WO2023249083A1 - 硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、及びこれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本開示の目的は、親水性に優れ、水中で容易に微細化することが可能な硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、硫酸エステル化キチン類の製造方法及び硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法を提供することである。 本実施形態の硫酸エステル化キチン類は、下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有する。(一般式(1)において、nは1~3の整数であり、Mn+はn価の陽イオンであり、波線は他の原子への結合部位である。)

Description

硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、及びこれらの製造方法
 本開示は、硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、及びこれらの製造方法に関する。
 キチンは、アセチルグルコサミンが直鎖状に連結した多糖類であり、カニやエビ、昆虫の外皮、担子菌(キノコ)を含む菌類の細胞壁の主成分である。キチンは、高強度、低熱膨張性、吸着性能、生体適合性等の特性を有していることが知られている。そのため、キチンを解繊したナノファイバーは、透明フィルム原料、医療用材料、化粧品原料、樹脂強化剤等の用途に利用することが期待されており、キチンナノファイバーの簡便な製造方法が求められている。
 キチン類(キチン、キトサンの総称)を水に安定的に分散させるためには、酸処理や化学的改質処理を行う必要がある。水に分散が不十分な状態での微細化処理は強い機械的処理が必要となり、効率が悪い。
 特開2003-155349号公報(特許文献1)では、キチン類をメタノールやエタノールなどの膨潤媒体に対して、試料(キチン類)濃度1~5%となるように調整した懸濁液に剪断力を付与して解繊することにより、超微細化繊維を製造する方法が開示されている。
 国際公開2010/073758号(特許文献2)には、キチン類を酸処理することで水膨潤させ、石臼式磨砕機及び/又は高圧ホモジナイザーを用いて微細化する方法が開示されている。
 特開2019-173243号公報(特許文献3)では、キチン類を、カルボン酸無水物を用いてエステル化を行い、水膨潤性を付与している。それにより、比較的弱い機械的処理によりキチン類の微細化物を製造している。
特開2003-155349号公報 国際公開2010/073758号 特開2019-173243号公報
 しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に開示された方法では、繊維間の水素結合を十分に断ち切ることができず、均一なナノファイバーを製造することができなかった。また、本発明者らの検討によると、特許文献2に開示された方法では、酸性条件下での機械的処理を行うため、酸耐性の高い特殊な微細化装置が必要となる。また、得られたナノファイバー水分散液は酸性であり使用方法が限定されていた。さらに、酸性条件下でのみナノファイバーが分散可能であるため、中和処理等を行ったとしても、中性のナノファイバー分散液を得ることができなかった。また、特許文献3に開示された方法では、エステル化により導入される官能基の種類が限定されていた。
 そこで本開示の目的は、親水性に優れ、水中で容易に微細化することが可能な硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、硫酸エステル化キチン類の製造方法、及び硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法を提供することである。
 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行ったところ、以下の硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、硫酸エステル化キチン類の製造方法、及び硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法を見出し、本開示に至った。
 本実施形態の態様例は、以下の通りに記載される。
(1) 下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有する、硫酸エステル化キチン類。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
(一般式(1)において、nは1~3の整数であり、Mn+はn価の陽イオンであり、波線は他の原子への結合部位である。)
(2) 硫酸エステル基導入量が、0.3mmol/g以上3.0mmol/g以下である、(1)に記載の硫酸エステル化キチン類。
(3) 結晶性を有する、(1)又は(2)に記載の硫酸エステル化キチン類。
