WO2023248410A1 - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
磁石部を備える操作機構によって動作する非常止め装置の信頼性を向上することができるエレベータ装置が開示される。この本発明によるエレベータ装置は、乗りかご(3)と、乗りかごに設けられる非常止め装置(20)および非常止め装置を動作させる操作機構(30)を有する非常止めシステムと、を備え、乗りかごはガイドレール(5A,5B)に案内されながら昇降するものであって、操作機構は、非常止め装置が備える制動子に接続される操作ロッドと、操作ロッドに設けられる磁石部と、を有し、操作機構は、非常止め装置を動作させる時、磁石部をガイドレールに吸着させ、非常止めシステムは永久磁石部(51)を有し、永久磁石部の磁極部は、昇降路内に露出している。
Description
本発明は、電動で作動する非常止め装置を備えるエレベータ装置に関する。
エレベータ装置には、乗りかごの昇降速度を常時監視して、所定の過速状態に陥った乗りかごを非常停止させるために、調速機および非常止め装置が備えられている。一般に、乗りかごと調速機は調速機ロープによって結合されており、過速状態を検出すると、調速機が調速機ロープを制動することで乗りかご側の非常止め装置の制動子が引き上げられる。これにより、非常止め装置が動作して、乗りかごが非常停止される。
このようなエレベータ装置では、昇降路内に長尺物であるガバナロープを敷設するため、省スペース化および低コスト化が難しい。また、ガバナロープが振れる場合、昇降路内における構造物とガバナロープとが干渉しやすくなる。
これに対し、ガバナロープを用いない非常止め装置が提案されている。
ガバナロープを用いない非常止め装置に関する従来技術として、特許文献1に記載された技術が知られている。
本従来技術では、非常止め装置を動作させる操作機構が乗りかごに設けられている。操作機構は、制動子に接続される操作ロッドと、操作ロッドを作動する電磁石部とを備えている。操作ロッドは永久磁石部を備えている。
通常、永久磁石部は電磁石部に吸着されているので、制動子は、操作ロッドを介して、乗りかごに対して固定されている。
非常時には、電磁石部に流れる電流を制御して、電磁石に反発力を発生させる。このため、永久磁石部は、電磁石部から離れて、ガイドレールに吸着する。これにより、制動子は、乗りかごに対する固定が解除され、操作ロッドを介してガイドレールに対して固定される。このとき、乗りかごは下降し続けているので、制動子は、乗りかごに対して、相対的に引き上げられる。
上記従来技術では、永久磁石部の吸着面に鉄粉などの磁性粉塵のような磁性異物が付着して、非常時に、永久磁石とガイドレールとの間の吸着力が低下する恐れがある。したがって、非常止め装置の信頼性が低下する恐れがある。
そこで、本発明は、磁石部を備える操作機構によって動作する非常止め装置の信頼性を向上することができるエレベータ装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明によるエレベータ装置は、乗りかごと、乗りかごに設けられる非常止め装置および非常止め装置を動作させる操作機構を有する非常止めシステムと、を備え、乗りかごはガイドレールに案内されながら昇降するものであって、操作機構は、非常止め装置が備える制動子に接続される操作ロッドと、操作ロッドに設けられる磁石部と、を有し、操作機構は、非常止め装置を動作させる時、磁石部をガイドレールに吸着させ、非常止めシステムは永久磁石部を有し、永久磁石部の磁極部は、昇降路内に露出している。
本発明によれば、永久磁石部が磁性異物を吸着するので、非常止め装置の信頼性が向上する。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の一実施形態であるエレベータ装置について、実施例により、図面を用いながら説明する。なお、各図において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。
図1は、本発明の一実施例であるエレベータ装置の概略構成図である。
本エレベータ装置は、昇降路上部に設置される巻上機を有し、巻上機におけるトラクションシーブ1並びに方向転換プーリ8に巻き掛けられる主ロープ2の一端部に乗りかご3が連結され、主ロープ2の他端部に釣り合いおもり4が連結されている。
乗りかご3は、昇降路内において、主ロープ2によって吊られる。電動機によって巻上機が駆動されてトラクションシーブ1が回転すると、主ロープ2が駆動される。これにより、乗りかご3は、昇降路内に設置される一対の乗りかご用ガイドレール5A,5Bに沿って、昇降路内を昇降する。また、釣り合いおもり4は、昇降路内に設置される一対のおもり用ガイドレール6A,6Bに沿って、乗りかご3とは反対方向に、昇降路内を昇降する。
