JP2020066658A - 硫酸エステル化セルロースナノファイバー及びその乾燥物 - Google Patents
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Abstract
Description
ヒドロゲルの用途としては、衛生用品・化粧品、創傷ケア、人工筋肉、人工軟骨、ドラッグデリバリー、再生医療、生体機能チップの培養、農業・食品、法医学・研究、ヘルスケア等の用途が挙げられる。多糖類を使ったヒドロゲルは、特に、食品、化粧品、薬物送達、組織工学に至るまで、数多くの用途に有用である。
また、医療材とした場合、もう一つ課題は生体安全性問題である。また、創傷被覆材とした場合、抗菌性と抗ウイルス活性及び生分解性を併せ持つことも求められている。
しかしながら、現在利用可能な超吸収性高分子ヒドロゲルは、ほとんど専らアクリル系の製品であり、それ故に生物分解性ではない。環境保護問題における興味が高まっていることを考慮すると、近年にわたり、従来の超吸収性ポリアクリル類の特性と同様の特性を有する、生分解性重合体に基づく超吸収性材料の開発に膨大な興味が注がれてきた。
〔2〕 前記硫酸エステル化セルロースナノファイバーが、平均直径1〜20nmであり、平均長さ0.5〜10μmであり、I型結晶構造を有し、セルロースの構成単位である無水グルカン1つあたり硫酸エステル基が0.05〜1.0の硫酸エステル化セルロースナノファイバーであることを特徴とする前記〔1〕に記載の硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
〔3〕 前記キトサン(B)が、SP値10以上の溶媒に溶けることを特徴とする前記〔1〕又は前記〔2〕に記載の硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
〔4〕 前記硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)と前記架橋剤の比率は、前記架橋剤がキトサン(B)の場合、前記硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)とキトサン(B)の重量比で98/2〜40/60であり、アミン(C)の場合、前記硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)とアミン(C)の重量比で99.5/0.5〜90/10であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
〔5〕 表面の水酸基の一部又は全てが硫酸エステル化修飾される硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)又はその塩(A塩)の分散液(A’)と、キトサン(B)又はその溶液(B’)又はジアミン、トリアミン及びポリアミンの群から選ばれる少なくとも一つ以上のアミン(C)又はその溶液(C’)を溶液中で混合又は接触させることを特徴とする硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲルの製造方法。
〔6〕 前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載した硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲルを乾燥して得られる複合材。
なお、架橋剤としてのキトサン(B)及びアミン(C)は、単独で用いるのが好ましいが、両者を混合して用いることもできる。
本発明に用いる硫酸CNFは、高い吸水・保水率、チキソロトピー性、粘度、機械物性を持ち、生体に優しい、更に、抗ウイルス等の様々な生物活性が認められたため、医療材や化粧料としての利用価値が期待されている。
一方、キトサンの生理活性が求める場合、生理活性の高い6量体〜15量体が最も好ましい。よって、より好ましくは重合度3〜1000である。最も好ましくは6〜500のキトサンである。
そして、ヒドロゲルの吸水率と生物活性(抗ウイルス性など)の面からは、硫酸CNFと架橋剤の比率は、硫酸CNFの比率が大きいほど好ましい。一方、ヒドロゲルの抗菌性の面からは、架橋剤の比率が大きいほど好ましい。これらの性能をバランスよく持つヒドロゲルを調製するため、硫酸CNFと架橋剤の比率を適切に調整すれば良い。例えば、キトサンを架橋剤とした場合、硫酸CNFと架橋剤の重量比は98/2〜40/60が好ましい。より好ましくは95/5〜50/50、さらに好ましくは90/10〜60/40である。一方、架橋剤はアミンの場合、アミノ基の当量が小さいことと一分子あたりアミノ基の数が少ないため、硫酸化CNFと架橋剤の重量比は99.5/0.5〜90/10であることが好ましい。より好ましくは99/1〜92/8、最も好ましくは98/2〜95/5である。