(4) 下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有し、
 平均繊維幅が50μm以下である硫酸エステル化キチン類繊維。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
(一般式(1)において、nは1~3の整数であり、Mn+はn価の陽イオンであり、波線は他の原子への結合部位である。)
(5) 硫酸エステル基導入量が、0.3mmol/g以上3.0mmol/g以下である、(4)に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
(6) 硫酸エステル化キチン類繊維の濃度が0.6質量%の水分散液の、25℃における6rpmで測定される粘度が、1000mPa・s以上である、(4)又は(5)のいずれかに記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
(7) 硫酸エステル化キチン類繊維の濃度が0.6質量%の水分散液の、25℃における6rpmで測定される粘度及び60rpmで測定される粘度から求めたチキソトロピックインデックス(TI値)が、3以上である、(4)~(6)のいずれかに記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
(8) 乾燥状態である、(4)~(7)のいずれかに記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
(9) 水に対して分散可能である、(8)に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
(10) 硫酸及びスルファミン酸から選択される少なくとも1種の硫酸エステル化剤を用いて、キチン類を硫酸エステル化する、硫酸エステル化キチン類の製造方法。
(11) (1)~(3)のいずれかに記載の硫酸エステル化キチン類を微細化する、硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法。
(12) 前記微細化が、pHが4~10の範囲で行われる、(11)に記載の硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法。
 本明細書は本願の優先権の基礎となる日本国特許出願番号2022-101390号、2022-110292号の開示内容を包含する。
 本開示により、親水性に優れ、水中で容易に微細化することが可能な硫酸エステル化キチン類、硫酸エステル化キチン類繊維、硫酸エステル化キチン類の製造方法、及び硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法を提供できる。
図1は実施例1~4の硫酸エステル化キチン、並びに無処理のキチンの水分散液を24時間静置した後の写真である。 図2は実施例1~5の硫酸エステル化キチン繊維、並びに無処理のキチンのFT-IRスペクトルを示す。 図3は実施例1~4の硫酸エステル化キチン繊維、並びに無処理のキチンのX線回折の測定結果を示す。 図4は実施例1~5の硫酸エステル化キチン繊維のAFM観察の結果を示す。
 本実施形態の一態様は、下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有する、硫酸エステル化キチン類であり、別の一態様は下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有し、平均繊維幅が50μm以下である硫酸エステル化キチン類繊維である。本実施形態の一態様である、硫酸エステル化キチン類は、後述の硫酸エステル化キチン類の製造方法に従って製造することができる。また、本実施形態の一態様である、硫酸エステル化キチン類繊維は、後述の硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法に従って製造することができる。
 なお、前述のようにキチンは、アセチルグルコサミンが直鎖状に連結した多糖類であり、キトサンは、キチンからアセチル基が脱離した構造を有する多糖類である。一般にアセチル基含有量の違いからキチンとキトサンは区別される。しかしながら、キチンとキトサンとを区別するアセチル基量の明確な基準はない。このため、本開示においては、キチン、キトサンを総称してキチン類と称する。キチン類が有するアセチル基は、一般に硫酸エステル化処理による影響をほとんど受けないため、アセチル化度の異なる原料(キチン類)を任意に選択することにより、アセチル化度の異なる硫酸エステル化キチン類を得ることができる。なお、後述の実施例では、FT-IRスペクトルの1650cm-1付近のピークの強度の比較によりアセチル基量を評価したところ、硫酸エステル化反応はアセチル基量にほとんど影響を与えないことが確認された。
 以下、本実施形態の各態様について、詳細に説明する。
(硫酸エステル化キチン類)
