設けられている。フロートカバー６２ａは、ガイド部５９ａの上部の取付部５９１への取り付け及び取り外しが可能な構成になっている。具体的には、フロートカバー６２ａの下部には、ガイド部５９ａの上部の取付部５９１に嵌合する嵌合部６２１が設けられている。フロートカバー６２ａの嵌合部６２１は、別部品のネジを用いることなく、嵌合によって、ガイド部５９ａの取付部５９１への取り付け及び取り外しが可能な構成になっている。このような洗濯機１００は、嵌合によって、ガイド部５９ａの取付部５９１へのフロートカバー６２の取り付け及び取り外しを容易に行うことができる。

　本実施形態では、ガイド部５９ａは、取付部５９１に爪部５９２を有するとともに、フロートカバー６２ａは、嵌合部６２１に溝部６２２を有する構成になっている。爪部５９２は、フロートカバー６２ａを固定する固定部として機能する。ガイド部５９ａは、爪部５９２がフロートカバー６２ａの溝部６２２に係合することで、フロートカバー６２ａを固定することができる。

　なお、自動投入柔軟剤収容部５１ｂの内部に配置されたガイド部５９ｂ、フロート６１ｂ、及びフロートカバー６２ｂは、それぞれ、自動投入洗剤収容部５１ａの内部に配置されたガイド部５９ａ、フロート６１ａ、及びフロートカバー６２ａと同様の構成になっている。

　＜洗濯機の主な特徴＞
　（１）図６に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤が収容される洗剤ケース５１と、洗剤ケース５１の上に取り付けられる洗剤ケースカバー５２と、洗剤ケース５１と洗剤ケースカバー５２との間に配置され、かつ、洗剤ケース５１に収容される洗剤の残量に応じて上下動するフロート６１と、フロート６１の周囲に配置され、かつ、フロート６１の側部を上下動可能に支持するガイド部５９と、フロート６１の上方向への移動を規制するフロートカバー６２と、を備えている。フロートカバー６２は、ガイド部５９の上部への取り付け及び取り外しが可能な構成になっている。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、以下の（ａ）と（ｂ）の作用効果を奏することができる。
　（ａ）ユーザが洗剤ケース５１のメンテナンスを行う際に洗剤ケース５１から洗剤ケースカバー５２を取り外しても、洗剤ケースカバー５２を取り外した勢いでフロート６１が洗剤ケース５１の外に飛び出すことをフロートカバー６２で防止することができる。そのため、フロート６１を紛失し難くすることができる。したがって、フロート６１が紛失する可能性を低減することができる。
　（ｂ）また、フロートカバー６２はガイド部５９の上部から取り外すことができるため、洗剤ケース５１におけるフロート６１周りの清掃性を向上することができる。

　（２）図７に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００のガイド部５９は、フロートカバー６２が取り付けられる取付部５９１を上部に有しており、フロートカバー６２は、ガイド部５９の取付部５９１に嵌合する嵌合部６２１を下部に有している。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、嵌合によって、ガイド部５９ａの取付部５９１へのフロートカバー６２の取り付け及び取り外しを容易に行うことができる。

　（３）図７に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００のガイド部５９は、フロートカバー６２を固定するための固定部（爪部５９２）を取付部５９１に有している。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、ガイド部５９ａの取付部５９１にフロートカバー６２を確実に固定することができる。

　（４）図７に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００のガイド部５９は、洗剤を通過させるための隙間５９３が側部に設けられており、かつ、３点以上の点接触又は線接触でフロート６１の側部を支持する構成になっている。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、隙間５９３が側部に設けられてため、洗剤ケース５１におけるフロート６１周りを清掃し易くすることができる。また、３点以上の点接触又は線接触でフロート６１の側部を支持する構成になっているため、フロート６１を上下動可能に安定して支持することができる。

　（５）図６に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の洗剤ケース５１は、洗剤に加え、柔軟剤（仕上剤）が収容される構成になっており、洗剤ケース５１に収容される柔軟剤の残量に応じて上下動する別のフロート（フロート６１ｂ）と、別のフロートの周囲に配置され、かつ、別のフロートの側部を上下動可能に支持する別のガイド部（ガイド部５９ｂ）と、別のフロートの上方向への移動を規制する別のフロートカバー（フロートカバー６２ｂ）と、を備えている。別のフロートカバーは、別のガイド部の上部への取り付け及び取り外しが可能な構成になっている。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、柔軟剤（仕上剤）が収容される部位においても、フロート６１を紛失し難くするとともに、洗剤ケース５１におけるフロート６１周りの清掃性を向上することができる。

　以上の通り、本実施形態に係る洗濯機１００によれば、柔軟剤（仕上剤）が収容される部位においても、フロート６１を紛失し難くするとともに、洗剤ケース５１におけるフロート６１周りの清掃性を向上することができる。

　本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

　例えば、前記した実施形態では、洗濯機１００が乾燥ユニット１４０を備えているものとして説明したが、洗濯機１００は乾燥ユニット１４０を備えない構成、つまり、乾燥機能を有さない洗濯機能のみの洗濯機にすることができる。

　また、例えば、洗濯機１００は、縦型等の、ドラム式以外の形態の洗濯機であってもよい。

　また、例えば、前記した実施形態に係る洗濯機１００のフロート６１（図６及び図７参照）は、円錐の形状を呈している。洗濯機１００は、フロート６１を安定して上下動させるために、洗剤ケース５１の底面に設けられた軸部５９４をフロート６１の貫通孔６１１に通す構成になっている。このような洗濯機１００は、洗剤ケース５１の底面に軸部５９４を設けることにより、洗剤ケース５１の構造を複雑化させてしまい、製造コストを上昇させてしまう。このような洗濯機１００は、例えば図８及び図９に示す洗濯機１００Ａのように変形することができる。図８は、変形例に係る洗濯機１００Ａの洗剤投入部５０の分解斜視図である。図９は、変形例に係る洗濯機１００Ａの洗剤投入部５０のフロート付近の断面図である。

　変形例に係る洗濯機１００Ａ（図８及び図９参照）は、前記した実施形態に係る洗濯機１００と比較すると、円錐の形状のフロート６１ａ，６１ｂ（図６及び図７参照）の代わりに、円柱の形状のフロート１６１ａ，１６１ｂを備えている点で相違している。以下、フロート１６１ａ，１６１ｂを総称する場合に「フロート１６１」と称する。

　変形例に係る洗濯機１００Ａ（図８及び図９参照）は、フロート１６１が円柱の形状を呈している。そのため、変形例に係る洗濯機１００Ａ（図８及び図９参照）は、軸部５９４（図７参照）を用いなくても、フロート１６１の周囲に配置された３つ以上（図示例では、３つ）のガイド部５９でフロート１６１を安定して上下動させることができる。

　このような変形例に係る洗濯機１００Ａ（図８及び図９参照）は、前記した実施形態に係る洗濯機１００（図６及び図７参照）と同様に、フロート１６１を紛失し難くするとともに、洗剤ケース５１におけるフロート１６１周りの清掃性を向上することができる。しかも、変形例に係る洗濯機１００Ａ（図８及び図９参照）は、軸部５９４（図７参照）を設けなくてもよいため、前記した実施形態に係る洗濯機１００（図６及び図７参照）よりも、洗剤ケース５１の構造を簡素化することができ、製造コストを抑制することができる。

　次に、図１，図２，図１０ないし図３４を参照して、本発明の他の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）について詳細に説明する。
　先行技術として、特開２０１３－１１１２７６号公報には、プレウォッシュ（予洗い）用の洗剤投入部とメインウォッシュ（本洗い）用の洗剤投入部とが横並びに配置され、これら洗剤投入部の間に柔軟剤（仕上剤）用の柔軟剤投入部が配置された洗剤投入ユニットを備えた洗濯機が記載されている。

　ところで、洗濯機の洗剤や柔軟剤を手動で投入するタイプに替えて、洗剤や柔軟剤を自動で投入するタイプのものがある。また、洗剤や柔軟剤を投入する大型部品は、手動投入タイプと自動投入タイプとでそれぞれ専用部品として構成していた。

　前記公報に記載の自動投入機能を持たない手動投入タイプのものでは、プレウォッシュとメインウォッシュについては単独経路、単独給水となっているものの、柔軟剤についてはプレウォッシュとメインウォッシュを同時に給水することで水を衝突させ、柔軟剤投入部に給水する方式を採用していた。

　しかし、自動投入タイプを搭載する機種と手動投入タイプを搭載する機種とでは、大型部品である洗剤ボックスを共有化していなかったため、洗剤ボックスをそれぞれの搭載方式の機種で設計・製造する必要があり、コストが掛かっていた。また、手動投入タイプを搭載する機種では、柔軟剤投入部に十分に給水されず、柔軟剤が溶け残るリスクがあった。そこで、本発明は、コストを低減しつつ柔軟剤の溶け残りリスクを抑えることが可能な洗濯機を提供することを目的とする。

　以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
　図１は、本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機の外観斜視図である。図１０は、本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機の内部構造を示す側方から見た断面図である。図２は、本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機の内部構造を示す斜視図である。まず、図１、図１０、図２を用いて、洗濯機１００の構成と動作を説明する。なお、本実施形態では、洗濯機１００を使用者の視点から見たときの水平方向が左右方向、高さ方向が上下方向、奥行き方向が前後方向とする。

　図１に示すように、洗濯機１００（洗濯機）は、ビルトイン式のものであり、筐体１１、洗濯槽（外槽１０とドラム１４、図１０参照）、給水ユニット３０（洗剤類給水ユニット）を備えて構成されている。なお、図１では、後記する給水ユニット３０Ａ（手動投入用給水ユニット）と給水ユニット３０Ｂ（自動投入用給水ユニット）をまとめて、給水ユニット３０として記載している。

　筐体１１は、洗濯機１００の外郭を構成するものであり、左右の両側面と背面とが一体の鋼板で形成され、上方から見た形状がＵ字状の筐体本体１１ｂと、筐体本体１１ｂの下方に配置されたアンダープレート（図示せず）と、筐体本体１１ｂの前面を覆う前面カバー１１ａ（図２参照）と、上部に配置された上面カバー１１ｃとで構成されている。また、筐体１１の前面には、開閉可能なドア１２が配置されている。

　また、筐体１１の背面上部には、水道栓から洗濯機１００に給水するための給水ホース接続口（図示せず）が備えられている。ドア１２は、前面カバー１１ａ（図２参照）に設けたヒンジによって開閉可能に支持されている。また、ドア１２には、ドア開放取っ手１２ａが備えられ、ドア開放取っ手１２ａを手前に引くことで、ロック機構が外れて前側に向かって開き、ドア１２を前面カバー１１ａ（図２参照）に押し付けることでロックされて閉じるようになっている。

　ドア１２には、操作スイッチ等を配置した操作部１３が備えられている。操作部１３は、ガラスタッチパネル方式となっており、筐体１１の内部に備えられている制御ユニット２０（図２参照）に電気的に接続している。

　図１０に示すように、前面カバー１１ａは、外槽１０の開口部と同心状に、衣類を出し入れするための円形の開口部を有している。筐体１１の背面には、排水を行うための排水ホース（図示せず）が取り付けられている。

　洗濯機１００の筐体１１の内部には、水を溜める外槽１０が備えられている。この外槽１０は、洗濯物を収容するためのドラム１４を内挿する。また、外槽１０は、ばね（図示せず）を介して筐体１１から吊るされており、外槽１０の重心位置を左右から吊り下げられている。外槽１０の下部は、筐体１１に固定された防振部材１１２で支持されている。

　外槽１０の後方には、ドラム１４と接続された回転軸４を備え、この回転軸４にはプーリー５が接続されている。プーリー５には、ベルト６を介してモータ１１３が接続されている。そして、モータ１１３は、ベルト６、プーリー５、回転軸４を介してドラム１４を回転駆動する。制御ユニット２０は、モータ１１３の回転速度を制御する。なお、ドラム１４に結合された回転軸４は、ここでは水平に設定されている。但し、外槽１０の開口部側が高くなるようにドラム１４の回転中心軸が傾斜させられてもよい。

　制御ユニット２０は、洗濯機１００に備えられた振動センサ（図示せず）のセンサ値の取得を行う。脱水工程時に、ドラムに投入した衣類のアンバランスによって、振動センサが検知した外槽１０の振動振幅が予め設定された閾値を超えると、脱水工程を一時停止して、ドラム１４を正転、逆転させ、衣類のアンバランスを修正した上で脱水工程のやり直しを行う。モータ１１３が駆動すると、ドラム１４は正転、逆転の両方向に回転駆動される。

　ドラム１４の内周面には、ドラム内の洗濯水を外槽１０に排水するための複数個の脱水孔１４ａと、ドラム１４の周方向に間隔をおいて配置され、ドラム内に投入された衣類を持ち上げるための複数個のバッフル１５が備えられている。バッフル１５はドラム１４の前後方向に延びるように設置している。

　外槽１０の開口部と筐体１１の投入口は、前後方向に伸縮しやすいベローズ１６により接続される。ベローズ１６は、環状の弾性部材で成形され、ドア１２を閉めることでドラム１４を水封する。また、筐体１１の投入口、外槽１０の開口部、ドラム１４の開口部は連通しており、ドア１２を開くことでドラム１４内への衣類の出し入れが可能となる。

　図２に示すように、筐体１１の上部であって給水ホース接続口（図示せず）の前部には、給水弁３１を備えた給水ユニット３０が備えられている。なお、洗濯機１００は、洗剤と仕上剤（柔軟剤）を手動で投入する機能のみを有する手動投入タイプ（手動投入タイプのみ）の給水ユニット３０Ａ（手動投入用給水ユニット）と、洗剤と仕上剤（柔軟剤）を自動で投入する機能および洗剤と仕上剤（柔軟剤）を手動で投入する機能を有する自動投入タイプの給水ユニット３０Ｂ（自動投入用給水ユニット）のいずれかが、製造する機種に応じて搭載される。なお、給水ユニット３０Ａ，３０Ｂの詳細について後記する。

　また、筐体１１（外槽１０）の上部には、衣類の乾燥を行う乾燥ユニット１４０が備えられている。乾燥ユニット１４０は、空気を加熱するヒータが配置された加熱部１４１と、加熱部１４１に空気を送風するための送風ファン１４２とを備えている。

　本実施形態の制御ユニット２０、乾燥ユニット１４０、給水ユニット３０は、筐体１１の前後方向に延びており、また制御ユニット２０、乾燥ユニット１４０、給水ユニット３０は、左右方向に並んで配置されている。

　洗濯時において、給水弁３１が開くと、給水ホース接続口から水が流入し、給水ユニット３０を介して外槽１０に給水される。給水ユニット３０には、予め洗剤が入れられており、供給された水と共に、洗剤が外槽１０に投入される。また、同様に、すすぎ時には、供給された水と共に、給水ユニット３０から仕上剤が外槽１０に投入される。

　図１１は、ドラム式洗濯機の筐体を取り外した内部構造を示す斜視図である。なお、図１１は、筐体の他に制御ユニット２０や乾燥ユニット１４０などを取り外した状態を示している。
　図１１に示すように、外槽１０の上部左側には、外槽１０内に水、洗剤、仕上剤等を含む液体を供給する給水ユニット３０が設けられている。また、給水ユニット３０の流出口は、供給管３５を介して外槽１０と接続されている。この供給管３５には、水封トラップ部３５ａ、ゴム製の蛇腹管３５ｂが設けられている。

　次に、手動投入タイプの給水ユニット３０Ａを搭載したドラム式洗濯機について図１２ないし図２５を参照して説明する。
　図１２は、手動投入用給水ユニットの分解斜視図である。
　図１２に示すように、給水ユニット３０Ａ（手動投入用給水ユニット）は、洗剤ケース４０Ａ（手動投入用洗剤類ケース）と、洗剤ボックス５５（手動投入用洗剤類ボックス）と、シャワーケース６０Ａ（第一手動投入用給水ケース）とを備えており、例えば樹脂製である。

