WO2023243313A1 - 積層構造体並びにそれを用いた熱交換形換気装置及び空気浄化装置 - Google Patents

積層構造体並びにそれを用いた熱交換形換気装置及び空気浄化装置 Download PDF

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Abstract

積層構造体(6)は、フレーム(14)と伝熱板(13)とを交互に上下方向に積層して構成される。フレーム(14)は、対向する一対の第1辺(20)と、第1辺(20)に沿ってフレーム(14)の端部に設けられた端部開口部(21)と、対向する一対の第2辺(22)と、第2辺(22)に沿ってフレーム(14)の端部に設けられた上側突起部(23)及び下側突起部(24)とを有する。第2フレーム(14b)の端部開口部(21b)においては、第3フレーム(14c)の下側突起部(24c)が第2フレーム(14b)の上側で隣接する第2伝熱板(13b)を介して嵌合するとともに、第1フレーム(14a)の上側突起部(23a)が第2フレーム(14b)の下側で隣接する第1伝熱板(13a)を介して嵌合している。

Description

積層構造体並びにそれを用いた熱交換形換気装置及び空気浄化装置
 本開示は、構造体を1層ずつ積層して1層おきに互いに直交する風路が構成された積層構造体並びにそれを用いた熱交換形換気装置及び空気浄化装置に関する。
 寒冷地等で使用され、室内の空気を室外へ排気する排気流と、室外の空気を室内へ給気する給気流と、の間で熱交換する熱交換素子として積層構造体(リブ構造体と仕切部材とを積層した構造体)が用いられる場合がある。この場合に、熱交換素子のシール性(空気流路を流れる空気が外に漏れるのを防止するシール機能)を向上させて信頼性を確保するために、例えば次のような構造が知られている。
 図12は、従来の熱交換素子の構造を示す分解斜視図である。
 図12に示すように、積層構造体である熱交換素子101は、伝熱性を備えた機能紙103とリブ104とで構成された熱交換素子単体102を多数枚積層することによって構成されている。機能紙103の一方の面上には、紙紐105と、紙紐105を機能紙103に接着するホットメルト樹脂106と、で構成されたリブ104が所定間隔で平行に複数備えられている。このリブ104によって、隣接して積層される一対の機能紙103間に間隙が生じ、空気流路107が形成される。
 熱交換素子101では、複数の間隙が積層されるように形成され、隣接する間隙におけるそれぞれの空気流路107の送風方向が、互いに直交するように構成されている。これにより、積層された複数の機能紙103間に設けられた空気流路107を1層ごとに交互に給気流と排気流とが通風し、給気流と排気流との間で熱交換が行われる。
特開平11-248390号公報
 このような従来の熱交換素子101は、略円形の紙紐105をホットメルト樹脂106で被包してリブ104を形成し、リブ104により機能紙103同士の間隔を維持する構成である。しかしながら、近年では、熱交換形換気扇に設置する際のメンテナンス性向上が重要視され、熱交換素子に対して、更なる素子強度の向上が求められている。具体的には、熱交換素子の素子強度を向上させることによって、熱交換素子の表面に対して、メンテナンス時に誤って手で押す等の外力が生じても、熱交換素子が変形して紙紐と機能紙との間での剥離が生じないようにすることが求められている。
 本開示は、上記従来の課題を解決するものであり、積層構造体の外周表面に外力が生じた場合に、外周部において、リブ構造体(紙紐)と仕切部材(機能紙)との間での剥離を抑制し、シール性を向上した積層構造体並びにそれを用いた熱交換形換気装置及び空気浄化装置を提供するものである。
 本開示に係る積層構造体は、複数のリブ構造体と複数の仕切部材とを備え、複数のリブ構造体それぞれと複数の仕切部材それぞれとを交互に上下方向に積層することにより、第1風路と、第1風路と交差する第2風路とが1層ずつ交互に構成される積層構造体である。複数のリブ構造体それぞれは、互いに対向する一対の第1辺と、一対の第1辺のそれぞれに沿って複数のリブ構造体それぞれの端部に設けられた端部開口部と、第1辺とは異なる、互いに対向する一対の第2辺と、一対の第2辺のそれぞれに沿って複数のリブ構造体それぞれの端部に設けられた上側突起部及び下側突起部と、を有する。複数のリブ構造体は、中央リブ構造体と、中央リブ構造体の上側において中央リブ構造体と隣り合う上側リブ構造体と、中央リブ構造体の下側において中央リブ構造体と隣り合う下側リブ構造体とを含む。中央リブ構造体の端部開口部において、上側リブ構造体の下側突起部が、複数の仕切部材のうち、中央リブ構造体に隣接して上側に位置する仕切部材を介して嵌合されるとともに、下側リブ構造体の上側突起部が、複数の仕切部材のうち、中央リブ構造体に隣接して下側に位置する仕切部材を介して嵌合されている。
 また、本開示に係る熱交換形換気装置は、上述の積層構造体を熱交換素子として備えている。
 また、本開示に係る空気浄化装置は、上述の積層構造体を二酸化炭素分離素子として備えている。
 本開示によれば、積層構造体の外周表面に外力が生じた場合に、外周部において、リブ構造体と仕切部材との間での剥離を抑制し、シール性を向上した積層構造体並びにそれを用いた熱交換形換気装置及び空気浄化装置を得ることができる。
図1は、本開示の実施の形態に係る積層構造体を搭載した熱交換形換気装置の住宅における設置状態を示す模式図である。 図2は、図1の熱交換形換気装置の構造を示す模式図である。 図3は、図2の熱交換形換気装置に搭載される積層構造体を示す斜視図である。 図4は、図3の積層構造体を構成するフレームの斜視図である。 図5は、図3の積層構造体を構成するフレームの平面図及び断面図である。 図6は、図3の積層構造体の端部構造を示す断面図である。 図7は、図3の積層構造体の組立方法を示す分解斜視図である。 図8は、図3の積層構造体の組立手順を示す工程図である。 図9は、図3の積層構造体の端部構造を示す断面図である。 図10は、図3の積層構造体の組立手順を示す工程図である。 図11は、二酸化炭素分離素子として用いられる積層構造体を示す斜視図である。 図12は、従来の熱交換素子の斜視図である。
 本開示に係る積層構造体は、複数のリブ構造体と複数の仕切部材とを備え、複数のリブ構造体それぞれと複数の仕切部材それぞれとを交互に上下方向に積層することにより、第1風路と、第1風路と交差する第2風路とが1層ずつ交互に構成される。複数のリブ構造体それぞれは、互いに対向する一対の第1辺と、一対の第1辺のそれぞれに沿って複数のリブ構造体それぞれの端部に設けられた端部開口部と、第1辺とは異なる、互いに対向する一対の第2辺と、一対の第2辺のそれぞれに沿って複数のリブ構造体それぞれの端部に設けられた上側突起部及び下側突起部と、を有する。複数のリブ構造体それぞれは、中央リブ構造体と、中央リブ構造体の上側において中央リブ構造体と隣り合う上側リブ構造体と、中央リブ構造体の下側において中央リブ構造体と隣り合う下側リブ構造体とを含み、中央リブ構造体の端部開口部において、上側リブ構造体の下側突起部が、複数の仕切部材のうち、中央リブ構造体に隣接して上側に位置する仕切部材を介して嵌合されるとともに、下側リブ構造体の上側突起部が、複数の仕切部材のうち、中央リブ構造体に隣接して下側に位置する仕切部材を介して嵌合されている。
 こうした構成によれば、中央リブ構造体の端部開口部に、下側リブ構造体の上側突起部と上側リブ構造体の下側突起部とが嵌合することにより、それぞれの仕切部材が上側突起部と下側突起部で巻き込まれる。このため、従来のように上下の仕切部材の間に間隔保持部材を固着して構成する場合と比較して、積層構造体の外周表面(特に外周に配置された間隔保持部材)に一方向から外力が生じた場合に、仕切部材とリブ構造体の位置ずれが生じにくく、かつ、リブ構造体によって仕切部材を防護できるため変形しにくくなる。つまり、積層構造体としての強度を高めることができる。よって、積層構造体の外周表面に外力が生じた場合に、外周部において仕切部材とリブ構造体との間での剥離を抑制し、シール性を向上することが可能な積層構造体が実現できる。