乗りかご3の下部には、非常時に、制動子(後述)によって、乗りかご用ガイドレール5A,5Bを挟持して、乗りかご3の昇降を停止させる非常止め装置20および非常止め装置20を動作させる操作機構30が配置されている。なお、本実施例では、非常止め装置20は、乗りかご3の下部の左右に一台ずつ設けられる。また、操作機構30は、非常止め装置20の下方に設けられるとともに、乗りかご3の下部の左右に一台ずつ設けられる。
図1中に併記されるA矢視図が示すように、非常止め装置20と操作機構30からなる非常止めシステムにおいて、非常止め装置20と操作機構30は、互いに上下方向に並設されている。本実施例では、操作機構30は、非常止め装置20の下方に位置する。非常止めシステムの上部、本実施例では、非常止め装置20の上部には、永久磁石片51が設けられる。
永久磁石片51の磁極面は、昇降路内に露出している。これにより、永久磁石片51は、昇降路内において非常止め装置20の上部に相対的に近づく、鉄粉などの磁性粉塵のような磁性異物を吸着する。これにより、非常止め装置20内および操作機構30内への磁性異物の侵入を抑制できる。
また、A矢視図が示すように、操作機構30の側部は、カバー部材40で覆われている。これにより、操作機構内への、磁性異物を含めた異物の侵入を抑制できる。
図示しない速度検出装置が、乗りかご3に備えられ、昇降路内における乗りかご3の昇降速度を常時検出する。したがって、速度検出装置により、乗りかご3の昇降速度が所定の過速度を超えたことを検出することができる。
例えば、速度検出装置は、画像センサを備え、画像センサによって取得される、乗りかご用ガイドレール5Aまたは5Bの表面状態の画像情報に基づいて、乗りかご3の速度を検出する。なお、速度検出装置は、乗りかご3に設けられ、乗りかご3の移動とともに回転するロータリーエンコーダの出力信号に基づいて、乗りかご3の速度を算出してもよい。
本実施例のエレベータ装置は、ガバナロープを用いない、いわゆるロープレスガバナシステムを備えるものであり、乗りかご3の昇降速度が定格速度を超えて第1過速度(例えば、定格速度の1.3倍を超えない速度)に達すると、巻上機の電動機の電源および電動機を制御する制御装置の電源が遮断される。また、乗りかご3の昇降速度が第2過速度(例えば、定格速度の1.4倍を超えない速度)に達すると、乗りかご3に設けられる非常止め装置20を動作させて、乗りかご3が非常停止される。
本実施例において、ロープレスガバナシステムは、前述の速度検出装置と、速度検出装置の出力信号に基づいて乗りかご3の過速状態を判定する安全制御装置(図示せず)とから構成される。この安全制御装置は、速度検出装置の出力信号に基づいて乗りかご3の速度を計測し、計測される速度が第1過速度に達したと判定すると、巻上機の電動機の電源およびこの電動機を制御する制御装置の電源を遮断するための指令信号を出力する。また、安全制御装置は、計測される速度が第2過速度に達したと判定すると、操作機構30を作動するための指令信号を出力する。
図2は、本実施例における非常止め装置20および操作機構30の機械的構成を示す構成図である。なお、図2は、図1(A矢視)の部分拡大図に相当する。なお、図1におけるカバー部材40は、図2においては図示しない(図5,7も同様)。
図2における非常止め装置20は非動作状態である。すなわち、乗りかご3は通常運転状態である。
非常止め装置20における一対の楔状の制動子22は、非常時に、操作機構30によって、筐体21内において、図2に示す非制動位置から、非制動位置の上方の制動位置に移動する。
制動子22は、この制動位置において、筐体21内に固定される一対の案内部材23によって挟圧される。
制動子22は、この制動位置において、筐体21内に固定される一対の案内部材23によって挟圧される。
操作機構30は、一対の制動子22を操作する操作ロッド34と、操作ロッド34を作動する電磁石部33とを備えている。操作ロッド34の一端は、永久磁石部32に回動可能に接続される。操作ロッド34の他端は、一対の制動子22の一方に回動可能に接続される。なお、電磁石部33は、筐体31内に固定されている。
永久磁石部32と、電磁石部33と、操作ロッド34とは、筐体31内において、乗りかご用ガイドレール5Aの左右両側の一方に位置している。また、永久磁石部32は、電磁石部33と乗りかご用ガイドレール5Aの間に位置している。操作ロッド34が接続される制動子22は、永久磁石部32と、電磁石部33と、操作ロッド34とともに、乗りかご用ガイドレール5Aの左右両側の一方に位置している。