　洗剤ケース４０Ａは、洗剤ボックス５５に対して前後方向に引き出し可能に構成されている。シャワーケース６０Ａは、洗剤ボックス５５の上部に取り付けられ、洗剤ケース４０Ａの上面からシャワーのごとく供給するように構成されている。洗剤ボックス５５の底面後方には、外槽１０（図１１参照）内に繋がる流出口５０ａが形成されている。この流出口５０ａには前記した供給管３５（図１１参照）が接続されている。

　洗剤ケース４０Ａは、洗剤ボックス５５の前面に開口された前面開口部５０ｂを通して、洗剤ボックス５５内に装着される。また、洗剤ケース４０Ａは、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂを閉止可能な扉部４０ａと、扉部４０ａの後面から後方に延伸し洗剤等が投入される部分であるトレイ部４０ｂとを備えている。扉部４０ａの前面には、使用者が指を入れて洗剤ケース４０Ａの出し入れ操作を行うための（図示せず）が形成されている。トレイ部４０ｂの上部の左右両側部には、前後方向に延びる左右一対のフランジ形状のガイド４０ｃ，４０ｃが形成されている。洗剤ケース４０Ａは、ガイド４０ｃ，４０ｃにより、洗剤ボックス５５とシャワーケース６０Ａとの間で支持される。

　洗剤ケース４０Ａのトレイ部４０ｂには、本洗い用の洗剤投入室４３（本洗い洗剤投入部、以下、本洗い洗剤投入室とする）、本洗い洗剤投入室４３とは別に設けられた予洗い用（前洗い用）の洗剤投入室４４（予洗い洗剤投入部、以下、予洗い洗剤投入室とする）、および仕上剤投入室（仕上剤投入部）４５が、それぞれ洗剤ケース４０Ａの引出し方向（前後方向）における奥側から手前側に向けて並行して延在させられて形成されている。

　本洗い洗剤投入室４３は、本洗いに使用される洗剤（ここでは粉末洗剤、以下同様）を投入するための投入室である。予洗い洗剤投入室４４は、予洗いを行うコースを選択した場合に予洗いに使用される洗剤を投入するための投入室である。仕上剤投入室４５は、最終のすすぎにおいて使用され洗濯物を柔軟に仕上げるための仕上剤（液体）を投入するための投入室である。

　本洗い洗剤投入室４３および予洗い洗剤投入室４４は、上部と奥側が開口した箱状を呈しており、その底面は手前が高く、奥側が低い傾斜面となっている。本洗い洗剤投入室４３および予洗い洗剤投入室４４における洗剤や水が流出する奥側端縁４３ａ，４４ａのやや手前側には、それぞれ異物通過防止柵４３ｃ，４４ｃが設けられている。

　仕上剤投入室４５は、上部が開口した箱状を呈している。また、仕上剤投入室４５は、本洗い洗剤投入室４３および予洗い洗剤投入室４４よりも前後方向の長さが短く形成されている。また、仕上剤投入室４５には、サイホン４６が設けられている。このサイホン４６は、底面に立設されたサイホンパイプ４６ａと、これに被せられるサイホンキャップ４６ｂとから構成されている。仕上剤投入室４５に投入された仕上剤および水を含む液体は、サイホンパイプ４６ａとサイホンキャップ４６ｂとの隙間（図示せず）を経て洗剤ボックス５５に流出するようになっている。

　図１３は、手動投入用給水ユニットの洗剤ケースの平面図である。図１４は、手動投入用給水ユニットの洗剤ケースの裏側を示す斜視図である。図１５は、手動投入用給水ユニットの洗剤ケースの背面図である。
　図１３に示すように、仕上剤投入室４５は、洗剤ケース４０Ａの引出し方向（前後方向）に直交する幅方向において、左側に設けられた本洗い洗剤投入室４３と右側に設けられた予洗い洗剤投入室４４との間に形成されている。このように構成すれば、後記するように、給水弁３１（図１１参照）における２つの電磁弁３１ａ、３１ｂ（図１１参照）を使用して、本洗い洗剤投入室４３、予洗い洗剤投入室４４、仕上剤投入室４５に向けての３方向の給水の切替えが可能になる。

　仕上剤投入室４５の手前側端縁４５ａは、本洗い洗剤投入室４３の手前側端縁４３ｂおよび予洗い洗剤投入室４４の手前側端縁４４ｂよりも奥側に設定されている。また、洗剤ケース４０Ａには、本洗い洗剤投入室４３の手前側と予洗い洗剤投入室４４の手前側とを区画する隔壁４７が、仕上剤投入室４５の手前側端壁の外面から手前側に向けて延在して形成されている。また、仕上剤投入室４５の奥側端縁４５ｂは、本洗い洗剤投入室４３の奥側端縁４３ａおよび予洗い洗剤投入室４４の奥側端縁４４ａよりも手前側に位置している。

　このように構成すれば、本洗い洗剤投入室４３、予洗い洗剤投入室４４、仕上剤投入室４５の手前側端縁を概ね同一に揃えた場合と比較して、本洗い洗剤投入室４３の手前側の開口幅Ｗ１、予洗い洗剤投入室４４の手前側の開口幅Ｗ２を広く確保することができる。また、隔壁４７を仕上剤投入室４５の手前側端壁の外面から手前側に向けて延在させたので、開口幅Ｗ１、Ｗ２の両方をバランス良く広げることができる。

　また、本洗い洗剤投入室４３の奥側端縁４３ａは、手前側よりも流路幅Ｗ３が狭く形成されている。また、予洗い洗剤投入室４４の奥側端縁４４ａは、手前側よりも流路幅Ｗ４が狭く形成されている。また、予洗い洗剤投入室４４の奥側端縁４４ａは、本洗い洗剤投入室４３の側に向けて流路が傾斜して形成されている。つまり、予洗い洗剤投入室４４の奥側端縁４４ａの流路は、流出口５０ａ（図１２参照）の側を向くように形成されている。

　図１４に示すように、洗剤ケース４０Ａは、本洗い洗剤投入室４３が形成される底面４３ｄは、予洗い洗剤投入室４４が形成される底面４４ｄよりも高く形成されている。換言すると、本洗い洗剤投入室４３は、予洗い洗剤投入室４４よりも深く形成されている。

　図１５に示すように、洗剤ケース４０Ａは、仕上剤投入室４５の下方には、前後方向（紙面に直交する方向）に延びる仕上剤受け部４８が形成されている。この仕上剤受け部４８は、凹形状の流路であり、仕上剤受け部４８の下部から後方に向けて延びている。これにより、仕上剤投入室４５からサイホン４６を介して流出した仕上剤および水を含む液体は、仕上剤受け部４８を通って洗剤ケース４０Ａから洗剤ボックス５５に流出するようになっている。これにより、流出口５０ａに近い位置で洗剤ボックス５５に流出させることで仕上剤の残留を抑制できる。

　図１２に戻って、洗剤ボックス５５は、洗剤ケース４０Ａから流れてきた洗剤を含む水や仕上剤を含む水を受けて外槽１０に送る機能を有する。また、洗剤ボックス５５には、上面全体が開口した上面開口部５０ｃが形成されている。シャワーケース６０Ａは、上面開口部５０ｃの全体を覆うようにして、洗剤ボックス５５の上側に取り付けられる。このとき、洗剤ボックス５５の上部の左右両外側面に設けられた複数の爪部５０ｄがシャワーケース６０Ａの左右両外側面に設けられた複数の係合孔６０ａにそれぞれ係合し、またシャワーケース６０Ａが洗剤ボックス５５にねじ部材（図示せず）により固定される。そして、洗剤ボックス５５およびシャワーケース６０Ａは、図示しない構造部材を介して筐体１１（図２参照）に固定される。

　洗剤ボックス５５は、底面を構成する底面５６、底面５６の左端縁部から起立する左側面５７、底面５６の右端縁部から起立する右側面５８、底面５６の後端縁部から起立する後面５４を有している。

　図１６は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの斜視図である。図１７は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの平面図である。図１８は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの正面図である。図１９は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの背面図である。図２０は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの側面図である。
　図１６に示すように、洗剤ボックス５５の底面５６は、手前側から奥側に向けて低くなった傾斜面を有している。また、洗剤ボックス５５は、底面５６から右側面５８にかけて一段高く形成された段差部５６ｂが形成されている。この段差部５６ｂは、前後方向に延在し、前後方向の途中において奥側が手前側よりも幅広となるように形成されている。また、段差部５６ｂの上面５６ｃは、右端から左側に向けて傾斜し、液体が流出口５０ａに向けて流れるようになっている。

　図１７に示すように、洗剤ボックス５５には、底面５６に、前後方向の中央部から奥側に向けて、手前側から流出口５０ａに液体を案内する案内流路５６ｄが形成されている。この案内流路５６ｄは、底面５６に突出して形成された突出部５６ｅ，５６ｆ，５６ｇによって形成されている。

　また、洗剤ボックス５５には、底面５６に、洗剤ボックス５５の手前右側から奥側に向けて液体を案内する２本のリブ５６ｈ，５６ｉが形成されている。このリブ５６ｈ，５６ｉは、右側から左側に延び、かつ、案内流路５６ｄに向けて湾曲して形成されている。

　図１８に示すように、洗剤ボックス５５の底面５６は、外槽１０（図１０参照）との干渉を防ぐために底面が斜めにカットされており、正面（前方）から見ると右側が浅く、左側が深くなっている。

　図１９に示すように、洗剤ボックス５５の後面５４には、自動投入用の配管が挿入される貫通孔５４ａ，５４ｂが形成されている。なお、貫通孔５４ａ，５４ｂは、手動投入用の給水ユニット３０Ａでは使用されない。

　図２０に示すように、洗剤ボックス５５の底面５６は、手前側から奥側に向けて下るように傾斜している。また、段差部５６ｂ（図１６参照）が形成されている位置には、窪み５６ｊが形成されている。

　底面５６の左奥側（紙面垂直方向の奥側）は、洗剤ボックス５５の底面５６で最も低い位置であり、流出口５０ａ（図１２参照）が形成された供給管３５が形成されている。

　このような構成によれば、洗剤ケース４０Ａを引き出した状態で洗剤ボックス５５の手前側の底面５６上に洗剤を落下させてしまったとしても、給水された水が傾斜面５６ａに沿って洗剤ボックス５５の前側底面に送られた後、洗剤と共に傾斜面５６ａに沿って流出口５０ａに向けて送られるため、落下した洗剤がその位置に残留して堆積してしまうことが回避される。

　図１２に戻って、シャワーケース６０Ａは、散水孔６５ａ，６６ａ，６７ａが形成された底壁６１ｃを備えた薄型箱状の本体部６１Ａと、この本体部６１Ａの上側を覆う板状のシャワーケースカバー６２Ａ（二点鎖線参照）とを、備えて構成されている。また、本体部６１Ａは、薄型箱状の給水室６３と、給水室６３の奥側から手前側に延伸され給水室６３と一体に形成された流入部６４とを有している。

　流入部６４は、左奥側端部に本洗い用給水室６５に給水する流路６４ａと、予洗い用給水室６６に給水する流路６４ｂとを有している。流路６４ａ，６４ｂは、内部に底面からリブが起立して形成されて２つの流路が形成されている。各流路６４ａ，６４ｂには流入口６４ｃ，６４ｄが形成されている。流入口６４ｃ，６４ｄには、図示しないホースを介して電磁弁３１ａ，３１ｂ（図１１参照）が接続されている。

　給水室６３は、内部が隔壁で仕切られて３室に分かれており、本洗い用給水室６５と、予洗い用給水室６６と、仕上剤用給水室６７とを備えている。

　本洗い用給水室６５は、シャワーケース６０Ａの左側に形成されて、洗剤ケース４０Ａの本洗い洗剤投入室４３の上方に位置しており、底面に複数の散水孔６５ａが形成されている。

　予洗い用給水室６６は、シャワーケース６０Ａの右側に形成されて、洗剤ケース４０Ａの予洗い洗剤投入室４４の上方に位置しており、底面に複数の散水孔６６ａが形成されている。

　仕上剤用給水室６７は、シャワーケース６０Ａの幅方向中央寄りに形成されて、洗剤ケース４０Ａの仕上剤投入室４５の上方に位置しており、底面に複数の散水孔６７ａが形成されている。

　図２１は、手動投入用給水ユニットのシャワーケースの本体部の上面図である。
　図２１に示すように、流入部６４の流路６４ａは、流入口６４ｃから前方に短く延びる第１流路６４ａ１と、第１流路６４ａ１の前端において左側から右端側に向けて延びる第２流路６４ａ２と、第２流路６４ａ２の右端から前後方向に対して前方に向かうにつれて本体部６１Ａの右側から左右方向中心側に近づくように傾斜して延びる第３流路６４ａ３と、を有している。

　また、流入部６４の流路６４ｂは、流入口６４ｄから前方に第１流路６４ａ１と同程度に延びる第１流路６４ｂ１と、第１流路６４ｂ１の前端において左側から右側に短く延びる第２流路６４ｂ２と、第２流路６４ｂ２の右端から前後方向に対して前方に向かうにつれて本体部６１Ａの左側から左右方向中心側に近づくように傾斜して延びる第３流路６４ｂ３と、を有している。

　これにより、第３流路６４ａ３の先端と第３流路６４ｂ３の先端とが近接した状態で配置される。第３流路６４ａ３の先端と第３流路６４ｂ３の先端には、公差給水室６８（公差給水部）が形成されている。この公差給水室６８は、流路６４ａを通して供給された水と、流路６４ｂを通して供給された水の双方が通るようになっている。また、公差給水室６８の左右両側には、上下方向（紙面垂直方向）に貫通する矩形状の貫通孔６９，６９が形成されている。貫通孔６９から落ちた水は、洗剤ボックス５５に流出するようになっている。

　本洗い用給水室６５は、公差給水室６８を挟んで第３流路６４ａ３と対向する位置に形成される第１流路６５ｂと、この第１流路６５ｂから前端まで延びる第２流路６５ｃと、この第２流路６５ｃの前端において左側に曲がり後方に折り返すようにして延びる第３流路６５ｄと、第２流路６５ｃの前端において右側に曲がり後方に折り返すようにして延びる第４流路６５ｅと、を有している。第４流路６５ｅは、第３流路６５ｄよりも前後方向の長さが短く形成されている。また、第２流路６５ｃと第３流路６５ｄと第４流路６５ｅには、それぞれ前端寄りに、複数の散水孔６５ａ（図１２参照）が形成されている。

　予洗い用給水室６６は、公差給水室６８を挟んで第３流路６４ｂ３と対向する位置に形成される第１流路６６ｂと、この第１流路６６ｂから前端まで延びる第２流路６６ｃと、この第２流路６６ｃの前端において右側に曲がり後方に折り返すようにして延びる第３流路６６ｄと、第２流路６６ｃの前端において左側に曲がり後方に折り返すようにして延びる第４流路６６ｅと、を有している。第４流路６６ｅは、第３流路６６ｄよりも前後方向の長さが短く形成されている。また、第３流路６６ｄは、第２流路６５ｃよりも長く形成されている。また、第２流路６６ｃと第３流路６６ｄと第４流路６６ｅには、それぞれ前端寄りに複数の散水孔６６ａが形成されている。また、第３流路６６ｄには、後端寄りに散水孔６６ａが形成されている。

　仕上剤用給水室６７は、第１流路６５ｂと第１流路６６ｂの間に形成される導入口６７ｂと、導入口６７ｂの手前側に左右に並んで配置される流路６７ｃ，６７ｃと、を有して構成されている。また、それぞれの流路６７ｃには、複数の散水孔６７ａが手前寄りに形成されている。また、導入口６７ｂは、２つの流路６７ｃの幅よりも狭く形成されている。