 また、本開示に係る積層構造体では、複数のリブ構造体それぞれは、第1辺及び第2辺を含んだ外周枠体と、外周枠体の内側に設けられた複数の間隔保持部材と、を有して構成されてもよい。外周枠体には、端部開口部、上側突起部、及び下側突起部が設けられてもよい。複数の間隔保持部材は、複数の仕切部材のうち、上方向に隣接する仕切部材と、下方向に隣接する仕切部材と、の間が所定の間隔となるように、第1辺に沿って延在している構成であってもよい。
 これにより、リブ構造体は、外周枠体の内側に設けられた複数の間隔保持部材によって、間隔保持部材を設けない構成と比較して、積層構造体の外周表面(特に外周に配置された間隔保持部材)に一方向から外力が生じた場合に、リブ構造体が変形しにくくなる。つまり、積層構造体としての強度を高めることができる。
 また、本開示に係る積層構造体では、下側リブ構造体の上側突起部は、中央リブ構造体の端部開口部内において、上側リブ構造体の下側突起部よりも平面視において外側に位置している構成としてもよい。
 このようにすることで、上側突起部と下側突起部とが端部開口部内で嵌合するとき、中央リブ構造体に隣接して上側に位置する仕切部材と、中央リブ構造体に隣接して下側に位置する仕切部材とは、上側突起部と下側突起部が接する面で折れ曲がる。このため、上側突起部もしくは下側突起部の一方のみが端部開口部と嵌合する場合と比較して、各仕切部材の折れ曲がり部が二重に重なる部分を形成することができる。よって、積層構造体のシール性を更に向上することができる。
 また、本開示に係る積層構造体では、複数のリブ構造体それぞれの4つの角部のそれぞれは、複数のリブ構造体それぞれの一方の面に設けられ、一方の面から上方向または下方向に突出する凸接続部と、複数のリブ構造体それぞれの一方の面とは反対側に位置する他方の面に設けられ、複数のリブ構造体のうち、複数のリブ構造体それぞれと隣り合うリブ構造体の凸接続部と嵌合する凹接続部と、を有した構成としてもよい。
 このようにすることで、リブ構造体の凸接続部が、このリブ構造体に隣接するリブ構造体の凹接続部に嵌合されるとともに、リブ構造体の凹接続部が、このリブ構造体に隣接する別のリブ構造体の凸接続部に嵌合されるので、リブ構造体と、このリブ構造体に隣り合う上下のリブ構造体との間を確実に固定することができる。
 また、本開示に係る積層構造体では、第1風路は、排気流が流通する排気風路であり、第2風路は、給気流が流通する給気風路であり、複数の仕切部材それぞれは、伝熱性を有する部材であり、排気流と給気流とが複数の仕切部材それぞれを介して熱交換するように構成されてもよい。
 これにより、外周表面での強度が向上することで、シール性の向上した熱交換素子を実現できる。
 また、本開示に係る積層構造体では、第1風路は、屋外の空気が流通する風路であり、第2風路は、屋内の空気が流通する風路であり、複数の仕切部材それぞれは、二酸化炭素を選択的に透過する部材であり、第2風路を流通する空気から複数の仕切部材それぞれを介して第1風路を流通する空気に二酸化炭素を透過させるように構成されてもよい。
 これにより、外周表面での強度が向上することで、シール性の向上した二酸化炭素分離素子を実現できる。
 また、本開示に係る熱交換形換気装置は、上述の積層構造体を熱交換素子として備えている。
 これにより、熱交換効率を向上することが可能な熱交換形換気装置を実現できるとともに、熱交換素子の外周表面での強度が向上するので、熱交換形換気装置におけるメンテナンス性を向上させることができる。
 また、本開示に係る空気浄化装置は、上述の積層構造体を二酸化炭素分離素子として備えている。
 これにより、シール性の向上した空気浄化装置を実現できる。
 以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本開示を具体化した一例であって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。また、実施の形態において説明する各図は模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
 (実施の形態)
 まず、図1及び図2を参照して、本開示の実施の形態に係る積層構造体6を熱交換素子として適用した熱交換形換気装置2の概略について説明する。図1は、本開示の実施の形態に係る積層構造体6を搭載した熱交換形換気装置2の設置例を示す概要図である。図2は、図1の熱交換形換気装置2の構造を示す模式図である。
 図1において、家1の屋内に積層構造体6を搭載した熱交換形換気装置2が設置されている。熱交換形換気装置2は、屋内の空気と屋外の空気とを熱交換しながら換気する装置である。
 図1に示す通り、排気流3は、黒色矢印のごとく、熱交換形換気装置2を介して屋外に放出される。排気流3は、屋内から屋外に排出される空気の流れである。また、給気流4は、白色矢印のごとく、熱交換形換気装置2を介して室内に取り込まれる。給気流4は、屋外から屋内に取り込まれる空気の流れである。例えば日本の冬季においては、排気流3は20℃~25℃であるのに対して、給気流4は氷点下に達することもある。熱交換形換気装置2は、換気を行うとともに、この換気時に、排気流3の熱を給気流4へと伝達し、不用な熱の放出を抑制する。
 熱交換形換気装置2は、図2に示す通り、本体ケース5、熱交換素子として機能する積層構造体6、排気ファン7、内気口8、排気口9、給気ファン10、外気口11、及び給気口12を備えている。
 本体ケース5は、熱交換形換気装置2の外枠である。本体ケース5の外周には、内気口8、排気口9、外気口11、及び給気口12が形成されている。内気口8は、排気流3を熱交換形換気装置2に吸い込む吸込口である。排気口9は、排気流3を熱交換形換気装置2から屋外に吐き出す吐出口である。外気口11は、給気流4を熱交換形換気装置2に吸い込む吸込口である。給気口12は、給気流4を熱交換形換気装置2から屋内に吐き出す吐出口である。
 本体ケース5の内部には、積層構造体6、排気ファン7、及び給気ファン10が取り付けられている。積層構造体6は、熱交換素子として用いられるので、排気流3と給気流4との間で熱交換を行うための部材として機能する。排気ファン7は、排気流3を内気口8から吸い込み、排気口9から吐出するための送風機である。給気ファン10は、給気流4を外気口11から吸い込み、給気口12から吐出するための送風機である。
 排気ファン7を駆動することにより内気口8から吸い込まれた排気流3は、積層構造体6及び排気ファン7を経由し、排気口9から屋外へと排出される。また、給気ファン10を駆動することにより外気口11から吸い込まれた給気流4は、積層構造体6及び給気ファン10を経由し、給気口12から屋内へと供給される。
 次に、図3を参照して、熱交換形換気装置2に搭載される熱交換素子として用いられる積層構造体6について説明する。図3は、図2の熱交換形換気装置2に搭載される積層構造体6を示す斜視図である。なお、以下では、積層構造体6の積層方向を鉛直上下方向として説明するが、この方向は、積層構造体6が熱交換形換気装置2に搭載された状態での方向を必ずしも示すものではない。
 図3に示すように、積層構造体6は、矩形状のフレーム14と矩形状の伝熱板13とを交互に上下方向に積層することにより、排気風路16と、排気風路16と交差する給気風路17と、が1層ずつ交互に構成された構造体である。より詳細には、積層構造体6は、略正方形(正方形を含む)の伝熱板13を上下の両面から略正方形(正方形を含む)のフレーム14の端部によって嵌合しながら、伝熱板13とフレーム14とを交互に繰り返し積層することで構成されている。