また、架橋剤が過剰になると、ヒドロゲル中に未反応のアミノ基として残存する割合が高くなり、上記問題点に加えて、ゲルの着色度合いが増すという問題も生じる。
ヒドロゲル中の前記硫酸CNFの硫酸エステル基は、酸型(−SO3H)のままでも良いが、フリーの硫酸エステル基を塩型(−SO3M、Mは1価の陽イオン)に変化させても良い。例えば、一部の硫酸エステル基の対イオンをK+、Na+、Li+等のアルカリ金属イオンやアンモニウムイオン(有機アンモニウムイオンを含む。以下も同じ。)に変えればよく、そうすることによりヒドロゲルの吸水性が高くなるため好ましい。
また、硫酸エステル基が残存する場合は、酸型の硫酸エステル基を有するヒドロゲルが、酸性のために劣化しやすいので、塩に変換することが好ましい。
これらの成分を添加することにより、それぞれが有する特性をヒドロゲルに持たせることができる。
ヒドロゲルの保湿性や生物活性を向上するためヒアルロン酸、グリセリン、ポリエチレングリコール、尿素等の群から選ばれた少なくとも一つを含むことが好ましい。
ヒアルロン酸は、血管新生および創傷治癒を促す湿潤した創傷部位の維持を促進するため、創傷被覆材として最も好ましい。
ヒドロゲルは人口軟骨などの再生医療に応用する場合、無機粒子を含むことが好ましい。これらの無機粒子を含むことによりヒドロゲルの強度、硬さや耐久性を改善することができる。
本発明の硫酸CNFヒドロゲルは、硫酸CNF(A)又はその塩(A塩)と、キトサン(B)又はジアミン、トリアミン若しくはポリアミンの群から選ばれる少なくとも一つ以上のアミン(C)を溶液中で混合することで製造できるが、硫酸CNF(A)又はその塩(A塩)は、分散液として用いるのが好ましい。
架橋剤を溶液として用いる方が、得られたヒドロゲルの均一性等の品質が良く、且つ、ヒドロゲルを希望の形状になるように制御できるためより好ましい。
硫酸CNF又はその塩の分散液及び架橋剤そのものを用いる場合は、硫酸CNF又はその塩の分散液に架橋剤を加え、攪拌しながら溶解と混合することにより、硫酸CNFヒドロゲルを製造することができる。
架橋反応温度は室温〜70℃であれば良い。ゲル化時間は10分〜60分であれば良い。攪拌方法は機械攪拌又は磁性スターラーの何れも用いることができる。
この方法の特徴は、ヒドロゲルを簡単で製造できことであるが、得られたヒドロゲルは粒子状になりがちである。
または、架橋剤の溶液中に硫酸CNF又はその塩の分散液をノズルから注入した後、室温で静置することにより硫酸CNFヒドロゲルを製造することができる。場合により架橋剤溶液を攪拌しながら硫酸CNF分散液を注入することも可能である。攪拌することにより架橋剤の硫酸CNFへの浸透が加速する効果がある。
一つの方法は、得られた酸型硫酸エステル基を有するヒドロゲルを所定のアルカリ溶液に浸透させることにより酸型の硫酸エステル基を塩に変換することができる。
この場合は、アルカリ溶液の濃度は0.1M以下が好ましい。さらに好ましくは0.05M、最も好ましくは0.01Mである。濃度が高すぎると架橋剤により形成されたアミノ基と硫酸エステル基の結合が切断されることにより、架橋密度が低下したり、ゲルが崩壊したりする恐れがあるため好ましくない。一方、アルカリ溶液の濃度が低すぎると硫酸エステル基の中和速度又は塩への変換速度が遅すぎるため好ましくない。
架橋剤のアミノ基が少ないので、硫酸CNFの未反応の硫酸エステル基塩が残存する。
用途に応じて、ノズルを選んで、複合材の形状を制御することができる。例えば、繊維状、膜状、シート状等が挙げられる。乾燥方法としては、ヒドロゲルを室温〜100℃の温度範囲内で乾燥させることにより水分を蒸発させる。乾燥温度が高すぎると得られた複合材の形状は崩れたり、割れたりする恐れがあるため好ましくない。特に好ましい温度範囲は30〜95℃、より好ましくは、40〜90℃である。乾燥は常圧又は減圧下で行うことができる。乾燥後の複合材の緻密性を求める用途であれば常圧且つ低温乾燥が好ましい。一方、多孔質状の複合材が求める場合、より高い温度且つ減圧乾燥が好ましい。
硫酸CNFは、WO2018/131721号の実施例に記載の方法と同様にすれば製造できるが、以下に本発明に使用した硫酸CNFの製造について説明する。
用いた原料および装置の詳細は以下の通りである。
(用いたセルロース、無水酢酸、硫酸およびDMSO)
原料セルロースとして、セルロースパルプを用いた。セルロースパルプは市販木材パルプ(Georgia Pacific社製、商品名:フラッフパルプARC48000GP、含水率:9重量%)である。
原料セルロースは、解繊前にサンプル瓶に入るサイズ(1cm〜3cm角程度)まで千切った。
無水酢酸、硫酸およびDMSOはナカライテスク(株)から購入した。