　図２２は、手動投入用給水ユニットのシャワーケースの部分拡大図である。
　図２２に示すように、シャワーケース６０Ａの本体部６１Ａにおいて、第３流路６４ａ３，６４ｂ３の前後方向の長さ寸法をａとし、公差給水室６８の前後方向の長さ寸法をｂとすると、長さ寸法ａが長さ寸法ｂの約２倍になるように設定されている。これにより、前後方向Ｏ１に対する第３流路６４ａ３の傾斜角度をθ１とすると、長さ寸法ａと長さ寸法ｂをほぼ同じ長さにした場合と比べて、または長さ寸法ａが長さ寸法ｂよりも短い場合と比べて、傾斜角度θ１を小さくすることができる。傾斜角度θ１は、例えば３０°以上３５°以下（３０～３５°）である。

　また、前後方向Ｏ１に対する第３流路６４ｂ３の傾斜角度をθ２とすると、長さ寸法ａと長さ寸法ｂをほぼ同じ長さにした場合と比べて、または長さ寸法ａが長さ寸法ｂよりも短い場合と比べて、傾斜角度θ２を小さくすることができる。傾斜角度θ２は、例えば３０°以上３５°以下（３０～３５°）である。

　また、傾斜角度θ１と傾斜角度θ２を同じ角度に設定することで、仕上剤用給水室６７に給水する場合の制御が容易になる。

　図２１に示すように、電磁弁３１ａ（図１１参照）がオン（開）されると、給水ホース接続口から電磁弁３１ａを通って送られる水は、流入口６４ｃから流入部６４の流路６４ａに流入した後、Ｐ方向に向けて吐出されて、本洗い用給水室６５に送られる。また、電磁弁３１ｂ（図１１参照）がオン（開）されると、給水ホース接続口から電磁弁３１ｂを通って送られる水は、流入口６４ｄから流入部６４の流路６４ｂに流入した後、Ｑ方向に向けて吐出されて、予洗い用給水室６６に送られる。一方、電磁弁３１ａおよび電磁弁３１ｂが同時にオン（開）されると、給水ホース接続口から両電磁弁３１ａ，３１ｂを通って送られる水は、それぞれ、流入口６４ｃ、６４ｄから流路６４ａ，６４ｂに流入した後、Ｐ方向およびＱ方向に向けて同時に吐出され、両者が衝突して流れの向きがＰ方向とＱ方向との中間に相当するＲ方向（前方）に変えられて、仕上剤用給水室６７に送られるようになっている。このように、２つの電磁弁３１ａ，３１ｂを使用して３方向の給水の切替えが可能となっている。

　ところで、給水停止時にシャワーケース６０Ａ内に水が残存したまま時間が経過すると、シャワーケース６０Ａ内においてカビが生じる虞がある。この対策として、シャワーケース６０Ａの底壁６１ｃの上面に、複数の散水孔６５ａ，６６ａ，６７ａのうちの少なくとも２つ以上を連結する凹溝６５ｍ，６６ｍ，６７ｍがそれぞれ形成されている。本実施形態では、すべての散水孔６５ａが凹溝６５ｍによって連結され、すべての散水孔６６ａが凹溝６６ｍによって連結され、すべての散水孔６７ａが凹溝６７ｍによって連結されている。

　このように構成すれば、シャワーケース６０Ａ内に残存する水は、凹溝６５ｍ，６６ｍ，６７ｍに流入して表面張力により凝集し、凹溝６５ｍ，６６ｍ，６７ｍに連結される散水孔６５ａ，６６ａ，６７ａから排出される。これにより、シャワーケース６０Ａ内の残水量を低減することができ、シャワーケース６０Ａ内におけるカビの発生を抑制することが可能となる。

　また、凹溝６７ｍに形成される複数の散水孔６７ａの内径Ｒ１（直径）は、散水孔６５ａ，６６ａの内径Ｒ２，Ｒ３（直径）よりも大きく形成されている。このようにすれば、凝集した水分が散水孔６７ａから自重で落下し易くなる。なお、仕上剤用給水室６７の底壁は、水平面に対して傾斜した傾斜面が形成されており、これにより、仕上剤用給水室６７内の残水量を低減するように構成されている。

　図２３は、手動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを引き出した状態を示す斜視図である。なお、図２３では、シャワーケース６０Ａのシャワーケースカバー６２Ａの図示を省略している。
　図２３に示すように、洗剤ボックス５５の上部は、シャワーケース６０Ａによって覆われ、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂから洗剤ケース４０Ａが前後方向に引き出し自在に構成されている。図２３は、洗剤ケース４０Ａが最大に引き出された状態であり、本洗い洗剤投入室４３および予洗い洗剤投入室４４が洗剤を投入可能な位置まで、また仕上剤投入室４５が仕上剤を投入可能な位置まで引き出される。なお、図示していないが、洗剤ケース４０Ａに設けられた規制部材によって、洗剤ケース４０Ａが図２３に示す位置よりも手前側に引き出されないようになっており、洗剤ケース４０Ａの脱落を防止している。

　また、洗剤ケース４０Ａは、異物通過防止柵４３ｃ，４４ｃの位置まで洗剤ボックス５５から引き出されるようになっている。これにより、異物通過防止柵４３ｃ，４４ｃに異物が引っ掛かったとしても、異物通過防止柵４３ｃ，４４ｃが洗剤ボックス５５内に位置している場合よりも異物を取り出し易くなる。

　図２４は、手動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す斜視図である。図２５は、手動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す平面図である。なお、図２４および図２５は、洗剤ボックス５５からシャワーケース６０Ａを取り外した状態である。
　図２４に示すように、洗剤ケース４０Ａは、洗剤ボックス５５よりも前後方向の長さが短く形成されている。これにより、洗剤ケース４０Ａが収納されたときに、洗剤ケース４０Ａの奥側端縁４３ａ，４４ａが流出口５０ａよりも手前側に位置している。このため、底面５６の案内流路５６ｄに、洗剤を含む水や仕上剤を含む水が流れ込むようになっている。

　また、左側面５７の内壁上部には、前後方向に延びる段差形状の支持部５２ａが形成され、洗剤ケース４０Ａの左側のガイド４０ｃが載るように構成されている。また、同様に右側面５８の内壁上部にも、前後方向に延びる段差形状の支持部５８ａ（図１６参照）が形成され、洗剤ケース４０Ａの右側のガイド４０ｃが載るように構成されている。これにより、洗剤ケース４０Ａの下面と洗剤ボックス５５の底面５６との間に隙間を空けた状態で支持されるとともに前後方向にスライドできるようになっている。

　図２５に示すように、本洗い洗剤投入室４３の奥側端縁４３ａから流出した本洗い用の洗剤液は、案内流路５６ｄに流出して、流出口５０ａに流れ込む。予洗い洗剤投入室４４の奥側端縁４４ａから流出した予洗い用の洗剤液は、段差部５６ｂに落ちて、段差部５６ｂの傾斜を伝って、案内流路５６ｄを通って流出口５０ａに流れ込む。仕上剤投入室４５の底から流出した液体は、仕上剤受け部４８上を後方に向けて流れ、案内流路５６ｄ側に流出して、流出口５０ａに流れ込む。

　次に、給水ユニット３０Ａを搭載した洗濯機１００の作用について説明する。
　洗濯時に、使用者は、まず洗剤ケース４０Ａの扉部４０ａの操作部を持って手前側に引くと、洗剤ケース４０Ａのトレイ部４０ｂが、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂから引き出される（図２３参照）。

　続いて、使用者は、洗剤を本洗い洗剤投入室４３に投入する。予洗いを行うコースを選択した場合には、同様にして使用者は、予洗い洗剤投入室４４にも洗剤を投入する。以下、予洗いが行われる場合について説明する。なお、必要に応じて漂白剤が洗剤に加えて投入される。更に、使用者は、仕上剤投入室４５に仕上剤を投入する。洗剤および仕上剤の投入が終了すると、使用者は、洗剤ケース４０Ａの扉部４０ａを奥側に押し込んで、トレイ部４０ｂを洗剤ボックス５５内に収納する。

　洗い工程が開始されると、まず予洗いが行われる。すなわち、電磁弁３１ｂ（図１１参照）がオン（開）され、給水ホース接続口からの水はシャワーケース６０Ａ内においてＱ方向に送られて、予洗い用給水室６６に流入する（図２１参照）。水は予洗い用給水室６６の底壁に開設された複数の散水孔６６ａから洗剤ケース４０Ａの予洗い洗剤投入室４４に流下して万遍なく散水され、そこにある洗剤を洗剤ボックス５５に流し込む。そして、洗剤と共に水が洗剤ボックス５５の流出口５０ａを経て、供給管３５を通り、水封トラップ部３５ａ（図１１参照）を介して、外槽１０の給水口（図示せず）から外槽１０内に供給される。

　水封トラップ部３５ａの出口から流出する水、洗剤、漂白剤等を含む液体は、外槽１０の底壁に形成された給水口から外槽１０の下方部分に直接導かれるため、当該液体がドラム１４内に流入することはない。これにより、洗剤や漂白剤の高濃度の液体（原液）が直接洗濯物に触れることによる色落ちや色むらの発生が防止される。

　外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物の予洗いを開始する。

　予洗いが終了すると、洗濯機１００は、排水弁（図示せず）を開いて、外槽１０内の洗濯水を排水し、ドラム１４を回転させて遠心脱水する。

　続いて、本洗いが行われる。すなわち、電磁弁３１ａ（図１１参照）がオン（開）され、給水ホース接続口からの水はシャワーケース６０Ａ内においてＰ方向に送られて、本洗い用給水室６５に流入する（図２１参照）。水は本洗い用給水室６５の底壁に開設された複数の散水孔６５ａから洗剤ケース４０Ａの本洗い洗剤投入室４３に流下して万遍なく散水され、そこにある洗剤を洗剤ボックス５５に流し込む。そして、洗剤と共に水が洗剤ボックス５５の流出口５０ａを経て、供給管３５を通り、水封トラップ部３５ａを介して、外槽１０の給水口から外槽１０内に供給される。

　外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物の本洗いを開始する。本洗いが終了すると、洗濯機１００は、排水弁（図示せず）を開いて、外槽１０内の洗濯水を排水し、ドラム１４を回転させて遠心脱水する。本洗いおよび本洗い後の脱水における作用は、前記した予洗いおよび予洗い後の脱水における作用と概ね同様である。

　続いて、すすぎ工程が行われる。まず、例えば電磁弁３１ａがオン（開）されて、給水ホース接続口からの水は、洗剤ケース４０Ａの本洗い洗剤投入室４３、洗剤ボックス５５を経て、外槽１０内に供給される。なお、このとき、本洗い洗剤投入室４３内の洗剤は、既に流されていて存在しない。

　外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物のすすぎを開始する。すすぎは、通常２～３回行われる。

　そして、最終のすすぎにおいて、電磁弁３１ａ，３１ｂが同時にオン（開）され、給水ホース接続口からの水は、シャワーケース６０Ａ内においてＲ方向に送られて、仕上剤用給水室６７に流入する（図２１参照）。ここで、電磁弁３１ａ，３１ｂを同時にオン（開）させた場合、Ｐ方向に吐出される水とＱ方向に吐出される水とが衝突して流れの向きがＲ方向（前方）に変えられる。この場合、水がＰ方向又はＱ方向に多少流れたとしても、本洗い洗剤投入室４３や予洗い洗剤投入室４４の中に入れてあった洗剤は既に水と共に流された後なので、問題が生じることはない。

　水は仕上剤用給水室６７の底壁に開設された複数の散水孔６７ａから洗剤ケース４０Ａの仕上剤投入室４５に流下して万遍なく散水される。仕上剤投入室４５内に収容した仕上剤を水で薄めて水位を高めることにより、サイホン作用によって仕上剤と共に水がサイホン４６のサイホンパイプ４６ａから流出して、洗剤ボックス５５に流し込まれる。そして、仕上剤と共に水が洗剤ボックス５５の流出口５０ａを経て、供給管３５を通り、水封トラップ部３５ａを介して、外槽１０の給水口から外槽１０内に供給される。

　すすぎ工程が終了すると、洗濯機１００は、外槽１０内の洗濯水を排水して、ドラム１４を回転させて遠心脱水し、洗濯を終了する。

　なお、洗濯終了後にシャワーケース６０Ａ内に残存する水は、凹溝６５ｍ，６６ｍを経て散水孔６５ａ，６６ａから排出されるため、シャワーケース６０Ａ内の残水量を低減することができ、カビの発生が抑制される。

　次に、給水ユニット３０Ｂ（自動投入用給水ユニット）を搭載したドラム式洗濯機（洗濯機）１００について図２６ないし図３６を参照して説明する。
　図２６は、自動投入用給水ユニットの分解斜視図である。
　図２６に示すように、給水ユニット３０Ｂ（自動投入用給水ユニット）は、洗剤ケース４０Ｂ（自動投入用洗剤類ケース）と、洗剤ボックス５５（自動投入用洗剤類ボックス）と、シャワーケース６０Ｂ（第二手動投入用給水ケース）とを備えており、例えば樹脂製である。このように、給水ユニット３０Ｂの洗剤ボックス５５は、給水ユニット３０Ａの洗剤ボックス５５と共有化されている。つまり、給水ユニット３０Ｂの洗剤ボックス５５は、給水ユニット３０Ａの洗剤ボックス５５と同様のものである。なお、同様とは、形状が同じであり、同じ金型によって樹脂成型されたものである。

　洗剤ケース４０Ｂは、洗剤ボックス５５に対して前後方向に引き出し可能に構成されている。

　シャワーケース６０Ｂは、洗剤ボックス５５の上部に取り付けられ、洗剤ケース４０Ｂの上面にシャワーのごとく供給するように構成されている。また、シャワーケース６０Ｂは、散水孔９２ａ，９３ａが形成された底壁９１ａを備えた薄型箱状の本体部９１と、この本体部９１の上側を覆う板状のシャワーケースカバー９２（二点鎖線参照）とを、備えて構成されている。

　また、シャワーケース６０Ｂは、薄型箱状の給水室９４を有している。給水室９４は、左奥側端部から手前側に延びる２つの流路９４ａ，９４ｂを有している。流路９４ａ，９４ｂは、底壁９１ａからリブが起立して形成されることによって構成されている。流路９４ａ，９４ｂは、左奥側端部に、水が供給される流入口９４ｃ，９４ｄが形成されている。流入口９４ｃ，９４ｄには、電磁弁３１ａ，３１ｂ（図１１参照）が接続されている。

　また、洗剤ボックス５５の上部の左右両外側面に設けられた複数の爪部５０ｄがシャワーケース６０Ｂの左右両外側面に設けられた複数の係合孔９０ａにそれぞれ係合し、またシャワーケース６０Ｂが洗剤ボックス５５にねじ部材（図示せず）により固定される。そして、洗剤ボックス５５およびシャワーケース６０Ｂは、図示しない構造部材を介して筐体１１（図２参照）に固定される。

　図２７は、自動投入用給水ユニットの洗剤ケースの分解斜視図である。
　図２７に示すように、洗剤ケース４０Ｂは、洗剤ケース本体４１と洗剤ケース蓋４２とを備えて構成されている。

　洗剤ケース本体４１は、所定量の洗剤（液体）が予め収容される洗剤収容室１７１（洗剤収容部）と、所定量の仕上剤（液体）が予め収容される仕上剤収容室１７２（仕上剤収容部）と、手動で洗剤が投入される洗剤投入室１７３（手動洗剤投入部）と、を有している。洗剤収容室１７１および仕上剤収容室１７２は、自動投入用のタンクとして使用されるものであり、洗濯（本洗い、予洗い）を実行する毎に、洗剤収容室１７１から適量の洗剤がポンプ（図示せず）で吸引され、仕上剤収容室１７２から適量の仕上剤がポンプ（図示せず）で吸引されるようになっている。