 伝熱板13をフレーム14により上下の両面から嵌合するときは、1段ずつ互い違いになるようにフレーム14を直交させて積層している。このような構成にすることで、排気流3が通風する排気風路16と給気流4が通風する給気風路17とが交互に形成され、それぞれの風路に排気流3と給気流4とが直交して流れるようになる。これにより、排気風路16と給気風路17との間での熱交換を可能にしている。伝熱板13とフレーム14との詳細な嵌合方法及び手順については後述する。なお、伝熱板13は請求項の「仕切部材」、フレーム14は請求項の「リブ構造体」、排気風路16は請求項の「第1風路」、及び給気風路17は請求項の「第2風路」にそれぞれ相当する。
 伝熱板13は、伝熱板13を挟んで排気流3と給気流4とが流れたときに、排気流3と給気流4との間で熱交換をするための板状の部材である。伝熱板13は、セルロース繊維をベースとした伝熱紙によって形成され、伝熱性と透湿性と吸湿性とを備えている。ただし、紙の材質はこれに限定されるものではない。伝熱板13は、例えば、ポリウレタン、もしくはポリエチレンテレフタレートをベースとした透湿樹脂膜、または、セルロース繊維、セラミック繊維、もしくはガラス繊維をベースとした紙材料等を用いることができる。伝熱板13としては、伝熱性を備えた薄いシートであって、気体が透過しない性質のものを用いることができる。なお、本実施の形態では、伝熱板13は、フレーム14によって嵌合されて折れ曲がるので、それに耐えうる伸縮性及び強度を有している部材を用いることが好ましい。
 排気風路16は、排気流3が流通する風路である。より詳細には、排気風路16は、屋内から屋外に排出される空気が流れる風路のうち、積層構造体6内に形成される風路部分である。
 給気風路17は、給気流4が流通する風路である。より詳細には、給気風路17は、屋外から屋内に供給される空気が流れる風路のうち、積層構造体6内に形成される風路部分である。
 続けて図4及び図5を用いて、積層構造体6を構成するフレーム14について説明する。図4は、図3の積層構造体6を構成するフレーム14の斜視図である。図5は、図3の積層構造体6を構成するフレーム14の平面図及び断面図である。なお、図5の(a)は、フレーム14を上面視した平面図であり、図5の(b)は、図5の(a)のA-A断面でのフレーム14の側面図であり、図5の(c)は、図5の(a)のB-B断面でのフレーム14の側面図である。
 フレーム14は、図4及び図5の(a)に示すように、略正方形(正方形を含む)の板状の部材である。フレーム14は、略正方形(正方形を含む)の互いに対向する辺を構成する一対の第1辺20と、第1辺20とは異なる辺であって、略正方形の互いに対向する辺を構成する一対の第2辺22とによって、略正方形の4辺の輪郭が形作られている。そして、フレーム14は、第1辺20及び第2辺22を有して外周が略正方形(正方形を含む)となっている外周枠体25と、外周枠体25の内側に設けられた複数のリブ26と、によって構成される。
 フレーム14は、一定の強度を有する材質で構成されることが望ましい。フレーム14の材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、あるいは、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)等の樹脂部材を用いたり、セルロース繊維、セラミック繊維、あるいは、ガラス繊維を用いたり、アルミニウムまたはステンレス等の金属材料を用いたりすることができる。さらに、フレーム14を形成する方法としては、成形、溶着、又は切削など、材質に応じた形成方法を用いることが好ましい。
 外周枠体25には、図4及び図5に示すように、端部開口部21、上側突起部23、下側突起部24、貫通孔28、凸接続部29、及び凹接続部30(図9参照)が設けられている。各要素の詳細は後述する。
 複数のリブ26は、積層構造体6において、上下方向に隣接する伝熱板13との間が所定の間隔となるように設けられる部材である。より詳細には、複数のリブ26のそれぞれは、図5の(a)及び(b)に示すように、伝熱板13に対向する一対の第2辺22の間において、一方の第2辺22から他方の第2辺22にまで直線状に形成されている。複数のリブ26は、外周枠体25内において隣接するリブ26との間に所定の間隔を有して並んで設けられている。つまり、複数のリブ26は、互いに所定の間隔を有しつつ、それぞれが第2辺22間で第1辺20に沿って延在して設けられているとも言える。そして、複数のリブ26は、伝熱板13を積み重ねたときに、伝熱板13間に排気流3または給気流4を通風させるための間隙、即ち排気風路16または給気風路17を形成する。なお、リブ26は請求項の「間隔保持部材」に相当する。
 端部開口部21は、図5の(a)に示すように、矩形状の互いに対向する一対の第1辺20に沿ってフレーム14の端部(外周枠体25)に設けられた矩形状の開口部である。端部開口部21は、外周枠体25の一対の第1辺20のそれぞれに設けられる。一対の端部開口部21のそれぞれは、一方の第2辺22と他方の第2辺22との間においてスリット状に形成されている。
 詳細は後述するが、積層構造体6において、端部開口部21には、上側に設置されるフレーム14の下側突起部24と、下側に設置されるフレーム14の上側突起部23と、が嵌合している。具体的には、端部開口部21には、上側に位置するフレーム14の下側突起部24が、上側に位置する伝熱板13を介して嵌合するとともに、下側に位置するフレーム14の上側突起部23が、下側に位置する伝熱板13を介して嵌合している。なお、端部開口部21は矩形状であると記載したが、四隅が曲面の形状でもよい。
 上側突起部23は、図5の(a)及び(b)に示すように、矩形状の互いに対向する一対の第2辺22それぞれに沿ってフレーム14の端部(外周枠体25)に設けられた柱状の部材である。上側突起部23は、外周枠体25の第2辺22において複数のリブ26のそれぞれの端部を固定している。上側突起部23は、外周枠体25の一対の第2辺22のそれぞれに設けられる。なお、上側突起部23は、複数のリブ26によって構成される平面(上面)から鉛直方向の上側に突出するように設置されているので、「上側突起部」と称している。
 下側突起部24は、図5の(a)及び(b)に示すように、矩形状の互いに対向する一対の第2辺22それぞれに沿ってフレーム14の端部(外周枠体25)に設けられた柱状の部材である。下側突起部24は、外周枠体25の第2辺22において複数のリブ26のそれぞれの端部を固定している。下側突起部24は、外周枠体25の一対の第2辺22のそれぞれに設けられる。なお、下側突起部24は、複数のリブ26によって構成される平面(下面)から鉛直方向の下側に突出するように設置されているので、「下側突起部」と称している。
 ここで、図5の(a)に示すように、フレーム14を平面視した場合には、一対の第2辺22のそれぞれにおいて上側突起部23と下側突起部24とが互いに重畳しないように、下側突起部24が上側突起部23よりも内側の位置に設置されている。なお、上側突起部23と下側突起部24との間のずれ量は、それぞれを端部開口部21に嵌合する際に介在する伝熱板13の厚さ等を加味して設定されている。また、上側突起部23及び下側突起部24は柱状であると記載したが、角部が面取りされた形状でもよい。
 貫通孔28は、矩形状のフレーム14と矩形状の伝熱板13とを交互に上下方向に積層して積層構造体6を組み立てる際に、後述する枠体固定棒27(図7参照)を挿通するための円形状の開口である。貫通孔28は、図4及び図5の(a)に示すように、矩形状のフレーム14の四隅(4つの角部)において同一形状のものがそれぞれ設けられる。また、貫通孔28の近傍周囲には、貫通孔28を囲むように、円筒状の凸接続部29及び環状に窪んだ凹接続部30(図9参照)が設けられている。