一対の制動子22は、連結部材36を介して、互いに連結されている。連結部材36は、連結ピンによって、各制動子22と接続されている。これにより、一対の制動子22は、一体に動作する。操作ロッド34は、一対の制動子22の一方と、連結ピンを介して回動可能に接続される。操作ロッド34は、制動子22との接続部から下方に延び、操作ロッド34が接続される制動子22の直下に位置する永久磁石部32に回動可能に接続される。
図2に示すように、非常止め装置20は非動作状態において、永久磁石部32は電磁石部33に吸着されている。このため、永久磁石部32は、乗りかご用ガイドレール5Aから離れているので、永久磁石部32と乗りかご用ガイドレール5Aとの間には空隙がある。したがって、永久磁石部32は操作ロッド34とともに、制動子22と操作ロッド34との接続部の回りに回動可能であることと相俟って、永久磁石部32は、電磁石部33と乗りかご用ガイドレール5Aとの間で移動可能である。
筐体31内において、乗りかご用ガイドレール5Aの左右両側の内、永久磁石部32が位置する側とは反対側には、樹脂などの低摩擦材料からなる摺動部材37が設けられている。摺動部材37は、非常時に、永久磁石部32が、電磁石部33に反発されて、乗りかご用ガイドレール5Aに衝突する際に、乗りかご用ガイドレール5Aを支持できる。
本実施例においては、非常止め装置20の筐体21の上部に、板状もしくはシート状の永久磁石片51が乗りかご用ガイドレール5Aに隣接して固定的に設けられる。なお、永久磁石片51と乗りかご用ガイドレール5Aが、乗りかご3の走行中および停止中において接触しないように、永久磁石片51と乗りかご用ガイドレール5Aとの間には間隙が設けられている。
永久磁石片51における厚さ方向に垂直な表裏一対の平面部が、磁極面を構成している。一方の平面部が、筐体21の上部に固定され、他方の平面部が、昇降路内に露出している。
図3は、図2における非常止め装置20の上面図である。なお、図中、乗りかご用ガイドレールについては、T字状の断面を示す。
図3に示すように、永久磁石片51は、筐体21の切り欠け部を通るT字型の乗りかご用ガイドレール5Aの頭部の両側のそれぞれにおいて、この切り欠け部および乗りかご用ガイドレール5Aの頭部に隣接して設けられる。
本実施例では、永久磁石片51の平面部が、非常止め装置20の筐体21の上面に接するように、永久磁石片51が筐体21の上に載置される。図4に示すように、永久磁石片51の平面部が、切り欠け部の一部を覆っていてもよい。
なお、永久磁石片51としては、金属磁石、樹脂磁石、ゴム磁石などの各種磁石が適用できる。
図4は、本実施例における永久磁石部32と電磁石部33の位置関係を示す構成図である。
電磁石部33は、磁性体コア33aと、磁性体コア33aの上下に配置されるコイル33bとを備える。磁性体コア33aの両磁極面の一方と、永久磁石部32の両磁極面の一方とが、互いに対向する。永久磁石部32の他方の磁極面は、図3では図示されない乗りかご用ガイドレールの側面に対向する。
図5は、本実施例における非常止め装置20および操作機構30の非常時における動作を示す構成図である。なお、図中の矢印に沿って、動作状態が推移する。
左図に示すように、通常時においては、制動子22は、案内部材23から離れた非常止め装置20の下部における非制動位置に位置している。永久磁石部32は、電磁石部33が発生する電磁力によって、電磁石部33の磁極面に吸着されている。このため、制動子22の位置は、乗りかご3に固定される非常止め装置20における非制動位置に保持される。すなわち、制動子22は、操作ロッド34を介して、乗りかご3に対して固定されている。
なお、電磁石部33が備えるコイル33b(図4)は、通常時において、永久磁石部32を吸着するように、通電されている。
上述のように、安全制御装置が、乗りかご3の下降速度が第2過速度(例えば、定格速度の1.4倍を超えない速度)に達したと判定すると、操作機構30を作動するための指令信号を出力する。電磁石部33の制御装置は、指令信号を受けると、コイル33b(図4)に、通常時と逆方向に電流を流す。これにより、永久磁石部32は、電磁石部33から反発力を受けて、電磁石部33から乗りかご用ガイドレール5Aの方へ移動する。このため、中央の図が示すように、永久磁石部32は、永久磁石部32の磁力によって、乗りかご用ガイドレール5Aに吸着する。
したがって、制動子22は、乗りかご3に対する固定が解除されるとともに、操作ロッド34を介して、乗りかご用ガイドレール5Aに対して固定される。