 本実施形態に係る硫酸エステル化キチン類は、キチン類(キチン及びキトサンの少なくとも一方)に下記一般式(1)で表される硫酸エステル基が導入された構造を有する。硫酸エステル化キチン類は例えば、キチン類中のOH基の一部を、一般式(1)で表される硫酸エステル基で置換することにより、硫酸エステル基が導入されている。硫酸エステル化キチン類が、キチン類中のOH基の一部を、一般式(1)で表される硫酸エステル基で置換することにより、硫酸エステル基が導入されている場合には、一般式(1)中の波線は前記OH基が結合していた炭素原子への結合部位である。キチン類は、市販品を用いてもよく、公知の方法により調製したものを用いてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
(一般式(1)において、nは1~3の整数であり、Mn+はn価の陽イオンであり、波線は他の原子への結合部位である。)
 Mn+としては、水素イオン(H)、金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。nが2又は3の場合、Mn+は、2つ又は3つの-OSO との間でイオン結合を形成する。
 金属イオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、その他の金属イオンが挙げられる。
 ここで、アルカリ金属イオンとしては、リチウムイオン(Li)、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、ルビジウムイオン(Rb)、セシウムイオン(Cs)等が挙げられる。アルカリ土類金属イオンとしては、カルシウムイオン(Ca2+)、ストロンチウムイオン(Sr2+)等が挙げられる。遷移金属イオンとしては、鉄イオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、銅イオン、銀イオン等が挙げられる。その他の金属イオンとしては、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン等が挙げられる。
 アンモニウムイオンとしては、NH だけでなく、NH の1つ以上の水素原子が有機基に置き換わってできる各種アミン由来のアンモニウムイオンも挙げられる。アンモニウムイオンとしては、例えば、NH 、第四級アンモニウムカチオン、アルカノールアミンイオン、ピリジニウムイオン等が挙げられる。
 Mn+としては、硫酸エステル化キチン類を各用途に好適に使用する観点から、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、又は第四級アンモニウムカチオンが好ましく、ナトリウムイオン(Na)であることが特に好ましい。上記一般式(1)で表される硫酸エステル基が有するMn+としては1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
 硫酸エステル化キチン類は、上記一般式(1)で表される硫酸エステル基の他に、他の置換基を有していてもよい。ここで、硫酸エステル化キチン類が、上記一般式(1)で表される硫酸エステル基以外の基、すなわち、他の置換基を有する場合、他の置換基は通常硫酸エステル化キチン類を構成するキチン類中のOH基の少なくとも1つと置換されている。他の置換基としては、例えば、特に限定されないが、アニオン性置換基及びその塩、エステル基、エーテル基、アシル基、アルデヒド基、アルキル基、アルキレン基、アリール基、これらの2種以上の組み合わせ等が挙げられる。他の置換基が2種以上の組み合わせの場合、それぞれの置換基の含有比率は限定されない。他の置換基としては、ナノ分散性の観点からはアニオン性置換基及びその塩、又はアシル基が好ましい。アニオン性置換基及びその塩としては、特にカルボキシ基、リン酸エステル基、亜リン酸エステル基、ザンテート基が好ましい。アニオン性置換基が塩の形態である場合、ナノ分散性の観点からナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩が特に好ましい。また特に好ましいアシル基としては、ナノ分散性の観点からアセチル基が好ましい。
 硫酸エステル化キチン類は、硫酸エステル基導入量が、0.3mmol/g以上、5.0mmol/g以下であることが好ましい態様の一つである。硫酸エステル基導入量は、前記範囲内で、用途等に応じて任意の適切な値に設定することができる。硫酸エステル化キチン類の、硫酸エステル基導入量は、硫酸エステル化キチン類1g当たりの硫酸エステル基含有量(mmol)で表すことができる。硫酸エステル基含有量は、硫黄含有量(mmol)を求めることにより求めてもよい。硫酸エステル基導入量は、0.4mmol/g以上、4.5mmol/g以下であることが好ましく、0.8mmol/g以上、4.0mmol/g以下であることがより好ましく、1.2mmol/g以上、4.0mmol/g以下であることが更に好ましく、1.6mmol/g以上、4.0mmol/g以下であることが特に好ましい。また、硫酸エステル基導入量が、0.3mmol/g以上3.0mmol/g以下であることも好ましく、0.6mmol/g以上2.7mmol/g以下であることも好ましい。硫酸エステル基導入量が前記範囲内であると、乾燥後の高い水分散性の観点から好ましい。