　洗剤収容室１７１は、手前側において左右方向に幅をもって形成される収容部１７１ａと、左右方向の中央において前後方向に細長く形成される収容部７１ｂと、左奥側に形成される収容部７１ｃと、が一つの部屋（空間）となって形成されている。

　仕上剤収容室１７２は、左右方向の右側において前後方向に延びて形成されている。また、仕上剤収容室１７２は、洗剤収容室１７１よりも浅く形成されている。これは、仕上剤収容室１７２の下方に洗剤ボックス５５の段差部５６ｂなどの部材が突出して形成されているため、それらと干渉しないようにするためである。このような位置に仕上剤収容室１７２を配置することで、仕上剤よりも多く使用する洗剤の収容量をより多く確保することができる。

　また、洗剤収容室１７１と仕上剤収容室１７２には、残量検知用のフロート７５ａ，７５ｂが設けられている。また、フロート７５ａ，７５ｂには、該フロート７５ａ，７５ｂの飛び出しを防止する蓋７５ｃ，７５ｄが設けられている。フロート７５ａ，７５ｂは、上下方向に動作するように支持されており、フロート７５ａ，７５ｂ内に設けられた磁石の磁力を検知することによって、洗剤、仕上剤の残量を検知できるようになっている。

　洗剤投入室１７３は、平面視において矩形状に形成され、前後方向中央よりも手前側に位置している。また、洗剤投入室１７３の前側と右側は、洗剤収容室１７１の隔壁によって覆われている。また、洗剤投入室１７３の左側は、洗剤ケース本体４１の左側壁部によって覆われている。

　洗剤ケース蓋４２は、洗剤ケース本体４１の上部開口を覆う部材であり、略矩形の板状に形成されている。また、洗剤ケース蓋４２は、洗剤収容室１７１と仕上剤収容室１７２を覆う覆い部８１と、仕上剤が手動で投入される仕上剤投入室８２（手動仕上剤投入部）と、を有している。本実施形態では、洗剤収容室１７１と覆い部８１とで洗剤収容部が構成され、仕上剤収容室１７２と覆い部８１とで仕上剤収容部が構成されている。

　覆い部８１には、洗剤収容室１７１に洗剤を充填する際の入口となる洗剤充填口８１ａと、仕上剤収容室１７２に仕上剤を充填する際の入口となる仕上剤充填口８１ｂと、が切り欠き形成されている。洗剤充填口８１ａおよび仕上剤充填口８１ｂは、矩形状に形成され、前後に並んで配置されている。洗剤充填口８１ａおよび仕上剤充填口８１ｂには、該洗剤充填口８１ａおよび仕上剤充填口８１ｂを開閉可能な蓋８１ｃ，８１ｄが設けられている。

　仕上剤投入室８２は、洗剤投入室１７３と上下方向において重なる位置に形成され、洗剤投入室１７３の一部に嵌り込む形状である。また、仕上剤投入室８２には、サイホン８３が設けられている。このサイホン８３は、前記したサイホン４６と同様に、底面に立設されたサイホンパイプ８３ａと、これに被せられるサイホンキャップ８３ｂとから構成されている。仕上剤投入室８２に投入された仕上剤は、供給された水とともに、サイホンパイプ８３ａとサイホンキャップ８３ｂとの隙間（図示せず）を経て洗剤ボックス５５に流出するように構成されている。

　なお、仕上剤投入室８２は、別部品によって構成されたものではなく、洗剤ケース蓋４２（覆い部８１）と樹脂成型によって一体に形成されたものである。つまり、仕上剤投入室８２の周囲（周縁部）には他の部材と接合される隙間が形成されていないため、隙間に仕上剤が入り込むことがない。

　また、洗剤ケース蓋４２には、洗剤を投入する入口となる投入口８４が切り欠き形成されている。この投入口８４は、矩形状であり、仕上剤投入室８２の手前側に形成され、洗剤投入室１７３と連通している。

　図２８は、自動投入用給水ユニットの洗剤ケースの裏側を示す斜視図である。図２９は、自動投入用給水ユニットの洗剤ケースの背面図である。
　図２８に示すように、洗剤ケース本体４１は、洗剤投入室１７３の前端に、洗剤ケース本体４１の外側に解放する流出口７３ａが形成されている。この流出口７３ａは、後方を向いて形成されている。

　図２９に示すように、洗剤ケース本体４１は、仕上剤収容室１７２を構成する底面１７２ｂが斜めにカットされ、背面（後方）から見ると右側が浅く、左側が深くなっている。

　また、洗剤ケース蓋４２には、洗剤収容室１７１に収容された洗剤を取り出すためのパイプ８５ａと、仕上剤収容室１７２に収容された仕上剤を取り出すためのパイプ８５ｂとが形成されている。パイプ８５ａは、Ｌ字状に形成され、前方に向かって延びた後、洗剤収容室１７１の底面に向けて延びている。同様にして、パイプ８５ｂは、Ｌ字状に形成され、前方に向かって延びた後、仕上剤収容室１７２の底面に向けて延びている。

　図３０は、自動投入用給水ユニットのシャワーケースを示す平面図である。なお、図３０は、シャワーケース６０Ｂからシャワーケースカバー９２を取り外した状態である。
　図３０に示すように、流路９４ａには、洗剤ケース４０Ｂを収納したときの投入口８４（図２７参照）に対向する位置に、複数の散水孔９２ａが形成されている。隣り合う散水孔９２ａは、凹溝９２ｍによって連結され、カビの発生を抑制している。また、流路９４ｂには、洗剤ケース４０Ｂを収納したときの仕上剤投入室（図２７参照）に対向する位置に、複数の散水孔９３ａが形成されている。隣り合う散水孔９３ａは、凹溝９３ｍによって連結され、カビの発生を抑制している。

　図３１は、自動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを引き出した状態を示す斜視図である。なお、図３１では、シャワーケース６０Ｂのシャワーケースカバー９２の図示を省略している。
　図３１に示すように、洗剤ボックス５５の上部は、シャワーケース６０Ｂによって覆われ、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂから洗剤ケース４０Ｂが前後方向に引き出し自在に構成されている。図３１は、洗剤ケース４０Ｂが最大に引き出された状態であり、洗剤収容室１７１の蓋８１ｃ、仕上剤収容室１７２の蓋８１ｄ、洗剤投入室１７３の投入口８４、仕上剤投入室８２が露出した状態である。なお、図示していないが、洗剤ケース４０Ｂに設けられた規制部材によって、洗剤ケース４０Ｂが図２４に示す位置よりも手前側に引き出されないようになっている。

　図３２は、自動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す斜視図である。なお、図３２は、洗剤ボックス５５からシャワーケース６０Ｂを取り外した状態である。
　図３２に示すように、洗剤ケース４０Ｂは、洗剤ケース４０Ａとは異なり、洗剤ボックス５５に収納されたときに、洗剤ケース４０Ｂの後端部が洗剤ボックス５５の後面５４の内壁に当接する長さに設定されている。

　また、洗剤ケース４０Ｂの左側のガイド４０ｄは、支持部５２ａ（図２４参照）に載るように構成されている。また、洗剤ケース４０Ｂの右側のガイド４０ｄは、支持部５８ａ（図２５参照）に載るように構成されている。これにより、洗剤ケース４０Ｂは、洗剤ボックス５５の底面５６との間に隙間を空けた状態で支持され、前後方向にスライドできるようになっている。

　図３３は、自動投入用給水ユニットにおいて洗剤の吸引機構を示す断面図である。なお、図３３は、パイプ８５ａの位置で前後方向に切断したときの断面図である。
　図３３に示すように、洗剤ケース蓋４２には、断面視略Ｌ字状に形成されたパイプ８５ａが一体に樹脂成型によって構成されている。このパイプ８５ａは、前後方向に延びる管部８５ａ１と、上下方向（鉛直方向）に延びる管部８５ａ２と、を有している。また、管部８５ａ２は、洗剤収容室１７１の底面まで延びている。

　管部８５ａ１の端部は、後方に向いた開口８５ａ３を有している。また、洗剤ボックス５５には、貫通孔５４ａに吸引管１０１が挿入され、吸引管１０１の先端が洗剤ボックス５５内に突出している。また、吸引管１０１の先端には、図示しないオーリング（シール部材）が設けられており、吸引管１０１がパイプ８５ａに接続されたときの液漏れを防止している。また、吸引管１０１には、図示しない吸引ポンプが接続され、洗剤が適宜洗剤収容室１７１から吸引されるようになっている。

　洗剤ケース４０Ｂが洗剤ボックス５５から手前に引き出されると、吸引管１０１が開口８５ａ３から抜け出て、吸引管１０１と洗剤ケース４０Ｂとの接続が解除される。逆に、洗剤ケース４０Ｂを洗剤ボックス５５から引き出した状態から収納されると、パイプ８５の開口８５ａ３に吸引管１０１が挿入され、吸引管１０１とパイプ８５とが接続される。

　なお、図示省略するが、仕上剤収容室１７２側のパイプ８５ｂについても前記と同様な機構によって、洗剤ボックス５５の貫通孔５４ｂから突出した吸引管との間における抜き挿しが可能になっている。これにより、仕上剤収容室１７２からの仕上剤の取り出しが可能になっている。

　図３４は、自動投入用給水ユニットの洗剤投入部および仕上剤投入部の側で切断したときの断面図である。
　図３４に示すように、洗剤投入室１７３の底面７３ｂは、手前側から奥側（後方）に向けて傾斜している。また、洗剤投入室１７３は、底面７３ｂの手前側がなだらかな曲面７３ｃとなるように形成されている。また、底面７３ｂと仕上剤投入室８２との間には、隙間Ｓ１が形成されている。また、底面７３ｂの後端の流出口７３ａは、仕上剤投入室８２よりも後方に位置している。これにより、洗剤の投入口８４から投入された洗剤は、シャワーケース６０Ｂの散水孔９２ａからの水とともに底面７３ｂ上を後方に向けて流れ、流出口７３ａから洗剤ボックス５５に流出する。

　また、仕上剤投入室８２に投入された仕上剤は、シャワーケース６０Ｂの散水孔９３ａから供給された水とともにサイホンを介して洗剤投入室１７３の底面７３ｂに落下する。その後、仕上剤を含む液体は、底面７３ｂの流出口７３ａから洗剤ボックス５５に流出する。

　次に、給水ユニット３０Ｂを搭載した洗濯機１００の作用について説明する。
　洗濯時に、使用者は、まず洗剤ケース４０Ｂの扉部４０ａの操作部を持って手前側に引くと、洗剤ケース４０Ａのトレイ部４０ｂが、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂから引き出される（図２４参照）。ここで、洗剤収容室１７１に洗濯に必要な洗剤が残っている場合、また仕上剤収容室１７２に洗濯に必要な仕上剤が残っている場合には、洗剤ケース４０Ｂを引き出すことなく、洗濯を開始する。

　予洗いが選択された場合、洗い工程が開始されると、まず予洗いが行われる。すなわち、図示しない吸引ポンプが作動し、洗剤収容室１７１から洗剤が適量吸引され、外槽１０に送られる。洗剤の吸引と同時に、別の電磁弁がオン（開）され、洗剤に水が混ぜられて、外槽１０の給水口（図示せず）から外槽１０内に供給される。外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物の予洗いを開始する。予洗いが終了すると、洗濯機１００は、排水弁（図示せず）を開いて、外槽１０内の洗濯水を排水し、ドラム１４を回転させて遠心脱水する。

　続いて、本洗いが行われる。すなわち、図示しない吸引ポンプが作動し、洗剤収容室１７１から洗剤が適量吸引され、外槽１０に送られる。洗剤の吸引と同時に、別の電磁弁がオン（開）され、洗剤に水が混ぜられて、外槽１０の給水口（図示せず）から外槽１０内に供給される。外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物の本洗いを開始する。本洗いが終了すると、洗濯機１００は、排水弁（図示せず）を開いて、外槽１０内の洗濯水を排水し、ドラム１４を回転させて遠心脱水する。

　続いて、すすぎ工程が行われる。まず、例えば別の電磁弁がオン（開）されて、給水ホース接続口からの水が外槽１０内に供給される。外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物のすすぎを開始する。すすぎは、通常２～３回行われる。

　そして、最終のすすぎにおいて、図示しない吸引ポンプが作動し、仕上剤収容室１７２から仕上剤が適量吸引される。仕上剤の吸引と同時に、別の電磁弁がオン（開）され、仕上剤に水が混ざりながら、外槽１０内に供給される。外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物のすすぎを開始する。すすぎ工程が終了すると、洗濯機１００は、外槽１０内の洗濯水を排水して、ドラム１４を回転させて遠心脱水し、洗濯を終了する。

　以上説明したように、本実施形態の洗濯機１００は、洗濯槽（外槽１０およびドラム１４）が収容される筐体１１と、筐体１１に設けられ、洗濯槽に洗剤類（洗剤および仕上剤）を投入する給水ユニット３０と、を備える。給水ユニット３０は、洗濯槽に洗剤および仕上剤を手動で投入する給水ユニット３０Ａと、洗濯槽に洗剤および仕上剤を自動で投入する給水ユニット３０Ｂと、を選択して搭載される。給水ユニット３０Ａは、予洗い用の洗剤を投入する予洗い洗剤投入室４４、本洗い用の洗剤を投入する本洗い洗剤投入室４３および予洗い洗剤投入室４４と本洗い洗剤投入室４３との間に配置されて仕上剤を投入する仕上剤投入室４５を有する洗剤ケース４０Ａと、洗剤ケース４０Ａの上部に設けられ、予洗い洗剤投入室４４、本洗い洗剤投入室４３および仕上剤投入室４５に給水するシャワーケース６０Ａと、洗剤ケース４０Ａを前後方向に引き出し自在に収納する洗剤ボックス５５と、を備える。給水ユニット３０Ｂは、洗剤を収容する洗剤収容室１７１および仕上剤を収容する仕上剤収容室１７２を有する洗剤ケース４０Ｂと、洗剤ケース４０Ｂを前後方向に引き出し自在に収納する洗剤ボックス５５と、を備える。給水ユニット３０Ａの洗剤ボックス５５と、給水ユニット３０Ｂの洗剤ボックス５５とを共有化した。このように大型部品である洗剤ボックス５５を共有化することで、コスト削減を図ることができる。さらに、洗剤ボックス５５を共有化したことで、給水ユニット３０Ａのシャワーケース６０Ａの前後方向の長さを長くできるので、傾斜角度θ１，θ２を従来よりも小さくすることができ、仕上剤用給水室６７に導入される水量を増やすことができ、仕上剤の溶け残りリスクを低減できる。

　また、本実施形態において、給水ユニット３０Ｂは、洗剤を手動で投入する洗剤投入室１７３と、仕上剤を手動で投入する仕上剤投入室８２と、洗剤投入室１７３および仕上剤投入室８２に給水するシャワーケース６０Ｂと、を備える。これによれば、仮に洗剤や仕上剤を自動で投入する機能が動作しなくなった場合でも、洗剤および仕上剤の投入を行うことができ、洗濯を確実に実行することができる。

　また、本実施形態において、シャワーケース６０Ａは、予洗い洗剤投入室４４に給水する予洗い給水部（第１流路６４ｂ１、第２流路６４ｂ２、第３流路６４ｂ３、第１流路６６ｂ、第２流路６６ｃ、第３流路６６ｄ、第４流路６６ｅ）と、本洗い洗剤投入室４３に給水する本洗い給水部（第１流路６４ａ１、第２流路６４ａ２、第３流路６４ａ３、第１流路６５ｂ、第２流路６５ｃ、第３流路６５ｄ、第４流路６５ｅ）と、仕上剤投入室４５に給水する仕上剤用給水室６７と、予洗い給水部からの給水方向と本洗い給水部からの給水方向を公差させる公差給水室６８と、を備える。仕上剤投入室４５に給水する場合、予洗い給水部から供給される水と本洗い給水部から供給される水とを衝突させて給水方向を仕上剤用給水室６７に切り替える。前後方向に対して傾斜して延びる本洗い給水部の前後方向の長さａおよび前後方向に対して傾斜して延びる予洗い給水部の前後方向の長さａは、公差給水室６８の前後方向の長さｂよりも約２倍長く形成されている。これによれば、仕上剤用給水室６７から外れる給水の量を低減でき、仕上剤の溶け残りリスクを低減できる。