制動子22が乗りかご用ガイドレール5Aに対して固定されたまま、乗りかご3は下降し続けるので、制動子22は、非常止め装置20の下部における非制動位置(中央の図)から、右図に示すように、一対の案内部材23に挟まれる制動位置へ相対的に押し上げられる。一対の制動子22は、制動位置において、一対の案内部材23によって挟圧されるので、乗りかご用ガイドレール5Aを挟持する。これにより、各制動子22乗りかご用ガイドレール5Aの間に生じる摩擦力によって、乗りかご3が制動される。
永久磁石片51は、昇降路内に露出する筐体(図2,3における「21」)の上面部の乗りかご用ガイドレール5Aが通る切り欠け部および乗りかご用ガイドレール5Aに隣接する位置で磁性異物を吸着する。これにより、非常止め装置20を介して操作機構30内へ磁性異物が侵入することを抑制できる。したがって、操作機構30の永久磁石部32の磁極面への磁性異物の付着が抑制される。
これにより、上述のように、永久磁石部32が乗りかご用ガイドレール5Aに吸着する時の吸着力の低下が防止される。このため、非常止め装置20の動作の信頼性が向上する。
図6は、本実施例の第1の変形例であるエレベータ装置における操作機構の外観を示す構成図である。なお、図6は、図1(A矢視)の部分拡大図に対応する。
本変形例においては、前述の実施例における永久磁石片51に加え、さらに、操作機構30の側部を覆う防塵用のカバー部材40の外表面部に、板状もしくはシート状の永久磁石片52が固定的に設けられる。永久磁石片52は、筐体31の中央部を通る乗りかご用ガイドレール5Aの両側のそれぞれにおいて、乗りかご用ガイドレール5Aの長手方向に沿って、乗りかご用ガイドレール5Aに隣接するように設けられる。
永久磁石片51における厚さ方向に垂直な表裏一対の平面部が、磁極面を構成している。一方の平面部が、カバー部材40の外表面部に固定され、他方の平面部が、昇降路内に露出している。
本変形例によれば、前述の永久磁石片51と同様に、永久磁石片52が磁性異物を吸着するので、操作機構30の側部から操作機構30内への、磁性異物の侵入を抑制できる。このため、操作機構30の永久磁石部32の磁極面への磁性異物の付着が抑制されるので、非常止め装置20の動作の信頼性が向上する。
図7は、本実施例の第2の変形例であるエレベータ装置における永久磁石部と電磁石部の機械的構成を示す構成図である。
本変形例においては、操作機構30が非常止め装置20の上方に設けられる。なお、非常止め装置20および操作機構30の個々の構成は、上述の実施例(図2)と同様である。
本変形例では、永久磁石部32および電磁石部33が、非常時に、実施例と同様に動作すると、制動子22は、非常止め装置20の下部における非制動位置から、案内部材23に挟まれる制動位置へ相対的に引き上げられる。
本実施例においては、操作機構30の筐体31の上部に、板状もしくはシート状の永久磁石片53が乗りかご用ガイドレール5Aに隣接して固定的に設けられる。なお、永久磁石片53と乗りかご用ガイドレール5Aが、乗りかご3の走行中および停止中において接触しないように、永久磁石片53と乗りかご用ガイドレール5Aとの間には間隙が設けられている。
永久磁石片53における厚さ方向に垂直な表裏一対の平面部が、磁極面を構成している。一方の平面部が、筐体31の上部に固定され、他方の平面部が、昇降路内に露出している。
図8は、図7における操作機構30の上面図である。
図8に示すように、永久磁石片53は、筐体31の切り欠け部を通るT字型の乗りかご用ガイドレール5Aの頭部の両側のそれぞれにおいて、この切り欠け部および乗りかご用ガイドレール5Aの頭部に隣接して設けられる。
本変形例では、板状の永久磁石片53の平面部が、操作機構30の筐体31の上面に接するように、永久磁石片53が筐体31の上に載置される。なお、永久磁石片53の平面部が、切り欠け部の一部を覆っていてもよい。
上述の実施例によれば、非常止め装置20と、非常止め装置20の操作機構30とから構成される非常止めシステムに、昇降路内に磁極面が露出している永久磁石片を設けることにより、操作機構30内への磁性異物の侵入が防止される。これにより、非常止め装置20の動作の信頼性が向上する。
なお、本発明者の検討によれば、磁性異物は、乗りかごの上方から落下したり、乗りかごの走行に伴って、乗りかごの上部から乗りかごに近づくことが多い。このため、上記実施例(図2)や第2の変形例(図7)のように、非常止め装置20の操作機構30とから構成される非常止めシステムの上部に、永久磁石片を設けることにより、より確実に操作機構30内への磁性異物の侵入が防止される。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