 硫黄導入量(硫酸エステル化キチン類1g当たりの硫黄含有量(mmol))は、例えば実施例で記載した燃焼吸収-イオンクロマトグラフィー(IC)法(燃焼吸収-IC法、燃焼IC法)により求めることができる。硫酸エステル基導入量(硫黄導入量)は、例えばキチン類と接触させる硫酸エステル化剤を含む反応溶液の濃度、反応溶液に対するキチン類の量、反応時間、反応温度等を制御することにより、調整することができる。硫酸エステル基導入量を調整することにより、硫酸エステル化キチン類繊維の平均繊維幅、繊維幅の分布を所望の範囲に適宜調整することが可能である。また、硫酸エステル基導入量を調整することにより、完全に水に対して溶解する分子状態の微細化硫酸エステル化キチン類を製造することも可能である。
 硫酸エステル化キチン類は、結晶性を有することが好ましい態様の一つである。硫酸エステル化キチン類は、原料、例えばキチン、キトサン、と同様の結晶構造を有することが好ましい。結晶構造を有すると、機械的性質に優れ、また、熱安定性にも優れるため好ましい。
 硫酸エステル化キチン類の形状としては、特に制限はなく、例えば繊維状であってもよい。なお、硫酸エステル化キチン類が繊維状である場合には、その平均繊維幅は、後述の硫酸エステル化キチン類繊維よりも大きければよく、特に制限はない。例えば後述の硫酸エステル化キチン類繊維の平均繊維幅が、1~300nmである場合には、硫酸エステル化キチン類の平均繊維幅は、300nm超であればよく、例えば700~1000nmであってもよい。
(硫酸エステル化キチン類の製造方法)
 硫酸エステル化キチン類の製造方法としては、特に制限はないが、実施例で示した方法、従来公知のOH基を、硫酸エステル化剤を用いて硫酸エステル化処理する方法、例えばセルロースを硫酸エステル化剤を用いて硫酸エステル化処理する方法、をキチン類に適用することにより得ることができる。
 硫酸エステル化剤としては、特に制限はないが、例えば硫酸、スルファミン酸、発煙硫酸、クロル硫酸、三酸化硫黄ピリジン複合体、及び無水硫酸から選択される少なくとも1種の硫酸エステル化剤が挙げられ、硫酸及びスルファミン酸から選択される少なくとも1種の硫酸エステル化剤が好ましく、硫酸又はスルファミン酸がより好ましい。硫酸エステル化キチン類の製造方法の一態様としては、硫酸及びスルファミン酸から選択される少なくとも1種の硫酸エステル化剤を用いて、キチン類を硫酸エステル化する方法が挙げられる。
(硫酸エステル化キチン類繊維)
 本実施形態に係る硫酸エステル化キチン類繊維は、一般式(1)で表される硫酸エステル基を有し、平均繊維幅が50μm以下である。平均繊維幅は30μm以下であることが好ましい。また、平均繊維幅は1000nm以下であることが好ましい態様の一つである。平均繊維幅としては、1~300nmであることが好ましく、1~250nmであることがより好ましく、2~200nmであることがさらに好ましい。平均繊維幅としては、1~100nmであることも好ましい。
 硫酸エステル化キチン類繊維は、硫酸エステル化キチン類繊維の濃度が0.6質量%の水分散液の、25℃における6rpmで測定される粘度が、1000mPa・s以上であることが好ましく、1100mPa・s以上であることがより好ましく、1200mPa・s以上であることが特に好ましい。また、6rpmで測定される粘度が、20000mPa・s以下であることが好ましく、15000mPa・s以下であることがより好ましく、10000mPa・s以下であることが特に好ましい。なお、6rpmは、粘度の測定に用いられる粘度計(例えばB型粘度計)の回転数を意味する。
 硫酸エステル化キチン類繊維は、硫酸エステル化キチン類繊維の濃度が0.6質量%の水分散液の、25℃における6rpmで測定される粘度及び60rpmで測定される粘度から求めたチキソトロピックインデックス(TI値)が、3以上であることが好ましく、3.5以上であることがより好ましく、4以上であることが特に好ましい。また、TI値が、10以下であることが好ましく、9以下であることがより好ましく、8以下であることが特に好ましい。なお、6rpm及び60rpmはそれぞれ、粘度の測定に用いられる粘度計(例えばB型粘度計)の回転数を意味する。また、TI値は下記式より算出することができる。
TI値=(6rpmで測定される粘度)/(60rpmで測定される粘度)
 硫酸エステル化キチン類繊維は、後述の方法で得ることが可能であるが、硫酸エステル化キチン類繊維の分散液、例えば水分散液として得てもよく、これらを乾燥することにより、乾燥状態で得てもよい。すなわち、硫酸エステル化キチン類繊維の一態様としては、乾燥状態である硫酸エステル化キチン類繊維が挙げられる。なお、乾燥状態とは、水分含量が5質量%以下を意味する。
 また、硫酸エステル化キチン類繊維は、水に対して分散可能であるため、上述のように水分散液として得ることができる。また、乾燥状態の硫酸エステル化キチン類繊維を、水に対して分散させることも可能である。
(硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法)
 硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法としては、特に制限はないが、上述の硫酸エステル化キチン類を、微細化(分散、解繊)することにより得ることができる。硫酸エステル化キチン類は、キチン類と比べて、一般式(1)で表される硫酸エステル基を有するため、親水性が高い。このため、硫酸エステル化キチン類は水膨潤性能がキチン類と比べ大きく向上している。以上の理由により硫酸エステル化キチン類に、機械的処理を行うことにより、均一性の高い繊維幅を有する硫酸エステル化キチン類繊維を製造することができる。機械的処理としては、例えば、硫酸エステル化キチン類を含む分散液や懸濁液を攪拌する方法が挙げられる。機械的処理としては、例えば硫酸エステル化キチン類に剪断力を与えることができる処理であればよい。機械的処理は、撹拌機、ミキサー等を用いて行うことができる。
 硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法は、微細化が中性付近のpH条件下で行われることが好ましい。具体的には、微細化を行う際のpHが、4~10の範囲で行われることが好ましく、5~9の範囲で行われることがより好ましい。また、微細化を行う際のpHが、7~10の範囲、より好ましくは7~9の範囲であってもよい。本実施形態の硫酸エステル化キチン類繊維は、中性付近のpHで製造することができるため、特殊な装置を必要とせず、硫酸エステル化キチン類繊維の水分散液のpHが酸性に限られないため、様々な用途で使用することが可能である。
(用途)
 本実施形態の硫酸エステル化キチン類及び硫酸エステル化キチン類繊維は、親水性に優れるため、各種用途に使用することができる。キチン類(キチン、キトサン)は生理活性物質であるため、化粧品、医療、製薬用途に使用することができる。また、硫酸エステル化キチン類及び硫酸エステル化キチン類繊維は、硫酸エステル化によってキチン類と比べて、生理活性がさらに付加されたと考えられる。また、硫酸エステル化キチン類及び硫酸エステル化キチン類繊維はキチン類に由来するため、生体分解性にも優れると考えらえる。さらに、硫酸エステル化キチン類繊維は、塗布が容易であり、スプレー塗布することも可能であり、紡糸、成膜や高強度ゲル化が可能であり、水等の溶剤に分散、懸濁させることにより、増粘効果を発揮することもできる。
 以下、実施例を挙げて本実施形態を説明するが、本開示はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1]
 ジメチルスルホキシド(DMSO)90g、無水酢酸10g、及び硫酸0.5gを300mlのサンプル瓶に入れ、23℃の室温下で磁性スターラーを用いて約30秒撹拌し、反応溶液を調製した。
 次いで、反応溶液にキチン(富士フイルム和光純薬製)3gを加え、23℃の室温下でさらに2時間撹拌し、硫酸エステル化反応を行った。撹拌後、キチンを含む解繊溶液に蒸留水を200g加えて反応を停止させ、続いて5質量%の水酸化ナトリウム水溶液をpHが7になるまで加え、反応液を中和した。その後、遠心分離により上澄みを除いた。
 さらに蒸留水300gを加えて均一分散するまで攪拌した後、遠心分離により上澄みを除いた。同じ手順を繰り返し合計3回洗浄した。洗浄後、105℃で乾燥することで硫酸エステル化キチンを得た。
 得られた硫酸エステル化キチンに、硫酸エステル化キチンが1質量%となる量の蒸留水を加えた後、湿式粉砕機(Microfliudics社製M-110EH)を用いて、200MPaの圧力で機械処理を5回繰り返すことで、硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を得た。機械処理時のpHは7であった。
[実施例2]
 硫酸の量を0.5gから1.0gに変更した以外は実施例1と同様に行い、硫酸エステル化キチンを得た。また実施例1と同様の方法で硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を得た。
[実施例3]
 硫酸の量を0.5gから1.5gに変更した以外は実施例1と同様に行い、硫酸エステル化キチンを得た。また実施例1と同様の方法で硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を得た。
[実施例4]
 硫酸の量を0.5gから2.0gに変更した以外は実施例1と同様に行い、硫酸エステル化キチンを得た。また実施例1と同様の方法で硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を得た。
[実施例5]
 キチン3g、スルファミン酸6.3g、ジメチルホルムアミド90gを300mlのビーカーにいれ薬さじで均一に混合した後、55℃で4時間硫酸エステル化反応を行った。反応後、ビーカーに蒸留水を200g加えて反応を停止させ、続いて5質量%の水酸化ナトリウム水溶液をpHが7になるまで加え、反応液を中和した。その後、遠心分離により上澄みを除いた。
 さらに蒸留水300gを加えて均一分散するまで攪拌した後、遠心分離により上澄みを除いた。同じ手順を繰り返し合計3回洗浄した。洗浄後、105℃で乾燥することで硫酸エステル化キチンを得た。また実施例1と同様の方法で硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を得た。
[実施例6]
 実施例3で得られた硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液にエタノール1000gを加えて2時間静置する事で硫酸エステル化キチン繊維の晶析を行った。晶析工程で得られた硫酸エステル化キチン繊維沈殿物を含む分散液を遠心分離機で処理して上澄みを除去し、硫酸エステル化キチン繊維沈殿物を得た。硫酸エステル化キチン沈殿物を、送風乾燥機を用いて、105℃で2時間重量変化がなくなるまで乾燥することで硫酸エステル化キチン繊維乾燥体を得た。