　例えば、本洗い給水部（第３流路６４ａ３）の前後方向に対する傾斜角度θ１は、３０～３５度である。また、予洗い給水部（第３流路６４ｂ３）の前後方向に対する傾斜角度θ２は、３０～３５度である。これによれば、本洗い給水部、予洗い給水部、仕上剤用給水室６７に導入される水量を適切に制御できる。

　また、本実施形態において、傾斜角度θ１と傾斜角度θ２は、同じ角度である。これによれば、仕上剤用給水室６７に給水する際、同じ水量になるように給水すればよいので、仕上剤用給水室６７に給水する際の制御が容易になる。

　また、本実施形態において、予洗い給水部、本洗い給水部および仕上剤用給水室６７には、それぞれ予洗い洗剤投入室４４、本洗い洗剤投入室４３および仕上剤投入室４５に散水する散水孔６５ａ，６６ａ，６７ａが形成されている。仕上剤用給水室６７に形成される散水孔６７ａの径は、予洗い給水部および本洗い給水部に形成される散水孔６５ａ，６６ａの径よりも大きい。これによれば、仕上剤の溶け残りリスクをさらに低減できる。

　以上、本発明について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、実施形態に記載した構成を適宜組み合わせないし選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
　例えば、前記した実施形態では、乾燥機能を備えた洗濯機１００について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、乾燥機能を備えていないドラム式洗濯機にも適用可能である。

　また、前記した実施形態では、給水ユニット３０Ｂとして、洗剤収容室１７１および仕上剤収容室１７２に加えて、洗剤投入室１７３と仕上剤投入室８２とを備えたものについて説明したが、自動投入用の洗剤収容室１７１および仕上剤収容室１７２のみを備えたものであってもよく、また洗剤収容室１７１および仕上剤収容室１７２に加えて洗剤投入室１７３のみを備えたものであってもよい。

　次に、図１，図２，図１１、図３５乃至図３７を参照して、本発明の他の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）について詳細に説明する。
　先行技術として、横向けにドラムが配置されたドラム式洗濯機は、ドラムを内包する外槽の水位を検知する水位検知手段を備えている（例えば、特許文献１参照）。水位検知手段は、筐体内部の上側後方の場所（具体的には、筐体の上カバーの裏側における後方の場所）に取り付けられている（特開２０２１－２３７４０号公報参照）。従来のドラム式洗濯機は、水位検知手段として機能する水位センサを水位センサホルダに取り付けてネジで締結することで、水位センサを水位センサホルダに固定していた。そして、筐体内部の上側後方の場所に水位センサホルダをフックで吊り下げることで、水位センサを筐体内部に取り付けていた。

　しかし、従来のドラム式洗濯機は、水位センサの固定にネジを用いているため、水位センサや水位センサホルダを交換する際にネジを紛失してしまう可能性があった。また、従来のドラム式洗濯機は、水位センサや水位センサホルダを交換する際に筐体内部の上側後方の場所にユーザの手を入れさせて作業を行わせる。しかしながら、筐体内部の上側後方の場所は、狭い場所であるとともに、外槽の後方にあるため、手を入れ難い場所である。そのため、従来のドラム式洗濯機は、メンテナンス性が悪く、メンテナンス工数が増加し易かった。

　本発明は、水位センサや水位センサホルダを交換する際にネジ等の部品の紛失を抑制するとともに、メンテナンス性の向上とメンテナンス工数の低減を図るドラム式洗濯機を提供する。

　＜ドラム式洗濯機の全体構成＞
　以下、図１、図２、図３５、図１１を参照して、本実施形態に係る洗濯機１００の全体構成について説明する。ここでは、洗濯機１００がグローバル・スタンダード・ドラム式の洗濯機である場合を想定して説明する。グローバル・スタンダード・ドラム式の洗濯機は、洗面台等に組み込み可能な形態になっている洗濯機である。図１は、本実施形態に係る洗濯機１００の外観斜視図である。図２は、洗濯機１００の内部構成図である。図２は、上面カバー１１ｃとドア１２とを取り外した洗濯機１００の内部構成を示している。図３５は、洗濯機１００の内部構成の正面図である。図３５は、筐体１１を取り外した洗濯機１００の正面から見た内部構成を示している。図１１は、洗濯機１００の内部構成の斜視図である。図１１は、筐体１１を取り外した洗濯機１００の左斜め上から見た内部構成を示している。

　ドラム１４は、洗濯物の収容部である。ドラム１４は、水槽として機能する外槽１０（図３５及び図１１参照）に内包されている。ドラム１４の内部には、ドラム１４に収容された洗濯物をかき上げるためのバッフル１５が設けられている。筐体１１の前面側には、開閉自在な前面カバー１１ａが設けられている。外槽１０（図３５及び図１１参照）の前面部と前面カバー１１ａとの間は、ベローズ１６で封止されている。

　制御ユニット２０は、洗濯機１００の全体の動作を制御する。制御ユニット２０は、ドラム１４の上方に配置されたケース体２１に取り付けられている。給水ユニット３０は、給水を制御する給水弁３１を有している。給水ユニット３０は、給水弁３１を介して図示せぬ給水機構に接続されている。制御ユニット２０は、給水弁３１を制御することで、外部から供給される水の取り込み及び取り込みの停止を行う。

　図３５及び図１１に示すように、給水ユニット３０は、シャワーケース３２と、シャワーケースカバー３３と、洗剤投入部５０と、を備えている。

　シャワーケース３２は、洗剤投入部５０に内蔵された洗剤ケース５１（図１１参照）に水を供給するためのケースである。シャワーケース３２の内部には、洗剤ケース５１に設けられた洗剤等の収容部に水を供給するための流路が形成されている。シャワーケース３２は、洗剤ケース５１に設けられた洗剤等の収容部に対して上から水を降り注ぐ。シャワーケース３２の上部には、シャワーケースカバー３３が取り付けられており、シャワーケースカバー３３によってシャワーケース３２の流路が密封されている。

　洗濯機１００は、外槽１０内の水位を検知する水位センサ７１と、水位センサ７１を支持する水位センサホルダ７２と、を備えている。水位センサホルダ７２は、給水ユニット３０と外槽１０との間で、かつ、筐体１１の内部の上側前方の場所に配置されている。水位センサ７１は、嵌合によって、水位センサホルダ７２に取り付けられる。

　水位センサ７１は、外槽１０に連通するパイプ７３と接続され、かつ、外槽１０内の水位の変動に応じて変動するパイプ７３内の圧力を測定することで、外槽１０内の水位を検知する。

　＜水位センサホルダの構成＞
　以下、図３６、図３７Ａ、図３７Ｂ、及び、図３７Ｃを参照して、水位センサホルダ７２の全体構成について説明する。図３６は、水位センサ７１付近の構成図である。図３７Ａ、図３７Ｂ、及び、図３７Ｃは、それぞれ、水位センサホルダ７２の斜視図、上面図、側面図である。

　図３６に示すように、水位センサホルダ７２は、給水ユニット３０の下部に設けられた取付部３０ａに取り付けられる。取付部３０ａは、給水ユニット３０の下部部分に設けられた洗剤投入部５０から下方に延在するように形成されている。取付部３０ａには、水位センサホルダ７２のフック７２ｃ（図３７Ａ乃至図３７Ｃ参照）が挿入される貫通孔が設けられている。

　図３７Ａ乃至図３７Ｃに示すように、水位センサホルダ７２は、被挿入部７２ａと、爪部７２ｂと、フック７２ｃと、を有している。

　被挿入部７２ａは、水位センサ７１の挿入部７１ａ（図３６参照）が挿入される部位である。
　爪部７２ｂは、水位センサ７１と係合して水位センサ７１を固定する固定部である。
　フック７２ｃは、取付部３０ａに設けられた貫通孔に係合する係合部である。

　水位センサホルダ７２は、フック７２ｃが取付部３０ａ（図３６参照）に設けられた貫通孔に挿入されることで、取付部３０ａに取り付けられる。水位センサ７１は、その下部に設けられた挿入部７１ａ（図３６参照）が水位センサホルダ７２に設けられた被挿入部７２ａ（図３７Ａ乃至図３７Ｃ参照）に挿入されることで、水位センサホルダ７２に取り付けられる。

　図３７Ａに示すように、水位センサホルダ７２の被挿入部７２ａは、円環の形状を呈している。図３６に示すように、被挿入部７２ａに挿入される水位センサ７１の挿入部７１ａは、円柱の形状を呈している。

　＜ドラム式洗濯機の主な特徴＞
　（１）図１１に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００は、筐体１１の内部に配置された外槽１０と、外槽１０に内包されたドラム１４と、外槽１０に洗剤及び水を供給する給水ユニット３０と、外槽１０内の水位を検知する水位センサ７１と、水位センサ７１を支持する水位センサホルダ７２と、を備えている。水位センサホルダ７２は、給水ユニット３０と外槽１０との間で、かつ、筐体１１の内部の上側前方の場所に配置されている。水位センサ７１は、嵌合によって、水位センサホルダ７２に取り付けられる。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、水位センサの固定にネジを用いないため、水位センサや水位センサホルダを交換する際にネジ等の部品の紛失を抑制することができる。また、このような本実施形態に係る洗濯機１００は、給水ユニット３０と外槽１０との間で、かつ、筐体１１の内部の上側前方の場所に水位センサホルダ７２が配置されている。筐体１１の内部の上側前方の場所は、前面カバー１１ａを取り外すことで、広くて、手を入れ易い場所を容易に確保することができる。そのため、本実施形態に係る洗濯機１００は、メンテナンス性を向上させるとともに、メンテナンス工数を低減することができる。

　（２）図３６に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の水位センサホルダ７２は、給水ユニット３０の下部に設けられた取付部３０ａに取り付けられている。水位センサ７１は、その下部に設けられた挿入部７１ａが水位センサホルダ７２に設けられた被挿入部７２ａ（図３７Ａ乃至図３７Ｃ参照）に挿入されることで取り付けられる。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、水位センサ７１の挿入部７１ａ（図３６参照）を水位センサホルダ７２の被挿入部７２ａ（図３７Ａ乃至図３７Ｃ参照）に挿入することで、水位センサ７１を水位センサホルダ７２に容易に取り付けることができる。そのため、本実施形態に係る洗濯機１００は、さらにメンテナンス性を向上させるとともに、メンテナンス工数を低減することができる。

　（３）図３７Ａに示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の水位センサホルダ７２の被挿入部７２ａは、円環の形状を呈している。図３６に示すように、被挿入部７２ａに挿入される水位センサ７１の挿入部７１ａは、円柱の形状を呈している。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、円柱の形状の挿入部７１ａを円環の形状の被挿入部７２ａに挿入し易くすることができる。そのため、本実施形態に係る洗濯機１００は、さらにメンテナンス性を向上させるとともに、メンテナンス工数を低減することができる。

　（４）図１１及び図３６に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の水位センサ７１は、外槽１０に連通するパイプ７３と接続されている。水位センサ７１は、外槽１０内の水位の変動に応じて変動するパイプ７３内の圧力を測定することで、外槽１０内の水位を検知する。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、外槽１０内の水位を確実に検知することができる。

　以上の通り、本実施形態に係る洗濯機１００によれば、水位センサや水位センサホルダを交換する際にネジ等の部品の紛失を抑制するとともに、メンテナンス性の向上とメンテナンス工数の低減を図ることができる。

　次に、図１、図２、図１０、図１１、図１６乃至図２０、図２６乃至図３４を参照して、本発明の他の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）について詳細に説明する。
　先行技術として、中国特許出願公開第１０５４６３７８９号明細書には、洗剤や柔軟仕上剤を貯めておく２か所の自動投入部と、洗剤を投入する１か所の手動投入部と、を有する洗剤ケースが記載されている。

　しかしながら、特許文献１に記載のものは、洗剤を手動で投入する手動投入部に加えて、仕上剤（柔軟剤）を手動で投入する手動投入部を搭載しようとする場合、自動投入部のタンク容量が減少し、使い勝手が悪化するという課題がある。

　本発明は、使い勝手のよい洗濯機を提供する。

　図１に示すように、洗濯機１００（洗濯機）は、ビルトイン式のものであり、筐体１１、洗濯槽（外槽１０とドラム１４、図１０参照）、給水ユニット３０（洗剤類給水ユニット）を備えて構成されている。

　図２に示すように、筐体１１の上部であって給水ホース接続口（図示せず）の前部には、給水弁３１を備えた給水ユニット３０が備えられている。また、筐体１１（外槽１０）の上部には、衣類の乾燥を行う乾燥ユニット１４０が備えられている。乾燥ユニット１４０は、空気を加熱するヒータが配置された加熱部１４１と、加熱部１４１に空気を送風するための送風ファン１４２とを備えている。

　図２６は、給水ユニットの分解斜視図である。
　図２６に示すように、給水ユニット３０（自動投入用給水ユニット）は、洗剤ケース４０Ｂ（洗剤類ケース）と、洗剤ボックス５５（洗剤類ボックス）と、シャワーケース６０（給水ケース）とを備えており、例えば樹脂製である。

　シャワーケース６０は、洗剤ボックス５５の上部に取り付けられ、洗剤ケース４０Ｂの上面にシャワーのごとく供給するように構成されている。また、シャワーケース６０は、散水孔９２ａ，９３ａが形成された底壁９１ａを備えた薄型箱状の本体部９１と、この本体部９１の上側を覆う板状のシャワーケースカバー９２（二点鎖線参照）とを、備えて構成されている。

　また、シャワーケース６０は、薄型箱状の給水室９４を有している。給水室９４は、左奥側端部から手前側に延びる２つの流路９４ａ，９４ｂを有している。流路９４ａ，９４ｂは、底壁９１ａからリブが起立して形成されることによって構成されている。流路９４ａ，９４ｂは、左奥側端部に、水が供給される流入口９４ｃ，９４ｄが形成されている。流入口９４ｃ，９４ｄには、図示しないホースを介して電磁弁３１ａ，３１ｂ（図１１参照）が接続されている。

　また、洗剤ボックス５５の上部の左右両外側面に設けられた複数の爪部５０ｄがシャワーケース６０の左右両外側面に設けられた複数の係合孔９０ａにそれぞれ係合し、またシャワーケース６０が洗剤ボックス５５にねじ部材（図示せず）により固定される。そして、洗剤ボックス５５およびシャワーケース６０は、図示しない構造部材を介して筐体１１（図２参照）に固定される。

　図２７は、給水ユニットの洗剤ケースの分解斜視図である。
　図２７に示すように、洗剤ケース４０Ｂは、洗剤ケース本体４１（洗剤類ケース本体）と洗剤ケース蓋４２（洗剤類ケース蓋）とを備えて構成されている。

　洗剤ケース本体４１は、所定量の洗剤（液体）が予め収容される洗剤収容室１７１（洗剤収容部）と、所定量の仕上剤（液体、柔軟剤）が予め収容される仕上剤収容室１７２（仕上剤収容部）と、手動で洗剤が投入される洗剤投入室１７３（手動洗剤投入部）と、を有している。洗剤収容室１７１および仕上剤収容室１７２は、自動投入用のタンクとして使用されるものであり、洗濯（本洗い、予洗い）を実行する毎に、洗剤収容室１７１から適量の洗剤がポンプ（図示せず）で吸引され、仕上剤収容室１７２から適量の仕上剤がポンプ（図示せず）で吸引されるようになっている。