 凸接続部29は、図5に示すように、矩形状のフレーム14の四隅(4つの角部)に設けられた円筒状の部材である。凸接続部29は、貫通孔28を囲むように、複数のリブ26によって構成される平面(上面)から鉛直方向の上側に凸状に形成されている。詳細は後述するが、凸接続部29は、積層構造体6において、上側に設置されるフレーム14の凹接続部30に嵌合される。より詳細には、凸接続部29は、上側に位置する伝熱板13を介して上側に位置するフレーム14の凹接続部30に嵌合される。
 凹接続部30は、矩形状のフレーム14の四隅(4つの角部)に設けられた環状に窪んだ部材である。凹接続部30は、貫通孔28を囲むように、複数のリブ26によって構成される平面(下面)から鉛直方向の上側に凹状に形成されている。詳細は後述するが、凹接続部30には、積層構造体6において、下側に設置されるフレーム14の凸接続部29が嵌合される。より詳細には、凹接続部30には、下側に位置する伝熱板13を介して下側に位置するフレーム14の凸接続部29が嵌合される。なお、凹接続部30の寸法は、凸接続部29が嵌合される際に介在する伝熱板13の厚さ等を加味して設定されている。
 次に、図6を参照して、積層構造体6の端部における積層状態について説明する。図6は、図3の積層構造体6の端部構造を示す断面図である。図6の(a)は、図5の(a)のA-A断面での積層構造体6(フレーム14の3層分)の側面図であり、図6の(b)は、図5の(a)のB-B断面での積層構造体6(フレーム14の3層分)の側面図である。
 なお、以下では、3層分のフレーム14について、下側から、第1フレーム14a、第2フレーム14b、及び第3フレーム14cとして説明する。また、第1フレーム14aと第2フレーム14bとの間に位置する伝熱板13を第1伝熱板13aとし、第2フレーム14bと第3フレーム14cとの間に位置する伝熱板13を第2伝熱板13bとして説明する。また、第1フレーム14aを構成する部材には符号の末尾に「a」をつけ、第2フレーム14bを構成する部材には符号の末尾に「b」をつけ、第3フレーム14cを構成する部材には符号の末尾に「c」をつけることで、互いに区別して説明する。例えば、第1フレーム14aの下側突起部24を下側突起部24aと記し、第3フレーム14cの上側突起部23を上側突起部23cと記す。ただし、各部材を区別するが、それぞれ同一の部材であり、何ら差異はない。
 積層構造体6では、図6の(a)に示すように、第2フレーム14bの端部開口部21bには、下側に位置する第1フレーム14aの上側突起部23aが第1伝熱板13aを介して嵌合しているとともに、上側に位置する第3フレーム14cの下側突起部24cが第2伝熱板13bを介して嵌合している。なお、第1フレーム14aは請求項の「下側リブ構造体」、第2フレーム14bは請求項の「中央リブ構造体」、及び第3フレーム14cは請求項の「上側リブ構造体」にそれぞれ相当する。
 より詳細には、第1フレーム14aの上側突起部23aは、第2フレーム14bの端部開口部21b内に第1伝熱板13aを押し込みながら、第2フレーム14bの端部開口部21bに嵌合している。一方、第3フレーム14cの下側突起部24cは、第2フレーム14bの端部開口部21b内に第2伝熱板13bを押し込みながら、第2フレーム14bの端部開口部21bに嵌合している。
 これにより、第1伝熱板13aは、第1フレーム14aの上面と第2フレーム14bの下面との間に挟持されるとともに、第2フレーム14bの端部開口部21b内において、第1フレーム14aの上側突起部23aの形状に沿って折り曲げられて嵌合された状態となる。
 一方、第2伝熱板13bは、第2フレーム14bの上面と第3フレーム14cの下面との間に挟持されるとともに、第2フレーム14bの端部開口部21b内において、第3フレーム14cの下側突起部24cの形状に沿って折り曲げられて嵌合された状態となる。
 そして、上述のように、第2フレーム14bの端部開口部21b内に、上側突起部23a及び第1伝熱板13aが嵌合するとともに、下側突起部24c及び第2伝熱板13bが嵌合すると、外周枠体25の内側領域に、リブ26bによって排気風路16b(あるいは給気風路17b)が形成される。
 また、積層構造体6では、図6の(b)に示すように、第1フレーム14aの端部開口部21aには、上側に位置する第2フレーム14bの下側突起部24bが第1伝熱板13aを介して嵌合している。特に図示していないが、第1フレーム14aの端部開口部21aには、図6の(a)の端部開口部21bに示したように、下側に位置する別のフレーム14の上側突起部23が伝熱板13を介して嵌合する。
 一方、第3フレーム14cの端部開口部21cには、下側に位置する第2フレーム14bの上側突起部23bが第2伝熱板13bを介して嵌合している。特に図示していないが、第3フレーム14cの端部開口部21cには、図6の(a)の端部開口部21bに示したように、上側に位置する別のフレーム14の下側突起部24が伝熱板13を介して嵌合する。
 そして、上述のように、第1フレーム14aの端部開口部21a内において、第2フレーム14bの端部開口部21bのような端部構造が形成されると、外周枠体25の内側領域には、リブ26aによって給気風路17a(あるいは排気風路16a)が形成される。また、第3フレーム14cの端部開口部21c内において、第2フレーム14bの端部開口部21bのような端部構造が形成されると、外周枠体25の内側領域には、リブ26cによって給気風路17c(あるいは排気風路16c)が形成される。
 以上のように、積層構造体6では、第2フレーム14bの端部開口部21bに代表されるような端部構造が1層ずつ交互に第2フレーム14bを基準とした場合の第1辺20側または第2辺22側に形成される。言い換えれば、積層構造体6では、排気風路16及び給気風路17が1層ずつ交互に第2フレーム14bを基準とした場合の第1辺20側及び第2辺22側にそれぞれ形成される。
 引き続き、図7及び図8を参照して、積層構造体6の組立方法及び手順について説明する。図7は、図3の積層構造体6の組立方法を示す分解斜視図である。図8は、図3の積層構造体の組立手順を示す工程図である。なお、図7では、第1伝熱板13a及び第2伝熱板13bを輪郭部分のみで示している。図8は、図5の(a)のA-A断面及びB-B断面での積層構造体6の側面図であり、図6における第1フレーム14a~第3フレーム14cの3層分の組立手順を示している。
 積層構造体6の組み立てる際には、図7に示すように、フレーム14の4つの角部のそれぞれの位置において貫通孔28に挿通可能な枠体固定棒27が4本、用意される。
 枠体固定棒27は、フレーム14の外周枠体25及び伝熱板13を固定する円筒状の器具である。枠体固定棒27は、組み立て中に積層構造体6の角部などに外力が加わったときに、位置ずれあるいはフレーム14等の変形を抑制するためのものでもある。枠体固定棒27の断面形状は、円形が好ましい。また、枠体固定棒27としては、溶融させることができる溶着棒あるいは全ネジの金属棒など、積層構造体6の固定方法に応じて、種々の材質及び形状を選択することができる。
 積層構造体6の組立方法では、図7に示すように、まず、第1フレーム14aの四隅の貫通孔28に枠体固定棒27をそれぞれ挿通する(図8の第1工程に相当)。続いて、第1フレーム14aの上面に第1伝熱板13aを載置する。この際、必要に応じて第1伝熱板13aの枠体固定棒27に対応する部分に、貫通孔28のような孔(開口部)を設けておくとよい。これにより、第1伝熱板13aの位置ずれを抑制することができ、好適である。
 そして、第1伝熱板13aの上面に第2フレーム14bを載置する。より詳細には、第1フレーム14aに対して90度回転させた状態(第1フレーム14aのリブ26aと第2フレーム14bのリブ26bとが直交する状態)で、第2フレーム14bの四隅の貫通孔28に枠体固定棒27をそれぞれ挿通し、第1伝熱板13aを押さえつけるように第2フレーム14bを設置する(図8の第3工程に相当)。