 次いで、硫酸エステル化キチン乾燥体に、硫酸エステル化キチンが1質量%、合計が200gとなる量の蒸留水を加え、マグネチックスターラーで10分間攪拌した後、さらに、ミキサー(G5200、Biolomix製)を用いて3分撹拌することにより、硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液200gを得た。
[水分散安定性]
 実施例1~4で調製した硫酸エステル化キチン又はキチン0.1gと蒸留水1gをプラスチック製チューブに入れた。チューブを上下に振り硫酸エステル化キチン又はキチンと蒸留水を混合し、水分散液を得た。その後24時間静置した。チューブ内で分離した上澄みの水の重量を測定し、上澄みの重量が0.1g以下の場合、水分散安定性は良好(AA)と評価した。上澄み重量が0.1g未満の場合、水分散安定性は不良(BB)と評価した。24時間静置した後の写真を図1に示す。実施例1~4は全て水分散安定性の評価がAAであり、キチンの水分散液は水分散安定性の評価がBBであった。
[硫酸エステル化キチン水分散液の粘度測定法]
 各実施例で調製した硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液に水を加え混合し、硫酸エステル化キチン繊維を0.6質量%含む均一な水分散液100gを調製した。均一水分散液100gを脱泡装置(泡とり練太郎ARE-310, シンキー製)で10秒間脱泡処理し、25℃で24時間静置した。続いてB型粘度計(DV-II+、Brookfield社製)を用いて回転数6rpmと60rpmとで粘度測定を行い、測定開始後10分の粘度を記録(N=3回)し、その平均値を硫酸エステル化キチン繊維水分散液の粘度とした。
[TI値評価法]
 TI値は上記粘度測定法で求めた粘度から、下記式に基づいて求めた。
 TI値=(25℃、6rpmにおける粘度)/(25℃、60rpmにおける粘度)
[硫酸エステル基導入量の定量]
 以下の方法で、燃焼吸収-IC法を用いて硫酸エステル化キチンの硫黄含有率を定量した。
 磁性ボードに、各実施例で調製した硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を、オーブンを用いて105℃で乾燥することで得られた乾燥物0.01gを入れ、酸素雰囲気(流量:1.5L/分)下、環状炉(1350℃)にて燃焼させ、発生したガス成分を3%過酸化水素水(20ml)に吸収させた。得られた吸収液を純水で100mlにメスアップし、希釈液のイオンクロマトグラフィーにより硫酸イオン濃度(質量%)を測定し、硫酸エステル化キチン1gあたりの硫酸エステル基導入量(mmol/g)を算出した。
[光透過率]
 各実施例で調製した硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液2mLを測定セルに投入し、透過率計(UV-2600、島津製作所製)を用い、波長600nmにおける光透過率を測定した。
[FT-IR]
 各実施例で調製した硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液1gをポリスチレン製シャーレ上に滴下し、室温で24時間乾燥した。シャーレ上に形成した硫酸エステル化キチン繊維のフィルムを評価サンプルとした。チキンは試薬をそのまま評価サンプルとした。FT-IRの測定はATR測定機を搭載したFT-IR Spectrometer(Thermo Fisher Scientific製)を用いた。FT-IRスペクトルの1650cm-1付近のピークの強度の比較によりアセチル基量を評価したところ、硫酸エステル化反応はアセチル基量にほとんど影響を与えないことが確認された。
[X線回折]
 各実施例で調製した硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液10gを105℃の乾燥器内で2時間乾燥させて得た、硫酸エステル化キチン繊維の乾燥体を評価サンプルとした。キチンは試薬をそのまま評価サンプルとした。X線回折の測定は、X線回折装置(RINT-TTR III、リガク製)を用いた。
[繊維幅]
 硫酸エステル化キチン繊維を1質量%含む水懸濁液を蒸留水で希釈することで硫酸エステル化キチン繊維を0.002質量%含む水分散液を得た。続いて天然マイカ(天然白雲母)基板(15mm×15mm×厚さ0.15mm)にマイクロピペットで硫酸エステル化キチン繊維を0.002質量%含む水分散液を30μL滴下し、0.5時間自然乾燥する事で評価サンプルを得た。評価サンプルを原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。