例えば、永久磁石片51,52,53は、着脱可能に設けられてもよい。これにより、保守作業における永久磁石片51,52の交換作業が容易になる。また、第1の変形例における永久磁石片51および永久磁石片52の内、永久磁石片52のみを設けてもよい。
また、操作機構30における永久磁石部32に代えて、電磁石部を用いてもよい。また、永久磁石部32および電磁石部33を、それぞれ、電磁石部および永久磁石部としてもよい。
また、エレベータ装置は、機械室を有するものでもよいし、いわゆる機械室レスエレベータでもよい。
1…トラクションシーブ、2…主ロープ、3…乗りかご、4…釣り合いおもり、5A,5B…乗りかご用ガイドレール、6A,6B…おもり用ガイドレール、8…方向転換プーリ、20…非常止め装置、21…筐体、22…制動子、23…案内部材、30…操作機構、31…筐体、32…永久磁石部、33…電磁石部、33a…磁性体コア、33b…コイル、34…操作ロッド、35…連結ピン、36…連結部材、37…摺動部材、40…カバー部材、51,52,53…永久磁石片
Claims (10)
- 乗りかごと、
前記乗りかごに設けられる非常止め装置および前記非常止め装置を動作させる操作機構を有する非常止めシステムと、
を備え、
前記乗りかごは、ガイドレールに案内されながら昇降路内を昇降するエレベータ装置において、
前記操作機構は、
前記非常止め装置が備える制動子に接続される操作ロッドと、
前記操作ロッドに設けられる磁石部と、
を有し、
前記操作機構は、
前記非常止め装置を動作させる時、前記磁石部を前記ガイドレールに吸着させ、
前記非常止めシステムは永久磁石部を有し、前記永久磁石部の磁極部は、前記昇降路内に露出していることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1に記載のエレベータ装置において、
前記永久磁石部は、前記非常止めシステムの上部に設けられることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項2に記載のエレベータ装置において、
前記非常止め装置および前記操作機構は、互いに上下方向に並設されることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項3に記載のエレベータ装置において、
前記操作機構は、前記非常止め装置の下方に位置し、
前記永久磁石部は、前記非常止め装置の上部に設けられることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項3に記載のエレベータ装置において、
前記操作機構は、前記非常止め装置の上方に位置し、
前記永久磁石部は、前記操作機構の上部に設けられることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1に記載のエレベータ装置において、
前記操作機構は、前記操作機構の側部を覆うカバー部材を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項6に記載のエレベータ装置において、
前記カバー部材が、前記永久磁石部を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項6に記載のエレベータ装置において、
前記カバー部材が、他の永久磁石部を有することを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1に記載のエレベータ装置において、
前記永久磁石部は、前記ガイドレールに隣接していることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項1に記載のエレベータ装置において、
前記操作機構は電磁石部を備え、
前記磁石部は、通常時は、前記電磁石部に吸着されて、前記ガイドレールから離れ、
前記磁石部は、前記非常止め装置が動作するとき、前記電磁石部による反発力によって前記ガイドレールに向かって移動し、前記ガイドレールに吸着することを特徴とするエレベータ装置。
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- 2022-06-23 WO PCT/JP2022/025039 patent/WO2023248410A1/ja unknown
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