(スターラー)
スターラーは小池精密機器製作所製のマイティ・スターラー(モデルHE−20G)を用いた。なお、オーバル型の強力撹拌子を用いた。
(ミキサー)
硫酸CNFを調製するため、パナソニック社製のミキサー(商品番号:MX−X701)を用いた。
ジメチルスルホキシド(DMSO)27g、無水酢酸3g、硫酸0.4gを50mlのサンプル瓶に入れ、23℃の室温下で磁性スターラーを用いて約1分撹拌し、解繊溶液を調製した。
次いで、セルロースパルプ0.9gを加え、同じ室温でさらに120分撹拌した。撹拌後、反応物を蒸留水200mlで3回洗浄することによりDMSO、無水酢酸と残留硫酸を除き、硫酸エステル化セルロースパルプを得た。得られた硫酸エステル化パルプ(水を含む状態)と蒸留水250mlをそれぞれミキサーに入れ、5分攪拌することにより硫酸エステル化セルロースナノファイバーの水分散液を得た。固形分を秤量した結果、0.25wt%であった。硫酸エステル基の平均置換度を測定した結果、0.35であった。FT−IRの分析(図2)により周波数1250cm−1と820cm−1付近に硫酸エステルよる特徴である吸収バンドが検出された。
(硫酸CNFの形状観察)
硫酸CNFの形状はFE−SEM(日本電子(株)製、製品名:「JSM−6700F」、測定条件:20mA、60秒)を用いて観察した。なお、平均繊維径は、SEM写真の画像からランダムに50個の繊維を選択し、加算平均して算出した。
(硫酸CNFの結晶化度)
得られた硫酸CNFの結晶化度は、参考文献(Textile Res. J. 29:786−794(1959))の記載に基づき、XRD分析法(Segal法)により測定し、下記式により算出した。
結晶化度(%)=[(I200−IAM)/I200]×100%
[式中、I200はX線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、IAMはアモルファス部(002面と110面間の最低部、回折角2θ=18.5°)の回折強度である]。
(硫酸CNFの硫酸エステル基の平均置換度の定量)
燃焼吸収―IC法を用いて硫黄含有率を定量した。すなわち、磁性ボードに乾燥した硫酸CNF(0.01g)を入れ、酸素雰囲気(流量:1.5L/分)環状炉(1350℃)にて燃焼させ、発生したガス成分を3%過酸化水素水(20ml)に吸収させた。得られた吸収液を純水で100mlにメスアップし、希釈液のイオンクロマトグラフィー測定結果から硫酸イオン濃度(重量%)を算出した。硫酸イオン濃度から平均置換度を換算した。分析には、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、イオンクロマトグラフ ICS−1500型を用いた。なお、平均置換度は、セルロースの構成単位であるグルガン1つ当たり硫酸エステル基のモル数である。
(IRスペクトル)
乾燥した硫酸CNFをFT−IR(ATRモード)で分析し、周波数1250cm−1および820cm−1の硫酸エステル基に由来吸収バンドの有無により硫酸エステル化修飾を確認した。測定は、NICOLET社製「NICOLET MAGNA−IR760 Spectrometer」を用い、反射モードで分析した。さらに、ヒドロゲルの乾燥物の組成分析にも用いた。
(硫酸CNF)
前記したように製造した硫酸CNFの分散液を2等分に分けて、それぞれに所定量の水酸化ナトリウムの水溶液(濃度0.4%)を加え、硫酸エステル基の半分中和と完全中和の2種類の分散液を調製した。
(用いた架橋剤)
キトサンとして、東京化成(株)製のキトサンオリゴ糖を用いた。分子量は20,000、重合度に換算すると111程度である。水に可溶する。
アミンとして、ナカライテスク(株)社製ヘキサメチレンジアミンを用いた。
表1に示すように、所定量のキトサン又はヘキサメチレンジアミンを所定量の蒸留水に加え、スターラーにて攪拌することによりキトサン溶液を調製した。
0.25%の硫酸CNFの水分散液をサンプル瓶に加え、液面を平らに整えた後、架橋剤溶液10gをスポイドで吸い取ってサンプル瓶の壁に沿って滴下して、室温で24時間静置し、硫酸CNF分散液に浸透させてゲル化させた。得られたゲルを回収し、蒸留水で数回洗浄することにより過剰の架橋剤を除くことにより円柱形ヒドロゲルが得られた。得られたヒドロゲルの表面水分をキムワイプ(商品名)で拭き取った後、天秤で重さを秤量し、吸水率(ヒドロゲルの重さ/硫酸CNFの重さ)の尺度として評価した。同じヒドロゲルを室温で一週間放置した後重さを再び評価し、放置前後の重量差を離水性の尺度として評価した。
得られた円柱形のヒドロゲル(高さ約2cm、直径約2cm)の上に、200gの分銅を載せて、30秒が経つと分銅を除いて、ヒドロゲルの形状が元に戻るかを確認した。戻る場合、強度及び弾力が良好、戻れない又は崩れた場合、強度又は弾力が悪い、として評価した。