 上記実施例で使用した原料、評価結果等を表1に示す。実施例1~4の硫酸エステル化キチン並びに、無処理のキチンの水分散試験結果を図1に示し、実施例1~5の硫酸エステル化キチン繊維、並びに無処理のキチンのFT-IRスペクトルを図2に示し、実施例1~4の硫酸エステル化キチン繊維、並びに無処理のキチンのX線回折の測定結果を図3に示す。また、実施例1~5の硫酸エステル化キチン繊維のAFM観察の結果を図4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 表1及び図1より、実施例で調製した硫酸エステル化キチンは全て安定して水分散することが可能であった。図2より、実施例1~5において、アセチル基の脱離が起きていないこと、また、1220と810cm-1のピークが観察されることから硫酸エステル基が導入されていることが分かった。また、図3より、硫酸エステル化によって結晶構造の変化が起きていないことが示唆された。また、図4より、平均繊維幅が100nm未満のナノファイバーが存在することが示唆された。
 本明細書中に記載した数値範囲の上限値及び/又は下限値は、それぞれ任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができる。例えば、数値範囲の上限値及び下限値を任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができ、数値範囲の上限値同士を任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができ、また、数値範囲の下限値同士を任意に組み合わせて好ましい範囲を規定することができる。また、本願において、記号「~」を用いて表される数値範囲は、記号「~」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む。
 本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。したがって、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」等)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。
 以上、本実施形態を詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更があっても、それらは本開示に含まれるものである。
 本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられるものとする。

Claims (12)

  1.  下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有する、硫酸エステル化キチン類。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (一般式(1)において、nは1~3の整数であり、Mn+はn価の陽イオンであり、波線は他の原子への結合部位である。)
  2.  硫酸エステル基導入量が、0.3mmol/g以上3.0mmol/g以下である、請求項1に記載の硫酸エステル化キチン類。
  3.  結晶性を有する、請求項1に記載の硫酸エステル化キチン類。
  4.  下記一般式(1)で表される硫酸エステル基を有し、
     平均繊維幅が50μm以下である硫酸エステル化キチン類繊維。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
      (一般式(1)において、nは1~3の整数であり、Mn+はn価の陽イオンであり、波線は他の原子への結合部位である。)
  5.  硫酸エステル基導入量が、0.3mmol/g以上3.0mmol/g以下である、請求項4に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
  6.  硫酸エステル化キチン類繊維の濃度が0.6質量%の水分散液の、25℃における6rpmで測定される粘度が、1000mPa・s以上である、請求項4に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
  7.  硫酸エステル化キチン類繊維の濃度が0.6質量%の水分散液の、25℃における6rpmで測定される粘度及び60rpmで測定される粘度から求めたチキソトロピックインデックス(TI値)が、3以上である、請求項4に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
  8.  乾燥状態である、請求項4に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
  9.  水に対して分散可能である、請求項8に記載の硫酸エステル化キチン類繊維。
  10.  硫酸及びスルファミン酸から選択される少なくとも1種の硫酸エステル化剤を用いて、キチン類を硫酸エステル化する、硫酸エステル化キチン類の製造方法。
  11.  請求項1に記載の硫酸エステル化キチン類を微細化する、硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法。
  12.  前記微細化が、pHが4~10の範囲で行われる、請求項11に記載の硫酸エステル化キチン類繊維の製造方法。
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