　仕上剤収容室１７２は、左右方向の右側において前後方向に延びて形成されている。また、仕上剤収容室１７２は、洗剤収容室１７１よりも浅く形成されている。これは、仕上剤収容室１７２の下方に洗剤ボックス５５の段差部５６ｂなどの部材が突出して形成されているため、それらと干渉しないようにするためである。このような位置に仕上剤収容室１７２を配置することで、仕上剤よりも多く使用する洗剤の収容量をより多く確保することができる。即ち、自動投入のタンク容量を考慮しつつ（確保しつつ）、適切に仕上剤の手動投入部を搭載することができる。

　洗剤投入室１７３は、平面視において矩形状に形成され、前後方向中央よりも手前側に位置している。また、洗剤投入室１７３の前側と右側は、洗剤収容室１７１の隔壁によって覆われている。また、洗剤投入室１７３の左側は、洗剤ケース本体４１の左側壁部によって覆われている。また、洗剤投入室１７３の後側は、解放した形状である。

　このように、洗剤ケース本体４１は、洗剤収容室１７１と仕上剤収容室１７２と洗剤投入室１７３の３つの領域のみで隙間なく形成されている。

　洗剤ケース蓋４２は、洗剤ケース本体４１の上部開口を覆う部材であり、略矩形板状に形成されている。また、洗剤ケース蓋４２は、洗剤収容室１７１と仕上剤収容室１７２を覆う覆い部８１と、仕上剤（柔軟剤）が手動で投入される仕上剤投入室８２（手動仕上剤投入部）と、を有している。本実施形態では、洗剤収容室１７１と覆い部８１とで洗剤収容部が構成され、仕上剤収容室１７２と覆い部８１とで仕上剤収容部が構成されている。

　覆い部８１には、洗剤収容室１７１に洗剤を充填する際の入口となる洗剤充填口８１ａと、仕上剤収容室１７２に仕上剤を充填する際の入口となる仕上剤充填口８１ｂと、が切り欠き形成されている。洗剤充填口８１ａおよび仕上剤充填口８１ｂは、矩形状に形成され、前後に並んで配置されている。洗剤充填口８１ａおよび仕上剤充填口８１ｂには、洗剤充填口８１ａおよび仕上剤充填口８１ｂを開閉可能な蓋８１ｃ，８１ｄが設けられている。

　仕上剤投入室８２は、洗剤投入室１７３と鉛直方向（上下方向）に重なる位置に配置されている。すなわち、仕上剤投入室８２が洗剤投入室１７３の空間の一部に嵌り込む形状である。なお、鉛直方向に重なる位置とは、仕上剤投入室８２を鉛直方向の上方から見たときに、仕上剤投入室８２が洗剤投入室１７３から前後左右にはみ出さないように配置されることを意味している。

　また、仕上剤投入室８２は、洗剤投入室１７３よりも前後方向の長さが短く形成され、洗剤投入室１７３の一部が露出するようになっている。また、仕上剤投入室８２の上面開口と、洗剤投入室１７３の上面開口とは、同一平面上に位置している。

　また、仕上剤投入室８２には、サイホン８３が設けられている。このサイホン８３は、底面に立設されたサイホンパイプ８３ａと、これに被せられるサイホンキャップ８３ｂとから構成されている。仕上剤投入室８２に投入された仕上剤は、供給された水とともに、サイホンパイプ８３ａとサイホンキャップ８３ｂとの隙間（図示せず）を経て洗剤ボックス５５に流出するように構成されている。

　なお、仕上剤投入室８２は、別部品によって構成されたものではなく、洗剤ケース蓋４２（覆い部８１）と樹脂成型によって一体に形成されたものである。つまり、仕上剤投入室８２の周囲（周縁部）には他の部材と接合される隙間が形成されていないため、隙間に仕上剤が入り込むことがなく、仕上剤投入室８２を清掃する際の清掃性を向上できる。

　また、洗剤ケース蓋４２には、洗剤収容室１７１内の洗剤を吸引するパイプ８５ａが形成され、同様に、仕上剤収容室１７２内の仕上剤を吸引するパイプ８５ｂが形成されている。これらパイプ８５ａ，８５ｂは、覆い部８１と樹脂成型によって一体に形成されている。

　また、洗剤ケース蓋４２は、洗剤ケース本体４１の上面の開口の全体を覆う形状であり、洗剤ケース本体４１の上面に嵌合する形状である。

　図１６は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの斜視図である。図１７は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの平面図である。図１８は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの正面図である。図１９は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの背面図である。図２０は、手動投入用給水ユニットの洗剤ボックスの側面図である。
　図１６に示すように、洗剤ボックス５５の底面５６は、手前側から奥側に向けて低くなった傾斜面５６ａを有している。また、洗剤ボックス５５は、底面５６から右側面５８にかけて一段高く形成された段差部５６ｂが形成されている。この段差部５６ｂは、前後方向に延在し、前後方向の途中において奥側が手前側よりも幅広となるように形成されている。また、段差部５６ｂの上面５６ｃは、右端から左側に向けて傾斜し、液体が流出口５０ａに向けて流れるようになっている。

　また、洗剤ボックス５５には、左側面５７の内壁に支持部５２ａが形成され、右側面５８の内壁に支持部５８ａが形成されている。左側の支持部５２ａは、右側の支持部５８ａよりも短く形成されている。

　図１８に示すように、洗剤ボックス５５の底面５６は、外槽１０（図２参照）との干渉を防ぐために底面が斜めにカットされており、正面（前方）から見ると右側が浅く、左側が深くなっている。

　図３０は、自動投入用給水ユニットのシャワーケースを示す平面図である。なお、図３０は、シャワーケース６０からシャワーケースカバー９２を取り外した状態である。
　図３０に示すように、流路９４ａには、洗剤ケース４０を収納したときの投入口８４（図２７参照）に対向する位置に、複数の散水孔９２ａが形成されている。隣り合う散水孔９２ａは、凹溝９２ｍによって連結され、カビの発生を抑制している。また、流路９４ｂには、洗剤ケース４０を収納したときの仕上剤投入室（図２７参照）に対向する位置に、複数の散水孔９３ａが形成されている。隣り合う散水孔９３ａは、凹溝９３ｍによって連結され、カビの発生を抑制している。

　図３１は、自動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを引き出した状態を示す斜視図である。なお、図３１では、シャワーケース６０のシャワーケースカバー９２の図示を省略している。
　図３１に示すように、洗剤ボックス５５の上部は、シャワーケース６０によって覆われ、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂから洗剤ケース４０が前後方向に引き出し自在に構成されている。図３１は、洗剤ケース４０が最大に引き出された状態であり、洗剤収容室１７１の蓋８１ｃ、仕上剤収容室１７２の蓋８１ｄ、洗剤投入室１７３の投入口８４、仕上剤投入室８２が露出した状態である。なお、図示していないが、洗剤ケース４０に設けられた規制部材によって、洗剤ケース４０が図３１に示す位置よりも手前側に引き出されないようになっている。

　図３２は、自動投入用給水ユニットにおいて洗剤ケースを収納した状態を示す斜視図である。なお、図３２は、洗剤ボックス５５からシャワーケース６０を取り外した状態である。
　図３２に示すように、洗剤ケース４０は、洗剤ケース４０Ａとは異なり、洗剤ボックス５５に収納されたときに、洗剤ケース４０の後端部が洗剤ボックス５５の後面５４の内壁に当接する長さに設定されている。

　また、洗剤ケース４０の左側のガイド４０ｄは、支持部５２ａ（図１７参照）に載るように構成されている。また、洗剤ケース４０の右側のガイド４０ｄは、支持部５８ａ（図１７参照）に載るように構成されている。これにより、洗剤ケース４０は、洗剤ボックス５５の底面５６との間に隙間を空けた状態で支持され、前後方向にスライドできるようになっている。

　洗剤ケース４０が洗剤ボックス５５から手前に引き出されると、吸引管１０１が開口８５ａ３から抜け出て、吸引管１０１と洗剤ケース４０との接続が解除される。逆に、洗剤ケース４０を洗剤ボックス５５から引き出した状態から収納されると、パイプ８５の開口８５ａ３に吸引管１０１が挿入され、吸引管１０１とパイプ８５とが接続される。

　図３４は、自動投入用給水ユニットの洗剤投入部および仕上剤投入部の側で切断したときの断面図である。
　図３４に示すように、洗剤投入室１７３の底面７３ｂは、手前側から奥側（後方）に向けて傾斜している。また、洗剤投入室１７３は、底面７３ｂの手前側がなだらかな曲面７３ｃとなるように形成されている。また、底面７３ｂと仕上剤投入室８２との間には、流路Ｓ（空間）が形成されている。また、底面７３ｂの後端の流出口７３ａは、仕上剤投入室８２よりも後方に位置している。

　これにより、洗剤の投入口８４から投入された洗剤は、シャワーケース６０の散水孔９２ａから吐出された水とともに底面７３ｂ上を後方に向けて流れ、流出口７３ａから洗剤ボックス５５に流出する。洗剤ボックス５５に流出した洗剤を含む液体は、底面５６の案内流路５６ｄを後方に下りながら流れ、流出口５０ａに流れ込む。

　また、仕上剤投入室８２に投入された仕上剤は、シャワーケース６０の散水孔９３ａから供給された水とともにサイホン８３を介して洗剤投入室１７３の底面７３ｂに落下する。その後、仕上剤を含む液体は、底面７３ｂを後方に流れ、流出口７３ａから洗剤ボックス５５に流出する。洗剤ボックス５５に流出した液体は、底面５６の案内流路５６ｄを後方に下りながら流れ、流出口５０ａに流れ込む。

　次に、給水ユニット３０を搭載した洗濯機１００の作用について説明する。まず、洗剤、仕上剤を手動で投入して洗濯する場合について説明する。
　洗濯時に、使用者は、まず洗剤ケース４０の扉部４０ａの操作部を持って手前側に引くと、洗剤ケース４０のトレイ部４０ｂが、洗剤ボックス５５の前面開口部５０ｂから引き出される（図３１参照）。

　続いて、使用者は、洗剤を洗剤投入室１７３に投入する。なお、必要に応じて漂白剤が洗剤に加えて投入される。更に、使用者は、仕上剤投入室８２に仕上剤を投入する。洗剤および仕上剤の投入が終了すると、使用者は、洗剤ケース４０の扉部４０ａを奥側に押し込んで、トレイ部４０ｂを洗剤ボックス５５内に収納する。

　洗い工程が開始されると、電磁弁３１ａ（図１１参照）がオン（開）され、給水ホース接続口からの水はシャワーケース６０内において、給水室９４の流路９４ａに流入する（図３０参照）。水は流路９４ａの底壁に開設された複数の散水孔９２ａから洗剤ケース４０の洗剤投入室１７３に流下して万遍なく散水され、そこにある洗剤を洗剤ボックス５５に流し込む。そして、洗剤と共に水が洗剤ボックス５５の流出口５０ａを経て、供給管３５を通り、水封トラップ部３５ａ（図４参照）を介して、外槽１０の給水口（図示せず）から外槽１０内に供給される。

　外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物の洗いを開始する。

　洗いが終了すると、洗濯機１００は、排水弁（図示せず）を開いて、外槽１０内の洗濯水を排水し、ドラム１４を回転させて遠心脱水する。

　続いて、すすぎ工程が行われる。まず、例えば別の電磁弁がオン（開）されて、給水ホース接続口からの水は、外槽１０内に供給される。外槽１０内に規定の水位まで給水されて洗濯水が溜まると、洗濯機１００は、モータ１１３によりドラム１４を回転させて、洗濯物のすすぎを開始する。すすぎは、通常２～３回行われる。

　そして、最終のすすぎにおいて、電磁弁３１ｂがオン（開）され、給水ホース接続口からの水は、シャワーケース６０内において、流路９４ｂの底壁に開設された複数の散水孔９３ａから洗剤ケース４０の仕上剤投入室８２に流下して万遍なく散水される。仕上剤投入室８２内に収容した仕上剤を水で薄めて水位を高めることにより、サイホン作用によって仕上剤と共に水がサイホン８３のサイホンパイプ８３ａから流出して、洗剤ボックス５５に流し込まれる。そして、仕上剤と共に水が洗剤ボックス５５の流出口５０ａを経て、供給管３５を通り、水封トラップ部３５ａを介して、外槽１０の給水口から外槽１０内に供給される。すすぎ工程が終了すると、洗濯機１００は、外槽１０内の洗濯水を排水して、ドラム１４を回転させて遠心脱水し、洗濯を終了する。

　以上説明したように、本実施形態の洗濯機１００は、洗濯槽（外槽１０、ドラム１４）が収容される筐体１１と、筐体１１に設けられ、洗濯槽に洗剤類を投入する給水ユニット３０と、を備える。給水ユニット３０は、洗剤を収容する洗剤収容室１７１、仕上剤を収容する仕上剤収容室１７２、洗剤を手動で投入する洗剤投入室１７３および仕上剤を手動で投入する仕上剤投入室８２を有する洗剤ケース４０と、洗剤ケース４０を引出自在に収納する洗剤ボックス５５と、洗剤ボックス５５の上部に設けられ、洗剤投入室１７３と仕上剤投入室８２に給水するシャワーケース６０と、を備える。仕上剤投入室８２は、洗剤投入室１７３と鉛直方向に重なる位置に配置される。これによれば、洗剤収容室１７１（洗剤収容部）や仕上剤収容室１７２（仕上剤収容部）の容積を減らさずに、手動の仕上剤投入室８２を確保することができ、自動投入機能の使い勝手が向上する。

　また、本実施形態において、洗剤ケース４０は、上面に開口が形成され、洗剤収容室１７１、仕上剤収容室１７２および洗剤投入室１７３が形成された洗剤ケース本体４１と、洗剤ケース本体４１の開口を覆い、仕上剤投入室８２が形成された洗剤ケース蓋４２と、を備える。これによれば、洗剤収容室１７１と仕上剤収容室１７２を覆う洗剤ケース蓋４２の形状を延長して形成するだけでよいので、仕上剤投入室８２を容易に形成することができる。

　また、本実施形態において、仕上剤投入室８２は、洗剤ケース蓋４２と樹脂成型によって一体に形成されている。これによれば、仕上剤投入室８２の周囲に部品同士の隙間が形成されることがないので、清掃性を向上できる。

　また、本実施形態において、洗剤投入室１７３は、仕上剤投入室８２の直下に、当該洗剤投入室１７３に投入された洗剤が流れる流路Ｓが形成されている。これによれば、洗剤投入室１７３の流路Ｓを仕上剤投入室８２から流出する仕上剤（液体）を流す流路として利用できるので、洗剤収容室１７１や仕上剤収容室１７２の容量が減少するのを防止できる。

　次に、図１乃至図４、図６、図１１、図１７、図３８、図３９、図４０を参照して、本発明の他の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）について詳細に説明する。
　従来、洗濯機において、洗剤（柔軟剤を含む）を洗濯槽に自動投入する機能を有するものが普及している（例えば、中国特許出願公開第１０７３８５８００号明細書参照）。この種の洗濯機の中には、洗剤（柔軟剤を含む）が収容される収容部を有する洗剤ケースの下に、洗剤ケースの収容部から落下する洗剤を受け止める洗剤ボックスを配置した構成になっているものがある。洗剤ボックスの底面全体は、上流側から下流側に洗剤が流れるように、勾配が設けられた構成になっている。この構成の洗濯機は、外部から洗剤ケースと洗剤ボックスとに水が供給されるようになっており、洗剤ケースと洗剤ボックスとに供給される水に洗剤を溶け込ませながら、水と一緒に洗剤を洗剤ボックスから洗濯槽に流出させる。