 続いて、第2フレーム14bの上面に第2伝熱板13bを載置する。この際、必要に応じて第2伝熱板13bの枠体固定棒27に対応する部分に、貫通孔28のような孔(開口部)を設けておくとよい。これにより、第2伝熱板13bの位置ずれを抑制することができ、好適である。
 そして、第2伝熱板13bの上面に第3フレーム14cを載置する。より詳細には、第2フレーム14bに対して90度回転させた状態(第2フレーム14bのリブ26bと第3フレーム14cのリブ26cとが直交する状態)で、第3フレーム14cの四隅の貫通孔28に枠体固定棒27をそれぞれ挿通し、第2伝熱板13bを押さえつけるように第3フレーム14cを設置する(図8の第5工程に相当)。
 以降、伝熱板13及びフレーム14の四隅に枠体固定棒27を挿通しながら、伝熱板13とフレーム14とを交互に積層していくことにより、図3に示した積層構造体6が形成される。
 続いて、積層構造体6の組立手順を、図8を用いて第1工程~第5工程に分けて具体的に説明する。
 図8の第1工程は、第1フレーム14aの四隅の貫通孔28それぞれに枠体固定棒27が挿通されて嵌め込まれた状態を示す。
 図8の第2工程は、第1工程の状態から、第1伝熱板13aを第1フレーム14aの上面に載置しつつ、第2フレーム14bの四隅の貫通孔28それぞれに枠体固定棒27を挿通して嵌め込む途中の様子を示す。この際、A-A断面での第1フレーム14aの上側突起部23aは、第2フレーム14bの端部開口部21aの外周側と平面視において重畳する位置にある。B-B断面での第1フレーム14aの端部開口部21aは、内周側において第2フレーム14bの下側突起部24bと平面視において重畳する位置にある。
 図8の第3工程のA-A断面は、第1フレーム14aの上側突起部23aが、第2フレーム14bの端部開口部21b内に第1伝熱板13aを折り曲げて押し込み、第2フレーム14bの端部開口部21bに嵌合した状態を示す。図8の第3工程のB-B断面は、第2フレーム14bの下側突起部24bが、第1フレーム14aの端部開口部21a内に第1伝熱板13aを折り曲げて押し込み、第1フレーム14aの端部開口部21aに嵌合した状態を示す。
 上述した通り、A-A断面での第1伝熱板13aは、第1フレーム14aの上面と第2フレーム14bの下面との間に挟持されるとともに、第2フレーム14bの端部開口部21b内において、第1フレーム14aの上側突起部23aの形状に沿って折り曲げられて嵌合されている。
 一方、第1フレーム14aの端部開口部21a内において、第2フレーム14bの下側突起部24bが第1伝熱板13aを折り曲げて押し込んで嵌合した状態となっている。つまり、B-B断面での第1伝熱板13aは、第1フレーム14aの上面と第2フレーム14bの下面で挟まれるとともに、下側突起部24bで押し出されて折り曲げられた状態となっている。
 図8の第4工程は、第3工程の状態から、第2伝熱板13bを第2フレーム14bの上面に載置しつつ、第3フレーム14cの四隅の貫通孔28それぞれに枠体固定棒27を挿通して嵌め込む途中の様子を示す。この際、A-A断面での第2フレーム14bの端部開口部21bは、内周側において第3フレーム14cの下側突起部24cと平面視において重畳している。B-B断面での第2フレーム14bの上側突起部23bは、第3フレーム14cの端部開口部21cの外周側と平面視において重畳している。
 図8の第5工程のA-A断面は、第3フレーム14cの下側突起部24cが、第2フレーム14bの端部開口部21b内に第2伝熱板13bを折り曲げて押し込み、第2フレーム14bの端部開口部21bに嵌合した状態を示す。図8の第5工程のB-B断面は、第2フレーム14bの上側突起部23bが、第3フレーム14cの端部開口部21c内に第2伝熱板13bを折り曲げて押し込み、第3フレーム14cの端部開口部21cに嵌合した状態を示す。
 上述した通り、A-A断面での第2伝熱板13bは、第2フレーム14bの上面と第3フレーム14cの下面との間に挟持されるとともに、第2フレーム14bの端部開口部21b内において、第3フレーム14cの下側突起部24cの形状に沿って折り曲げられて嵌合される。
 一方、第3フレーム14cの端部開口部21cでは、第2フレーム14bの上側突起部23bが第2伝熱板13bを折り曲げて押し込んで嵌合した状態となっている。つまり、B-B断面での第2伝熱板13bは、第2フレーム14bの上面と第3フレーム14cの下面で挟まれるとともに、上側突起部23bで押し出されて折り曲げられた状態となっている。
 その後、第2工程~第5工程を繰り返すことにより、必要な積層数を有する積層構造体6が組み立てられる。
 次に、図9を参照して、上下方向に積層される複数のフレーム14における凸接続部29と凹接続部30との嵌合状態について説明する。図9は、図3の積層構造体6の端部構造を示す断面図である。なお、図9は、図5の(a)のC-C断面での積層構造体6(フレーム14の3層分)の端部の側面図であり、各部材の符号は、図6での符号のつけ方に対応させて付与させている。例えば、第3フレーム14cの凸接続部29を凸接続部29cと記し、第1フレーム14aの凹接続部30を凹接続部30aと記す。
 図9に示すように、第1フレーム14aの凸接続部29aは、積層構造体6において、上側に設置する第2フレーム14bの凹接続部30bに嵌合する。より詳細には、第1フレーム14aの凸接続部29aは、上側において隣接する第1伝熱板13aを介して、上側において隣り合う第2フレーム14bの凹接続部30bに嵌合する。この際、第1伝熱板13aは、凸接続部29a及び凹接続部30bの形状に沿って折り曲げられながら嵌合されている。
 第2フレーム14bの凸接続部29bは、積層構造体6において、上側に設置する第3フレーム14cの凹接続部30cに嵌合する。より詳細には、第2フレーム14bの凸接続部29bは、上側において隣接する第2伝熱板13bを介して、上側において隣り合う第3フレーム14cの凹接続部30cに嵌合する。この際、第2伝熱板13bは、凸接続部29b及び凹接続部30cの形状に沿って折り曲げられながら嵌合されている。
 以上のように、積層構造体6では、貫通孔28を囲うように、フレーム14の凸接続部29と、これに隣り合うフレーム14の凹接続部30と、が嵌合した構造体が円筒状に形成されている。
 続いて、図10を参照して、複数のフレーム14における凸接続部29及び凹接続部30の嵌合手順について説明する。図10は、図3の積層構造体6の組立手順を示す工程図である。なお、図10は、図9における第1フレーム14a~第3フレーム14cの3層分の組立手順を示し、図中の第1工程~第5工程は、図8中の第1工程~第5工程にそれぞれ対応している。
 図10の第1工程は、第1フレーム14aの四隅の貫通孔28それぞれに、枠体固定棒27が挿通されて嵌め込まれた状態を示す。
 図10の第2工程は、第1工程の状態から、第1伝熱板13aを第1フレーム14aの上面に載置しつつ、第2フレーム14bの四隅の貫通孔28それぞれに枠体固定棒27を挿通して嵌め込む途中の様子を示す。この際、第1フレーム14aの凸接続部29aは、第2フレーム14bの凹接続部30bと平面視において重畳している。
 図10の第3工程は、第1フレーム14aの凸接続部29aが、第2フレーム14bの凹接続部30b内に第1伝熱板13aを押し込みながら、第2フレーム14bの凹接続部30bに嵌合した状態を示す。上述した通り、第1伝熱板13aは、第1フレーム14aの上面と第2フレーム14bの下面との間に挟持されるとともに、第2フレーム14bの凹接続部30b内において、第1フレーム14aの凸接続部29aの形状に沿って折り曲げられて嵌合される。
 図10の第4工程は、第3工程の状態から、第2伝熱板13bを第2フレーム14bの上面に載置しつつ、第3フレーム14cの四隅の貫通孔28それぞれに枠体固定棒27を挿通して嵌め込む途中の様子を示す。この際、第2フレーム14bの凸接続部29bは、第3フレーム14cの凹接続部30cと平面視において重畳している。