表1に示す組成を基に、前記に示したヒドロゲルの作製方法によりゲル化時間24時間で、円柱形ヒドロゲルを調製、評価した。
評価結果を表1に示す。
図3に実施例1)及び実施例3で得られたヒドロゲルの写真(左:実施例1;右:実施例3)を示す。
さらに、実施例2と比べて架橋剤濃度が高い実施例1の方は、得られたヒドロゲルの吸水率が低く、離水率((調製後の重量−放置後の重量)/調製後の重量)が大きくなった。
また、架橋剤の濃度が低い比較例1から得られたヒドロゲルは吸水率が高いものの、荷重をかけるとゲルが崩壊することが分った。さらに、架橋剤を加えない比較例2と比較例3ではゲル化ができず、ヒドロゲルが得られなかった。
実施例3では、実施例1と同量の硫酸CNF分散液にシリカゾル0.25gを加えた以外は実施例1と同様に円柱形ヒドロゲルを調製した。なお、シリカナノ粒子の粒径は50nmであった。得られたヒドロゲルはシリカナノ粒子に起因する青白の色であった。吸水率、離水率と強度の評価結果は、実施例1と大きい差が見られなかった。
実施例4では、キトサンに代えてアミンを用いた以外は実施例1と同様にヒドロゲルを調製した。外観は実施例とほぼ同様であったが、吸水率と保水率は実施例1と比べやや低下した。
所定濃度の硫酸CNFの水分散液を透明スチロール角形ケースに加え、液面を平らに整えた後、架橋剤溶液をスポイントで吸い取ってケースの周り壁に沿って滴下した。室温で所定時間まで静置し、ゲル化させた。得られたゲルを回収し、蒸留水で数回洗浄することにより過剰の架橋剤を除くことによりシート状ヒドロゲルが得られる。シート状ヒドロゲルを50℃の送風乾燥機で5時間乾燥した後、さらに90℃で3時間乾燥することにより乾燥シートが得た。得られた乾燥シートの引張強度を強度機で評価した。
実施例1と同量の硫酸CNF分散液と架橋剤溶液を用いて、シート状のヒドロゲルを調製、乾燥した。乾燥したシートの厚みは0.2mmであった。引張物性を測定した結果、強度と弾性率がそれぞれ130MPaと3600MPaの強靭なシートであることが分った。
Claims (6)
- 表面の水酸基の一部又は全てが硫酸エステル化修飾される硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)を架橋剤で架橋したヒドロゲルであって、前記架橋剤は、キトサン(B)又はジアミン、トリアミン及びポリアミンの群から選ばれる少なくとも一つ以上のアミン(C)であることを特徴とする硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
- 前記硫酸エステル化セルロースナノファイバーが、平均直径1〜20nmであり、平均長さ0.5〜10μmであり、I型結晶構造を有し、セルロースの構成単位である無水グルカン1つあたり硫酸エステル基が0.05〜1.0の硫酸エステル化セルロースナノファイバーであることを特徴とする請求項1に記載の硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
- 前記キトサン(B)が、SP値10以上の溶媒に溶けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
- 前記硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)と前記架橋剤の比率は、前記架橋剤がキトサン(B)の場合、前記硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)とキトサン(B)の重量比で98/2〜40/60であり、アミン(C)の場合、前記硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)とアミン(C)の重量比で99.5/0.5〜90/10であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲル。
- 表面の水酸基の一部又は全てが硫酸エステル化修飾される硫酸エステル化セルロースナノファイバー(A)又はその塩(A塩)の分散液(A’)と、キトサン(B)又はその溶液(B’)又はジアミン、トリアミン及びポリアミンの群から選ばれる少なくとも一つ以上のアミン(C)又はその溶液(C’)を溶液中で混合又は接触させることを特徴とする硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲルの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載した硫酸エステル化セルロースナノファイバーヒドロゲルを乾燥して得られる複合材。
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