　しかし、中国特許出願公開第１０７３８５８００号明細書に記載された従来の洗濯機は、洗剤ケースの収容部に粉末洗剤が収容されている場合に、収容部に設けられた出口から洗剤ボックスの底面の上に粉末洗剤が落下すると、落下場所の周囲に粉末洗剤が飛散する。落下場所の周囲の場所の中でも、特に洗剤ケースの収容部の出口直下の場所よりも高い場所は、洗剤ボックスに供給される水が粉末洗剤に触れ難く、洗剤ボックスの底面上に落下した粉末洗剤が残存し易い場所になっている。そのため、洗剤ケースの収容部の出口直下の場所よりも高い場所は、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所になっている。従来の洗濯機は、このような場所に粉末洗剤が飛散すると、粉末洗剤の溶け残りが発生する可能性があった。そして、従来の洗濯機は、粉末洗剤の溶け残りが発生した場合に、規定量の洗剤が洗濯槽内に供給されないため、洗浄能力の低下が発生する、という課題があった。

　この課題を解決するために、従来の洗濯機は、洗剤ボックスの底面全体の勾配を大きくして（つまり、洗剤ボックスの底面の急勾配を確保して）、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所から粉末洗剤を落下させ易くすることが検討されている。しかしながら、このように構成すると、洗剤ボックスが高さ方向に大型化してしまう。洗剤ボックスが高さ方向に大型化すると、洗濯機も高さ方向に大型化してしまう。そのため、従来の洗濯機は、洗濯機の寸法の制約により、洗剤ボックスの底面全体の勾配を大きくすること（つまり、洗剤ボックスの底面の急勾配を確保すること）を実現し難い場合がある、という課題があった。

　本発明は、洗剤ボックスの高さ方向の大型化を招くことなく、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所に洗剤が飛散することを抑制した洗濯機を提供する。

　なお、中国特許出願公開第１０７３８５８００号明細書に記載された従来の洗濯機は、洗剤ケースにおける洗剤や水の進行方向と洗剤ボックスにおける洗剤や水の進行方向とが逆方向になっている。このような特許文献１に記載された従来の洗濯機は、洗剤ケースから洗剤ボックスに落下した直後の洗剤や水の流動速度を低下させてしまう。そのため、特許文献１に記載された従来の洗濯機は、洗剤ケースから洗剤ボックスに落下した洗剤や水を下流側に円滑に流動させることができず、洗剤ボックスの底面に粉末洗剤が残存してしまい、粉末洗剤の溶け残りが発生する可能性がある。このような特許文献１に記載された従来の洗濯機は、洗剤ボックスの底面全体の勾配を大きくしなければ、洗剤ケースから洗剤ボックスに落下した洗剤や水を下流側に円滑に流動させることができない。つまり、特許文献１に記載された従来の洗濯機は、洗剤ボックスの底面の急勾配を確保しなければ、洗剤ケースから洗剤ボックスに落下した洗剤や水を下流側に円滑に流動させることができない。そのため、このような要因によっても、中国特許出願公開第１０７３８５８００号明細書に記載された従来の洗濯機は、洗剤ボックスが高さ方向に大型化し易かった。

　そこで、本実施形態では、洗剤ケースにおける洗剤や水の進行方向と洗剤ボックスにおける洗剤や水の進行方向とが同じ方向になるように構成することで、洗剤ボックスの高さ方向の小型化を実現可能な洗濯機１００を提供することも意図している。

　＜洗濯機の全体構成＞
　以下、図１、図１０、図１１を参照して、本実施形態に係る洗濯機１００の全体構成について説明する。ここでは、洗濯機１００がグローバル・スタンダード・ドラム式の洗濯機である場合を想定して説明する。グローバル・スタンダード・ドラム式の洗濯機は、洗面台等に組み込み可能な形態になっている洗濯機である。図１は、本実施形態に係る洗濯機１００の外観斜視図である。図１０は、洗濯機１００の内部構成図である。図１０は、上面カバー１１ｃとドア１２とを取り外した洗濯機１００の内部構成を示している。図１１は、洗濯機１００の内部構成の斜視図である。図１１は、筐体１１を取り外した洗濯機１００の左斜め上から見た内部構成を示している。

　図１０に示すように、洗濯機１００は、筐体１１の内部の略中央にドラム１４を備え、ドラム１４の上方に制御ユニット２０と給水ユニット３０とを備え、ドラム１４の側部から上方にかけて乾燥ユニット１４０を備えている。

　ドラム１４は、洗濯物の収容部である。ドラム１４は、水槽として機能する外槽１０（図１１参照）に内包されている。ドラム１４の内部には、ドラム１４に収容された洗濯物をかき上げるためのバッフル１５が設けられている。筐体１１の前面側には、開閉自在な前面カバー１１ａが設けられている。外槽１０（図１１参照）の前面部と前面カバー１１ａとの間は、ベローズ１６で封止されている。

　図１１に示すように、給水ユニット３０は、シャワーケース３２と、シャワーケースカバー３３と、洗剤投入部５０と、を備えている。

　シャワーケース３２は、洗剤投入部５０に内蔵された洗剤ケース５１に水を供給するためのケースである。シャワーケース３２の内部には、洗剤ケース５１に設けられた洗剤等の収容部に水を供給するための流路が形成されている。シャワーケース３２は、洗剤ケース５１に設けられた洗剤等の収容部に対して上から水を降り注ぐ。シャワーケース３２の上部には、シャワーケースカバー３３が取り付けられており、シャワーケースカバー３３によってシャワーケース３２の流路が密封されている。

　＜給水ユニットの構成＞
　以下、図３及び図４を参照して、給水ユニット３０の構成について説明する。図３は、給水ユニット３０の上面図である。図４は、給水ユニット３０の内部構成図である。なお、図４は、シャワーケースカバー３３を取り外した状態の給水ユニット３０の構成を示している。なお、以下の説明では、「上流」及び「下流」は、水や洗剤等の流れる方向を基準にしている。

　自動投入洗剤収容部５１ａは、自動投入用の洗剤が収容される部位である。自動投入柔軟剤収容部５１ｂは、自動投入用の柔軟剤（仕上剤）が収容される部位である。手動投入洗剤収容部５１ｃは、手動投入用の洗剤が収容される部位である。手動投入洗剤収容部５１ｃには、液体洗剤又は粉末洗剤が投入される。手動投入柔軟剤収容部５１ｄは、手動投入用の柔軟剤（仕上剤）が収容される部位である。

　＜洗剤投入部の構成＞
　以下、図６、図３８、図１７、図３９、図４０を参照して、洗剤投入部５０の構成について説明する。図６は、洗剤投入部５０の分解斜視図である。なお、図６は、洗剤ボックス５３（図４参照）を取り外した状態の洗剤投入部５０の構成を示している。図３８は、洗剤ボックス５３の斜視図である。図１７は、洗剤ボックス５３の上面図である。図３９は、洗剤投入部５０の側断面図である。図４０は、洗剤投入部５０の内部を流れる洗剤等の説明図である。

　図６に示すように、洗剤投入部５０は、右側の前方に自動投入洗剤収容部５１ａを有しており、自動投入洗剤収容部５１ａの後方に自動投入柔軟剤収容部５１ｂを有している。また、洗剤投入部５０は、左側の前方に手動投入洗剤収容部５１ｃを有しており、手動投入洗剤収容部５１ｃの後方（具体的には、後部上方）に手動投入柔軟剤収容部５１ｄを有している。

　図３８及び図１７に示すように、洗剤ボックス５３は、側面に側面流入部５３ａを有するとともに、底面に、流路部５３ｂと、傾斜部５３ｃと、流出部５３ｄと、壁面部５３ｅと、を有している。

　側面流入部５３ａは、外部から供給される水が流れ込む部位である。側面流入部５３ａは、洗剤ボックス５３の前部における一方の側面（図示例では、右側面）に設けられている。

　流路部５３ｂは、水を流す流路として機能する部位である。流路部５３ｂは、洗剤ボックス５３の底面に形成されている。

　傾斜部５３ｃは、粉末洗剤の飛散を防止するために傾斜して形成された部位である。傾斜部５３ｃは、流路部５３ｂ上における洗剤ケース５１の手動投入洗剤収容部５１ｃの出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも高い場所に部分的に設けられている。なお、流路部５３ｂ上における洗剤ケース５１の手動投入洗剤収容部５１ｃの出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも高い場所は、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所になっている。傾斜部５３ｃは、下流側から上流側に向かって洗剤ボックス５３の底面の勾配角度よりも大きな角度で傾斜するように設けられている。

　流出部５３ｄは、洗剤ボックス５３内の水を外部に流出させる部位である。流出部５３ｄは、洗剤ボックス５３の後部における他方の側面（図示例では、左側面）の近傍に設けられている。

　壁面部５３ｅは、水の流れを誘導する壁面が形成された部位である。壁面部５３ｅは、側面流入部５３ａから傾斜部５３ｃに向けて水の流れを誘導する。

　側面流入部５３ａから洗剤ボックス５３内に流れ込んだ水は、流路部５３ｂや傾斜部５３ｃを通って流出部５３ｄに到達する。その際に、洗剤ケース５１から洗剤ボックス５３に落下した洗剤（柔軟剤を含む）が水に溶け込む。洗剤は、液体洗剤の場合もあれば、粉末洗剤の場合もある。洗剤が溶け込んだ水は、流出部５３ｄから図示せぬ経路を経て洗濯槽（外槽１０）に送られる。

　図３９に示すように、洗剤ケース５１の手動投入洗剤収容部５１ｃの後端部（最下流部）には、出口ＯＵＴ５１ｃが設けられている。出口ＯＵＴ５１ｃは、洗剤ボックス５３の流路部５３ｂ上に洗剤を落下させるための開口部である。出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所は、傾斜部５３ｃよりも若干下流側の場所になっている。換言すると、傾斜部５３ｃが形成されている場所は、出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも若干上流側の場所になっている。

　図４０に示すように、手動投入洗剤収容部５１ｃに収容された洗剤は、シャワーケース３２から降り注がれる（供給される）水に流されて、出口ＯＵＴ５１ｃの方向に移動する（矢印Ａ１１参照）。この後、洗剤は、水と一緒に出口ＯＵＴ５１ｃから排出されて洗剤ボックス５３の流路部５３ｂ上に落下する（矢印Ａ１２参照）。このとき、洗剤は、洗剤ボックス５３の流路部５３ｂに衝突することで飛散するが、出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも上流側の場所に飛散することを傾斜部５３ｃによって抑制されるとともに、流路部５３ｂの勾配によって下流側に流れるように誘導される（矢印Ａ１２ａ参照）。この後、洗剤は、流路部５３ｂ上を水と一緒に流れて流出部５３ｄの方向に移動する（矢印Ａ１３参照）。

　なお、手動投入柔軟剤収容部５１ｄに収容された柔軟剤は、筒体ＴＵ５１ｄに吸い上げられ、筒体ＴＵ５１ｄの内部を通って手動投入洗剤収容部５１ｃに送られ、手動投入洗剤収容部５１ｃを通って洗剤ボックス５３に送られる。

　係る構成において、洗濯機１００は、手動投入洗剤収容部５１ｃの出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも若干高い場所に部分的に形成された急勾配形状の傾斜部５３ｃを有している。このような洗濯機１００は、手動投入洗剤収容部５１ｃに粉末洗剤が投入された場合において、洗剤ケース５１から洗剤ボックス５３に落下した粉末洗剤が溶け残りが発生し易い場所に飛散することを物理的に防いで、粉末洗剤の溶け残りの発生を抑制することができる。これにより、洗濯機１００は、洗浄能力の低下を防ぐことができる。

　また、洗濯機１００は、洗剤ボックス５３の高さを低くすることができるため、洗剤ボックス５３を小型化することができる。そのため、洗濯機１００は、洗濯機１００の寸法の制約により、洗剤ボックス５３の底面全体に一律で急勾配を設けることが厳しい場合であっても、洗剤ケース５１から洗剤ボックス５３に落下した粉末洗剤が溶け残りが発生し易い場所に飛散することを抑制することができる。しかも、洗濯機１００は、設計の自由度を向上させることができる。

　＜洗濯機の主な特徴＞
　（１）図３９に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤が収容される１乃至複数の収容部を有する洗剤ケース５１と、洗剤ケース５１の任意の収容部に水を供給するシャワーケース３２と、水が供給された収容部から水と一緒に落下する洗剤を受け止めて、外部から供給された水と一緒に洗剤を外部に流出させる洗剤ボックス５３と、備えている。洗剤ボックス５３は、洗剤ケース５１の収容部（手動投入洗剤収容部５１ｃ）に設けられた出口ＯＵＴ５１ｃが洗剤ボックス５３の底面に形成された水を流すための流路部５３ｂの上に配置されるように、洗剤ケース５１の下に配置されている。さらに、洗剤ボックス５３は、流路部５３ｂ上における収容部の出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも高い場所に、下流側から上流側に向かって洗剤ボックス５３の底面の勾配角度よりも大きな角度で傾斜する傾斜部５３ｃが部分的に設けられている。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤ボックス５３の底面に傾斜部５３ｃが部分的に設けられている。そのため、本実施形態に係る洗濯機１００は、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所である流路部５３ｂ上における収容部の出口ＯＵＴ５１ｃ直下の場所よりも高い場所に洗剤が飛散することを抑制することができる。しかも、本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤ボックス５３の底面全体の勾配を大きくすることなく（つまり、洗剤ボックス５３の底面の急勾配を確保することなく）、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所に洗剤が飛散することを抑制することができる。そのため、本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤ボックス５３の高さ方向の大型化を招かないようにすることができる。

　（２）図３９に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の洗剤ケース５１と洗剤ボックス５３は、前部が上流側となり、後部が下流側となるように配置され、かつ、それぞれの底面が前部から後部に向けて高さが低くなるように形成されている。つまり、本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤ケース５１における洗剤や水の進行方向と洗剤ボックス５３における洗剤や水の進行方向とが同じ方向になるように構成されているとよい。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤ボックス５３の底面全体の勾配を大きくすることなく、つまり、洗剤ボックス５３の底面の急勾配を確保することなく、洗剤ケース５１から洗剤ボックス５３に落下した直後の洗剤や水の流動速度を低下させないようにすることができる。このような本実施形態に係る洗濯機１００は、洗剤ボックス５３の高さ方向の小型化を実現することができる。

　（３）図３８及び図１７に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の洗剤ボックス５３は、前部の一方の側面に外部から供給される水が流れ込む側面流入部５３ａを有するとともに、後部の他方の側面の近傍に水が外部に流出される流出部５３ｄを有する。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、前部に設けられた側面流入部５３ａから後部に設けられた流出部５３ｄに向けて水や洗剤を円滑に流動させることができる。このような本実施形態に係る洗濯機１００は、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所に付着した粉末洗剤を水と一緒に下流側に良好に流動させることができる。

　（４）図３８及び図１７に示すように、本実施形態に係る洗濯機１００の洗剤ボックス５３は、側面流入部５３ａから傾斜部５３ｃに向けて水の流れを誘導する壁面部５３ｅを有する。

　このような本実施形態に係る洗濯機１００は、比較的速い流動速度を維持した状態で、側面流入部５３ａから傾斜部５３ｃに向けて水を流動させることができる。そのため、本実施形態に係る洗濯機１００は、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所である傾斜部５３ｃに一時的に付着した粉末洗剤を水と一緒に下流側に良好に流動させることができる。

　以上の通り、本実施形態に係る洗濯機１００によれば、洗剤ボックス５３の高さ方向の大型化を招くことなく、粉末洗剤の溶け残りが発生し易い場所に洗剤が飛散することを抑制することができる。