 図10の第5工程は、第2フレーム14bの凸接続部29bが、第3フレーム14cの凹接続部30c内に第2伝熱板13bを押し込みながら、第3フレーム14cの凹接続部30cに嵌合した状態を示す。上述した通り、第2伝熱板13bは、第2フレーム14bの上面と第3フレーム14cの下面との間に挟持されるとともに、第3フレーム14cの凹接続部30b内において、第2フレーム14bの凸接続部29bの形状に沿って折り曲げられて嵌合される。
 その後、第2工程~第5工程を繰り返すことにより、必要な積層数を有する積層構造体6が組み立てられる。
 このように、積層構造体6の四隅における各伝熱板13が、折り曲げられて段差を作るように、各フレーム14と面接触で嵌合されているので、段差により空気がトラップされ、伝熱板13とフレーム14との隙間から空気が入り込みにくい構造を実現できる。
 以上のようにして、第2フレーム14bの端部開口部21bに代表されるような端部構造が1層ずつ交互に第1辺20または第2辺22に形成されて積層構造体6が組み立てられる。また、フレーム14の四隅においては、貫通孔28近傍において凸接続部29及び凹接続部30が1層ずつ嵌合して積層構造体6が組み立てられる。
 以上、本実施の形態に係る積層構造体6、及び積層構造体6を熱交換素子として用いた熱交換形換気装置2によれば、以下の効果を享受することができる。
 (1)積層構造体6は、矩形状のフレーム14と矩形状の伝熱板13とを交互に上下方向に積層して、排気風路16と、排気風路16と交差する給気風路17とを1層ずつ交互に構成する。積層構造体6では、フレーム14は、矩形状の互いに対向する第1辺20に沿ってフレーム14の端部に設けられた端部開口部21と、第1辺20とは異なる第2辺22であって、矩形状の互いに対向する第2辺22に沿ってフレーム14の端部に設けられた上側突起部23及び下側突起部24とを有する。フレーム14を、第2フレーム14bと、第2フレーム14bの上側において第2フレーム14bと隣り合う第3フレーム14cと、第2フレーム14bの下側において第2フレーム14bと隣り合う第1フレーム14aとに区別して呼ぶ。この場合、第2フレーム14bの端部開口部21bにおいては、第3フレーム14cの下側突起部24cが、第2フレーム14bに隣接して上側に位置する第2伝熱板13bを介して嵌合するとともに、第1フレーム14aの上側突起部23aが、第2フレーム14bに隣接して下側に位置する第1伝熱板13aを介して嵌合する。
 こうした構成によれば、第2フレーム14bの端部開口部21bに、第1フレーム14aの上側突起部23aと第3フレーム14cの下側突起部24cとが嵌合することにより、それぞれの伝熱板13(第1伝熱板13a及び第2伝熱板13b)が上側突起部23と下側突起部24で巻き込まれる。このため、従来のように上下の伝熱板13の間にリブ26を固着して構成する場合と比較して、積層構造体6の外周表面(特に外周に配置されたリブ26)に一方向から外力が生じた場合に、伝熱板13とフレーム14との位置ずれが生じにくく、かつ、フレーム14によって伝熱板13を防護できるため変形しにくくなる。つまり、積層構造体6としての強度を高めることができる。よって、積層構造体6の外周表面に外力が生じた場合に、外周部において伝熱板13とフレーム14との間での剥離を抑制し、シール性を向上することが可能な積層構造体6を実現できる。
 (2)積層構造体6では、第2フレーム14bの端部開口部21bに、第1フレーム14aの上側突起部23aと第3フレーム14cの下側突起部24cとが嵌合し、それぞれの伝熱板13(第1伝熱板13a及び第2伝熱板13b)が上側突起部23と下側突起部24で巻き込まれる構成とした。これにより、伝熱板13がフレーム14の外周枠体25において3つのフレーム14によって強固に固定されるので、伝熱板13とリブ26との間を接着剤などによって固着する必要がなくなる。言い換えれば、伝熱板13とリブ26との間を接着剤を用いて固着させることが困難な部材の組み合わせであっても、積層構造体6を形成することができる。
 (3)積層構造体6では、フレーム14は、矩形状の外周枠体25と、外周枠体25の内側に設けられた複数のリブ26と、を有して構成される。外周枠体25には、端部開口部21、上側突起部23、及び下側突起部24が設けられる。複数のリブ26は、上下方向に隣接する伝熱板13との間が所定の間隔となるように、第1辺20に沿って延在している構成とした。これにより、フレーム14は、外周枠体25の内側に設けられた複数のリブ26によって、リブ26を設けない構成と比較して、積層構造体6の外周表面(特に外周に配置されたリブ26)に一方向から外力が生じた場合に、フレーム14が変形しにくくなる。つまり、積層構造体6としての強度を高めることができる。
 (4)積層構造体6では、第1フレーム14aの上側突起部23aは、第2フレーム14bの端部開口部21b内において、第3フレーム14cの下側突起部24cよりも外側に位置している構成とした。これにより、上側突起部23と下側突起部24とが端部開口部21内で嵌合するとき、第2フレーム14bに隣接して上側に位置する第2伝熱板13bと、第2フレーム14bに隣接して下側に位置する第1伝熱板13aとは、上側突起部23と下側突起部24とが接する面で折れ曲がる。このため、上側突起部23もしくは下側突起部24の一方のみが端部開口部21と嵌合する場合と比較して、各伝熱板13(第1伝熱板13a及び第2伝熱板13b)の折れ曲がり部が二重に重なる部分を形成することができる。よって、積層構造体6のシール性をさらに向上することができる。
 (5)積層構造体6では、第2フレーム14bの4つの角部のそれぞれは、第2フレーム14bの上面に設けられ、当該上面から上側の方向に突出する凸接続部29bと、当該上面とは反対側に位置する下面に設けられ、第2フレーム14bと隣り合う第1フレーム14aの凸接続部29aを嵌合する凹接続部30bと、を有する構成とした。これにより、第2フレーム14bの凸接続部29bが、第2フレーム14bの上側において隣り合う第3フレーム14cの凹接続部30cに嵌合するとともに、第2フレーム14bの凹接続部30bが、第2フレーム14bの下側において隣り合う第1フレーム14aの凸接続部29aに嵌合する。このため、第2フレーム14bと、この第2フレーム14bと隣り合う上下のフレーム14(第1フレーム14a及び第3フレーム14c)と、の間を確実に固定することができる。
 (6)積層構造体6では、互いに交差する風路の一方を、排気流3が流通する排気風路16とし、互いに交差する風路の他方を、給気流4が流通する給気風路17とし、伝熱板13を伝熱性を有する部材として、積層構造体6を、排気流3と給気流4とが伝熱板13を介して熱交換する熱交換素子として用いた。これにより、外周表面での強度が向上することで、シール性の向上した熱交換素子を実現することができる。
 (7)積層構造体6を熱交換素子として熱交換形換気装置2に搭載する構成とした。これにより、熱交換効率を向上することが可能な熱交換形換気装置2を実現できるとともに、熱交換素子の外周表面での強度が向上するので、熱交換形換気装置2におけるメンテナンス性を向上させることができる。
 (変形例)
 次に、図11を参照して、積層構造体6aを、流通する空気から二酸化炭素を選択的に分離する二酸化炭素分離素子として用いる場合について、変形例として説明する。図11は、二酸化炭素分離素子として用いられる積層構造体6aを示す斜視図である。
 変形例に係る積層構造体6aでは、「排気流3が流通する排気風路16」が「外気流3aが流通する外気風路36」となり、「給気流4が流通する給気風路17」が「内気流4aが流通する内気風路37」となり、「伝熱板13」が「二酸化炭素分離膜33」となっている点で実施の形態の構成と異なる。これ以外の積層構造体6aの構成は、実施の形態に係る積層構造体6と同様である。以下、実施の形態で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態と異なる点を主に説明する。
 図11に示すように、積層構造体6aは、矩形状のフレーム14と、矩形状の二酸化炭素分離膜33と、を交互に上下方向に積層することにより、外気風路36と、外気風路36と交差する内気風路37と、が1層ずつ交互に構成された構造体である。
 より詳細には、積層構造体6aは、略正方形(正方形を含む)の二酸化炭素分離膜33を上下の両面から略正方形(正方形を含む)のフレーム14の端部において嵌合させながら、二酸化炭素分離膜33とフレーム14とを繰り返し積層することで構成されている。
 二酸化炭素分離膜33をフレーム14により上下の両面から嵌合するときは、一段ずつ互い違いになるようにフレーム14を直交させて積層する。このような構成にすることで、外気流3aが通風する外気風路36と、内気流4aが通風する内気風路37と、が交互に形成され、これらの風路において外気流3aと内気流4aとが1層ずつ交互に直交して流れるようになり、内気流4aから外気流3aに向けて二酸化炭素を選択的に透過させて分離することが可能になっている。
 二酸化炭素分離膜33とフレーム14との嵌合状態及び嵌合方法は実施の形態と同様であるので説明を省略する。なお、二酸化炭素分離膜33は請求項の「仕切部材」、外気風路36は請求項の「第1風路」、及び内気風路37は請求項の「第2風路」にそれぞれ相当する。
 外気風路36は、屋外の空気が流通する風路である。より詳細には、外気風路36は、屋外から取り込まれ、二酸化炭素分離素子を流通して屋外に排出される空気(外気)が流れる風路のうち、積層構造体6a内に形成される風路部分である。
 内気風路37は、屋内の空気が流通する風路である。より詳細には、内気風路37は、屋内から取り込まれ、二酸化炭素分離素子を流通して屋内に放出される空気(内気)が流れる風路のうち、積層構造体6a内に形成される風路部分である。
 外気流3aは、屋外から取り込まれ、二酸化炭素分離素子を流通して屋外に排出される空気の流れである。
 内気流4aは、屋内から取り込まれ、二酸化炭素分離素子を流通して屋内に放出される空気の流れである。内気流4aは、循環気流とも言える。
 二酸化炭素分離膜33は、二酸化炭素分離膜33を挟んで外気流3aと内気流4aとが流れたときに、内気流4aから外気流3aに向けて二酸化炭素を選択的に透過させて分離する部材である。二酸化炭素分離膜33としては、例えば、二酸化炭素と選択的に反応する二酸化炭素キャリアを含む膜が用いられる。こうした二酸化炭素分離膜33は、二酸化炭素と二酸化炭素キャリアとの反応により、二酸化炭素を選択的に透過させる二酸化炭素促進輸送膜として機能する。
 なお、二酸化炭素分離膜33は、二酸化炭素促進輸送膜として一般的に用いられる膜材料であればよいので、詳細な説明は省略するが、フレーム14によって嵌合されて折れ曲がるので、それに耐えうる伸縮性及び強度を有している部材を用いることが好ましい。
 変形例に係る積層構造体6aでは、積層構造体6と同様、第2フレーム14bの端部開口部21bに代表されるような端部構造が1層ずつ交互に第2フレーム14bを基準とした場合の第1辺20側または第2辺22側に形成されるとともに、フレーム14の四隅においては、貫通孔28近傍において凸接続部29と凹接続部30とが1層ずつ嵌合して構成される。
 変形例に係る積層構造体6aを二酸化炭素分離素子として機能させると、素子内部を流通する内気流4aから外気流3aに二酸化炭素を選択的に透過させて分離し、内気流4aから二酸化炭素を除去することができる。積層構造体6aを二酸化炭素分離素子として備えた空気浄化装置を構成すれば、屋内空間を清浄化することができる。
 以上、変形例に係る積層構造体6aによれば、以下の効果を享受することができる。
 (1a)積層構造体6aは、矩形状のフレーム14と矩形状の二酸化炭素分離膜33とを交互に上下方向に積層して、外気風路36と、外気風路36と交差する内気風路37と、を1層ずつ交互に構成する。積層構造体6aでは、フレーム14は、矩形状の互いに対向する第1辺20に沿ってフレーム14の端部に設けられた端部開口部21と、第1辺20とは異なる第2辺22であって、矩形状の互いに対向する第2辺22に沿ってフレーム14の端部に設けられた上側突起部23及び下側突起部24と、を有する。フレーム14を、第2フレーム14bと、第2フレーム14bの上側において隣り合う第3フレーム14cと、第2フレーム14bの下側において隣り合う第1フレーム14aとに区別して呼ぶ。この場合、第2フレーム14bの端部開口部21bにおいては、第3フレーム14cの下側突起部24cが、第2フレーム14bに隣接して上側に位置する第2伝熱板13bを介して嵌合するとともに、第1フレーム14aの上側突起部23aが、第2フレーム14bに隣接して下側に位置する第1伝熱板13aを介して嵌合する。
 こうした構成によれば、第2フレーム14bの端部開口部21bに、第1フレーム14aの上側突起部23aと第3フレーム14cの下側突起部24cとが嵌合することにより、それぞれの二酸化炭素分離膜33が上側突起部23と下側突起部24とで巻き込まれる。このため、上下の二酸化炭素分離膜33の間にリブ26を固着して構成する場合と比較して、積層構造体6aの外周表面(特に外周に配置されたリブ26)に一方向から外力が生じた場合に、二酸化炭素分離膜33とフレーム14との位置ずれが生じにくく、かつ、フレーム14によって二酸化炭素分離膜33を防護できるため変形しにくくなる。つまり、積層構造体6aとしての強度を高めることができる。よって、積層構造体6aの外周表面に外力が生じた場合に、外周部において二酸化炭素分離膜33とフレーム14との間での剥離を抑制し、シール性を向上することが可能な積層構造体6aを実現できる。
 (2a)積層構造体6aでは、第2フレーム14bの端部開口部21bに、第1フレーム14aの上側突起部23aと第3フレーム14cの下側突起部24cとを嵌合し、それぞれの二酸化炭素分離膜33が上側突起部23と下側突起部24とで巻き込まれる構成とした。
 これにより、二酸化炭素分離膜33がフレーム14の外周枠体25において3つのフレーム14によって強固に固定されるので、二酸化炭素分離膜33とリブ26との間を接着剤などによって固着する必要がなくなる。言い換えれば、二酸化炭素分離膜33とリブ26との間を接着剤を用いて固着させることが困難な部材の組み合わせであっても、積層構造体6aを形成することができる。
 (3a)積層構造体6aでは、互いに交差する風路の一方を、外気流3aが流通する外気風路36とし、互いに交差する風路の他方を、内気流4aが流通する内気風路37とし、二酸化炭素分離膜33を、二酸化炭素を選択的に透過する部材とした。そして、積層構造体6aを、内気風路37を流通する空気(内気流4a)から二酸化炭素分離膜33を介して外気風路36を流通する空気(外気流3a)に二酸化炭素を透過させる二酸化炭素分離素子として用いた。
 これにより、外周表面での強度が向上することで、シール性の向上した二酸化炭素分離素子を実現することができる。
 以上、実施の形態及び変形例に基づき本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態及び変形例に何ら限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
 例えば、本実施の形態に係る積層構造体6では、凸接続部29を、上側突起部23と同じ側に形成した。本開示はこれに限られず、例えば、凸接続部29を、逆側となる下側突起部24と同じ側に形成するようにしてもよい。
 具体的には、凸接続部29を、複数のリブ26によって構成される平面から鉛直方向の下側に凸状に形成し、隣接するフレーム14の凸接続部29が嵌合される凹接続部30を、複数のリブ26によって構成される平面から鉛直方向の下側に凹状に形成するようにしてもよい。