　１０　　外槽（洗濯槽）
　１１　　筐体（洗濯槽）
　１１ａ　　前面カバー
　１１ｂ　　筐体本体
　１１ｃ　　上面カバー
　１２　　ドア
　１２ａ　　ドア開放取っ手
　１３　　操作部
　１４　　ドラム
　１５　　バッフル
　１６　　ベローズ
　２０　　制御ユニット
　２１　　ケース体
　３０　　給水ユニット（洗剤類給水ユニット）
　３０ａ　　取付部
　３０Ａ　給水ユニット（手動投入用給水ユニット、洗剤類給水ユニット）
　３０Ｂ　給水ユニット（自動投入用給水ユニット、洗剤類給水ユニット）
　３１　　給水弁
　３１ａ，３１ｂ　電磁弁
　３２　　シャワーケース
　３３　　シャワーケースカバー
　４０　　洗剤ケース（洗剤類ケース）
　４０Ａ　洗剤ケース（手動投入用洗剤類ケース）
　４０Ｂ　洗剤ケース（自動投入用洗剤類ケース）
　４１　　洗剤ケース本体（洗剤類ケース本体）
　４２　　洗剤ケース蓋（洗剤ケース蓋）
　４３　　本洗い洗剤投入室（本洗い洗剤投入部）
　４４　　予洗い洗剤投入室（予洗い洗剤投入部）
　４５　　仕上剤投入室（仕上剤投入部）
　５０　　洗剤投入部
　５０ａ　流出口
　５１　　洗剤ケース
　５１ａ　　自動投入洗剤収容部
　５１ｂ　　自動投入柔軟剤収容部
　５１ｃ　　手動投入洗剤収容部（収容部）
　５１ｄ　　手動投入柔軟剤収容部
　５２　　洗剤ケースカバー
　５３　　洗剤ボックス
　５３ａ　　側面流入部
　５３ｂ　　流路部
　５３ｃ　　傾斜部
　５３ｄ　　流出部
　５３ｅ　　壁面部
　５５　　洗剤ボックス（自動投入用洗剤類ボックス、手動投入用洗剤類ボックス）
　５９（５９ａ，５９ｂ）　　ガイド部
　６０　　シャワーケース（給水ケース）
　６０Ａ　シャワーケース（第一手動投入用給水ケース）
　６０Ｂ　シャワーケース（第二手動投入用給水ケース）
　６１（６１ａ，６１ｂ），１６１（１６１ａ，１６１ｂ）　　フロート
　６１Ａ　　本体部
　６２（６２ａ，６２ｂ）　　フロートカバー
　６２Ａ　　シャワーケースカバー
　６３　　給水室
　６４　　流入部
　６４ａ，６４ｂ　流路
　６４ｃ，６４ｄ　流入口
　６４ａ１　第１流路（本洗い給水部）
　６４ａ２　第２流路（本洗い給水部）
　６４ａ３　第３流路（本洗い給水部）
　６４ｂ１　第１流路（予洗い給水部）
　６４ｂ２　第２流路（予洗い給水部）
　６４ｂ３　第３流路（予洗い給水部）
　６５　　本洗い用給水室
　６５ａ　散水孔（本洗い給水部に形成される散水孔）
　６５ｂ　第１流路（本洗い給水部）
　６５ｃ　第２流路（本洗い給水部）
　６５ｄ　第３流路（本洗い給水部）
　６５ｅ　第４流路（本洗い給水部）
　６６　　予洗い用給水室
　６６ａ　散水孔（予洗い給水部に形成される散水孔）
　６６ｂ　第１流路（予洗い給水部）
　６６ｃ　第２流路（予洗い給水部）
　６６ｄ　第３流路（予洗い給水部）
　６６ｅ　第４流路（予洗い給水部）
　６７　　仕上剤用給水室（仕上剤給水部）
　６７ａ　散水孔（仕上剤給水部に形成される散水孔）
　６７ｂ　導入口
　６７ｃ　流路
　６８　　公差給水室（公差給水部）
　６９　　貫通孔
　７１　　水位センサ
　７１ａ　　挿入部
　７２　　水位センサホルダ
　７２ａ　　被挿入部
　７２ｂ　　爪部（固定部）
　７２ｃ　　フック（係合部）
　７３　　パイプ
　８１　　覆い部（洗剤収容部、仕上剤収容部）
　８２　　仕上剤投入室（手動仕上剤投入部）
　１００　　洗濯機
　１４０　　乾燥ユニット
　１４１　　加熱部
　１４２　　送風ファン
　１７１　　洗剤収容室（洗剤収容部）
　１７２　　仕上剤収容室（仕上剤収容部）
　１７３　　洗剤投入室（手動洗剤投入部）　ａ　　　長さ（第３流路６４ａ３，６４ｂ３の前後方向の長さ）
　５９１　　取付部
　５９２　　爪部（固定部）
　５９３　　隙間
　５９４　　軸部
　６１１　　貫通孔
　６１２　　磁石
　６２１　　嵌合部
　６２２　　溝部
　ａ　　　長さ（第３流路６４ａ３，６４ｂ３の前後方向の長さ）
　ｂ　　　長さ（公差給水部の前後方向の長さ）
　θ１，θ２　傾斜角度
　Ｒ１　　内径（仕上剤給水部に形成される散水孔の径）
　Ｒ２　　内径（本洗い給水部に形成される散水孔の径）
　Ｒ３　　内径（予洗い給水部に形成される散水孔の径）
　ＣＰ５１ａ，ＣＰ５１ｂ，ＣＰ５１ｄ　　蓋
　ＯＰ５１ａ，ＯＰ５１ｂ，ＯＰ５１ｃ　　開口部
　ＴＵ５１ｄ　　筒体
　Ｓ　　　流路

Claims

　洗剤が収容される洗剤ケースと、
　前記洗剤ケースの上に取り付けられる洗剤ケースカバーと、
　前記洗剤ケースと前記洗剤ケースカバーとの間に配置され、かつ、前記洗剤ケースに収容される前記洗剤の残量に応じて上下動するフロートと、
　前記フロートの周囲に配置され、かつ、前記フロートの側部を上下動可能に支持するガイド部と、
　前記フロートの上方向への移動を規制するフロートカバーと、を備え、
　前記フロートカバーは、前記ガイド部の上部への取り付け及び取り外しが可能な構成になっていることを特徴とする洗濯機。
　請求項１に記載の洗濯機において、
　前記ガイド部は、前記フロートカバーが取り付けられる取付部を上部に有しており、
　前記フロートカバーは、前記ガイド部の前記取付部に嵌合する嵌合部を下部に有していることを特徴とする洗濯機。
　請求項２に記載の洗濯機において、
　前記ガイド部は、前記フロートカバーを固定するための固定部を前記取付部に有していることを特徴とする洗濯機。
　請求項１に記載の洗濯機において、
　前記ガイド部は、前記洗剤を通過させるための隙間が側部に設けられており、かつ、３点以上の点接触又は線接触で前記フロートの側部を支持する構成になっていることを特徴とする洗濯機。
　請求項１に記載の洗濯機において、
　前記フロートは、下向きに先細りする円錐の形状を呈している
ことを特徴とする洗濯機。
　請求項１に記載の洗濯機において、
　前記フロートは、円柱の形状を呈していることを特徴とする洗濯機。
　請求項１に記載の洗濯機において、
　前記洗剤ケースは、前記洗剤に加え、柔軟剤が収容される構成になっており、
　前記洗剤ケースに収容される前記柔軟剤の残量に応じて上下動する別のフロートと、
　前記別のフロートの周囲に配置され、かつ、前記別のフロートの側部を上下動可能に支持する別のガイド部と、
　前記別のフロートの上方向への移動を規制する別のフロートカバーと、を備え、
　前記別のフロートカバーは、前記別のガイド部の上部への取り付け及び取り外しが可能な構成になっていることを特徴とする洗濯機。
　洗濯槽が収容される筐体と、
　前記筐体に設けられ、前記洗濯槽に洗剤類を投入する洗剤類給水ユニットと、を備え、
　前記洗剤類給水ユニットは、前記洗濯槽に洗剤および仕上剤を手動で投入する手動投入用給水ユニットと、前記洗濯槽に洗剤および仕上剤を自動で投入する自動投入用給水ユニットと、のいずれかが搭載され、
　前記手動投入用給水ユニットが搭載される場合、
　前記手動投入用給水ユニットは、
　予洗い用の洗剤を投入する予洗い洗剤投入部、本洗い用の洗剤を投入する本洗い洗剤投入部および前記予洗い洗剤投入部と前記本洗い洗剤投入部との間に配置されて仕上剤を投入する仕上剤投入部を有する手動投入用洗剤類ケースと、
　前記手動投入用洗剤類ケースの上部に設けられ、前記予洗い洗剤投入部、前記本洗い洗剤投入部および前記仕上剤投入部に給水する第一手動投入用給水ケースと、
　前記手動投入用洗剤類ケースを前後方向に引き出し自在に収納する手動投入用洗剤類ボックスと、を備え、
　前記自動投入用給水ユニットが搭載される場合、
　前記自動投入用給水ユニットは、
　洗剤を収容する洗剤収容部と仕上剤を収容する仕上剤収容部とを少なくとも有する自動投入用洗剤類ケースと、
　前記自動投入用洗剤類ケースを前後方向に引き出し自在に収納する自動投入用洗剤類ボックスと、を備え、
　前記自動投入用洗剤類ボックスと前記手動投入用洗剤類ボックスとを共有化したことを特徴とする洗濯機。
　請求項８に記載の洗濯機において、
　前記自動投入用給水ユニットは、洗剤を手動で投入する手動洗剤投入部と、仕上剤を手動で投入する手動仕上剤投入部と、前記手動洗剤投入部および前記手動仕上剤投入部に給水する第二手動投入用給水ケースと、を備えることを特徴とする洗濯機。
　請求項８に記載の洗濯機において、
　前記第一手動投入用給水ケースは、前記予洗い洗剤投入部に給水する予洗い給水部と、前記本洗い洗剤投入部に給水する本洗い給水部と、前記仕上剤投入部に給水する仕上剤給水部と、前記予洗い給水部からの給水方向と前記本洗い給水部からの給水方向を公差させる公差給水部と、を備え、
　前記仕上剤投入部に給水する場合、前記予洗い給水部から供給される水と前記本洗い給水部から供給される水とを衝突させて給水方向を前記仕上剤給水部に切り替え、
　前後方向に対して傾斜して延びる前記本洗い給水部の前後方向の長さａおよび前後方向に対して傾斜して延びる前記予洗い給水部の前後方向の長さａは、前記公差給水部の前後方向の長さｂよりも約２倍長く形成されていることを特徴とする洗濯機。
　請求項１０に記載の洗濯機において、
　前記本洗い給水部の前後方向に対する傾斜角度θ１および前記予洗い給水部の前後方向に対する傾斜角度θ２は、３０～３５度であることを特徴とする洗濯機。
　請求項１１に記載の洗濯機において、
　前記傾斜角度θ１と前記傾斜角度θ２は、同じ角度であることを特徴とする洗濯機。
　請求項１０から請求項１２のいずれか１項に記載の洗濯機において、
　前記予洗い給水部、前記本洗い給水部および前記仕上剤給水部には、それぞれ前記予洗い洗剤投入部、前記本洗い洗剤投入部および前記仕上剤投入部に散水する散水孔が形成され、
　前記仕上剤給水部に形成される散水孔の径は、前記予洗い給水部および前記本洗い給水部に形成される散水孔の径よりも大きいことを特徴とする洗濯機。
　筐体の内部に配置された外槽と、
　前記外槽に内包されたドラムと、
　前記外槽に洗剤及び水を供給する給水ユニットと、
　前記外槽内の水位を検知する水位センサと、
　前記水位センサを支持する水位センサホルダと、を備え、
　前記水位センサホルダは、前記給水ユニットと前記外槽との間で、かつ、筐体内部の上側前方の場所に配置され、
　前記水位センサは、嵌合によって、前記水位センサホルダに取り付けられることを特徴とする洗濯機。
　請求項１４に記載の洗濯機において、
　前記水位センサホルダは、前記給水ユニットの下部に設けられた取付部に取り付けられ、
　前記水位センサは、その下部に設けられた挿入部が前記水位センサホルダに設けられた被挿入部に挿入されることで取り付けられることを特徴とする洗濯機。
　請求項１５に記載の洗濯機において、
　前記水位センサホルダの前記被挿入部は、円環の形状を呈しており、
　前記被挿入部に挿入される前記水位センサの挿入部は、円柱の形状を呈していることを特徴とする洗濯機。
　請求項１４乃至請求項１６のいずれか一項に記載の洗濯機において、
　前記水位センサは、前記外槽に連通するパイプと接続され、かつ、前記外槽内の水位の変動に応じて変動する当該パイプ内の圧力を測定することで、前記外槽内の水位を検知することを特徴とする洗濯機。
　洗濯槽が収容される筐体と、
　前記筐体に設けられ、前記洗濯槽に洗剤類を投入する洗剤類給水ユニットと、を備え、
　前記洗剤類給水ユニットは、
　洗剤を収容する洗剤収容部、仕上剤を収容する仕上剤収容部、洗剤を手動で投入する手動洗剤投入部および仕上剤を手動で投入する手動仕上剤投入部を有する洗剤類ケースと、
　前記洗剤類ケースを引出自在に収納する洗剤類ボックスと、
　前記洗剤類ボックスの上部に設けられ、前記手動洗剤投入部と前記手動仕上剤投入部に給水する給水ケースと、を備え、
　前記手動仕上剤投入部は、前記手動洗剤投入部と鉛直方向に重なる位置に配置されることを特徴とする洗濯機。
　請求項１８に記載の洗濯機において、
　前記洗剤類ケースは、
　上面に開口が形成され、前記洗剤収容部、前記仕上剤収容部および前記手動洗剤投入部が形成された洗剤類ケース本体と、
　前記洗剤類ケース本体の前記開口を覆い、前記手動仕上剤投入部が形成された洗剤類ケース蓋と、を備えることを特徴とする洗濯機。
　請求項１９に記載の洗濯機において、
　前記手動仕上剤投入部は、前記洗剤類ケース蓋と樹脂成型によって一体に形成されていることを特徴とする洗濯機。
　請求項１９または請求項２０に記載の洗濯機において、
　前記手動洗剤投入部は、前記手動仕上剤投入部の直下に、当該手動洗剤投入部に投入された洗剤が流れる流路が形成されていることを特徴とする洗濯機。
　洗剤が収容される１乃至複数の収容部を有する洗剤ケースと、
　前記洗剤ケースの任意の収容部に水を供給するシャワーケースと、
　水が供給された収容部から水と一緒に落下する洗剤を受け止めて、外部から供給された水と一緒に当該洗剤を外部に流出させる洗剤ボックスと、備え、
　前記洗剤ボックスは、
　前記洗剤ケースの前記収容部に設けられた出口が当該洗剤ボックスの底面に形成された水を流すための流路部の上に配置されるように、前記洗剤ケースの下に配置されており、
　さらに、前記流路部上における前記収容部の出口直下の場所よりも高い場所に、下流側から上流側に向かって当該洗剤ボックスの底面の勾配角度よりも大きな角度で傾斜する傾斜部が部分的に設けられていることを特徴とする洗濯機。
　請求項２２に記載の洗濯機において、
　前記洗剤ケースと前記洗剤ボックスは、前部が上流側となり、後部が下流側となるように配置され、かつ、それぞれの底面が前部から後部に向けて高さが低くなるように形成されていることを特徴とする洗濯機。
　請求項２２又は請求項２３に記載の洗濯機において、
　前記洗剤ボックスは、
　前部の一方の側面に外部から供給される水が流れ込む側面流入部を有するとともに、
　後部の他方の側面の近傍に水が外部に流出される流出部を有することを特徴とする洗濯機。
　請求項２４に記載の洗濯機において、
　前記洗剤ボックスは、
　前記側面流入部から前記傾斜部に向けて水の流れを誘導する壁面部を有することを特徴とする洗濯機。