 このようにしても、上下に隣接するフレーム14同士を確実に固定することができる。つまり、フレーム14の4つの角部のそれぞれには、フレーム14の一方の面に設けられ、一方の面から上方向または下方向に突出する凸接続部29と、一方の面とは反対側に位置する他方の面に設けられ、フレーム14に隣接するフレーム14の凸接続部29を嵌合する凹接続部30を有しているも言える。
 これにより、フレーム14の凸接続部29が、このフレーム14に隣接するフレーム14の凹接続部30に嵌合するとともに、フレーム14の凹接続部30が、このフレーム14に隣接する別のフレーム14の凸接続部29に嵌合されるので、フレーム14と、このフレーム14に隣り合う上下のフレーム14との間を確実に固定することができる。
 また、本開示に係る積層構造体6では、第1フレーム14aの上側突起部23aを、第2フレーム14bの端部開口部21b内において、第3フレーム14cの下側突起部24cよりも外側に位置するようにしたが、これに限られない。
 例えば、第1フレーム14aの上側突起部23aを、第2フレーム14bの端部開口部21内において、第3フレーム14cの下側突起部24cよりも内側に位置する構成としてもよい。
 また、本開示に係る積層構造体6では、フレーム14の第2辺22において、上側突起部23の位置を下側突起部24の位置よりも外側としたが、上側突起部23と下側突起部24との内外の位置関係を逆転させてもよく、その効果に差異は生じない。
 また、本開示に係る積層構造体6では、最下層に位置するフレーム14の端部開口部21の左側部分(上側突起部23が嵌合されるべき部分)、及び、最上層に位置するフレーム14の端部開口部21の右側部分(下側突起部24が嵌合されるべき部分)が空洞となるが、実使用においては、積層構造体6の空洞部を埋める凸部を設けた蓋をそれぞれに設けることで、端部開口部21はすべて嵌合状態と同様の状態になる。
 以上のように、本実施の形態に係る積層構造体は、積層構造体の外周表面に外力が生じた場合に、外周部においてリブ構造体と仕切部材との間での剥離を抑制し、シール性を高めることができるものである。よって、熱交換形換気装置等に用いる熱交換素子、あるいは空気浄化装置等に用いる二酸化炭素分離素子などとして有用である。
 1  家
 2  熱交換形換気装置
 3  排気流
 3a  外気流
 4  給気流
 4a  内気流
 5  本体ケース
 6  積層構造体
 6a  積層構造体
 7  排気ファン
 8  内気口
 9  排気口
 10  給気ファン
 11  外気口
 12  給気口
 13  伝熱板
 13a  第1伝熱板
 13b  第2伝熱板
 14  フレーム
 14a  第1フレーム
 14b  第2フレーム
 14c  第3フレーム
 16  排気風路
 16a  排気風路
 16b  排気風路
 16c  排気風路
 17  給気風路
 17a  給気風路
 17b  給気風路
 17c  給気風路
 20  第1辺
 21  端部開口部
 21a  端部開口部
 21b  端部開口部
 21c  端部開口部
 22  第2辺
 23  上側突起部
 23a  上側突起部
 23b  上側突起部
 23c  上側突起部
 24  下側突起部
 24a  下側突起部
 24b  下側突起部
 24c  下側突起部
 25  外周枠体
 26  リブ
 26a  リブ
 26b  リブ
 26c  リブ
 27  枠体固定棒
 28  貫通孔
 29  凸接続部
 29a  凸接続部
 29b  凸接続部
 29c  凸接続部
 30  凹接続部
 30a  凹接続部
 30b  凹接続部
 30c  凹接続部
 33  二酸化炭素分離膜
 36  外気風路
 37  内気風路
 101  熱交換素子
 102  熱交換素子単体
 103  機能紙
 104  リブ
 105  紙紐
 106  ホットメルト樹脂
 107  空気流路

Claims (8)

  1.  複数のリブ構造体と複数の仕切部材とを備え、前記複数のリブ構造体それぞれと前記複数の仕切部材それぞれとを交互に上下方向に積層することにより、第1風路と、前記第1風路と交差する第2風路とが1層ずつ交互に構成される積層構造体であって、
     前記複数のリブ構造体それぞれは、
      互いに対向する一対の第1辺と、
      前記一対の第1辺のそれぞれに沿って前記複数のリブ構造体それぞれの端部に設けられた端部開口部と、
      前記第1辺とは異なる、互いに対向する一対の第2辺と、
      前記一対の第2辺のそれぞれに沿って前記複数のリブ構造体それぞれの端部に設けられた上側突起部及び下側突起部と、を有し、
     前記複数のリブ構造体は、中央リブ構造体と、前記中央リブ構造体の上側において前記中央リブ構造体と隣り合う上側リブ構造体と、前記中央リブ構造体の下側において前記中央リブ構造体と隣り合う下側リブ構造体とを含み、
     前記中央リブ構造体の前記端部開口部において、前記上側リブ構造体の前記下側突起部が、前記複数の仕切部材のうち、前記中央リブ構造体に隣接して上側に位置する仕切部材を介して嵌合されるとともに、前記下側リブ構造体の前記上側突起部が、前記複数の仕切部材のうち、前記中央リブ構造体に隣接して下側に位置する前記仕切部材を介して嵌合されている、
    積層構造体。
  2.  前記複数のリブ構造体それぞれは、前記第1辺及び前記第2辺を含んだ外周枠体と、前記外周枠体の内側に設けられた複数の間隔保持部材と、を有し、
     前記外周枠体には、前記端部開口部、前記上側突起部、及び前記下側突起部が設けられ、
     前記複数の間隔保持部材は、前記複数の仕切部材のうち、上方向に隣接する仕切部材と、下方向に隣接する仕切部材と、の間が所定の間隔となるように、前記第1辺に沿って延在している、
    請求項1に記載の積層構造体。
  3.  前記下側リブ構造体の前記上側突起部は、前記中央リブ構造体の前記端部開口部内において、前記上側リブ構造体の前記下側突起部よりも平面視において外側に位置している、
    請求項1に記載の積層構造体。
  4.  前記複数のリブ構造体それぞれの4つの角部のそれぞれは、
      前記複数のリブ構造体それぞれの一方の面に設けられ、前記一方の面から上方向または下方向に突出する凸接続部と、
      前記複数のリブ構造体それぞれの前記一方の面とは反対側に位置する他方の面に設けられ、前記複数のリブ構造体のうち、前記複数のリブ構造体それぞれと隣り合うリブ構造体の前記凸接続部と嵌合する凹接続部と、を有している、
    請求項1に記載の積層構造体。
  5.  前記第1風路は、排気流が流通する排気風路であり、
     前記第2風路は、給気流が流通する給気風路であり、
     前記複数の仕切部材それぞれは、伝熱性を有する部材であり、
     前記排気流と前記給気流とが前記複数の仕切部材それぞれを介して熱交換するように構成された、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の積層構造体。
  6.  前記第1風路は、屋外の空気が流通する風路であり、
     前記第2風路は、屋内の空気が流通する風路であり、
     前記複数の仕切部材それぞれは、二酸化炭素を選択的に透過する部材であり、
     前記第2風路を流通する空気から前記複数の仕切部材それぞれを介して前記第1風路を流通する空気に前記二酸化炭素を透過させるように構成された、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の積層構造体。
  7.  請求項1~5のいずれか一項に記載の積層構造体を熱交換素子として備えた、
    熱交換形換気装置。
  8.  請求項1~4及び6のいずれか一項に記載の積層構造体を二酸化炭素分離素子として備えた、
    空気浄化装置。
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